元スレ雪乃「比企谷くんを救うことになった。」final
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
151 :
まぁ…触れないでいようよ…
152 :
頼むから少女A&八幡敗北endだけはなしで
153 :
更新きたかと思ったらこれかよ
上げんなよ
154 :
しかも願望書いちゃうキッズとか救い様なし
156 :
続きあくしろよ
157 :
もしや失踪か
158 :
失踪認定はやすぎんよ~
159 :
あくしろよ
160 :
めぐり「ほらほら、みんな気を取り直してチョコ作りましょうねぇ。」
結衣「そうですね…ほらゆきのんも!早くチョコ作ろうね!」
雪乃「ええ、話をしている場合じゃなかったわ。」
めぐり「それじゃあ仲直りを兼ねてみんなで一緒にチョコを作りましょうね~」
この場を見かねた城廻先輩が年長者として私たちの仲裁に入ってくれた。
こうして私たちはようやく作業を開始することになったのだけど…
161 = 160 :
めぐり「うわっ!雪ノ下さん上手だよね~!」
結衣「ゆきのんプロになれるよ!」
雪乃「この程度、簡単よ。」
私は持ち前の腕前で鮮やかにチョコ作りを始めた。
みんなで協力と言われていたけど私一人でやった方が効率的だ。
先程まで喚いていた一色さんと相模さんも私の腕前に何も言えなくなっている。
そんな私に由比ヶ浜さんだけでなく城廻先輩までもが興味を示してきた。
162 = 160 :
めぐり「やっぱり雪ノ下さんは一人でなんでも出来ちゃうんだね。すごいよねぇ。」
雪乃「ありがとうございます。
こんな時にですけど城廻先輩にお聞きしたいことがあるのですが…」
めぐり「私に聞きたいことって…何かな…?」
私はこの機会にある疑問を城廻先輩にぶつけてみた。
それは生徒会選挙で何故彼女が私を生徒会役員に推さなかったことについてだ。
庶務にまで立候補したのにそれすらダメだった。
その理由を知りたかった。
163 = 160 :
めぐり「私もね…最初は雪ノ下さんたちが生徒会に入ってくれたらいいなぁと思ってたよ。」
めぐり「雪ノ下さんが会長で由比ヶ浜さんが会計。比企谷くんが庶務って感じかな。」
めぐり「それで私は卒業後にOGとして三人のいる生徒会に顔を見せる。
そんなあり得たかもしれない生徒会室の光景を思い描いていたんだよねぇ。」
雪乃「だったら…!」
私は城廻先輩を問い詰めた。
けれど城廻先輩の口から出たのは意外な言葉だった。
164 = 160 :
めぐり「でも雪ノ下さんはなんでも一人でやれちゃうから…」
雪乃「一人でやれる…それの…何が悪いというのですか…?」
めぐり「確かに雪ノ下さんは他人に頼らずにやるよね。
でもそれは必ずしもいいことじゃないよ。
たとえば文化祭の時に雪ノ下さんはなんでも自分でやってたけど見ていて不安に思った。」
めぐり「確かに雪ノ下さんのやり方は合理的で正しいかもしれない。
でも一人だけ突っ走ってもダメなの。文化祭の時のことを覚えているよね。」
城廻先輩は文実での私の行動を指摘してきた。
姉さんの発言により実行委員が離れてひと騒動起きた文実作業。
その時は私がスタンドプレーに走りなんとかその作業を続行することができた。
けれど元々体力が乏しい私はすぐに限界を来たして休むことに…
それからスローガン決めで、
比企谷くんの発言により委員たちが戻ってきて作業も無事に再開できたけど…
165 = 160 :
めぐり「あの時はごめんね。
私がしっかりしていれば委員のみんなに戻ってきてもらうことだって出来たはずなのに。」
雪乃「別に問題ありません。あの時は私一人の方が作業も捗ると思ったまでです。」
めぐり「でも…そのせいで雪ノ下さんは倒れちゃったよね…」
雪乃「それは…体調をしっかり管理さえしていれば問題はなかったはずです…」
めぐり「ちがう、そうじゃないよ。
雪ノ下さんがいない時に代わりにやってくれる人がいないのが問題なの。
文実の時にも言ったよね。誰かを頼るべきだって。
雪ノ下さんは文実の時に誰も頼らずにいた。
生徒会だってそう。あなた一人が頑張ればいいってものじゃないんだよ。」
城廻先輩は悲しい顔をしてそう呟いた。
私にだって頼れる人くらいいる。
今だって私の隣にいる由比ヶ浜さん。それに比企谷くんだって…
166 :
京豚の僕が書いたオナニーSS、読んでくれよな!!!
