元スレ上条「その幻想に」垣根「常識は通用しねえ」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×4
301 = 57 :
垣根「テメエらは知らねえんだよ!俺がどんな人間か!今までどんなことをやってきたのか!!
俺はテメェらの及びもしない闇の世界で、俺は一流のクズとして生き抜いてきた!!
何人もの人間を貶めてきたし、数えきれない位の『悪』を重ねて生きてんだ!!
それが俺だ!!それが『垣根帝督』なんだよ!!
それで今さら『誰かを救う』?
―――――っは!そんなのはおこがましいだけなんだよ!!
俺はただの悪党だ。俺はただのクズヤローだ。
―――――――――――それで十分だ。
テメエみたいなヒーロー気取りのように、人を救う権利なんざもともと存在しねぇんだ!!!」
302 = 57 :
それは心からの悲痛な叫びだった。
学園都市の暗部に堕ちた以上、
もはや、光を見ることは許されない。
そんなことは分かっていた。覚悟していた――――はずだった。
それを簡単にゆすぶられた。
上条当麻に、インデックスに。
誰かを、助けたいと思ってしまった。
助けられると、そう思ってしまった。
それは、今までの自分を否定することと同じだ。
故に、認める訳にはいかない。
ただの気まぐれだったと、そう思い込むしかない。
――――――垣根帝督が、垣根帝督であるために。
303 = 57 :
長い沈黙。
上条「―――――――ふざけるなよ」
それを破ったのは上条当麻だった。
304 = 150 :
そげぶ
305 :
さるよけ
306 = 196 :
さるよけ=そげぶ
307 = 173 :
ついに上条さんが本気を出すのか
308 = 57 :
上条「俺はお前がどんな人間かは知らない。
お前が、どんなことをしてきたのかだって俺にはわからない。
もしかしたら本当に俺の想像もつかない世界で生きてるのかもしれないし、
本当の悪党と言えるようなやつなのかもしれない!
――――――でもインデックスを助けたいって、少しでもそう思ったんだろ?!
インデックスのこと、救ってやりたいと、そう思ったんだろ!?
お前にインデックスを助けてやりたいって気持ちがあったことくらい俺にもわかる!!
それは気まぐれなんかじゃない!暇つぶしなんかじゃない!
間違いなく!お前の本心で!!」
309 = 74 :
さすが説教やで
310 = 57 :
上条「それを『自分は悪党だから?』
『自分に人を救う権利なんてないから?』
―――――そんなこと言って逃げてるだけじゃねえか!!
ただ自分を見つめなおすのが怖くて。本当の自分に気づくのが怖くて。自分の過去を背負うのが怖くて!!
―――――光の世界を見るのが怖くて、すべてから目をそむけてるだけじゃねえか!!
悪党だとか、クズだとか――――――そんなの関係ない。
どんなクズだって、どんな悪党だって。
何かを成し遂げようと思う気持ちがあるなら。
―――――――誰かを救いたいという気持ちがあるなら!
そいつはいつだって、誰かの英雄(ヒーロー)になれるんだよ!!!」
311 :
記憶喪失前の上条さんマジパネエっす
312 :
ひいいいいいいいいサブイボがああああああああ
313 = 150 :
ねぼし
314 = 123 :
脳内再生余裕な俺は末期
315 = 57 :
上条「いいぜ。てめえが英雄(ヒーロー)になる資格がない、なんて言うんだったら――――――――」
「まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!」
318 :
垣根は空飛んで空中から攻撃してれば
上条さんには負けないと思うんだ
320 = 57 :
垣根「―――――っは。おもしれえ、やってみせろよ」
そういって垣根は『未元物質』を展開する。
その顔に遊びは一切ない。垣根帝督の、本気の顔だ。
垣根「いっとくが今回は本気でやるぞ。死んで恨め」
上条「俺は死なない。お前も、インデックスも助けて見せる」
垣根「―――――――――なめたこと言ってんじゃねえぞゴラァ!!」
そうして、今。
ヒーローであろうとする『善』と、
ヒーローでありたかった『悪』の戦いが、
ここに幕を開けた。
321 = 57 :
垣根の翼が上条を叩きつぶそうとする。
上条はそれを右手で防ぎ、垣根のもとへ走りだす――――
垣根「テメエの能力がわかってて近づけるバカがいるかよ!」
上条が到達する前に垣根は空高く飛翔する。
垣根「空中戦ならこっちのもんだ、残念だったな」
上条「な!卑怯だろそいつは!」
垣根「勝負に卑怯なんてあるかよ。あるのは―――」
垣根「勝つか死ぬかだ」
322 = 57 :
垣根「太陽はまだ出てるな――――なら、おもしれえもん見せてやるよ」
垣根はそう言って、空中で大きく羽を広げる。
一体何をするつもりなのか。
翼を通った光が上条へと焦点を合わせる。
上条「―――――ッッ!!!」
嫌な予感がしてとっさに右手を前に出した。
垣根の翼からくる光が右手に触れ―――――
右手で守りきれなかった光が、上条の服を焼き焦がした。
上条「んなっ!?」
垣根「正解、だ。少しでもくらえば焼け切れるぜ」
上条「なんでもありだな、アンタは――――――!!!」
324 = 271 :
太陽光は幻想殺しで消せるのか?
326 = 305 :
>>324
変質した太陽光→幻想殺し→普通の太陽光→日焼け
327 = 252 :
未元物質通したものだから普通にいける
328 = 199 :
もうこれが一巻でいいんじゃないかな
329 :
幻想殺しって一部に触れたら他の部分も消せるんだよね
330 = 252 :
SS速報にある、これの一方通行verも捨てがたい
331 = 196 :
モノによる
332 :
勝手に保守が増える魔法の呪文
○○って幻想殺しで消せるのか?
