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元スレ卯月「総選挙50位以内に入れないアイドルはクビ…ですか?」
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ガチャブーストがあるからなー
智絵里は今まで10位以内で今回11位っていうだけでかなりすごいと思うんですけど(名推理)
智絵里は今まで10位以内で今回11位っていうだけでかなりすごいと思うんですけど(名推理)
>>351
それもあるけど初回、キャラによっては二回目までは
知名度が高いキャラ自体が限られてたってのも考慮しないとな
完走してるのが当たり前ではなかったから、エリアが初登場した子もいたり
当時はまだあったガチャR出身とかで
名前自体が知られてなかったキャラが伸びないのは当然の結果です、と
それもあるけど初回、キャラによっては二回目までは
知名度が高いキャラ自体が限られてたってのも考慮しないとな
完走してるのが当たり前ではなかったから、エリアが初登場した子もいたり
当時はまだあったガチャR出身とかで
名前自体が知られてなかったキャラが伸びないのは当然の結果です、と
茜が全く帰って来られず
とときんやユッキすら圏外が背後に迫ってるのを考えると
全体票少なめの上、声なしに票が行きやすくて分散しやすいPaで
圏内維持するのって想像以上にきついのかもしれない
とときんやユッキすら圏外が背後に迫ってるのを考えると
全体票少なめの上、声なしに票が行きやすくて分散しやすいPaで
圏内維持するのって想像以上にきついのかもしれない
ユッキは完全なリバウンドってよりは
燃え尽き症候群な気がするけどなww
あとそれこそたくみんやお嬢に流れ込んでるんじゃないかと思わなくもない
燃え尽き症候群な気がするけどなww
あとそれこそたくみんやお嬢に流れ込んでるんじゃないかと思わなくもない
背中を丸めている幸子ちゃんに向かって、
社員さんが、9位でも十分すごい、と言いました
「……っ!」
限界まで縮んだバネが元に戻ろうとするように、勢いよく幸子ちゃんの体が飛び跳ねました。
「ボクはっ世界一カワイイボクは一番じゃなくちゃダメなんですっ!」
「……失礼します!」
俯いたまま、扉に向かってきます。
自然と……。
「あっ……」
私と目が会いました。
「この間の……」
ぽかん、と口を開けたまま立ちすくむ幸子ちゃん。
「……っ!」
そのまま表情が歪んでいって、きりきりと食いしばった歯が鳴る、瞳が潤んでいく、
もう見ていられなくなって、
幸子ちゃん大丈夫ですか、そう声をかけようとした時でした。
「なんですか、その目は……」
「えっ?」
「ボクを、哀れんでるんですか」
「えっえっ、そ、そんなつもりじゃ……」
「……」
「幸子ちゃん……?」
「……ボクは絶対に、諦めませんから」
そう言って、くるりと踵を返して去っていく幸子ちゃんの背中をしばらく茫然と見ていました。
「私、どんな顔してたんだろう……」
哀れみ……?
胸の奥にしこりのような、かすかな違和感を覚えたその時でした。
「輿水、やっぱり見込みあるわね」
背筋に氷が滑るような感覚。
振り返ると……。
「彼女ね、別のプロダクションのアイドルと共演した際に何かモノを盗んだって騒がれてて、気が立ってるのよ」
女社長さんがいつのまにか背後に立っていました。
「調べてさせてみると、実際はファンが面白がって広めたでまかせに尾びれがついただけで事実無根」
「……」
「人の噂も75日、いずれ忘れられるだろうけど、いずれにしても今の彼女にしてみればたまったもんじゃないわね」
社員さんが、9位でも十分すごい、と言いました
「……っ!」
限界まで縮んだバネが元に戻ろうとするように、勢いよく幸子ちゃんの体が飛び跳ねました。
「ボクはっ世界一カワイイボクは一番じゃなくちゃダメなんですっ!」
「……失礼します!」
俯いたまま、扉に向かってきます。
自然と……。
「あっ……」
私と目が会いました。
「この間の……」
ぽかん、と口を開けたまま立ちすくむ幸子ちゃん。
「……っ!」
そのまま表情が歪んでいって、きりきりと食いしばった歯が鳴る、瞳が潤んでいく、
もう見ていられなくなって、
幸子ちゃん大丈夫ですか、そう声をかけようとした時でした。
「なんですか、その目は……」
「えっ?」
「ボクを、哀れんでるんですか」
「えっえっ、そ、そんなつもりじゃ……」
「……」
「幸子ちゃん……?」
「……ボクは絶対に、諦めませんから」
そう言って、くるりと踵を返して去っていく幸子ちゃんの背中をしばらく茫然と見ていました。
「私、どんな顔してたんだろう……」
哀れみ……?
