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元スレ卯月「総選挙50位以内に入れないアイドルはクビ…ですか?」
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あーちょっと色々言い過ぎて申し訳なかった。黙って完結期待します
……。
照明もっと右寄りで。
あぁ、違う、そこだと影ができるだろ。
会場前の、ざわつく野外ステージ。
スタッフさんの指示が四方八方から飛んでいます。
私はすみっこで座って、目を閉じる。
心の内側を手探りで進む。
みんな、大丈夫かな。
凛ちゃん、風邪治ったかな。
「おい」
未央ちゃん、今日も元気にお仕事してるのかな。
プロデューサーさん、ちゃんとご飯食べれてるのかな。
幸子ちゃん、まゆちゃん大丈夫かな……。
「おい、そこのJK」
総選挙まで残りわずか。
このままのペースで。いつもの島村卯月で。
凛ちゃんは、私は変わらないって言ってくれた。
安心するとも言ってくれた。
「おい、聞いてる?」
でもね、最近……。
このままでいようって私と、このままじゃだめなんだって私がいる。
振り子のように、揺れ動く心。
出口のない考え。
どちらともつかずに、板挟みになった思考は、焦りになる。
焦りは、胸のうずきになって表れる。
何か答えが欲しい……。
答えが……。
「あのさ、やる気ないなら帰ってもいいよ? ここ、お前のステージだろ、違うか?」
「へっ?!」
つよい言葉に、意識が引き戻される。
気づけば、目の前に指示を飛ばしていた女性のスタッフさんが立っていました。
編み込みの入った、ゆるやかにウェーブする金髪に、きりりと吊り上がる細い眉。
意志の強そうなバイオレットの瞳が、一直線に私を睨んでいました。
「ご、ごめんなさい、頑張ります! 頑張りますから!」
「……」
そんな言葉が勝手に口から飛び出る。
必至に体を折り曲げて、平謝りする。
何かに急かされるように、その場から立ち去ろうとしました。
「待てよ」
アスファルトに、コンと小気味良い音が響く。
振り返ると、スタッフさんは膝を曲げて座っていて、蓋をあけてない缶コーヒーが置かれていました。
「ま、隣座れ、な?」
「えっ……あの……?」
「JKがいかにも死ぬほど悩んでますってツラして座ってたから、なんとなく世間話しに来ただけだよ」
「……」
「知らんぷりして見過ごすのも、私の今日のバイオリズムにも関わるしな、OK?」
「あの、あなたは……?」
私がそう言うと、スタッフさんは胸ポケットを探りました。
「ん、あー、今は名刺持ってないんだわ、まぁ私はそれほどお前と関わるつもりはねぇし別にいいだろ」
照明もっと右寄りで。
あぁ、違う、そこだと影ができるだろ。
会場前の、ざわつく野外ステージ。
スタッフさんの指示が四方八方から飛んでいます。
私はすみっこで座って、目を閉じる。
心の内側を手探りで進む。
みんな、大丈夫かな。
凛ちゃん、風邪治ったかな。
「おい」
未央ちゃん、今日も元気にお仕事してるのかな。
プロデューサーさん、ちゃんとご飯食べれてるのかな。
幸子ちゃん、まゆちゃん大丈夫かな……。
「おい、そこのJK」
総選挙まで残りわずか。
このままのペースで。いつもの島村卯月で。
凛ちゃんは、私は変わらないって言ってくれた。
安心するとも言ってくれた。
「おい、聞いてる?」
でもね、最近……。
このままでいようって私と、このままじゃだめなんだって私がいる。
振り子のように、揺れ動く心。
出口のない考え。
どちらともつかずに、板挟みになった思考は、焦りになる。
焦りは、胸のうずきになって表れる。
何か答えが欲しい……。
答えが……。
「あのさ、やる気ないなら帰ってもいいよ? ここ、お前のステージだろ、違うか?」
「へっ?!」
つよい言葉に、意識が引き戻される。
