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    元スレ佐天「蟲が見える能力かぁ」

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    みんなの評価 : ★★
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    651 = 119 :

    短編。

    御坂「最近自分の意思に反して雷が落ちるの……」

    佐天「意思に反して雷が落ちるって、変な話ですよねぇ。いや、蟲の仕業どうこうじゃなく会話が」

    御坂「それで、これって蟲かしら?」

    佐天「ショウライシ、って蟲の仕業です。雷、まぁようするに電気を食べる蟲ですね」

    御坂「ああ、だからうまく能力が」

    佐天「対処法は御坂さんなら簡単ですよ。自分のお腹あたりに電気を集中してやれば、成体になって勝手に
        体の外へ出ていきますから」

    御坂「そうなの?」

    佐天「ヘソの緒を使って薬を作るとか、お腹を裂いてとりだすとか、昔はそういうことしてましたし、普通はそうでなきゃ無理なんですけどね。
        御坂さんだからこそ出来る荒技です」

    御坂「なるほど……」

    652 = 119 :

    ―――。

    御坂「それじゃ―――ん、」ビリビリ

    佐天「あ、そーだ。一応蟲が出やすいようにおへそだしててくださいねー」

    御坂「そ、そうなの?」ピラッ

    佐天「(み、御坂さんの白い肌―――そしてへそ!)」ごくり

    御坂「(なんだかいやらしい視線を感じるわ……まあ、その、佐天さんならいいけど)」


    御坂「なんだかおへそのあたりがむずむずして―――んっ、あ、ひゃんっ!?」ビクンッ

    「」ふよふよ

    佐天「お、出てきましたね―――どうしたんですか座り込んで」

    御坂「な、なんれもなひ……」ハァハァ


    おわり。

    653 :

    …ふぅ

    654 = 609 :

    ……ふぅ

    655 = 119 :

    インデックス「お団子美味しいんだよ」

    上条「そりゃよかった。けど、たまにはいいな、こうやって木陰でのんびり食べるのも」

    インデックス「じゃあ明日も―――」

    上条「たまには、だからな」

    インデックス「むぅ……――――警告」

    上条「ぇ?」

    インデックス「術式不明・奏者不明の記憶侵食を確認。対抗策の検出に失敗。防御策の代償として意識を遮断します―――」ぽてす

    上条「え……インデックス?インデーックス!!」



    上条「―――というわけなんだ」

    ステイル「このおバカ!!」

    上条「ぐあっ!!」

    ステイル「君がついて居ながら、意識不明だと?何をしていたんだ君は……君は何をしていたんだ!!」

    656 = 119 :

    上条「んなこと、わかってるよ!!けど、原因がさっぱりわかんねぇんだからしょうがねえだろうが……!」

    ステイル「しょうがない?しょうがないだと!?だから君は―――」

    医者「はいはい病院で暴れないでね?」

    ステイル「む……」

    上条「く……」

    医者「診察の結果脳波に異常無しだね?まったく、本当に原因不明の事件が多いね?」

    ステイル「……とにかく、インデックスは一度僕らがイギリスへ連れ帰り検査してみる。文句は言わせないよ」

    上条「……くそったれ」

    医者「まぁ待ちなさい。こういう事件は彼女に限るね」



    佐天「やはりこいつは蟲の仕業ですね」

    上条「あ。君は確か」

    佐天「おや、誰かと思えばあの時の―――い、いろいろありがとうございました」カァァ

    上条「え?何が?」

    657 = 119 :

    佐天「それはともかく!大きな木の木陰―――そしてkjさんが言う、記憶の侵食云々。そして患者さんを実際に見てみた結果、
        これは蟲―――カゲダマの仕業だとわかったわけです。蟲に対する説明は省略しますね」

    ステイル「妖精のようなモノか?まあそんなことはいい、要は治せるかどうか、ということに尽きるんだけどね」

    佐天「治療法は頭を割って日光を浴びせることです」

    ステイル「イノケンティウスー!!」グアアアア

    佐天「ナニアレー!?」

    上条「落ちつけステイル!!」ソゲブ

    ステイル「グアッ」

    上条「えっと……佐天さん、だったか。あんたもいきなり物騒な言い方しないでくれよ」

    佐天「ご、ごめんなさい」ビクビク

    658 = 119 :

