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    元スレ京介「あやせ、結婚しよう」 あやせ「ほ、本当ですかお兄さん!?」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×11
    タグ : - 俺の妹がこんなに可愛いわけがない ×2+ - あやせ + - 京介 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    54 = 50 :

    「桐乃のことはおいといて、だ。
     何で一番プライベートの時間を取られてるかって言ったら、やっぱモデル活動、だよな?」

    コクリ、と頷くあやせ。

    「モデル活動の頻度を減らすとかはどうよ?
     それかいっそのこと休止して、合格が決まってから復帰するとか……」
    「お兄さんは何も分かっていないんですね」

    ぐふっ。この怜悧な視線、たまりませんなぁ。
    おいそこ、変態を見るような目で俺を見るな。

    「わたしはモデルでも、TVに出るような、超売れっ子モデルじゃありません。
     ただの読者モデルです。
     わたしの都合で撮影の日を変えたりなんてできませんし、休止なんてもっての他です。
     わたしが消えても、代わりはいくらでもいますから……読モの入れ替わりが激しいのも、それが理由です。
     もし半年も活動をやめたら、次に復帰するときは、新人として一からやりなおさなくちゃいけないし、
     それに何より……桐乃と一緒にモデル活動できなくなるなんて、わたし、耐えられませんっ!」

    頭撫でてぇ。今すぐ抱きしめてぇ。
    子供みたいに我が侭言うあやせたんマジ天使――さて。

    「あやせ、あのさ。あれもやりたい、これもやりたい、
     でもあれはやりたくない、これはやりたくないって、そんな理屈は通らねえよ」
    「なっ……」

    56 = 50 :

    「俺の通ってる高校は平凡な偏差値で、
     入学できたことは誇りでも何でもねえけどさ。
     それでもアホな中学生の俺にとっちゃ、その高校の入学試験は、すげぇ難関だったんだよ。
     そんなとき、俺がどうしたかっていったら……やっぱ、勉強だった。
     もちろん、独力じゃどうしようもなかったから、友達に教えてもらって、必死になって勉強したんだ」
    「わたしは、お母さんの言うような偏差値の高い高校に行く気はありませんから!」
    「成績が悪いあやせがそれを言っても説得力が皆無なんだよ。
     もしもあやせが成績優秀、どこの高校でも行ける実力で、
     地元の高校に通いたいと言えば、あやせのお袋さんも考え直すだろうさ」
    「ぐっ……」
    「このままあやせとあやせのお袋さんが平行線辿っても、
     いつかはあやせが折れなくちゃならない時が来る。 
     あやせは未成年だ。電話一本で終わりだろうよ。
     それをしないのは、あやせのお袋さんが、
     あやせに納得した上でモデルをやめてもらいたいからなんじゃねえのか」
    「………」

    あやせの黒く円らな瞳が、徐々に充血し、潤みを帯びていく。
    これと似た光景を、俺はもう何度も目にしていた。
    自宅で。俺の部屋で。桐乃の部屋で。リビングで。

    57 = 50 :

    58 :

    なん・・・だと・・・?

    59 :

    ふむ

    60 = 53 :

    こういう厳しい物言いする京介は珍しいな。

    61 :

    うん?

    62 = 50 :

    中学生の、しかも女の子にとって、正論ほど耳に痛いモンもないだろう。
    でも――俺は言わなくちゃならない。
    相談を受けた以上は、嘘偽りなく、はっきりと、真正面から自分の考えを言う。

    「なああやせ。いっぺん、読モしながら本気で勉強してみたらどうだ?
     それで次の模擬試験か定期試験で、良い点数とって、お袋さんを驚かせてやれよ。
     モデルが忙しいとか、友達と遊ぶのが忙しいとか、そういうことを理由にして勉強できないってんなら……。
     俺に言えることは何もねえよ。
     お袋さんにモデルやめさせられて塾通いさせられようが、お前の自業自得だ」
    「……って下さい」

    固く握られた手の甲で、透明な雫が弾けた。
    うわ、ついいつものノリでやっちまった!
    後悔の炎が全身を焼くが、時既に遅し。

    「す、すまんあやせ!俺、調子に乗っちまって――」
    「帰って下さいっ!!」

    ばっちーん。いい音が鳴った。
    頬をはられたのだと気づくのに、三秒くらいかかった。
    ものすごい威力だったね。
    いつか公園で桐乃と相思相愛宣言したときのビンタの少なくとも三倍はあったと思う。

