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    元スレ唯「さばいばる!」

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    みんなの評価 : ★★
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    1 :

    生存に必要不可欠なものは何だろうか、水か食料か、衣服や住居、友情や勇気か。

    否、断じて否ッ!!

    生存に必要不可欠なものは……



    遭難1日目!

    最初は四肢がだらんと垂れていて、皮膚が冷たくなっていることだけはわかった。
    数十秒、あるいは数分してからだろうか徐々に周囲の状況に気付きはじめる。
    砂浜に打ち上げられた自分の身体、少し離れたところにムギと 律が倒れているのがうっすらと見えた
    声をかけようにも喉はかれ、舌が動かない、立ち上がろうにも身体がなかなか動きだそうとしない……。

    動かない身体はますます倦怠感を増して、すっかり眠くなってきた。憂ならここで寝れば怒るんだろうな。
    そんな考えが頭をよぎる。でも、

    (でも、すごく眠いよ、憂……)

    2 = 1 :

    (あれ、律っちゃん……?)

    気付くと先ほどまでムギの横にいたはずの律の姿がない。どうにか頭を動かして視線をずらすと、
    律が波に誘われ、砂浜から海へ引き戻されているのが見えた。
    このままでは律の身体が海へと、沖へと流れ出すのがはっきりとわかった。

    (律っちゃん……!律っちゃん……!)

    唯の直感はこの潮が律を沖へ流せば二度とは戻れないことを察知した。
    同時に紬が暫く起きそうにないこと、律が完全に意識を失い波にのまれようとしていることもわかった。
    事実、唯の観察には一切の間違いはない。だが、その現実への理性的な対抗策まではみえなかった。

    (どうしよう……律っちゃん……)

    3 :

    今度は最後まで行くよな

    4 = 1 :

    だが平沢唯は猶予のなさに気づくとまさしく正しい選択を選んだのだ。
    瞬間、頭に靄がかかったような倦怠感は晴れて、身体にエンジンがかかる。
    友達のためになら、律っちゃんのためにならいける。

    「律っちゃあああああああんっ!」

    喉を枯らして叫びながら律のほうへかけより身体を砂浜に引きずりあげる。
    水の中まで体が浸かっていた律を引き上げるのはなかなかの難作業だった。
    もともとそこまで力の強くない唯には律の重さを引きずるだけでもかなりの重労働。
    腰に力をこめ、半ばおぶるようなかたちで律を抱えて水中の砂を踏みしめる。
    やっと律は引き上げたが、やはり身体のどうしようもない疲労は無視できず、
    律を引き上げたところで唯は力なくその場に倒れた。のどの渇きを感じる。

    「ううっ、体中痛いよお……」

    5 = 1 :

    すでに身体は限界だったが、頭の回転はさっきの運動で急回復したようだった。
    まず自分たちが合宿先の海で津波に浚われたことを思いだし、次に周囲の状況を整理を試みる。

    打ち上げられたのは砂浜、胸にふれる砂がチリチリと熱いのがわかる。
    相当の海水を飲んでしまったのだろうか、喉の痛みと腹部の妙な熱が気にかかる。
    どうやら律もムギも息はしているらしいが、意識があるのかは唯からは判断できなかった。

    「お腹が熱いよお……」

    芯から冷えているはずのなかで妙に熱さを帯びる腹に唯はある種の危機感を抱く。
    しかし、動かない体では 手の打ちようもなく、対処方法も判らない。

    7 = 1 :

    彼女は自分の衰退した能力でできるかぎり周囲の状況をつかもうとあたりに視線をやる。
    まだ視界はみょうにぼやけていて、なかなか思うように景色を把握できない。

    とりあえず浜には外の人影はない。エンジン音や音楽のような人工音もないし、
    駐車場だとか海の家、船もみあたらない。海辺にしてはやけに静かで人の存在感がないのが気になる。

    8 = 1 :

    (どこなんだろう、ここ……?)