気づけば、目の前に指示を飛ばしていた女性のスタッフさんが立っていました。
編み込みの入った、ゆるやかにウェーブする金髪に、きりりと吊り上がる細い眉。
意志の強そうなバイオレットの瞳が、一直線に私を睨んでいました。
「ご、ごめんなさい、頑張ります! 頑張りますから!」
「……」
そんな言葉が勝手に口から飛び出る。
必至に体を折り曲げて、平謝りする。
何かに急かされるように、その場から立ち去ろうとしました。
「待てよ」
アスファルトに、コンと小気味良い音が響く。
振り返ると、スタッフさんは膝を曲げて座っていて、蓋をあけてない缶コーヒーが置かれていました。
「ま、隣座れ、な?」
「えっ……あの……?」
「JKがいかにも死ぬほど悩んでますってツラして座ってたから、なんとなく世間話しに来ただけだよ」
「……」
「知らんぷりして見過ごすのも、私の今日のバイオリズムにも関わるしな、OK?」
「あの、あなたは……?」
私がそう言うと、スタッフさんは胸ポケットを探りました。
「ん、あー、今は名刺持ってないんだわ、まぁ私はそれほどお前と関わるつもりはねぇし別にいいだろ」
おずおずと、少しだけ距離を開けて隣に腰掛ける。
スタッフさんは、私を一瞬だけ横目で見てから、すぐに正面のステージに視線を戻します。
しばらくしてから、スタッフさんはおもむろに言いました。
「いやー、ちっとナメてたかも、うん」
「えっ?」
「余裕でトップとれると思ってたんだけどさ、上には上がいるなやっぱ」
「そ、そうなんですか」
ひとまず、相槌を打ってみます。
スタッフさんの業界も大変なんですね。
「ま、でもズルはしねぇよ? 私たしかにこの歳にあるまじき金持ってるけどさ、それじゃ意味ねぇから」
「え、えっと、そうですよね、ズルはダメ、ですよね、はい」
「移籍しようかとも思ったけど、一度決めたことハンパに曲げるのもダセーし、環境変わってもいざそこで踏ん張れない奴はどっちにしたってダメなんで、常識よ」
「そう、ですよね……」
「ま、それにしたってあの女社長が346プロにくるとはね、負けねぇけど」
「えっ、知って、るんですか……?」
「詳しくは知らねぇけど多少はな、昔は真面目だったんだけど、ある時を境に気まぐれで遊び好きな性格に、そんでついたあだ名が」
「……」
「『魔女』だと」
「魔女……?」
「ま、こんな話してもしょうがねぇな、したくもねぇし、やめるか、うん、やめた」
スタッフさんは、缶コーヒーのプルトップを引っ張り上げました。
それからストローを差し込んで、啜ります。缶に口紅が付着するのを避ける飲み方でした。
「んで、お前は何をそんなに必至で生きてるわけ?」
「えっ?」
「必至なのはいい、つーかキホン、だけどお前の必至は見てらんねぇ必至だわ」
「……」
私はこの時、とにかく誰かに話を聞いてほしかったのかも知れません。
スタッフさんは、私を一瞬だけ横目で見てから、すぐに正面のステージに視線を戻します。
しばらくしてから、スタッフさんはおもむろに言いました。
「いやー、ちっとナメてたかも、うん」
「えっ?」
「余裕でトップとれると思ってたんだけどさ、上には上がいるなやっぱ」
「そ、そうなんですか」
ひとまず、相槌を打ってみます。
スタッフさんの業界も大変なんですね。
「ま、でもズルはしねぇよ? 私たしかにこの歳にあるまじき金持ってるけどさ、それじゃ意味ねぇから」
「え、えっと、そうですよね、ズルはダメ、ですよね、はい」
「移籍しようかとも思ったけど、一度決めたことハンパに曲げるのもダセーし、環境変わってもいざそこで踏ん張れない奴はどっちにしたってダメなんで、常識よ」
「そう、ですよね……」
「ま、それにしたってあの女社長が346プロにくるとはね、負けねぇけど」
「えっ、知って、るんですか……?」
「詳しくは知らねぇけど多少はな、昔は真面目だったんだけど、ある時を境に気まぐれで遊び好きな性格に、そんでついたあだ名が」
「……」
「『魔女』だと」
