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元スレ寂海王「君を必ず宮守女子に連れて帰るッッッ」 豊音「えっ?」
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豊音「わわわっ、寂さんだよー!」
おばあちゃん「じゃく……?」
豊音「うん、寂海王さん!」
豊音「空拳道の使い手で、なんと日本人で唯一海王の称号を持つ人なんだよー!」
豊音「雑誌でしか見られない人にお会い出来るなんて光栄だよー!!」
寂海王「わたしは幸運だ」
豊音「え?」
寂海王「ツキノワグマと戦ってみようと山に入るも、ツキノワグマとは逢えなかった……」
寂海王「だがしかしッ! もっと素晴らしい出会いがあるとはッッッ」
寂海王「トヨネ君ッ!」
寂海王「君の体格と特殊な力は、日本の格闘技界のために使われるべきだッッッ!!」
豊音「え……」
豊音「えええええ~~~~~ッ!?」
SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1395234457
寂海王「君の才能はこんな山奥で眠らせていいものではない」
寂海王「その才能は日本の宝だ」
寂海王「君には日本の格闘技界を導くに足る才能があるッッッ」
豊音「で、でも……」
豊音「私、格闘技なんてやったこと……」
寂海王「知っている」
豊音「えっ」
寂海王「むしろ、それがいい」
寂海王「格闘技をしたことがない……」
寂海王「己の肉体を、人体を打つべく鍛えたわけじゃない……」
寂海王「だからこそ、君なのだ」
寂海王「経験による驕りもなく、過剰なまでの自負もない」
寂海王「しかし、鍛えてなくともこれほどまでにバランスの優れた肉体という、素晴らしい資質がある」
寂海王「君こそ、相応しい」
寂海王「若い君だからこそ、日本の若者を導くに相応しい」
寂海王「若く、そして格闘技に慣れ親しんでいない者を導くのに、誰よりも相応しいッ」
豊音「で、でも……」
豊音「私は、村にいないと……」
寂海王「問題はない」
寂海王「全てわたしに任せておきたまえ」
寂海王「たかだか村の因習くらい倒せずして、一体何が格闘技かッッッ」
豊音(その理屈はどうなんだろう……)
豊音「それに……」
豊音「私は、怖いの、苦手だし……」
寂海王「大丈夫だ」
寂海王「格闘技とは、本来守るための手段」
寂海王「強き心を持てぬ者が、一縷の勇気を振り絞って振るうもの」
寂海王「猛る心など必要がない」
寂海王「むしろ無闇に力に溺れぬ心こそが、未来ある若者を導くには不可欠ッッッ」
寂海王「わたしと組もうッッッ」
寂海王「ともに日本の格闘技界を導こうじゃないかッ!!」
豊音「その……」
豊音「私は、麻雀が大好きだから……」
豊音「テレビの中のプロ雀士の人達に、ずっと憧れてたから……」
寂海王「君の体格があれば、すぐにでも有段者としてテレビにだって出られるッッッ」
豊音「そうじゃなくて、その……」
豊音「お会いするときは、ただの木っ端ファンだとしても、まともな相手と戦ったことがないとしても」
豊音「同じ雀士として、お会いしたいから……」
豊音「ごめんなさい、雀士以外にはなれません」 ペッコリン
寂海王「……トヨネ君」
豊音「はい」
寂海王「君は、格闘技の定義を何だと思うかね」
豊音「へ???」
寂海王「空手は格闘技――そうだろう」
寂海王「ボクシングも、柔道も、ムエタイも、大半の者が格闘技だと言うだろう」
豊音「はあ……」
寂海王「格闘技とは徒手空拳で戦うスポーツを意味するようなものだと、思っているものは多い」
寂海王「では、剣道はどうだ?」
寂海王「薙刀は? 弓道は?」
寂海王「広義には、白兵戦ですら格闘技に含むとされている」
豊音「ええと……」
寂海王「私も、Bakipediaに記述された広義における格闘技の定義――」
寂海王「即ち、格闘技とは、スポーツ化された武道を指すと思っている」
寂海王「先にも言ったが……武道とは、元来身を守るために身につけるもの」
寂海王「護身のためにあると考えています」
寂海王「拳という武器」
寂海王「技術という武器」
寂海王「そして時には木刀や竹刀といった武器――」
寂海王「それらを己が力とし、自己を守る」
寂海王「それこそが武術ッ」
寂海王「その普及、護身の普及こそが格闘技ッッッ」
豊音(話が見えないよー……)
寂海王「死なぬため」
寂海王「少しでも傷つかぬため」
寂海王「血を流さぬため」
寂海王「己の得意とする何かを極め、護身を完成させることにこそ、格闘技の本質はあると言えます」
寂海王「その手段が、薙刀だとして」
寂海王「竹刀を使う剣道だとして」
寂海王「それこそ、スナイパーライフルを用いたクレー射撃だとして」
豊音(それはさすがに格闘技じゃない気がするよー……)
寂海王「そして、牌を用いた麻雀であったとして」
寂海王「どうしてそれが格闘技でないと言えようッッッ」
豊音(ツッコミにきておばあちゃん……!!)