    やや視線をあげて周りに目をむける。高い丘が浜の先に見えた

    ポリタンクなどの数々の漂着物と丘の上に見える朽ちかけた赤い家。
    視界が開けるにつれて閑散とした浜の様子が明らかになっていく。
    漂着したゴミは雑然としていてほんの少しも仕分けられた様子はない。

    9 = 1 :

    体中の意識を振り絞る。こういう言葉はないのかもしれないがとにかく唯はそれをした。
    うっすらと看板が見える。そのあたりだけなぜだか生前としていてゴミも少ない。
    まるでそこにだけ朽ちていく運命から逃れられるかのように。

    生命感がない。この島のゴミと看板は生活から切り離されたところにある。

    この島のモノには命がない

    10 = 1 :


    そして極めつけは 数メートル先の白い看板にデカデカと青字で書かれた「この島国有地」の字。
    人気のない島の無機質さをその看板がより一層際立たせる。

    「そうか、ここは!!」


    ここは人々に見捨てられて、国に押し付けられた島。

    その国も管理を半ば手放した人のいない島。



    「ここは無人島なんだね……!」

    絶望からか失望からか、そこで頭の回転は急失速し、唯の限界の身体は気絶に近い睡眠を選んだ。

    11 = 1 :

    どうやったかは覚えていない。けれど律はどうやら気を失っている紬と唯の二人を砂浜の木陰に運べたらしい。

    唯が砂浜に身体を持ち上げてくれたことで、ぼんやりと意識を取り戻ししばらくしてから肌が暑いと思ったのは覚えている。
    ほんとうにそれだけの記憶の後で、気づいたら二人と一緒に日陰にいたわけだ。
    直射日光の厳しさは予想外のもので、随分長い間海をさ迷っていた身体が熱を持つのに一時間かからなかった。

    おそらく砂浜にあのままいれば、熱中症や日射病で身体が完全に動かなくなってしまっただろうという律の推測はおおむね正しい。
    冷えた体で日陰に行けば低体温症のリスクもある。しかし、浜の熱さはそちらのリスクを完全に立つほどの高温。
    結果としてだが律の判断と行動はグループの生命を救うことに成功したのだ。
    サバイバルにおいては環境条件というのは実は生存における最重要ファクターでもある。
    とりあえずだが唯の決心と律の判断は死者を出さないことに大きく貢献した。

    12 = 1 :

    「とりあえず、日陰にきたのはいいが……」

    凄まじい体力の消費と喉の乾き、突然の出来事への混乱と他二名の安否への焦燥。
    どうにかしたい気持ちとどうにもならない身体が激しくぶつかりあう。
    律の精神状態は物事を冷静に理解するにはあまりにも傷つきすぎていた。

    グルグルグルグルグルグルと律のとりとめもない考えは自らの精神をかき乱す。
    助けに行かなきゃいけないなどとつぶやいた後にライブの失敗を思い出したり、
    中学の時のテストの赤点が急に恥ずかしくなったり、その後に紬の髪をなでてみたり、

    とにかくその精神は深く疲弊していた

    13 :

    今度こそ完結期待

    14 = 1 :

    (澪……、梓……)

    一番の親友と後輩の不在は律の不安をいっそう掻き立て、気づけば律は涙が止まらなくなっている。

    「澪……、梓……、どうすりゃいいんだよお………」

    焦燥に対し疲労した身体と混乱した精神はいつまでも何もできなかった。
    涙はとめどなく溢れ、嗚咽は止まらない。

    「うっ……どうしよう……」

    すると、そっと律の身体を後ろから何かが包んだ。

    「泣かないで、律っちゃん……」

    いつ目を覚ましたのか、ムギが 律を柔らかく抱き締めてくれる。
    潮にあれだけ浸かったはずなのにムギの髪からは優しい匂いがした。

    「大丈夫だから、律っちゃん」

    優しく微笑むムギ。

    「ムギッ!ムギッ!怖いよおおお!」

    律はムギに泣きつき、どうにもならない気持ちを少し軽くした。

    「大丈夫、大丈夫だからね……」

    なにが大丈夫かはわからなかったが、律は大丈夫な気がしてきた。

    15 = 1 :

    気付いたら律が泣いていた。だから慰めた。それだけのことをする余裕がムギにはあった。
    律を抱き締めながら、ムギは自分たちが重大な局面におかれていることを瞬時に理解した。
    律はなにがなんでも澪と梓を探したいと思っている。
    だが、おそらく、この身体の疲労でそれがままならない状態に律は身を焦がしているはずだ。

