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    元スレ男「妖怪だと・・・?」妖怪女「・・・」

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    301 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 23:57:45.14 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-310)

    「下手に修行をして力をつけても、退魔師に感づかれる」

    「そこで俺は、全国を行脚し、低位の妖怪どもに話をして回った」

    「東京のビップ山に切り札がある。それを使える日が来たとき、ビップ山に集えと」

    妖怪「切り札とは・・・老人の事か」

    「そうだ。俺は老人の妖力を用いて、人間に復讐しようと考えた」

    「だが、待てども待てども老人の妖力は衰えず・・・。気づけば300年が経っていた」


    「そんなある日の事だ。封印が、一瞬だけ緩んだ瞬間があった」

    「それって・・・もしかして・・・」

    「俺はすぐに分かったよ。九州でアンタの封印が解けたんだろうと」

    「老人の妖力の半分はアンタの妖力だ・・・。アンタの体に戻ろうとするのが自然なこと」

    「その妖力が緩んだ瞬間を狙い、俺は封印を解き、老人を食らった」

    妖怪「そうか・・・。私の妖力が老人の妖力と混ざりそれで私は妖力移動の術を・・・」

    「そして、今に至るわけだ。どうだ、女妖怪・・・いや、葬姫。これがお前の愛した男の最期・・・そして!!」

    「この黒い妖気の塊こそが、老人なのだ!!!」
    302 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 23:59:00.23 ID:UDtQ7Gr3O (+12,+27,+0)
    胸熱
    303 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 23:59:50.96 ID:Qm1YL0yi0 (+14,+29,-3)
    いい展開だな
    304 : ◆h0zPTT - 2011/09/07(水) 00:03:56.09 ID:W01dXGiJ0 (+30,+30,-185)

    「俺はこいつと同化し、東京を壊滅させる」

    「そして、日本を妖怪の国にするのだ!! フハハハハハ!!!」


    鬼は高らかに笑うと、黒い巨人に取り込まれていった。


    妖怪「男よ」

    「・・・なんだ」

    妖怪「この黒い巨人。これは、様々な妖怪の思念、憎悪、感情がこもっておる」

    妖怪「いわば、妖怪の集合体じゃ」

    「うん・・・」

    妖怪「じゃがの」

    妖怪「この巨人を構成してまとめているのは、老人の妖力」

    妖怪「つまりこいつは、妖力の集合体とも言えるのじゃ」

    「女妖怪・・・・。お前まさか・・・」


    妖怪「男よ。今から私は、この巨人を全て吸収する」
    305 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:09:36.40 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-211)

    「無茶だろ。こんなでかいくて禍々しいの吸収したら・・・お前の体がもたんだろ!!」

    妖怪「・・・老人の妖力が相手では、私でも太刀打ちできん」

    妖怪「私は本気で老人に戦いを挑み、勝った事は一度もない」

    妖怪「じゃが。今は老人の、妖力吸収を使う事が出来る」

    「あいつの体を吸って! それでその後、お前はどうなる!!」


    妖怪「・・・男よ」

    妖怪「お前は私の主じゃ。その首飾りで、私の妖力を吸収できる」

    「!!!」

    妖怪「良いか男。私があの巨人の妖力を全て吸収した後・・・・その首飾りに、私の妖力を全て移せ」

    「そんなことして・・・大丈夫なのか!?」

    妖怪「わからん。その首飾りが妖力を吸収できる限界を超えるかもしれん。

    妖怪「だがな」

    妖怪「ここで、やらないわけにはいかんのじゃ・・・!」ギリッ
    306 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:09:44.03 ID:nz4NlZni0 (-27,-15,-1)
    307 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:13:37.17 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-150)

    女妖怪の握り締めた拳がワナワナと震えていた。

    「女妖怪・・・」

    妖怪「男よ」

    「・・・なんだ」

    妖怪「猫又を頼む」

    「何言ってんだよ・・・。これから死にに行くみてえじゃねえか・・・」

    妖怪「そんな気は毛頭ないが・・・念のためな」

    「くそっ・・・!! お前は最強だろ!? 俺の僕だろ!! 死ぬわけないだろ!!」


    妖怪「・・・・・・それも、そうじゃな」ケタケタ


    妖怪「それと、もう一つだけ」

    妖怪「もし私が死んだら、そのときは」



    妖怪「男・・・お主が、人間と妖怪との架け橋になってくれ」
    308 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:17:01.74 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-117)