胸の奥にしこりのような、かすかな違和感を覚えたその時でした。
「輿水、やっぱり見込みあるわね」
背筋に氷が滑るような感覚。
振り返ると……。
「彼女ね、別のプロダクションのアイドルと共演した際に何かモノを盗んだって騒がれてて、気が立ってるのよ」
女社長さんがいつのまにか背後に立っていました。
「調べてさせてみると、実際はファンが面白がって広めたでまかせに尾びれがついただけで事実無根」
「……」
「人の噂も75日、いずれ忘れられるだろうけど、いずれにしても今の彼女にしてみればたまったもんじゃないわね」
冷静になって考えてみれば、幸子みたいな上位順位のアイドルを潰すメリットは薄いよな。立場的には卯月の方がよっぽど危険だ
あの事件未だによくわからんわ
ファンはコラ画像といったりたまたま同じ時計持ってたと言ったり
どっちなんだ?
ファンはコラ画像といったりたまたま同じ時計持ってたと言ったり
どっちなんだ?
噂ではトップアイドルの我那覇響ちゃんの腕時計を盗んだらしいぜ
こんな感じか
こんな感じか
>>363
元ネタあるの?
元ネタあるの?
>>366
響の中の人の沼倉さんがちょっと独特で入手困難な時計を持ってて、沼倉さんがその時計を急に付けなくなった
その時期に前後して幸子の中の人の竹達さんがそれに似た時計を付けてるコラ画像が出回ったんだったかな
それで「ぬーの時計竹達に盗まれたんじゃね?」的な
響の中の人の沼倉さんがちょっと独特で入手困難な時計を持ってて、沼倉さんがその時計を急に付けなくなった
その時期に前後して幸子の中の人の竹達さんがそれに似た時計を付けてるコラ画像が出回ったんだったかな
それで「ぬーの時計竹達に盗まれたんじゃね?」的な
>>367
なるほどthx
なるほどthx
>>367
それプラス竹達さんの解雇と沼倉さんの「盗まれた」発言で一気に信憑性がな
それプラス竹達さんの解雇と沼倉さんの「盗まれた」発言で一気に信憑性がな
あれ本当にコラ画像なのか?
ぶっちゃけ怪しいわ
…という感じで広まって、このSS内で幸子は被害に遭ったわけだな
現実の事件?が実際にどうだったのかは別として
ぶっちゃけ怪しいわ
…という感じで広まって、このSS内で幸子は被害に遭ったわけだな
現実の事件?が実際にどうだったのかは別として
>>370
アカンやん、その流れだと幸子解雇されるやん
アカンやん、その流れだと幸子解雇されるやん
>>370
それプラス、豚さんの楽屋泥棒癖を週刊誌がすっぱ抜いたから信憑性がエラいことに
それプラス、豚さんの楽屋泥棒癖を週刊誌がすっぱ抜いたから信憑性がエラいことに
もしこの世界で本当に響の物盗んだら速攻でハム蔵が気づくだろうな
自分の担当じゃないプロデューサーが一番邪魔だと思うんだけどどうなんだろ
武内Pなんて失脚させたらCP丸ごと・・・
まあ即効性はないし幸子のも意図的な妨害とかじゃないんだろうけどね
武内Pなんて失脚させたらCP丸ごと・・・
まあ即効性はないし幸子のも意図的な妨害とかじゃないんだろうけどね
競い合わせはするけど
つぶし合わせるようなことは流石に止めるはず・・・だよね?
面白いのに怖いなぁ
つぶし合わせるようなことは流石に止めるはず・・・だよね?
面白いのに怖いなぁ
幸子、時計返そうとか言ってるせいで五位も下がっちゃったじゃないか
社長やけに直接卯月に関わってくるし他にも見込みある娘に声掛けてるっぽい?
