元スレ妹「血の味、知ってますか?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
1 :
兄「鉄の味だろ」
妹「本当に?」
兄「子供の頃は血が止まるまで傷口舐めたりしたし、そりゃ知ってるよ」
妹「自分の血ですか。他人の血は?」
兄「あるわけないだろ。どういう状況だよ、他人の血を舐めるなんて」
妹「私はあります」
兄「へぇ。そりゃ変わってるな」
3 = 1 :
妹「どんな味だったと思いますか?」
兄「鉄の味だろ」
妹「甘かったんです。とっても」
兄「甘い? 病気じゃないのか、そいつ」
妹「私の表現が正しくありませんでしたね。美味しいんです。蕩けそうなくらい」
兄「お前、味覚狂ってんの?」
妹「そうかもしれません。ですが他人の血を飲んだ経験のない兄さんに私が批判できますか?」
4 = 1 :
兄「できるだろ。殺人犯を批判できるのが殺人犯だけなんて論理、ありえるか?」
妹「知らない物を否定するのは簡単ですが、それが正しい保証は誰にもできません」
兄「そもそも、自分と他人で血の味が違うなんてあるのかよ」
妹「違います。私だって自分の血を美味しいとは思いませんから」
兄「……もうやめようぜ。こんな話、気持ち悪いだけだ」
妹「兄さんは、妹の事を知りたいと思いませんか?」
兄「事による。これはいらん」
5 :
妹「お兄ちゃん私のあそこから血が出てくるの」
兄「だ・・・だから?」
妹「お兄ちゃんに舐めて欲しいの」
兄「やめろよ・・・そういう冗談は、俺たち兄妹だろ」
妹「じゃあ私がお兄ちゃんの舐めてあげる!」
兄「おい!!母ちゃんにバレたら怒られるだろ!!いい加減にしろジャイ子!!!」
6 :
ジャイ子かよwww
8 :
>>5
やめろ
9 = 1 :
妹「常識を守るために目を背けているだけでしょう?」
兄「常識?」
妹「血が美味しい。これは兄さんの非常識なのですから」
兄「あのよ、もうやめろよ。聞いてて気分悪ぃ」
妹「では思い出話をしましょう」
兄「なんだよ?」
妹「昔、兄さんが公園で怪我をしたお話です」
11 = 1 :
兄「公園? どこの?」
妹「大きなグラウンドのある、小学校の向かいの公園です」
兄「あそこか。で、俺が怪我をしたって?」
妹「はい。夕暮れ時でした。もうみんなが帰ってしまった後、私と兄さんは二人でブランコに乗っていました」
兄「そういう事もあったかもな」
妹「兄さんは勢いよくブランコを漕いで飛びました。柵を越え、地面に着地しようとしましたが、バランスを崩して……」
兄「転んだ、と。あー……なんとなく思い出してきた」
12 :
兄「そんなこともあったっけなあ」
妹「兄が転んだ、とかけて決心のつかない恋文と解きます」
歌丸「その心は?」
妹「たよりにならない」
13 = 1 :
妹「泣き始めた兄さんを連れて水飲み場へ。土だらけの傷口を洗うと、真っ赤な肉が見えました」
兄「相当痛かったんだろうな」
妹「血が溢れ出して、靴下が赤くなりました。私は兄さんが死んでしまうと思いました」
兄「……ああ、そういう話なのか」
妹「ええ、想像通りです。私は兄さんの傷口を舐めました。そうすると傷が治ると、聞いた気がしたんです」
兄「……」
妹「美味しかった。甘い甘い、どんなジュースよりも美味しい血。兄さんの血は本当に美味しかったんです」
14 :
ゾクゾクする
16 :
それは血がうまいんじゃなくて兄の肉が美味いんだよ
19 = 1 :
兄「自分の血の感想なんて聞きたくねえよ」
妹「そうですか? 私は聞いてみたいです。……舐めている内に、血は止まりました」
兄「へぇ」
妹「家に帰ると、口の周りを血だらけにした私の方が心配されました」
兄「そうなるわな。で、この話のオチは何なんだ?」
妹「まだ続くんです。……私も自分の血を舐めた経験くらいありました。錆びた金属の味で、美味しくなんてありません」
兄「他人の血だから美味しかったと考えたわけだ」
妹「いいえ。兄さんの血だから美味しかったんだと、そう考えました」
20 = 1 :
兄「俺の血だから?」
妹「兄さんは昔から私の特別でした。兄さんだから美味しいんだと思いました」
兄「何の話なんだ?」
