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    元スレ小鳥「プロデューサーさん、子供の作り方知ってます?」

    SS覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
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    851 = 719 :

    記憶の中の時計の針を巻き戻してみる

    あれは…
    三年前…かな?

    あの人が765プロを辞めてしまったのは

    別れは唐突に訪れた
    出会いと同じように…

    852 = 719 :

    「プロデューサーさん、辞めちゃうんですか!?」

    「あぁ。ごめんな、春香」

    「なんで…」

    「アメリカで武者修行してこようと思うんだ。プロデュース業のな」

    それがこの人の夢だってことは、みんなが知っていた

    だけど…
    知っているのと受け入れることは、やっぱり全然違った

    853 = 827 :

    乙、律子の話の中で固有名詞出てないのは春香、やよい、伊織、響、貴音か
    この後春香なら良い感じだな

    854 :

    朝まで残ってるといいな支援

    855 = 719 :

    「私も一緒に…」

    「バカ!連れていけるわけないだろ?」

    「でも…でも…」

    ただの甘えだってことはよくわかってた

    だけど涙は勝手に流れ溢れ出してきて、自分ではどうしようもなかった

    856 = 831 :

    今度は春香さんか

    寝る前に最後の支援

    857 = 719 :

    「なぁ、春香」

    「…」

    涙が邪魔をして返事もできない私
    いま思えば、それは自分のためだけの涙だったんだなぁ

    「昨日は見るもの、明日は書くもの、さ」

    「…?」

    「俺は、明日を書きに行きたいんだ。自分の力で、自分の明日を」

    858 = 719 :

    「あし…た?」

    「あぁ、明日だ」

    わかってた
    この人の視線は、ずっと前から"明日"を見据えてたんだ、って

    その視線の中に私も写り込みたくて…
    私は頑張ってきたんだから

    859 = 719 :

    「春香、俺はズルい奴だ」

    「…?」

    「お前の気持ちに気付いていながら、何も知らないフリをしてきた」

    「わ、私は…」

    さすがですね、プロデューサーさん
    とっくにお見通しだったわけですね?

    860 = 719 :

    「俺はな、春香」

    「…はい」

    歯を食いしばって、嗚咽が漏れないようにした

    この人はいま、私に何かを残そうとしてるんだから
    私がちゃんと受け止めなきゃ、安心して明日を書きに行けないんだから

    861 = 722 :

    >>822
    張り切ってるますよ
    久々に書き込んだから特にね

    それに語り形式だから矛盾はある程度おkになるし
    即効だしね

    本当、スイマセン


    はるかの人全力支援

    862 = 719 :

    「お前のこと、大事だ」

    「…はい」

    「ホントは置いていきたくない」

    「…はい」

    「だから、日本で輝け」

    「え?」

    「アメリカにいる俺からも見えるように、ピッカピカに輝け」

    それだけ言い終えると、プロデューサーさんは私を抱き寄せた
    その拍子にほどけた右側のリボンが、夏の陽光の中でヒラヒラと舞った

    863 = 719 :

    その後のことは…

    恥ずかしいから内緒です、内緒

    一つだけ言えるとしたら、その日の夜は私の人生の中で一番短い夜だった、ってことかな?

    朝が来て欲しくないって、本気で思った夜でした

    864 = 719 :

    でもあの人、ヒドいんですよ?

    緊張してガチガチになってる私に

    「子供の作り方のレッスンだ」

    とか言っちゃうし

    まぁ、おかげで緊張はほぐれましたけどね、多少は

    865 = 722 :

    おい

    おい

    866 :

    パーフェクトですね分かります

    867 = 719 :

    次の日の朝、二人でベッドに座って私が淹れたコーヒーを飲みました

    私を抱き寄せたまま何かの曲を口ずさんでいるプロデューサーさん

    「それ、何て曲ですか?」

    「"迷路"って曲だよ。僕が歩いたあとは、曲がりくねった迷路、ってな」

    閉められたままの遮光カーテンが、風に揺らめいています
    それを見ながら、私たちはもう一度、身体を重ね合いました

    868 :

    やっぱりリレーいいな
    しかもクオリティ高いし

    支援

    869 = 719 :

    それからの時間は慌ただしく過ぎました
    プロデューサーさんの送別会では、みんな泣いてたっけ

    律子さんがやけに寂しそうだったけど、プロデューサーさんと何かあったのかな?