「魔女……?」
「ま、こんな話してもしょうがねぇな、したくもねぇし、やめるか、うん、やめた」
スタッフさんは、缶コーヒーのプルトップを引っ張り上げました。
それからストローを差し込んで、啜ります。缶に口紅が付着するのを避ける飲み方でした。
「んで、お前は何をそんなに必至で生きてるわけ?」
「えっ?」
「必至なのはいい、つーかキホン、だけどお前の必至は見てらんねぇ必至だわ」
「……」
私はこの時、とにかく誰かに話を聞いてほしかったのかも知れません。
「あの、最近ずっと考えてることがあって、私の友達が……」
胸の内に溜まった思いを喋り始めたその時、でした。
「あーストップ、そこまで、そーいう相談事はNG」
「へっ?!」
突然、私の視界がてのひらで遮られました。
言いかけた話題が、感情が、宙ぶらりんになる。
「予防線張っといたろ、それほどお前と関わるつもりはねぇって」
そう言って、大きく息を吐きました。
「一度ガチで関わっちまったら、本格的に悩み事聞いちまったら、こっちも全力で解決するしかなくなるだろ」
「……」
「悪いけどこっちもさ、今、死ぬ気で生きてるんで、これ以上荷物背負う余裕ないんだよね」
……。
膝をぎゅっと抱えてから、言いました。
「……ダメなんでしょうか、目の前で困ってる人がいたら、それでも何か力になってあげたいな、って思うこと」
「は?」
「えっと、どんな状況になっても、えっと、例えば、うん、戦場、ですか、そんな状況でも、みんな笑顔で居て欲しいなって思うのは、ダメなんでしょうか」
「……」
名前も知らないスタッフさんは、私の瞳をじぃっと見つめる。
それから、不敵な笑みをこぼして言いました。
「欲張りなんだな、お前」
「えっ?」
「仏かお前は、チーズカツカレーにこれ以上何乗せるつもりだよ、納豆か?」
カ、カレー……?
「へーなるほどね、面白いわお前、私と真逆に見えて案外似てるかもな」
何かに納得したように、スタッフさんは立ち上がります。
「よしっ世間話終わりっ、SNSチェックしてから私も準備するかっ、じゃあな」
「あ、あのっ……」
「やっぱ、自己紹介しとくわ、その異業種交流の賜物が名刺代わりってことで」
「えっ?」
握っている缶コーヒーをよく見ると、小さく『桐生つかさ プロデュース商品』と印字されていました。
「最後にひとつ、経験則から口出ししとくわ」
背中越しに、桐生さん……?が人差し指を立てるのが見えました。
「お前のソレ、正解でも不正解でもない、結局はお前がどうしたいかじゃねぇ?」
「でもな」
「そうやって何でも背負ってるうちに、いつのまにかイチバン大切なもん、見失うなよ」
「イチバン大切なもん、失うなよ」
胸の内に溜まった思いを喋り始めたその時、でした。
「あーストップ、そこまで、そーいう相談事はNG」
「へっ?!」
突然、私の視界がてのひらで遮られました。
言いかけた話題が、感情が、宙ぶらりんになる。
「予防線張っといたろ、それほどお前と関わるつもりはねぇって」
そう言って、大きく息を吐きました。
「一度ガチで関わっちまったら、本格的に悩み事聞いちまったら、こっちも全力で解決するしかなくなるだろ」
「……」
「悪いけどこっちもさ、今、死ぬ気で生きてるんで、これ以上荷物背負う余裕ないんだよね」
……。
膝をぎゅっと抱えてから、言いました。
「……ダメなんでしょうか、目の前で困ってる人がいたら、それでも何か力になってあげたいな、って思うこと」
「は?」
「えっと、どんな状況になっても、えっと、例えば、うん、戦場、ですか、そんな状況でも、みんな笑顔で居て欲しいなって思うのは、ダメなんでしょうか」
「……」
名前も知らないスタッフさんは、私の瞳をじぃっと見つめる。
それから、不敵な笑みをこぼして言いました。
「欲張りなんだな、お前」
「えっ?」
「仏かお前は、チーズカツカレーにこれ以上何乗せるつもりだよ、納豆か?」
カ、カレー……?
