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    元スレまほ「大洗女子学園、西住まほ。短期転校手続きは済ませてきた」

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    351 = 349 :

    「けっこうイケるね干し芋ピザ。おいしいよチョビ丸」

    アンチョビ「アンチョビだってば!よろこんでもらえてなによりだ!」

    「そんで、どーお?西住ちゃんのお姉ちゃん。大洗の各チーム巡りは?」

    まほ「順当に進んでいる。あとは亀さんチームとあんこうだけだ」

    「それじゃ次はウチくる?カバさんは満喫したでしょ」

    まほ「うーむ、そうだなぁ」

    エルヴィン「ちょっと待った~!まだまだ私達は姉殿と仲良しになってませんよ!」

    カエサル「時間延長を求めます!」

    おりょう「姉者殿はわたさんぜよ!」

    左衛門佐「動かざること山の如し!」

    「モテモテだね~お姉ちゃん」

    まほ「照れる」

    352 :

    ファッションショーとCoCo壱を却下しただけだもんなあ

    353 :

    「あ!会長!やっと見つけましたよ!仕事ほっぽりだしてどこに行ってるんですか!」

    「ありゃー見つかっちゃった。チョビラスが来てたからご飯食べてたんだよ」

    アンチョビ「アンチョヴィ!ついでだ、お前も食べてくかカワシマ。特製干し芋ピザだぞ!」

    「それどころではありませんよ会長!仕事が山積みなんです!早く生徒会室に戻ってーー」

    「ほい、あーん」

    「あーん」

    「美味い!さすが会長!」

    「よきにはからえー」

    アンチョビ「作ったのは私だ!」

    354 :

    「それはそうと会長!早く生徒会室に戻りましょう!仕事が山積なのです!」モグモグ

    「そういうかぁしまもパスタ食べてるじゃん」

    「はっ!・・・おいしくてつい・・・さすが会長です!」モグ

    アンチョビ「それ作ったのも私だって!」

    「こっちのグラタンスパゲテーもおいしいぞー」スッ

    「うンまァ~い!さっすが会長ォ!」モグモグ

    アンチョビ「それも私だ!」

    まほ「なんなのだ」

    「まあおふざけもこの辺にしといて、しゃーないから仕事に戻りますかー。いこっか西住ちゃんのお姉ちゃん」

    エルヴィン「待ってってば!まだ私達カバさんチームは姉殿と一緒にいたいのです!いくら会長といえど強引に引き抜いていくのは納得できません!」チョーユルサン!

    カエサル「それに生徒会の仕事をするんでしょ?だったら姉者を連れていっても仕方ないじゃないですか!」

    まほ「いや、問題無い。大洗の生徒会の仕事っぷりを見学してみたい。みほが言っていた。生徒会の皆が尽力してくれたからこそ、大洗は救われたのだと」

    おりょう「姉者殿・・・」

    まほ「会長の角谷は言わずもがな、副会長の小山も、広報の河嶋も、学園艦を追いだされた大洗の生徒達を懸命に支えたと聞く。有能なリーダー達だとな」

    「当然だ。会長も柚子ちゃ・・・小山も優秀な生徒会だからな」ハハハ

    まほ「君もだ。河嶋」

    「?・・・私か?・・・・・・!?・・・私が!?」

    まほ「ああ、君も非常に有能だと聞いている。みほが言っていた。『河嶋さんは砲撃以外はとても有能な人だ』とね」

    「!!!・・・有能・・・私が・・・」ユウノウ・・・ユウノウ・・・ユウノウ・・・


    「ッハーッハハハハハ!さすが西住の姉だ!見る目がある!やはり黒森峰の隊長ともなれば違うな!」ハハハ

    355 :

    「というわけでいこっかお姉ちゃん」

    エルヴィン「おうぼうだ!職権乱用だー!」ヤイノ!

    左衛門佐「殿中でござる!殿中でござる!」ヤイノ!

    アンチョビ「食べたイタリアンの代金はらえー!」ヤイノ!

    「ええ~い!やいのやいのと騒ぐんじゃない!カバさんチーム、西住まほとの交流はまた後ですればいいだろう。順番を守れ順番を」

    おりょう「ぶー」

    「アンツィオ、釣りはいらん。とっとけ」ピラッ

    アンチョビ「う”う”う”わ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ーーー!一万円もぉぉぉぉぉ!?」アリガトウゴザイマース!

