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    元スレ男「妖怪だと・・・?」妖怪女「・・・」

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    151 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 17:50:51.98 ID:TxwPHdRz0 (-25,-15,-1)
    152 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 17:59:51.90 ID:05+vlEy20 (-20,-10,-1)
    支援
    153 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:00:59.70 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-204)

    「単刀直入に聞く」

    「どこまで気づいてる?」

    「・・・・・・・・」

    「あの二人が妖怪だということには気づいている。それも、かなりの力を持っている」

    「そして、お前からも強い妖力を感じる。まあ、お前というよりはそのネックレスからだが」

    「友、お前の家は寺だったよな」

    「ああ。寺だ。もちろん退魔もする。俺も今までしてきた」

    「退魔・・・妖怪を払うのか」

    「いや。殺す」

    「・・・・・・あ?」

    「殺すんだ。妖怪は人間を襲い、食う。それが本能だ」

    「女妖怪と猫又も殺すつもり・・・か?」

    「・・・わからん。猫又はともかく、女妖怪は人間に対して砕けている」

    「そういえば、最近尾行してたんだったな」

    「殺すべきかどうか、見極めるためだ」
    155 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:05:50.72 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-151)

    ――ミス研部室


    男は、全てを話した。

    登山中に棺おけに入った女妖怪を見つけたこと、猫又と会ったこと。

    付喪神に襲われたこと、人間と共存しようとしていること、友が女妖怪を封印した退魔師の子孫だということ。



    「それ、マジ・・・?」

    「嘘じゃない」

    「ほ、本当に大丈夫なの? 私たち殺されない?」

    妖怪「・・・そういえばお主にはスイカといわれたな」ケタケタ

    「」フルフル

    妖怪「安心せい。殺しはせん。人間に復讐するなら、とっくにしとる・・・」

    猫又「そうだぞ人間。女妖怪様に失礼な」

    妖怪「よさんか、猫又」
    156 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:09:33.19 ID:IKDbKWCMi (+15,+27,+0)
    ふむ
    157 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:12:41.70 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-305)

    「女妖怪」

    妖怪「なんじゃ」

    「俺はここ数日お前たちを見ていたが・・・どうにも悪くは思えない。
      人間と親しく接するだけでなく、付喪神の件の後、人間に復讐しようとする憑依妖怪をなぎ倒していた・・・」

    猫又「あの時もつけてやがったか!!」

    「俺は妖怪を悪と思うように育てられた。妖怪は絶対的な悪で、人間の敵」

    「だから俺は、妖怪を殺すために修行を積んだ。実際、昔から生き残っていた妖怪を何匹か殺した」

    「俺が殺した妖怪は全部、人間に復讐をしようとしていた。それを見て、俺は寺の教えが正しいと思っていた」

    「だが・・・お前は何だ。書物で読むお前は、人間を一番憎んでいた妖怪だと聞いた。それがなんなんだ、お前は・・・」

    妖怪「書物? 私は書物に載っておるのか」

    「お前は俺の祖先が戦った中で一番強力だったという妖怪だ」

    「しかも殺したのではなく、封印した・・・。封印が解けた際のために、語り継がれてきたんだ」


    「女妖怪・・・お前はソウヒメだろ?」

    妖怪「その名で呼ばれるのは・・・実に300年ぶりじゃな」ケタケタ
    158 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:17:43.95 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-231)

    猫又「ソウヒメ・・・それが女妖怪様の真名ですか」

    「まな? どういうこと? 女妖怪さんは女妖怪さんじゃないの?」

    妖怪「妖怪にとって、真の名を知られることは色々と都合が悪いのじゃ。名というものは、それ自体が自身を縛るモノ」

    妖怪「猫又というのも種族名じゃ。猫又もまた、何か真名をもっておろう」

    猫又「ええ」

    「じゃあ、猫又は猫又だけど猫又じゃない・・・?」

    妖怪「まあ、深く考えなくてよい」


    妖怪「友よ」

    「なんだ?」

    妖怪「私の記憶はおぼろげじゃ・・・。お主の知るソウヒメのことを教えろ」

    「・・・お前が何故今人間と親しくしようとしてるかは知らんが・・・・覚えてないなら聞いても気持ちのいいことじゃないぞ」

    妖怪「構わん。聞かせろ」

    「わかった。俺の知ってることでよければ」
    159 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:22:52.17 ID:TxwPHdRz0 (-25,-15,-1)
    160 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:24:37.48 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-252)