    ―――。

    医者「脳へ日光を?」

    佐天「たぶん紫外線とかでいいと思うんですけど」

    医者「ふむ……危ない気もするが、それしか手がないのならなんとかしてみるね?
        なぁに、何ともできないことを何とかするのが僕の信条でね」


    ―――。

    医者「できた」

    上条「さすが先生!」


    佐天「あと、カゲダマは感じで影魂です。陰魂だとインハクって呼んじゃうので注意してくださいね」

    おわり

    659 = 119 :

    疲れた休憩すr

    660 = 649 :

    乙、先生パネエ

    661 :

    乙、楽しませてもらってます

    663 = 553 :



    楽しませてもらってるよ

    665 = 653 :

    リアルゲコ太ぱねぇwww

    666 = 604 :

    流石だぜ先生

    667 :

    かいろぎか雨降らしが見たいな

    668 = 539 :

    乙楽しませてもらってる
    陰火か池の鏡をしてほしい

    669 = 119 :

    待たせた

    終わらせる

    670 :

    なんか>>1疲れてきてない?
    休んでもいいんだぜ?

    671 = 119 :

    TV≪―――の落下事件もすでに―――≫

    佐天「(―――そろそろ、この事件にも決着付けないと駄目か)」

    佐天「(何も無い空高くから人が降ってくる事件―――幸い、と言っていいのかどうかわからないけれど、まだ知り合いは一人も巻き込まれてない)」

    佐天「(けれど、それも時間の問題、か)」

    佐天「―――行くか」



    ――――。


    佐天「白井さんに聞いたところ、落下者はだいたいこの辺りへ来て姿を消してる、だっけ」

    佐天「衛星や監視カメラの様子だと、いきなり空へ舞い上がってそこで消えて―――で、また姿を現す、と」

    佐天「姿を現す高度もだいたい決まってるらしいし、何か法則性があるんだろうな」

    佐天「まぁ、それがわかったところで、蟲の仕業なら見えないし感知できないだろうけれど」

    佐天「何せ、今まで対象にしてこなかった相手だから、感知器材もあるわけないしね」

    672 = 119 :

    佐天「ま、だからこそこうして私が出てるわけだけど」

    佐天「それにしても、今思うと不思議なもんだよねぇ。なんで蟲が見えるようになったのが私だったんだろ」

    佐天「……ま、くじ引きで当たったのがどうして私か、って考えるくらい無駄なことか」


    ―――。


    佐天「ん……なんだろ、あの白い―――ヒモ?」

    「」ユラユラ

    佐天「……あれ。おかしい、な。蟲なはずなのに、思いだせない」

    佐天「新種の蟲……?な、わけはない、というか、あれ、そもそも、この記憶ってどこから―――考えたことも、なくて」

    佐天「……っ。とと、どうしたんだろ私、いきなり頭のなかがぐるぐるしちゃった」

    佐天「随分空高くまで続いてるなぁ……こんな蟲初めてみた」

    673 = 119 :

    佐天「風にかすかにゆられてるだけで全然動かないなぁ……ホント、なんだろこの蟲」スッ

    「それに触っちゃ駄目ですっ!!」

    佐天「え――――――――――――――――――――――――――――――」




    ――――――――――。




    佐天「―――――――――――――!!」

    佐天「高っ……!っ、息が、」

    天辺草「」

    佐天「……!(天辺草……!アレの触手だったか……くそ、なんで思いだせなかった!)」

    佐天「(不味っ―――飲まれ、)」

    674 = 119 :

    ―――。

    ―――どこだろう、ここ。

    明るいような、暗いような。

    寒いような、暑いような。

    ひどく、軽い気持ちになる。

    「ったく……少しは蟲払いをして、蟲ってもんを理解してると思ったんだがな」

    誰だろうこの人は。

    あれ。この人に会うのは初めてじゃない気がする。

    確か、前もこんなふわふわした気持ちの時に一度―――

    「とっさで拾い上げたが……おい、俺がわかるか」

    うなずく。

    「よし。なら、自分が誰だか覚えてるか」

    くびをふる。

    「まいったな……」

    675 = 119 :

