元スレ妹「血の味、知ってますか?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
51 :
素晴らしい
52 = 1 :
妹「あぁあ……! やっと、やっとまた兄さんの血が飲める! あむっ!」 クチュッ
兄「痛っ!」
妹「ほめんあは……あっ、あぁ……」 チュパチュパッ
兄「……」
妹「おいひ……おいひぃ……」 ポロポロ
兄「泣くほどかよ」
妹「あぅ……あぅぅ……」 ペロペロッ
兄「……疲れた……もう、寝たい……」
妹「んぅ……」 クチュッ
兄「……すぅ……すぅ……」
54 = 1 :
妹「あふぇ……?」 チュポンッ
妹「兄さん、兄さん?」 ユサユサ
兄「ん……」
妹「疲れてしまったんですね」 スタスタッ
妹「よいしょ」 バサッ
妹「私の力では兄さんをベッドまで連れてゆけませんから、風邪を引かないように」
兄「んー……」
妹「おやすみなさい、兄さん。良い夢を」
55 = 1 :
区切り良いし一旦休憩。疲れた
56 = 45 :
わかた保守だ
58 = 15 :
ほ
59 :
何があってもこのスレは守り抜くッッ!!
62 = 1 :
休憩終了。
63 = 1 :
妹「おはようございます、兄さん」
兄「……昨日のは悪い夢じゃなかったんだな」
妹「はい。全て現実です。お腹、空いているでしょう?」
兄「今日は飯はいい」
妹「トーストと牛乳だけですが、もう作ってしまいましたから」
兄「……」
妹「おいやですか?」
兄「捨てるわけにもいかないだろうが」
64 = 1 :
兄「……」 ムシャムシャッ
妹「感想、聞いてもいいですか?」
兄「普通。トーストの上にチーズと目玉焼きを載せた物に感想なんてない」
妹「昨日の感想です。私の血、どんな味がしましたか?」
兄「知るかよ」 ゴクゴクッ
兄「ん……? この牛乳、いつもと違うな」
妹「ええ。少し。どうですか?」
兄「美味い」
妹「やっぱり、一滴垂らしただけでも変わるんですね」
兄「……」 ピタッ
67 = 1 :
妹「相手の一滴の血の味がわかるなんて感動的じゃないですか?」
兄「人の飯に変な物を混ぜるんじゃねえ!」
妹「言ったでしょう。満たされないんです。何を食べても、何を飲んでも。必要なのは普段から血を飲むことです」
兄「俺は飲まない」
妹「気が狂いますよ」
兄「狂うか。俺はお前とは違うんだ。我慢くらいできる」
妹「兄さんはわかっていません。我慢の本当の意味が。飲んでください」
兄「もういい。トーストは帰ってから食べる。牛乳は捨てとけ」
68 = 1 :
妹「……後悔しますよ」
兄「するかよ。じゃあな」
妹「私も一緒に行きます」
兄「来るな」
妹「……また学校で」
兄「ああ」
69 = 1 :
幼「おはよう兄くん! 今朝はずいぶん暗い顔だね!」
兄「男には色々あんだよ。お前こそ毎日よく元気な顔して過ごしてられるな」
幼「何するにも楽しい方がいいでしょ? つまり元気が一番大事ってこと!」
兄「ああ、違いないな。陰気な顔してブツブツおかしな事言ってるより百倍マシだ」
幼「妹ちゃんのこと? 酷いこと言うね」
兄「誰のことかわかる時点でお前も同類だ。あいつの話はいいから行こうぜ」
幼「はいはーい! 今の時間なら早足で行くとバスの時刻にジャスト!」
兄「よし、急ぐぞ!」
幼「あーい!」
兄(あいつが辛気臭い顔であれこれ言うから深刻になったけど、たかが血じゃねえか。アホらしい)
70 :
秋葉「なまえは、とおのあきはです!16さいです!」
「なかよし学校のすみれ組です!」
パチパチパチ
志貴「秋葉、完璧だ!凄いじゃないか!」
秋葉「かんぺき?」
志貴「100点満点ということさ」
秋葉「まんてん?あーう?」
志貴(折角褒めているのに、秋葉は完璧や満点の意味が分からないのか…)
「ん~、とっても上手ってことだよ!」
秋葉「キャキャ!わーい!あきは、じょーず?」
志貴「そうだよ!秋葉は上手だよ!」
「秋葉も、やっと自己紹介ができるようになったな」
秋葉「あう~♪キャキャ!じょーず!じょーず!」
志貴(秋葉は無邪気でいいよなー。
しかし、18歳でやっとこのレベルか…
それに、あと2ヶ月もしたら養護学校も卒業なのに…)
