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    元スレ新ジャンル「隷属クール」

    新ジャンル覧 / PC版 /
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    51 :

    なんでクールな女ってみんな男言葉になるの

    52 = 49 :

    「俺が要らない、と言っても?」

    「契約は君の父上の名義で行われている
      君の意志では何も覆らない」

    「……」
    「もう帰る家もない。
      悪いようにはしない、だから置いてくれないか」

    「――わかった」

    「済まない」

    「親父に連絡して、このキチガイじみた
      顛末を収集させる。
      …それまでだ。全て片付いたら家に戻れ」

    「了解した」

    53 :

    >>51
    「だよ~」が最後についてクールだったら?

    54 = 49 :


    「……随分と汚い部屋だな」
    「男の一人暮らしなんてこんなもんだ」

    「荷物を置いたら片付けをさせてもらう」
    「いや、いいよそんなの」

    「……なあ」

    「ん?」

    「君が命令してくれないと、私は何も出来ないんだ。
      隷属することが契約なのだから」

    「じゃあ何もしなくていいよ」
    「それは契約違反に該当する。
      困るんだ、それは」

    「……じゃあ掃除だけ、頼む」
    「了解した」

    55 = 48 :

    クールって言うと秘書っぽい美人を想像する

    56 = 49 :


    「――なあ」
    「ん?」

    「君はその辺で寝ていていいんだぞ?
      何も手伝って貰う必要は無いんだ」

    「いや、なんとなく。暇だしな」

    「…なるほど」
    「む?」

    「私に見られると困るものがあるエリアは、
      自分で片付けるのか」
    「……」

    「いいのだぞ?私はそんなこと気にしない
      むしろ健全な男子としてごく当たりm…」
    「なあ」

    「なんだ?」

    「少し黙ろう。命令だ」

    「了解した」

    57 :

    堕花雨みたい

    58 = 49 :


    「あらかた片付いたな」
    「ああ。助かった」

    ぐうぅ~

    「…あ」

    「腹、減ってるのか?」
    「そ、そんな事は無いっ」

    「……くくくっ」

    「な、何だその眼は。にやにやするなっ」

    「よし、ひとつ命令だ」
    「なんなりと」

    「俺は腹が減った。
      何か飯を作ってくれ、一緒に食べよう」

    「……そ、そのような」
    「ん?」

    「そんな優しい顔をするな。私は只の奴隷だ」

    「いいから早く飯にしようぜ。な?」

    「…了解した」

    59 = 49 :


    とんとんとん じゅーっ…


    「へえ、料理得意なんだな」

    「幼少の頃から隷属の為の訓練を受けて来たからな」
    「…ふうん」

    「家事全般は一通りこなせる。学業もある程度は
      替え玉受験もお手の物だぞ」

    「いや、さすがにバレるだろ」
    「問題ない」

    「?」

    「変装術も訓練された。
      特に君は男性らしい顔つきではないから
      変装は比較的容易だ」

    「そんな訓練する金があったら普通に借金返せよ」

    「私の父に云ってくれ」

    60 = 1 :

    ワッフルワッフル

    61 = 49 :


    「で、何を作ってくれてるんだ?」

    「この気温だからな。
      涼しくて食べやすいものが良いと思って
      冷やし茶漬けにしてみた」

    「茶漬け?」

    「そうだ、意外と美味しいぞ。
      出汁には山葵を利かせて、具は鳥そぼろと刻み葱、
      炒り卵で親子丼風にしてみた」

    「よく冷蔵庫の残りでそんなものを…」

    「そうだな、食材や調味料が足りない。
      夕方になって涼しくなったら買い出しに行って来る」

    「なんつうか」
    「む?」

    「よく出来た奴だな、お前」

    「褒めても何も出ないぞ」

    「じゃあ何で少し嬉しそうに、はにかんでいるんだ?」

    「さあ、出来たぞ。食べよう」

    63 = 49 :

    >>60 お邪魔してますー


    「おお、旨そうだ」

    「私が本気を出せば、こんなものではないぞ?」

    「どや顔やめろ」

    「…む」

    「じゃあ…」

    「いただきますっ!」

    64 :

