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    元スレ姫「こんにちはー!」魔王「……は?」

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    651 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 14:04:54.43 ID:WyATIas00 (+19,+29,-4)
    マゾ共レス浪費すんなボケ
    652 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 14:34:36.04 ID:GqJ91OkB0 (-18,-6,+0)
    h
    653 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 15:15:25.70 ID:px/+abRJ0 (-10,+1,+0)
    ほしゅ
    654 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 15:43:45.18 ID:aytiaswaO (-3,+11,+0)
    655 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 16:15:59.98 ID:pqdpvBqHO (+0,+11,+0)
    656 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 16:17:03.91 ID:Djcu+b1o0 (-13,+1,+0)
    ほしゅ
    657 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 16:42:03.75 ID:ZjOKc+7wO (+5,+20,+0)
    ほー
    658 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 17:12:04.38 ID:GXWgNe8FO (+27,+29,-13)
    俺は保守なんてしてやらないんだぜ。…あれ?鼻が伸びてる
    659 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 17:32:11.60 ID:KjgEc7n9P (+24,+29,-7)
    ほしゅしゃ が あらわれた

    おう は おどろきあわてている
    660 : 保守ありがとうご - 2010/10/16(土) 17:35:57.86 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-80)
    魔王「それとも、何か不都合でも?」

    「……私は、私は……」 カタカタ…

    「……いっそ、伝えたたらどうです、お父様。わだかまりを残したままでは、和解など成功しないでしょう」

    「姫……だが…」 チラッ

    魔王「どうぞ。何か言いたいことがあるのならば、存分にお話ください」

    「……」
    662 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 17:37:53.05 ID:9nCk66UW0 (+8,+18,+0)
    待ってた!!!!
    663 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 17:42:14.67 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-115)

    「わ、私は……」 グッ

    「私は魔王が、怖い…!」

    魔王「……」

    「あなたは覚えているのだろう!? 私の父が、そのときの勇者が、魔族にしてきたことを……!
      なのに、何故その話題に触れぬのじゃ…! 何か腹に一物を抱えているとしか思えぬ!」

    魔王「……覚えていますよ。昨日あったことのように、鮮明にね」

    「……!」 ビクッ

    魔王「…王様、あなたは私を怖いと仰った。ですがそれは私も同じなのです」

    「何…?」
    664 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 17:52:22.06 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-195)
    魔王「私だって、怖い。数百年前のように、また魔族が裏切られることになるのではないかと」

    魔王「だから和解など、彼女に頼まれたときも、考えることなく断ってしまった」

    魔王「私は弱いのです。今だって、落ち着いてるように見せているけれども、体中冷たい汗が流れている」

    「では、何故……何があなたに勇気を与えたのだ」

    魔王「はは、勇気なんてそんな大層なものじゃあありません。ただ私は、本当の平和が欲しくなった。忌まわしい過去に、終止符を打ちたかったのです。それは、勇気からじゃない。弱さからだ」

    「弱さ、から…」

    魔王「ですが、考えさせてくれる機会を与えてくれたのは、彼女ですね。そして、私の話を親身になって聞いてくれた側近だ」

    「魔王様……」

    側近「……ふふ」
    665 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 17:59:12.38 ID:glUzmsx10 (-7,+4,-1)
    しえ
    666 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:06:53.53 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-223)
    「恨んでは、おらぬのですか……! あんなこと、許せることではないでしょう!?復讐しようとは思わないのですか!?」

    魔王「…恨み…ですか。当然、恨みましたよ。こちらはただ和解を望んでいたのに、成功したと思ったのに、裏切られ、父や兄や家来を殺され…その上…」

    「……この剣の、飾りの一部にされた」

    魔王「腹ただしかった、殺してやりたかった。すぐに戦争でも何でもして、あなたの国を滅ぼしてやろうと思ったこともありました

    「……」

    魔王「でも、考えたんです。私が戦争をすると言えば、確かに魔界のものは喜んで手伝ってくれるでしょう。しかし、自分の憎しみを優先して、魔界のものを巻き込むのが、国を統べる者として、本当に正しいのかと。
       戦争になれば、魔界の者だって何人も命を落とすことになる。私怨で他人の命をどうこうできるほど、果たして私は偉いのかと」

    魔王「それに、もう誰かを失う悲しみは、知りたくないし、誰かに味合わせたくもないんだ…」
    668 : 携帯に移動します - 2010/10/16(土) 18:16:54.04 ID:xv1jUL1qO (+35,+30,-136)
    魔王「だから私は戦争だけは起こさないと誓った。無下に人を殺すこともしないと。そして考えて、平和に近付くための一番良い選択はやはり和解だと思ったため、こちらに参ったのです」

