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    元スレ妹「血の味、知ってますか?」

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    1 :

    「鉄の味だろ」

    「本当に?」

    「子供の頃は血が止まるまで傷口舐めたりしたし、そりゃ知ってるよ」

    「自分の血ですか。他人の血は?」

    「あるわけないだろ。どういう状況だよ、他人の血を舐めるなんて」

    「私はあります」

    「へぇ。そりゃ変わってるな」

    3 = 1 :

    「どんな味だったと思いますか?」

    「鉄の味だろ」

    「甘かったんです。とっても」

    「甘い? 病気じゃないのか、そいつ」

    「私の表現が正しくありませんでしたね。美味しいんです。蕩けそうなくらい」

    「お前、味覚狂ってんの?」

    「そうかもしれません。ですが他人の血を飲んだ経験のない兄さんに私が批判できますか?」

    4 = 1 :

    「できるだろ。殺人犯を批判できるのが殺人犯だけなんて論理、ありえるか?」

    「知らない物を否定するのは簡単ですが、それが正しい保証は誰にもできません」

    「そもそも、自分と他人で血の味が違うなんてあるのかよ」

    「違います。私だって自分の血を美味しいとは思いませんから」

    「……もうやめようぜ。こんな話、気持ち悪いだけだ」

    「兄さんは、妹の事を知りたいと思いませんか?」

    「事による。これはいらん」

    5 :

    「お兄ちゃん私のあそこから血が出てくるの」

    「だ・・・だから?」

    「お兄ちゃんに舐めて欲しいの」

    「やめろよ・・・そういう冗談は、俺たち兄妹だろ」

    「じゃあ私がお兄ちゃんの舐めてあげる!」

    「おい!!母ちゃんにバレたら怒られるだろ!!いい加減にしろジャイ子!!!」

    6 :

    ジャイ子かよwww

    8 :

    >>5
    やめろ

    9 = 1 :

    「常識を守るために目を背けているだけでしょう?」

    「常識?」

    「血が美味しい。これは兄さんの非常識なのですから」

    「あのよ、もうやめろよ。聞いてて気分悪ぃ」

    「では思い出話をしましょう」

    「なんだよ?」

    「昔、兄さんが公園で怪我をしたお話です」

    11 = 1 :

    「公園? どこの?」

    「大きなグラウンドのある、小学校の向かいの公園です」

    「あそこか。で、俺が怪我をしたって?」

    「はい。夕暮れ時でした。もうみんなが帰ってしまった後、私と兄さんは二人でブランコに乗っていました」

    「そういう事もあったかもな」

    「兄さんは勢いよくブランコを漕いで飛びました。柵を越え、地面に着地しようとしましたが、バランスを崩して……」

    「転んだ、と。あー……なんとなく思い出してきた」

    12 :

    「そんなこともあったっけなあ」

    「兄が転んだ、とかけて決心のつかない恋文と解きます」

    歌丸「その心は?」

    「たよりにならない」

    13 = 1 :

    「泣き始めた兄さんを連れて水飲み場へ。土だらけの傷口を洗うと、真っ赤な肉が見えました」

    「相当痛かったんだろうな」

    「血が溢れ出して、靴下が赤くなりました。私は兄さんが死んでしまうと思いました」

    「……ああ、そういう話なのか」

    「ええ、想像通りです。私は兄さんの傷口を舐めました。そうすると傷が治ると、聞いた気がしたんです」

    「……」

    「美味しかった。甘い甘い、どんなジュースよりも美味しい血。兄さんの血は本当に美味しかったんです」

    14 :

    ゾクゾクする

    16 :

    それは血がうまいんじゃなくて兄の肉が美味いんだよ

    19 = 1 :

    「自分の血の感想なんて聞きたくねえよ」

    「そうですか? 私は聞いてみたいです。……舐めている内に、血は止まりました」

    「へぇ」

    「家に帰ると、口の周りを血だらけにした私の方が心配されました」

    「そうなるわな。で、この話のオチは何なんだ?」

    「まだ続くんです。……私も自分の血を舐めた経験くらいありました。錆びた金属の味で、美味しくなんてありません」

    「他人の血だから美味しかったと考えたわけだ」

    「いいえ。兄さんの血だから美味しかったんだと、そう考えました」

    20 = 1 :

