元スレ王「行くがよい勇者」姫「気をつけて」勇者「姫のためなら」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
1 :
王「・・・わしは無視か小僧」
勇者「いやほら、どうせ行くなら『幼馴染の姫のため旅立つ勇者』の方が聞こえがいいじゃん」
姫「あのね・・・。一応勇者でしょあんた」
勇者「まあそうなんだけど」
王「このクソガキめ、ちゃんと魔王倒せるんだろうな」
執事「ご主人様、一応公式の場ですので、そのような口調は・・・」
勇者「そこはまかせろ。こう見えて、一応勇者だから」
王「ふん・・・。では行くがよい、勇者よ」
執事「勇者殿、装備は揃っておりますが、何分戦争の時の古い品でございます。ご使用には注意を・・・」
3 = 1 :
勇者「古いって言っても、使えるんでしょ?」
執事「そこは問題ありませぬが、最新式の防具には叶わないかと」
勇者「ふうん・・・。まあいいや。で、最初は何すればいいのさ」
王「まあ仲間だろうよ。酒場だとか宿屋に行けば、腕利の一人や二人いるだろう」
勇者「なるほどね・・・。んじゃボチボチ行くわ」
姫「死んだら怒るからね」
勇者「それは死ぬより怖い」
執事「ではご主人様、次の謁見を・・・」
勇者「あれ、今日まだ謁見あるのか。王って暇そうに見えたけど」
王「表に出ろくそガキ」
勇者「上等だローテク」
執事「ごほん!」
6 :
ツンデレ幼馴染がヒロインなら支援
7 = 1 :
王「ふん・・・。王の仕事も大変なのだぞ。特に今日の相手はな」
姫「隣国の大使よ」
勇者「ああ・・・。あの戦争の相手か」
王「隣国ではこの国とは違う技術が発展しておるでな、それの技術提供を受けようとしておる」
姫「確か・・・科学、だったかしら」
勇者「大変だなお二人さん・・・。ま、勇者には関係のない仕事だわ。頑張るがよいぞ」
王「お前しょっぴくぞ」
勇者「へいへい・・・。じゃ、ぼちぼち行くわ」
王「・・・くそガキが、死ぬなよ」
勇者「おう。行って来る」
8 = 1 :
城下町 酒場
勇者「酒場に来るのも久しぶりだな・・・」
店主「おう、勇者じゃねえか!今日出発か?」
勇者「まあそんなとこだ。仲間探してる」
店主「それなら問題ないぞ。王様のお触れが出て、腕利はここに集まるようことになってる」
勇者「あの爺・・・。で、そいつらは?」
店主「奥にいるよ。みんないい面構えだ」
勇者「へえ・・・。楽しみだね」
9 = 1 :
戦士「お前が勇者か」
勇者「見たところ・・・っていうか、見たまんま戦士だな、お前」
戦士「おうよ。某街の格闘選手権で優勝した事もあるぞ。魔王成敗にはもってこいだ」
勇者「暑苦しいから保留にしよう」
戦士「なんだとてめえ」
勇者「他には・・・」
僧侶「あなたが勇者さま、なのですか?」
勇者「そうそう。でキミは」
僧侶「僧侶です。回復魔法や薬草に精通しています。あ、他にも、精霊を召還したりもできます」
勇者「ほう。それは心強いね。ぜひ同行してほしい」
僧侶「え!?わ、わたしでよいのですか?」
勇者「うん。かわいいし」
僧侶「!?」