「へーなるほどね、面白いわお前、私と真逆に見えて案外似てるかもな」
何かに納得したように、スタッフさんは立ち上がります。
「よしっ世間話終わりっ、SNSチェックしてから私も準備するかっ、じゃあな」
「あ、あのっ……」
「やっぱ、自己紹介しとくわ、その異業種交流の賜物が名刺代わりってことで」
「えっ?」
握っている缶コーヒーをよく見ると、小さく『桐生つかさ プロデュース商品』と印字されていました。
「最後にひとつ、経験則から口出ししとくわ」
背中越しに、桐生さん……?が人差し指を立てるのが見えました。
「お前のソレ、正解でも不正解でもない、結局はお前がどうしたいかじゃねぇ?」
「でもな」
「そうやって何でも背負ってるうちに、いつのまにかイチバン大切なもん、見失うなよ」
「イチバン大切なもん、失うなよ」
……。
もう結果発表まで会えないと思っていました。
お互いのスケジュール帳は、埋まっていて。
心の余裕も、時間の余裕もこれっぽっちもなくて。
だから、すれ違いざまに誰かの携帯電話から『ミツボシ☆☆★』が流れて、
駅前の雑踏でたまたま耳に入って、
思わず振り向いたのは本当に偶然のことでした。
それから、私が名前を呼ぶ声に気づいてる素振りを見せないで、
人波に揉まれてどんどん小さくなっていく後姿を追っていって、
曲がり角にさしかかるところで、ようやくの思いで肩を掴めたのは、奇跡だったかもしれません。
それでも、とにかく……。
「しまむー……?」
私は、未央ちゃんに会いました。
「おーしまむー久しぶりじゃーん! 私はバリバリ元気でやってるよ! 絶好調!」
未央ちゃんは、私の顔を見るなりいつもの調子で笑ったけれど。
「あははー……」
だんだんと、表情が険しくなっていって、終いには俯いてしまって
「ごめん」
と一言だけ呟きました。
「しまむーのさ、いつもの顔見たら、なんか糸切れちゃった」
未央ちゃんの声が、
「弱音吐いちゃダメだって、わかってるのにさ、ごめん、止まらない」
次第に震えてくる。
「無理言って、寝る間惜しんで、CDの宣伝とか、他の子のサポート役とかやらせてもらってんだけどさ」
言葉が、途切れ途切れになっていく。
「もう、これ以、上無理ってほど、やってるつもりなんだけどさ」
てのひらで顔を覆う。
「も、もし、わ、私だけごじゅ、50位以内に入れなかったら、どうなっちゃうんだろうって思うと、吐きそうになるよ」
肩が小刻みに揺れる。
「わたし、まだ、3人で、ニュージェネとして、胸張ってやりたいこと、あるよ」
それから、何度か深い呼吸をして、
「わたし……」
未央ちゃんは、言った。
「わたし、アイドルやめたくない……!」
この時、私はこう言おうとしました。
未央ちゃん、大丈夫だよ、頑張ろうって。
でも、言えませんでした。
だって、未央ちゃんはもう限界を超えて頑張ってるから。
そんな未央ちゃんに、これ以上頑張れなんて、言えない。
……。
あれ、それじゃあ私には何ができるんだろう……?
ずきん。
胸の疼きが、痛みに変わったのは、その時でした。
……。
投票終了日まで一週間を切りました。
見上げると、灰色の曇が空を覆っていました。
今日はあの先輩アイドルさんと会う日です。
お仕事が終わって、今から楽屋にご挨拶に行くために、鏡の前で笑顔の練習。
「ぶいっ……」
をします、けど。
すぐに、やめる。
また物思いにふけっちゃう前に、男性のスタッフさんが私に声をかけてきました。
「いやー卯月ちゃんお疲れ様、今回もいつも通り良かったよ」
「そう、ですか、ありがとうございます」
心に何か引っ掛かりを感じつつも、感謝を込めてお辞儀をひとつ。
「ところでさ、凛ちゃんのあの噂、本当なの?」
「えっ、噂、ですか?」
「知らないの? 雑誌とか見てない? 君のプロデューサーさんから何も聞かされてない?」
「えっと、何も……」
何かあったのかな、凛ちゃん。
「『蒼の魂』だっけ、あの舞台の練習の無断欠勤に始まり、連日に渡ってキャンセルしててさ、主役降りるかもしれないって」
「えっ……?」
投票終了日まで一週間を切りました。
見上げると、灰色の曇が空を覆っていました。
今日はあの先輩アイドルさんと会う日です。
お仕事が終わって、今から楽屋にご挨拶に行くために、鏡の前で笑顔の練習。
「ぶいっ……」
をします、けど。
すぐに、やめる。
また物思いにふけっちゃう前に、男性のスタッフさんが私に声をかけてきました。
「いやー卯月ちゃんお疲れ様、今回もいつも通り良かったよ」
「そう、ですか、ありがとうございます」
心に何か引っ掛かりを感じつつも、感謝を込めてお辞儀をひとつ。
「ところでさ、凛ちゃんのあの噂、本当なの?」
「えっ、噂、ですか?」
「知らないの? 雑誌とか見てない? 君のプロデューサーさんから何も聞かされてない?」
「えっと、何も……」
何かあったのかな、凛ちゃん。
「『蒼の魂』だっけ、あの舞台の練習の無断欠勤に始まり、連日に渡ってキャンセルしててさ、主役降りるかもしれないって」
「えっ……?」
「そ、それっていつからのことですか?」
「え? えっと、大体……」
日付を聞くと、凛ちゃんが風邪をひいた、と連絡が来た日辺りからでした。
風邪じゃなかったの……凛ちゃん……?