    「前に会えた時に注意しとくべきだったか……」

    あ。やっぱり、この人とはまえに会ったことがあるんだ。

    「仕方ない。あんまり居させてやれねぇが、二三日なら大丈夫だろ」

    「あの」

    「ん?なんだ、口は聞けるんじゃねえか」

    「思いだせないの。私はだれだっけ」

    「そのうち思いだすから安心しろ。ま、放っておけばそのまま蟲になっちまうが、そうはさせんさ」

    蟲。

    なんだろう、すごくききおぼえのある。

    なつかしいような、こわいような。

    「……よし、ほら、これ飲んどけ」

    わたされたゆのみをのぞく。においをかぐ。

    ……いやなかんじ。

    677 = 119 :

    「……そう渋い顔すんな。飲まねえと治らんぞ」

    「……」

    口をつけてすする。

    「…………………………っっ」

    「まぁ、なんだ。こらえろ」


    ――――。


    「ここだと時間もわからんが、そろそろ眠るかね」

    「……?なにあれ」

    「ん―――ああ、ここでならよく見えるだろ。光脈筋だよ」

    光脈筋。

    「あんまり見るなよ。ほら、ここからなら空の明りもよく見える」

    「――――」

    678 = 119 :

    指さされたほうを見ると、光の河に負けないくらいの青い河。

    「どうだ?もう今となっちゃ、なかなか見られんもんだが」

    「……きれい」

    「そうだろ。俺達はあっちを見ておけばいい。何も、好んであちら側にいく必要なんてねえよ」


    ――――。

    ――――。

    ――――。

    ――――。





    ん。

    頭がぼんやりとする。体も、変な感じだ。
    どこだろうここ。確か、私は―――

    679 = 119 :

    佐天「―――ぁ。そうだ、天辺草にのまれて、それから……えっと」

    ギンコ「起きたか?……なるほど、もう記憶も戻ってるみたいだな」

    佐天「おわっ、白髪の人その二!?」

    ギンコ「……いや。まぁ、今更気にしねぇが。ほれ、一応コイツ飲んどけ」

    佐天「な、なんですかコレ?」

    ギンコ「蟲払いの薬。思いだしたんなら覚えてんだろ」

    佐天「ああ、そうでした。天辺草に飲まれて、そっからよく覚えてないですけど、体に残る蟲の気配からすると
        私も蟲っぽくなっちゃったってとこですか?」

    ギンコ「話が早いな。だからそれ飲んどけ。記憶は戻ってもまだ完全に抜けてねぇかもしれないからな」

    佐天「はい………………っっ!?」

    ギンコ「こらえろ。これからは初対面に白髪の人なんて言うんじゃないぞ」

    佐天「根にもってる……というか、初対面じゃないでしょうに」

    681 = 119 :

    ギンコ「む」

    佐天「覚えてますよ、というか思い出しました。常闇に飲まれたとき、助けてくれましたよね」

    ギンコ「……ま、そんなこともあったね」

    佐天「その節は助かりました―――ところでここどこですか」

    ギンコ「二つ目の瞼の裏―――とでもいやいいのかね。俺にも詳しくは説明できん」

    佐天「二つ目の……何ですって?」

    ギンコ「お前はどこまで知っていてどこまで知らないんだ。理の考えることはたまに理解できんね」

    佐天「こ、ことわり?」

    ギンコ「やれやれ……それじゃ、そろそろ帰ってもらうとするか。俺もいつまでもこっちにいるわけにもいかんのでね」

    佐天「帰るって……どうやって?」

    ギンコ「お前なら出来るはずだ。やってみろ。目を閉じて、さらにその奥の瞼も閉じ―――そして開け」

    682 = 119 :