    それをなだめ、落ち着かせるのは友人としても生存の上でも大切なことだ。
    精神的動揺、とくに嗚咽などは体力を過度に消費させてしまう。
    ムギはこの木陰の三人の中で最も慈愛に満ちていて、同時に冷静だった。
    紬は洞察力においては人を寄せ付けない何かがある。
    彼女はまさしく母であり、他人の理性的な愛し方を知っていた。

    16 = 1 :

    「澪と梓が!」

    「大丈夫、二人とも無事に違いないわ」

    「でも、でも……!」

    律の目に再び大量の涙がたまる。

    「潮の流れを考えて、律っちゃん。私たちと一緒に流されたなら、近くの浜に流されてるはずよ」

    「でも、でも、浜には私たち三人しかいなかった!」

    落ち着かないのか、律が大声を張り上げて反論する。

    「澪も梓もこの浜に流されて倒れてないじゃないか!」

    律はついにヒステリックなかな切り声をあげて顔を真っ赤にしながら泣き始めた。
    なんとか保たれていた心の平静はあっさりと崩れ、再び嗚咽が始まる。

    17 = 1 :

    「気を失った私たちがこの浜にたどり着いたのよ!」

    「だからなんなんだよ!!」

    ますますヒステリックな狂気をおびる律の声は叫びと変わらない。

    「もし澪ちゃんたちが死んだなら、この浜に遺体があがるはずってことよ!」

    「死んだなんて言うなああああああ!!」

    いまにも殴りかかりそうな剣幕で律が泣きながら叫ぶ。

    「絶対に二人は生きてる!!」

    「どうして!」

    「この浜にいないからよ!」

    「!」

    律は急に力が抜けたように地面にへたりと倒れた。何かに気付いたのか安堵で顔は穏やかな色を取り戻す。

    「もし二人が死んだなら、気を失った私たちと同じように波に逆らわずにここに来てるはずよ!」

    18 = 1 :

    律はムギの説明に納得し、泣きつかれたのか。澪は生きてる梓は生きてるとポツポツ呟きながら眠りに入った。
    ムギは優しく律の頭を撫でながら、先の見えない不安と律を騙した罪悪感に抗っていた。


    でもねそれは嘘だ、全部嘘だ。嘘なの。律っちゃん。嘘、嘘、大嘘なんだ。


    口ではああ言ったが澪と梓はほぼ間違いなく死んでいる。これは間違いないだろう。
    本来、潮の流れを考えるなら五人は同じ浜に行き着くべきなのだ。
    複雑な潮流の中で、都合よく陸地に向かって物を運べるような流れは数少ない。
    三人はその都合のよい流れに乗り同じ浜に着いたのだ。それをとらえなければ浜に物はたどり着かない。

    おそらく澪と梓は潮流に乗れずに大海に投げ出されたのだろう。
    だが、非情な現実をいまの律に告げることはできない。

    19 = 1 :

    澪と梓のことを思うと胸が痛まないわけではない。いや、胸が痛まないはずがない。
    しかし、ムギには今目の前で生きてる唯と律を生かすことのが重要だと割りきれるだけの冷たさもあった。
    唯と律には澪たち二人が死んでいるだろうなどという現実はいらない。
    生きるためには厳しい現実に打ち勝つ、甘い夢が必要なのだ。

    「ごめんね、澪ちゃん梓ちゃん。私はあなたたちを……」

    20 = 1 :

    ムギは涙した。自分の情けなさに二人を探しにいけない情けなさに涙した。
    本当は二人に生きていて欲しくて堪らない自分に暴力的に詰め寄る冷静な自分が怖かった。

    しかし、泣いてばかりもいられない。水や食料、水着の自分たちが今後の衣料をどうすべきか、
    木陰ではなく建物を探し屋内に入るべきか、火はどうするのか、ムギは冷静に尽きない課題へと目を向ける。

    二人のことが大好きで大好きで仕方ない自分から、優しい自分から目を背けるのに他に方法はなかったから。

    現実の冷たさに心を沈めなければ、すぐに死の灼熱に追いつかれる。
    灼熱から隠れて生きるには、じっと心を沈めていくしかない。
    寒さにまひしても、心をじっと沈下させる。それも生きるための手段だ。

