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元スレさやか「まどかと家で映画を見ようとしたら大変なことになった」
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上条「来てくれてありがとう。あと、ごめんね?連絡遅れちゃって」
さやか「いや、それはいいけど……、どうして遅れたの?」
その質問に上条は視線を斜め上に彷徨わせる。
それはさやかの想い人の、幼馴染の嘘を吐く時のいつもの癖。
さやかはそれを見逃さなかった。
上条「……ちょっと移動でごたごたしててね。暇がなかったんだ」
さやか「……そう」
さやか「ビックリしたよ。いつもの見たいにお見舞い行ったら、恭介、病室にいないんだもん」
さやか「どうしたのかなってすっごく心配したよ」
上条「そっか……ごめんね。さやかには伝えとけばよかった」
さやか「いや、もういいよ。……過ぎたことだもん」
さやか「いや、それはいいけど……、どうして遅れたの?」
その質問に上条は視線を斜め上に彷徨わせる。
それはさやかの想い人の、幼馴染の嘘を吐く時のいつもの癖。
さやかはそれを見逃さなかった。
上条「……ちょっと移動でごたごたしててね。暇がなかったんだ」
さやか「……そう」
さやか「ビックリしたよ。いつもの見たいにお見舞い行ったら、恭介、病室にいないんだもん」
さやか「どうしたのかなってすっごく心配したよ」
上条「そっか……ごめんね。さやかには伝えとけばよかった」
さやか「いや、もういいよ。……過ぎたことだもん」
上条は申し訳なさそうな表情を作る。
だが今のさやかには白々しく感じさせるものの何物でも無かった。
上条に解らぬように溜息を吐くと、さやかは上条の近くの椅子まで近づき、そこに腰を掛けた。
そして、一息つき、重々しくさやかは語り始める。
自分の気持ちを確かめるための、作り話を。
さやか「あのさ、恭介……」
上条「うん?」
さやか「あたし、好きな人出来たんだ」
上条「……え」
その一言に上条が纏っていた余裕という雰囲気が一気に吹き飛ぶ。
それでもさやかは話を続けた。
さやか「でもその人と付き合うには大きな障害があるの」
さやか「あたし、どうしたらいいのかな」
だが今のさやかには白々しく感じさせるものの何物でも無かった。
上条に解らぬように溜息を吐くと、さやかは上条の近くの椅子まで近づき、そこに腰を掛けた。
そして、一息つき、重々しくさやかは語り始める。
自分の気持ちを確かめるための、作り話を。
さやか「あのさ、恭介……」
上条「うん?」
さやか「あたし、好きな人出来たんだ」
上条「……え」
その一言に上条が纏っていた余裕という雰囲気が一気に吹き飛ぶ。
それでもさやかは話を続けた。
さやか「でもその人と付き合うには大きな障害があるの」
さやか「あたし、どうしたらいいのかな」
上条「そ、そんな事……僕に、言われても……」
視線を忙しなく動かし、頬を掻く。
それは上条の幼馴染のさやかだけが知る、動揺の証。
それでもさやかは続ける。自分の為に。まどかの為に。
さやか「相手の人はあたしのこと好きって言ってくれてる」
さやか「後はあたしがうんって言うだけ」
さやか「どうしたらいいかな。恭介」
上条「ど、どうしてそんなこと僕に聞くんだい?ぼ、僕に解るわけ……」
さやかの発言に動揺して居ながら、告白を止めようとするどころか、その背中を押そうともしない。
さやか(まどかは好きって言ってくれて、背中も押してくれたのにね)
そんな幼馴染にさやかは失意の縁に落とされていた。
視線を忙しなく動かし、頬を掻く。
それは上条の幼馴染のさやかだけが知る、動揺の証。
それでもさやかは続ける。自分の為に。まどかの為に。
さやか「相手の人はあたしのこと好きって言ってくれてる」
さやか「後はあたしがうんって言うだけ」
さやか「どうしたらいいかな。恭介」
上条「ど、どうしてそんなこと僕に聞くんだい?ぼ、僕に解るわけ……」
さやかの発言に動揺して居ながら、告白を止めようとするどころか、その背中を押そうともしない。
さやか(まどかは好きって言ってくれて、背中も押してくれたのにね)
そんな幼馴染にさやかは失意の縁に落とされていた。
大きく溜息を吐く。上条はそれに体を震わせたが、もうさやかの構う所では無かった。
そしてさやかは小さな未練と、最後の確認の為に質問を投げかける事に決める。
さやか「恭介さ、あたしにどうして欲しい?」
さやかにとっても、上条にとってもそれは大きな質問だった。
この答え如何で、二人の関係は大きく変わってしまうのだから。
上条「ぼ、僕は……」
