まさ『…………』

女先生『…………』

まさ『……僕は』

まさ『……僕はね、君が―』

女先生『やめろ！』

まさ『っ………』

女先生『……やめろ……』ｶﾞﾀｯ

まさ『女先生……』

女先生『……帰る……』ｺﾂｺﾂ

まさ『…………』



女先生（あの続きを、聞きたくは無い……）

女先生（聞いてしまえば、きっと私は……）

女先生（あいつを……まさを苦しめる……）

女先生（殺してしまうかもしれないんだ……）

阿部『お前、恋してるだろ』

女先生『ブフォ！』

阿部『汚いな……白い液体口から出して……顔中ミルク塗れだぜ？』

女先生『お前が言うと牛乳を噴出しただけでもいやらしく聞こえるな、本当……』ﾌｷﾌｷ

阿部『まぁな』

阿部『で、相手は誰だ？』

女先生『さて、何のことだか』

阿部『ごまかすなよ。これでも俺は観察眼に長けてるんだ』

阿部『ここしばらくのお前といったら、恋する乙女の顔だぜ？』

女先生『おい、[ﾋﾟｰｰｰ]ぞ手前』

阿部『図星か』

女先生「ぬぐっ……』

阿部「さて、誰だろうなぁ。お前の近辺に男の知り合いは友達はいないしなぁ』

阿部『…………』

女先生『ﾋﾞｸﾋﾞｸ………』

阿部『ま――』

女先生『へいらっしゃあああああいい！！』ﾊﾞｷﾞｨｯ!

阿部『――さい族の方かなぁなんて。痛いよこれ顎外れただろなぁ』

女先生『ううううう、ううるせえ！さっさと仕事に戻るぞこん畜生が！』

阿部『へいへい』

阿部（本当、分かりやすい奴だな……）

阿部『最近来てないだと？』

まさ『うん……』

阿部（なんだぁ、あいつ？わけ分からん奴だなぁ……）

まさ『ねえ、阿部』

阿部『ん？俺はノンケでも構わず喰うぜ？』

まさ『そんなこと聞いてないよｗ』

まさ『……女先生から、何か聞いた？』

阿部『？　いや、何も？』

まさ『……そう』ｺﾞﾌﾞｺﾞﾌﾞ

阿部『なんだ、何かやましいことでもあるのか？』

まさ『…………』ｺﾞﾌﾞｶﾞﾌﾞｺﾞﾌﾞｶﾞﾌﾞ

まさ『……阿部……』ｺﾞﾄﾝ

阿部（……三十秒で一升……新記録達成だな……）

まさ『話したいことが、あるんだ』

阿部（これは……告白フラグ……！？）





阿部『なん……だと……』

阿部『まさが実はチョコレートキス患者で、しかもそれを女先生に話してしまい、女先生を困らせる
　　　 ような発言をしてしまい、それ以降女先生が来なくて寂しい。
　　　 その上実は女先生が好きで告白したいのだが、病気のこともあり、言いづらい。
　　　 そしてできるなら俺に知恵を授かり、状況を打破した後、また前のような状況に戻り、
　　　 かつ、女先生と幸せな家庭を築いて子を授かり老後まで安泰した生活を送り、できるならば
　　　 女先生よりも後に死に、墓に毎日のように酒を供え、ギャンブルに狂い、破産し、子を売り、
　　　 友を売り、そして人生を終える瞬間に世界の中心でカマキリと叫びたい、と』

まさ『途中までは的確かつその後は僕の望んでいることが多かったけど終盤は望みもしないよ。
　　　っていうか一体僕の話をちゃんと聞いていたのにも驚きだけどどうしてそこまで話を広げるのかな』

