元スレ雪乃「比企谷くんを救うことになった。」final
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
951 = 881 :
『おい…あれ…誰か土下座されてるぞ?』
『ちょっと待て?土下座させてるのは…』
『あの娘…雪ノ下議員のお嬢さんじゃないか!?』
誰かが私のことに気づいたようだ。
葬儀の場で雪ノ下家の娘が学校の同級生を土下座させた。
葬儀の参列者に挙って誤解されてしまった。
まさしく最悪の事態だ。
952 = 881 :
雪ノ下母「雪乃さん…あなた…なんてことを…」
雪乃「お母さん…その…これは…」
雪ノ下母「こんな場所で…その少年を土下座させるなんて…」
雪ノ下母「それにその子は比企谷くんでしょ…あなた…彼に何をしたの…?」
さらに私が姉よりも苦手であった母にこの場を見られてしまった。
母の目はこう語っている。
『この馬鹿娘…なんてことをしてくれたの…』
母はこの間の試食会での暴行事件で比企谷くんに謝罪していたと姉さんから聞かされた。
あの母が自らで向いて頭を下げたのだ。
それなのに私が比企谷くんに土下座をさせてしまった。
こんな光景を目の当たりにすればどうなるのかなんて…
最悪だ。
私は取り返しのつかない過ちを犯した。
953 = 881 :
雪ノ下母「雪乃!あなたという子は!」
雪乃「お願い…お母さん…話を聞いて…」
雪ノ下母「話ですって…?
あれだけ騒ぎを大きくしただけでは飽き足らず…
こんな場所で比企谷くんを土下座させてどんな言い訳をする気ですか!?」
結衣「ちがうんです!これは誤解です!」
雪ノ下母「黙りなさい!
衆目の場でこんなことを仕出かして…
どれだけ親に恥をかかせれば気が済むの!
もうあなたとは親子の縁を切ります!これからは勝手に生きなさい!?」
私は激怒した母から絶縁を言い渡された。
同じだ…
私も平塚先生と同じく家族から見離されてしまった…
それから私は由比ヶ浜さんを連れてその場から逃げ出した。
あてなんてない。
けどここにいたくはなかった。
954 :
おっしゃ!風俗落ちや!
955 = 881 :
…
……
………
雪乃「…」
結衣「ゆきのん!しっかりして!」
気づけば私たちは学校の部室へ戻っていた。
街を彷徨っているうちに由比ヶ浜さんが私をここまで連れてきてくれたらしい。
いい判断だと思う。
たぶんマンションに戻れば否応なく姉さんか母さんが待ち構えているはずだ。
今の私にあの二人と話すような気力は残ってはいない…
それにしても…まさか…ここまで拗れるなんて思わなかった。
これは死んだ葉山くんの呪いなのではないのか…?
思わずそんなことを疑うほど私たちは運に見離されていた。
956 = 881 :
雪乃「私たち…彼に…完全に拒絶されてしまったわね…」
結衣「そうだね…でも…まだ大丈夫だよ!」
雪乃「何故…そんなことが言えるの…?」
結衣「アハハ…ほら…これはタイミングが悪かったんだよ!そうだよ!きっと…」
由比ヶ浜さんは力なくそう答えた。
タイミングだとか言っているけど恐らく由比ヶ浜さん自身もこう思っているのだろう。
もう手遅れであると…
957 :
済 少女Aに謝らせる
済 ヒッキーに土下座
でも流石にゆきのん勝利は無理やろこれ
958 = 881 :
「…」
結衣「今…扉から物音が…」
雪乃「ひょっとして…まさか…?」
意気消沈していた私たちの耳に聞こえてきた物音。
私たちはすぐに扉を開けた。
かつてこれと似た光景を思い出したからだ。
雪乃「比企谷くん!」
私は辺りを見回した。
けど…既にそこには誰もいなかった。
結衣「ねえ…小包が置いてあるよ…?」
そこには二つの小包と…それに同封されていた一通の手紙が置いてあった。
私たちはその手紙を読んだ。
959 = 932 :
埋め
960 = 932 :
埋め
961 = 932 :
埋め
962 = 932 :
埋め
963 = 881 :
雪ノ下、由比ヶ浜、俺だ。比企谷だ。
