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    元スレ黒子「行きますわよ!」蒼星石「はいマスター!」

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    651 = 643 :

    ーーーー・・・

    黒子「では蒼星石、お願いしますの」

    蒼星石「うん、分かったよ」

    ピカッ!

    翠星石「翠星石も行きたいですぅ・・・」

    蒼星石「だめだよ。ミコトさんが帰ってくるかもしれないし、マスター抜きでnのフィールドに入るのは危険だからさ」

    黒子「そういう事ですの。翠星石はお留守番を頑張って下さいまし」

    翠星石「むぅ、仕方ないですね・・・さっさと戻ってくるですよ」

    蒼星石「はいはい。じゃ、行くよ?マスター」

    黒子「ええ」

    パッ!

    652 = 643 :

    ーーーー・・・

    黒子「う・・・やっぱり慣れませんわね」

    蒼星石「さ、マスター・・・何処の世界に行きたいんだい?」

    黒子「以前の世界・・・と思いましたが」

    蒼星石「違うのかい?」

    黒子「9982号の記憶・・・というものを知りたいのです」

    蒼星石「うーん・・・難しいね」

    黒子「とにかく知りたいのは、その実験の内容と9982号の正体。この二つですの?」

    蒼星石「なるほど・・・そうだったら」

    黒子「何かありますの?」

    654 = 643 :

    蒼星石「無意識の海、記憶の扉、9秒前の白からも当たれる可能性がある・・・かな?」

    黒子「かな?って・・・なんですのよ」

    蒼星石「nのフィールドとはとても曖昧な存在なんだ。どこからがどこまでが誰の世界?誰の記憶?」

    黒子「はぁ・・・」

    蒼星石「もっと分かりやすく言えば、右の反対は左かどうかさえ怪しいんだ。上の反対が下かどうか、確かめる術はない」

    黒子「いえ、上下左右という言葉があるでしょう?」

    蒼星石「そんなもの、結局誰かが便宜上そう使ってるだけだ。名前というのは大事なんだよ・・・誰かを呼ぶには名前が必要だ」

    黒子「名前?」

    蒼星石「・・・以前の世界に行ってみよう。何か手がかりがあるかも」

    655 = 643 :

    黒子「でも、何も無かったら?」

    蒼星石「・・・それは、マスターの努力次第だよ」

    黒子「まぁ、結局そういう方向に持って行きますのね?」

    蒼星石「ふふ、冗談でも無いよ」

    パッ!

    黒子「・・・扉が」

    蒼星石「さぁマスター、好きな扉を開いて。そこがあなたの望む世界かもしれない」

    黒子「・・・」

    ギィ・・・

    657 = 643 :

    黒子「・・・ん?」

    蒼星石「・・・何も無いね」

    黒子「ハズレですわね・・・戻りましょう」

    黒子「あら?扉がない?」

    蒼星石「おかしいな・・・どういう事だろう?」

    黒子「やっぱりおかしいんですの?」

    蒼星石「扉は接点。扉があるから世界は繋がるんだ。その扉が消えると言うことは・・・」

    黒子「誰かの仕業ですの?」

    蒼星石「・・・どうせ悪戯好きの兎の事だろう。先に進もう、マスター」

    658 = 643 :

    黒子「先に進もうったって・・・前は真っ暗ですのよ」

    蒼星石「恐れることはないさ。きっとどこかに通じて」

    ズルッ

    蒼星石「ん?」

    黒子「あ」

    蒼星石「うわああああああああああああ!!!!」ヒュウウウウウ

    黒子「あぁっ!?何落ちてるんですの!?ここ道じゃない!?」

    蒼星石「いや、これは・・・予想外」

    黒子「言ってる場合じゃないですの!・・・ええい、助けに行きますのよ!」

    ヒュ!

    659 = 643 :

    パッ!

    蒼星石「あ、マスター」

    黒子「何でそんなに呑気ですのよ!落ちてるんですのよ」

    蒼星石「いやあ、為す術もないし・・・ね?」

    黒子「ああもう!テレポート、テレポート・・・」

    蒼星石「何処に?」

    黒子「何処か・・・何処か・・・この世界の何処か!」

    ヒュン!



    ラプラス「ククク・・・」

    660 = 643 :

    パッ!

    黒子「ぜぇ、ぜぇ・・・」

    蒼星石「大丈夫?」

    黒子「ええ・・・てか、何で助けられた側が平然としてますの!?」

    蒼星石「・・・ん?ここは?」

    黒子「適当にテレポートしたから・・・分かりませんわ」

    バチッ!