    「弁当が欲しい!! 正確にはおにゃのこが僕の事を思って作ってくれた弁当が欲しい!!」
    「……ふむ。女の子に料理を作ってもらおうなどと、実に旧世代な考え方だな。
      むしろ、私としては男性に作ってやるくらいの男気を見せてもらいたいぞ」
    「なにそれ、暗に僕が情けないとでも言いたいの?」
    「好きなように解釈すればいいよ。で、作ってきて欲しいのか、私に、弁当を?」
    「そりゃもう、是非にでも。大切に食べるよー。三階拝んでワンと鳴いてから食べるよー。
      だから、ね、お願い!! 頼むよ、女さん、君だけが僕の希望、君だけが頼りなんだ!!」
    「三階を拝む意味が分からん、どんな宗教だ。しかしまぁ、そこまで言われると悪い気はせんな……」
    「おっ、意外と脈あり!? これはここでもう一押しか!? ほれ、この通り!!(土下座) 
      この通りですから!! 作ってきてくださいよ、僕の為に。よっ、大統領、総理大臣!!
      官房長官、都知事、府知事、県知事、市長、町長、長老!!」
    「褒めているのか、それは。どんどんグレードが下がってるぞ。まぁいい。
      そうだな、そういえばちょうど冷蔵庫に食材が余ってたしな、お前がそこまで頼むなら作ってやっても良いかな……」
    「やった!! やった、やったよー!! AH……AHAH!!
      というわけで、初めてのチュー、お礼にチュー、ウフウフフフ!!」
    「わっ、ちょっ、なにをするんだ、やめろ、やめろっての気色の悪い!!」

    ――翌日、学食にて

    「いやー、やっぱり暑い日は冷麦に限りますなぁ。そしてやっぱり冷麦は揖保の糸に限りますな、なぁ女さん?」
    「揖保の糸は素麺だ馬鹿野郎。ご飯は黙って食え馬鹿野郎」
    「……ねぇ、さっきからなにをそんな怒ってらっしゃるの? 僕なんか気に障るようなことしたっけ?」
    「……ふん、自分の胸に聞いてみろ」プイス!!
    「あ、自分の胸といえば、そのお弁当可愛らしいねえ。そぼろでご飯の上にハートのマークなんか作っちゃって。
      自分のお弁当なのにそんなことして、女さんてばほんとお洒落さーん、おませさーん」

    66 :

    >>64のは俺の頭にインプットされてるクールじゃない
    けど、嫌いじゃない

    67 = 28 :

    >>63で終わりなの?

    68 :

    >>64奴隷……?

    69 :


    男 がふがふ むしゃむしゃ

    「……口に合うだろうか?」
    「うん、旨いぞ。特にこのそぼろの味付けが」

    「砂糖にみりん、酒、砂糖を多めに。
      隠し味にソースを少しだけ入れて煮詰めてみた」

    「付け合わせの胡瓜の浅漬けも旨いな」

    「夏は胡瓜だな。さっぱりとしていて食が進む
      ――あっ」

    「…?」

    70 :

    支援ついでにテス

    71 = 69 :


    「米粒、頬に付いているぞ」ひょいっ ぱくっ

    「ああ、さんきゅ」
    「うむ」

    男 むしゃむしゃ ばくばく

    (――知らなかった、な)

    「うん。旨い、旨い」

    (誰かに料理を振舞うのが、食べて貰うのが、
      こんなにも嬉しい事だったなんて…)

    「―むぐっ!?けふっ、けふっ…」
    「急いで食べるからだ。ほら、麦茶」

    「ん、助かる」ごくごく

    「……」


    ――。

    ―――。

    72 = 69 :


    「いやあ、食った食った。ごちそさん」
    「お粗末様です」

    「いやあ、何だか幸せな気分だな」
    「ははっ、そんな大袈裟な」

    「おっ」

    「ん?」

    「女が笑ったところ、初めて見たな」

    「こ、これは見苦しいものを…っ。失礼したっ」

    「いや、お前笑った方が綺麗だぞ?」

    「……そ、そんな言葉は
      君に相応しい大切な女性に掛けてやるべきだろう」

    「くくっ、なに顔真っ赤にしてるんだよ」

    「う、五月蠅いっ!」

    「くくくっ…あははっ…」

    「わ、笑うなあっ!」

    74 = 69 :