333 = 57 :
>>324 描写の仕方がまずかったですね。
太陽光で焼いてるのではなく、『未元物質』で殺人光線に変質させたものだと思ってください。
なので、右手で触れればただの太陽光に戻る、と。
>>329 『竜王の殺息』と同じで、光の粒子の質がそれぞれバラバラであり、
よって触れたからといってすべてが消えるわけではない、という解釈にしてます。
334 = 57 :
垣根「さて、お次はこいつだ」
翼が大きく動き、烈風を巻き起こす。
垣根「こいつもおまけだ、とっとけ」
それと同時に翼から衝撃波が放たれる。
上条「クソっ!!」
それらを右手で防いでいく。
だが完全に防ぎきれた訳でもなく、体はボロボロになっていく。
いかに『幻想殺し』を持つ上条とはいえど、
近づけない相手と戦う術は無いのだ。
335 :
面白い
上条(悪)書いてた人か?
336 = 57 :
垣根「さっさと諦めろ。機嫌が悪いとはいえ、今なら許してやる」
垣根が最後通牒を発する。
事実、垣根の能力による攻撃は防げているものの、
上条は垣根に手も足も出ておらず、一方的にやられているだけだった。
このままでは、犬死するのは時間の問題である事は間違いない。
それでも、
上条「インデックスと………インデックスと約束したんだ!!お前を救いだすってな!!!」
上条当麻はどこまでも人を助けることを第1に考える。
例え、どんなに自分が傷ついたとしても。
338 = 57 :
そんな姿が――――――――垣根の逆鱗に触れた。
空から一気に急降下して上条の前に降り立つと同時に、垣根が上条の首を右手でつかむ。
そしてそのまま、上条を持ちあげた。
上条「グっ………ガハッ………ぁ………」
上条がじたばたともがく。
だが、垣根の手は決して緩まない。
むしろ垣根は右手の力を徐々に強めていく。
上条「が………あ…………」
339 :
キレて接近して負けるって一方ちゃんと同じやん
340 = 199 :
ていとくん!!接近は負けフラグだ!!
341 = 57 :
垣根「あーあ。こんなヒーローごっこなんざしなければ、もっと長生き出来たかもしれねえのにな」
苦しそうにもがく上条を冷たい視線でにらみ続ける。
垣根「世の中にはな、変えられねえもんてのがあんだよ。死ぬ前にいい勉強になったな?」
上条「ぐぅぁ…………か……き、ね………」
そして右手に一気に力をこめる。
垣根「じゃあな、上条。死―――――――――」
インデックス「―――――――――――――テイトク?」
342 :
一方通行のやつのURLはってくれ
344 = 57 :
垣根「な、んで」
いるハズのないその姿に垣根の心が揺さぶられる。
――――――なんでテメエがここにいる。なんでテメエがここに来た。
――――――なんで俺はこんなに動揺している?
なんで動揺する必要がある。こいつと俺とはなんの関係もない。
そうだ、俺とは何も――――――――
インデックス「―――――テイトク」
インデックス「もう、いいんだよ。自分を責めなくて」
345 = 252 :
>>342
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1294925094/
346 = 57 :
垣根「な、にを、言って」
インデックス「テイトクは、自分の好きな通りにすればいいんだよ」
インデックス「もう、自分に嘘をつかなくていいんだよ」
(自分のやりたいよう、好きなようにやっても―――――――――)
いろいろな思いが頭を駆け巡る。
いろいろな思い出が頭を駆け巡る。
何をいってんだ、こいつらは。
俺はただの悪党だ。
(あなたは優しい人)
俺には闇の世界が似合ってる。
(光の世界を見るのが怖くて――――)
俺には、人を救う権利なんて、無い―――――――――!!
(そいつはいつだって、誰かの英雄(ヒーロー)になれるんだよ!!!)
347 = 57 :
上条「目ぇ―――――――」
垣根がはっとして上条のほうを向く。
思わず緩んだ右手から脱出した上条が、右の拳を振り上げて――――
上条「覚ましやがれ!!」
あの時は止められた拳が、今度は垣根の顔に叩きこまれた。
―――――――――――――あの時に拳を止めた原因が、今度は拳が届く理由になるとは。
一体、何の因果と言うべきなのか。
垣根が体を吹き飛ばされ、地面に転がる。
348 = 57 :
垣根「かはっ………ごほっ」
なんと無様な事だろうか。
そこにいるのはもはや『学園都市第2位』でもなく、
暗部組織、『スクール』のリーダーでもない。
ただ、自分を見失った男の姿だった。
インデックス「大丈夫?!テイトク?!」
イ ンデックスが垣根のもとへ駆け寄る。
――――――人の心配してる場合かよ。テメェのほうが苦しそうじゃねえか。
息も上がって、顔だって真っ赤で。
それに俺はさっき、そいつを殺そうとしてたんだぞ?
それで、
なんで俺なんかの心配してんだよ。
349 :
テイトクンが完全にアクセラとかぶっとるwww
350 = 57 :
垣根「………何しに来やがった、クソガキ」
インデックスが垣根の問いに対し、一瞬ビクッとする。
だがそれもすぐに、インデックスの顔は温かい微笑へと変わる。
インデックス「……私はシスターだから」
インデックス「だから、迷える魂を救う使命があるんだよ」
インデックス「だから………」
しかし、インデックスはそれを言い終える事無く崩れ落ちた。
崩れ落ちるインデックスを垣根が支える。
垣根「おい?インデックス?インデックス!」
インデックス「……テイ……ト……………」
インデックスがそう呟くと、インデックスは意識を失った。
みんなの評価 : ★★★×4
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