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    元スレ幼馴染「超能力?」

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    201 = 186 :

     男の家

    「……」

     トゥルルル

    「はい、もしもし」

    『男さんですか?』

    「……うん」

    『まだ落ち込んでるんですか? 幼さんならいつか判ってくれますよ』

    「あいつ……外国に行くんだ」

    『え? そうなんですか?』

    「ああ、あいつ、俺に何の相談も無く」

    『そうなんですか。まぁ、でも男さんには関係ないことですし、仕方ないんじゃないですか?』

    「か、関係無くなんか! 俺はあいつとは幼馴染で!」

    202 :

    非常に面倒くさいだがそれがいい

    203 = 186 :

    『幼馴染っと言っても、所詮、他人ですし』

    「他人って、お前、俺とあいつが、他人……?」

    『そうですよ。幼さんだって、いつかは好きな人が出来て、恋人が出来て、結婚するんですから』

    「……っ」

    『いつまでも、幼馴染面して、傍に居るなんておかしいですよ』

    「……お、おかしい……?」

    『そういうことで他人が干渉して良いのは――――恋人だけですよ』

    「……」

    『男さん、あなたの恋人はわたしですよ。幼さんよりもわたしのことを気にしてください』

    「……そう、だな」

    『はい、あんまり幼さんばかり気にしてると、焼きもち焼いちゃいますよ?』

    「は、はは」

    『それで明後日のデートの話なんですが――――』

    「うん……(これで……良いんだよな。俺は、もう、あいつに干渉しなくて、良いんだよな)」

    204 :

    今日入試なのになんつースレを開いてしまったんだ…

    205 = 189 :

    この幼馴染を猛烈に娶りたい

    206 = 186 :

     レストラン

    「……」

    「……」

    「あんたらどうしたの?」

    「い、いや、べつに」

    「……ねぇ、なんかあったの?」ボソッ

    「え?」

    「あいつ、急についてくるとか言ってるし」

    「……それは」

    「まぁ、ただの喧嘩ってわけじゃなさそうよね。ついてくるって言うくらいだし」

    「……」

    207 = 186 :

    「ま、最後なんだし、後悔無いようにね」

    「……」

    「……」

    「幼」

    「……」

    「反応してくれよ」

    「……」

    「これが最後なんだぞ!」

    「……なに」

    208 :

    ドラえもんが質問し答え頂きたくごきげん少々失礼長門有希がM37ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ

    209 = 186 :

    「……本当に行くのか」

    「……行くよ」

    「日本に残るつもりじゃなかったのか」

    「……」

    「おじさんやおばさん、許してくれてたんだろ」

    「……」

    「じゃあ、残ればいいじゃないか。日本に残って、少女ちゃんの世話するんだろ?」

    「……」

    210 = 186 :

    「少女ちゃんの傍に居るんじゃなかったのかよ。無責任だろ。彼女を支えるじゃ――」

    「やめてよっ」

    「……」

    「卑怯だよ……そんなの」

    「……」

    「無責任だって……わかってるよ。こんなの、自分勝手で、最低だって」

    「……」

    「それでも……わたしは、あなたと居たくない」

    「……」

    「居れるほど……強くない」

    「……」

    211 :

    どう?明日ハロワ行けそう?

    212 = 186 :

     翌日

    「わかってるだろうけど、明日、向こうに行くそうよ」

    「あ、明日? 早くないか? 荷物は?」

    「荷物は送るみたいだし。もし、残りがあればウチで処分するから」

    「長い付き合いなんだし、それくらいいいでしょう」

    「……」

     電話

    『こんにちわ、おと……?』

    「明日……あいつ、向こうに行くんだ」

    『スルーですか』

    213 = 186 :

    「だから、明日のデート無理だ」

    『そうですか』

    「ごめん」

    『いえ、お見送りってことですか』

    「ああ、そうなる……」

    『じゃあ、わたしもついていきます』

    「え……」

    『わたしも幼さんのお見送りに行きます』

    「……それは」

    『わたしだって、短い間でしたが、幼さんとは仲良くさせて貰ってたんですよ』

    「……わかった」

    214 = 186 :