    「よし、食後は昼寝だな」
    「そうか、君は寝ていてくれ。私は買出しに行って来る」

    「うーむ……」
    「どうした?」

    「いや、俺も買い物行きたいからさ」
    「そうか、ならば後で行こう。
      では私は君が昼寝している間トイレ掃除でも…」

    「…ひとつ、命令だ」
    「む?」

    「お前も少し眠れ。
      着いてから仕事ばかりで疲れたろう?」
    「添い寝か?構わんが」

    (いや、添い寝を頼んだつもりは無いんだが…まあいいか)

    (添い寝…か)どきどきどきっ

    75 = 69 :

    うおー眠いっす。少し休憩します。
    ってか、なんだかクールじゃなくなってる気がするぞ?
    まあいいか。寝落ちしたら済まぬ。ふひひ。

    76 :

    悪くない

    78 :

    「……もぐもぐ」
    「美味しいか、ご主人?」
    「美味しいよ」

    「おかわりをよそおうか? それとも麦茶はどうだ?
     ちゃんと冷やしてあるぞ。ほっぺたにご飯を付けて
     くれればすぐ取るぞ」

    「いやいいよ。1人で食える」
    「そうか」

    「……もぐもぐ」
    「食事中に肩もみとかどうだっ? わたしは上手だぞ。
     父にも褒められたのだ。だいぶん前のことだが」
    「食べにくいから良いよ」
    「……やることない」

    「一緒に食べなよ」
    「そんなことできるわけない! 卑しい従僕がご主人と
     一緒の食卓などそんな大それたことはできないっ」

    「毒味だから」
    「っ! そ、そうか! 毒味か、なら仕方ないな!」

    79 :

    良いな

    ところで奴隷、新ジャンルを書いてたWordが、データ破損で消え去った
    俺を慰めてくれ

    80 :

    思い出してはやくかけ

    81 = 69 :

    >>79 俺もこないだUSBなくした
       気持はよく分かる
       誰かに見られたらどうしよう…

    82 = 73 :

    ながらで構わんから書け

    83 = 78 :

    >>79

    「慰めるのか? ご主人」

    「……ふむ、新ジャンルというのは浅学なわたしには
     判らないのだがきっと国家大計を担うべき深甚なる
     文章であったのだろう。張り裂けそうなその胸のうち
     凡庸なるわたしには推し量ることもできないが、
     その苦しみをわずかばかりなりと慰められて
     あげられればと願ってやまない」

    「しかし、悲しいかなわたしのような者には
     ご主人のような天に愛されし才覚の持ち主を慰める
     こともままならぬ。なにも良い考えが浮かばぬのだ」

    「食べ物で釣るなどという子供だましがご主人に
     通じるべくもなく、ましてや膝枕、耳かき、頭を
     なでるなどと言った即物的短絡的なうわべの慰めは
     かえってご主人の矜恃を傷つけるだけだろう」

    「わたしにできるのはただ信じるのみだ。
     ご主人は書きかけの文章を失っても、必ずや
     スレにおいて頭角を現さずにはおかないということを」

    「さ、ご主人。麦茶などを飲み、
     ゆっくり書き直せば良いではありませぬか」

    84 :

    あー、新ジャンルとか久しぶりだわ

    ……何か書きたいけどネタが出ないよママン

    85 = 69 :

    書かせて貰うけど、>>78が俺の想像してる人なら是非書いて欲しいなあ。
    パー速のスレ俺のせいで荒れ気味になってほんとすいませんでした。陳謝。


    「じゃ、電気消すぞー」
    「うむ」

    ぱちん

    「…なあ」
    「ん?」

    「暑くないか?私が隣にいて」
    「んや。大丈夫」
    「…そうか」

    「……」

    「……」

    86 = 69 :


    「…なあ」
    「む?」

    「お前はいいのか?」
    「何がだ」

    「親の決めた契約なんかのせいで俺なんかに隷属して」
    「…仕方が無いことだからな」
    「そうか」

    「…それに」

    「ん?」

    87 = 79 :