(なんか、虚しい…)
志貴は深い溜息をついた。
71 :
兄「ご飯に乗せてズルッといただくよ」
72 = 1 :
キーンコーンカーンコーン
兄「……あー……」
幼「どしたん?」
兄「腹減った。死ぬ」
幼「朝ご飯食べなかったの?」
兄「抜いた。朝はゴタゴタしてたんだよ」
幼「妹ちゃんと喧嘩したんでしょ? 早く謝らないとダメだよ?」
兄「なんで俺が謝るの前提なんだ?」
幼「どっちが悪くてもお兄ちゃんの方から謝らないと。年長者の義務でしょ?」
兄「腹減った……」
73 = 1 :
幼「しょうがないなー、もう! 私のお弁当あげちゃおう!」
兄「いや、悪いからいい」
幼「そう言わない! たまには私も購買戦争に参加してみたいのよ!」
兄「そんな良いもんじゃねえぞ。押し潰されながら小銭差し出して大声で叫んで……」
幼「達成感ありそうじゃん?」
兄「あー……いいや、もらう。限界だ」
幼「よぉし! 五百円!」
兄「金取るのかよ」
幼「だって軍資金ないんだもん」
兄「あー……三百円で」
幼「よぉし売った! しっかり食べて授業に集中、お姉さんとの約束ね!」
74 = 1 :
兄「……全部白米なんですけど」
幼「塩と胡麻も掛かってるよ?」
兄「何をどうしたらこうなる?」
幼「ママが作るお弁当って、すごく簡単そうに見えたから……私もできるかなー、と思ったんだけど……」
兄「その結果がこれか。お前もう料理すんな」
幼「したくても出来ないっちゅーの。台所に出入り禁止されたっちゅーの」
兄「そりゃ良かった。しかしこれで三百円か。高いな」
幼「返さないよ」
兄「食うよ。腹に入れば同じだ。はぐっ、はぐはぐっ」 ムシャムシャッ
幼「おお、良い食いっぷりだね!」
兄「んむっ!」
75 = 1 :
幼「……で、なんで兄も一緒に来てるの?」
兄「あれじゃ食い足りなかった」
幼「高校生男子の食欲すげー!」
兄「ああ、まあ、成長期だからな」
幼「それで先生、この購買戦争を戦い抜くにはどうすればいいんでしょうか!」
ワーワー キャキャー ウォー
兄「全力で突き抜けろ。人を人だと思うな。ただ前進あるのみだ」
幼「了解であります!」
兄「俺にも俺の戦いがある。……健闘を祈る」
76 = 1 :
兄「はむっ」 ムシャムシャッ
幼「……」 ジーッ
兄「何だよ?」
幼「別に」
兄「言えよ」
幼「私も食べたいなー。凄く食べたいなー。お腹減ったなー。誰かさんにお弁当食べられたせいでお腹減ったー」
兄「やるよ」 ポフッ
幼「えっ? いいの?」
兄「思ったより、腹、空いてなかったみたいだ。食っといてくれ」
幼「ちょ、この食べかけも? 食べ物は大事にしようって教わらなかった?」
兄「なら食っとけよ。じゃあな」 スタスタッ
幼「行っちゃった。……兄の食べかけ……あむっ」 モグモグッ
幼「……んっ」
77 = 1 :
兄(腹が減る)
兄(腹が減る)
兄(腹が減る)
兄(食べても食べても腹が減る)
兄(胃は張り詰めてるのに腹が減る)
兄「んくっ。んくっ。んくっ」
兄(水を飲んでも腹が減る)
兄「んくっ。んくっ。んくっ」
兄(まだ飲み足りないからだ)
妹「兄さん。胃が破裂してしまいますよ」
79 = 1 :
兄「……何の用だよ。お前が学年はこの階じゃないだろ」
妹「兄さんが心配だから様子を見に来たんです」
兄「僕は平気だ。何の問題もない」
妹「鏡を見てください。それが平気な人の顔に見えますか?」
兄「平気だって言ってるだろっ!」
妹「大きな声を出さないでください。人が集まります」
兄「お前が出させてるんだろうがっ!」
妹「冷静になってください。普段の兄さんはこんな小さな事に腹を立てたりしません」
80 = 1 :
兄「はぁ、はぁ」
妹「空腹は人を苛立たせます。兄さん、もう限界でしょう?」
兄「お前は、平気そうじゃないか。昨日までだって平然としてたじゃないか」
妹「我慢しただけです。ただ我慢しました」
兄「お前にできたなら、僕にだって出来る」
妹「無理です。我慢は我慢です。平気にはなりません」
兄「うるさい」
82 = 1 :
妹「毎日気が狂いそうでした。なぜだかわかりますか?」
兄「……だから、腹が減るからだろ」
妹「違います。そういう意味じゃないんです」