寂海王「事実、暴力団のシノギや抗争も、バイオレンス溢れるものから、巨額を賭けた麻雀勝負へと移ろいつつある」
豊音「竹書房の読み過ぎだよー……」
寂海王「それもまた、格闘技」
寂海王「無益な抗争により命を落とさぬべく編み出された、護身の一種たる競技」
寂海王「即ちッッ」
寂海王「麻雀とは格闘技であるッッッ」
豊音「だ、断言したーーーっ!?」 ガビーン
寂海王「即ち、格闘技のリングに立つことと、君が雀士に集中することは、決して矛盾しないッッ」
寂海王「瞬間的に思考し戦略を立てる技術」
寂海王「そして、第六感や感性、危険への嗅覚」
寂海王「それらを格闘技で鍛えることは、麻雀の技量にも繋がるはず」
豊音「いや、でも……」
寂海王「現に、君と同い年くらいの雀士達は、皆格闘技術に優れているのではないかね?」
寂海王「調べたところによると、居合の達人や、コークスクリューパンチで氷解を砕く者らが上位陣だそうじゃないか」
寂海王「プロ雀士にも、鉄扇を華麗に操るものや、マーシャルアーツを駆使するイタコもいると聞く」
豊音「た、確かに……」
寂海王「それに、雀士が格闘技に向いているということは即ち――」
寂海王「格闘者は、麻雀力に優れているということッッッ」
寂海王「私と来たら、君に最高の麻雀仲間を用意することを約束しようッッッ!!!」
寂海王「一週間後、またここに来てほしい」
豊音「えっ」
豊音(私の家の玄関なんだけど……)
寂海王「その時は、最高の舞台への切符をお見せしよう」
寂海王「来る・来ないは、それから決めてもらって構わない」
寂海王「必ずや、来たくなるような環境を用意しておくと約束するッッッ」
寂海王「そしてッ! 日本の格闘技界のためッ」
寂海王「君を必ず宮守女子に連れて帰るッッッ」
豊音「えっ?」
寂海王「そこで君は、雀士としても、闘士としても、一流となるのだ」
豊音「……」
豊音(あれ……なんだろう、少しドキドキしてるよー……)
範馬刃牙 168cm
孫悟空 175cm
ケンシロウ 185cm
桜木花道 189cm
テリーマン 190cm
アントニオ猪木 190cm
空条承太郎 196cm
藤浪晋太郎 197cm
姉帯豊音 197cm
これは才能の塊ですわ
孫悟空 175cm
ケンシロウ 185cm
桜木花道 189cm
テリーマン 190cm
アントニオ猪木 190cm
空条承太郎 196cm
藤浪晋太郎 197cm
姉帯豊音 197cm
これは才能の塊ですわ
範馬刃牙 168cm
孫悟空 175cm
ケンシロウ 185cm
桜木花道 189cm
テリーマン 190cm
アントニオ猪木 190cm
空条承太郎 196cm
藤浪晋太郎 197cm
姉帯豊音 197cm
これは才能の塊ですわ
孫悟空 175cm
ケンシロウ 185cm
桜木花道 189cm
テリーマン 190cm
アントニオ猪木 190cm
空条承太郎 196cm
藤浪晋太郎 197cm
姉帯豊音 197cm
これは才能の塊ですわ
【一週間後、宮守】
胡桃「塞!」
胡桃「何見てんの」 サクサク
塞「胡桃……」
胡桃「カサ」
塞「ありが……うわぁ編笠」
塞「傘は有難いし雪を直接かぶるよりいいけど、編笠て……」
塞「これ用意するようビニール傘用意する方が絶対ラクじゃ……」
胡桃「で、何見てたの?」
塞「今は編笠にばっか気を取られてるけど、さっきまでは電車見てたのよ」
胡桃「へえ、鉄オタだったんだ」
塞「そーじゃなくて」
塞「ほら、新しい体育の先生が来るって話」
