元スレ提督「最近違和感を感じるとです」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
851 = 40 :
提督「何か悩みでもあんのか?」
摩耶「……後で話す」
提督「そっか」モグモグ…
摩耶「はぁ……、ホント…頼むぜ……」ボソッ
852 = 40 :
19:30 執務室
提督「……よし、今日の分終わりーっ」
摩耶「お疲れさん。ほら、お茶でも飲んで少し落ち着こうぜ」コトッ
提督「おう、サンキュー」
摩耶「……ちょっとさ…、提督に話があるんだが、良いか?」
853 = 40 :
提督「夕食の時のアレか」ズズッ
摩耶「ああ」
提督「ひょっとして恋愛相談か?」
摩耶「まぁ、そんなところ…」
提督「……そっか」
摩耶「どうした?」
提督「いや…、なんでも…」ズズッ
854 = 40 :
摩耶「じゃあ、話すけどさ」
摩耶「あたしってさ、結構好きな人に色々尽くしてあげたくってさ。ま、多分心配性か世話好きなのかもな」
提督「だろうな」
摩耶「例えどんな性癖を持っていようが、どういう扱いを受けようが、あたしは全部受け入れる覚悟で付き合ってきたんだ」
提督「……意外だな」
摩耶「そうか?」
提督「だってスゴいヤンキー的なアレを感じt」
摩耶「続けていいか?」
提督「アッハイ」
855 = 40 :
摩耶「でもさ…、最近酷いんだぜ?」
提督「何が?」
摩耶「こんなにも尽くしてやってんのに、『お見合い』するってんだ」
提督「……『お見合い』…?」
摩耶「流石のあたしでも、それだけは許せなくてな」
提督「……」
856 = 40 :
摩耶「もしそいつと結婚するってなったら…」
提督「なったら…?」
摩耶「自分でもナニスルカ……ソウゾウできナくテなァ」
提督「……」ビクッ
摩耶「あたしもさ、浮気とかは全然気にしないんだけどよ…、流石に盗られるとなったら話は別だ」
提督「……」
857 = 40 :
摩耶「でさ、あたしはどうすれば良いと思う?」
提督「……い、いっそ別れるっていうのは…?」
摩耶「考えられねぇな」
提督「そっか…」
摩耶「おう」
858 = 40 :
提督「……摩耶はどうしたいんだ?」
摩耶「分かんねぇから聞いてんじゃん」
提督「だよなぁ」
摩耶「まぁでも、あたしは信じてるけどな…。あたしを選ぶって…」
提督「……信頼してんだな」
摩耶「そりゃな。そこそこ長い付き合いだし」
提督「…………そっか」
摩耶「おう」
859 = 40 :
摩耶「お、そろそろ時間だな」
提督「……もうそんな時間か」
摩耶「じゃ、あたしは戻るぜ」
提督「……お疲れ様」
摩耶「おう、お疲れさん」ガチャッ
バタン……
860 = 40 :
提督「……」
提督(……俺はひょっとして、今まで盛大な勘違いをしてたのかもしれん…)
提督(これまでの艦娘の言動…、態度…)
提督(そして、狂信的な、愛情…)
提督(……だがいつ告白したんだ…、さっぱり分からん…)
提督(だが今日1日で、ようやく違和感の正体に気付けた……気がする……)
861 = 40 :
『だが』が2行続けて入ったのはコピーミスなので、気にしないで頂けると助かります。
862 = 40 :
提督「あいつ等ひょっとして……」
提督「付き合ってんのか…?」
提督「桜と……!」
ドターン!バキバキッ?
提督「なっ、何奴っ!」ビクッ?