10 :
かわいいは正義
11 = 1 :
勇者「あとは・・・」
戦士「俺俺」
勇者「・・・キミは?」
魔法使い「・・・魔法使い」
勇者「黒魔法と白魔法、どっちが得意だ」
魔法使い「・・・両方。ご要望とあれば、この酒場を粉みじんにする」
勇者「気に入った。仲間になってくれ」
魔法使い「・・・構わない」
勇者「これで三人。あとは・・・」
戦士「そぉい!!」
勇者「・・・お前アレだな、バカだろ」
戦士「何!貴様、俺を侮辱するか?」
12 = 1 :
勇者「・・・まあいいか。で、お前は何が得意なんだ」
戦士「格闘戦だ。それ以外はできん!」
勇者「ああ、脳筋だな、始めてみた」
戦士「納金・・・?金は持っていないぞ?」
勇者「気にするな。しかし戦闘が俺だけのなのも辛いか・・・。よし、お前でいいや。ついてこい」
戦士「でいいや?何か引っかかるな・・・」
勇者「では、この四人で行くとしようか」
せんしが なかまに なった
そうりょが なかまに なった
まほうつかいが なかまに なった
13 = 1 :
道
勇者「で、さっそく街の外に出たわけだが」
戦士「まずはどこに向かうんだ?」
僧侶「道なりに進むと、村に着きますね。稲作が盛んな場所です」
魔法使い「・・・」
勇者「じゃあとりあえずそこ目指そうか。魔王の城は北にずっと行ったところだし」
戦士「なあ、そろそろじゃねえか?」
勇者「何がだ?」
戦士「そろそろ魔物が出てきて、俺たちの実力を見せる場面が来るだろ?」
勇者「魔物?おい、アホ抜かせよ」
14 = 1 :
戦士「え?」
勇者「普通に考えて、人間側の総本山である城の周辺に魔物がいるわけないだろ」
僧侶「そうですね、いたとしたら、それは相当な手だれです。私たちじゃ勝てないかもしれません」
戦士「え?そ、そうなのか?俺はてっきり、外に出たら雑魚魔物が襲い掛かってくるものかと・・・」
魔法使い「・・・それはない。いるとしたら、野犬や山賊がせいぜい」
勇者「頼むぞ戦士・・・。いくら脳筋とはいえ、そんな非常識的なこといわないでくれ」
戦士(俺がおかしいのか・・・?何か釈然としないぞ・・・?)
勇者「でもほら、腕試しのいい機会が来たみたいだぞ」
やけん があらわれた
やけんB があらわれた
16 = 1 :
勇者「じゃ、三人とも腕見せてもらおうかな」
魔法使い「・・・話にならない」
まほうつかいは ひのまほう をとなえた
ボッ!!
やけん はじょうはつした
勇者「いや、お前オーバーキルだぞこれ・・・」
僧侶「なら・・・えい!」
そうりょは せいなるじゅもん をとなえた
やけんBは そうりょに なついた
勇者「おお・・・。戦わないで味方につけるとは」
戦士「俺の知ってる戦闘と違う・・・」
17 = 1 :
勇者「魔法使いの破壊力と僧侶の人柄はなんとなく分かった」
戦士「・・・」
勇者「うん、これなら魔物とも戦えそうだな」
僧侶「そんな、私はただこの犬を殺すのは可愛そうだなあと思っただけで・・・」///
魔法使い「・・・灰が残ってしまった。まだまだ修行不足」
戦士(俺、この面子に付いて来たの失敗じゃね・・・?)