    情けない話だが、俺はそれからまともに場を取り繕えもせず、
    這々の体であやせの家から逃げ出した。というより、追い出された。

    自宅近く、頬に紅葉を貼り付けた俺を、近所の奥様方は奇異の感を宿した目で眺めていたが、
    しばらくすると何事も無かったかのように談笑を再開した。
    ハハ、これだけは確信を持って言えるぜ。明日か、早けりゃ明後日中には、
    お袋から『隣の奥さんから聞いたけど……あんたまた女の子泣かせたの?』と蔑みのこもった声で言われるに違いない。

    65 = 50 :

    夜。
    なんとか氷水で頬の腫れを治し、夕食の席をやり過ごした俺は、
    自分の部屋のベッドに倒れ込み、深い溜息をついた。
    にしても、危なかったな。
    お袋も親父も平然としてるのにさ、桐乃の奴は俺の頬がおかしい事に勘付いたみたいで、
    可愛らしく小首を傾げて
    『あんたさぁ、今日顔のバランスおかしくない?』
    なんて言ってくるんだもんよ。
    ま、『いつものことか』と勝手に納得してくれたから良かったけどよ……って、思い出したらなんか腹立ってきたわ!
    人の顔見てバランスおかしいとかよく考えたらすげぇ暴言だよ!よく我慢できたな俺!

    「………はぁ」

    無理矢理テンションを上げてはみたものの。
    あやせの泣き顔が、俺の隙をついては瞼の裏に浮かぶ。
    ほんと、何やってんだろうな……。あやせに偉そうに説教かますなんて……俺らしくねえよな。
    俺がそんな風にプチ鬱に入りかけていたその時、


    1、電話がかかってきた(真奈美)
    2、ドアがノックされた(桐乃)


    >>66

    この話はあやせメインなので気軽に選んでね

    66 :

    真奈実に出番をあげてやってください
    2で

    67 = 50 :

    携帯が鳴った。緩慢な動作でフラップを開く。
    真奈美か。――きた。俺の心のオアシスきた。

    「もしもし?」
    「もしもし、きょうちゃん?
     いま、電話しても大丈夫だった?」
    「ああ。さっき晩飯を食い終わったところだ。
     で、どうした?」
    「ん、とね。なんだか、急にきょうちゃんの声が聞きたくなっちゃって……」
    「………」
    「いま、ドキッてした?」

    最近、真奈美の中で俺をドキッとさせるのがマイブームなんだそうだ。
    俺は努めてぶっきらぼうな口調で、

    「しねーよ」
    「えぇー」
    「何が『えぇー』だ。まあ、真奈美と話したかったのは、俺もだけどさ」
    「わ、わわっ」

    電話の向こうで慌てふためく真奈美の姿が容易に想像できるね。

    「きょうちゃん、それ、本当?」
    「ああ。ちょうど真奈美に、聞いてもらいたい話があってな?」
    「きょ、きょうちゃんが、わたしに、大事な話!?」

    誰も大事な話なんて言ってねえ。
    おばあちゃーん、耳が遠くなるにはまだ早いですよー?

    68 :

    >>67
    安価間違えてね?

    69 = 53 :

    >>66が間違えてんだろ

    70 :

    安価間違えてたな

    71 :

    俺原作知らないんだけど
    あやせは自分の学力は普通程度なのに、あんなに桐乃のヲタ趣味馬鹿にしてたの?

    あまりに自信満々だから、桐乃みたいな何でも出来るタイプかと思ってた……

    72 = 50 :

    >>68
    ごめんなさい素で間違えたわ
    とりあえず真奈美描写してその後で桐乃出す
    安価の意味ねええ

    73 :

    まぁ、あやせから脱線しないならいくらでも支援するぜ?
    テスト前だが期待してる。

    74 = 68 :

    >>72
    一応突っ込んどいたが面白けりゃなんでもOKだ
    頑張って続けてくれ

    75 = 70 :

    >>72
    とりあえず突っ込んだけどあやせが可愛ければそれでいい

    76 = 50 :

    俺は極めて第三者的な視点から、
    知り合いの高校生がこれまた知り合いの中学生に偉そうに説教をかまし関係が拗れた顛末を話した。
    まなみは電話の向こうでお茶を啜り、しみじみと言った。

    「きょうちゃんは自分に甘くて、他の人には厳しいから」

    あれ、全然騙せてなくね?つか何気に真奈美の俺に対する評価辛口じゃね?

