元スレ唯「さばいばる!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
351 = 229 :
梓「なんたってバッタタンポポ汁ですからね」
澪「そうか、道理で」
梓「出汁が出てるんですかね、なんだかまろやかです」
澪「そうだな、まろやかだな」
梓「結構グロい作業でしたよ、ほんとに」
澪「そうだな」
梓「思ったよりもいけますね、薄緑のタンポポ汁の中だとキモいですけど」
澪「そうだな」
澪はそのまま箸を進めて、
すべて食べ終わったあたりで、
白目をむいて動かなくなってしまった。
355 = 229 :
遭難五日目Aパート!
三人もしばらくして目を覚ます。
そこで太陽が頭の真上にあるのを確認し、
昼であることがはっきりとする。
おそらく三時間は寝ていたろうから、
ここに着いたのは九時前後だったのだろうか。
外はすっかり炎天下で、これから更に暑くなる。
律はここで休むべきではなかったと後悔した。
休まずに歩き続けて、ちょうど昼に休憩をとるべきだったからだ。
しかしかつての過ちはどうしようもない。
紬と唯もどうするべきかと思案に暮れている。
律「どうするか……」
357 = 317 :
かきためなくなったのかな
358 :
見てるぞ
359 :
補修
360 = 254 :
残ってた!いやっほおおお!!!
支援
361 = 229 :
紬「日があるうちに、先に進みましょう。日が暮れてからは暗くて行動できなくなる」
唯「うん、お堂の周りにはこれといって何もなさそうだし、登っちゃおうよ」
律「でも、この日差しだぜ?とてもじゃないが重労働は避けたい天気だ」
重い湿気と日差し、外の体感気温はこれ以上ないくらい高いだろう。
紬「たしかに、あんまり暑いと体調と食糧にも影響が出てくる……」
この探索をどこかで無駄だと思う紬としても、この島の構造は気になる。
できれば島内を早く探索したいが、二人の体調を崩させるわけにもいかない。
唯「山の奥に入れば涼しくなるかも、それにここには井戸もないから水の浪費になるよ」
律「そうだな、早く登っちまおうぜ」
紬「ええ、なるべく少量の消費で進みたいものね」
三人は塩をペロペロしてキュウリを食い、探索を再開した。
364 = 254 :
あずにゃんぺろぺろ
365 = 319 :
>>361
書き込み時間が地味に凄いな
367 = 229 :
山の中は日差しや照りかえしが少ないせいか
当初予想していたそれよりもだいぶ涼しい。
しかしそれでも暑い。
汗の流れを最小限にするために日陰を歩いても
無意味だと言わんばかりに汗がどんどんしたり落ちて来る。
足場が少し悪くなってきた。山特有の湿った足場だ。
律(川が近くにあるのか……)
しかし、耳を澄ましても聞こえてくるのは三人の呼吸ばかり、
そんなあるかないかの可能性を気にするよりも今日の寝どこだ。
律はしっかりと確実に山を登って行った。
368 = 292 :
俺なら一日で死ねるな
いや、そもそも登場すらしないか
369 = 319 :
>>368
まず津波に巻き込まれた時点で死亡だな
370 = 229 :
集落からずっと続いていた道も遂に山道の様相となる。
ずいぶん前までひとが歩いたこともあったかな程度に踏みならされた道。
同時に周りの木々も増えていき鬱蒼とした景色が続く。
律(ずいぶん涼しくなってきたな、やっぱり近くに水源があるのか?)
唯と紬も少しだが確実に涼しくなった山の中、空気をしっかり吸い込む。
気づけば集落で感じたような潮くささがこの辺りにはなく、改めて距離を感じる。
この海と自分たちの距離感が一つの疑念をよびおこすのだ。
海からの救援が来たときや澪梓が海辺にいたらこの探索は大変な失敗かもしれないと。
すぐにこの考えを捨てて、唯は足元に注意を払う。
どのみち探索にはこの道しかないのだ。
今自分たちが澪と梓にできるのはこの程度のことだろう。
唯(まっててね、二人とも!)