京豚の僕が書いたオナニーSS、読んでくれよな!!!
【咲-Saki-】京太郎「俺が種牡馬に……??」【安価SS】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458065884/
【咲-Saki-】京太郎「俺が種牡馬に……??」【安価SS】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458065884/
167 :
京豚の僕が書いたオナニーSS、読んでくれよな!!!
京豚の僕が書いたオナニーSS、読んでくれよな!!!
【咲-Saki-】京太郎「俺が種牡馬に……??」【安価SS】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458065884/
【咲-Saki-】京太郎「俺が種牡馬に……??」【安価SS】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458065884/
168 = 160 :
めぐり「それで結局…
比企谷くんがスローガン決めであんなことを言ってみんなを連れ戻した。」
めぐり「あの時の雪ノ下さんには頼れる比企谷くんがいたよ。でも今はどうなの…?」
雪乃「それは…だからこうして私たちは…!?」
めぐり「うん、そうだね。
彼を取り戻しに来たんだよね。でも…今はやめた方がいいと思う…」
めぐり「今のあなたたちのやり方じゃ比企谷くんは戻ってこない。
それだけじゃない。たぶんもっと酷いことになるかもしれない。だから…」
城廻先輩はこれ以上何も言わなかった。
完全なる拒絶だと思えた。
それから私はこの場に居ることが出来なくなり、
由比ヶ浜さんの手を引っ張り何も言わずに静かにこの場を離れてしまった。
何か…言葉には出来ないもどかしさがあった…
これならむしろさっきの三浦さんみたく怒鳴ってくれた方がまだマシだ。
そんなことを思いながら私たちは次のテーブルへと向かった。
169 = 160 :
とりあえずここまで
それとこっちとは別に新スレも立てました。
杉下右京「俺ガイル?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458137160/
172 :
どんどん居場所を失っていくなぁ
173 :
ゆきのんに必要なのは1か10しかないという考え方を捨てる事なんだよな
何とか認めるべき非は認めて八幡に謝って欲しいね…
174 :
作りかけで他の所行くとかバカなの?
175 = 173 :
>>174
バカに描かれてるんだからしょうがない
Aに正義補正がつく代償に奉仕部二人&葉山に屑バカ補正が加わってるんだからこのSSは
176 :
そういや八幡ってまだ奉仕部に籍残ってる可能性あるな。その辺も今回でかかれるのか?まあ退部届出しても平塚先生に握り潰されてるんだろうが
177 :
そんなどうでもいいこと書いてどうすんのよ
178 :
いろはすの依頼の時だったか
奉仕部2人が忙しいと言ってたし
状況を把握しているっぽい
平塚視点も気になるな
179 :
>>173
悪いと思ってないらしいから非も分からんし謝りようがないだろうよ
180 :
耳障りのいい言葉を使うけど、結局は「私たちが比企谷君ごときに頭下げるなんてあり得ない」なんだよ。それに八幡に一言も説明してないのに無実を証明したつもりになるなど重度の察して病になってる
181 :
前作と比べると更新速度遅くなりすぎてないか?続きあくしろよ
182 :
きっと救えない
183 :
続きが気になるわ
184 :
<川崎沙希:京華:との同席>
京華「うぇぇぇぇん!?」
沙希「この…出て行け!」
結衣「待ってよサキサキ!ゆきのんは!?」
雪乃「その子が言ったのよ。
悪いことしたら謝らなきゃダメなんてふざけたことを言うからきつく注意しただけで…」
沙希「黙りな!