     外

    「ほら、男、あんたさ男手なんだから、さっさと動きなさい」

    「わ、わかってるよ」

    「はぁ、ったく」

    「……」

    「……」

    「それ、重いだろ。俺が持つよ」

    「いい」

    「……」

    216 = 186 :

     夜――幼馴染の家

    幼父「寂しくなるなぁ」

    「そうだな、でも、休みになったらそっち行くから、案内よろしくな」

    幼母「色々ありがとうね」

    「いえいえ、こっちこそ、男の世話をしてくれたりして」

    幼母「お互い様ね」

    「そういえば、幼母はまだこっち残るのよね?」

    幼母「ええ、幼の学校の手続きとか、この家の手続きが残ってるから」

    「ああ、そうなんだ。じゃあ、また、別に送別会しないとね」

    「……」

    「……」

    217 = 186 :

    「おいおい、本当にあんたらそれでいいの?」

    「え、えと、俺は」

    「……」スタスタ

    「あ……」

    「本当になにがあったのよ」

    「それは……」

    「言いづらいって感じか」

    218 = 186 :

    「まぁ、男ちゃんもさ、遊びにきなよ」

    「え、うん。その時はよろしくお願いします」

    「わたしもそっち戻る時はよろしくね」

    「もちろん」

    「なんか……いざ、離れると、やばいな」

    「うわ……幼姉さん、泣かないでよ」

    「べ、べつに、泣いてないよ」

    「いや、どうみても泣いてるから。はい、ティッシュ」

    「あ、ありがとう。はぁ……こういう役目は幼のはずなんだけどね」

    「……」

    219 = 193 :

    さるよけ

    220 = 186 :

    「お姉ちゃんが居なくなっても泣かないのよ?」ナデナデ

    「うわ……普段は全然無関心の癖に、姉ぶってるよ」

    「そんなことないよ。男ちゃんはいつまでもわたしの弟なんだから」

    「はいはい」

    「最後にお姉ちゃんと熱~~~~い一晩を過ごそうか」

    「いや、無理です」

    「うわ……淡泊」

    「何度その冗談言ってるんだよ」

    「昔は動揺してたのに、「お、お姉ちゃんなら」とか言ってたのに。成長って残酷だよね」

    「幼姉さんも少しは成長してください」

    「実際、すごくなんでも無さそうにしてるけど、すごく寂しいから、電話してね」

    「うん、わかってる」

    221 :

    ふぅ…

    222 = 186 :

    「……よし」

    「ちょっと、いいか」

    「……」

     外

    「……」

    「……」

    「あのさ、もう日本に戻ってくるつもり無いのか?」

    「……」

    「大学卒業したらこっちに戻ってくるとか。そっちで就職難しいだろ」

    「……」

    223 = 186 :

    「俺、戻ってきて欲しいと思ってる」

    「……本当に、そう思ってる?」

    「あ、当たり前だろ」

    「……」

    「お前が居なくなると……俺は」

    「俺は?」

    「こ、困るっていうか……すごく寂しいっていうか。なんていうか」

    「……」

    「い、いや、お前とこんな形で別れるし……こんなはずじゃなくて」

    「……」

    「お、お前が居なくなるってなって、初めて、その、色々気付いたっていうか」

    「……」

    224 = 186 :

    「お、俺は……お前が――」

     ―――

    「お、俺は……お前が好きだっ!」

    「え?」

    「俺の傍に居てくれっ……俺から離れないでくれ」

    「な、な、なななな!」

    「こんなことになって、ようやく、お前の大切さとか自分の気持ちに気付いた」

    「わ、わ、わ、わわわわ!」

    「俺と付き合ってほしい!」

     ―――

    「え?」

    225 = 186 :

    「お前が? なに?」

    「あ、いや、お、お前が……(俺は――なにを言おうとしてるんだ? 今のなんだ?)」

    「……」

    「お前が……(俺には、もう、彼女が居るのに。なにを――言おうと、してるんだ?)」

    「……泣いてる」

    「え?」

    「気付いてないの? 男ちゃん、泣いてるよ」

    「な、ま、マジだ。あ、あれ? なんで、泣いてんだ、俺」

    「ぷっ」

    「わ、笑うなよ。え、えっと、ティッシュ……あ、幼姉さんにあげたんだった」

    「はい、ハンカチ」

    「さ、さんきゅ」フキフキ

    226 :