塞「校長の昔なじみだかなんだか」
胡桃「え、初耳」
塞「ていうかこの編笠網目大きすぎて雪普通に頭にかかってくるんだけど」
胡桃「今頃……?」
塞「編笠取るといい感じの白と黒とのチェック模様が頭部で形成されるんだけど」
胡桃「いやいや……気のせいでしょ」
塞「傘入れてよ」
胡桃「相合傘は恋人とって決めてるから」
塞「冷血漢」
胡桃「漢じゃないしー」
胡桃「で、その先生がどうしたの?」
塞「ああ、その人たぶんさっき通った電車に乗ってた」
塞「……腰痛くなるから傘持つわよ」
胡桃「身長差あるってわかってるなら入ってこなければいいのに!」
塞「まぁそう言わず」
胡桃「っていうか、電車にいたとか、それ単なる気のせいでしょ」
塞「だとしても」
塞「悪い気のせいじゃな……」
塞「……」
塞「いや、やっぱ何かロクでもない予感してきたわ……」 ゲンナリ
胡桃「やめてよね、塞のそういうカンだけは当たるんだから……」
【部室】
寂海王「自己紹介できるかい?」
豊音「はい」
豊音「岩手から来ました、姉帯豊音です」 ペッコリン
塞「ここも岩手だよ……って、でかっ!」
胡桃「大丈夫、お尻は塞の方が大きいよ」
白望「胸も……多分、ぎりぎり」
塞「え、何!? 何で私が意味分かんないフォローされてるの!?」
胡桃「あと、頭の3Dスティックも塞の方が大きいよ!」
塞「張り倒すわよ」
寂海王「あのボンバーマンみたいな髪型をしているのが臼沢塞」
寂海王「この麻雀部の部長だ」
塞「寂さんまで!?」
寂海王「そしてあの子供の姿を取ることで大方の敵からお目こぼしを受けられる護身体型をしているのが鹿倉胡桃」
胡桃「よくわからないけどすごく失礼なこと言ってない?」
寂海王「そしてあの今にも溶けてそこの排水口から流れていきそうなのが巨瀬川白望だ」
白望「そのまま家まで流れて行きたい」
寂海王「彼女――トヨネ君は君達と同じ高2だ」
寂海王「ここに来る前にあちこち見てまわっていた際見つけた逸材だ」
寂海王「とりあえず打ってみるといい」
白望「よろしくお願いします」
胡桃「よろしくー」
豊音「よろしくねーお願いします!」
エイスリン(放置サレトル……)
寂海王「この子の住んでた村も哺乳類が少なくてね」
塞「え、何類で溢れてるのその村。こわっ」
胡桃「どこも少子化なんだねー」
塞「人類単位で減ってるっぽい口ぶりだったけど」
寂海王「パソコンも法律もなくて一人で護身を完成しつつ牌を並べたり」
寂海王「テレビで試合を見たりして麻雀を覚えたらしい」
塞「しれっととんでもないこと言ってませんか」
胡桃「じゃああんまり人と打ったことはない?」
豊音「うん」
豊音「精々ギギネブラ相手だよー」
塞「ギギネ……なんだって?」
寂海王「でもわたしのお墨付きだ」
寂海王「あの環境でここまでの雀力を蓄えた彼女には、類稀な才能がある」
塞「それはそれは……怖いですなあ……」
塞(もうホントいろんな意味で……)
寂海王「ところで、その子は?」
エイスリン(ヨカッタ、無視ジャナカッタ……)
白望「留学生のエイスリンさん」
エイスリン「ヨロシクデス」
寂海王「……君は麻雀が出来るのかい?」
エイスリン「……」 フルフル
寂海王「それは残念だ」
寂海王「それではテコンドーは?」
寂海王「アマレスや、ブラジリアン柔術はどうだ?」
エイスリン「……」 フルフルフルフルフルフル
塞「凄い勢いで否定しとる」
寂海王「それは残念だな……」
白望「凄い落ち込みよう……」