    「…私は、何て愚かなんだ……!」

    魔王「……」

    「私は自分のことばかり…いや、自分のことしか考えていなかった! 国民のことはおろか、国のためにと考えてくれた姫の言葉を無視して…自分の意思を優先させた……!」

    「お父様……」

    「今日だって! あなたが本当に和解をしたいと申しておるのに、疑って、怯えていた!」

    669 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:24:24.49 ID:xv1jUL1qO (+35,+30,-133)
    「その上、過去のことを謝りもしないで……本当に、申し訳なかった…! 私は自分が恥ずかしくて仕方がない……!」 バッ

    魔王「……顔を上げてください、王様。昔のことはもう過ぎたことです。それにあのことは、あなたが関与したことではない。あなたは悪くありません」

    「だが、それでは私の気がすまぬ……! あなたの話を聞き、あなたの懐の大きさと真摯な言葉に感動いたしました! 許していただけるなら、許していただきたい! だが、そのためにも償いをしたいのです…!」

    魔王「……償い、ですか…」

    「ええ……! 償いをして、そして魔族との和解をしたい……!」
    670 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:25:24.03 ID:FRU+ubM70 (+22,+29,-1)
    そろそろ本性現してもいいのよ
    671 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:30:03.50 ID:9nCk66UW0 (+29,+29,-7)
    魔玉「では、姫2をわたしの嫁としていただこう」
    672 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:33:37.68 ID:xv1jUL1qO (+35,+30,-214)
    魔王「和解していただけるだけでもありがたいのですが……そうですね…では、3つだけお願いがあります」

    「は!」

    魔王「一つは、国民に昔あったことの本当のことを知らせてください。魔族が歩み寄ろうとしたこと。そしてこれは、あなたには酷というものかも知れませんが……当時の王と勇者がしたことを」

    「……!」

    魔王「できますか?」

    「必ず……必ずさせていただく!」

    魔王「もう一つは、この勇者の剣の飾りになった、私の父と兄の目を返していただきたい」

    「あ……それもそうよね。お父様、外してもいい?」

    「ああ……とってくれ」
    673 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:34:46.91 ID:xv1jUL1qO (+30,+30,-68)
    「……」 ぐ、ぐ

    魔王「……」

    「はい……」

    魔王「……ありがとう」

    魔王「……」

    魔王「お帰りなさい、お父様……お兄様」

    側近(魔王様……あんなに優しい微笑みは…初めて見ました…) じわ…
    674 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:45:14.31 ID:brcseFe2O (+6,+21,-1)
    紫煙
    675 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:45:17.72 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-131)
    魔王「最後に一つですが……」 ちらっ

    「?」

    魔王「あなたは素晴らしい姫君をお二人お持ちでいらっしゃる。どうか、お二人とも同じように大事にしてあげてください。彼女達は、この国にとってかけがえのない存在になるでしょう」

    「ま、魔王様……!」

    魔王「……これで、私の願いは終わりです」

    「ほ、本当にそれだけでよいのですか!?」

    魔王「ええ。あなたが本当に守ってくれるのならば」

    「それはもちろんですが……そうだ!」

    魔王「?」

    「どうぞ、二姫をあなたの妃にしてくださいませ!」

    魔王「は……」

    二姫「なっ」

    「えええええええええええええええ!?」
    676 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:52:32.38 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-187)
    魔王「あ、あの。それはいくらなんでも急な話じゃないかと!?」

    「なに、この二姫はまだまだ若いが器量の良い娘です。親の私が言うのもなんですが、見た目も申し分なく育った」

    魔王「それは否定しませんが……! そもそも私は嫁を娶るつもりはないのです!」

    「でも…」

    魔王「ああああ!! なれば、私はこちらの姫をいただきたく存じます!」 バッ

    「!! ままままままま魔王様!?」 カアアアア

    側近「おやおや」にこにこ

    「おお、それはいい考えであるの! 姫も年頃じゃ、ちょうど良い」

    魔王(…この王は何を考えているんだ……俺は魔物だぞ…!?)
    677 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:54:05.40 ID:84uY8r7c0 (+22,+29,-14)
    王惨殺ENDじゃないだと……?
    678 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:55:46.07 ID:zKq21YZ20 (+17,+29,+0)
    あらあらうふふ
    679 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:55:49.33 ID:9nCk66UW0 (+29,+29,-25)
    勇者と魔王の子供ってどうなるんだろうね?
    女勇者は女しか産まないってことは…
    680 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:56:50.34 ID:LPbR4I3V0 (+16,+28,+0)
    二姫着たああああああああああああああああああ
    681 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:57:41.18 ID:5BgQRxOeO (+19,+29,-6)
    魔王って世襲性なのな
    682 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 18:59:16.97 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-100)
    魔王「と、とにかく。お互いの意見も一致したことですし、和解はこれで決まりということでよろしいですね…?」

    「ああ。すぐに過去の話を新聞にして配ろう。そして、明日には城の外で国民に謝り、和解の件を話す」

    魔王「……これから、どうぞよろしく」 さっ

    「こちらこそ…!」 ぎゅっ

    「……良かった。本当に…良かった!」

    二姫「おめでとうございます!お姉さま……!」

    683 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:06:55.14 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-189)