妹「恋の話です。好きな人と結ばれる事が幸せであるように、好きな人の血は美味しいのだと思いました」
兄「はぁ?」
妹「妹からの告白です。喜んでください」
兄「断る。俺は普通だ」
妹「断られちゃいました。残念です」
21 :
今では私が(ry
23 = 1 :
兄「残念そうじゃないな」
妹「兄さんがどういう人かは私が一番よく知っていますから」
兄「なんで俺より知ってるつもりなんだ?」
妹「自分の事は自分ではわからないものです。……自分の考えが当てにならないなんて、子供の頃の私でも知っていましたよ」
兄「俺の血だから美味しいだっけ」
妹「ええ。だから私は確かめたんです」
兄「確かめた? どうやって?」
妹「簡単です。他の人の血を舐めればいいんです」
25 = 1 :
兄「はぁ?」
妹「他の人の血が鉄の味なら兄さんは特別。美味しいなら兄さんは普通。期待と不安で胸が張り裂けそうでした」
兄「頭が痛くなってきた。……まずどうやって舐めるんだよ。無理だろ」
妹「怪我をした人を見つけて舐めるだけです」
兄「そういるもんかよ」
妹「子供は大人よりも怪我の多いものですし……いないなら作ればいいんです」
兄「おい」
妹「事故を装って傷が残らない程度の怪我をさせただけです。当時の私にはそれだけの価値のある行為だったんです」
26 :
ヤンデレっていいよね!
28 = 1 :
兄「もういい。聞きたくない」
妹「逃げるんですか?」
兄「俺はお前がこんな奴だったなんて知らなかった。もう今後、俺に関わるな」
妹「目を背けても、逃げても、何も変わりませんよ?」
兄「知るか」
妹「わかりました。これから実験をしましょう」
兄「……実験?」
29 :
ガズボズボさん昨日の完結してんですかね?
30 = 1 :
妹「血の味の実験です。このナイフで切った指先から」 スゥ タラリッ
妹「流れる血を、舐めてください」
兄「ふざけるな! お前、何してんだ!」
妹「兄さんが不味いと感じたなら、私はもう兄さんと関わりを持ちません。約束します」
兄「訳わかんねぇ。お前、何なんだよ? 一体何なんだよ!」
妹「美味しいと感じたなら、私は話の続きをします」
兄「しない。するわけないだろ」
妹「そうですか」 ズブッ ダラダラッ
兄「おいっ! 馬鹿、やめろ! 死ぬ気かっ!?」
31 = 1 :
妹「舐めてください」
兄「狂ってる」
妹「そうかもしれません。兄さんが舐めてくれないなら死んでもいいとさえ思ってますから」 ズズッ ドクドクッ
兄「わかったよ、舐めるから! 舐めるからもうやめろ!」
妹「はい。どうぞ」
兄「……」 ペロッ
妹「……」
32 = 1 :
兄「……あ。あれ?」
妹「お味はどうですか?」
兄「そんなはず、ないだろ。いやいやいやいや、おい。お前指に何か塗ってるだろ?」
妹「手はよく洗いました。兄さんに舐めてもらう手ですから」
兄「おかしい」
妹「おかしくありません。兄さんは正常です。そして、私も。……血は、美味しいんです」
兄「そんな馬鹿な」
33 = 1 :
妹「約束です。話の続きをします」
兄「俺は狂ってるのか」
妹「何度も言いますが、兄さんは正常です。……私の血だから美味しいのか、他人の血が美味しいのか。兄さんにも関係する話です」
兄「……」
妹「結論から言えば、美味しかったです。どの血も美味しかった。味わいはそれぞれですが、不味い血というのは稀です」
兄「嘘だ」
妹「嘘じゃありません。血は美味しいんです。ですが」
妹「兄さん以上に美味しい血は、ありませんでした」
34 = 1 :
妹「口の中で蕩ける血。舌に絡み付くドロリとした心地。飲み下す時の喉奥に広がる匂いと味」
妹「昔の事なのに、今も思い出せる。あの恍惚は消えません。今もはっきりと残っています」
妹「どの血を飲んでも満たされないんです。飢えているんです。お腹の奥のもう一つの胃袋が」
妹「何年も何年も我慢してきました! ずっと我慢してきました! でも、もう限界なんです!」
妹「兄さん。お願いします。血を、ください。兄さんの血をください。私に恵んでください」
妹「兄さんなら理解してくれると信じてました。兄さんも同じだと信じてました。だから」
妹「私の血を好きなだけあげますから、兄さんの血をください」
35 :
吸血鬼
みたいな?