世界限定1000本とか2000本の腕時計でも
他人とかぶることがあるからなぁ難しい
他人とかぶることがあるからなぁ難しい
これ、経済的には確かに効果あるけど内面を泥沼にする悪手だわ…
現在を乗り越えても未来はないな…
現在を乗り越えても未来はないな…
>>380
ほたるに風評被害という不幸が……まあどの道圏外ですけど……圏外ですけど(砂になって消える音)
ほたるに風評被害という不幸が……まあどの道圏外ですけど……圏外ですけど(砂になって消える音)
>>384
どこら辺がコラだ?と一瞬思うくらいに自然に溶け込んでるな
どこら辺がコラだ?と一瞬思うくらいに自然に溶け込んでるな
「まぁ、あの程度の理不尽や逆境には耐えてこそよ、ねぇ?」
「へっ?」
急に意見を求められてしまいました。
答えを用意していない私はしどろもどろになってしまって、
えっと、とか、あのとか意味のない言葉を発することしか出来なくて。
そんな私の姿を見て、くすくすと女社長さんは笑って言いました。
「ふふ、ごめんなさい、またあなたを困らせちゃったわね」
それから腕時計に目を落として、女社長さんは言いました。
「あら、もうこんな時間、そろそろ行かなくちゃ」
「……えっ、あっ、あの」
「あなた、何者、そんな顔してるわね」
また、私の心を見透かされているかのようでした。
「そうねぇ、さしずめ……」
女社長さんはいつもの口元に笑みを浮かべた表情のまま、言いました。
「あなたを虐める継母かも、ね」
「えっ……」
「それじゃあね、あの時の忠告、ゆめゆめ忘れなきよう」
……。
一人きりになった廊下。
壁掛け時計が、コチ、コチと一定のリズムを刻んで音をたてていました。
「へっ?」
急に意見を求められてしまいました。
答えを用意していない私はしどろもどろになってしまって、
えっと、とか、あのとか意味のない言葉を発することしか出来なくて。
そんな私の姿を見て、くすくすと女社長さんは笑って言いました。
「ふふ、ごめんなさい、またあなたを困らせちゃったわね」
それから腕時計に目を落として、女社長さんは言いました。
「あら、もうこんな時間、そろそろ行かなくちゃ」
「……えっ、あっ、あの」
「あなた、何者、そんな顔してるわね」
また、私の心を見透かされているかのようでした。
「そうねぇ、さしずめ……」
女社長さんはいつもの口元に笑みを浮かべた表情のまま、言いました。
「あなたを虐める継母かも、ね」
「えっ……」
「それじゃあね、あの時の忠告、ゆめゆめ忘れなきよう」
……。
一人きりになった廊下。
壁掛け時計が、コチ、コチと一定のリズムを刻んで音をたてていました。
この女社長、どうも早水リサで変換されるなあ。10割石川のせいだが。
……。
ベッドに寝転がって、ぼんやりと天井を見つめる。
まどろむ意識のなかで、またかすかな違和感が一瞬、体の内側を走りました。
きゅっ、と胸を抑えるとそれはもう引っ込んじゃって。
「……」
なん、なんだろう。
人差し指を2本、口元に持っていって、くいっと持ち上げる。
「もっともっと皆の笑顔のために、頑張りますね、島村卯月です」
感情を込めないで、何気なく思い浮かんで発した言葉。
えっと、写真撮影の時に言ったんだっけ。
スマートホンが鳴る。
相手は……。
──卯月、明日は久々に一緒に仕事だね。
凛ちゃんでした。
「……」
──ねぇ、凛ちゃん、私、何か最近変わったかな?
……既読。ちょっぴり、緊張。
すぐに返信が返ってきました。
──むしろ変わらなすぎるよ、卯月は。
えっ……。返信する前に、重ねてメッセージが届きました。
──だから安心するよ、卯月を見てると。
──前にも言ったけどさ、いつだったかは忘れたけど。
──卯月の笑顔は、本物だと思う。
「……」
少し文面に迷ってから、結局、とりとめのないメッセージを送りました。
──ありがとう、明日は頑張ろうね、凛ちゃん。
ベッドに寝転がって、ぼんやりと天井を見つめる。
まどろむ意識のなかで、またかすかな違和感が一瞬、体の内側を走りました。
きゅっ、と胸を抑えるとそれはもう引っ込んじゃって。
「……」
なん、なんだろう。
人差し指を2本、口元に持っていって、くいっと持ち上げる。
「もっともっと皆の笑顔のために、頑張りますね、島村卯月です」
感情を込めないで、何気なく思い浮かんで発した言葉。
えっと、写真撮影の時に言ったんだっけ。
スマートホンが鳴る。
相手は……。
──卯月、明日は久々に一緒に仕事だね。
凛ちゃんでした。
「……」
──ねぇ、凛ちゃん、私、何か最近変わったかな?