勇者「戦士は・・・まあなんとなく戦い方分かるからいいや。さ、どんどん進むぞ」
僧侶「魔法使いちゃんはその呪文、どこで覚えたんですか?」
魔法使い「・・・いろいろ」
19 = 1 :
稲作の村
勇者「存外、あっさり着いたな」
戦士「まあ隣の村だしな。街道歩きゃ誰でもつくさ」
村長「もしやあなた様は、勇者様ではございませぬか?」
勇者「おう・・・?ずいぶん有名なんだな、俺」
僧侶「え?知らないのですか?勇者様のお名前はこの国全体に広まっているのですよ」
魔法使い「・・・有名人」
勇者「知らなかった・・・」
村長「助けてください勇者様!困っているのです!」
21 = 1 :
勇者「困ってる?どうしたんだ」
村長「実は西にある洞窟に、魔物が潜んでいるのです・・・」
魔法使い「・・・?」
勇者「魔物?こんなところに魔物だ?」
村長「はい・・・。数日前、突如洞窟周辺に魔物が溢れたのです。幸いこの村にまだ被害はありませんが、時間の問題かと」
戦士「やっとらしくなったじゃあねえか。おい勇者。ちゃちゃっと行って片付けようぜ」
僧侶「でも、こんなお城の近くに魔物だなんて・・・」
勇者「城に通報は?」
村長「いたしました。すると、『近日中に勇者が立ち寄るから頼め』と王様から・・・」
勇者「あのじじい・・・」
22 = 1 :
勇者「仕方ない、あのじじいに貸し作っておくか。みんな行くぞ」
戦士「へへ、ようやく腕が鳴るぜ」
僧侶「は、はい!」
魔法使い「・・・」
道中
僧侶「あ、あの、勇者様。勇者様はなぜ王様のことをじじい、などと・・・?」
勇者「ああ、育ての親みたいなもんなんだ。俺戦争で両親死んでるから」
僧侶「あ・・・」
勇者「いいよ。顔も覚えてないし。それに、じじいはいい人だしな」
戦士「信頼してるんだな、王様のこと」
勇者「ま、一応王だからな」
魔法使い「・・・」
23 = 1 :
洞窟前
勇者「見えるか?」コソコソ
僧侶「見えます」コソコソ
魔法使い「・・・低級魔族が五体。洞窟の警備・・・?」コソコソ
戦士「な、なあ。なんで俺たち、こんな物陰に隠れてコソコソしてるんだ?」コソコソ
勇者「そりゃお前。魔族相手に正面から行くのは自殺行為だろ。まずは戦況把握だ」
戦士(な、なんかこれも違う気がするぞ・・・?)
僧侶「どうしますか、勇者さま」
勇者「んー・・・。ああ、じゃあ名づけて、『粉砕!玉砕!大喝采!』作戦はどうだ」
戦士「嫌な予感がする・・・」
25 = 1 :
魔族A「!?」
勇者「どーも魔族の諸君。しかし、なんだってこんなところにいるのかねえ?」
魔族B「ぐるる・・・」
勇者「あれ、もしかして低級すぎて口も利けないのか?世間話もできないとは・・・」
魔族C「キシャァァァ・・・!!」
勇者「うーむ、これじゃ大喝采は無理かな・・・?お?」
低級魔族隊長「・・・何をしにきタ、人間メ・・・」
勇者「おお、少しまともそうなの見つけたぜ。でもそれはこっちのセリフだ」
低級魔族隊長「ここは我らノものダ、立ち去るがいイ」
勇者「いやそうもいかないんだよなあ」
26 = 1 :
低級魔族隊長「なら死ぬがいイ、おろかな人間メ」
「キシャァァァァ!!」「グルルルル!!」「バチバチバチ!!」
勇者「あ、もしかして俺のこと知らない?あー、悪い悪い、僧侶のやつが『国中に』なんていうから、てっきりみんな知ってるのかと思ってた。じゃあ自己紹介しないと」
勇者「俺が勇者だ。覚えとけ腐れ外道どもが」
低級魔族隊長「なニ・・・?」
勇者「魔法使いちゃん、もういいぞ」
カッ!!
27 :
>>16
海賊の残りだもう一匹その足元に隠れているぞ
28 = 1 :
ズドォォォォォォォ・・・
勇者「おーう。宣戦布告の花火にしては、ちょっと派手すぎたか?」
僧侶「勇者さま」タタッ
戦士「おいおい、これはどうだよ・・・」
魔法使い「・・・爆砕呪文。洞窟を塞がないために力抑えたから、この程度の火力しか出せなかった」
僧侶「上出来ですよ・・・。魔物が一匹も残っていませんし・・・」
魔法使い「・・・綺麗じゃない」しょぼん
勇者「まあまあ。とりあえず一発目はこのくらいにして、さっさと中入って終わらせようぜ」
29 = 1 :
洞窟内
僧侶「暗くて、ジメジメしてますね・・・」
戦士「・・・?なんだ?」
勇者「どうした?」
戦士「いや、何か嫌な空気がしたような・・・。この奥からだ」
勇者「嫌な空気・・・?感じたか?」
魔法使い「・・・」フルフル
僧侶「わたしも何も・・・」
勇者「・・・とにかく、先に進もう。奥に行けば、何か分かるかもしれない」
僧侶「あ、じゃあ・・・照明呪文を・・・」
まばゆい ひかりが あたりを てらす・・・
30 :
ただの空気+説明役だと思ってた戦士にも何か能力があるのか……?