36 = 1 :
兄「お前、狂ってるよ」
妹「兄さんの血に狂ってるんです」
兄「俺は、お前とは違う」
妹「兄さん。兄さんは私の血を一度舐めただけです。私は、兄さんの血を傷口から舐め続けたんです」
兄「だから何だ?」
妹「量も濃度も鮮度も、兄さんの血の方が遥かに上だったんです」
兄「だから何だよ!」
妹「直接、この指に吸い付いて飲む血は……どれだけ美味しいと思いますか?」
37 = 15 :
やべえ
勃ってきた
38 = 1 :
兄「……っ」 ゴクリッ
妹「唾を飲みましたね」
兄「今のは違う!」
妹「血を飲むのは罪ですか? なぜですか? ただ人と違うだけです。それだけです」
兄「普通じゃない」
妹「常識が何の役に立ちますか? 飢えを満たしてくれますか? ……なんて、兄さんに言っても仕方ありませんね」
兄「そうだ、僕はまともなんだ」
妹「はい。私が、兄さんをまともじゃなくしてあげますから。兄さんは被害者でいてください」 ジュプッ
兄「んむぅっ!? ふいっ、ふひらへぇっ!?」
妹「たっぷり、飲んでくださいね……」 ジュププッ
39 :
やってみようかな…とりあえず④
40 = 1 :
兄「はなへっ! はなへぇっ!」
妹「私はただ指を兄さんのお口に入れてるだけです」
兄「ほれをやめおっ!」
妹「ダメです。それに、すぐに……」
兄「ふあ? ……あ……」 ピチャッ
妹「血の毒が巡りますから」
兄「あ……あー……」 ピチャピチャッ
妹「美味しすぎるんです。正気でいられないくらい美味しくて、それ以外何も考えられなくなる」
兄「……」 チュパチュパッ
41 = 1 :
妹「兄さん。兄さん」 チュポッ
兄「はふぇ?」
妹「もう血は止まっています」
兄「あ……? あれ、俺……」
妹「私の血、とっても美味しそうに飲んでましたね」 ペロッ
兄「……あ。あ、ああ……俺は、俺は何やってるんだよ……!」
妹「兄さんが悪いんじゃありません。血が美味しすぎるのが悪いんです」
兄「うぅ、うぅぅぅ……」
42 = 15 :
俺得スレ
43 = 15 :
ほ
44 = 1 :
妹「次は私の番です。兄さん、指を」
兄「い、嫌だ……俺は、俺はまともなんだ。血を飲んだり飲まれたりなんて」
妹「兄さん」
兄「何だよ! 嫌だって言ったら嫌なんだよ! それともまた無理やりするのか!」
妹「私は兄さんを傷付けたりしません。兄さんが望まないなら無理に飲もうとはしません」
兄「……今更掌返して、信用できるか」
妹「私は兄さんも同じであって欲しかっただけです。それでも兄さんが否定するなら強要はしません」
47 = 1 :
妹「ですが、兄さんは本当にそれでいいんですか?」
兄「いいって言ってるだろ!」
妹「もう血を飲まないでいられますか? あの味を忘れられますか? 一生あの恍惚を味わう事無く生きられますか?」
兄「あ……」
妹「私は無理でした。我慢しても我慢しても、ずっと飢えているんです。何を食べても満たされない」
兄「ああ……」
妹「もう限界だったんです。こうするしかなかったんです。でなければ死ぬしかないくらい、追い詰められていたんです」
49 = 1 :
兄「そんなの……全部言い訳だろ……!」
妹「そうです。私が兄さんを巻き込んだのは全部私のエゴです。どうしても兄さんが欲しかった」
兄「くそ、くそ、くそっ!」
妹「兄さん、お願いです。どうか私に、血をください」
兄「……好きにしろよ。俺に拒否権なんて、ないも同然じゃねえか」
妹「ありがとうございます。少し痛みますよ」 スッ タラー
兄「……っ」
50 = 15 :
ほ
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