    まぁ、それぞれにそれぞれの物語がありますもんね?

    それくらい、子供だった私たちにとってプロデューサーさんは大きな存在でしたから

    870 = 719 :

    「名残惜しくなるから空港にはこないでくれ」

    と言っていたプロデューサーさん

    だけど私だけには、お見送りすることを許してくれました
    もちろん、みんなには内緒です

    ラウンジで離陸の時間を待ちながら、それぞれの"明日"のことを語りあいました

    871 = 719 :

    「じゃあ、行ってくる」

    「はい、行ってらっしゃい」

    お別れのときは、不思議なくらい淡々としていました
    抱擁もキスも無し

    ただ黙って、プロデューサーさんが差し出した右手を握りしめました

    それが、私たちが明日を書き始めるための儀式だったから

    872 = 719 :

    プロデューサーさんがアメリカに行ってからも、私は走り続けました

    転んでも転んでも、自分の力で起き上がりました

    アメリカにいるプロデューサーさんに、私のことが見えるように

    873 :

    春香さんがヒロインの風格だしとる

    874 = 719 :

     まっすぐ歩かないから まっすぐ歩けないから
     僕が歩いたあとは 曲がりくねった迷路

    あの日プロデューサーさんが口ずさんでいた曲

    私はプロデューサーさんが作った迷路の中を、必死になってあとを追いかけました
    遠くに見える背中に追いついて、私が書いた"明日"を届けたかったから

    875 = 719 :

    765プロのアイドルたちは、一人また一人と辞めていきました

    挫折した人、他の夢を見つけた人…
    だけどそれぞれが、それぞれの明日を書き始めました

    そして私は…

    いつの間にか、"トップ"と呼ばれるアイドルになっていました

    876 = 873 :

    ふむふむ…

    877 = 827 :

    良いね、掛け値なしに

    878 = 719 :

    それから先は…

    うーん…
    やっぱり恥ずかしいなぁ

    まだ話さなきゃダメですか、律子さん?

    え?ダメ?

    だって…
    みんなもう知ってるでしょ?

    雑誌とかワイドショーとか、ウンザリするくらい取り上げられたんだから!

    879 = 719 :

    まぁ、あれですよ

    アメリカで武者修行を終えたこの人と再会して、お互いの"明日"のことを語りあって

    それから…

    「こんどは二人で書いていこう」

    って言われたんです

    はい?

    そうですよ!
    プロポーズですよ、プロポーズ!

    恥ずかしいなぁ、もぅ…

    880 :

    このスレ素晴らしい

    881 = 719 :

    どこで言われたか、ですか?

    …初めて出会った場所です

    私の人生の中にいくつかある、大切な場所

    まだ変わらない場所、いまは変わったしまった場所、もう無くなってしまった場所

    その場所もその中の一つ

    この人と初めて出会った、忘れられない場所…

    そこはね?
    迷路を抜け出した私が辿り着いた、約束の場所

    夏の陽光の中で輝いたあのリボンは、いまもヒラヒラと、そこに舞っている



    お し ま い

    882 = 719 :

    エロ無しのガチで書いちまいました…

    まぁ、なんでも、いいですけれどね!

    このあと亜美と真美書く人はどうすんだろ…?

    883 = 873 :

    乙!!!

    あと100ちょっとか…

    884 :

    全員分の話が書かれることを祈って

    寝る前支援

    887 :

    888 :

    「子供の作り方知ってます?」
    「ぼ、私に聞かないで下さいよっ!」

    890 = 831 :

    書いてくれた人みんな乙でした

    893 :

    894 :

    >>376

    896 = 768 :

    まだ残ってるとかお前らとんだ変態プロデューサーだな

    897 = 854 :

    朝起きて保守

    898 = 854 :

    もっかい保守

    899 :

    よしおと思って見たら違った

    900 = 776 :

    亜美真美と子作り……ゴクリ


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