慌てて、スマートホンを取り出して、メッセージを送る。
──凛ちゃん、もしかして何か大変なこと、ありましたか?
……。
しばらく待ってみる。
返信は、ありませんでした。
……凛ちゃん……。
……。
曇り空がオレンジ色になる頃に、ようやく返信が届きました。
──何も心配はいらないよ、卯月。
「え? えっと、大体……」
日付を聞くと、凛ちゃんが風邪をひいた、と連絡が来た日辺りからでした。
風邪じゃなかったの……凛ちゃん……?
慌てて、スマートホンを取り出して、メッセージを送る。
──凛ちゃん、もしかして何か大変なこと、ありましたか?
……。
しばらく待ってみる。
返信は、ありませんでした。
……凛ちゃん……。
……。
曇り空がオレンジ色になる頃に、ようやく返信が届きました。
──何も心配はいらないよ、卯月。
「……」
もどかしい。
文字だけじゃ、足りない。
もっと、もっと、言葉が、想いが伝わって欲しい。
今日、このあと凛ちゃんの家に行ってみよう。
ちゃんとお話しよう。
……。
楽屋の扉の前で、きゅっと口を結ぶ。
手には洋菓子をふたつ。
お菓子食べてたからきっと甘い物好きだと思って用意したもの。
「……」
凛ちゃんの家、行かなきゃだから、ご挨拶して、これ渡して帰ろう。
でもあとで、ゆっくりお話しなきゃ、ですよね。
ふぅ、とひとつ深呼吸。
すぅ、もうひとつ。
──えー今日は渋谷への愚痴ないのかって?
神経を集中させると、ふと部屋の中の会話が耳に入ってきました。
──あー、うん、うん……。
どうやら電話をしているみたいです。
終わるまで待っていようかな。でも凛ちゃんの愚痴、あんまり聴きたくないな……。
──あのさ、絶対に内緒にして欲しいんだけど……。
あ、私、電話の内容を、盗み聴きなんて……。
そう思って耳を塞ごうとしました。
だけど。
──いや、実はさ……。
続きを、訊いてしまったら、私は耳を塞ぐことどころか、
ほんの少しでも体を動かすことができずに固まってしまって。
手に持った洋菓子がべしゃり、と音を立てて、床に落ちました。
もどかしい。
文字だけじゃ、足りない。
もっと、もっと、言葉が、想いが伝わって欲しい。
今日、このあと凛ちゃんの家に行ってみよう。
ちゃんとお話しよう。
……。
楽屋の扉の前で、きゅっと口を結ぶ。
手には洋菓子をふたつ。
お菓子食べてたからきっと甘い物好きだと思って用意したもの。
「……」
凛ちゃんの家、行かなきゃだから、ご挨拶して、これ渡して帰ろう。
でもあとで、ゆっくりお話しなきゃ、ですよね。
ふぅ、とひとつ深呼吸。
すぅ、もうひとつ。
──えー今日は渋谷への愚痴ないのかって?
神経を集中させると、ふと部屋の中の会話が耳に入ってきました。
──あー、うん、うん……。
どうやら電話をしているみたいです。
終わるまで待っていようかな。でも凛ちゃんの愚痴、あんまり聴きたくないな……。
──あのさ、絶対に内緒にして欲しいんだけど……。
あ、私、電話の内容を、盗み聴きなんて……。
そう思って耳を塞ごうとしました。
だけど。
──いや、実はさ……。
続きを、訊いてしまったら、私は耳を塞ぐことどころか、
ほんの少しでも体を動かすことができずに固まってしまって。
手に持った洋菓子がべしゃり、と音を立てて、床に落ちました。
未央は順位上がってるから追い風は吹いているんだが、その前に折れそうだ。
……。
「はぁ……はぁ……!」
曇り空は、いつのまにか雨空に変わっていました。
アスファルトを蹴るごとに、水滴が跳ねる。
衣服が水を含んで重い。
転んですりむいた傷が、ずきずきと痛む。
どうして、気づかなかったんだろう。
風邪を引いたって聞いた時に、無理にでも押しかけていれば。
あれだけ前向きに頑張ってきた凛ちゃんが、順位を落とした時に違和感を感じていれば。
その時のプロデューサーさんの、何も心配いりません、なんてシンプルな言葉におかしいと思っていれば。
私が、もっと凛ちゃんのこと考えてあげていれば……!