    21 = 1 :

    サバイバルネタは受けないのかな……

    不人気でおっさん悲しくなってきたよ

    22 :

    見てるぞ支援。

    23 :

    いいから黙って書け

    24 = 1 :

    唯が目を覚ましたころには太陽が傾きかけ、夕方近くになっていた。
    浜に漂着したころには多分昼前であったから、およそ6時間以上はぐっすり眠っていた計算になる。
    体力はそれなりに回復したが、のどの渇きと腹部の熱はおさまらない。

    横に目をやると律とムギは既に起きていたらしく、なにやら話し合いをしていた。
    二人が無事に話していることで唯も一安心し、会話の輪に加わっていく。

    「おはよう」

    「おはよう、唯ちゃん」

    ムギがいつもと変わらない笑顔で優しく返す。

    「お前、寝言でギー太が云々いってたぞ」

    「いってないよぉ!」

    良かった。無人島でも二人ともいつもの調子だ。唯はそんな幻想を信じ込み心の安らぎをえた。

    「二人とも何の話をしてたの?」

    25 = 1 :

    「ええ、唯ちゃん、ここでこのままいるのは危険だって話をしてたの」

    「ああ、砂浜は朝晩の寒暖差が激しいし、津波がまたあるかもしれないからな」

    唯は寒暖差など全く考えてもいなかった。いくら8月とはいえ海辺はやや冷える。
    半乾きの水着しか来てない唯たちには厳しい環境であることは簡単に推察できた。
    体温が変化しすぎる環境は生存には適さない。恒温動物にだって限界はある。

    「どうするの?」

    「民家がみえるだろ?」

    砂浜からは林の陰に隠れてはいるが、確かに民家の頭が遠くに見えた。

    「あそこにいって、一晩明かすんだね」

    「ああ、それに家にいけばなにかしらあるだろうからな……」

    なにかしら、おそらくは生存へのアイテムをさしているのだろう。
    サバイバル体験のない唯には何が大切かなど皆目見当もつかなかったが、
    律と紬はそれぞれ必要なものを頭の中で描いているようだ。

    26 = 1 :

    「じゃあ行こうか」

    善は急げ、 太陽が傾いていくのが普段よりも敏感に感じられた。
    おそらく、夜まで唯たちにはそれほどの時間は残されていないのだろう。

    「ええ、そのつもりだけど……」

    紬が言葉を途中で濁す。

    「だけど?」

    「私たちは今水着で靴も履いてない。そんな状況で砂浜からはなれて足元が安全かわからない場所にいくのはな……」

    「そう、誰か怪我しても治療の手立てがないの……」

    怪我のリスク。病院は愚か包帯も消毒液もない状態での怪我は命にもかかわりかねない。
    唯の頭の中にはけがのリスクがしっかりと刻み込まれた。
    少しではあるが自分や周囲の行動をきにすべきだという自覚も芽生えたのだ。

    「じゃあ、どうするの?」

    「あそこにあるのを使わせてもらおうぜ!」

    律が示す砂浜の先には、赤ペンキで海のいえと書かれた看板がだらしなーくぶらさがったボロ屋が一件かたむいていた。

    27 = 1 :

    日光と潮風のなせる業だろうか、うみのいえの内部は思いのほかきれいだった。
    いくらかほこりは積っていたし、天井もなかったが、それほど荒れていない。
    奥には倉庫のような部屋があったので、三人で中に入り物色する。
    海のいえの奥からビーチサンダルと比較的綺麗な布地と男物の短パンをいただき店をでる。

    「日の当たる店で風通しもよさそうだったから布や服に虫の心配はないな」

    「どうだろう、いまいちわかんないけど、使うほかないよね……」

    「おーい、ムギ!捜索は終わったかあ?」

    「うん、とりあえず店の中の鞄にいくつかの道具もいれて持ってきたから」

    パンパンと手持ち鞄を叩いて、紬が奥から出てきた。

    28 = 1 :

