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    元スレキョン「世界でたった一人だ」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★
    タグ : - ゆがんだ + - キョン + - シリアス + - 涼宮ハルヒの憂鬱 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    552 :


    やっと寝れる……
    と思ったのにorz

    553 :

    頼むよ明日の朝まで…!

    554 :

    ひとまず乙

    556 :

    感動した
    このSSにリアルタイムで出会えて本当によかった
    胸のwkwkが止まらない

    558 :

    ひとまず乙
    立ったときから見てるよ

    559 :

    頼むから明日の朝まで残っててくれ

    560 :

     

    562 :

    続きもまってるよー 乙です!

    563 :



    ・ ・ ・


    ・ ・ ・


    ・ ・ ・



    (知らなくても構わない舞台裏の話.)


    564 = 563 :




    「止まりなさい」

    「………その物騒な物を向けるのは止めてくれないか。あんたの手には不似合いな代物だ」

    「茶化さないで。此方は全て把握しているの。あなたの行動記録も、立ち回った痕跡も。――過去に恣意で介入し、未来を変えようとする行為は犯罪。子供でも知っていることだわ」

    「それにしては邪魔がなかったから、僕としてもやり易かった。基地のエージェントも鈍ったものだ。こういう非常時は、例外なく強制送還コードが適応されると思ったが」

    「時空が修正されてからのコードは、私の権限で止めさせました」

    「……模範生であるあんたがか。何故だ?」

    「あなたと、話がしたかったから。どうして、こんな真似をしたのか――あなたは私相手でなければ、話してはくれないでしょう?」

    「大した自信だな、朝比奈みくる」

    「あなたのことを一番よく知ってるのは、私だもの」

    566 :

    あーさーひーなー

    567 = 563 :


    「……ふん、いいだろう。あんたとの付き合いも長い。特別に答えてやる」

    「――あの通り魔。あれは涼宮さんじゃなくて、初めからキョンくんを狙っていたものね?」

    「そうだ。知っての通り、あの男は元々機関に所属し、涼宮ハルヒに狂信的な愛情を抱いていた。彼女と付き合い始めた男の存在を吹き込めば、焚きつけるのは難しくなかった」

    「どうして、そんな……」

    「涼宮ハルヒを傷つけるのでは意味がない。世界を一から修正し直すには、鍵を破壊しなきゃならなかった。
    知っている筈だ、朝比奈みくる。涼宮ハルヒの膨大な時空改変能力――あんなものは『有り得ない』」

    「……っ!」

    「宇宙人端末ですら扱い切れない程の力だ。人間の、たかだか15歳の小娘があんな常軌を逸した力を所有すれば、間違いなく精神を病むか、手綱を手放し暴走を生む。
    だから、どうしても必要なんだ。対となる、トランキライザー役の人間が。精神的にも、能力のストッパーとなる意味でも」

    568 :

    まだ読めてないけど支援

    569 :

    語意力がぱねぇと思った

    570 = 563 :



    「どうして、あなたがその事実を……私だって、そんな情報の閲覧許可は下りないのに」

    「推測と実証を重ねた結果だ。行き着くのは簡単だった。
    あの男は、正しくその為だけに涼宮ハルヒの傍らに配置され、規定事項に組み込まれた道化――自分意思で涼宮ハルヒの側を選んだ分、ただの道化人形よりなお性質が悪いが。

    涼宮ハルヒが能力を得た瞬間から、あの男はその片割れとして存在した。佐々木が力を得ていれば、そちらの一対として存在することになったんだろう」

    「――キョンくんを狙った理由はわかりました。あなたの目的は、涼宮さんを暴走させて、佐々木さんに力を移すことでしょう? そうして規定事項を書き換える……。あなたの望む未来のために。
    じゃあ、そのあなたの望む未来って、なんですか」

    「…………」

    「答えられない?」

    571 = 561 :

    藤原ェ…

    572 = 563 :



    「佐々木さんが力を得ない場合、涼宮さんは暴走したままで、世界が本当に書き換わってしまったかもしれなかった。ううん、もしかしたら書き換わることすらなく、滅びていたかも。
    そうなったら、あなたは未来に帰ることも出来ないまま、消滅した可能性もあった。そんな危険を冒してまで、一体何を願ったの。――私には聞く権利があるはずよ」