371 = 229 :
山を歩いて行くと、祠のようなものがあるちょっとした広場に着いた。
三人は足を止める。
紬の提案でここでご飯を食べることにした。
火を起こせそうな場所が次にいつあるか分からない。
確実に先に進むためにもこの場所での休息は必須だ。
唯と紬は枝を拾いに行き、その間に紬が時調理の準備をする。
唯のパージ作戦やこうした調理はここに人がいた証拠にもなる。
彼らは身軽になりつつ痕跡も残すという最高の手法をとっていた。
唯が小さい枝、律が大きい枝を集め終えて食卓に向かった
唯(なんか、水の音みたいなのがしたなぁ。あとで二人に話してみよう)
372 = 254 :
唯なら独断で水を探す→迷子っていう流れかと思った。
373 = 229 :
気の制で太陽の様子がいまいち分からないが、
たぶん今は昼の二時くらいではないだろうかと紬は推測した。
昼はナスに塩をばらばらと振っていためるだけのシンプル料理だった。
だが外でかまどもなしにつける火というのはどうにも不安定で、
すこしばかり調理には時間がかかった。
律「那須塩原……」ボソッ
紬「なんか言った?」
律「い、いや、なんでもない。」
374 = 229 :
唯「あのさあ……」
唯が水の話を出すと律もそれに反応した。
紬も川があれば水を使いたいと言い出し、
三人は登りつつ川を探すことを決めた。
この時点ではだれも澪と梓が川沿いにいることには気づかなかった。
ナスは疲れた腹には一瞬でおさまり、
三人は祠にお参りした後でまたすぐ歩き始めた。
もうすでにお堂や集落からはかなり離れている。
お堂でさえも日が沈む前にたどりつくのは大変だろう。
ともなれば日が沈む前に休憩場所を見つけなくてはなるまい。
疲労で足取りは重かったが、懸命にそれを動かした。
375 = 229 :
>>373
木のせいね
376 :
サバイバルで鯖威張るってか
377 = 240 :
野外はやばい
野宿の熟練者
休憩中に飯を食うけえ
378 = 229 :
遭難五日目Bパート!
澪は恨みごとを言いながら水を飲んで口の中を清めた。
事実、久々の動物性たんぱく質は美味かったが、
一度食べた後でも思い出すだけで怖くてたまらない。
梓はのりのりで、また食べるなどと言っていたが勘弁してほしい。
しばらくして落ち着いてからは、
澪は延々とたんぽぽの葉を摘んで水に曝す作業を続けた。
澪(この作業は楽しいんだけどなあ。味はいまいちだよなあ)
以前ほどの不満はないものの、澪はやはりまだ苦さが好きではない。
最近では文句も感じないが、くせの少ないものを食べたいのも事実だ。
379 = 229 :
梓は流石にバッタの解体作業が後になって精神にきたのか。
今晩はもうバッタを調理する気にはなれなかった。
でもタンパク質は食べたいにゃん、そんな矛盾が心の中で起きる。
どうするにゃん、自問自答しても梓の中に答えは出ない。
途方に暮れて上流に向かって歩いて行くと、ぴちゃんと音がする。
梓(にゃ……、なんだいまの音)
注意して目を凝らすと川には小さいが魚がちらほら見えた。
川は思ったよりも深さがあるようで、悠々と泳いでいる。
これにゃ!梓の中で何かがはじけた。
380 = 336 :
にゃwwww
381 = 235 :
ついに野生化したか
382 = 300 :
>>1の中で何かがはじけたな
383 :
>>1がネイチャージモンと聞いて
384 = 229 :
澪(タンポポを摘んで水に曝す、タンポポを摘んで水に曝す、タンポポを摘んで……)
こういう単純作業は気持ちを落ち着けるのにいい。
それに楽だし、確実に食えるし、タンポポカーニバルである。
梓「澪先輩!こんなとこにいたんですね!」
梓がすさまじい速度で駆け寄ってくる。
しかし澪はかまわずタンポポを摘んでいた。
澪(タンポポを摘んで水に曝す、タンポポを摘んで水に曝す、タンポポを摘んで……)
梓「ええいっ、目をさませいです!」
梓が目の前に立って釣り具をこれでもかと見せびらかす。
ぼろい作りの木竿だが、糸も針も健在である。
それを見て初めて澪は梓の存在に気づく。
澪「ああ、すまん、タンポポに夢中になっていてな、どうしたんだそれ?」
梓「小屋にありました!」
澪「あったなあ、餌がないから仕舞っちゃってたけど。どうすんだそれ」
梓「餌ならあるじゃないですか!」
梓が自信ありげに餌を取り出した。
バ ッ タ !である。
385 = 236 :
バッタの調理過程が妙に詳しいけど>>1はバッタ食べたことあるの?