    ペパロニ「スッゲー!はじめて見たッスよアタシー!」

    カルパッチョ「架空の紙幣じゃなかったんだ・・・」

    アンチョビ「うぐっ・・・だ、ダメだ!いくらなんでもこんな大金を受け取るわけにはいかん!ちゃんとお釣りを返すぞ!あ!でもそんなにたくさんお釣り持ち合わせてないよ!」

    ペパロニ「ちょっとひとっ走りしてウチの金庫からお釣りとってくるッス!大丈夫!二千円札を二枚も保存してるんスよ!」アタフタ

    カルパッチョ「私も秘密の豚さん貯金箱をもってきます!たかちゃんとLINEのやりとりする度に100円貯金してましたから!」アタフタ

    アンチョビ「私は銀行に行ってお金をかしてもらってくる!あ!ハンコと印鑑をもってこないと!それから生徒手帳も!あ!わ!」アタフタ

    「落ち着け。今日は機嫌がいいのだ。だが本来ならショバ代(場所利用料金)を徴収するところだが大目にみてやってるんだ。そこのところを忘れないように!」

    カエサル「有能とおだてられて調子に乗ってるんじゃないですかー?」

    「そんなんじゃない!これから生徒会室で書類の山を片づけねばならんのだ!あー忙しい忙しい!お前達もなにか面倒事をおこさないように!イタリアンありがとうな」

    「そんじゃあね。あんまり遅くならないうちに帰るんだぞチョビリーヌベスタ」

    アンチョビ「もうかけ離れすぎてなにがなんだか!」

    356 :

    砲撃と指揮以外は有能だな

    357 :

    桃ちゃんは戦車絡まなければ有能だから!(学業から目を背けつつ

    358 :

     ―生徒会室

    柚子「大洗女子学園の心臓部、生徒会室にようこそ西住まほさん。どうぞ、粗茶ですが」ソチャッ

    まほ「ありがとう」

    「茶菓子に干し芋ケーキを用意した。干し芋クレープに干し芋ミルフィーユもある。干し芋パイに干し芋ハーゲンダッツも・・・」ゴチャゴチャ

    まほ「すごい待遇だな」

    「まあ西住ちゃんのお姉ちゃんには大恩があるからね。もちろん大学選抜戦に駆けつけてくれた他の学校のみんなにもだけど」

    「改めて礼を言わせてくれ、西住まほ。おかげで我が校は廃校を逃れられた」

    柚子「いずれきちんとした形で黒森峰にも他校にもお礼に伺うわ」

    まほ「気にすることはない」

    「それから・・・ごめん」ペコ

    まほ「・・・何故謝る?」

    「西住ちゃんのお姉ちゃんには謝らなきゃってずっと思ってたんだ。戦車道を嫌って転校してきた西住ちゃんに、私達は無理矢理戦車道をやらせた」

    まほ「・・・」

    「西住ちゃんがいてくれたから、大洗は廃校せずに済んだ。西住ちゃんがいてくれたから、私達は戦車道を楽しめた。西住ちゃんは私達みんなを救ってくれた・・・でも、それは私が強制したから」

    「なりふり構っていられなかったとはいえ、西住ちゃんの気持ちも考えずに強制的に戦車の道に引っ張り込んだんだ。本人にも謝るけど、お姉ちゃんにも謝らなきゃなんない・・・本当にごめん」

    まほ「・・・」

    359 = 1 :

    まほ「頭を上げてくれ。私に謝る必要はない」

    「・・・」

    まほ「たしかに、無理強いさせるのは褒められたことではない。いかなる武道も己から進んで取り組んでこそ意義がある」

    まほ「だが、おかげでみほは再び戦車道を楽しめるようになれた」

    まほ「あの子も小さい頃は、純粋に戦車が好きな子だった。だが中学、高校と進むにつれ、次第にその気持ちは薄れていった。西住の名と黒森峰という枠があの子を窮屈にしていたのだろう」

    まほ「去年の決勝戦の出来事・・・あれが『ラクダの背を折った藁の一本』という奴だ。最後のきっかけとなり戦車から降りる決意をした。戦車道に関わることも嫌になったのだろう」