迷うそぶりを見せる、そして十分に考えたあと、上条が出した答えは
上条「さ、さやかの好きにしたらいいんじゃないのかな」
逃避だった。
この瞬間さやかの未練は綺麗に消滅する事になった。
そして消え去った上条へと向けていた気持ちの後から生まれた気持ち。
それはまどかに対する確かな行為だった。
そしてさやかは小さな未練と、最後の確認の為に質問を投げかける事に決める。
さやか「恭介さ、あたしにどうして欲しい?」
さやかにとっても、上条にとってもそれは大きな質問だった。
この答え如何で、二人の関係は大きく変わってしまうのだから。
上条「ぼ、僕は……」
迷うそぶりを見せる、そして十分に考えたあと、上条が出した答えは
上条「さ、さやかの好きにしたらいいんじゃないのかな」
逃避だった。
この瞬間さやかの未練は綺麗に消滅する事になった。
そして消え去った上条へと向けていた気持ちの後から生まれた気持ち。
それはまどかに対する確かな行為だった。
すがすがしいものだった。あれほど失う事を、裏切ることを恐れた気持ちを失ったというのに。
そしてさやかは決める。自分を一番に好きでいてくれる彼女の元へ行くことを。
力強く椅子から立ち上がり、さやかは上条に微笑みかける。
さやか「……そっか、わかった」
上条「……さやか?」
上条はさやかの突然の明るい笑顔に怪訝な表情を浮かべる。
だが、もうさやかにはその心の内などに興味は湧かなかった。
さやか「じゃあ好きにしてくるよ。相談乗ってくれてありがとね。恭介っ」
上条「あ、ああ、あの、さ、さやか。もしかして……」
上条が未練たらしく手を伸ばすが、さやかがもうその手を取ることは無い。
さやか「じゃあね。恭介っ!お見舞いはまた来るからさっ」
そしてさやかは上条に背を向け歩きはじめる。
後ろ手まだ何か幼馴染が言っていたが、それがさやかの耳に届く事は無かった。
そしてさやかは決める。自分を一番に好きでいてくれる彼女の元へ行くことを。
力強く椅子から立ち上がり、さやかは上条に微笑みかける。
さやか「……そっか、わかった」
上条「……さやか?」
上条はさやかの突然の明るい笑顔に怪訝な表情を浮かべる。
だが、もうさやかにはその心の内などに興味は湧かなかった。
さやか「じゃあ好きにしてくるよ。相談乗ってくれてありがとね。恭介っ」
上条「あ、ああ、あの、さ、さやか。もしかして……」
上条が未練たらしく手を伸ばすが、さやかがもうその手を取ることは無い。
さやか「じゃあね。恭介っ!お見舞いはまた来るからさっ」
そしてさやかは上条に背を向け歩きはじめる。
後ろ手まだ何か幼馴染が言っていたが、それがさやかの耳に届く事は無かった。
――――――――――
その頃、まどかは自分の部屋のベッドで布団に包まりながら蹲っていた。
先程から溜息が止まらず、その数はもう何度吐いたのか解らぬほど。
原因は当然、先程のさやかとのやり取りだった。
まどか「言うつもりなんか無かったのになぁ……」
後悔が心を満たす。
上条が好きでも構わない、など、そうだというのに自分にキスするさやかを半ば責めている様になる形になったと思ったからだった。
そしててそこから罪悪感を感じてさやかがもう自分とまともに話してくれなくなるかもしれない。
そんな可能性にも怯えていたのも溜息の原因の一つだった。
まどか「……さやかちゃん?」
もう一度深いため息をしようとした時、まどかの携帯にさやかの携帯からの着信専用の音が鳴り響く。
その頃、まどかは自分の部屋のベッドで布団に包まりながら蹲っていた。
先程から溜息が止まらず、その数はもう何度吐いたのか解らぬほど。
原因は当然、先程のさやかとのやり取りだった。
まどか「言うつもりなんか無かったのになぁ……」
後悔が心を満たす。
上条が好きでも構わない、など、そうだというのに自分にキスするさやかを半ば責めている様になる形になったと思ったからだった。
そしててそこから罪悪感を感じてさやかがもう自分とまともに話してくれなくなるかもしれない。
そんな可能性にも怯えていたのも溜息の原因の一つだった。
まどか「……さやかちゃん?」
もう一度深いため息をしようとした時、まどかの携帯にさやかの携帯からの着信専用の音が鳴り響く。
まどかはその音を聞くとすぐに飛びつくように自分の携帯を手に取り、通話ボタンを押して耳に押し当てた。
まどか「も、もしもしっ!?」
嬉しさに少し声が裏がえる。それを少し恥ずかしく思ったが、あまり気にはならなかった。
それ以上にもう今まで通りに話せないと思っていたさやかが電話をしてくれた嬉しさの方が今のまどかには重要だったからだ。
その返事の後、すぐに耳元に愛しい人の声が響き始める。
さやか「あはははっ!どうしたの変な声出してっ」