阿部『いや、悪い悪い。妄想癖なもんで』

まさ『まぁ、いいとして……』

阿部『……そうだな』

阿部『……あいつは、絶対お前の事好きだな、うん』

まさ『ほ、本当に？』

阿部『ああ。今日なんてそのことに触れたら取り乱しまくって俺顎外されたからな』

まさ（お、恐ろしい……）

阿部『だが、やはり問題は……』

まさ『チョコレートキス……』

阿部『その一点だな』

まさ『……どうしよう……』

阿部『………あー』

阿部「その、な』




阿部『別にそれ、気にしなくてもいいだろ』

まさ『え？』

阿部『ようするに、お前が死なないようにすればいいわけだろ』

まさ『いや……え……』

阿部『むしろ、お前等がくっつけばより研究も進むと思うんだが』

阿部『験体としても使えるわけだしな』

阿部『お前だって自分のことに繋がるわけだし、協力するのも悪くないだろ？』

まさ『う、うん……』

阿部『よし、決まったな』

まさ『え？』



阿部『明日、まさ告白作戦を開始する！』

まさ『な、なんだってー！？』

女先生『パ　ス　だ』

阿部『Oh...いいじゃないか、久しぶりに飲みに行こうぜ？』

女先生『……私はまだ仕事が残って――』

阿部『それなら全部俺が片付けといたが？』

女先生『……今日は用事があって――』

阿部『スケジュールも全て俺が組み、把握してるわけだが？』

女先生『……私用が――』

阿部『友人も知人も、両親さえいないお前にか？』

女先生『…………』

阿部『…………』

女先生『……分かったよ、くそっ』

阿部『よろしい』

―居酒屋前―


阿部『おい、どうした』

女先生『……やっぱ帰r』ｶﾞｼｨｯ

阿部『おいおい、今更何言ってんだか』

女先生『離せ！今日はどうしてもみたい番組があるんだ！』

阿部『嘘付け！お前家にテレビ無いだろうが！』


ﾜｰﾜｰｷｰｷｰ


まさ『……何してんの、二人とも』

女先生・阿部『あ』

阿部『いやな、コイツがいきなり』

女先生『そいやっ！！』ﾄﾞｺﾞｵｯ!!

阿部『おうふっ！』

女先生『だー、畜生！今日は飲んでやる！！』ｽﾞｶｽﾞｶ

大将『へいらっしゃい！』

女先生『生五つ！』


阿部『……最近こんなことが多い気がするんだ』

まさ『ご愁傷様……』

書き貯め丁度尽きたしひとまず飯休憩するわ

ふぅ…見事なまでに誰もいないな…
とりあえず1700開始

>>1乙
再開見てるよ

>>870おお、いやがった。この変態め！



女先生『………ぷふぅ』ﾄﾞﾝｯ

女先生『親父！もう一杯！』

大将『へいさああ！！』



阿部『……いつにも増して飲むな』

女先生『うるせえ。お前ももっと飲め』ｺﾞﾌﾞｺﾞﾌﾞ

阿部『まったく……』ｶﾞﾌﾞｶﾞﾌﾞ


阿部（……こいつら……）


まさ『…………』ｺﾞﾌﾞｶﾞﾌﾞｺﾞﾌﾞ

女先生『…………』ｺﾞﾌﾞｺﾞﾌﾞｺﾞﾌﾞ

阿部（お似合いだな、まったく……）

>>872
変態と言う名の紳士だ！！！
ガンガレ

>>871みたぞー
>>873おう、やれるだけやるぜ！

まさ『……ふぅ』ﾄﾞﾝｯ

女先生『……ふぅっ……』ﾀﾞﾝｯ!


