私的良スレ書庫
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元スレほむら「絵を描いているのよ」
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ほむら「よし。この絵はこんなところね」
ほむら「初めの内よりはだいぶマシになってきたかしら……」
ほむら「次はどんな構図にしましょう」
杏子「おっ、ほむらじゃん!」
ほむら「あら杏子」
杏子「何してんの?」
ほむら「絵を描いているのよ。ほら」
杏子「ふーん……。案外上手いじゃん」
ほむら「初めの内よりはだいぶマシになってきたかしら……」
ほむら「次はどんな構図にしましょう」
杏子「おっ、ほむらじゃん!」
ほむら「あら杏子」
杏子「何してんの?」
ほむら「絵を描いているのよ。ほら」
杏子「ふーん……。案外上手いじゃん」
杏子「で、モデルは誰なのこれ?」
ほむら「私の大切な人よ」
杏子「へーっ。ほむらがそんな言い方する相手なんて、どんな奴なんだろうな」
ほむら「貴女から見ればきっと普通の子よ」
杏子「ふーん……。まあさ、また今度機会があったらあたしにも会わせてくれよ」
ほむら「たぶん一度は会う機会があると思うわ」
杏子「んじゃ、その時を楽しみにしておくよ」
ほむら「私の大切な人よ」
杏子「へーっ。ほむらがそんな言い方する相手なんて、どんな奴なんだろうな」
ほむら「貴女から見ればきっと普通の子よ」
杏子「ふーん……。まあさ、また今度機会があったらあたしにも会わせてくれよ」
ほむら「たぶん一度は会う機会があると思うわ」
杏子「んじゃ、その時を楽しみにしておくよ」
マミ「また絵を描いているの?」
ほむら「ええ」
マミ「そんなに楽しいものなのかしら?」
ほむら「そう楽しくもないわ。でも他にやりたいこともないから」
マミ「そっか……」
マミ「あっ、さっき買ったんだけど、よかったらこれあげるわね」
ほむら「缶の紅茶?」
マミ「外で絵なんて描いていたら冷えるでしょう?」
ほむら「ありがとう……」
ほむら「ええ」
マミ「そんなに楽しいものなのかしら?」
ほむら「そう楽しくもないわ。でも他にやりたいこともないから」
マミ「そっか……」
マミ「あっ、さっき買ったんだけど、よかったらこれあげるわね」
ほむら「缶の紅茶?」
マミ「外で絵なんて描いていたら冷えるでしょう?」
ほむら「ありがとう……」
マミ「いつも同じ女の子を描いているのね」
ほむら「そうね」
マミ「どう? たまには私も絵のモデルにしてみたり?」
ほむら「遠慮しておくわ」
マミ「つれないんだから……」
ほむら「だって彼女を描かなければ意味が無いんだもの」
マミ「そう頑なに拒否されると……、逆に意地でも自分を描いて欲しくなっちゃうな」
ほむら「はいはい」
マミ「本当に、つれないわねー」
ほむら「そうね」
マミ「どう? たまには私も絵のモデルにしてみたり?」
ほむら「遠慮しておくわ」
マミ「つれないんだから……」
ほむら「だって彼女を描かなければ意味が無いんだもの」
マミ「そう頑なに拒否されると……、逆に意地でも自分を描いて欲しくなっちゃうな」
ほむら「はいはい」
マミ「本当に、つれないわねー」
杏子「よっこいしょ、と」
ほむら「その画用紙と色鉛筆は……」
杏子「アンタを見てたらあたしもやってみたくなってさ」
杏子「隣、いいだろう?」
ほむら「構わないわよ」
ほむら「その画用紙と色鉛筆は……」
杏子「アンタを見てたらあたしもやってみたくなってさ」
杏子「隣、いいだろう?」
ほむら「構わないわよ」
杏子「ああああっ! 上手くいかねえー!!」
ほむら「確かにこれは酷いわね」
杏子「うっせえ!」
ほむら「さやかを、描いていたの?」
杏子「なんで疑問形なんだよ!? どっからどう見てもさやか……、でもないか、この画力だと」
ほむら「……心配ないわ」
杏子「へっ?」
ほむら「貴女がさやかのことを描きたいと思い続ける限り、きっとみるみる絵は上手くなる」
杏子「どうして分かるんだ?」
ほむら「強い気持ちは飲み込みの早さを変えるのよ」