胡桃「あの人絶対麻雀興味ないよね……」
塞「何で顧問引き受けたんだろうね……」
胡桃「ではでは始めますかー?」
豊音「はいー」
寂海王「では、とりあえず赤口で……」 ヒソ
白望「……?」
エイスリン(絵面、スゴイ)
エイスリン(好色ッポイ中年男性ガ、女子高生ニ耳打デ何カ言ッテル……)
エイスリン(コワッ)
胡桃「あ~~~~」
塞「ぬぎゃー」
塞「勝てないわー」
胡桃「くっ」
豊音「わーい」
豊音「……」
豊音「あっ……」
ポタ……
塞「え……」
姉帯豊音、対人戦デビューを目撃していた後のチームメイト、エイスリン・ウィッシュアートは後に語る。
エイスリン「ええ、驚きましたよ(※日本語吹き替えでお送りしています)」
エイスリン「何せ、いきなり涙を零すんですから(※日本語吹き替えでお送りしています)」
エイスリン「え? 負けたら誰でも泣くだろうって?(※日本語吹き替えでお送りしています)」
エイスリン「はは、違いますよ(※日本語吹き替えでお送りしています)」
エイスリン「彼女は圧勝していました(※日本語吹き替えでお送りしています)」
エイスリン「それこそ、不甲斐ない勝ち方に涙することすらおかしいくらい、完璧な勝ち方でね(※日本語吹き替えでお送りしています)」
エイスリン「じゃあ何で泣いたのかって?(※日本語吹き替えでお送りしています)」
エイスリン「勿論、誰もが気になったことですからね、本人に尋ねましたよ(※日本語吹き替えでお送りしています)」
エイスリン「まとめ役である、塞が代表してね――(※日本語吹き替えでお送りしています)」
塞「何で泣いてるの!?」
豊音「せっかく楽しかったのに、もう帰らなきゃ」 グシュ
豊音「次の電車に乗らないと、最後のバスに間に合わないんだー」 シクシク
塞「そうなんだ、残念」
エイスリン「歩イタラ」
胡桃「勝てなかったけどおもしろかったよ!」
豊音「(´;ω;`)」 シューン
白望「……それで」
白望「いつ転校してくるの?」
豊音「え……」
塞「うちらの仲間候補として海王先生が連れてきたんだと思ってたけど」
胡桃「違う?」
豊音「えっ、いやっ……聞いてないっ……」
寂海王「まずは外堀が埋まったようだね」
寂海王「勿論、君を宮守に入れるために埋めた外堀だ」
寂海王「しかしまだ、堀を完全に埋めることは出来ていない」
寂海王「トヨネ君、君が拒絶すれば、外堀も掘り返され、完全に勧誘の目は絶たれる」
寂海王「遠慮はいらない」
寂海王「本音をぶつけるといい」
塞(こう言えば断りにくくなるって打算だな……)
胡桃(先生時折タチ悪いよねえ……)
>>39
岩手って長野より広いんだよなあ
岩手って長野より広いんだよなあ
豊音「私なんかが皆さんのお仲間にとか……」
豊音「ありえないかなー……」
豊音「とかとか……」
胡桃(本命謙遜、対抗オブラートに包んだ拒絶、大穴コミュ障特有の疑心暗鬼)
白望「こっちはいつでも」
塞「うん」
寂海王「各方面の許可はもう取ってあって、手続きの準備もできている」
寂海王「言ったろう、君を必ず宮守女子に連れて帰ると……」
寂海王「後は、皆が合うかどうかだったんだ」
寂海王「そして――今となっては、君が、どうしたいかだけだ」
豊音「……」
豊音「……」 ストン
豊音「ちょーうれしーよー」 グジュッ
寂海王「書類上だけなら、もう転校済みになっている」
塞「え……」
寂海王「わたしとトヨネ君が初めて会った去年の秋にね」
塞「ってことはトヨネ一年不登校だった扱いなんだ……」