「はぁ……はぁ……!」
お花屋さんの看板が見える。
そこに向かって、ひたすら走る。
走る。
酸素不足でかすれた思考の中で、女社長さんの言葉が一瞬よぎる。
──もしあなたが今の甘い考えのままでいるなら……。
違った。
「はぁ……!」
店内のショーウィンドウに手をつくと、飾られている花が揺れて、ばらばらと落ちる。
何かを踏んだ。
スズランの花だった。
──うん、そう、きっと。
私じゃなかった。
凛ちゃんのママが何か言うのを、無視して、階段を駆け上がって、凛ちゃんの部屋の扉を開ける。
「はぁ……はぁ……」
夜なのに、照明がひとつも付いていない部屋。
ぼんやりと浮かぶのは、床に転がっているカビが生えかけたマグカップ。
赤印が、ある日から途絶えたカレンダー。
ベッドの上、布団にくるまっている、まあるいふくらみ。
そして、いるはずなのに、いないもの。
──お仲間に、背中から撃たれるかも、ね。
私じゃなかった。
「はぁ……凛……ちゃ……」
ふくらみが、声に反応してピクリと揺れました。
「……っ……」
私はきれぎれな呼吸のまま、なんとか言葉を吐き出しました。
「ハナコちゃんが……っ……」
「はぁ……はぁ……!」
曇り空は、いつのまにか雨空に変わっていました。
アスファルトを蹴るごとに、水滴が跳ねる。
衣服が水を含んで重い。
転んですりむいた傷が、ずきずきと痛む。
どうして、気づかなかったんだろう。
風邪を引いたって聞いた時に、無理にでも押しかけていれば。
あれだけ前向きに頑張ってきた凛ちゃんが、順位を落とした時に違和感を感じていれば。
その時のプロデューサーさんの、何も心配いりません、なんてシンプルな言葉におかしいと思っていれば。
私が、もっと凛ちゃんのこと考えてあげていれば……!
「はぁ……はぁ……!」
お花屋さんの看板が見える。
そこに向かって、ひたすら走る。
走る。
酸素不足でかすれた思考の中で、女社長さんの言葉が一瞬よぎる。
──もしあなたが今の甘い考えのままでいるなら……。
違った。
「はぁ……!」
店内のショーウィンドウに手をつくと、飾られている花が揺れて、ばらばらと落ちる。
何かを踏んだ。
スズランの花だった。
──うん、そう、きっと。
私じゃなかった。
凛ちゃんのママが何か言うのを、無視して、階段を駆け上がって、凛ちゃんの部屋の扉を開ける。
「はぁ……はぁ……」
夜なのに、照明がひとつも付いていない部屋。
ぼんやりと浮かぶのは、床に転がっているカビが生えかけたマグカップ。
赤印が、ある日から途絶えたカレンダー。
ベッドの上、布団にくるまっている、まあるいふくらみ。
そして、いるはずなのに、いないもの。
──お仲間に、背中から撃たれるかも、ね。
私じゃなかった。
「はぁ……凛……ちゃ……」
ふくらみが、声に反応してピクリと揺れました。
「……っ……」
私はきれぎれな呼吸のまま、なんとか言葉を吐き出しました。
「ハナコちゃんが……っ……」
あ、でも続けたいって言ってたから折れそうはないな。まあまだ一個だけ、出来ることはある。
──いや、実はさ……渋谷が犬と散歩してるとこ見かけて……。
プ。
ロデュ……。
ふくらみから、一文字一文字、途切れ途切れに言葉が聞こえてくる。
たっぷりと時間をかけて、ようやく文章になる。
プロデューサーには選挙が終わるまで、絶対に内緒にしてって言ったのに。
ずきん。胸の痛みが、襲う。
買、物。
買い物してる間の、ほんの少しの間で、リードが外されててさ。