杏子「まるで体験してきたみたいなレベルの言いきり方だなー」
ほむら「確かにこれは酷いわね」
杏子「うっせえ!」
ほむら「さやかを、描いていたの?」
杏子「なんで疑問形なんだよ!? どっからどう見てもさやか……、でもないか、この画力だと」
ほむら「……心配ないわ」
杏子「へっ?」
ほむら「貴女がさやかのことを描きたいと思い続ける限り、きっとみるみる絵は上手くなる」
杏子「どうして分かるんだ?」
ほむら「強い気持ちは飲み込みの早さを変えるのよ」
杏子「まるで体験してきたみたいなレベルの言いきり方だなー」
それ以来、佐倉杏子は、よく私の隣に座っては、さやかの絵を描くようになった
マミ「今日はケーキを差し入れに持ってきたわよ!」
ほむら「ケーキって野外で食べるものかしら……」
マミ「いいのよそんなのは。美味しいものはどこで食べても美味しいの!」
ほむら「もぐもぐ」
マミ「って、私が喋ってる間にもう食べてるじゃない! あんなこと言ってた癖に!」
ほむら「美味しいケーキね」
マミ「そう……。ありがとう」
ほむら「ねえ。マミはやりたいことってある?」
マミ「やりたいこと?」
ほむら「ケーキって野外で食べるものかしら……」
マミ「いいのよそんなのは。美味しいものはどこで食べても美味しいの!」
ほむら「もぐもぐ」
マミ「って、私が喋ってる間にもう食べてるじゃない! あんなこと言ってた癖に!」
ほむら「美味しいケーキね」
マミ「そう……。ありがとう」
ほむら「ねえ。マミはやりたいことってある?」
マミ「やりたいこと?」
マミ「私は魔獣を退治することで、なるべく多くの人を助けたいな」
ほむら「魔法少女としてやりたいことではなく、巴マミとしてやりたいことはないの?」
マミ「へっ? ……そう言われてみると、うーん」
ほむら「……」
マミ「やりたいことは沢山ある気がするのだけれど、咄嗟には思いつかないわね」
ほむら「そう」
マミ「ああ、でも1つだけ、楽しみなことはあるわ」
ほむら「どんなこと?」
マミ「秘密よ」
ほむら「なら、それが何かは分からないけれど――――」
ほむら「やりたいことはやれる内にやっておいた方がいいわよ」
ほむら「私は気付くのが遅すぎて、本当にやりたいことをできなくなってしまったから」
マミ「……」
ほむら「絵なんて、所詮は代替手段の出来損ないに過ぎないのよ……」
ほむら「魔法少女としてやりたいことではなく、巴マミとしてやりたいことはないの?」
マミ「へっ? ……そう言われてみると、うーん」
ほむら「……」
マミ「やりたいことは沢山ある気がするのだけれど、咄嗟には思いつかないわね」
ほむら「そう」
マミ「ああ、でも1つだけ、楽しみなことはあるわ」
ほむら「どんなこと?」
マミ「秘密よ」
ほむら「なら、それが何かは分からないけれど――――」
ほむら「やりたいことはやれる内にやっておいた方がいいわよ」
ほむら「私は気付くのが遅すぎて、本当にやりたいことをできなくなってしまったから」
マミ「……」
ほむら「絵なんて、所詮は代替手段の出来損ないに過ぎないのよ……」
それ以来、巴マミは、よく自作のお菓子を持ってきては、私に味の感想を尋ねるようになった
杏子「どうだほむら!」
ほむら「最初を思えば上達したわね」
杏子「だろ!」
ほむら「でも私と比べるとまだまだだわ」
杏子「ぐっ……」
ほむら「ねえ、杏子」
杏子「ん?」
ほむら「私達こんなことしてて、意味、あるのかな……」
杏子「いきなり随分な質問だね、おい」
ほむら「最初を思えば上達したわね」
杏子「だろ!」
ほむら「でも私と比べるとまだまだだわ」
杏子「ぐっ……」
ほむら「ねえ、杏子」
杏子「ん?」
ほむら「私達こんなことしてて、意味、あるのかな……」
杏子「いきなり随分な質問だね、おい」
ほむら「私達がこんなことをしても、描かれた少女は何も得ない」
杏子「そりゃそうだ」
ほむら「こんな自己満足を続ける意味あるのかなって、最近ちょっと考えることがあるんだ」
杏子「……意味、あるじゃん」
ほむら「えっ?」
杏子「自己満足だって1つの立派な理由だよ」