    「でもねえ、わたしはきょうちゃんが、誰にでも厳しくないこと知ってるよ。
     きょうちゃんが熱くなっちゃったのは、その子のことが大切で、
     その子の相談に、本気で乗ってあげようって、思ったからじゃない?」
    「お前はいちいち大袈裟なんだよ……」
    「ふふっ、きょうちゃん、照れてる」

    からかうなっての。
    でも、なんでだろーな、こうして話を聞いてもらって、
    俺のしたことを適当に肯定されるだけで、随分心持ちが楽になるんだよな。ホント、真奈美様々だよ。

    「俺の話はそんだけだ。真奈美は、何か俺に用があったんじゃないのか?」

    それともマジで俺の声が聞きたかったから電話してきたのか?

    「わたしのは、もういいよう。
     きょうちゃんが、どうして今日図書館に一緒に行ってくれなかったのか、知りたかっただけだから」
    「悪かったな。心配かけたか?」
    「ううん」

    穏やかな否定。その後に逆接が続くことを、俺は知っていた。

    「でも、本当に何かあったときはちゃんと教えてね、きょうちゃん?」

    77 :

    とりあえず、可愛いあやせに突っ込めればそれでいい

    78 = 68 :

    とりあえず、突っ込めれば地味子でもいい

    79 = 55 :

    とりあえず、突っ込めたらいい

    80 = 53 :

    麻奈実に突っ込むのが最良

    81 = 66 :

    ごめんなさい
    支援

    82 = 50 :

    真奈美との電話が終わり、
    さて受験勉強でもしますかと伸びをして身を起こした矢先、ノックの音が響いた。
    いや、違うな。ノックなんて可愛らしいもんじゃねえわ。
    桐乃のやつめ、いったい何度『人様の部屋のドアを蹴るな』と言ったら分かるんだ?
    ここは一発ガツンと――

    「ねえ、いるんでしょ?開けるよ!?」

    兄の威厳の回復を――

    「いるなら返事しなさいよ!何かやましいことでもしてたの?」
    「すみませんでした桐野さんやましいことは何もしてません次からすぐに返事します」

    Tシャツに短パン。
    初秋の季節には少し寒くねーかと言いたくなるほど露出度の高い部屋着を着た桐乃は、
    姑のように目を眇め、ぐるりと俺の部屋を見渡し、やがて俺の右手に、正確には携帯に目を止めた。

    「あんたさあ、誰と電話してたわけ?」
    「は?誰とでもいいだろ」
    「地味子?」

    まったく、こいつの勘の良さには恐れ入る。

    「だったら何なんだよ」
    「学校でも図書館でも一緒の癖して、家でも連絡とりたいんだ。キモ」
    「っせえな。お前には関係ねえだろうが。用がねえなら、出てけよ」
    「はぁ?せっかく秋の夜長を寂しく過ごしてるあんたのことを気遣って来てあげたのに、何その言い方!?」

    それなら初めっからそう言えや!?
    どうしてお前の俺に対するコミュニケーションは喧嘩腰がデフォルトなんだよ!

    83 :

    魔奈実

    84 = 73 :

    あやせペロペロ

    85 = 50 :

    それから俺たちは久々にシスカリで対戦することになり、桐乃の部屋に移動した。
    シスカリとは個性溢れる妹たちを操作して戦う格闘ゲームのことで……今更説明する必要もないか。
    対戦開始から早三十分。例によって例の如く、桐乃にボコられ通しの俺。
    桐乃はコンボを繋ぎながら、何気ない口調で言った。

    「今日、どこ行ってたの?」
    「真奈美と一緒に図書館だ。いつも通りな」
    「ふぅん」

    桐乃のミス。コンボから脱出した俺はバックステップで距離を取り、遠距離攻撃で牽制する。
    あやせに呼び出されて相談受けてたなんて、口が裂けても言えねえよ。
    曲解されて罵倒されてしばらく口を利いてもらえなくなるのがオチだ。