まさ・女先生『…………』


阿部（……頃合か）


阿部『さて、俺は帰るとするぜ』

女先生『は！？お、ちょ、待てよ！』

阿部『悪いな、野暮用があるんでな』

まさ『……阿部』

阿部『……いいってことよ……』

女先生『おい、手前、まさか……』

阿部『じゃーな』ｽﾀｽﾀ

女先生『ちょ、こら！』


まさ・女先生『…………』

まさ『……あの』

女先生『今は！』

女先生『…………』

女先生『今は……とにかく飲むぞ』ｺﾞﾌﾞｺﾞﾌﾞ

まさ『……うん……』



阿部『ふぅ……あいつら、うまくいってるかな？』

阿部（…………）

阿部（……無言で酒を飲んでる姿しか思い浮かばんな……）

阿部『ま、後はお互いの頑張りようだな……』

阿部『さーて、今日もあの公園でも行くかなぁ』



※この日、阿部が某公園にて暴漢に襲われている女性を救出する
　 後にその女性が阿部と結婚し、男と妹を産んだ

大将『まいどありー！またのお越しを！！』


女先生『……夜は冷えるな』ｼｭﾎﾞｯ　ﾌｰｯ

まさ『夜だろうがなんだろうが、今は冬だよ』ｼｭﾎﾞｯ　ﾌｰｯ

女先生『……けっ』

まさ『ｗｗｗｗ』

女先生『……お前、いつもそれ吸ってるけど美味いのか？』

まさ『ん？ジタンかい？』ｽｯ

まさ『一本あげるよ』

女先生『……あんがとな』ｽｯ

まさ『女先生は……へぇ、ダビドフとはまた渋いね』

女先生『美味けりゃいいんだよ、美味けりゃ』


まさ・女先生『…………』


まさ『少し、歩こうか』

女先生『……ん』

みてんよー

まさ『…………』

女先生『…………』


女先生（……どうしろってんだよ……）

女先生（くそー……こうい時鈍感ならなー……）


まさ『……あれから、考えたんだ』

まさ『僕が、どうしたいのか』

女先生『…………』

まさ『…………』



まさ『君と、どうなりたいのかを』

女先生『っ……』

>>877ここにもう一匹変態がいやがった！


まさ『女先生』

女先生『…………』

まさ『僕は、君が好きだ』

女先生『…………』

まさ『…………』

女先生『…………』

まさ『…………』






女先生『………え？それだけ？』

まさ『………え？』

女先生『い、いや、他に何か言うこととかないのか？』

女先生『こう、俺は死なないから安心しろ、とか』

女先生『チョコレートキスなんて関係ない、とか』

まさ『あ、あー……』

まさ『考えてなかった……』

女先生『えええー………』

まさ『い、いや、考えた結果がさ』

まさ『ただ、君と居たいんだ、ずっと』

女先生『っ……』

まさ『けど、君はきっと拒絶するだろ？』

まさ『だから、気持ちだけ伝えようと思ったんだ』

女先生『…………』



女先生『……そんなんで』

まさ『え？』

女先生『そんなんで、私を惚れさせれるとでも思ってんのか？』

男の出生秘話端折るなwww
また今度、ね！約束だよ！

>>881女先生過去→友と妹の絡み→阿部の昔話こんな流れとなっている

まさ『いや、えーと……』

女先生『ばっかばかしい』ｽﾞｲｯ

まさ『ち、ちょ！』

女先生『気持ちだけ伝えるだとか……』

女先生『拒絶されるのが怖いだとか……』ｸﾞｸﾞｸﾞ

まさ『ち、近い！近い！』

女先生『逆に私のほうが吹っ切れちまっただろう――』





女先生『――がっ！！』ｽｩｯ

まさ『！？』


チュッ

まさ『あ、あ、あ………』

女先生『…………』ｽｩｯ

まさ『何……して……』

女先生『あ？わかんなかったのか？』

女先生『キスだよ、キス』


まさ『……どうして！』

女先生『どうしてって……あー……』

女先生『……好き、だからだ……』

まさ『え……』

女先生『も、文句あるか？///』

まさ『無い……です……』

女先生『……ったく』

女先生『ほれ、行くぞ』

まさ『え？ど、どこへ――』



女先生『あ？私の家だよ』

まさ『Oh...』

― 一夜明けて―