    「………。僕は、」

    「………あなたは?」

    「――腹立たしいことに、理解できないものが多くある。この時間平面を訪れてから更に増えた。一つめは僕らの任務について。二つめは、朝比奈みくる、あなたのことだ」

    「え……?」

    「まず一つめ、前途は洋々であるからと、僕らが耐え忍ばなければならない理由が理解できない。後の繁栄を築くために、それを既定とするために――犠牲となるのは僕やあなただ。
    あなたは仕方ないと笑うが、僕ら自身が決して享受できない幸福のために、身を粉にする意義が何処にある?」

    573 = 557 :

    支援
    >>571
    なんだか惜しいIDだな

    574 :

    だいぶ伸びてきたな支援

    575 = 563 :



    「それは――何度も言ったでしょう。誰かが引き受けなきゃいけない道なの。いつも光り輝く時代であり続けるなんて不可能だから。私は、私の大切な人が笑っていられる未来を作りたい、それだけよ」

    「その論理に反吐が出ると言っているんだ。幼心に植え付けられた文言と一字一句違わない。洗脳教育に等しい」

    「………この話は平行線みたい。二つめは?」

    「………僕は世界が滅びても構わないと思っていた。新たな世界が創世され、其処に僕が居なくとも」

    「どうして」

    「あなたは涼宮ハルヒに最も愛された人間の一人だ。……例え狂っていたとしても、新たな世界が構築されたなら、其処にあなたは生まれるだろうと踏んだ。
    未来人としてではなく、現地人として。当たり前のように」

    「それって……あなた、まさか」

    「………」

    576 :

    おいまさか藤原www

    577 :

    フラグビンビンじゃねーか

    578 = 563 :




    「―――くだらない感傷だ。我がことながら吐き気がする、消し去りたい感情だった。……だが」

    「っ、あ……」

    「あのとき貰ったサンドイッチは、中々美味しかった。……そのことだけは礼を言っておこう」


    「!ダメ、待って、藤原く――――」







    (―――銃声。それから、暗転.)

    579 :

    ……

    580 = 577 :

    藤原ェ…

    581 = 557 :

    真の主人公は藤原だったのか支援

    582 = 563 :


    ・ ・ ・


    ・ ・ ・


    ・ ・ ・




    「――おや。朝比奈さん、どうかしましたか?」

    「あ、古泉くん、長門さん。
    さっき、キョンくんの病室の前にこの花束があったの。誰かお見舞いに来てたのかなぁって……」

    「ふむ、切花ですか。メッセージカード等はついていませんね。誰からの贈呈でしょうが……。彼に心当たりを聞いてみませんと」

    「彼はまだ目覚めていない。確認は難しい」

    「はい。だから、キョンくんが起きる前に枯れないように、今のうちに花瓶に活けようと思って」

    583 = 563 :



    「なるほど。では、僕が看護師さんから空いている花瓶を借りてきましょう」

    「いいんですか? じゃあ、お願いします」

    「それにしても、鮮やかな花ですね。恥ずかしながら、名前をよく知らないのですが」

    「あ、この花は……」

    「学名アルストロメリア。ヒガンバナ科。花言葉は―――」




    終わり

    584 :

    いちおつ

    これは名作

    586 :

    良作だった

    587 = 563 :

    長らく支援&保守ありがとうございました…!
    驚愕が出たら、絶対書けない話だと思ったので、今のうちに書いてしまおうと思って書きました。
    色々粗が多いですが……。

    あとかなり分かりにくい話だったと思うので、質問等あればどうぞ。

    588 :

    先生、こんな所で油売ってないで仕事して下さいよ。
    締め切り近いんだから。

    589 :

    未来への憧れか

    590 :

    乙!面白かったです

    591 :



    これは涼宮ハルヒの…なんて呼べばいいんだろ?

    593 = 558 :

    乙ー
    キャラ崩さないでここまでやるのはすごい

    595 :


    これで今日はよく眠れそうだ

    596 :

    シンプルで短い中によくまとめたなあ。乙でした。

    598 = 577 :

    「未来への憧れ」「エキゾチック」「機敏」「持続」「援助」「幸福な日々」
    (白)「凛々しさ」

    599 :

    面白かった
    随分と慣れた感じだなw

    600 :

    ハルヒのSSはなんでこうもレベルの高いのが多いんだ
    面白かったよ!


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