    ソウヒメ。爪姫。爪を操る妖怪。

    だが、いつしか強大な妖力を身に付け、様々な妖術を扱うようになる。

    誰よりも人間を憎み、九州地方の妖怪を掌握していた。

    今までに殺した人間は数知れず、多くの退魔師が挑んだが返り討ちにされた。

    いつしか「爪」姫は「葬」姫と異名をとるようになった。

    しかしある時、強大な力を持つ退魔師が本州から九州に渡り、葬姫の力を押さえ込む。

    その力は互角であったが、葬姫を山に追いやり、大人しくさせることに成功した。


    ある年、大飢饉が起こる。

    食料が消え、飢えた妖怪が人里へ姿を現した。

    その折、もちろん葬姫も現れた。

    葬姫の強大な力の下、多くの人間が犠牲になった。

    やがて現れた一人の退魔師により、葬姫は辛くも山奥に封印されることとなる。

    以降、葬姫を封印した退魔師はその地に留まり、妖怪を駆逐していった。

    いつかまた葬姫の封印が解かれる時、また人と妖の戦いが起こるであろう。
    162 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:29:51.41 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-156)

    「これが俺の知っているソウヒメだ」

    妖怪「なるほど・・・そのように語り継がれておるのか」ケタケタ

    「俺は実はとんでもないものを復活させていたんだな・・・」ブルブル

    「ちょっと、マジで大丈夫なのこれ・・・」

    猫又「なんだお前らは!! せっかく女妖怪様が人間と歩み寄ろうとしているというのに・・・!!」

    妖怪「よい。恐れられるのは慣れておる」



    「・・・でも」

    「今の女妖怪が人間と歩み寄ろうとしてるのも事実だ・・・」

    「うん・・・」

    「ああ。俺も、女妖怪なら人間と妖怪をつなぐ架け橋になれると思う」



    「その上で、聞いて欲しいことがある」
    164 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:36:52.58 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-270)

    妖怪「・・・なんじゃ? 神妙な顔をしおって」

    「俺は本州や四国の寺とも連絡を取り合っているんだが・・・」

    「三日前か。女妖怪が目覚めてから、間もない頃、本州の寺から連絡があった」


    「目に見えるほどの妖気があふれ出し始めたと」


    猫又「・・・・なっ!? 生き残りの妖怪がそんなにいたのか!!」

    「ソウヒメは九州にいながら、本州の妖怪にも恐れられる存在だ。
      おそらく、ソウヒメの復活にあわせて、一気に人間を駆逐しようとしているんだろう」

    妖怪「本州にいながら私の復活に気づくとは・・・。相当強い妖怪が生き残っているんじゃな」

    「ちょ、おい・・・・! せっかく女妖怪が人間と和解しようってのにそりゃないだろ!!」

    「そうだよ!! そんなのって・・・」

    「普通妖怪は人間を憎むもんだ。仕方ないことだ。俺も2日後、親父と東京に経つ予定さ」

    猫又「狙いは東京・・・。なるほど、首都を襲撃して、日本を一気に牛耳ろうと」

    妖怪「なるほど、私が協力することを前提に動いているようじゃが・・・。それは見過ごせんの」
    165 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:41:26.25 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-176)

    「どうする、女妖怪。あなたほどの力の持ち主が俺たちと共に戦ってくれるなら、これほど心強いことはない・・・」

    妖怪「無論。私も東京へ行こう」

    「女妖怪・・・」

    妖怪「男、お前にも来てもらうぞ。お前は私の主じゃからな」

    「え、俺・・・? でも、俺が行っても足手まといに」

    妖怪「・・・・良いのじゃ。・・・お前に来てもらわねばならぬ理由がある」

    「女妖怪・・・?」


    猫又「私も行きますよ」

    妖怪「猫又。良いのか? 全ての妖怪を裏切ることになるぞ」

    猫又「まあ、正直共存をしようとしたら、いつかは妖怪たちとぶつかり合うことになるとは思ってました。覚悟の上です」

    妖怪「・・・良い部下をもったの」ケタケタ
    166 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:43:27.25 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-94)

    「みんながいくなら、私も・・・」

    「いや、女。お前はここに残れ」

    「え・・・でも・・・」

    「俺は妖怪の力を見たことがある。凄まじかった。巻き込まれたらただじゃすまない」

    「お前を、危険な目にはあわせたくない」

    「ドキッ」



    「わかった・・・。でも、絶対帰ってきてね。約束だよ・・・」

    「絶対帰ってくる。約束するさ」


    「チッ」
    167 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:46:01.12 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-90)

