女｢あの子かわいいね｣

友｢そうだね、ちょっと話し掛けてみる？｣

女装｢………」

女「ねぇねぇ」

女装「あっ…あぅ……」

友「恥ずかしがり屋さんなのかな？」

女「そうみたい。でもそこもかわいーね」

女装「うぅ……」


男「畜生…ほいほいと女子が周りに集まるあいつがうらやましいぜ…」

男「なぁ、なんで女装なんてしてるんだ？」

女装「ああ、それは女の子が苦手だからなんだよ」

男「…意味がわからない」

女装「いや、女の子の格好をすれば女性恐怖症が治るかなって」

男「…そうか、治るといいな」

女装「うわぁ!?」

男「どうした？」

女装「そ…そこに女の子が…」

男「それは鏡だ」

男「外を歩くときくらい普通の格好してくれないか？」

女装「そういうわけにはいかないんだ」

男「どうしてだ？」

女装「男二人で歩いてたら逆ナンされるかもしれないだろ」

男「そういうのなんて言うか知ってるか？」

女装「ん？」

男「自意識過剰」

支援

④

女「ねぇ、名前はなんていうの？」

女装「あ……あの……」

友「教えて教えて」

男「もしかしたら逆効果なんじゃねえか？女装」

女装「いやぁ、まいったね」

男「何がまいっただ、羨ましいぞ」

女装「なんだよ、ならお前も女装してみるか？」

男「嫌だよ」

女装「ものは試しだ。ほらカツラ」

ｶﾎﾟｯ

男「……どうだ？」

女装「うっ……あっ……」

男「お前駄目だな」

支援

支援

男「女装キャラというのは普通女の子と仲が良いものなんじゃねえか？」

女装「うん、だから女装してるんだけどね」

女「あっ、さっきの子だ」

女装「ひっ……」

男「おい、俺の後ろに隠れるな。
仲良くなるチャンスだろ」

女装「ゴニョゴニョゴニョ」

男「やめろ！耳もとで喋るな気持ちわるい」

女「おお…ラブラブだ…」

女「もしかして、この子の彼氏さん？」

男「違います」

女装「ゴニョゴニョゴニョ」

男「ん？そういうことにしてって？
いや、だから耳元で呟くな！それに嫌だっつの！」

女「ほほぅ…友達以上恋人未満の関係ですか」

男「違います！」

女装「喫茶店入るたびにこの格好でよかったと思うよ」

男「なんでだ？」

女装「パフェなんて男のままじゃ恥ずかしくて食えないだろ」

男「いや、普通に頼めるだろ」

ウェイトレス「ご注文のほうはお決まりになりましたか？」

女装「ひっ…」

男「…一人でこれそうにないな、お前。
コーヒーとパフェください」

イケメン「ねぇ彼女」

女装「すいません急いでいるので」


男「男にナンパされてたな」

女装「それだけ女装が完璧ってことかな」

男「男相手だったらあっさり対応できるんだな」

女装「まあね」

女「あっ、またあったね」

女装「…う……うん」

男「……はぁ」

女装「女性恐怖症を治すいい方法を考えたんだ」

男「いい方法？」



男「…で、なんで遊園地のミラーハウスにくる必要があるんだ？」

女装「女装した自分の姿も怖いってとこがポイントかな」

男「なるほど」


数分後

女装「ぎゃあああああああああ！」


従業員「あれ？ここお化け屋敷だったか？」

しえん

超（スーパー）バージン！／うちだ藤丸
ですねわかります

女装「おはよっ」

男「おはよ……って、何女子制服着てんだよ！
学校だぞ、どうするんだよ！」

女装「これ妹のな。それに今日は学園祭だぞ。
だるくて休むやつだっているんだ。
大丈夫だよ」

女「あれ？あなた」

女装「あうっ…」

女「その制服、同じ学校だったんだね。
気づかなかったよ」

男(普段は男の格好だからな)

女｢お、彼氏さんもいるね。
相変わらずラブラブー｣

男「だから違います」

支援

女「うちメイド喫茶やってんだよね。
よかったらきてね」

女装「ゴニョゴニョゴニョ」

男「だから自分で話せよ。
これじゃ意味ないだろ」

女「なんて言ったの？」

男「行きますだって」

女「じゃあ待ってる。またね」


女装「ふぅ」

男「ふぅじゃねえよ。
大丈夫なのか？メイド喫茶なんて女子だらけだぞ」

女装「だから行くんだよ。
そのほうが女性恐怖症にもきくだろ」

男「たった一人でもあの有様なのにか…」

女装「…メイドが沢山いる」

男「当たり前だろ、メイド喫茶なんだから」

女「あ、来た来た」

女装「ひっ…」

女「いやぁ、私午後からだったんだけど、
無理して変わってもらっちゃったんだよね」

女装「う…う……」

男(…メイドさんが怖いって、お前何者だよ)