雪ノ下…アンタって面倒な女だよね。
以前、私のバイト先に乗り込んできた時もちょっとした挑発ですぐ怒ったりしてさ。
一見冷静だけど奉仕部の中じゃ雪ノ下が一番感情で動くタイプなんじゃないの。」
沙希「まあ何を言われようが…
こんな小さなけーちゃんを泣かすアンタらの言うことなんて聞く気はないから!!」
結衣「待って!私たちチョコを作らなきゃ…!?」
沙希「知らないよ。私らはアンタらに関わる気ないから。さっさと消えな!!」
続いてやってきた川崎さん姉妹のテーブルから追われてしまった。
まだ空いているテーブルはないかと辺りを見回したけど…
私たちを受け入れてくれそうな場所は見当たらない。
これまでの私たちの行動を見て誰もが警戒している。
そんな中、ひとつだけ空きがあるテーブルがあった。
けどそこは…
いいえ、もう贅沢を言っている場合じゃない。
最早、背に腹は変えられない。
こうなればあそこでもいい。
私たちは藁にもすがる思いであるテーブルへと向かった。
185 = 184 :
<少女A:比企谷小町との同席>
雪乃「ここ、いいわよね。」
結衣「やっはろぉ…お邪魔するね…」
少女A「まさかここへ来るなんて…」
小町「小町もこれには驚きです。」
私たちが最後にたどり着いたのは恋敵であるこの女と小町さんのテーブルだ。
まさかここへ来る羽目になるなんて…
けどもうここしか空きがない。
こうなればここでやるしかないのだから。
186 = 184 :
少女A「先程から見てましたけど…
あなたたちはチョコを作りに来たのか喧嘩を売りに来たのかどっちなんですか?」
雪乃「私たちは…チョコを作りに来ただけよ…」
小町「でもお二人とも行った先々で追い出されてるんですけど…」
結衣「小町ちゃんも久しぶりだね。アハハ…」
こんな恋敵の女と一緒にチョコを作る羽目になるなんて…
それに小町さんも私たちのことを敵視してくる。
恐らく比企谷くんの自殺未遂の件を未だに誤解しているようだ。
せめて小町さんだけは味方につけたいのけど…
187 = 184 :
雪乃「小町さん…受験の方は大丈夫なの?よければ私が見てあげても…」
小町「あ、受験はちゃ~んとお義姉ちゃんに見てもらっているのでどうかご心配なく。」
小町「さぁ、お義姉ちゃん。早くチョコ作ろうねぇ!」
少女A「そうだね小町ちゃん。八幡に美味しいチョコを食べてもらいましょう。」
結衣「お義姉ちゃんって…」
雪乃「小町さん…あなたは…」
かつては私たちをお義姉さん候補だと言って騒いでいた小町さん。
けどそれも昔の話…
小町さんにとっての義姉はあの女になってしまった。
188 = 184 :
雪乃「そう…あなたもその女の味方なのね…」
結衣「どうしてだよ小町ちゃん!今まで私たちのことを応援してくれたじゃん!?」
小町「それは…確かに小町もあなたたちに期待していました…」
小町「でも…お兄ちゃんに嘘告白して自殺未遂に追い込んで未だに謝りにもこない…」
小町「そんな人をどうやって信用しろと言うんですか…?」
だからそれは…誤解だと…
今回を機に私たちは元の関係に戻ろうと…
いや…今は何を言ったところで無駄だ…
今はもうチョコを完成させることだけを考えなければ。
189 = 184 :
結衣「えへへ~♪ゆきのん似合うかな~?」
雪乃「それは…以前あなたの誕生日の時にプレゼントしたエプロンとそれに首輪ね。」
結衣「うん!ヒッキーとゆきのんがくれた大事なモノだよ!」
雪乃「実は私も…」
大切なエプロンを着て意気込みを見せる由比ヶ浜さん。
それに私も今日のための願掛けに、
以前比企谷くんがくれたパンダのパンさんのぬいぐるみを鞄に入れていた。
そう、私たちの方が比企谷くんと一緒に居た時間は長い。
その時間は掛け替えのないものだ。
そして由比ヶ浜さんの首輪にエプロンや私のパンさんも彼との素敵な思い出の品…
今は比企谷くんと離れていてもこの品がある限り私たちは心で通じ合っているのだから。
190 = 184 :
少女A「キレイなエプロンと…それに首輪ですね。」