    >>83
    マジ嬉しい
    女、お茶だ、くつろいでくれ――あ、いや、くつろげ、命令だ

    つ旦

    >>80
    無理ぽ
    新ジャンルてか半分SSだ
    終盤でおじゃん、うはっワロス
    >>81
    USBか……8G水溜まりに落とした時は泣いたね、レポートおじゃん……100枚分が

    スレチごめん、後は黙って支援するよ

    88 = 69 :


    「……君が思ったよりいい人だったからな」
    「俺が?」

    「何というか、もっとこう…
      無茶な命令をしてくる人だったらどうしようと思っていた」

    「……なるほど」

    「心配してくれてありがとう。
      でもそれには及ばない。私は大丈夫だ」
    「…そか」

    「蝉が鳴いているな」

    「……ああ」

    「どうしてだろう。
      一週間しか生きられない身体で、あんなに精一杯鳴くのは」

    「――必死に生きてるってことだろ。
      限られた時間だからこそ」

    「……そうか」

    「もう寝よう。おやすみ」

    「…おやすみ」 

    89 = 78 :

    ――居間

    「ご主人っ!!」ばんっ!

    「なにさ。こんな時間に」
    「ご主人の部屋からこんな」
    「す、捨てろーっ」

    「『あなたに首ったけらぶらぶ新ジャンル娘
     18人のハーレム完全版にゅるにゅるお肉で
     あなたの高まりを鎮めてあげますわ☆』なんて本がっ」

    男 ぽかっ!
    「ううう、す、すまないご主人。
     と、と、とりみだしてしまったのだ。
     ううう、わわわ、ご、ご、ごしゅじん」

    「……」ぎろっ

    「す、すまないご主人。何でもするから許してくれ」
    「も、いいよ」ふいっ

    「『ハイテンション変態デレ』で肉棒ご奉仕とかっ」
    「いいから黙れよっ!!」 ごちん!

    91 = 78 :

    「すまない、つい取り乱してしまった」
    「まったくだ」
    「『それはクールじゃない』というリスナーからの
     お便りで目が覚めたぞ、ご主人」

    「どこからそんなお便りが来てるんだよ。どこに」

    「細かいことを気にしてはいけない。
     それはご主人の大器の無駄遣いというものだ」

    「なんだかなぁ、大器、大器って自覚ないのに」
    「広大で素晴らしいぞ。あえて言えばがう゛ぁがう゛ぁだ」

    「……」
    「『う゛ぁ』の発音を大胆にするのがコツだ」

    「女は本当は僕のこと嫌いでしょ?」
    「そんなことはない。ご主人にわたしの赤心を信じて
     いただけないとは。わたしの不徳の致すところとはいえ
     この胸が痛みで張り裂けそうだ」

    「もういいよ」
    「許していただけた。それでこそわたしのご主人だ」

    92 = 69 :


    みーんみんみんみんみーん…


    「……ぐぅ」

    (……この人が、私の主人)

    「…むぅ…むにゃ」

    (時には恨んだこともあった。
      このような契約が無ければ、
      ……貴方さえいなければ)

    「…ぐぅ、ぐぅ」

    (私は自由でいられたのだ、と。
      二十歳までの限られた時間ではない。
      ずっと、ずっと自由でいられたのだと)

    93 = 69 :


    「……むぅ…すう」

    (――でも)

    「…ぐう」

    (こんな間抜けな寝顔を見ていたら、
      毒気もすっかり抜かれてしまったではないか…)

    「……すう」

    (――限られた時間だからこそ、か)

    「……むにゃ」

    (私も休ませて貰おう。確かに少し、疲れた)

    「…すぅ」

    「おやすみなさい、ご主人」なでなで

    「……ぐぅ」にこ


    ――。

    ―――。

    94 :

    ばるかん後輩にしか見えない

    95 :

    スレタイを見たとき曜子ちゃんを真っ先に連想したわ

    96 = 69 :


    「おい、起きろ。おーい」
    「……むにゃ?」

    「その寝顔は反則、レッドカード一発退場だから起きろ」ぺちん
    「痛っ、何するんだ君は」

    「もう夕方だ。買出し行くぞ」
    「了解した」

    「5分で出ないとタイムセール始まっちゃうからな」
    「分かった。寝癖だけ整えて来るから少し待っていてくれ」

    たったったっ…

    (やれやれ…)