……既読。ちょっぴり、緊張。
すぐに返信が返ってきました。
──むしろ変わらなすぎるよ、卯月は。
えっ……。返信する前に、重ねてメッセージが届きました。
──だから安心するよ、卯月を見てると。
──前にも言ったけどさ、いつだったかは忘れたけど。
──卯月の笑顔は、本物だと思う。
「……」
少し文面に迷ってから、結局、とりとめのないメッセージを送りました。
──ありがとう、明日は頑張ろうね、凛ちゃん。
……。
イベント会場につくと、凛ちゃんが手を振って迎えてくれました。
「久しぶり、卯月、昨日どうかした?」
「ううん、何でもないよ、凛ちゃん」
「ふーん……」
紙パックのミルクティーに差し込まれたストローを咥えながら、私を横目で見る凛ちゃん。
本番前に、変に心配させちゃいたくなくて、私は咄嗟に言いました。
「そ、それにしても凛ちゃんすごいですよね、舞台すっごく注目されてるみたいで」
「えっ? あぁ、うん、初めてのステージだし、大変だけどさ、やり甲斐あるよ」
「頑張ってるんですね」
「うん、卯月と未央に、負けないようにね」
どきん、と胸が跳ね上がりました。
私は45位、未央ちゃんは……。
「……」
「私さ、結構悩んだけど、今はもう、考えてないから」
「えっ?」
「みんなが、隣にいない未来なんて、考えてない」
「凛ちゃん……」
「もしそうなったらどうしよう、とか、何か別の道があるんじゃないか、とか今は考えないから」
真っ直ぐな瞳が、ブルートパーズのように輝いていました。
イベント会場につくと、凛ちゃんが手を振って迎えてくれました。
「久しぶり、卯月、昨日どうかした?」
「ううん、何でもないよ、凛ちゃん」
「ふーん……」
紙パックのミルクティーに差し込まれたストローを咥えながら、私を横目で見る凛ちゃん。
本番前に、変に心配させちゃいたくなくて、私は咄嗟に言いました。
「そ、それにしても凛ちゃんすごいですよね、舞台すっごく注目されてるみたいで」
「えっ? あぁ、うん、初めてのステージだし、大変だけどさ、やり甲斐あるよ」
「頑張ってるんですね」
「うん、卯月と未央に、負けないようにね」
どきん、と胸が跳ね上がりました。
私は45位、未央ちゃんは……。
「……」
「私さ、結構悩んだけど、今はもう、考えてないから」
「えっ?」
「みんなが、隣にいない未来なんて、考えてない」
「凛ちゃん……」
「もしそうなったらどうしよう、とか、何か別の道があるんじゃないか、とか今は考えないから」
真っ直ぐな瞳が、ブルートパーズのように輝いていました。
……。
そのあとすぐに、スタッフさんがやってきて、楽屋に案内されました。
入り組んだ建物の、曲がり角をあれよこれよと曲がっていきます。
しばらくすると、ホワイトボードに『346プロさま』と手書きのサインペンで書かれた部屋の前に着きました。
「すいません、ちょっと狭いんですけど、相部屋でいいですか?」
スタッフさんは、頭を掻きながら申し訳なさそうに言います。
「あっはい大丈夫です、凛ちゃんとはいつも一緒ですから、ねっ?」
凛ちゃんはこくりと頷いて、ドアノブを捻りました。
「あっ……」
その瞬間、凛ちゃんと、部屋の中から、もう一人聞いたことのある女の人の声が聞こえました。
なんだろう、部屋の中を覗きこむと……。
床に広がったメイクグッズ、お菓子、ペットボトル。
スマートホンから流れる、ブラウザゲームの軽快な音。
この間の楽屋で会った先輩アイドルさん……。
たしか今の順位は、わずかながらも、
凛ちゃんより、下でした。
そのあとすぐに、スタッフさんがやってきて、楽屋に案内されました。
入り組んだ建物の、曲がり角をあれよこれよと曲がっていきます。
しばらくすると、ホワイトボードに『346プロさま』と手書きのサインペンで書かれた部屋の前に着きました。
「すいません、ちょっと狭いんですけど、相部屋でいいですか?」
スタッフさんは、頭を掻きながら申し訳なさそうに言います。