女先生『おーっす』

阿部『……よう……』

女先生『あん？どうした阿部、元気ねーな』

阿部『……ちょっと色々あってな……』


※詳しくは阿部の過去編で！


阿部（……心なしか女の肌がつやつやしている……）

阿部『…………』

女先生『？　どうした？』



阿部『昨夜はお楽しみでしたね……』

女先生『なっ～！？///』

阿部『本当、いいことねー……』ｼｭ～

女先生『ったく、下らねーこと言いやがって！』

女先生『……あーもう、順序が滅茶苦茶になっちまっただろーが……』

阿部『………？』

女先生『お前に合わせる奴がいんだよ』

阿部『は？何だそりゃ、そんなの初耳だぞ？』

女先生『そりゃそうだ。何しろ昨日急に抜擢されたからな』

女先生『このチョコレートキス研究のモルモットが』

阿部『なん……だと……？』

女先生『おい、入ってきていいぞ』

阿部『一体、誰が……』


コツコツコツ　ピタッ


まさ『やぁ』

阿部『ま、まさ！！』

阿部『やっぱり心なしかどこか老けてる！！』

女先生『このクズが……』ﾎﾟｷﾊﾟｷ

まさ『ちょ、ちょ、もうそこら辺で……』

阿部『ああ……薔薇の園が見える……』



女先生『……えー、と、いうわけで』

女先生『今日からこの部署で実験体となっｔくれるバカが一名増えた』

女先生『彼はチョコレートキス患者でありながら、自らの体を犠牲にしてでもなんとかしてもらいたいらしい』

女先生『そんな彼の意思を踏みにじることが出来るか？いやできる。じゃないできない！』

女先生『というわけで！』

女先生『貴重なデータを秘めたこいつで色々やるぞー！！』

チーム員『よっしゃああああああ！！』


阿部『ああああああ！！』

まさ『なんか、滅茶苦茶だなぁ……』

阿部『ああああああ！！』

まさ『ねぇ、阿部』

阿部『ああああああ！！』

まさ『…………』

―実験その一 ―


女先生『とりあえず、死ぬ寸前までキスするのを控えよう』

阿部『一応、最低二十三時間は生きていられるみたいだが』

女先生『そうなんだが、やはり個人差があるかもしれんからな』

女先生『そういうわけだ、いいなまさ？』


まさ『……ﾋｭｰｯ……ﾋｭｰｯ』ｶﾞｸｶﾞｸｶﾞｸ


阿部『……ところで、最後にキスしたのはいつだ』

女先生『あー……たぶん二十時間くらい前かな』

チーム員A『脈拍、体温、ともに大幅に低下中！』

チーム員B『あああ！！呼吸が止まったああ！！』

阿部『早くキスしてこいいい！！』

女先生『うおおおおお！！』

―実験その二―


女先生『さて、次は過剰摂取についてだ』

阿部『これはキスしすぎて体に負荷をかけてしまうことを言う』

まさ『はぁ』

女先生『これもまた曖昧なんだよな』

阿部『じゃ、とりあえず頼むぞ』

女先生『おう』


女先生『……さて』ｸｲｯ

まさ『ぅっ……』

女先生『い、いくぞ……』

まさ『う、うん……』


チーム員男達（阿部除く）（ちくしょおおお俺と変われくそやろおおお！！）

女先生『ふぅ……ん……んむ……んぁ……』

まさ『ん……ちゅっ……ﾁｭｸｯ……んぅ……』


阿部『ふむ……流石に女先生の性格が現れるな……』

阿部『とても攻撃的、かつ挑戦的。とても激しいディープキスで顔に悦も入っている』

阿部『今、何秒経過した？』

メンバー員女A『七十六秒です』

阿部『ふぅむ……お、おいおい、こりゃぁ流石に雰囲気が……』


女先生『はぁっ……ん……ふぅぁ……』

まさ『ん…ふっ……ﾁｸｯ……ﾁｭｸｯ……』


阿部『あの女先生が手も足も出ないほどに攻められる……か……』

阿部『……ん？』


メンバー員男A『はぁ、はぁ、女先生……！！』ｼｺｼｺ

メンバー員男B『ああああ、なんていやらしいんだ！！』ｼｺｼｺ

メンバー員男C『ふぅっ……おい何くだらねーことしてんだ。仕事しろ仕事』


阿部『…………』

阿部『ふぅ……いい仕事したぜ……』

A・B『もうお嫁にいけない……』