──渋谷のいつもスカした顔に腹立ってたから、ちょっとイタズラして焦った顔が見たいくらいの気持ちだったの、最初は。
そし、たらさ。
──そしたらさ、道路に飛び出して……。
ふくらみが、ぎゅっと縮んでから、絞り出すような声が聞こえました。
助かるかどうかは、五分五分だって……。
ずきん。
痛みに耐えきれなくなって、膝をつく。
あぁ、やっとわかった。
甘い考えって、こういうことなんだ。
偽善者って、こういうことなんだ。
ニュージェネレーションズの初ミニライブの時を思い出す。
あの時、私は肝心な時に風邪引いてただけで。
私たち、この先どんなお仕事するんでしょう、なんて呑気なこと言ってて。
結局プロデューサーさんに解決してもらったんだ。
養成所の頃を思い出す。
アイドルになりたいって気持ちは、みんな一緒で、みんな同じくらいあると勝手に思ってて。
勝手にわかった気になって……。
結局、アイドルを諦めて、みんな辞めていったんだ。
物事のキレイな面しか、見えてなくて。信じてますなんて、言うだけで。
みんな笑顔でいて欲しいなんて、都合のいい事が、何になるんだろう。
頑張ろう、とか大丈夫、とか気休めの言葉が、何になるんだろう。
すぐそばで大事な友達が苦しんでるのに気付かない。
すぐそばにいる大事な友達の涙ひとつ止められない。
あの時の、ままなんだ。
──ひどいっ! ひどいですっ! 凛ちゃんにっ、謝ってくださいっ!
悪意や敵意に身を守る術を持たない……。
──……っ……あの犬が勝手に轢かれたんでしょ! め、命令すんなっ! 45位のくせにっ!
膝を抱えて泣いてるだけの子供の私。
私のてのひらは、握ることができずに、隙間から大切なものがこぼれていく。
もうやだよ……。
こんな思いは、もうたくさんです……。
握らなくちゃ、ダメなんだ……。
握らなきゃ……。
ずきん、ずきん……!
胸が張り裂けそうなほどに痛くなって……。
ぱきり
と何かが割れた、音がした。
痛みに耐えきれなくなって、膝をつく。
あぁ、やっとわかった。
甘い考えって、こういうことなんだ。
偽善者って、こういうことなんだ。
ニュージェネレーションズの初ミニライブの時を思い出す。
あの時、私は肝心な時に風邪引いてただけで。
私たち、この先どんなお仕事するんでしょう、なんて呑気なこと言ってて。
結局プロデューサーさんに解決してもらったんだ。
養成所の頃を思い出す。
アイドルになりたいって気持ちは、みんな一緒で、みんな同じくらいあると勝手に思ってて。
勝手にわかった気になって……。
結局、アイドルを諦めて、みんな辞めていったんだ。
物事のキレイな面しか、見えてなくて。信じてますなんて、言うだけで。
みんな笑顔でいて欲しいなんて、都合のいい事が、何になるんだろう。
頑張ろう、とか大丈夫、とか気休めの言葉が、何になるんだろう。
すぐそばで大事な友達が苦しんでるのに気付かない。
すぐそばにいる大事な友達の涙ひとつ止められない。
あの時の、ままなんだ。
──ひどいっ! ひどいですっ! 凛ちゃんにっ、謝ってくださいっ!
悪意や敵意に身を守る術を持たない……。
──……っ……あの犬が勝手に轢かれたんでしょ! め、命令すんなっ! 45位のくせにっ!
膝を抱えて泣いてるだけの子供の私。
私のてのひらは、握ることができずに、隙間から大切なものがこぼれていく。
もうやだよ……。
こんな思いは、もうたくさんです……。
握らなくちゃ、ダメなんだ……。
握らなきゃ……。
ずきん、ずきん……!