    蒼星石「・・・何これ?」

    黒子「電気?」

    661 :

    くろこってくろさわかずこのりゃく?

    662 = 614 :

    さるよけ

    663 = 643 :

    黒子「何でこんなところに電気が・・・」

    蒼星石「レンピカ、照らしてくれないかい?」

    ピカッ!

    蒼星石「うん、ありがとう」

    黒子「・・・まぁ、何ですのコレ!?」

    バチバチ・・・バチッ!

    蒼星石「電気の集合体・・・なのかな?」

    黒子「・・・何故、こんなところに・・・??」



    「それは・・・ここが墓場だからです」

    蒼星石「っ!?誰だ!」

    664 = 643 :

    「そんなに慌てないで下さい・・・時間はあります」

    スタスタ・・・

    黒子「この声は・・・」

    蒼星石「・・・!」

    「?何故、そのような顔をしているのですか?とミサカは少し驚きます」

    黒子「お姉様!」

    蒼星石「ミコトさん!?」

    御坂「・・・お姉様。御坂美琴のお知り合いでしょうか?」

    黒子「・・・な、何を言ってるんですの?」

    御坂「私は検体番号9982号であって、オリジナルのお姉様ではありません。とミサカはざっくばらんに説明します」

    665 = 643 :

    黒子「9982号・・・?」

    蒼星石「・・・」

    御坂「それで、何故このような場所に?」

    黒子「ちょと待ってくださいまし。9982号とは何ですの?」

    御坂「いわゆる製造順の通しナンバーです。ミサカは妹達の第9982番目の検体、という事です」

    蒼星石「な・・・何を言ってるんだ・・・?」

    黒子「・・・っ」

    御坂「つまり、クローンです。御坂美琴を元に作られたクローン「妹達」の9982号、それがこのミサカです」



    黒子「・・っ、はっ・・・、はっ・・・!!」ゾクッ

    蒼星石(クローン?9982号?何だそれは!?)

    666 = 643 :

    黒子(何を言ってるんですの・・・!クローン?)

    御坂「そしてここは墓場です。正確には妹達の記憶、魂の成れの果て・・・記憶の海に近いものがあります」

    蒼星石「墓場・・・墓場だって!?」

    黒子「もしかして・・・あなた・・・!!」

    御坂「お察しのとおりです」

    蒼星石「死・・・!?」



    御坂「ミサカは現実世界では、死亡しています。とミサカは淡々と事実を述べます」

    669 = 643 :

    ーーーー・・・

    ガチャ

    美琴「ただいま」

    翠星石「あ、おかえりですー!」

    美琴「うん・・・あれ?黒子と蒼星石は?」

    翠星石「二人でnのフィールドに行っちゃったんです」

    美琴「ふぅん・・・まぁいいわ。もう寝るから」

    翠星石「今日はオセロを・・・はぁ!?」

    美琴「疲れてるのよ。お風呂入ってくる」

    パタン

    翠星石「・・・え、えぇー・・・?」ガックリ

    670 = 643 :

    翠星石「ふん、何なんですか!みんなして・・・」

    翠星石「やっぱり翠星石もついていけば良かったです」

    翠星石「・・・そうだ!翠星石もお風呂に入るです!」

    ガチャ!

    翠星石「ミコト~」

    ビリビリビリビリ!!!!!

    翠星石「な、なぜ・・・」ガク

    美琴「あっ・・・ご、ごめん。黒子だと思って・・・」

    671 = 643 :

    ーーーー・・・

    御坂「気がつきませんか?」

    黒子「・・・何に、ですの?」

    御坂「この電気的なもの・・・1つ1つが妹達の魂みたいなもの。それが繋がり、新たなネットワークを形成しているのです」

    蒼星石「・・・死してなお、記憶を形成している・・・ということかい?」

    御坂「少し違いますが・・・そのようなものです」

    黒子「!シナプス・・・ですの?」

    御坂「名称・・・分かりません。シナプスに例えるのも間違いじゃないでしょう、とミサカは感心しつつ答えます」

    黒子「と、いうことは・・・あなたの記憶はここにある、という事ですの?」

    御坂「・・・その表現は若干正しくありません」

    673 = 643 :

    御坂「ミサカの検体番号は9982号・・・つまり、それ以前の妹達の記憶が全て存在し、さらにはそれ以降の妹達の記憶のスペースが用意されています」

    黒子「・・・ちょっと待って、妹達はまだ居るんですの?」

    御坂「はい・・・全部で20001体存在します。既に死亡しているのは私含めて10030体です、とミサカは述べます」

    蒼星石「な・・・そんなに!?」

    黒子「っ・・・、頭が痛くなってきましたの」

    御坂「そして本日は10031号がやってくると思われます。実験が滞りなく進んでいれば、本日死亡するはずです」

    黒子「死亡するはずの実験・・・?」

    御坂「ええ。【量産異能者「妹達」の運用における超能力者「一方通行」の絶対能力への進化方】」

    バチバチッ!!