    「俺は親父や東京の連中に女妖怪の事を伝える。少し時間はかかるかもしれんが・・・」

    妖怪「そんな簡単に信じてくれるかの」ケタケタ

    「どうにかしてみせるさ。俺はお前を、信頼してるからな」


    「出発は2日後の朝の予定だ。正直、いつ妖怪が現れるかわからないが・・・それまでに、準備をしていてくれ」


    それから、そのまま家に帰った。

    岐路の途中、男も女妖怪も猫又も何もしゃべらなかった。



    そして、その日の夜。
    168 : 【11.7m】 - 2011/09/06(火) 18:47:17.16 ID:GEhRWZ3i0 (-27,-15,-1)
    169 : 忍法帖【Lv= - 2011/09/06(火) 18:50:15.15 ID:AKiq0j9+0 (+19,+29,-3)
    俺の誕生日すぎてるうぅぅぅ
    170 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:57:17.15 ID:TxwPHdRz0 (-25,-15,-1)
    171 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 18:57:39.47 ID:7rkqlphS0 (+19,+29,-2)
    友さりげなく舌打ちww
    172 : 【16m】 - 2011/09/06(火) 18:57:56.11 ID:svb9Z/9q0 (-22,-10,-1)
    支援
    173 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:03:03.88 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-79)

    妖怪「男よ」

    「・・・なんだ?」

    妖怪「お前に見せておかねばならんものがある」

    「?」

    妖怪「私が・・・人間を憎まなくなった原因じゃ」

    「!!!」


    妖怪「私に妖力を全て戻せ」

    「え・・・」

    妖怪「信用できんか?」

    「いや。そんなことはないよ」


    ホワァ
    174 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:04:21.15 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-193)

    妖怪「知らないほうが良かったと・・・後悔しておらんか?」

    「してないさ」

    妖怪「本当か?」

    「本当だって。言ったろ、俺はミステリーが好きなの」

    「そりゃあ、スケールの大きすぎる事に巻き込まれてるとは思ったけど・・・」

    「女妖怪と過ごした日々は」

    「・・・楽しかったからな。今も楽しい」


    妖怪「楽しい・・・か。不思議な人間もいるものじゃ」ケタケタ

    「不思議でもなんでもねえよ」

    妖怪「うむ・・・。では、今からお主だけに見せて進ぜよう」

    妖怪「300年前・・・私の体験したことを」


    ――3、了
    176 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:08:04.78 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-129)


    300年前。小さな村。

    その裏に、大きな山があった。

    「・・・」

    人影が、一つ。その山を登っていく。

    「待て、そこを行く者よ」

    声が、人影を呼び止める。

    女妖怪であった。

    妖怪「ククク・・・獲物が自ら山に来るとはの。食っていいのじゃな?」

    「よくない」

    妖怪「貴様の答えなぞきいとらんわ!!!」

    カン、と乾いた音がした。

    妖怪「・・・!!!」

    女妖怪の爪が、その人の杖に防がれていた。

    杖の持ち主は、男性の老人であった。
    177 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:09:39.19 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-154)

    妖怪「なんじゃと・・・! 何故お主の様な老いぼれが私の攻撃を防げる!!」

    老人「なんでだと思いますか」

    妖怪「小癪な!!」

    それから女妖怪は様々な攻撃を仕掛けたが、全て防がれた。

    当時最強といわれていた女妖怪には、屈辱であり、恐怖であった。

    妖怪「何者だお主・・・。私の攻撃を防ぐなど、強すぎる・・・!!」

    老人「ただの旅人ですよ」

    妖怪「そんなわけがあるか・・!! そうか、私を退治しに来たのだな!?」

    老人「いや」

    老人は、顔を女妖怪に近づける。

    妖怪「な、なんじゃ」

    老人「今日は、あなたと話をしにきたんです」

    妖怪「話・・・じゃと?」
    178 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:11:33.88 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-171)