    ―――。

    佐天「蟲師はご覧のスポンサーの提供でお送りしましたっ!?」バッ

    佐天「ぁ……と、ここは……自分の、部屋?」

    佐天「夢……なわけないか、口にまだあの苦い感じが残ってる」

    佐天「―――二つ目の、瞼の裏、か」




    佐天さんがあの蟲師に会うようです おわり

    スイが地理的な部分ふっとばしてギンコと会えてたところから、二つ目の瞼の裏って時間的関係もふっとばせるんじゃね?!
    とか思ったんだ。ギンコ爆誕。時系列的には最終話から数年後、かしら?
    つーか今さら気付いたんだが、最終話に二つ目の瞼の裏を持ってきてるあたり、なんだか感慨深いものに襲われた。
    受賞作で出したのも瞼の裏。降幕もまた、瞼の裏。うぅん、ほんっと今更気付いたなぁ。

    さて、それじゃ時間もきてるし、そろそろ終わりの話にしますね。

    683 = 553 :

    いちおつ

    惜しいなあ

    684 = 544 :

    乙乙

    でも最後に隠り江を

    685 :

    もう最後かぁ…
    楽しみにしてんぜ

    686 = 119 :

    佐天「二つ目の瞼の裏―――そっか。そういうのもあったんだ」

    佐天「……ふぅ。よし、それじゃあちょっと、このいろいろ不可解な事件の元凶に話を聞いてきますか」

    ―――。


    「というわけで、来たわけだけど―――なんだ、私、前にもここに来てたんじゃん」

    なんだ。また来たのか。

    「今回は導かれるままじゃなくて、自分の意思でね―――さて、と。で、どうよ、私は」

    「蟲ってもんがどういうものかわかってきた。これから、どう接していけばもわかってきた」

    「そして、それらはアンタ達がくれた知識じゃなくて、自分で得た考えだ―――ほら、私は、忘れてたものをちゃんと思いだせた」

    「だからさ、もう眠ってもいいじゃん。蟲にとっても、生きづらいだけでしょこの都市は」

    「いくらこっち側の研究者の事故で蟲の活動が活性化されたからって、ヌシの力があれば沈静化できるでしょ?」

    「もともと光脈筋なんだし、ヌシもいるはず――――って、ちょっとまって」

    687 = 119 :

    「え……え?うそ、嘘よ、なんで―――ここのヌシって、そんなの」

    「……っ!」

    ――――。

    佐天「おうどんかえだまっ!?」

    佐天「っと、どうしても慣れないな……じゃなくて」

    ――――。



    初春「いやぁ今日もいい天気ですね。ところで、話ってなんですか佐天さん」

    佐天「はぁ、はぁっ……話って何、ね……」ゼェハァ

    初春「まぁまぁ、とりあえず息を落ちつけてください」

    佐天「……初春。アンタ、視えてたんだ」

    初春「なんのことですか?」

    佐天「とぼけないでよ……いや、初春は、私が蟲が視えるようになったって言った時からとぼけてたか」

    688 = 539 :

    まさかのどんでん返し!!

    689 = 604 :

    成程な…そういうことか…

    690 = 119 :

    佐天「でも、うそでしょ?だって、看病した時とか、一緒にお風呂入ったときには全然―――なかったじゃない、頭に花も草も」

    初春「……それは、その時は佐天さんがまだ蟲を視れていなかったからですよ」

    初春「今なら視えますよね?この草花が」スッ

    佐天「……!」

    初春「佐天さんの予想通り、私がここの光脈筋のヌシですよ。ヒトがヌシをやるのは、まぁ、ちょっと特殊なんですけどね」

    初春「それに私は生まれつきじゃないですし。この都市で能力開発を受けてる最中に、ヌシに選ばれちゃったんですよ」

    初春「能力開発のおかげで脳の処理容量も増えてましたし、もともとそこまで自然のない都市でしたから人格を残したまま
        管理できてきましたけれどね」

    初春「それにしても、最初頭に草花が生えてきた時はびっくりしたんですよ?その時からですね、こうやって造花を被り始めたのは。
        もし誰か、蟲の視える人に出会ってバレちゃうのもいやでしたから」

    初春「だから―――佐天さんが、いきなり蟲が視えるって言いだして、本当にびっくりしたんですよ?」

    佐天「……その話が本当なのはわかるけど、だとしたら腑に落ちない点がいくつかある」

    初春「いいですよ、聞いてください」

    691 :