その声にまどかの中にあたたかいものが満ちる。
頬が緩むのを抑えきれなかった。
まどか「え、えへへ。ちょっと寝てたから……。そ、それよりどうしたの?」
さやか「まどか、これから会えない?」
まどか「え、こ、これから?」
さやか「うん。今すぐっ!」
突然過ぎるさやかの提案に少しだけ困惑してしまうまどかだったが、次のさやかの言葉にその困惑はすぐに吹き飛ぶことになる。
さやか「まどかに伝えたいことがあるの。とっても、とっても大事な事っ!」
まどか「も、もしもしっ!?」
嬉しさに少し声が裏がえる。それを少し恥ずかしく思ったが、あまり気にはならなかった。
それ以上にもう今まで通りに話せないと思っていたさやかが電話をしてくれた嬉しさの方が今のまどかには重要だったからだ。
その返事の後、すぐに耳元に愛しい人の声が響き始める。
さやか「あはははっ!どうしたの変な声出してっ」
その声にまどかの中にあたたかいものが満ちる。
頬が緩むのを抑えきれなかった。
まどか「え、えへへ。ちょっと寝てたから……。そ、それよりどうしたの?」
さやか「まどか、これから会えない?」
まどか「え、こ、これから?」
さやか「うん。今すぐっ!」
突然過ぎるさやかの提案に少しだけ困惑してしまうまどかだったが、次のさやかの言葉にその困惑はすぐに吹き飛ぶことになる。
さやか「まどかに伝えたいことがあるの。とっても、とっても大事な事っ!」
>>888
書き込み時間すごいな
書き込み時間すごいな
これ後100レスいないに終わるのか?
次スレ必要なら言ってくれ!
次スレ必要なら言ってくれ!
>>888
ゾロ目でしかも書き込み時間が…
ゾロ目でしかも書き込み時間が…
いっけええええええええええ!!さやかあああああああああああああああああああ!!!!
まどか「だ、大事な事?」
また声が裏がえる。だがそれを気にしている暇などなかった。
まどかの頭の中に二つの場面が浮かんだからだった。
一つはさやかが上条に告白をし、オーケーを貰ったというもの。
もう一つは、さやかがまどかの想いを受け止めてくれるというもの。
さやか「うん。だから公園に来て。あたし達がいっつも遊んでた、あの公園にっ!」
まどか「わ、わかったっい、今……今行くっ!」
だが、それを予想する時間はさやかから与えられなかった。
さやかの期待に答える為に、まどかは急いで身支度し、家から駆けだす。
早くさやかに会いたいという気持ちだけで。
また声が裏がえる。だがそれを気にしている暇などなかった。
まどかの頭の中に二つの場面が浮かんだからだった。
一つはさやかが上条に告白をし、オーケーを貰ったというもの。
もう一つは、さやかがまどかの想いを受け止めてくれるというもの。
さやか「うん。だから公園に来て。あたし達がいっつも遊んでた、あの公園にっ!」
まどか「わ、わかったっい、今……今行くっ!」
だが、それを予想する時間はさやかから与えられなかった。
さやかの期待に答える為に、まどかは急いで身支度し、家から駆けだす。
早くさやかに会いたいという気持ちだけで。
―――――
家から走って数分という距離にその公園はあった。
そこはまどかとさやかが仲良くなってから、何度も遊び重ねた。思い出の場所。
「はぁ……はぁ……」
そこに置かれている噴水の前にさやかはいた。さやかもここまで走ってきたのか額に汗をかいていた。
心臓が締め付けられるように高鳴り、何度目か解らぬ愛おしいという気持ちが溢れだす。
その思いに押される様にまどかはさやかの元へと駆けて行った。
「さやかちゃんっ!」
「まどかっ!」
その姿に気付き、さやかもまどかの元へ思い切り駆けだし始める。
この近づいて行く一分一秒が惜しい。もっと速く走れとさやかは足を酷使する。
そして二人の体の距離が限りなくゼロになった時、さやかは思い切りまどかを抱きしめた。
家から走って数分という距離にその公園はあった。
そこはまどかとさやかが仲良くなってから、何度も遊び重ねた。思い出の場所。
「はぁ……はぁ……」
そこに置かれている噴水の前にさやかはいた。さやかもここまで走ってきたのか額に汗をかいていた。
心臓が締め付けられるように高鳴り、何度目か解らぬ愛おしいという気持ちが溢れだす。
その思いに押される様にまどかはさやかの元へと駆けて行った。
「さやかちゃんっ!」
「まどかっ!」
その姿に気付き、さやかもまどかの元へ思い切り駆けだし始める。
この近づいて行く一分一秒が惜しい。もっと速く走れとさやかは足を酷使する。
そして二人の体の距離が限りなくゼロになった時、さやかは思い切りまどかを抱きしめた。
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