コンコン…
863 = 40 :
提督「は、入れっ」
「コホン…、失礼する」ガチャッ
提督「……何してんスか、長門センパイ…」
長門「な…、何もしていないが」
提督「ウソ付け!しらばっくれてもムダだっ!」
長門「なっ!」
864 = 40 :
提督「後ろを見ろっ!」
長門「っ!」バッ
提督「廊下の床が木製だから、バッキバキに割れてんじゃねーか!」
長門「ち、違うっ!」
提督「いいや違わないね!」
865 = 40 :
長門「何を根拠に…!」
提督「デコォ!自分のデコをよく見ろぉ!」
長門「こ、コレはそこで転んだだけだっ!」
提督「とうとう白状しやがったコイツ!」
長門「……はっ!」
提督「はっ、じゃねぇよ!」
866 = 40 :
長門「わ、わざとではないんだっ!」
提督「わざとやってたらはっ倒すわ!………武蔵が!」
武蔵「何だ?」
提督「うおっ!何で居るんだよ!」
867 = 40 :
武蔵「長門と一緒に居たからな」
提督「そ、そうか…」
提督「ってお前ーーっ!お前も床割ったろ!」
武蔵「いきなり何を言うのやら…」
提督「お前もォ!隠しきれないデコのキズゥ!」
武蔵「くっ」サスサス
提督「くっ、じゃねぇよ!旗艦のクセに、揃いも揃って何やってんだよ!」
868 = 40 :
長門「武蔵のせいだ」
武蔵「いやお前のせいだろう」
提督「ほんっとお前等の精神年齢って子供!」
長門「まぁ、元を辿れば提督のせいだが」
武蔵「そうだな」
提督「とりあえずお前等そこに正座な!」
869 = 40 :
長門「何故だ!」
武蔵「何をする気だ!」
提督「説っっ教するんだよっ!!」
……………
…………
………
……
…
870 = 40 :
提督「…ったく、いいか?床の修理だってタダじゃないんだぞ?ちゃんとモノを大事に扱えよ」
長門「……すみません」シュン…
武蔵「……申し訳ない」シュン…
提督「はぁーー…、もう疲れた…。二人とも帰っていいよ…」
長門「分かった……」
武蔵「失礼する……」ガチャッ
バタン……
871 = 40 :
ガチャッ!
長門「いや待て!まだ報告をしていない!」
提督「ホントなんなのお前等…」ハァ…
872 = 40 :
20:00 執務室
長門「……このように、深海棲艦の絶対数は確実に減ったと思われる」
提督「確かになぁ…。他の鎮守府からも同様の報告があがっているし…」
武蔵「少なくともこの前の大規模作戦以降、戦艦や空母等、大型の深海棲艦は姿を見せていない」
提督「ふむ…」
長門「英・米・独・伊等からも、同様の報告が出ているそうだ」
提督「その情報の信憑性は?」
873 = 40 :
長門「ウォースパイト、アイオワ、ビスマルク、リットリオ改めイタリア等が、本国寄航の際に伝えられたそうだ」
武蔵「情報の鮮度が良いとは言えないが、身内からの情報だ。信憑性は高いだろう」
提督「そうか……」
長門「ん?どうした?」
提督「いや…、長かった戦いも……、そろそろ終わりが近いのかもな…」
874 = 40 :
長門「幸い、我が艦隊で轟沈した者は、今のところゼロだ」
武蔵「今回の戦争、我が陣営の勝利は近いだろう」
提督「油断は出来ないし、決定的でもない。が、確かにそうかもな…」
武蔵「……しかし、随分元気がなさそうだな」
提督「……そうだな」
武蔵「話したい事があるなら聞くぞ?」
875 = 40 :
提督「……これはお前達の今後に直結する事なんだが…」
提督「……この戦争が終わったら、俺達はどうなると思う?」
長門「どうなるもなにも、今までと何も変わらないだろう?」
提督「ホントにそう思うか?」
長門「ああ。戦後も深海棲艦が出現しないとは限らんしな」
武蔵「防衛に必要な戦力を、そう易々とこの国が手放すとは思えん」
876 = 40 :
提督「確かにそれは一理ある…。だが戦後は、確実に軍縮を迫られる…」
長門「それはそうだが…」
武蔵「つまり、提督は何が言いたいんだ?」
提督「……戦後、俺等の鎮守府は、解散するかもしれない。という事だ」
長門「……っ!」
877 = 40 :
武蔵「……その情報は確かなのか?」
提督「いや、あくまでも俺の憶測だ」
長門「……」
武蔵「……そんな事…」
提督「考えてもみろ。我が国だけで何人艦娘が居ると思う?」
878 = 40 :
提督「全国の艦隊を維持するのにどれだけの物資が必要だ?」
提督「その物資を仕入れる予算はどこから下りる?税収は必ず減るんだぞ?」
提督「さらに軍縮は、武器を減らすだけじゃなく、人的要因も削減される」
提督「無論、この鎮守府も対象であるハズだ」
879 = 40 :
提督「詰まるところ…、近い将来俺等は……」
長門「……!」
武蔵「……!」
提督「解散を余儀なくされるだr」
長門・武蔵「イヤだっ!!」ガバッ
提督「オゴォッ!!」ドカッ!