「あっはい大丈夫です、凛ちゃんとはいつも一緒ですから、ねっ?」
凛ちゃんはこくりと頷いて、ドアノブを捻りました。
「あっ……」
その瞬間、凛ちゃんと、部屋の中から、もう一人聞いたことのある女の人の声が聞こえました。
なんだろう、部屋の中を覗きこむと……。
床に広がったメイクグッズ、お菓子、ペットボトル。
スマートホンから流れる、ブラウザゲームの軽快な音。
この間の楽屋で会った先輩アイドルさん……。
たしか今の順位は、わずかながらも、
凛ちゃんより、下でした。
「……」
ドアノブを握ったまま固まる凛ちゃん。
覗きこんだ姿勢のまま動けない私。
凛ちゃんへの視線を外せないまま、何か言葉を探しているそぶりを見せる先輩アイドルさん。
ブラウザゲームの音だけが室内に鳴り響いていました。
「……」
長い長い、沈黙が続きました。
気の遠くなるような、長い長い沈黙。
「ふぅ……」
不意に、溜息が聞こえてきました。
沈黙を破ったのは……。
「いいよ」
凛ちゃん……。
私を部屋へ押し入れるように肩を引いてから、もう一度いいよ、と呟きました。
「みんなで一緒に使おう、楽屋」
凛ちゃんの言葉を聞いて、口をぽかんと開ける先輩アイドルさん、
それから、顔をしかめて言いました。
「何で……」
「何で、って」
目を左右に泳がせながら、何か適当な言葉を探している凛ちゃん。
「あんた私より順位上でしょ、何か裏があるんでしょ、渋谷、おかしいよね、お互いムカつく相手でしょ」
眼には、警戒の色が宿っていました。
「あのさ……」
凛ちゃんのあまりに真っ直ぐな瞳が、疑いの瞳を射止めました。
「私とあなたは、違うから」
「……っ!」
途端に、かぁっと頬が赤くなって、瞳がぐらぐらと揺れるのがはっきりとわかりました。
バッグを乱暴に引っ掴んで、広げた荷物を手当たり次第に放り込む先輩アイドルさん。
「……っふざけんなっ! バカにしやがって!」
大きな足音を立てて、部屋から出て行こうとします。
「あ、あのっ……!」
ドアの前には丁度私が立っている、このまま退くわけにはいきませんでした。
「違うんです! 凛ちゃんはそういうつもりで言ったんじゃなくて!」
こういう時、未央ちゃんがいれば……。
「凛ちゃんは、あの、ちょっと口数が少ないから誤解されちゃうこともあるけど、本当はとっても優しい子で」
きっと、解決できたんだろうな……。
「話し合えば──」
私の言葉は、肩を強く押された衝撃で、遮られました。
「……うるさいっ、この……」
同時に、私に投げつけられた言葉。
「偽善者っ!」
……。
ドアノブを握ったまま固まる凛ちゃん。
覗きこんだ姿勢のまま動けない私。
凛ちゃんへの視線を外せないまま、何か言葉を探しているそぶりを見せる先輩アイドルさん。
ブラウザゲームの音だけが室内に鳴り響いていました。
「……」
長い長い、沈黙が続きました。
気の遠くなるような、長い長い沈黙。
「ふぅ……」
不意に、溜息が聞こえてきました。
沈黙を破ったのは……。
「いいよ」
凛ちゃん……。
私を部屋へ押し入れるように肩を引いてから、もう一度いいよ、と呟きました。
「みんなで一緒に使おう、楽屋」
凛ちゃんの言葉を聞いて、口をぽかんと開ける先輩アイドルさん、
それから、顔をしかめて言いました。
「何で……」
「何で、って」
目を左右に泳がせながら、何か適当な言葉を探している凛ちゃん。
「あんた私より順位上でしょ、何か裏があるんでしょ、渋谷、おかしいよね、お互いムカつく相手でしょ」
眼には、警戒の色が宿っていました。
「あのさ……」
凛ちゃんのあまりに真っ直ぐな瞳が、疑いの瞳を射止めました。
「私とあなたは、違うから」
「……っ!」
途端に、かぁっと頬が赤くなって、瞳がぐらぐらと揺れるのがはっきりとわかりました。
バッグを乱暴に引っ掴んで、広げた荷物を手当たり次第に放り込む先輩アイドルさん。
「……っふざけんなっ! バカにしやがって!」
大きな足音を立てて、部屋から出て行こうとします。
「あ、あのっ……!」