兄「回りくどい話し方するんじゃねえよ! これ以上俺を苛々させるなっ!」
妹「私の血を飲んでください」
兄「断る」
妹「飲まないと、兄さんは地獄を見ますよ」
兄「お前に耐えられたものを俺に耐えられないはずがねえだろっ!」
幼「うわっ! な、何、どうしたの?」
兄「……」
妹「こんにちは、幼さん」
83 = 1 :
幼「やっほー。えーと、喧嘩中なんだっけ?」
妹「はい。でも大丈夫です、ちょっとした口論ですから」
兄「……行くぞ」
幼「あ、うん。またねー」
妹「はい、また」
85 = 1 :
幼「あんさー、何喧嘩してるのか知らないけどね、さすがにあんな大声で怒鳴り付けるのはどうかと思うよ?」
兄「……うっせぇ」
幼「はぁ。気が向いたら相談してよ」
兄「ああ」
幼「そうそう、あのパンね。意外と不味いね。なんでだろ、やっぱりああいうのは自分で勝ち取らなきゃダメかな?」
兄「そうだな」
幼「わぁああああああああっ!」
兄「うわっ!」
幼「……」
兄「な、何なんだよ?」
幼「もういい。……早く仲直りしてよね」 スタスタッ
兄「……仲直りとか、相談とか、そういう話じゃねえんだよ……」
86 = 51 :
ふ
87 :
>幼「わぁああああああああっ!」
>
絶妙ッス! GJ!!
88 :
志貴をウザくしたらこうなる…のか…?
89 = 1 :
兄「……」
教師「現在の選挙制度は小選挙区比例代表制といい……」
兄「……」
教師「小選挙区制は死票が多くなり、偏った結果を……」
兄「……美味そうだな」
教師「……何か言ったかね?」
兄「え。……あ、今のは!」
教師「昼休みが終わったばかりだというのに、君の頭の中は食べ物のことでいっぱいか?」
幼「先生、食い意地の張った人のことはいいので授業続けてください!」
教師「うむ。では、他の国の選挙制度がどのようなものか、実際の例を挙げて……」
兄(美味そう、って……俺、今何考えてた?)
90 = 29 :
ダレン・シャン思い出した
91 = 15 :
>>89
中学生だったのか
92 = 1 :
兄(美味そう。そうだ、美味そうだって考えてた。何が? いや、誰が?)
幼「……」 チラチラッ
兄(幼も美味そうだ。他の奴もだ。全員が違った味の血を持ってる。日によっても変わるだろう)
兄(そうだよ。ここにいる全員に血が詰まってるんだ。いつだって血は飲める)
兄(例えば、今俺がカッターを刺すだけで中に詰まった血が出てくる)
兄「……」 チキチキッ
兄(このまま、前の席の奴を一刺しすればいい。それだけで、血が噴き出して……)
教師「少し早いが、今日の授業はここまでとする。しっかり復習しておくように」
兄「えっ」
教師「……君はもう少し勉強のことを考えるように。では」 ガラガラッ カツッ カツッ
94 = 1 :
>>91
政経の導入ってこんなんじゃなかったか?
95 = 15 :
しえん
96 = 1 :
幼「カッター握り締めて何するつもり?」
兄「わっ、うわっ!」 カシャンッ
幼「危なっ! 刃物を持ってる時は周りに注意しなさいって言われなかったの?」
兄「刃物を持ってる時は後ろに立つなって教えられなかったか?」
幼「うん!」
兄「嘘つけ。あー、くそ。ビックリした」
幼「で、何するつもりだったの?」
兄「鉛筆でも削ろうかと」
幼「授業中に?」
兄「暇だったんだよ」
幼「そんなだから怒られるんだよー。フォローしてあげたんだから感謝しろよ!」
兄「フォローになってねえよ」
97 :
この手のスレは>>1と最後のレスを読めば問題なく理解できる
98 :
いやおもいっきりぱくりだろwwwwwwww
99 = 1 :
幼「私じゃ、ダメなのかな」
兄「あん? 何がだ?」
幼「私じゃ、相談相手とか、頼りにされたりってできないのかな」
兄「だから、俺は別に」
幼「悩んでるよね。すごく。私さ、馬鹿だけどわかるよ。でも、馬鹿だから頼りにされないんだよね」
兄「……そういう話じゃないんだよ」
幼「いいよ、気遣わないで。結構傷付く。あー。あのね、私は馬鹿だけど力になりたいと思ってるの」
みんなの評価 : ★
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