880 = 40 :
長門「そんな寂しい事を言うなっ!」ギュッ
武蔵「私には考えられん…!そんな事っ!」ギュッ
提督「ちょちょちょタンマタンマ!お前ら力強すぎィ!」ギリギリ
長門「そんな別れ方…、辛すぎる…!」グスッ
提督「今の俺もめっちゃ辛い…!」ギリギリ
881 = 40 :
武蔵「解散なんて……!それだけは勘弁してくれぇ、提督…!」
提督「ちょっ……なんかゴリゴリ言ってっから……マジ勘弁…!」ゴリゴリ
長門「皆と…、皆と一緒に居れるなら何でもするから…」
提督「ん?今何でもするって…あだだだだ!」ゴリゴリ
882 = 40 :
武蔵「もう一人は、イヤなんだ…」
提督「とりあえず一旦離れろ!今ミシって言ったから!肋骨辺りからミシって聞こえたから!」ミシミシ
長門「はっ!すまん!」バッ
武蔵「も、申し訳ないっ」バッ
提督「ううぅ…、なんという馬力とトルクだ……」ヨロヨロ…
883 = 40 :
提督「まぁあくまでも憶測だし、そう真面目に受け取るな…」
武蔵「だが…、確かに私達は様々な物資を消費しながら戦闘を行っている事は事実だ…」
長門「……特に我々戦艦は、燃料や弾薬の消費量は格段に多いからな…」
提督「そこなんだよなぁ…」
長門「……今から食事だけでも、減らすべきか……」
武蔵「米のおかわりも自重しなくては……」
884 = 40 :
提督「艦娘は、燃料だけじゃなく食費も掛かるからなぁ……」
提督「……あ?……ちょっと待てよ?」
長門「ん?」
武蔵「どうした?」
885 = 40 :
提督「今まで何の違和感もなく過ごしてきたけどさ……」
提督「何でお前等ご飯食べるの?」
長門「いや、何でと言われてもだな…」
武蔵「流石に食わんと生きていけないからなぁ…」
886 = 40 :
提督「え、燃料とかは?空母なんかしょっちゅうボーキ食ってんじゃん」
武蔵「燃料は航行に必要なだけだ。例え燃料切れでも、陸上での生活に支障はない」
長門「空母に関しても同じで、別に艦載機を消耗しなければボーキなど必要はない」
提督「……マジ?」
武蔵「ああ。流石の私達でも重油は飲めん」
887 = 40 :
提督「じゃあなに?もしかしてキミ達、艤装外したら、燃料も弾薬もボーキも金属も……、いらないってワケ?」
長門「そうなるな」
武蔵「戦闘は出来なくなるがな」
長門「というか除隊させることを『解体』と言っているのではないのか?」
提督「………どうやらこの悩みは杞憂だったようだな…」
888 = 40 :
長門「何だ?」
武蔵「どういうことだ?」
提督「いや……、もういいや……疲れた……寝たい…」
長門「そ、そうか…」
武蔵「き、今日も1日、お疲れ様でした…」
889 = 40 :
提督「ほら、お前等も部屋戻れ…」
長門「あ、ああ…」
武蔵「お疲れ様でした…」ガチャッ
バタン…
提督「………」
890 = 40 :
提督「はぁ~~~~………」
提督(なんだよ…、生活する上で物資が必要なんだと思ったら…)
提督(普通に人間じゃん!)
提督(いや、そりゃエグい程力強いし、色々人間離れしてるけどさ…)
提督(成る程な…、艦娘と『結婚』するヤツが多いのは…そういう事だったのか…)
提督(じゃあ解散ってのもそんなに……)
提督(そんなに……)
891 = 40 :
以上が本日分です。
ちょっと変な箇所がありましたね。大変申し訳ない…。
892 :
待ってた
乙
894 :
このまま行ったら指輪は要らない…?
896 :
重婚すればいいのに
897 :
提督の鈍感さもアレだけど艦娘たちも同じくらいめんどくさいな
898 :
ビックセブンェ...
899 :
桜含めて重婚で万事解決(なお正妻争いは続く)
みんなの評価 : ☆
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