阿部『……で、まだやってんのか？』

メンバー員女A『はい……大分長いですね……』

阿部『…………』ﾍﾟﾗｯ

阿部（……正式な記録は無いが……それでももう百八十秒とは……）

メンバー員女A『！阿部助手！』

阿部『どうした』


まさ『……！？』

まさ『っうぐうううう！？』

女先生『！　まさ！』

まさ『お、おなかが……重いいい……』

女先生『ようやくか……』

女先生（……もったいなく思うのは何故だろう……）


阿部『……記録は？』

メンバー員女A『百九十三秒です』

阿部『なるほど……とりあえず、これを基準の数値としよう』

―実験その三―


まさ『し、触診！？』

女先生『ああ』

阿部『まさ、まだ俺たちは君たちを良く知らない。やることはいっぱいあるんだ』

まさ『で、でも』

女先生『安心しろ。阿部はこういうときだけはマジメだから』

まさ『そ、そう……』

阿部『さ、いくぞまさ』

まさ『うん……』


ちょ！どこさわって……ぁん！

ほう、いい声で鳴くじゃないか……

ば、バカ…ぁっ、そ、そこは！

ところでこいつを見てくれ、どう思う？

凄く……大きいです……


女先生『よーし、ちょっくら殺してくるか』

―その後も色々とやりましたね―


まさ『つ、疲れた……』

女先生『お疲れ、大変だったろ』

まさ『うん……』

まさ『あれ？ところで阿部は？』

女先生『ん？あー、そういやぁ今日は用事があるとかでさき帰ったぞ』

まさ『へー……』

女先生『そういやぁ』

女先生『まさ、お前仕事いいのか？』

まさ『え？』

女先生『お前、それでも社長なんだろ？』

まさ『ああ、大丈夫ｗ元々僕のやることなんてそんなに無かったしｗ』

女先生『ふーん……そんなもんか』

まさ『それより、飲みに行こう！そうしよう！』

女先生『まったく、本当に酒の好きな奴だ……』

休憩させてもらおう
今日中に過去編終わるかな
質問あればどうぞ

女先生『リピートアフタミー』

女先生『俺は、死なない』

まさ『俺は、死なない』

女先生『お前とずっと一緒にいる』

まさ『お前とずっと一緒にいる』

女先生『俺が好きなのは』

まさ『俺が好きなのは』

女先生『お、お、女先ｓ　阿部『阿部だけだ』

まさ『阿部だけだ』

阿部『まさ、本当か！』

まさ『え？あれ？え？』

阿部『よし、そうと決まれば愛を育もう！』

まさ『ちょ、ちょおお！！まってまってええ！！』

女先生『…………』ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

阿部『はっ……殺気……！』

女先生『よし、今日も実験張り切っていくぞー』

まさ『お、おー……』

阿部（？）『ｶﾋｭｰ……ﾌﾋｭｰｯ……』ﾋｸﾋｸ




まさ『ふぅ……疲れた……』

女先生『おう、お疲れ』

阿部『毎日毎日、すまんな、まさ』

まさ『ううん、全然大丈夫だよｗ』

女先生『っと、おい阿部、そろそろ行かなきゃいかんぞ』

阿部『ん？あ、そういえばあれがあったか……』

まさ『どうしたの？』

女先生『いやぁな、今日はとあるお偉いさんと話さないといけなくてな』

阿部『チョコレートキスの研究成果を聞きたいそうだ』

まさ『そうなんだ』

女先生『だから、すまん、今日は先に帰っててくれ』

まさ『わかったｗ』

阿部『それじゃぁな、まさ』

まさ『うんｗ』





まさ『…………ｺﾞﾎｯ』

まさ『………もう、かな……』ﾍﾞｯﾄﾘ

まさ『…………』ｺﾞｼｺﾞｼ

―女先生の家・まさ同居中―


まさ『ふぅ……ふぅ……』

まさ『……震えはこない……でも時々血痰がでる……』

まさ『……バレるのは、近いかな……』

まさ（……そして）

まさ（もう、その時は近いんだろうか……）


バタンッ


まさ『！』

女先生『今帰ったぞー』

まさ『お帰りｗ』

女先生『ん』

まさ『…………』ﾌｰｯ

女先生『……まさ』

まさ『……ん？』

女先生『お前、何か隠してないか？』