結衣「そうだよ。これはヒッキーとゆきのんがくれた大切なモノなんだよ!」
雪乃「私たちには掛け替えのない思い出があるのよ。」
少女A「掛け替えのない思い出ですか…」
雪乃「そうね、いい機会だからあなたに私たち奉仕部のことを話しておくわ。」
雪乃「持つ者が持たざる者に慈悲の心を持ってこれを与える。
人はそれをボランティアと呼ぶの。
途上国にはODAを、ホームレスには炊き出しを、モテない男子には女子との会話を。
困っている人には救いの手を差し伸べる。
それが奉仕部の活動よ。」
それから私たちは比企谷くんとの思い出を語った。
私が嘘や欺瞞を嫌っていること、彼が奉仕部に入部した経緯、
それに文化祭や修学旅行だけではない、
戸塚くんのテニス部の強化、川崎さんのスカラシップ、林間学校での鶴見留美さんのイジメの件、
私たち奉仕部が解決した案件をこの女に教えた。
191 = 184 :
少女A「そう、八幡はなんでも救っちゃうんですね…」
雪乃「ええ、彼はなんでも救ってしまう。
けどあなたはそんな私たちの思い出を踏みにじったわ!」
小町「ちょっと待ってください。いきなり何言ってるんですか!?」
そうだ。この女は私たちの思い出を踏みにじった。
これまで私たち奉仕部が歩んできた道のり。
けどそれもいきなり現れたこの女が私たちのこれまでを土足で荒らしたのだから…
192 = 184 :
雪乃「あなたがやったこと。
比企谷くんを守るためとはいえ文化祭や修学旅行で謗りを受けるべき人に報いを与えた。」
雪乃「まさに偽善ね。正義の味方にでもなったつもり?」
雪乃「彼には守るべきものがあった。それを否定したあなたに彼の隣にいる資格はないわ!」
少女A「それは…」
文化祭に修学旅行。この女が比企谷くんのために暴いた件を私は指摘した。
確かにそれは比企谷くんを救うためのものだったのかもしれない。
けれどあの方法は彼なりに守るものがあったからこそだ。
それを否定して彼の隣に居座るなんてことは許されるべきではないのだから。
193 = 184 :
小町「あの、それはちがうと思いますよ。」
雪乃「ちがうとはどういうことかしら?」
小町「小町は部外者だからこの件に関しては口を挟めません。
けど好きな人の悪口を言われて黙って見てろというのは酷な話だと思いませんか?」
結衣「だからってヒッキーがやったことが全部無駄になったら…」
小町「その無駄になるって話ですけど、
兄が受けた依頼というのは…
文化祭を成功させたり修学旅行でフラれたくないってものですよね。
それって一応成功してるじゃないですか。」
小町「お義姉ちゃんから話は聞きましたけど、
小町にも兄が取った方法が褒められたものじゃないことはわかっています。
でもそれで文化祭や修学旅行では一応事なきを得たじゃないですか。
お義姉ちゃんがやったことはお兄ちゃんがやったことのフォローみたいなものですよ。」
雪乃「フォローとはどういう意味かしら?」
小町「あのままお兄ちゃんが泥を被って終わりなんてあんまりでしょ。
依頼者は勿論ですけどその後のお兄ちゃんのこともフォローしてみせる。
それが理想の終わらせ方だと小町は思います。」
小町「ていうかこれって本来同じ部の雪乃さんたちの役目ですよね。
何でお二人はお兄ちゃんにばかり嫌なこと押し付けて、
自分たちは文句しか言わないんですか?
文句だけ言うならそんなの誰にでも出来ることですよ。」
小町さんの言葉は比企谷くんの身内だけあって重みがあった。
確かに私たちは比企谷くんに嫌なことを押し付けてしまったのかもしれない。
そのことに関しては今更何を言っても言い訳にしかならないのかもしれない…
194 = 184 :
小町「それにお兄ちゃんとの思い出ならお義姉ちゃんも持ってますから。」
雪乃「思い出って…そんなものあるはずが…」
小町「疑っているならその目で確かめてみたらどうですか。お義姉ちゃんも見せてあげたら。」
少女A「うん、わかったよ。」
それからあの女は左手の薬指を私たちの前に見せつけた。
彼女の薬指には…光り輝く指輪があった…
その指輪は…まさか…?