胡桃「ていうか、1年近く在籍してないガッコに通わせてたんだ……」
白望「……断られたらどうするつもりだったんだろ……」
寂海王「……」
寂海王「結果オーライだ」
塞(ほんっとーに麻雀部の全権このおっさんに渡したままで大丈夫かな……)
豊音「あれ編入試験だったんだ……」
寂海王「ああ」
寂海王「ちなみに、我が流派の検定試験も兼ねていた」
寂海王「とりあえず、君は現状茶帯だ」
豊音「え……」
寂海王「土地のしばりでなかなか出てこれそうになかったが……」
寂海王「ようやくだな」 フフ
塞「なんでそんな……」
胡桃「!」
白望「そっか……」
塞「インターハイ!」
寂海王「」 ニヤリ
塞「でも団体戦は5人必要でしょ?」
塞「後一人……」
寂海王「なに、何の問題もない」
寂海王「折角待望の才能を連れ帰れたのだ」
寂海王「不戦敗などという屈辱は味わわせれまい」
胡桃「その制服は」
塞「どこの世界にそんなひげ面のJKがおる」
寂海王「組まないか、私と」
塞「お断りします」
胡桃「先生に女装させるくらいならペコちゃん人形座らせた方がなんぼかマシだよ」
エイスリン「ハイ!」
白望「エイスリンさん……?」
胡桃「何か描き始めた……!?」
塞「何その絵!?」
胡桃「悪魔が雀牌で女子高生を惨殺してる……」
塞「こういうのを芸術扱いしてる雑誌紀伊國屋書店で見たわ」
白望「……」
白望「みんなで地区大会に出て入賞しよう」
塞「わかるの!?」
エイスリン「Yeah」 ピシガシグッグッ
胡桃「合ってるんだ!?」
塞「エイスリンさん麻雀が何かマジで何一つわかってないよね!?」
エイスリン「genocide」
塞「とりあえずルール叩き込もうか……」
胡桃「何かホワイトボードぶん回してるし、麻雀はそういうものじゃないことから教えなきゃだね……」
寂海王「じゃあルールの前にとりあえず席についてもらおうか」
【某月某日、某所】
光成「ふむ……」
光成「なるほど……」
光成「……」
光成「よかろう」
光成「面白い」
光成「その大会、我が地下闘技場で仕切らせてもらおうッ」
???「……ありがとうございます」
光成「このルールならば、チャンピオンも納得するじゃろうて」
???「有難きお言葉……」
???(これで……)
???(悲願が、ようやく達成される……)
【宮守女子高校麻雀部部室】
寂海王「さて……」
寂海王「君達に朗報だ」
塞「?」
寂海王「全国行きを決め、浮かれているだろうが……」
寂海王「勿論、全国の猛者は甘くない」
寂海王「特別な特訓が必要だろう」
塞「覚悟はありますっ」
胡桃「うん!」
豊音「……!」
寂海王「その言葉が聞きたかった」
豊音「まさか……」
寂海王「喜び給え、その特別な特訓の場が用意されることになった」
寂海王「場所は東京。ドーム地下」
寂海王「地上最強の女子高生を決める場だッッッ」
塞「え?」
胡桃「最強決めるインハイ前に、また最強決めるの???」
豊音「……多分、それ……」
寂海王「その通り」
寂海王「バーリ・トゥードだ」
胡桃「ばり……?」
エイスリン「……Vale tudo……」
塞「え?」
胡桃「知ってるのエイちゃん?」
エイスリン「Yes」
エイスリン「Portugalノ言葉デ、ナンデモアリ――」
寂海王「そう」
寂海王「ルール無用の、格闘技女子高生王者決定戦だ」
塞「ええええええええええええええええええええ!?」
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