    「じゃ、なんであんたの頬が腫れてるの?地味子にぶたれたワケ?」
    「それは、ええと、まあ……そうだよ」
    「嘘じゃん!?」

    桐乃の操作が乱れる。桐乃の遠距離攻撃の間隙を縫い、俺はキャラを一気に肉薄させ、近接攻撃を叩き込んだ。
    画面端まで持って行く。……勢いで嘘を取り繕うには、新しい嘘を吐くしかない。

    「図書館で勉強してると、もの凄い眠気が襲ってきてな?
     あんまり勉強に身が入らないから、気合いを入れる意味で、真奈美にビンタしてもらったんだよ。
     でもあいつ、普段からそういうことしてねえだろ?
     加減わかんなかったみたいで、こうなっちまったんだ」
    「あんたって………」
    「……あん?」
    「真性のマゾだったんだ」

    その瞬間、俺のコンボは最終必殺技まで繋がり、俺のプレイ画面に「win!」の文字が表示された。
    あれ、嬉しくねえ。勝ったのに全然嬉しくねえ。

    87 = 50 :

    「疲れた。部屋に戻るわ」
    「えっ、まだ全然やってないじゃん?
     それに勝ち逃げとかありえないんですケド」

    Tシャツの袖を掴まれる。

    「あのな、これでも俺は受験生なんだよ。息抜きにマジになれるほど暇じゃねーの」
    「はぁ?何そのムカツク言い方。あたしだって受験生だし!」
    「じゃあお前も勉強しろよ」

    むっと頬を膨らませる桐乃。
    もともとの丸顔がさらに丸くなり、年相応の雰囲気を帯びる。
    そうだ。勉強で思い出した。

    「お前ってさ、いつ勉強してんの?」
    「いきなり何?」

    おいおい、そんな警戒心むき出しにしなくてもいいだろ。

    「いや、モデル活動とか、部活とか、色々やってて忙しいだろうに、
     よくそんな成績を維持できるなあ、と……」
    「ふぅーん……聞きたいんだ?勉強の秘訣」

    チッ。いちいち癪に障る奴だな。
    これでも最近は随分マイルドになったと思うけどよ。

    「あんたがーどうしてもー受験勉強にあたしの勉強法を役立てたいって言うなら、
     色々伝授してあげてもいいケド?」

    苛立ちを微笑みに変換して、表情に出力する。これもあやせのためだ。

    89 = 50 :

    「お願いします」

    その後、俺は今度の休日に桐乃の買い物の荷物持ちをするという誉れ高い任務を与えられ、
    夜中の十一時までシスカリに付き合わされた末に、やっと桐乃流勉強法を伝授してもらった。
    糞生意気で何かと俺を苛つかせる桐乃だが、
    部屋を出る間際、

    「ねえ」
    「なんだ」
    「お、おやすみなさい」
    「お、おう。おやすみ」

    と寝る前の挨拶を忘れないあたり、
    桐乃の俺に対する態度に、『目に見える程度』の変化が生じてきていることは認めなければならない。
    夏の一件がトリガーだったのは、明らかだ。
    思い出すと未だに顔から火を噴きそうになる、あの日の出来事。
    桐乃と和やかに『あんなことがあったな』と語り合える日が来るのは、いつになることやら。


    部屋に戻って携帯をチェックすると、メールが一通届いていた。
    差出人:マイラブリーエンジェルあやせたん

    「ひゃっほ――」

    両手で口を押さえる。
    この家、妙に壁が薄いんだよな。おちおち快哉も叫べないから困るぜ。
    俺は逸る気持ちを抑えて、メールボックスを開いた。

    90 = 50 :

    風呂
    一応いっとくとこの話は8巻(想像)の後の話ね

    91 :

    あやせたんぺロぺロリン

    92 :

    なん・・だと・・・・

    93 :

    黒猫と付き合ってる状態か・・・

    97 = 73 :

    まだ2巻までしか読んでない俺にはあやせたん
    は早すぎたのか?
    てか黒猫と付き合うってなんぞ。
    嘘だろ?
    嘘だと言ってよマイラブリーエンジェルあやせたん

    99 :

    >>98
    きめーよ死ね

    100 :

    あやせたんまた天使


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