195 = 184 :
結衣「その指輪…何…?」
少女A「これはクリスマスの時に八幡が私にプレゼントしてくれた大切な指輪です。」
雪乃「クリスマスですって…!?」
私はクリスマスの時のことを思い出していた。
あの日、私たちは葉山くんに比企谷くんを呼ぶように頼んでおいた。
けれどいつまで待っても彼が私たちの下へ来ることはなかった。
仕方なく彼を呼びに行ってもらった葉山くんに連絡しても…
『ゴメン…俺にはもう無理だ…』の一言だけ。
私たちにとってあんな惨めなクリスマスを過ごしたのは初めてのことだ。
それなのにこの女は…
あろうことか比企谷くんから指輪をプレゼントしてもらった…なんて…!
196 = 184 :
雪乃「ごめんなさい…少し気分が悪くなったから休ませてもらうわ…」
結衣「ゆきのん…私も…一緒に行くね…」
少女A「気分が優れないなら一緒に付いて行きましょうか?」
雪乃「心配には及ばないわ…すぐに戻るから…」
私たちは荷物を持って家庭科室を出てお互い顔を合わせないようにしている。
あの女は比企谷くんから指輪をもらっていたなんて。
男女関係に疎い私たちだけどこれでも女という生き物だ。
だから私たちが比企谷くんからもらったモノとあの女が彼からもらった指輪と、
どちらが想い人としての価値があるのかはくらいは十分わかる…
197 = 184 :
雪乃「由比ヶ浜さん…私たちは…」
結衣「うん…私たちが持ってるモノだって…ヒッキーがくれた大事なモノだよ…けど…」
私は鞄の中にある比企谷くんがくれたパンさんのぬいぐるみを
自分の視界に入らないようにさら鞄の奥に詰め込み…
それに由比ヶ浜さんも私と比企谷くんがプレゼントした首輪とエプロンを外していた。
正直、さっきまで私たちはあの女よりも優位であったはずだ。
けれどあの女は…比企谷くんから…指輪を…受け取っている…
あのデリカシーのない比企谷くんのことだ。
きっと深い意味を込めて贈ってはいないはず。
それでも…惨めだ…
今…私たちの心は…悔しさと…惨めな思いでいっぱいだ…
198 = 184 :
陽乃「二人ともひゃっはろ~!」
雪乃「姉さん…どうしてここに…?」
陽乃「うん、お姉ちゃん実は特別講師として来たんだよ。
まあそれはともかく、雪乃ちゃん。さっさと帰りましょうね~♪」
結衣「帰るって…私たちまだ何もしてないですよ!?」
私たちが打ちひしがれている時に追い打ちを掛けるように姉さんが現れた。
いきなりやってきて、そして帰ろうなどと言ってのける姉さん。
一体何だと言うの…?
199 = 184 :
陽乃「これでもお姉ちゃんはあなたたちに助け舟を出してるつもりだよ。
このまま居続けても間違いなくろくなことにならないはずだから。
それよりも傷の浅いうちに逃げた方がまだマシだよ。
さぁ、尻尾巻いて逃げちゃお~♪」
雪乃「ふざけないで!まだ私たちは何もやり遂げていないのよ!」
結衣「そうだよ…こんな中途半端で帰りたくないし…」
私たちは姉さんの申し出を蹴った。
冗談じゃない。このまま尻尾を巻いて逃げてなるものかと…
せめて比企谷くんに渡すチョコを作り終えるまでは意地でもここにいなければ。
200 = 184 :
陽乃「これでもお姉ちゃんは二人のことを助けてるつもりなんだけどなぁ。」
雪乃「どう考えても嫌がらせにしか思えないのだけど。」
結衣「なんと言われようと私たちここにいるし!」
私たちは姉さんの前でこの場に留まる決意を示した。
陽乃「冗談抜きでやめた方がいいと思うよ。
さっき彼女ちゃんとの話を聞いてたけど雪乃ちゃんは嘘や欺瞞はないって言ってたよね。
でもこのままここにいたら雪乃ちゃんたちの嘘や欺瞞がみんなにバレちゃうかもよ。」
結衣「私たちに嘘なんかないし!」
雪乃「由比ヶ浜さんの言う通りよ。私たちが嘘や欺瞞なんてありえないわ。」
陽乃「本当にそうかな~?
雪乃ちゃんたちが勝手に思い込んでいて、
実はまだ大事なことを見落としているんじゃないの~?」
姉さんは私たちに向かってそんなことを問い詰めてきた。
私たちの間に嘘や疑問なんてあるはずがない。
みんなの評価 : ★★★
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