    三人とも水着の上から短パンをはき、マントのように布地を羽織ってビーチサンダルをはく。
    最初は布と短パンを潮水で洗おうかとも考えたが、体温の低下を避けるために三人はそれを避けて、
    ビーチサンダルのみを軽く洗って、民家へ急ぐこととした。

    「なんだかワクワクするわね!」

    「だな!」

    「うん!」

    唯は二人のテンションに後押しされるかのように先頭を歩いて民家の見えた先へと向かう。
    砂浜にはSOSと石を並べて描き救助に無視されないようにと注意して三人は砂浜を離れた。

    29 :

    かといって、まともに飲めるような水がないのもかえって危険なのにゃん
    相当海水を飲んだっていうことは、相当体内の塩分濃度は高くなってるはずなのにゃん
    まずは安全そうな水場を見つけるのが賢明な判断だとぼくは思うのにゃん

    30 :

    唯はともかく、律と紬の二人はSOSの石が慰みにもならないものだと気づいていた。
    あれだけの大津波が起きたのだ。おそらくは全国的に津波災害が発生したに違いない。
    そのなかで得体のしれない無人島に漂流した女子高生をさがすことなど誰も思いつかないだろう。
     
    浜からの道はずっと砂利続きで、アスファルトと違いサンダルでの歩きにくさが目立つ。
    看板の年数からでは推測しがたいが、この島は一体何年前から人が踏み入ってないのだろうか。
    そこらに伸び放題の雑草はなぜか砂利道を邪魔することなく生えていたが、
    相当な年数この島が人から見向きされていないであろうことを如実に物語る。

    31 :

    ぼくのぽこにゃんを取り囲む陰毛も伸び放題なのにゃん…
    相当な年数ぼくのぽこにゃんが人から見向けされていないであろうことを如実に物語るのにゃん…

    32 = 30 :

    砂利道をてくてく歩きながらも唯の頭にはずっとひとつのことが気になっていた。
    唯の下腹部の熱はますます強くなる。これは腎臓や肝臓のあたりだろうか。
    唯には理由もよくわからないが熱はますます上がっていくばかりだ。

    「なんか、お腹が熱い……」

    「お前もか……!」

    「実は私も……」

    三人は全員が同じ症状を持ったことに奇妙な不安を覚えた。

    「そしてのどがすごく渇くんでしょう?」

    「う、うん!」

    「海水の飲みすぎか……!!」

    「ええ、多分……」

    本能だろうか、医学的知識を持ち合わせない三人には根拠をもちだせなかったが、
    潮水の飲みすぎをすぐに察知することができた。

    「急ごう……」

    危機感が三人の足取りを速めていく。

    33 = 31 :

    ぼくのぽこにゃんも精液の溜めすぎで熱くなってきたのにゃん

    34 = 30 :

    十分ほどすると商店一軒と家が十軒ほどのちょっとした集落についた。
    通りの退廃具合からして人はすっかり何年も前からいないのだろう。家々の庭は雑草パラダイスになっている。

    示し合わせたように三人は散り散りになって集落を歩き回り何かないかを捜し歩いた。
    何かとは、さっくりいえば水を飲む蛇口の類のモノである。
    すでに三人ののどの渇きは口にこそ出さないものの相当ひどくなっていた。
    そして三人それぞれがそれぞれの渇きを思って何かを必死に探す。

    通り以外は雑草だらけで思うように探索も進まない。

    35 = 30 :

    「おーい!二人ともー!こっちにこいよー」

    家々の庭を観察していた唯たちに先駆け、律が何かを発見したようだ。

    「おいおい井戸があるぜ!!」



    ついに水を発見した唯たち!果たして澪と梓は生きているのか!唯たちは生き残れるのか!唯たちのサバイバルは始まったばかりだ!!

    完!!!!!!!!!!!!!