    「俺の血だから?」

    「兄さんは昔から私の特別でした。兄さんだから美味しいんだと思いました」

    「何の話なんだ?」

    「恋の話です。好きな人と結ばれる事が幸せであるように、好きな人の血は美味しいのだと思いました」

    「はぁ?」

    「妹からの告白です。喜んでください」

    「断る。俺は普通だ」

    「断られちゃいました。残念です」

    21 :

    今では私が(ry

    23 = 1 :

    「残念そうじゃないな」

    「兄さんがどういう人かは私が一番よく知っていますから」

    「なんで俺より知ってるつもりなんだ?」

    「自分の事は自分ではわからないものです。……自分の考えが当てにならないなんて、子供の頃の私でも知っていましたよ」

    「俺の血だから美味しいだっけ」

    「ええ。だから私は確かめたんです」

    「確かめた? どうやって?」

    「簡単です。他の人の血を舐めればいいんです」

    25 = 1 :

    「はぁ?」

    「他の人の血が鉄の味なら兄さんは特別。美味しいなら兄さんは普通。期待と不安で胸が張り裂けそうでした」

    「頭が痛くなってきた。……まずどうやって舐めるんだよ。無理だろ」

    「怪我をした人を見つけて舐めるだけです」

    「そういるもんかよ」

    「子供は大人よりも怪我の多いものですし……いないなら作ればいいんです」

    「おい」

    「事故を装って傷が残らない程度の怪我をさせただけです。当時の私にはそれだけの価値のある行為だったんです」

    26 :

    ヤンデレっていいよね!

    28 = 1 :

    「もういい。聞きたくない」

    「逃げるんですか?」

    「俺はお前がこんな奴だったなんて知らなかった。もう今後、俺に関わるな」

    「目を背けても、逃げても、何も変わりませんよ?」

    「知るか」

    「わかりました。これから実験をしましょう」

    「……実験?」

    29 :

    ガズボズボさん昨日の完結してんですかね?

    30 = 1 :

    「血の味の実験です。このナイフで切った指先から」 スゥ タラリッ

    「流れる血を、舐めてください」

    「ふざけるな! お前、何してんだ!」

    「兄さんが不味いと感じたなら、私はもう兄さんと関わりを持ちません。約束します」

    「訳わかんねぇ。お前、何なんだよ? 一体何なんだよ!」

    「美味しいと感じたなら、私は話の続きをします」

    「しない。するわけないだろ」

    「そうですか」 ズブッ ダラダラッ

    「おいっ! 馬鹿、やめろ! 死ぬ気かっ!?」

    31 = 1 :

    「舐めてください」

    「狂ってる」

    「そうかもしれません。兄さんが舐めてくれないなら死んでもいいとさえ思ってますから」 ズズッ ドクドクッ

    「わかったよ、舐めるから! 舐めるからもうやめろ!」

    「はい。どうぞ」

    「……」 ペロッ

    「……」

    32 = 1 :

    「……あ。あれ?」

    「お味はどうですか?」

    「そんなはず、ないだろ。いやいやいやいや、おい。お前指に何か塗ってるだろ?」

    「手はよく洗いました。兄さんに舐めてもらう手ですから」

    「おかしい」

    「おかしくありません。兄さんは正常です。そして、私も。……血は、美味しいんです」

    「そんな馬鹿な」

    33 = 1 :

    「約束です。話の続きをします」

    「俺は狂ってるのか」

    「何度も言いますが、兄さんは正常です。……私の血だから美味しいのか、他人の血が美味しいのか。兄さんにも関係する話です」

    「……」

    「結論から言えば、美味しかったです。どの血も美味しかった。味わいはそれぞれですが、不味い血というのは稀です」

    「嘘だ」

    「嘘じゃありません。血は美味しいんです。ですが」

    「兄さん以上に美味しい血は、ありませんでした」

    34 = 1 :

    「口の中で蕩ける血。舌に絡み付くドロリとした心地。飲み下す時の喉奥に広がる匂いと味」

    「昔の事なのに、今も思い出せる。あの恍惚は消えません。今もはっきりと残っています」

    「どの血を飲んでも満たされないんです。飢えているんです。お腹の奥のもう一つの胃袋が」

    「何年も何年も我慢してきました! ずっと我慢してきました! でも、もう限界なんです!」

    「兄さん。お願いします。血を、ください。兄さんの血をください。私に恵んでください」

    「兄さんなら理解してくれると信じてました。兄さんも同じだと信じてました。だから」


    「私の血を好きなだけあげますから、兄さんの血をください」

    35 :

    吸血鬼

    みたいな?