    まほ「だが・・・大洗で君達と戦車道をすることで、あの子の戦車に対する意識が変わった。枠に囚われず、純に戦車道を楽しむことが出来るようになった」

    まほ「決勝戦・・・黒森峰との試合の後、あの子は笑顔で私に言ったんだ・・・」


     ~みほ「お姉ちゃん、やっと見つけたよ。私の戦車道!」~


    まほ「過去のどの試合に勝った時よりも、試合に負けたあの時が、私にとって一番うれしかった」

    360 = 1 :

    まほ「結果的にとはいえ、君達がみほに戦車道をさせたからあの子は再び戦車が好きになれた。自分の道を見つけられた」

    まほ「君達は、大洗はみほのおかげで救われたと言うが、その逆でもある。大洗がみほを救ってくれた。君達がみほを救ってくれたんだ」

    まほ「礼を言うのは私の方・・・ありがとう。あの子と友達になってくれて」

    柚子「まほさん・・・」

    まほ「昔からやんちゃで、枠に収まるような子ではなかったからな。手を焼くだろうが、みほのことを任せるよ」

    「任せてちょうだい」フンス

    「さすがは西住まほ!器が大きい!私が見込んだだけのことはある!」ハッハッハ

    柚子「西住ちゃんが存分に高校生活を楽しめるように全力でサポートするね!そのためにも会長、桃ちゃん、まずはこの仕事の山を片づけないとね」

    「あう~、めんどくさいな~」

    柚子「はい、ハンコです」スッ

    「あいよー」ペッタン スッ ペッタン スッ ペッタン

    「ふいー、つかれたよー」グテー

    柚子「お疲れさまです。はい、疲労に利く干し芋パフェです」

    「わーい」

    まほ「・・・」

    361 :

    干し芋ジャンキーすぐる

    362 :

    まほ「仕事というのは書類に判を押すだけなのか?」

    「うん。だいたいのことは小山とかーしまがやってくれるから、私はハンコ押すだけ万事オッケーなんだよ」

    まほ「すごい」

    「会長、この書類にもハンコを押してもらえますか?」スッ

    「あいよー」

    まほ「それは?」

    「生徒会予算の書類に~、部活動の活動報告書類に~、買い出しの決算書類に~、干し芋入荷しますの書類に~、バレー部復活禁止の書類に~」ペッタンペッタンペッタン

    まほ「えっ」

    「おー、これは大事な書類だね。廃校は無しですよーっていう書類」ペッタン

    まほ「どういう書類なのだ」

    「たとえば、もしこの書類を失くしたりしちゃったら、大洗の廃校取りやめは取りやめってことになるんだよ」

    まほ「どういう書類なのだ」

    「会長、そのような大事な書類はすぐにしまっておきましょう」

    「そうだねー。ハンコも押したし、いつまでもそのままにしとくと風でピューっとどっかに飛んでっちゃうかもしれないもんねー。まーそんなことなるわけが」

     風<ピューーー

    「あっ」

    「どわあああああああああああああああああ!」

    363 = 1 :

    柚子「わっ、どうしたの桃ちゃん、急に大声出して」

    「ゆっ!ゆっ!ゆずっ・・・ゆずちゃっ・・・!」ガクガク

    柚子「え?」チラ

     書類<ヒュ~

    柚子「わああああああああああああ!大事な書類が風に吹かれて!」

    「な、なんと!」

     窓<ヒュルリ~

    柚子「おあつらえむきに開いてた窓から外にぃぃぃ!」

    「なんとぉー!」

    「こまった。ちょっとヤバイ」

    「ぅおのれぇっ!逃がすかぁ!」ガッ

    まほ「待てまて。追いかけようとするな。窓に足をかけるな。落ち着け」

    「落ち着いていられるかぁ!あの書類が無ければ今度こそ廃校なんだ!身体の一つや二つくらい差し出してでも失くすわけには――」

    柚子「ああっ!見て!道路に落ちるよ!あ、あのままじゃ走ってる車の上に乗ってどこかへ行っちゃうよぉ!」

    「うわああああああああああ!だれかなんとかしてくれぇぇぇ!」

     書類<ヒュ~


     パシッ

    「!!!」


    役員「君達、勝手に廃校になってもらっては困るよ」

    364 = 1 :

     ガラ!