    36 = 30 :

    第二部

    井戸があっても水がきれいかわからない。いや、井戸などそもそもかれてるかもわからないのだ。
    しかし、唯の腹部の熱がますます強くなる。水が飲みたい。三人の本能は理性的な嫌疑をどこかに置き去りにして井戸に向かわせた。
    この渇きのまえでは水が安全かどうかなどどうでもよかった。真水ならなんでもいい。

    井戸は手押しポンプ式で少々錆び付いていたが、律が手でポンプを動かすと、水がでてきた。

    「うう……」

    「はあ……?」







    真っ赤に錆びた色をした水が

    38 = 30 :

    ポンプが錆びついていたからだろう。しばらくは赤い水がで続けた。
    しばらくして真水がでてくると律は何も考えずにポンプの下に口をやり水を飲み始めた。

    きれいな水と夕焼けの光が空中でキラキラとぶつかって、唯は思わず生唾を飲む。

    「うまい、めちゃくちゃうまいぞ!」

    そんな言葉を聞かされては紬も唯も黙ってはいられない。律に習って二人もポンプからの水を浴びるように飲んだ。

    「おいひいよっ!」

    「おいひい!」


    どことなく鉄くさい味もしたが、のどの渇きの前では大した問題ではない。
    浴びるように水を飲み乾きを癒した三人は急にもじもじし始め、お互いの下腹部を意味ありげにチラチラ見る。

    「みんな……、いきたくない……?」

    「だよな、ずっと我慢してたしな……」

    みなが恥じらいの目で自分の股に目をやる。




    「うん、おしっこしたい……」

    39 = 31 :

    ああっ><
    この場にあずにゃんが居ないことがとってもとっても悔やまれるのにゃん!
    なんとかするにゃん!!
    ぼくのあずにゃんのおしっこ!おしっこを返せ!!

    40 = 30 :

    気づけば三人の尿意はクライマックスに達していた。本当は最初からクライマックスだったが、
    三人の緊張が解けて、水をのんだことでそれは思い出したように強さを増して三人を襲うのだ。
    尿意からすれば、俺の必殺技パート2といったところだろうか。

    「おしっこしようか……」

    「まて、紙がないし、そもそもトイレがないぞ……」

    「それはねえ……、仕方のないことだし……」

    「野外か!野外なのか!」

    「どうせだれもいないよ」

    「そういう問題じゃねえ!」

    「じゃあ、どうするの?」

    「みっ民家のなかのトイレを!」

    「民家のことはよくわからないし、危ないよ」

    「じゃあ野外しかないわね」

    41 = 31 :

    ああああああああああああ!!
    今からでもっ!今からでも遅くはないのにゃん!!
    ぼくのあずにゃんを!
    ぼくのあずにゃんを登場させてください>>1さん!!!><
    ほんとお願いします!この通りです!!!m(_)m

    42 = 30 :

    「うん、もう我慢できないし」

    「非常時だし」

    「ううっ……お嫁にいけない……」

    唯が待ってましたとばかりに短パンを脱ぎ、肌にまとわりついた水着を全力で脱ぎだす。
    それを見て紬も勢いよく短パンと水着を同時脱ぎし、二人は秘所をあらわにかがみこんだ。

    「ツーピースで良かったあ!」

    「うん、すばやく脱げるよ!」

    「ちょっとまて……お前ら二人で一緒にやるのか……!!」

    「まっさかー」

    「だよなー」









    「三人だもの!!」

    「ですよねー」

    43 = 30 :

    「まっ待てよ!」

    「したいの!?したくないの!?」

    「ううっ!やるっきゃない!」

    「待ってましたあ!」

    意を決したのか律も服を脱ぎ、三人は輪になってかがみ、標的をその輪の中心に定め、


    放尿を開始した。

    45 :

    しえん

    46 :

    この三人のおしっこにはあんまり興味が沸かないのにゃん
    支援はできないのにゃん

    48 = 30 :

    ブシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

    クライマックスなどっとっくに通り越した膀胱がうなりをあげる!!

    「はっ、はぁ、うっあああああああああああああ!!」

    内在的な水分量にすでに三人の膀胱は破裂寸前!
    つまりはこの排尿も大変なエネルギーをもつのだ!!

    「いやあああっ!!お、おなかがああああ!!」

    まさしく苦行!まさしく試練!三人は襲い来る水分の暴力に必死に抗う。

    「音、音がすごいの!!消せなくてっ!!ああ!!」

    そう、静音の仕様がない野外放尿は流れ落ちる滝のように激しくうなる!!

    ブッシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!1

    50 :

    狙いすぎててあれな訳だが……


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