まさ『え？何が？』

女先生『…………』

まさ『…………』

女先生『……いや、私の気のせいだったみたいだ』

まさ『ｗｗｗ』



まさ『女先生』

女先生『ん？』



まさ『僕は……死なないからね』

女先生『……まさ？』

―そんな日常が続き、そして―



阿部『よし、今日も順調順調』

女先生『…………』

阿部『……どうした？』

女先生『……なぁ、阿部』

阿部『ん？』




女先生『おかしいんだ、まさが』



阿部『……何だと？』



女先生『最近、まさが症状を起している姿を見ないんだ』

阿部『……どういうことだ』

研究員が変態のすくつだ

女先生『キスだって、いつもあいつからしてくる』

女先生『だが、その度に気づくのは、あいつはいたって普通の状態だ」

阿部『……正常で、か？』

阿部『だが、それは別に恋人同士なら――』

女先生『あいつの言うところの、貯めを作っているのかもしれん』

女先生『だが、何故だか近頃のあいつの様子が、不気味に思えるんだ』

阿部『…………』

女先生『症状は、不定期に起きるはずだろう？』






女先生『じゃぁ、何で私は最近一度も見ていないんだ？』


阿部『……おい、まさか……』


女先生『……かもしれん』

阿部『……畜生っ！！』ﾀﾞﾝｯ!!

阿部『実験を中止しろ、今すぐ確認することがある！』

メンバー員『わ、分かりました』



まさ『……どうしたの？急に中止だなんて』

女先生『…………』

阿部『…………』

まさ『………？』

まさ『ねぇ――』

阿部『まさ』





阿部『お前、今どのステージだ』

まさ『……何を……』

女先生『まさ……』

まさ『女……先生まで……』

阿部『…………』

まさ『僕は、中期段階だよｗ』

まさ『ステージなんてｗ最終段階に突入してるわけが――』



阿部『……実験を開始する』

阿部『内容は、死ぬ寸前までキスを控えることだ』

まさ『……！！』

女先生『…………』

阿部『まさ、今すぐ実験室に入れ』

まさ『……阿部』

阿部『…………』

まさ『…………分かった、よ……』ｽﾀｽﾀ


メンバー員『準備完了』

女先生『……始めろ』

メンバー員『……二十時間目突入』

阿部『……被験者のデータを』

メンバー員『どうぞ』ｽｯ

阿部『…………』

女先生『……どうなってる』

阿部『……異常なし……』

阿部『一般的に、全て正常値だ』

女先生『…………』

メンバー員『あ、あの……』

メンバー員『このままで、いいんでしょうか？』

メンバー員『もしかしたら、発作が……』

女先生『続けろ』

メンバー員『……了解……』

メンバー員『二十、四時間目……突破しました……』

ざわ・・・

　　　ざわ・・・

メンバー員A『おい、こりゃぁどういうことだ？』

メンバー員B『おかしいぞ……』

メンバー員C『一体何が……』


阿部『……確信に変わったな』

女先生『…………』


阿部『実験を中止、これより被験者と重要な話し合いに移る、俺と女先生以外退出してもらう』


ぞろぞろ


まさ『…………』ｶﾂｶﾂ



阿部『……それで』

阿部『今、どのステージにいるんだ、まさ』

阿部『もうごまかしはきかないぞ』

阿部『中期段階なら、二十四時間キスしないと確実に死に到るはず』

阿部『これは今までの事例でも確認されている、絶対のデータだ』

阿部『しかし、これと異なり、二十四時間キスしなくても死なない段階が存在する』

阿部『それが最終段階だよ、まさ』

まさ『…………』

阿部『そして、このチョコレートキス患者には特殊な能力がある』

阿部『それは、本人しか最終段階のステージが分からないということだ』

阿部『何故分かるのかは不明、感覚的なものか、或いは本能的なものか』

まさ『…………』

女先生『……まさ』



阿部『答えろ。今、どのステージなんだ！！』

まさ『…………』



まさ『マイルド……ミルク……』