    役人「まったく、大事な書類を風に運ばせて失うなんて、社会に出たら誰も拾ってくれたりはしないのですよ」

    「は、はい・・・」

    役人「この書類を紛失してしまったら大洗は廃校になってしまうんでしょう。大事にしまっておきなさい」スッ

    柚子「わざわざ届けに来てくれたんですね・・・」

    「ありがとうございまーす」

    役人「勘違いしてもらっては困るよ。大洗を廃校にするのはこの私だ。他の誰かに廃校にさせられたりしては困るんですよ。ましてや書類紛失という生徒のミスで廃校など我慢できないのです」

    柚子「は、はあ・・・」

    役人「偶然私が近くを歩いていて助かりましたね。では、これで・・・だが忘れないでいただきたい。大洗を廃校にするのは文科省役人の仕事!いつか必ず廃校にしてみせるからな!」ダッ!

    「あいよ~」バイバーイ

    まほ「なんなのだ」

    365 = 1 :

    >>363
    役員じゃなくて役人でした

    366 :

    バレー部…

    367 :

    辻さん本当に偶然か…?

    368 :

    中の人ネタいいぞーこれ

    369 :

    更新乙
    さり気なく、らぶらぶ大作戦の最新刊ネタが混ざってるな
    副会長の業務は闇深だぜ!

    370 :

    >>368
    !?・・・中の人ネタは特になにも書いてないけど・・・ど、どれが?・・・たぶん偶然です。中の人ネタはカエサルくらいしか書いてない

    >>369
    !?・・・まだ最新刊買ってないんだけど・・・たぶん偶然です

    371 :

    「さー、仕事も終わったしどっか遊びにいこーよ。せっかく西住ちゃんのお姉ちゃんが来てるんだから、大洗の町を案内してあげなきゃね」

    柚子「ダメですよ会長。生徒会の仕事は随時増えていくんですから。ほら、新しい書類です」ドサンコ

    「自動車部からの予算UPの申請書類です。それから風紀委員の備品リスト、それにバレー部復活希望の署名書・・・これは処分しておきます」ビリ

    まほ「えっ」

    柚子「まだまだありますよ。うさぎ小屋増築の件の書類、学校に筋トレジム増設の要望書、大洗全生徒ソウルネーム命名計画書、Ⅳ号戦車に住み着いた猫の飼い主探しの草稿書類・・・」

    まほ「忙しいんだな」

    「それだけ頼りにされてるって思えばやりがいはあるよ」

    「それだけではない。直接生徒会室に相談に来る者も多いのだ」

     生徒A「すみませ~ん、ケータイ落としちゃったんですけど届いてませんか~?」 生徒B「校舎の窓ガラスが壊して周られてるんですけどー」 生徒C「うさぎが逃げてる!」

    「あぁー、はいはい。ケータイな、届いてるぞ。窓ガラスな、風紀委員に掃除してもらう。うさぎな、一年達に捕まえてもらおう」

    柚子「ね?こんな調子でやることがひっきりなしなの」

    まほ「大変だな」

     生徒D「校内でカンテレ弾いてる怪しい人が!」 生徒E「集団で走り回ってる人達が・・・」 生徒F「意味不明な言葉並べたててお茶飲んでる人達がいるのでなんとかしてください!」

    「ちょっとつまみだしてくる」

    まほ「本当に大変だな」

    373 = 1 :

    「ごめんねーお姉ちゃん、せっかくなのに仕事仕事で」

    まほ「構わない。お前達は学校のために頑張っているのだからな。とてもいい見本になる」

    「私ハンコ押してるだけだけどねー」

    柚子「それも大事な仕事ですよ。それに会長は会長にしかできないことをやるんですから、それでいいんです」

    まほ「話に聞いたが、お母様を味方につけて文科省役人を説き伏せたとか。なかなか出来ることではない」

    「いやー、それほどかなー」デェヘヘ

    柚子「会長はやる時はやる人ですからね。やらない時は何もやらないけどやる時になればしっかりやります。やらない時がほとんどなので何もやらない人と思われてますがやる時はやりますよね」

    「その通り。他のことは小山とかーしまがぜーんぶやってくれるから私は楽できるのだー。二人のおかげで私は自分のやるべきことに注力できるのだー。二人がいるから私は楽しいのだー」

    柚子「もうっ、調子がいいんですから」

    まほ「・・・」

     ガチャ!