    ―――…

    「魔王様、本当にありがとうございました」

    魔王「ああ、姫も。よくやった」

    「……お帰りに、なるのですか?」

    魔王「ああ。俺も魔界の者に和解の話をしなければならないからな」

    「さみしくなりますね」

    魔王「なあに、いつでも会えるさ。和解したんだから」

    「…魔王様」

    魔王「うん?」

    「私、本気で魔王様が好きなの……! さっきの話はうやむやのまま終わったけれども、私は本気なの!」

    魔王「姫……」

    「魔王様は…?さっきの、私をいただくっていうのは……?」

    魔王「……」

    魔王「姫。駄目なんだ。俺は魔物で、お前は人間だ。…許されない」
    684 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:15:30.42 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-153)
    「そ、そんなの関係ないよ! 大切なのは気持ちじゃないの!?」

    魔王「俺は、お前らと違って年をとるのも遅い。死ぬのだって何百年後だ。俺は確かにお前に魅かれているよ。だからこそ、駄目なんだ。分かってくれ」

    「……私はあきらめないよ! 和解だってできたんだもの! ずっとあきらめない!絶対あなたと結ばれてみせる!」

    魔王「……お前ならやりそうで、怖いな」 くすっ

    「……」

    魔王「時間だ…帰らねばならん」

    魔王「元気でな。二姫にもよろしく」

    「魔王様ァ…」 ぐすんっ

    魔王「お前の泣き顔は、愛くるしくて困るな…」 ちゅっ

    「……!」

    魔王「じゃあな」 フッ

    「あ、魔王様…!」
    685 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:19:12.98 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-85)

    「………」

    二姫「…お姉さま? 魔王様は帰られたのですか?」

    「っ二姫……う、う、うあ…うああああああああああんっ!」ぎゅうっ

    二姫「お、お姉さま!?」

    「魔王様のアホー! ばかあああああ!」 ぐすぐす

    二姫「お姉さま…」


    ―――…

    686 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:26:28.66 ID:rZB+hegvP (+15,+24,-1)
    …―――

    100年後
    687 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:29:07.95 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-120)

    ―――…

    側近「よろしかったのですか」

    魔王「…うん?」

    側近「あのまま姫をさらっても、何の問題もなかったでしょうに」

    魔王「だから、言ったろ。俺はあいつと違って長く生きるんだ。俺はこれ以上誰かの死で悲しみたくないんだよ」

    側近「…本当に弱虫ですね、ちょっとあきれましたよ」

    魔王「なんとでも言え。どうせ、すぐに忘れるさ」

    魔王「……いい男なんて、五万といるからな」

    「魔王様ほどの良い人そうそういないよ」 ぬっ

    魔王「そんなことは…って、何でいるんだよ!?」

    側近「あら、こんにちは姫様」 にこにこ
    688 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:30:11.22 ID:E2yeTg1vO (+21,+29,-2)
    …ーー
    話は遡って99年前
    689 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:31:01.94 ID:O57kXTQQ0 (+19,+29,-1)
    魔王ホモになったかと
    690 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:31:20.34 ID:i6kroBtxP (-25,-18,+1)
    >>686
    >>688
    死ね
    氏ねじゃなくて死ね
    691 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:33:48.48 ID:3P2l1MkQ0 (+35,+30,-124)
    「お、お忘れかしら? 私は魔法学校主席の姫よ! 転移魔法くらいよ、余裕よ」 ぜーはーぜーはー

    魔王「言葉と身体があってないぞ」

    「その言葉はぜひベッドの中でいやらしく言ってもらいたいですね!」

    魔王「死ね」

    「やだもう過激ぃ☆」

    魔王「…何しに来たんだよ?」

    「言ったでしょ、私はあなたをあきらめないと! だから私は今日からここで暮らします!」

    魔王「なんだかすごくデジャヴなんだが…」

    「ふふふ、覚悟してね、魔王様!」

    魔王「……手加減してくれよ、お姫さま」 ふっ




    end
    692 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:34:48.30 ID:8s7Fz4UB0 (+22,+29,+0)
    面白かったです
    お疲れでした
    693 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:36:24.70 ID:cAydaX5Y0 (-3,+8,-1)
    おつ!
    694 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:36:33.13 ID:9nCk66UW0 (+24,+29,+0)
    魔王様マジ イケメン
    695 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:36:42.49 ID:px/+abRJ0 (+9,+16,-2)
    おもしろかった
    >>1乙!
    696 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:37:18.41 ID:ahJWf8OH0 (+14,+29,-1)

    良かったぜ
    697 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:37:34.90 ID:E2yeTg1vO (-6,+5,-1)
    698 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:37:50.68 ID:i6kroBtxP (+4,+24,+0)
    乙乙
    699 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:38:03.76 ID:BjqEqpwKO (+27,+29,-6)

    王様もなかなか良い奴だったな

    でもやっぱり魔王△
    700 : 以下、名無しにか - 2010/10/16(土) 19:38:11.59 ID:lp6Z2ItU0 (-9,+5,-1)
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