まず面と向かえず手紙にして伝える形になることを許してくれ。
今回は本当にすまなかった。
試食会の時だが、俺はなんとかみんなを諌めようと考えた。
でもどうにかするにしても、
お前らは怒り狂っていて『 』も泣き崩れていて冷静に話も聞けない状況だった。
それに俺では葉山みたく誰かを簡単に宥めるようなことはできない。
だから平塚先生の鉄拳制裁を受けることでその場を治めようと思った。
だがまさか…こんなことになるなんて…
雪ノ下、一応お前の母ちゃんにはさっきのことは誤解だと言っておいた。
だが俺の説得なんかでどこまでうまくいくかはわからない。
俺ができるのはここまでだ。あとはお前自身で親と向き合ってくれ。
それと今日はホワイトデーだからプレゼントを用意しておいた。
お前らのお気に召すのかはわからん。もし気に食わないのなら捨ててもいい。
最後に…こんなことになって本当にすまない…
比企谷くんからの手紙には以上のことが書き綴られていた。
それから私たちは小包の方を開いてみせた。
その中に入っていたのは…
964 = 881 :
雪乃「これは…クッキー?」
結衣「そっか、今日はホワイトデーだもんね。」
由比ヶ浜さんの言葉で私も気づいた。
ホワイトデーといえば、
バレンタインデーでチョコを受け取った男子がその時のお礼を渡す日だ。
私たちは彼に何も与えられなかったのに…
姉さんが言ったように私たちは今まで本当に彼に甘えていたようだ。
結衣「うん、美味しいね。」
雪乃「そうね。比企谷くんが作ったにしては中々の味だと思うわ。」
私たちは紅茶を飲みながら彼がプレゼントしてくれたクッキーを食べた。
美味しい…
きっと何度か練習してこうして美味しく作ったのだろう。
でも何故かしょっぱい気がする。塩の加減を間違えたのだろうか…?
いえ、ちがう。このしょっぱさは…
965 = 881 :
結衣「アハハ…なんか…涙が止まらないや…」
雪乃「そうね…どうして止まらないのかしら…」
私たちの涙がクッキーに落ちてしまうからだ。
さっき見た夢と同じ光景なのに…ここには彼が…比企谷くんがいない…
葬儀場で比企谷くんと会った時に真っ先に謝罪すべきだった。
それなのに私たちはそのことを疎かにしてしまった。
選択を誤ったのは他の誰でもない。私たち自身だ…
966 = 881 :
それから―――
雪乃「今日も依頼なんてこないわね…」
結衣「そうだね…」
あの葬儀場での出来事から数ヶ月が経過した。
私たちは3年生に進級した。
あの日以来、姉や母は私に一切干渉しなくなった。
噂の火消しそれどころではないのだろう。
それに一度だけ母からメールを貰った。
大学までは面倒を見るがその後はもう知らない。あとは勝手に生きなさいと書かれていた。
結局、私も平塚先生と同じく親から見捨てられたようだ。
部活は比企谷くんの言ったように奉仕部はその後も存続している。
けれど依頼はひとつも入ってこない。
元々奉仕部の依頼は平塚先生を通していたものだから、
その平塚先生がいなくなれば依頼がこなくなるのは当然のことだ。
あの女からの比企谷くんを救うという依頼、
まさかあれが私たちにとって最後の依頼になるのではと最近では思うようになっている。
それから私たちは職員室へ部室の鍵を戻しに行こうとした矢先、ある光景を目にした。
967 = 881 :
八幡「うぅ…痛…まだ痛むな…」
少女A「八幡、無理しちゃダメだよ。ほら、掴まって。」
八幡「ああ、いつもすまねえな。」
比企谷くんとあの女だ。
彼らも今日の生徒会活動を終えて帰ろうとしているのだろう。
あの二人は今や学校の誰もが認めるカップルだ。
本当なら彼の傍には私たちがいたはずなのに…
968 = 935 :
ああ、確かに雪乃の勝利(母親からの干渉無くなる)だな
969 = 881 :
結衣「ヒッキー幸せそうだね。」
雪乃「そうかしら…」
結衣「本当なら…私たちがヒッキーの傍にいたはずなのにね…」
雪乃「そうね…そうだったのかもしれないわね…」
結衣「私たち…どこで間違えたんだろうね…」
どこで間違えたのか…?