    「ただいま戻りました。迷惑な余所者達を厳重注意してきました」

    「おかーりー」

    「それから・・・会長、一つ問題が・・・」

    「お?どったの?」


    愛里寿「・・・う・・・」グスン

    「迷子を拾いました」

    まほ「・・・」

    374 = 1 :

    今回はここまでで

    375 :

    乙。
    バレー部に対する所業が文科省が大洗に行ったものより酷い、とかマジ突っ込みをしてみる。

    376 :

    大人は嘘つきではありません、間違えるだけなのです
    嘘をつくのは子供の方です

    378 :

    >>376
    いいえ嘘つきです

    379 :

    「ありゃ?島田ちゃんじゃーん。また大洗に来てたの?」

    まほ「また?」

    柚子「劇場版DVDに付属してるOVAで愛里寿ちゃんは大洗に来てたんです」

    「ベンチに腰をかけてうずくまっていたんだ。だから大洗に正式に転校してもらうために・・・じゃなくて心配だったから優しく声をかけた」

    柚子「桃ちゃん、欲を隠して」

    まほ「どうしてベンチに一人でいたんだ?」

    愛里寿「じつは・・・来る途中の船で酔って・・・」

    「やっぱり船はニガテなのかー」

    柚子「気分が悪かったからうずくまってたの?」

    愛里寿「ううん・・・持ってきた地図が大洗の地図じゃなくて世界地図だったから頭をかかえてたの」

    まほ「ポンコツじゃないか」

    「ポンコツじゃないか!」

    愛里寿「ポンコツじゃないもん」

    380 = 1 :

    「で、今日はどんな用事で大洗に来たの?」

    愛里寿「スパイに来たの」

    まほ「えっ」

    愛里寿「あっ、いけない。これは秘密なんだった。みんなナイショにして」シーッ

    「オッケーオッケー」ニハハ

    「ちょっと待った。島田愛里寿・・・スパイに来たのか?」

    愛里寿「!・・・ど、どうしてそれを!」アワアワ

    柚子「戦車道強い人ってみんなこうなのかな?」

    「大洗に転校したくて見学に来たというのなら歓迎するが、スパイだというのなら話は別だ!会長、やっちゃってもよろしいですか!?」

    「やっちゃってー」

    「拷問開始!」ドタバタドタバタ! ダン! ザッ! グルグルグル!

    まほ「おお・・・島田愛里寿をイスに座らせ、テープでぐるぐる巻きにして動きを封じた」

    愛里寿「わーなにをするつもりだあ」

    「・・・私にはわかっていた。一目見た瞬間、君が敵の刺客だということがな。匂いでわかる。いくら誤魔化そうとも、犬畜生の匂いはわかるぞ」キラッ

    愛里寿「あわわ・・・眼鏡が光って怖い・・・」ブルブル

    「捕らえられたスパイがどうなるか・・・子供でもわかるだろう。ふふふ・・・楽しいんだコレが」ニヤリ

    柚子「はい、桃ちゃん、これを。拷問道具」スッ

    愛里寿「く、くちは割らないぞ!私は島田流後継者!忍者はぜったいに秘密をバラさないんだから!い、いたいことはしないで・・・」ブルブル

    「さあ!イタチ野郎め!覚悟しろ!」クワ


    「こちょこちょこちょこちょこちょ・・・」コショコショ

    愛里寿「きゃー!やめてー!あははははは!」コショコショ

    381 :

    微笑ましい

    382 :

    三角ボタン連打しないと

    383 :

    くすぐられ過ぎて愛里寿ちゃんが酸素欠乏症になってVガンダムのファラさんみたいになったりして…

    384 :

    「さあ吐け!早くゲロっちまえ!なぜ大洗に来たんだ!?何が目的なのだー!」コショコショ

    愛里寿「あはははははは!い、言う!言うから!大洗の人気のヒミツをさぐりにきたのー!」コショコショ

    「なに?・・・どういうことだ?」ピタリ

    愛里寿「はあ・・・はあ・・・じ、実は島田流戦車道は世界中に広まってるけど、そんなにポピュラーじゃないの。広く浅くというか・・・西住流は素人にも人気があるけど、島田は玄人向けなの」

    愛里寿「戦車道に詳しくない人でも西住流は聞いたことあるくらいメジャーなのに、島田流はちょっとだけマイナー・・・だからもっと大衆受けするように工夫しないといけない」