    (起きたら目の前5センチのところに女の顔があるなんて)
      堪ったもんじゃないぞ、これは)

    (――いかんいかん、不埒な感情は丸めてポイだ)

    「準備完了だ、行こう」
    「おう」

    97 = 69 :

    ――スーパーへの路上

    「暑いな…」
    「命令して貰えればうちわで扇ぐが?」

    「いやいい。ご近所にあらぬ噂が流れそうだ」
    「そうか」

    「自転車で来れば良かったなぁ」
    「後ろに乗ってくれ。私が漕ぐ」

    「いや、普通逆だろ」

    「そんな、田舎の高校生の青春の一欠片なぞに憧れているのか?」

    「そうそう。周りは一面の田んぼ、学校帰りの落日の中で
      聞こえるのは風を切る自転車の音と、蝉の声。
      彼女は俺の体を後ろからぎゅっと両腕で……ってこら!」

    「そうかそうか、制服プレイがお好みか」かきかき
    「いや、メモらなくていいから」

    98 = 69 :


    ういーん

    「うお、冷房が効いてて最高だな」
    「うむ。我らが人類の文明の勝利だ」

    「さてと。まずはカップラーメン…」
    「こらっ」
    「お?」

    「そんな不健康なもの、私が来たからには食べさせん。
      青果コーナーに行くぞ」すたすた

    「これじゃあ俺が隷属してるみたいだな」

    「男、見ろ!茄子が安いぞ!」

    「……くくっ、あいつは何をあんなにはしゃいでいるんだ」

    100 = 77 :

    「マガジン・サンデー・ジャンプにチャンピオン。しかもなぜかガンガンまで……。
      はて、私の記憶が正しければ、引き出しには普通教科書が入っているものだと思うのだが」
    「チッチッ、違うよ女さん。机の中には、夢と希望とドラえもんが入っているのさ」
    「ほう、その中にはコロコロコミックまで入って居るのか?
      やれやれいつまでも頭の中が幼稚園な奴め。そんな事ではますます馬鹿になるぞ、この馬鹿」
    「そうね、僕が馬鹿なのは確定事項なのねん。んあー、親分。たれ蔵、マスタングスペシャルだ!!」
    「しかしそんな熱中するほど面白いのか。所詮漫画なんて子供が読むものだろう?」
    「欧米か!! PTAか!! スイーツか!! 言っておくけどね、日本の漫画はレベルが高いんだよ。
      海の向こうじゃジャパニーズのヘンタイアニメはナイスクオリティで世界中にブロードキャストなんだから。
      そうやって、読む前からそ偏見の目で見るの、僕は賛成できないな。批判するなら、まず読んでみてよ」
    「ふむ、確かにお前の言う事にも一理あるな。どれ、そこまで言うなら一つお前のオススメを貸してくれないか?」
    「オススメ? おすすめねぇ……うぅん、そうだなぁ。
      やっぱりこち亀とかかなぁ? あれならストーリー分からなくても楽しめるし」
    「ほう、こち亀な。よし分かった、それじゃぁそれを明日にでも全巻持って来てくれないか。
      一日で読みきってやろう。なぁに、小説で鍛えてるから漫画を読むのなんてすぐだすぐ、はっはっはっは!!」
    「……絶対無理だと思うけどなぁ」

    ――翌々日

    「で、宣言どおりちゃんとこち亀全巻読めましたかねぇ、女さん?」
    「……途中でフェイントをかけるのは卑怯だ。ぬか喜びして、馬鹿みたいじゃないか、私」
    「その目の隈。もしかして女さん貫徹ですか、その状態で今から授業受けるつもりですか」
    「眠ったらそこで一日終了。逆に言えば、眠らなければまだ一日の延長戦さ。
      ううっ、やばい、世界が揺れる。おぉう、男の顔が三つも四つも悪のマンダラのやうに……」
    「そんな意地張って無理しなくて良いよ。最初からできるなんて思ってないから。
      って、言ったそばから、倒れますかね。早いなぁ……」


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