    女妖怪が走り出す。

    黒い巨人がその巨体に似合わぬ速度で反応するが、

    それよりも更に速く、女の術が発動する。


    「ぐぅうおおぉぉおぉおおお!!!!???」


    黒い巨人を、緑の光が包み込む。

    その光が、滝のように女妖怪へと吸い込まれていった。


    妖怪「ぐっ・・・くっ・・・ううううう!!!!」


    歯を食いしばるその表情が、男の胸に突き刺さる。


    女妖怪の思いを、無駄にはできない。


    「おおおおおおお!!!」


    女妖怪が吸い取った妖力を、男が首飾りに注ぎ込む。
    309 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:17:17.03 ID:j+gTSQ3L0 (-27,-15,-1)
    310 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:18:07.47 ID:ntM3w2e4O (+4,+16,-1)
    しゅ
    311 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:19:35.20 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-72)

    黒い巨人の体は見る見るうちに小さくなり、やがて消滅した。

    後には何も残らなかった。



    女妖怪が、静かに体を地に伏す。


    その体から、男の首飾りへ。


    溢れんばかりの緑光が降り注ぎ。


    その光が消えようとした頃。


    乾いた、小さい音と共に。



    男の首飾りが割れ、粉々に砕けた。
    312 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:21:56.99 ID:iLmDI/cX0 (+13,+28,-1)
    おい









    おい
    313 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:22:16.66 ID:XEw/U+Ah0 (+18,+30,+0)





























    314 : 【14m】 - 2011/09/07(水) 00:22:36.50 ID:7v4MtcBz0 (-24,-9,-1)
    支援
    315 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:23:03.75 ID:W01dXGiJ0 (+90,+30,-48)

    ヒュゥゥー、と。

    風が空を切る音が聞こえた。


    風が撫ぜるは、草木の葉。


    女妖怪の長い髪。


    男の頬。



    そして、粉々になった首飾りのかけらも、風に乗り、空のかなたへと消え去った。
    316 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:23:42.97 ID:1lWFu+U00 (+7,+14,-25)
    なんつーか
    VIP向けじゃないな
    317 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:26:45.35 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-65)

    男は、空を見上げる。


    いつの間にか、夜になっていた。

    風で雲も吹き飛んだのか、星がいくつもいくつも見えた。



    「・・・女妖怪」


    倒れこんだ女妖怪に歩み寄る。

    その意識は、ない。

    呼吸を、していない。


    「・・・・女妖怪!!」


    何度呼びかけても、何度ゆすっても。


    女妖怪は何の反応もしなかった。
    318 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:27:13.90 ID:W01dXGiJ0 (+90,+30,-22)

    猫又「女妖怪様・・・?」

    いつの間にか、猫又がいた。

    「猫又・・・女妖怪が・・・」

    猫又「・・・男」


    猫又「全てを話せ」

    ―――
    ――
    319 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:28:09.32 ID:ywQ4hezR0 (+21,+29,-1)
    おいおいおいおい
    320 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:31:03.30 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-88)


    ――
    ―――


    猫又「なるほど・・・そんな事が」

    「女妖怪は・・・。自分の命を犠牲にしてまで・・・」


    猫又「・・・・いや」

    猫又「女妖怪様は死んではおらん・・・」

    「!? ほ、本当か!!」

    猫又「かすかに生気はある・・・だが」

    猫又「・・・妖力が無い。永い眠りにつかれるだろう」

    「・・・どれくらい?」

    猫又「少なくとも、この様子では、500年は・・・」

    「500・・・年・・・」


    がっくりと、男はうなだれた。
    321 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:31:40.92 ID:mZVSuYBI0 (+22,+29,-2)
    >>319おーにぃっぽーにぃっぽーにぃっぽーにぃっぽー
    322 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:31:57.89 ID:uMH8+Q220 (+11,+23,-2)
    なける
    323 : 忍法帖【Lv= - 2011/09/07(水) 00:32:57.26 ID:fpzECk3o0 (-27,-15,-1)
    324 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:35:23.49 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-122)