    愛里寿「そこで、つい最近まで全くの無名だったのに今や飛ぶ鳥を落とす勢いの人気っぷりの大洗にその人気の秘訣を探るために、お母様の指令を受けてスパイに来たの」

    「なんだそんなことだったのか。拷問おわり!」テープハガシハガシ

    柚子「だったらメジャーな西住流に人気を集めるイロハを教えてもらったらいいのに」

    愛里寿「私もそう言ったけどお母様が絶対にイヤだって」

    まほ「心外だ」

    「まあライバル流派にアドバイスもらうなんてシャクだろうからね~」

    柚子「あのね愛里寿ちゃん、期待しているところ申し訳ないんだけど、私達から教わるようなことはないと思うよ。私達が話題になったのは色々複雑な背景があったからだから」

    愛里寿「うん。いい」

    柚子「え?」

    愛里寿「島田流がマイナーなことを心配してるのはお母様だけ。私はそんなに気にしてない。ほんとは遊びに来たかったから引き受けたの」

    柚子「あっ、そうなんだ」

    まほ「なんて子だ」

    385 = 1 :

    愛里寿「でも迷子になってたのは本当。助かった」

    まほ「河嶋が拾ってくれてよかったな。やはり有能だ」

    「そういうことだが!」カッカッカ!

    「まあ気軽に大洗を満喫してってよ。最近は遠方から来る観光客も多いし、遊ぶとこはたくさんあるからね」

    愛里寿「うん。みほさんにも会いたい」

    まほ「おっと、それは私が先だ」

    愛里寿「あなたは姉妹なんだからいつでも会えるでしょ」

    まほ「今は離れて暮らしている。だから今日はみほは私と遊ぶんだ」

    愛里寿「家族なのに離れ離れなんて・・・仲悪いの?」

    まほ「仲良い。仲良いぞ。仲良いけど色々大人の事情があるんだ。子供にはわからんだろうがな」

    愛里寿「わたし大学生」

    まほ「わたしはお姉ちゃんだ」

    「まーまーご両人、言い争いはそこまでにして。そのまま大規模な抗争に発展しそうでおっかないからさ。まったく、西住ちゃんモテモテだね~」

     扉<コンコン

    典子「失礼しまァす!バレー部です!校内パトロール中に怪しい不審者をとっ捕まえたので連行しました!」ビシッ

    「ぬゎんだと!?不審者!?」

    典子「はっ!こちらに!」グイ


    エリカ「・・・」ズ~ン・・・

    まほ「いい加減にしてくれ」

    386 :

    確かに不審者だ…ワニ

    387 :

    これは罠わに!

    388 :

    「ぎゃあ!なんだそれは!ワニじゃないか!どうしてワニが学園艦に!」

    あけび「校内を徘徊してたんですよ。危ないんでふんづかまえてきました!」フンス

    エリカ(うう・・・不覚よエリカ・・・失態よエリカ!この特製ワニさん着ぐるみでワニに扮装して大洗に潜入したっていうのに、あまりにも扮装が完璧すぎて逆に捕まるなんて・・・)ズ~ン

    柚子「野生のワニかしら・・・それにしても大きいわね」

    愛里寿「かわいい」

    まほ(みんな気付いていない・・・あれはエリカが大事にしているお気に入りのワニさん着ぐるみ。ハロウィーンの時にきていたものだ。その証拠に腰のあたりにタグがあるはず・・・)ソッ・・・

    まほ(やはり。タグにしっかり逸見エリカと名前が書かれている。つまりこの着ぐるみの中身はエリカだ。何故大洗に・・・)

    「いやーワニがウロウロするようじゃこの学園艦も危ないねー。よし、風紀委員に学園艦内のワニを一斉に駆除してもらおっか。もちろん、このデカイワニもね」

    エリカ「!」ビクッ

    「さすが会長!誰かが襲われる前に手を打つその采配!ようし!このワニの駆除は私にお任せください!柚子ちゃん、ワニ革バッグが欲しいと言ってただろう?」

    柚子「わーい、ありがとう桃ちゃん」

    エリカ「ちょ、ちょっと待った!・・・え、えーっと・・・ぼ、僕は悪いワニさんじゃないワニ!ひどいことしないでほしいワニ!」ワニワニ

    「ぎゃあ!ワニがしゃべったあ!」ドキィ!

    柚子「見せモノにしたら儲かるよ桃ちゃん!」

    「ミュータントかねぇ」

    愛里寿「かわいい」

    まほ「落ち着けお前達」

    389 = 1 :

    「なーんだ、逸見ちゃんだったのかー」

    エリカ「くっ!・・・バレてしまったわに!」ギリッ

    柚子「いつも語尾にわにつけてるの?」

    まほ「エリカ、どうして大洗にいるんだ?それもワニに扮して潜入するとは・・・」

    「まさか貴様もスパイじゃあるまいな?拷問道具用意!」ザッ!