31 :
ふむふむ
32 = 1 :
洞窟 最奥
勇者「あっさり着いたな」
僧侶「一本道でしたし」
戦士「嫌な空気・・・あの大穴の中から漏れてきてる・・・」
勇者「俺には分からんが・・・。確かにあの大穴は気になるな。調べてみようか」
魔法使い「・・・!!くる!」
ドン!!
僧侶「きゃ・・・!?あ、穴の中から何か・・・!?」
「グォォォォォォ!!」
戦士「こ、こいつは・・・!?」
勇者「ゴーレム!?」
33 :
遊戯王やらポケモンやら懐かしいネタを出してくるな
34 = 1 :
ゴーレム「グォォォォォォ!!」
戦士「ゴーレムぅ!?なんでこんなところに!?」
魔法使い「・・・理由はあとっ!!」
僧侶「来ます!!」
勇者「上等!!」ブンッ!!
ガキン!!
勇者「固・・・斬れねえか!」
魔法使い「・・・ゴーレムの弱点は額の文字・・・!」
僧侶「文字・・・『Emeth』のことですか?」
勇者「くそ、まどろっこい!魔法使いちゃん、あいつ吹き飛ばせないか!?」ガキン!!
魔法使い「・・・洞窟ごと吹き飛ばしてしまう。石属性には炎も水もきかない」
勇者「あーもう!やるしかねえのかよ!」
37 = 1 :
ゴーレム「グォォォォォォ!!」ブン!!
戦士「ゴフッ!?」
勇者「戦士!!」
戦士「今のパンチは効いたが・・・!魂が篭もってねえぜ!!」
僧侶「よ、よくわからないけど、ダメージなし・・・?」
魔法使い「・・・気迫」
勇者「あの文字をどうすればいい!?」
魔法使い「・・・『E』を削る。そうすれば、ゴーレムは『meth』、死ぬ」
勇者「とはいえ、暴れ馬め、こう暴れられちゃ額なんて・・・」
僧侶「目には目、です!岩よ、万物の母なる大地よ、顕現せよ!!」
そうりょは 岩の精霊を 召還した!!
僧侶「押さえつけて!!」
岩の精霊「・・・!!」
ガシッ!!
ゴーレム「グォォォォォォォ!!」
40 = 35 :
ほ
42 = 35 :
せ
43 = 10 :
っ
44 = 35 :
っ
48 = 1 :
勇者「動きが止まった!戦士!俺を投げろ!!」
戦士「投げ・・・!?そうか!投げ飛ばしてやるから、削ってこい!!」ガシッ!!
戦士「うぉおおおおおりゃああああああああ!!」
勇者「力いっぱい投げすぎだぁあああああああああああああ!!」
ゴーレム「!?」
勇者「ああああああああああああああ!!!!」
ガリッ!!!!
ゴーレム「」
バラバラバラ・・・
戦士「うわ、崩れだした!!」
魔法使い「・・・脱出!!」
僧侶「勇者さま、無事ですか!?」
勇者「戦士てめえコラァ!!死ぬかと思っただろうが!!」
僧侶「あああ、その話は後ですっ!!」
ガラガラガラ・・・!!
49 = 35 :
こ
50 :
保守間隔長すぎ
そんなんじゃすぐ落ちるぞ
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