    蒼星石「うわっ!?」

    ―ミサカ達の記憶をご覧になれば、理解は早いと思われます。リンクしましょう

    黒子「ま、まっ・・・!!」

    674 = 643 :

    ジジッ・・・!

    黒子「はっ!?」

    蒼星石「ここは?」

    御坂「妹達の記憶・・・そして周辺の出来事を客観的に観ることが出来ます」

    黒子「研究所?」



    「・・・」

    「はァッ、タリーなァ・・・毎日毎日こんな事やらされちゃア普通はおかしくなるぜ?」

    「・・・それではこれより、第1081次実験を開始します」

    675 = 643 :

    「開始しますたァ偉くなったな、クローンよォ?」

    「・・・」チャキ

    「クク、ダメだろォ?そんなエモノじゃ俺ァ殺せねェ」

    タタタッ・・・

    「一旦距離をとり、安全圏からの射撃を試みます、とミサカは拳銃を構えつつ足を動かします」

    「ほう、一応距離は取るのか・・・イイねェ」

    黒子「あれは・・・拳銃」

    蒼星石「何故あんなものを!?」

    御坂「・・・実験では、様々な武器が支給されます。それにより、戦場の少なさをカバーしているのです」

    黒子「戦場?ここは研究所ですのよ?」

    677 :

    翠星石の美琴に対するデレデレっぷりがイイ!

    678 = 643 :

    「・・・!!」

    パンパンッ!

    黒子「キャ!」

    御坂「ご心配なく、記憶ですので当たりません」

    ビスビスッ!!

    「オイオイ・・・しっかり狙いを定めろよ。当たってねェぞ」

    「く・・・」

    パンパンパンッ!!

    「!」

    黒子「ひっ!?」

    蒼星石「男に当たった!」

    679 = 643 :

    「ンー、イイねェイイねェ!見事命中ってとこか?」

    バスバスバスッ!

    「!?!?ぐっ・・・!?」

    「ダメだ・・・俺を殺すには足りねェな!!!」

    黒子「・・・無傷ですの?どうして?」

    「・・・っ!」

    バタッ・・・

    蒼星石「え!?どうしてあの人が倒れちゃうの・・・?」

    御坂「・・・ベクトル操作」

    681 = 643 :

    蒼星石「それがあの男の能力かい?」

    御坂「そうです。この世のあらゆるベクトルを操作出来る・・・それが学園都市最強の能力者、一方通行」

    黒子「先程の・・・妹達運用におけるどうのこうのっていうアレですの?」

    御坂「そうです。とミサカは返答します」

    「あーあ・・・今日はアッサリイかれちまッたなァ」

    「あ・・・う・・・」ビクン

    「そうだ、今日は五体不満足にでもしてやろうかァ?」

    黒子「あ、お姉様!・・・じゃないのですよね。複雑ですの」

    「まずは右腕からイきましょうか!ヒャッハハハハ!!!」

    ブチブチブチ!

    「アガアアアアァァァァァァァ!!!!!!!」

    黒子「・・・え?」

    蒼星石「な、何をやってるんだあああああああああ!!!!!やめろッ!やめるんだッ!」

    682 :

    帰還感謝

    683 :

    やっぱり蒼星石はかわいくて正義感たっぷりのいい子。さすが俺の嫁

    684 = 643 :

    「い・・・痛・・・」ポロポロ

    「オイオイ、人形が泣いてどうすんだァ!?俺に殺される運命だってのによォ!!!」

    黒子「くっ!やめるんですのッ!!!」

    ヒュン!

    「さァ、次はどうしましょうかァ?バランスは大事だから・・・足、イっとくか?」

    黒子「やめなさい!貴方!!」

    スカッ!

    黒子(掴めない!?)

    御坂「言ったでしょう?記憶だと・・・触れることなど絶対にできない。止めることは出来ないのです」

    蒼星石「冗談じゃない・・・まだコレが続くのかい!?正気じゃ無い!!」

    685 :

    蒼星石「な、何をするだァーーーーッ!」

    686 = 643 :

    ブチブチブチブチィ!

    黒子「あ・・・ダメ・・・!やめて・・・!!」

    「あ・・・う・・・」

    「まだ死なねェのか?しぶといねェ」

    スカッ!スカッ!