ほむら「……」
杏子「あたし、さやかのこと忘れたくないんだ。忘れたくないから、絵を描いてる」
杏子「こんなことして誰が喜ぶでもないし、描いても描かなくても世界はちっとも変わらないけどさ」
杏子「忘れたくないって気持ちは少しだけ満たされる」
杏子「それでいいじゃん」
ほむら「……そうね。貴女の言う通りかもしれないわ」
ほむら「それにしても、自己満足を正当化するだなんて、まったく貴女らしい論理展開ね」
杏子「どういう意味だよ!」
杏子「そりゃそうだ」
ほむら「こんな自己満足を続ける意味あるのかなって、最近ちょっと考えることがあるんだ」
杏子「……意味、あるじゃん」
ほむら「えっ?」
杏子「自己満足だって1つの立派な理由だよ」
ほむら「……」
杏子「あたし、さやかのこと忘れたくないんだ。忘れたくないから、絵を描いてる」
杏子「こんなことして誰が喜ぶでもないし、描いても描かなくても世界はちっとも変わらないけどさ」
杏子「忘れたくないって気持ちは少しだけ満たされる」
杏子「それでいいじゃん」
ほむら「……そうね。貴女の言う通りかもしれないわ」
ほむら「それにしても、自己満足を正当化するだなんて、まったく貴女らしい論理展開ね」
杏子「どういう意味だよ!」
それから3日後、杏子は、魔獣との戦いで命を落とした
私の隣は永遠の空席になった
私の隣は永遠の空席になった
ほむら「絵を描いているのよ。ほら」
ほむら「ええそう、モデルは私の大切な人よ」
ほむら「……それから」
ほむら「仕方が無いから、貴女と、貴女の大切な人ものことも描いてあげているわ」
ほむら「忘れたくなかったんだよね、美樹さやかのこと」
ほむら「私がちゃんと覚えていてあげるから……」
ほむら「もちろん主役はまどかだけど、貴女とさやかも、絵のどこかに必ず入れてあげるから」
ほむら「だからゆっくり休んでね、杏子」
ほむら「ええそう、モデルは私の大切な人よ」
ほむら「……それから」
ほむら「仕方が無いから、貴女と、貴女の大切な人ものことも描いてあげているわ」
ほむら「忘れたくなかったんだよね、美樹さやかのこと」
ほむら「私がちゃんと覚えていてあげるから……」
ほむら「もちろん主役はまどかだけど、貴女とさやかも、絵のどこかに必ず入れてあげるから」
ほむら「だからゆっくり休んでね、杏子」
マミ「最近、美樹さんや佐倉さんのことも描くようになったのね」
ほむら「ええ。心境の変化があったのよ」
マミ「そうなんだ……」
マミ「あっ、今日の差し入れはチョコタルトよ!」
ほむら「もういただいているわ。もぐもぐ」
マミ「遠慮が無いわね……」
ほむら「ほろ苦くて甘すぎない、思い切り私好みの味ね」
マミ「本当!?」
ほむら「ええ。とても美味しいわ」
マミ「よかった!」
ほむら「……ねえ、マミ」
マミ「うん?」
ほむら「次の絵のモデルになってみない?」
ほむら「ええ。心境の変化があったのよ」
マミ「そうなんだ……」
マミ「あっ、今日の差し入れはチョコタルトよ!」
ほむら「もういただいているわ。もぐもぐ」
マミ「遠慮が無いわね……」
ほむら「ほろ苦くて甘すぎない、思い切り私好みの味ね」
マミ「本当!?」
ほむら「ええ。とても美味しいわ」
マミ「よかった!」
ほむら「……ねえ、マミ」
マミ「うん?」
ほむら「次の絵のモデルになってみない?」
ほむら「あまり動かないでね。かきかき……」
マミ「絵を描いて欲しいとは確かに以前言ったけれど、どうしてまた突然?」
ほむら「したいことはできる内にしておきたいのよ」
マミ「……そうね。いつまでこうしていられるかは、分からないものね」
ほむら「……」
マミ「……」
ほむら「マミ」
マミ「ええ」
ほむら「今度はショートケーキが食べたいわ」
マミ「あら。リクエストだなんて珍しい」
ほむら「その次はシュークリーム、そのまた次はモンブラン、更に次は―――」
マミ「ちょっとちょっと! 本当にどうしたの!?」
ほむら「……」
マミ「暁美さん……?」
ほむら「マミは、いなくならないで……」
マミ「絵を描いて欲しいとは確かに以前言ったけれど、どうしてまた突然?」