    36 = 1 :

    「お前、狂ってるよ」

    「兄さんの血に狂ってるんです」

    「俺は、お前とは違う」

    「兄さん。兄さんは私の血を一度舐めただけです。私は、兄さんの血を傷口から舐め続けたんです」

    「だから何だ?」

    「量も濃度も鮮度も、兄さんの血の方が遥かに上だったんです」

    「だから何だよ!」

    「直接、この指に吸い付いて飲む血は……どれだけ美味しいと思いますか?」

    37 = 15 :

    やべえ
    勃ってきた

    38 = 1 :

    「……っ」 ゴクリッ

    「唾を飲みましたね」

    「今のは違う!」

    「血を飲むのは罪ですか? なぜですか? ただ人と違うだけです。それだけです」

    「普通じゃない」

    「常識が何の役に立ちますか? 飢えを満たしてくれますか? ……なんて、兄さんに言っても仕方ありませんね」

    「そうだ、僕はまともなんだ」

    「はい。私が、兄さんをまともじゃなくしてあげますから。兄さんは被害者でいてください」 ジュプッ

    「んむぅっ!? ふいっ、ふひらへぇっ!?」

    「たっぷり、飲んでくださいね……」 ジュププッ

    39 :

    やってみようかな…とりあえず④

    40 = 1 :

    「はなへっ! はなへぇっ!」

    「私はただ指を兄さんのお口に入れてるだけです」

    「ほれをやめおっ!」

    「ダメです。それに、すぐに……」

    「ふあ? ……あ……」 ピチャッ

    「血の毒が巡りますから」

    「あ……あー……」 ピチャピチャッ

    「美味しすぎるんです。正気でいられないくらい美味しくて、それ以外何も考えられなくなる」

    「……」 チュパチュパッ

    41 = 1 :

    「兄さん。兄さん」 チュポッ

    「はふぇ?」

    「もう血は止まっています」

    「あ……? あれ、俺……」

    「私の血、とっても美味しそうに飲んでましたね」 ペロッ

    「……あ。あ、ああ……俺は、俺は何やってるんだよ……!」

    「兄さんが悪いんじゃありません。血が美味しすぎるのが悪いんです」

    「うぅ、うぅぅぅ……」

    42 = 15 :

    俺得スレ

    43 = 15 :

    44 = 1 :

    「次は私の番です。兄さん、指を」

    「い、嫌だ……俺は、俺はまともなんだ。血を飲んだり飲まれたりなんて」

    「兄さん」

    「何だよ! 嫌だって言ったら嫌なんだよ! それともまた無理やりするのか!」

    「私は兄さんを傷付けたりしません。兄さんが望まないなら無理に飲もうとはしません」

    「……今更掌返して、信用できるか」

    「私は兄さんも同じであって欲しかっただけです。それでも兄さんが否定するなら強要はしません」

    47 = 1 :

    「ですが、兄さんは本当にそれでいいんですか?」

    「いいって言ってるだろ!」

    「もう血を飲まないでいられますか? あの味を忘れられますか? 一生あの恍惚を味わう事無く生きられますか?」

    「あ……」

    「私は無理でした。我慢しても我慢しても、ずっと飢えているんです。何を食べても満たされない」

    「ああ……」

    「もう限界だったんです。こうするしかなかったんです。でなければ死ぬしかないくらい、追い詰められていたんです」

    49 = 1 :

    「そんなの……全部言い訳だろ……!」

    「そうです。私が兄さんを巻き込んだのは全部私のエゴです。どうしても兄さんが欲しかった」

    「くそ、くそ、くそっ!」

    「兄さん、お願いです。どうか私に、血をください」

    「……好きにしろよ。俺に拒否権なんて、ないも同然じゃねえか」

    「ありがとうございます。少し痛みますよ」 スッ タラー

    「……っ」

    50 = 15 :


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