    >>1最高、完全に予想外でした

    692 :

    佐天「ひとつ―――管理できてた、って過去形で言ったこと。最近の蟲の事件―――そう、あれは私が蟲を視られるようになってから
        急に発生してきたことだけど、どうしてそれを食い止められなかったのか。それはすなはち、」

    初春「ええ、そうです―――佐天さんが視えると言いだしたその二日前にあった研究所の事故。あれは、狙ってなのかどうかは知りませんけど、
       ここの光脈筋を活性化させて、そして同時に蟲もまた活性化しました。いきなり種類も量も増えた時はびっくりしましたよ」

    佐天「今までのようには管理できなくなってた、ってことね―――だから、理は私を選んだ」

    初春「佐天さんが選ばれたのは、おそらくヌシである私に一番近いからでしょうね。管理しきれなくなったなら蟲師に払わせよう、と」

    佐天「だからか……蟲の声が聞こえるだなんて、ありえない現象が起きてたのは。半分、ヌシの仕事をしなきゃならなかった故の仕様ね」

    初春「私が蟲、自然側を管理するのなら、佐天さんは蟲師として人間側を管理しろ、ってことなんですかねぇ」

    693 :

    何これ予想外

    695 :

    まさか…>>390-392の流れは…

    696 :

    な、なるほど・・

    697 = 692 :

    佐天「じゃあ、ふたつ―――と言っても、もうまとまった質問があるわけじゃないんだけど、理が教えてくれなかったこと」

    初春「ああ、いいですよ、だいたいわかります」

    佐天「なんでさ」

    初春「ヌシですから。あ、ちなみに情報収集は私の得意わざですけど、あれってムグラちゃんに頑張ってもらってるんですよね」

    佐天「あぁ……だから、サエズリガイも」

    初春「そういうことですね。ホントはどこにいるのか全部解ってましたけど、それ言っちゃうとばれちゃいますし」

    佐天「そんなに私にバレたくなかったの?」

    初春「……出来れば。だって、もう、私はほとんどヒトじゃありませんから」

    佐天「ぇ―――?」

    初春「―――それより。理が教えてくれなかったこと―――どうして、光脈筋を戻さないのか、でしたよね」

    佐天「あ、うん―――ヌシの力があれば、なんとか出来ると思うんだけど」

    698 = 692 :

    初春「確かにヌシの力があればできます。けれど、私じゃできないんですよねぇ」

    佐天「……?どういうことよ」

    初春「ヌシにもいろいろありまして。私のヌシ力……ヌシパワーとでも呼びましょうか」

    佐天「えぇー」

    初春「私のヌシワパーを100とします。すると普通の山を納めてるヌシパワーは10000です」

    佐天「一万っ……!?って、それじゃアンタヌシとしては、」

    初春「勿論、私のヌシパワーを10000に上げることだって出来ますよ?でもそうすると、ヒトとしての機能が全部削がれちゃいますから」

    佐天「ぁ、そっか」

    初春「話を戻します。で、光脈をもとに戻そうとすると、100000ヌシパワーが必要なんですよね」

    佐天「まさしく桁が違うってわけね……」

    699 = 692 :

    佐天「なーるほど、つまり初春が一旦ヌシパワーを引き上げる、それに加えて私が蟲師としての術で光脈を抑え込むってわけね。
       たしかに、ナラズの実とかあるくらいだし、蟲師にだって多少はそういうことも―――」

    初春「まぁ、最初はそういうことも考えてたみたいですけど―――残念ですが、時間ぎれです」

    佐天「え?」

    初春「もし佐天さんが、蟲ともう少し上手く付き合えてたら別の道もあったかもしれないんですけれどね」

    佐天「?何を言って―――」


    ゴォォォォン


    佐天「―――……今の、音」

    初春「……見つけましたか」

    佐天「な―――嘘、でしょ?初春、アンタまさか―――」

    初春「……この前、天辺草に佐天さんが飲まれた時に思ったんです。やっぱり、ヒトの身じゃヌシは出来ないし、
        友達を危ない目にあわせちゃう、って」

    700 = 696 :

    あちゃー


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