    エリカ「スパイじゃないわよ!・・・仮にも私達は大洗に敗北を喫してしまった。次こそは必ず勝たなければならない。だから大洗に潜入し、戦いに役立つ情報を探っていたわけよ」

    「なーんだ、そんなことだったのか」

    「やはりスパイじゃないか!」

    エリカ「べ、別にみほ・・・じゃなかった副隊ちょ・・・じゃなかった元副隊長が大洗で元気に楽しくやってるのか気になって忍びこんでた訳じゃないわよ」

    柚子「そっちが本音ね」

    「やっぱ西住ちゃんはモテモテだね~」

    まほ「さすがはみほだ」

    愛里寿「さすがみほさん」

    「ええい!どいつもこいつもポンコツか!マトモな奴はおらんのか!」

    390 = 1 :

    「あのー、ところでワニに変装した逸見さんを見つけたのは我々バレー部なんですが・・・」

    「ん?おお、そうだ。忘れていた。報告御苦労。後はこちらで対応しておく」

    妙子「いえいえ、大したことではありません」

    典子「ところで相談なのですが、今回の我々バレー部の働きを認めてくれるのであれば是非バレー部の復活を――」

     扉<バタン

    「さて、二人のスパイをどうします会長」

    まほ「ちょっと待て。アヒルさんチームに対して冷たすぎないか」

    「いつもこうだ」

    まほ「余計ひどい」

    「そりゃ本音ではバレー部復活させてあげたいよ。アヒルさんチームめちゃくちゃがんばってくれたし。でもね・・・どうしてもバレー部を復活できない理由があるんだよ」

    まほ「っ・・・そ、それは一体・・・」ゴクリ

    「部員が足りない」

    まほ「そりゃ仕方ない」

     エリカ「今のうちよ島田流。こっそり逃げ出しましょう」ソロ~

     愛里寿「うん。このかくれみの術の布をかしてあげる。これを使えば姿を隠せる」ソロ~

    「おい!そこっ!動くな!」ピピー!

     エリカ「!」サッ! 愛里寿「!」サッ!

    「むむっ!き、消えたぞっ!」キョロキョロ

    柚子「やっぱり桃ちゃんが一番ポンコツだね」

    391 :


     ――西住邸――

    しほ「ようこそいらっしゃいました。島田流家元」

    千代「いえ、今日はお招きいただき、誠にありがとうございます。西住流家元」

    しほ「・・・」

    千代「・・・」

     ガラ・・・

    菊代「失礼します。お茶をお持ちしました」ソッ・・・

    しほ「ありがとう、菊代さん」

    千代「・・・フフ」

    しほ「・・・なにか?」

    千代「いえ、別に」フ・・・

    しほ「・・・島田流家元、今日はプライベートな顔合わせです。前回そちらのお宅を訪問させてもらった時は、私が西住流を正式に襲名した挨拶もかねてのもの。故に互いの立場を尊重していました」

    千代「そうですね」

    しほ「しかし今日は違います。私達以外には誰もいない。礼節をとりつくろった挨拶でもない・・・私的な会合です。堅苦しい態度はやめにしましょう」

    千代「・・・そうね、わかったわしぽりん」

    しほ「途端にそれかちよすけ!その呼び方はやめなさいと言ってるでしょ!」ヤイノ!

    千代「あなただって人のことをちよすけだのちよきちだのと!私は千代よ千代!島田千代!」ヤイノ!

     しほ「なにを!」 千代「なによ!」

     \ヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノ!/

    392 :

    とうとうエリカもボケ側に。
    もはやポンコツという言葉も生ぬるい変人しかおらん……

    393 :

    ポンコツがポンコツ呼ばわりする不思議な世界

    394 :

    類は友を呼ぶ

    395 :

    他人の行動は目に付くけど、自分の行動は人に言われないと分からない

    396 :

    ステータスが戦車な偏ってるから…

    397 :