ほむら「したいことはできる内にしておきたいのよ」
マミ「……そうね。いつまでこうしていられるかは、分からないものね」
ほむら「……」
マミ「……」
ほむら「マミ」
マミ「ええ」
ほむら「今度はショートケーキが食べたいわ」
マミ「あら。リクエストだなんて珍しい」
ほむら「その次はシュークリーム、そのまた次はモンブラン、更に次は―――」
マミ「ちょっとちょっと! 本当にどうしたの!?」
ほむら「……」
マミ「暁美さん……?」
ほむら「マミは、いなくならないで……」
マミ「じゃあ、こうしましょう」
ほむら「……?」
マミ「スケジュール帳を買ってきて、1年先まで差し入れの予定を立てちゃうの」
ほむら「1年分の予定……」
マミ「5年先まででも、10年先まででもいい」
マミ「こうやって予定を立てれば、お互い約束を破るわけにはいかないものね」
マミ「これで意地でも死ねなくなるわ」
ほむら「……そうね」
マミ「さ、そうと決まればさっそくスケジュール帳を買いにいきましょう!」
ほむら「……?」
マミ「スケジュール帳を買ってきて、1年先まで差し入れの予定を立てちゃうの」
ほむら「1年分の予定……」
マミ「5年先まででも、10年先まででもいい」
マミ「こうやって予定を立てれば、お互い約束を破るわけにはいかないものね」
マミ「これで意地でも死ねなくなるわ」
ほむら「……そうね」
マミ「さ、そうと決まればさっそくスケジュール帳を買いにいきましょう!」
なんて悲しい展開
このままいくとほむほむが独りボッチになってしまう・・・
救いはあるのですか
このままいくとほむほむが独りボッチになってしまう・・・
救いはあるのですか
それから1週間後、マミは、魔獣との戦いで命を落とした
以来、美味しい差し入れがもらえることは二度となかった
以来、美味しい差し入れがもらえることは二度となかった
ほむら「今日はロールケーキの日よ、マミ」
ほむら「コンビニで買ってきたわ」
ほむら「もぐもぐもぐ」
ほむら「マミのつくったものの方が何倍も美味しかったわね」
ほむら「絵もにぎやかになってきたんだよ」
ほむら「まどかがいて、さやかがいて、杏子がいて、マミがいる」
ほむら「マミは独りぼっちなんかじゃないよ」
ほむら「だから寂しくなんてない、孤独なんかでもない」
ほむら「……貴女の楽しみにしていたことって、けっきょく何だったのかしら」
ほむら「コンビニで買ってきたわ」
ほむら「もぐもぐもぐ」
ほむら「マミのつくったものの方が何倍も美味しかったわね」
ほむら「絵もにぎやかになってきたんだよ」
ほむら「まどかがいて、さやかがいて、杏子がいて、マミがいる」
ほむら「マミは独りぼっちなんかじゃないよ」
ほむら「だから寂しくなんてない、孤独なんかでもない」
ほむら「……貴女の楽しみにしていたことって、けっきょく何だったのかしら」
ほむら「かきかきかき」
ほむら「かきかきかき」
ゆま「何してるの?」
ほむら「……」
ゆま「なーにーしーてーるーのー?」
ほむら「……絵を描いているのよ」
ゆま「絵? ああっ、キョーコだ!」
ほむら「かきかきかき」
ゆま「何してるの?」
ほむら「……」
ゆま「なーにーしーてーるーのー?」
ほむら「……絵を描いているのよ」
ゆま「絵? ああっ、キョーコだ!」
ほむら(そういえば彼女は、キョーコの弟子のような存在だったわね)
ほむら「その絵はあげるからどこかへ行ってちょうだい」
ゆま「ねえ、キョーコのこと知ってるの!?」
ほむら「お願い……、どこかへ行って……」
ゆま「うー……、分かった」
ゆま「絵、ありがとう。またくるね!」
ほむら「……」
ほむら「その絵はあげるからどこかへ行ってちょうだい」
ゆま「ねえ、キョーコのこと知ってるの!?」
ほむら「お願い……、どこかへ行って……」
ゆま「うー……、分かった」
ゆま「絵、ありがとう。またくるね!」
ほむら「……」
それ以来、千歳ゆまは、よく私の後ろに座っては、私に話しかけてくるようになった
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