    スクイズじゃねえか

    227 = 186 :

    「そんなに……寂しい? わたしが居なくなると」

    「え……」

    「無意識に泣いちゃうくらいに寂しい?」

    「……」

    「そっか」

    「……」

    「もしかしたら、心変わりするかもね」

    「え?」

    「まだ外国に行く気満々だよ? でも、もしかしたら、するかも」

    228 = 186 :

    「に、日本に残るってことか?」

    「……うん」

    「そ、そっか。そっかそっか!」

    「な、なにはしゃいでるの。わたし、まだ残るつもりなんて」

    「そっかっ。うんうん!」

    「……聞いてないし」

    「ば~~か」

    229 = 226 :

    誠じゃねえか

    230 = 186 :

    「お、お母さん、お父さん、そのお話があります」

    幼母「大体、想像つくけど、なに?」

    幼父「おいおい、どうした? 明日、昼くらいに出るけど、準備とかあるんだからな」

    「わ、わたし……日本にやっぱり残りたいです」

    幼母「やっぱりねぇ」

    幼父「なんで! なんでなんで! お父さん、ようやく、一緒に来てくれると思って嬉しかったのに!」

    幼母「男ちゃんとあんたの様子からして一時的にケンカしてそう言いだしたんだと思ったけど」

    「ご、ごめんなさい。本当に勝手言ってすみません」

    幼母「荷物送っちゃったし。まぁ、それはいいんだけど……」

    「す、すみません」

    幼母「あんたの家手続きして……はぁ、本当、この馬鹿」

    「す、すみません」

    幼母「まだ学校の手続きして無いから良かったものの」

    「うぅ」

    231 = 186 :

    幼父「パパは許しませんよ! あいつか! 男か! あの糞女ったらしが~~~!」

    幼母「受験あるのかもしれないけど、バイトしなさいよ」

    「う、うん」

    幼母「我がまま聞いてあげるんだから、それくらいは両立させなさい」

    「は、はい」

    幼父「幼! お父さんはな、お前の一人暮らしに反対なんだ! そんな一人暮らしになってみろ!」

    幼母「それから、男さん家に迷惑かけるかもしれないけど、なるべく自分でどうにかするのよ」

    「……はい」

    幼父「あの図々しい男がずかずか入ってきて、お、お、おお前を! ゆ、許さんぞ~~~!」

    233 = 186 :

     翌日――朝

    幼母「はいはい、準備して」

    「え~~~~幼、残るの?」

    「う、うん」

    「わたしも残りた~~~~い!」

    幼父「それは絶対ダメ」

    幼母「わたしだってここに残りたいわよ」

    「あれ? お父さんが単身赴任で外国行けば解決じゃね?」

    幼父「や、やめて。お父さん、寂しくて死んじゃう」

    「仲直りしたの?」

    「え……べ、べつに」

    「ふ~~~~ん、まぁ、お幸せにね」

    「……」

    234 = 226 :

    幼姉・・・か

    235 = 186 :

    「そうなの、うん、わかった」ピッ

    「幼母さん?」

    「うん。はぁ……あんたって本当、罪作りだね」

    「は?」

    「ほら、いいから。お見送り行くわよ」

    「……ああ(結局……あいつは、心変わりしなかったのか)」

     幼家の前

    幼母「あ、おはよう」

    「どうも」

    「……」

    「……っ」プイッ

    「(そう、だよな……そう簡単に)」

    236 = 186 :

    「ふ~~~~ん、やるじゃん」

    「え?」

    「お姉ちゃん、見直しちゃった。ちゃ~~~んと、仲直り出来たみたいだね」

    「それって」

    「お、お、お姉ちゃん!」

    「はいはい。まぁ、ふたりともちゃんと電話とメールよろしくね」

    「え? じゃあ、幼。お前……」

    「べ、べ、べつに! ただ最後まで高校に通いたかっただけだもん!」

    「はいはい、ツンデレツンデレ」

    「お、お姉ちゃ~~~~ん!」

    237 = 186 :