ドアの前には丁度私が立っている、このまま退くわけにはいきませんでした。
「違うんです! 凛ちゃんはそういうつもりで言ったんじゃなくて!」
こういう時、未央ちゃんがいれば……。
「凛ちゃんは、あの、ちょっと口数が少ないから誤解されちゃうこともあるけど、本当はとっても優しい子で」
きっと、解決できたんだろうな……。
「話し合えば──」
私の言葉は、肩を強く押された衝撃で、遮られました。
「……うるさいっ、この……」
同時に、私に投げつけられた言葉。
「偽善者っ!」
……。
それから、数日が経ちました。
……。
「ママ、私、ギゼンシャなのかな?」
囁くような小さな声で呟く。
洗い物をしているママの肩が、ぴくりと跳ねました。
「卯月、今何か言ったかしら?」
「……ううん、何でもない」
マグカップをくるくると回しながら、言いました。
中の液体がゆらゆらと揺れるのを、ぼんやり眺めます。
「そう……」
きゅっ、と蛇口を捻る音がする。
それからママは椅子に向かい合って座って、言いました。
「卯月、あなたはたまに頑張りすぎるところがあるから心配だわ」
「……」
「辛い時は、休んでもいいのよ」
「ううん、大丈夫」
スマートホンが、鳴りました。
──卯月、ごめん、風邪引いたから次の仕事休む、移したら大変だから、見舞いは来なくていい。
──大事な時期だし、来たら怒るよ。
「……」
これで、最終結果まで、凛ちゃんと未央ちゃんとのお仕事は、無くなりました。
「……」
強いなぁ、凛ちゃん。
私は、凛ちゃんみたいに強くないから、一人になると、色々考えちゃうよ。
もし、みんなでまたステージに立てれば、こんな気持ちも吹き飛んじゃうのかな。
どうなのかな……。
その夜、養成所の頃の夢を見た、ように思います。
それから、最後の中間発表の日はすぐにやってきて……。
……。
「ママ、私、ギゼンシャなのかな?」
囁くような小さな声で呟く。
洗い物をしているママの肩が、ぴくりと跳ねました。
「卯月、今何か言ったかしら?」
「……ううん、何でもない」
マグカップをくるくると回しながら、言いました。
中の液体がゆらゆらと揺れるのを、ぼんやり眺めます。
「そう……」
きゅっ、と蛇口を捻る音がする。
それからママは椅子に向かい合って座って、言いました。
「卯月、あなたはたまに頑張りすぎるところがあるから心配だわ」
「……」
「辛い時は、休んでもいいのよ」
「ううん、大丈夫」
スマートホンが、鳴りました。
──卯月、ごめん、風邪引いたから次の仕事休む、移したら大変だから、見舞いは来なくていい。
──大事な時期だし、来たら怒るよ。
「……」
これで、最終結果まで、凛ちゃんと未央ちゃんとのお仕事は、無くなりました。
「……」
強いなぁ、凛ちゃん。
私は、凛ちゃんみたいに強くないから、一人になると、色々考えちゃうよ。
もし、みんなでまたステージに立てれば、こんな気持ちも吹き飛んじゃうのかな。
どうなのかな……。
その夜、養成所の頃の夢を見た、ように思います。
それから、最後の中間発表の日はすぐにやってきて……。
これでプロダクションが立ち直るの…?無理だろ
中が崩壊してるぞ…
中が崩壊してるぞ…
961プロのようになれ合いのない孤高主義のプロダクションになると思えば……
あかん、どう考えてもかつての346プロ所属アイドルによって叩き潰される流れだ
あかん、どう考えてもかつての346プロ所属アイドルによって叩き潰される流れだ
あの女社長、現時点では誰にも期待してないからね。残ったアイドルでどうとでもできるんだろう。
ただ、50位以内のアイドルの潰し合い発生したときが気になる。なんか発生しても一切気にしてないみたいだが、ユニット組みづらくなるだろ
ただ、50位以内のアイドルの潰し合い発生したときが気になる。なんか発生しても一切気にしてないみたいだが、ユニット組みづらくなるだろ
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