    しほ「まったく、あなたという人は昔っから子供のように人をおちょくって。いい加減にしなさい」

    千代「そういうそっちは学生時代は男口調で格好をつけてたわね。痛々しいのに気付いて女言葉に直したけれど」

    しほ「む、昔のことはいいでしょう!やいの!」

    千代「やいの!」

     \ヤイノヤイノヤイノヤイノヤイノ!/

    菊代「ふふふ」クスクス

    しほ「菊代!なにを笑っているの!」

    菊代「いえ、お二人共昔から変わってないなーと思って。学生の頃からことあるごとにヤイノヤイノと言い争いばかり・・・本当に仲良いですね」

    千代「これのどこが仲良いのよ。菊ちゃん、しぽりんの世話ばかりさせられて少しおかしくなったんじゃない?」

    菊代「フフ、かもしれませんね」

     Σしほ<! ガーン

    菊代「冗談ですよ。おかしいのは千代さんの方です」

     Σ千代<! ガーン

    菊代「フフフ、これも冗談です」

    398 :

    そしてこれも冗談だ

    399 = 1 :

    しほ「・・・まあ、無駄話はさておき、しまちょん、今日は何の用件で来たのかしら?」

    千代「冗談はよしこちゃん。しぽぽん、あなたが来るように連絡してきたんじゃないの」

    しほ「・・・?」

    千代「・・・?」

    しほ「・・・まさか」

    菊代「いえい」ブイ

    しほ「菊代!あなたが仕組んだのね!」

    菊代「こうでもしないとお二人が仕事以外のプライベートで会うことがありませんからね。今日集まってもらったのは他でもありません。重大なお話があるのです」

    千代「重大な・・・一体どんなお話なの?」ゴクリ

    菊代「これです」バサッ

    千代「・・・これは・・・・・・『月刊戦車道 西住まほ、みほ――最強姉妹特集号』・・・」

    菊代「戦車道雑誌の特集記事・・・まほお嬢様とみほお嬢様のスペシャルインタビューから過去の試合などの徹底分析を記載したものです。問題なのはこの表紙!」バン!

    菊代「見てください!まほお嬢様とみほお嬢様のツーショット写真・・・なのになんですかこの小洒落た衣装は!都会のイマドキ女子高生がオシャレした私服風の衣装なのです!」

    菊代「制服でもパンツァージャケットでもなく私服姿を表紙にするのはいいです!しかしお二人はこんな服を着ません!お二人はもっと子供っぽいというか女子高生としてはダサめの服を着ます!」

    菊代「撮影する際に用意された衣装なのでしょうが、こんなものはお嬢様達の本当の姿ではありません!こんなことでは世界中のまほみほファンの方々に対して申し訳が立ちません!」バァン!

    菊代「そこでどうか西住流家元のしほさんと島田流家元の千代さんのお二人から出版社に写真の撮り直しと雑誌の再発行をするように圧力をかけてもらいたいのです!」キリッ

    千代「あなたねぇ!そんなフザけた――」

    しほ「わかったわ」

    千代「しぽりぃん!」

    400 = 1 :

    しほ「まずはこんな衣装を用意したスタイリストをブッ潰します」ザッ

    千代「待ちなさいよ!あなた達、子煩悩にもほどがあるわよ・・・」

    しほ「まほとみほは世界一可愛い姉妹だから仕方ないわ」

    菊代「完全に同意」

    千代「はあ・・・これだから西住流は時代遅れなのよ。世界一可愛いのは愛里寿なのに、それを認めようとしないなんて」

    しほ「耳に薬莢でも詰まったのかもしれない。今、ちよちよ丸がおかしなことを口にしたように聞こえたわ。まほみほよりも可愛い子が地球上に存在するはずがないのに」

    千代「おほほほ、老いたわねしぽりーぬ。耳は聞こえてるのに頭がボケちゃってるわ。愛里寿のかわいらしさを脳で認識できていないのね」

    しほ「まほとみほの方がかわいいわ」

    千代「いーえっ、愛里寿の方がかわいい」

    しほ「まほみほ!」クワ!

    千代「愛里寿!」クワ!

    菊代「まあまあお二人共、私もまほお嬢様とみほお嬢様が宇宙一かわいいとは思いますが、どこの親も自分の子が一番と思うもの・・・千代さんの言い分も理解できます」

    千代「言い方」

    菊代「しかし今日千代さんを招いたのは雑誌の表紙を差し替える援護をさせるため。とりあえず今日のところはおだてておきましょう。はいはい、千代さん家の子もかわいいですねー」

    千代「あなたいつからそんな意地悪になったの」


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