    「ごめんごめん、で、どうやって口説き落としたの?」

    「え? い、いや、日本に残ってほしいとか、寂しい的なことを……その」

    「へ~~~、やるじゃん」

    「お、お姉ちゃん!」

    幼父「そろそろ、行くからな、準備しとけよ」

    「はいはい。幼、車乗るよ」

    「あ、うん、お姉ちゃ――」

    「おはようございます」

    「え?」

    「お、女さん」

    「誰?」

    238 = 186 :

    「はじめまして。女です」

    「ど、どうも。ご丁寧に。えと、知り合い?」

    「……どうして……あなたが」

    「はい。幼さんが外国に行くということでお見送りに来ました」

    「……」

    「い、いや、流石に言わないのは……よくないと思って」

    「えと……とにかく、友達なのね?」

    「はい、そうです」

    240 = 186 :

    「……」

    「幼さん、短い間でしたが、仲良くしてくださってありがとうございます」

    幼父「おーい、幼姉? 幼?」

    「ちょっと、待って。今ね、お友達がお見送り来たんだって」

    「色々ご迷惑かけましたが、向こうでも元気で――」

    「……」

    「あのね、ちょっと、色々あって、幼はこっちに居ることになって――」

    「男さんは任せてくださいね。彼女として、男さんを幸せにしますから」

    「え?」

    241 = 186 :

    「ちょっ、ちょっと待って。男ちゃんの彼女?」

    「はい。わたし、男さんと付き合わせて頂いております」

    「は? 待ってよ。男ちゃん、どういうこと?」

    「え……あの」

    「お、お姉ちゃん、その」

    「あんたは黙ってて――男ちゃん、あんた、この人と付き合ってんの?」

    「……うん」

    「は? 本当に?」

    「はい、一昨日、付き合い始めました」

    242 = 189 :

    これは姉にひっぱ叩かれても文句言えないww

    243 = 186 :

    「……なるほど、そういうこと」

    「お、お姉ちゃん、お父さん、待たせてるし」

    「男ちゃん、この人と付き合ってるのに、幼に残ってほしいとか寂しいとか言ったの?」

    「……そう、ですね」

    「お、お姉ちゃん? もう、行こうっ」

    「あのさ、ちょっと、男ちゃん、言わせてもらって良い?」

    「……はい」

    「人の妹の心弄んでじゃねぇよ!」

    「……っ」

    244 = 186 :

    「あんた、わかってんの? こいつの気持ちわかっててそういうこと言ったの?」

    「……」

    「やめてよ……」

    「まぁね、あんたが鈍いの知ってるよ? でもさ、これはやばいって」

    「……」

    「お姉ちゃん!」

    「あんたもさ、なんで残るの? いつまで男ちゃんにしがみついてるつもり?」

    「……」

    「告白も出来ずに他の女に奪われて、それでも、こいつの傍に居る気なの?」

    「……だ、だって、わたし、男ちゃんのこと」

    「好きだから。例え恋人じゃなくても、とか言うつもり? 馬鹿じゃないの!」

    「……」

    245 :

    読んでるだけで胃が痛くなってくるな。

    246 :

    ID変えてごくろうさん

    247 = 186 :

    「行くよ。幼」

    「え……」

    「もう日本に居る理由なんてないでしょ」

    「そ、それは……」

    「あ、あの……」

    「ごめん、男ちゃんが悪くないことは知ってる。告白しなかったこいつの責任」

    「でもね、こいつの姉として男ちゃんを許せそうにない」

    「……」

    248 :

    優柔不断とか優しいからこその~とか言い訳できないただのクズ野郎だなこの男

    249 = 186 :

     幼馴染の家前

    「あんた……行かなくていいの?」

    「……」

    「そう。まぁ、飛行機出るのはまだ時間あるから、ゆっくり考えなさい」

    「……」

    「ごめんね、なんかごたごたしちゃって。男の母です」

    「あ、いえ、女です。よろしくお願いします」ペコ

    「……」

    250 = 186 :

     公園

    「……」

    「辛いですね……」

    「……」

    「わたしって……ホントに最低です」

    「いや、俺の方が最低だよ……」

    「……」

    「わかってたんだ……あいつの気持ち」

    「……」

    「でも……俺は、いつも、あいつは妹みたいなものだからって」


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