    猫又「男よ」

    「・・・なんだ」

    猫又「悲しいか」

    「・・・あ?」

    猫又「女妖怪様が眠りにつくことが、悲しいか」

    「あたりまえだろ!! お前は悲しくないのかよ!!」ドンッ

    猫又「・・・・・・」

    猫又「・・・・いや、な」

    猫又「女妖怪様とお前はまだ知り合って日が浅い」

    猫又「それだというのにお前は女妖怪様を本気で心配し、全力で助け、そして心の底から悲しんでいる」

    猫又「もし、全ての人間がお前のようであれば」

    猫又「・・・あるいはな」

    猫又「そういうのも、悪くないと。私は今・・・そう思った」

    「猫又・・・」
    325 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:38:54.19 ID:fBnGrTHGO (-23,-11,-1)
    326 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:39:25.29 ID:fBnGrTHGO (+13,+25,-1)
    あ すまん
    327 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:41:40.09 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-157)

    猫又「女妖怪様は最期に言い残したのだろう」

    猫又「お前に、人間と妖怪の架け橋になるよう」

    「・・・・・・・」

    「・・・・・それは」

    「女妖怪が死んだらの話だ」

    猫又「・・・では、お前はこの先どうする?」

    猫又「女妖怪様の意思を、継がないのか?」

    「そんなわけはない」

    「勿論、妖怪と人間をつなぐ架け橋にはなりたい」

    「だけど・・・それを、女妖怪にも見せてやりたかった・・・」

    猫又「・・・・・男」

    「猫又。お前は後、500年生きられるか?」

    猫又「わからん・・・。だが私はあくまでも低位の妖怪だ。多分、死んでいる」

    猫又「まあ、子孫なら残せるとは思うが・・・」
    328 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:43:42.30 ID:nz4NlZni0 (-27,-15,-1)
    329 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:44:29.73 ID:j+gTSQ3L0 (-7,+4,-4)
    え?フラ(ry
    330 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:45:07.45 ID:XEw/U+Ah0 (+0,+11,+0)
    しーっ!!!
    331 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:45:45.24 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-81)

    「なぁ、猫又・・・」

    猫又「・・・なんだ」

    「目が覚めて」

    「自分の夢が叶っていても」

    「自分のことを覚えている人がいないんじゃ」

    「寂しすぎるよなぁ・・・・・」

    猫又「男・・・・」



    山の麓。

    二人は夜が明けるまで、じっと佇んでいた。



    ――5、了
    332 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:46:41.79 ID:a+1pAYaK0 (+15,+27,-2)
    これで終わり?
    333 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:48:15.72 ID:W01dXGiJ0 (+73,+23,+0)
    終わり
    334 : 【12m】 - 2011/09/07(水) 00:48:17.00 ID:7v4MtcBz0 (+19,+29,-5)
    まだあるんだろ?なあ?
    335 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:48:41.95 ID:NkBCKfabO (+22,+29,-13)
    これからエピローグでしょ
    336 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:50:17.62 ID:uMH8+Q220 (+15,+22,-2)
    乙 おもしろかった。
    337 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:50:51.53 ID:5tYxk7uw0 (+18,+25,+0)
    どうなったんだよー
    338 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:51:52.44 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-97)



    光の差し込む洞窟。

    そこで目を覚ました一人の女性。

    妖怪「・・・・・」

    妖怪「私は・・・・」

    妖怪「そうか・・・。眠りに・・・」

    妖怪「・・・・・・・・」


    周りを見渡すと、そこはかつて自分が一度封印された部屋に酷似していた。

    妖怪「あれからどれほどの時間が経ったんじゃ・・・」

    妖怪「・・・男・・・・猫又・・・・」

    妖怪「・・・・・・・・・」

    妖怪「一人ぼっち、かのう・・・」

    妖怪「・・・・寂しいの」
    339 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:52:29.09 ID:n7laEhqe0 (-4,+10,-3)
    お?
    340 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:53:03.86 ID:VwKJllEf0 (+27,+29,-8)
    お・・・おう・・・

    すごいな
    なんかすごいわ
    普通に感動できた
    >>1
    341 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:55:55.77 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-86)