女｢あ、そうだ。あなたもメイドさんやってみる？｣

女装｢ゴニョ…」

男「自分で話せ」

女装「…あ…う…」ｺｸﾘ

男(自分で追い詰めてるなぁ…)

女｢うんうん、それがいいよ。
似合うと思うよ。
じゃあ行こう｣

女装｢あ…あ……」

男｢つれていかれたけど大丈夫なのか…｣

女｢見て見て、すっごくかわいいよ｣

女装｢………」

男「残念なことに似合ってるな」

女「あ、お客さんきたからちょっと待ってて」


男「着替えなんてしてばれなかったのか？」

女装「個室の更衣室だから大丈夫だったよ。ただ……」

男「ただ？」

女装「…鏡までついていたのがね。
もろにメイド姿の自分を見てしまったよ」

女が苦手というよりシャイという扱いを受けてる女装子が通り抜けますよ

女「接客とかやってみる？」

女装「…う……あ」

女「いきなり男のお客さんは怖いでしょ？
それに彼氏さんも嫌だよね」

男「いや、こいつの場合は…」

女「でも大丈夫！ちょうど女の子のグループがお客にきているの」

女装「あ…あわわ…」

女「はい、メニュー表、じゃあ行ってきて」


男(…この子、あまり人の意見を聞かないんだな)

準にゃ・・・

男もう彼女っての否定すんのあきらめたな

女装｢め…めめ…メニュー…」

友「あぁ!?」

女装「ひっ…」

友「この前の子じゃん」

客「あれ？友の知り合い？」

友「うん、この前女と一緒にいたときに会ったんだよね」

女装「め…めめ…めにゅ」

友「いいよいいよ。女のクラスじゃないんでしょ。
とりあえずここに座りなよ」

女装「あうっ…」


男「あっちゃー…」

女「じゃあ私が代わりにメニューとりにいってくるね」


男「…これはしばらく帰してもらえそうにないな」

俺、なんか目覚めそうだ

メイドだと・・・？

>>32
こ、これは…男なのか…？

>>32
うめぇｗｗｗ

>>32
なめたい！不思議！

>>32
男でもいい結婚したい

友「ほんとよく似合ってるねぇ」

女「でしょ！」


男「いつの間にか、あの子もグループに混ざってるし」


女装「………」ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ


男「…まぁ、がんばれよ」

女装「はぁ…はぁ…」

男「よかったな。忙しくなったおかげで解放されて」

女装「ちょ…ちょっと保健室で休んでいきたいだけど…」

男「わかった、連れてってやるよ」


男(さっきの、女装以外では羨ましい状況だったな)

保健室

男｢そういえばお前、妹いるんだよな｣

女装｢うん、いるけど｣

男｢流石に妹は怖くないだろ｣

女装｢あはは…それがね…」

男「怖いのかよ！」

妹「保健室では静かにしてください」

男「あ、ごめんなさい」

女装「わ…忘れてた…」

男「ん？」

女装「妹、保健委員だった…」

男「今の妹かよ！」

妹「静かにしてください」

男「…何度もすいません」

女装「ひ…ひぃ…」

男「おい、お前隠れてろよ、ばれるぞ」

妹「彼女さんも注意してくださいね」

男「大丈夫みたいだな」

妹きたー

女装「妹は…特に怖いんだ…」

男「どうしてだ？」

女装「家ではなるべく自分の部屋に引きこもってるんだけどね…
妹は何かと理由をつけて部屋に入ってくるんだよ」

男「そ…そうか…」

女装「しかも…お兄ちゃん、お兄ちゃんってすりよってきて…
思い出すだけで鳥肌が…」

男「すごく羨ましいんだけど」

おのれ美形め！

天国じゃないか……

女装「男、そろそろ出ようか」

妹「男？…どこかで聞いたような…
あっ、そうだ！」

男「俺がどうした？」

妹「お兄ちゃんのお友達ですよね」

男「あぁ、そうだけど」

妹「その…さっきはすいません」

男「いや、悪いのは俺だし」

妹「いえ、あ、お兄ちゃんどこにいるかわかりますか？」

女装「ひっ……」

男(目の前にいるがな)

女装｢学園祭がここまで怖いものだったとは…」

男「怖いのはお前だけだろ」

女装「もう帰りたくなった…」

男「それがいいかもな」

女装「じゃあ帰…」

女「やぁ、奇遇だね」

妹「あ、男さん、
お兄ちゃんどこにもいませんでした」


男(…なんというフラグ体質)

いいなぁ、すごくいい

女装「…今日は疲れた」

男「よかったじゃないか。
あの子とメアド交換までできて」

女装「そのせいで携帯がなるたびに驚くんだよ…」

男「妹ちゃんも俺と一緒ならお前に会えるかもってついてきたしな」

女装「…もう今日のことは話さないでくれ」

性欲を持て余さないのか？

男「頼むから変な方向へは走らないでくれよ」

女装「大丈夫だ、女の子に興味がないわけじゃない」

男「なんだ、そうなのか」

女装「怖いんだ」

男「うん、知ってるから」