もしかしたら最初から全て間違えていたのかもしれない。
私たちの出会うきっかけとなった車の事故。あれがそもそもの間違いだった。
けどこんなこと今更悔やんでも始まらない。
そんな光景を目の当たりにして、
居た堪れなくなった由比ヶ浜さんは一足先にその場から立ち去った。
一人になった私はこちらに気づかない比企谷くんにあることを語りかけた。
970 = 881 :
雪乃「比企谷くん…」
幸せそうな比企谷くんを眺めながら私は自分の左手を見つめた。
実は由比ヶ浜さんにも知らせていないことがひとつだけあった。
それは…
971 = 881 :
雪乃「これをいつかあなたに返さなくてはいけないわね。」
指輪だ。
試食会の時にあの女が比企谷くんを守るために差し出された指輪。
その指輪はあの事件の後、紛失されたかと思われたが実は私が密かに所持していた。
いつか彼ともう一度向き合いたい。
その時はこんな薄汚れた心ではなくかつてのような純粋で真っ白な心で…
そして彼にこの指輪を返した後は改めて彼から指輪を受け取りたい。
今度こそちゃんと彼と向き合い近しい関係になるために。
そんなことを思った。だから…
972 = 881 :
「ねえ比企谷くん。いつか、私を助けてね。」
end
973 = 875 :
乙
窃盗やんけ!
974 = 874 :
おもしろかった。超乙!
975 = 957 :
何ドヤ顔しとんねん
盗んでるだけやんけ(ボコッー
976 :
乙です
最期・・・ホラーですかね
977 = 881 :
こうしてゆきのんはヒッキーの指輪を手に入れて勝利しました。
ヒッキーを救い、それに少女Aとヒッキーを土下座させておまけにゆきのんを勝利させる。
全てやり遂げました
ただし幸せになれるとかそんなことは別問題ですけどね
978 :
乙です
こういう展開があってもいいですね
979 :
ホワイトデーの返しでAにはまた指輪渡してそうだけど、どうであれ返されても困るだろ
981 :
雪ノ下家から解放されたからある意味勝利してるなあ
982 = 934 :
お疲れ様でした
983 :
乙
お疲れ様でした。
葉山は物凄く嫌いだが、ここの葉山は十分報いを受けているから、死なせるのは流石にやり過ぎだと思った。
でも、地獄のヤツよりは数千倍面白かったよ。
984 = 938 :
葉山も死んで親からも解放されて雪乃にとっては願ったりな状況なのか?
ただ折角手にした自由と引き換えに八幡を失ってるとは皮肉なもんだな
985 :
面白かったおつ
986 :
もうさ本当にこういうの書かないでほしい
俺ガイルマジで好きだからこういうキャラを痛めつけるSSは見たくないんだよ
読まなきゃいいじゃんって言われるかもしれないけどこういうSSが存在して誰かの目に触れてるって言うのも我慢できないんだよ
今度からSS書くときはキャラ痛めつけるのだけは本当にやめてくれ頼むから
987 :
>>986
きもっ
988 :
>>987
これコピペじゃなかった?
完走おつかれー
989 = 874 :
散々利用した上に他人に送った指輪を奪い、挙げ句ボコ殴りして入院までさせた相手に居場所残して貰ったのに、「私を助けてね」って、凄ぇや。
990 :
結局この作者は何がしたかったのか最後まで理解できなかった
991 :
でも何だかんだで楽しかったし、完結して良かった。ゆっくり休んでください。
992 :
乙!
完走お疲れさまでした
993 :
この話は、新しい着眼点と言うべき?それとも、原作の登場人物を歪んで解釈し過ぎと言うべき?
994 :
千なら続編書く
995 :
すごくおもしろかった!
そして、やっぱりはるのんは最高だな!
996 :
>>993
男どころか家族にまで相手にされないような拗らせまくった喪女の妄想真面目に考えるだけ無駄だろww
997 :
葉山クンの死は事故だからね、仕方ないね
みんなの評価 : ★★★
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