    老人「あ、そのまえに」

    老人は女妖怪が首に下げていた首飾りをいつの間にか外すと、それを女妖怪の額につけた。

    妖怪「な、何をする!!」

    老人「あなたの力を吸い取らせていただきます」

    次の瞬間、緑色の光が首飾りを包んだかと思うと、女妖怪はその場に力なくうなだれた。

    妖怪「な・・・何を・・・」

    老人「ですから。あなたの妖力を吸い取らせていただきました」

    妖怪「そんな奇天烈な・・・。お主、何者じゃ・・・」

    老人「そうですね・・・。まあ、老人と名乗っておきましょう」

    妖怪「ぐうう・・・目的は何だ!!!」

    老人「ですから」ズイッ

    老人「お話をしに来たんですよ」ニコッ

    妖怪(なんなんじゃ・・・コイツは・・・)ゾクゾクッ
    179 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:11:47.75 ID:IlDro1/E0 (+84,+29,-12)
    飯食ってきます。
    180 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:13:59.04 ID:kVVILrRk0 (+18,+28,+0)
    おうふ
    181 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:14:29.13 ID:TxwPHdRz0 (+1,+11,-1)
    182 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:23:32.32 ID:TxwPHdRz0 (+1,+11,-1)
    183 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:30:10.14 ID:2cj69DaQ0 (-27,-15,-1)
    184 : 忍法帖【Lv= - 2011/09/06(火) 19:30:23.49 ID:0QgjexfR0 (-5,+9,-1)
    185 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:36:24.05 ID:TxwPHdRz0 (+1,+11,-1)
    186 : 忍法帖【Lv= - 2011/09/06(火) 19:41:36.95 ID:Pp4J0iiG0 (-3,+11,-1)
    187 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:49:20.92 ID:TxwPHdRz0 (+1,+11,-1)
    188 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:49:47.93 ID:IKDbKWCMi (+0,+11,-1)
    189 : 忍法帖【Lv= - 2011/09/06(火) 19:55:44.83 ID:3Z5VUPrg0 (-3,+11,-1)
    190 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:55:56.17 ID:BTrPHNhD0 (-3,+11,-1)
    191 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 19:55:59.15 ID:SWtzY8rp0 (+0,+11,-1)
    192 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 20:01:29.14 ID:UkDe6wPY0 (-24,-12,-1)
    193 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 20:04:40.17 ID:bNg0MeBUO (+19,+29,-5)
    追い付いただと?
    194 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 20:05:34.64 ID:eW9zVS4B0 (+22,+29,-15)
    じっくり書いてくださいな


    しえん
    195 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 20:08:46.59 ID:IlDro1/E0 (+89,+29,-27)
    保守ありがとう
    意外と人がいて驚いた
    長くとも2時までには完結させます
    もう20分ほど保守お願いします
    196 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 20:08:55.98 ID:xoitZaBdO (-3,+11,-1)
    197 : ◆h0zPTT - 2011/09/06(火) 20:13:02.34 ID:IlDro1/E0 (+89,+29,-9)
    同一IDの人がVIPにいる&日付をまたぎそうなので、一回だけ鳥をつけます
    ご了承を
    198 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 20:19:05.80 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-109)

    妖怪「話とは何じゃ・・・」

    老人「別に難しい事じゃありません」

    老人「他愛もないお喋りをしましょう」ニコッ

    妖怪「おのれ・・・人間風情が舐めおって・・・!!」

    老人「おっと! あなたにはもう、妖力はありませんよww」

    妖怪「クソが・・・!!!」


    空を見上げる老人。

    老人「いい天気ですね」

    妖怪「・・・・・・」

    老人「それに風も気持ちいい。ここは、良い所ですね」

    妖怪「・・・・」

    老人「何とか答えてくれませんかね」

    妖怪「・・・・・けっ」
    199 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 20:23:56.68 ID:IlDro1/E0 (+95,+30,-217)

    老人「では話を変えましょう」

    老人「あなた方妖怪は何故、人を食らうのでしょう」

    妖怪「愚問だな。本能だからじゃ」

    老人「本能・・・ですか」

    妖怪「そうだ。記憶にそう刻まれておる」

    妖怪「そして貴様ら人間は、我々の居場所を追いやっていく。紛れもなく、憎むべき相手じゃ」


    老人「それは、悲しい事ですねぇ・・・」

    妖怪「はぁ? 悲しいじゃと?」

    老人「人と妖と、手を取り合う事は出来ないものでしょうか・・・」

    妖怪「ハッハッハ!!! 笑止!! そんなことは無理じゃな!!!」

    老人「・・・なぜです?」

    妖怪「妖怪を憎まぬ人間、人間を憎まぬ妖怪・・・どちらも、おったとしても豆粒ほどじゃろう!!」

    老人「そうでしょうか」

    妖怪「少なくとも、この山には人間と共存しようという妖怪なぞおらんな」
    200 : 以下、名無しにか - 2011/09/06(火) 20:26:58.93 ID:IKDbKWCMi (+0,+11,-1)
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