    黒子「掴めない!どうして!?私はジャッジメントですのよ!?」

    蒼星石「マ、マスター・・・!」

    御坂「・・・」

    黒子「どうして!?どうして!?どうして!?!?」

    スカッ!スカッ!スカッ!

    688 = 643 :

    「・・・」ピクピクッ

    「はい、ダメ押し~」

    ブチブチブチィ!

    「!!!!」ビクンッ

    黒子「あぁ・・・!やめてくださいまし・・・!!」

    御坂「御覧下さい」

    蒼星石「何で君はそんなに余裕なんだ!?」

    御坂「死亡しましたよ」

    黒子「・・・死んだ・・・?」

    「はァ、終了終了っと。後片付け頼むわ~」

    スタスタ・・・

    690 :

    紫煙

    692 = 643 :

    シィィーーーン・・・

    黒子「う・・・うぅぅ・・・!」ポロポロ

    蒼星石「酷い・・・」

    御坂「酷い?これはまだマシな方です」

    蒼星石「・・・何だって?」

    御坂「例えば・・・」

    パッ!

    蒼星石「場面が・・・!?」

    御坂「このように、脳天を打ち抜かれ、即死した検体も入れば・・・」

    パッ!

    御坂「胴体を真っ二つにされた検体」

    黒子「あ・・・あぁ・・・」ガタガタ

    693 = 643 :

    パッ!

    御坂「更に、川に無理やり沈められた検体」

    パッ!

    御坂「他は・・・」

    蒼星石「もういい。やめるんだ!」

    御坂「・・・分かりました、とミサカは素直に従います」

    パッ!

    蒼星石「ここは・・・さっきの墓墓か」

    黒子「・・・こ、この実験・・・平たく言えば、どういう事ですの?」

    蒼星石「マスター!」

    黒子「大丈夫、私は大丈夫ですの・・・蒼星石」

    694 :

    遅筆

    695 = 643 :

    御坂「簡単に言います。学園都市最強のレベル5、一方通行は、2万通りの戦場で、妹達を殺害することによってレベル6へと進化する」

    黒子「・・・2万・・・?」

    蒼星石「・・・僕は、何百年と生きてるけど・・・こんなに怒りを覚えたことはそうそうないね」

    御坂「そして、この実験の事はお姉様も把握済みです」

    黒子「何ですって!?」

    御坂「ですが、お姉様が動いたところによって実験は止まりません。一方通行の前には同じレベル5も赤子同然・・・」

    蒼星石「ミコトさん・・・知ってたんだ。それならあの動揺も納得出来る」

    黒子「大事なのはそこじゃありませんの!!」

    御坂「と、言いますと?」

    黒子「お姉様は、実験に協力していたんですの!?クローンと言うことは、何かしらの形でDNAマップを提供しているのでしょう!!」

    蒼星石「・・・それは・・・」

    696 = 643 :

    御坂「そこまでは分かりません、とミサカは項垂れます」

    黒子「く・・・お姉様!!」

    御坂「ですが、お姉様はそんな方なのですか?」

    蒼星石「そうだよマスター、ミコトさんのことはあなたが一番知ってるでしょう?」

    黒子「・・・お姉様・・・ですの?」



    黒子「お姉様は、常盤台中学のエースなのに・・・その自覚が欠けてるとしか思えない言動、しかも品のないお召し物・・・」

    黒子「ですが、正義感に溢れ!悪者は見逃さず!誰にでも優しく接してくださるお方ですの!あの方は!!」

    蒼星石「・・・」


    黒子「お姉様は私の恩人であり、憧れであり、心の拠り所ですの!お姉様は、そんな実験に手を貸すはずが有りませんの!私はお姉様を信じてますのよ!!!」

    697 = 689 :

    >正義感に溢れ!悪者は見逃さず!誰にでも優しく接してくださるお方ですの


    ^^;;

    699 = 643 :

    黒子「・・・確かにちょっと感情的になる所とかもありますけれどね」

    蒼星石「マスターは、ミコトさんを信じるんだね?」

    黒子「ええ」

    御坂「・・・お姉様は、幸せですね。とミサカはしんみりします」

    黒子「ですが、それを知ったからってお姉様には言えませんのよ・・・」

    蒼星石「じゃあ、止めよう」

    黒子「へ?」

    蒼星石「実験を止めるんだ、マスター」

    黒子「・・・どうやってですの?」

    蒼星石「それは僕が考えることじゃない。マスター、君が考えるんだ」

    黒子「実験を・・・止める・・・」

    700 = 643 :

    めしくってきます


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