386 = 229 :
倒れた澪をよそに梓はさっき魚を見たあたりに行く。
水はきれいで水底まで見渡せる。
梓につりの知識はないがいけるようなきがしてきた。
川釣りというのは難しい釣り方もたくさんある。
アユ釣りなどはその最たる例だが、
梓のような適当な釣りなら難しくもない。
しかも、この川は何年も手つかずで魚も少なくない。
釣れるまでやれば何かが釣れる。
梓は自らのにゃん的な要素を信じ、釣りを始めたにゃん。
387 = 331 :
にゃん!
388 :
にゃん
389 = 229 :
じたばたするバッタを針にぶっ刺して、
針を水中にそっと投げ込み糸を垂らす。
このとき使ったバッタは梓もドン引きのラージサイズ。
よくわからないが大物が釣れるような気がしてきた。
以外にも最初の感触はすぐに訪れた。
竿がぐぐっとひかれるのを感じる
大きいのか小さいのか初めてなので良くわからないが、
食いついたことはまず間違いなく確実であろう。
サバイバルでは挑戦精神が重要である。
よくわからないを逃げ道にせず、チャレンジするのが重要だ。
知識もないのにキノコを食べたりする無謀ではなく、
生存の可能性を高めるために行動を広げる。
梓はこの点において一番たくましい存在だろう。
筆者もバッタを食した時から日常的にサバイバルを意識し始めた。
390 :
この著者は幹部レンジャーでも経験したのか
391 :
支援だよ!ははっ!
392 = 331 :
バッタ食ったんか
393 = 247 :
澪ならうめー!って言いながらモグモグするよ
394 = 229 :
梓「どっせいやああああああああああああああ!」
力比べなどという考えは梓にはなかった。
食いつき云々などとホビーで釣りをやってる人間ではない。
とりあえずいけそうだと思ったら引く。
それがへたくそな素人なりの釣りである。
だがにゃんということだろう。
にゃにが起きたか最初はあずにゃんもわからなかったにゃん。
魚が川底からお天道様のもとい引きずりだされる。
梓「ちょっと待って、なにこれ……」
踏ん張りとスナップで引き揚げた獲物は、
395 :
全裸の男であった…
男「チョ…ナンナンデスカモー」
397 = 229 :
デカイ
梓「ちょっとまって、なにこれ!」
魚は大きさ約55cm、リアルな大きさなのでかえって怖い。
とりあえず釣りあげたがバケツも何もない。
なんかすごいビチビチ言ってるしどうすればいいかも分からない。
梓「ふん、そいやあ!」
とりあえず釣りあげた魚をつかんで、
ぬるぬるするので大変だったが、
近場の岩にたたきつけた。
まだ少しビチビチ言っていたが二三回やったら死んだ。
今となっては少し後悔している。
口から針を引っこ抜き、口を持って運んで行く。
一匹釣れたが、釣った後の対応が分からないのと
調理できるるのか、食えるのか、
澪に報告と相談をしたいので急いで帰った。
398 :
23回も岩に叩きつけるなんてゴキブリマジ鬼畜すなぁ
399 = 359 :
焼肉食ってきた
支援
400 = 229 :
澪(タンポポを摘んで水に曝す、タンポポを摘んで水に曝す、タンポポを摘んで……)
こういう単純作業は気持ちを落ち着けるのにいい。
それに楽だし、確実に食えるし、タンポポカーニバルである。
梓「澪先輩!こんなとこにいたんですね!」
梓がすさまじい速度で駆け寄ってくる。
しかし澪はかまわずタンポポを摘んでいた。
澪(タンポポを摘んで水に曝す、タンポポを摘んで水に曝す、タンポポを摘んで……)
梓「ええいっ、目をさませいです!」
梓は釣れた巨大な魚を目の前に持っていく。
デカイ。なんというか生魚特有のグロさとデカさに澪は気絶しそうになった。
しかし、目の前の褒めてほしげなかわいらしい梓と
久々に魚が食えるという結構な喜びが意識を保たせる。
まるで餌を前胃にした猫のように梓が物欲しげにこちらを見る。
澪「梓、よくやったな!」
梓「えへへ、ヤッテヤッタデス!」
なにこれかわいい。
みんなの評価 : ★★
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