    妖怪「世界はどうなったんじゃろうか・・・」

    妖怪「人間と妖怪が、仲良く暮らしてるんじゃろうか」

    妖怪「・・・・・・」

    妖怪「男は・・・女とでも結ばれたんじゃろうか・・・」

    妖怪「・・・もう、死んだんじゃろうな」

    妖怪「猫又も、生きてはおるまい・・・」

    妖怪「・・・・・・・」


    妖怪「外にでも、出てみるかの」



    思い体を動かすと、何者かの気配がした。
    342 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:56:24.33 ID:W01dXGiJ0 (+60,+10,+0)
    思い× 重い○
    343 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 00:57:28.01 ID:W01dXGiJ0 (+90,+30,-19)

    妖怪「え・・・・」

    振り返るとそこにいたのは。

    「・・・・・・」

    妖怪「おと・・・こ・・・?」


    男だった。

    344 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 01:00:00.30 ID:ntM3w2e4O (+16,+28,-1)
    私怨
    345 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 01:01:44.48 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-111)

    「・・・え!? 俺のことを知ってるんですか!? だ、誰ですか・・・」

    妖怪「忘れたのか・・・? 女妖怪じゃよ・・・!!」


    「妖怪だと・・・?」

    妖怪「・・・」



    「なーんちゃって。ふざけてごめんよ、女妖怪」

    妖怪「男・・・! やはり男なのじゃな!!」

    妖怪「あれから何年たった!? 何故、生きておるのじゃ!?」

    妖怪「話したいこと・・・たくさんありすぎて・・・」ポロポロ


    「ははは。泣くなよ、女妖怪」

    「でも、ごめんな」


    「時間が・・・・ないんだ」
    346 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 01:04:43.29 ID:5tYxk7uw0 (+15,+27,+0)
    ふむ
    347 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 01:07:28.93 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-211)

    妖怪「え・・・?」

    「簡潔に説明する。今はあの時から524年経った」

    妖怪「・・・・・男?」

    「俺と猫又と友と・・・。みんなで協力して、多分今の世界は、みんなが手を取り合って生きてる」

    「女妖怪と一緒にその世界を見られなくて残念だ」


    妖怪「・・・もうよい・・・やめろ・・・・」

    「忘れないで欲しい。お前は一人じゃない」

    「どこかにいる友の子孫、女の子孫、猫又の子孫・・・。みんな、お前の仲間になってくれる」

    「だから、安心して生きてくれ」


    妖怪「男・・・・。そうだよな・・・」

    妖怪「500年以上経っているのに、男が生きているはずないな・・・」

    妖怪「男・・・私は、こんなことをさせる為に、お前の人生を、奪ってしまったのじゃな・・・・」


    妖怪「もうよいのじゃ・・・。わかっておる・・・。お主・・・・・憑依妖怪・・・じゃな・・・」
    348 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 01:09:26.22 ID:W01dXGiJ0 (+95,+30,-90)

    「すみません・・・。ですが、もうこの肉体を保つのも限界で」

    「貴女が今日目覚めてくれて、助かりました」

    妖怪「やめろ・・・。その姿で話すでない・・・」

    「しかし、私がこの肉体から出れば・・・」

    妖怪「良いのじゃ・・・。男はもう、死んでおる・・・」


    次の瞬間、男の体は崩れた。

    文字通り、頭から足の先まで、一瞬にして、粉々に。
    349 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 01:10:46.02 ID:5tYxk7uw0 (+0,+12,-2)
    oh…
    350 : 以下、名無しにか - 2011/09/07(水) 01:13:11.23 ID:W01dXGiJ0 (+93,+30,-151)

    妖怪「男は・・・いくつで死んだ」

    憑依妖怪「23の時です」

    憑依妖怪「男さんが22の時、妖怪と人間は正式に和解しました」

    憑依妖怪「もっとも、妖怪の実在に人間は驚いておりましたが」


    妖怪「それで・・・男はどうした・・・」

    憑依妖怪「・・・この肉体を使って、女妖怪様が目覚めるまで待ってやってくれと」

    憑依妖怪「私の一族で順番に肉体を保ち続け、そして今日が来ました」

    憑依妖怪「粋なマネをしたのは分かっています。ですが、これが男さんの望みでした」

    妖怪「・・・・男の。大バカめが・・・!!」ポロポロ



    女妖怪の目からは、とめどなく涙が溢れていた。
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