胸が張り裂けそうなほどに痛くなって……。
ぱきり
と何かが割れた、音がした。
……。
プロデューサーさんのいつもいる部屋を訪れたのは、それでも底に残る、私の甘えだったんだと思います。
こんこん、とノックをする。
「……」
返事は、返ってきませんでした。
もし、この時プロデューサーさんがいたら、
私にどんな言葉をかけてくれたんでしょうか。
どんな結果が待っていたんでしょうか。
──ぼーん、ぼーん。
壁掛け時計の、鐘が鳴り響きました。
プロデューサーさんのいつもいる部屋を訪れたのは、それでも底に残る、私の甘えだったんだと思います。
こんこん、とノックをする。
「……」
返事は、返ってきませんでした。
もし、この時プロデューサーさんがいたら、
私にどんな言葉をかけてくれたんでしょうか。
どんな結果が待っていたんでしょうか。
──ぼーん、ぼーん。
壁掛け時計の、鐘が鳴り響きました。
物事の悪い面を何度も見て尚受け入れて前向きに笑えるのは大分人間としてとんでもないタイプの奴だから当たり前っちゃ当たり前なんだけどなぁ
この悪意女が、デレマスアイドルじゃなくてほんとよかった。スレ主の英断に感謝
……。
最後のお仕事は、偶然にも総選挙開始の時と同じ、握手会でした。
違ったのは、
凛ちゃんと、未央ちゃんが隣にいないこと。
……。
それから数日して、応募が締切られて……。
そして……。
数か月に渡った……。
第1回シンデレラガールズ総選挙は終わりました。
最後のお仕事は、偶然にも総選挙開始の時と同じ、握手会でした。
違ったのは、
凛ちゃんと、未央ちゃんが隣にいないこと。
……。
それから数日して、応募が締切られて……。
そして……。
数か月に渡った……。
第1回シンデレラガールズ総選挙は終わりました。
単純な足の引っ張り合いならまだしも、上位50位以内の足の引っ張り合いは、組織としては致命的だ。社長にとっては等しい価値しかないから問題ないみたいだが。
……。
社長室に私と、凛ちゃん、未央ちゃんの3人が並ぶ。
ちひろさんが、事務的な笑顔を浮かべながら言いました。
「それでは、最終結果は社長から直々に発表になります」
社長さんは、分厚い書類の束を1枚1枚、めくります。
「えっと、あったわ、まずは渋谷凛」
ぴたりと、めくる指が止まる。
「覚悟はいいかしら?」
凛ちゃんは、一言も喋らず、誰とも目を合わせないで、ただ俯いていました。
「渋谷凛──」
「28位」
……。
凛ちゃんは、何の反応も示しませんでした。
「しぶりん……?」
未央ちゃんの、心配そうな声が聞こえる。
社長さんは、いつも通り口元に笑みを浮かべながら、淡々と書類をめくりはじめました。
「それでは、次、本田未央」
未央ちゃんの体が、途端に強張りました。
「覚悟はいいかしら」
「まっ……まって……!」
未央ちゃんは、何度も何度も、深い深い深呼吸をする。
それから、一度うずくまって、ふぅ、ふぅと浅い呼吸を繰り返す。
「大丈夫……大丈夫……」
頬を、軽く2、3回叩いてから、未央ちゃんは、立ち上がりました。
「おね、がいします……」
「では、発表するわね、本田未央──」
「……っ」
未央ちゃんの喉が、大きく鳴りました。
社長室に私と、凛ちゃん、未央ちゃんの3人が並ぶ。
ちひろさんが、事務的な笑顔を浮かべながら言いました。
「それでは、最終結果は社長から直々に発表になります」
社長さんは、分厚い書類の束を1枚1枚、めくります。
「えっと、あったわ、まずは渋谷凛」
ぴたりと、めくる指が止まる。
「覚悟はいいかしら?」
凛ちゃんは、一言も喋らず、誰とも目を合わせないで、ただ俯いていました。
「渋谷凛──」
「28位」
……。
凛ちゃんは、何の反応も示しませんでした。
「しぶりん……?」
未央ちゃんの、心配そうな声が聞こえる。
社長さんは、いつも通り口元に笑みを浮かべながら、淡々と書類をめくりはじめました。
「それでは、次、本田未央」
未央ちゃんの体が、途端に強張りました。
「覚悟はいいかしら」
「まっ……まって……!」
未央ちゃんは、何度も何度も、深い深い深呼吸をする。
それから、一度うずくまって、ふぅ、ふぅと浅い呼吸を繰り返す。
「大丈夫……大丈夫……」
頬を、軽く2、3回叩いてから、未央ちゃんは、立ち上がりました。
「おね、がいします……」
「では、発表するわね、本田未央──」
「……っ」
未央ちゃんの喉が、大きく鳴りました。
ここで放置プレイとか、>>1ドSすぎて濡れる
たぶんCM入ったんだよ
明日にはもう一度しぶりんの
順位発表からやるよ
明日にはもう一度しぶりんの
順位発表からやるよ
そんな肝心なところカットするなんて幽白描いてる時の冨樫じゃねえかw
……。
「あはは……」
未央ちゃんの笑い声が、聞こえる。
すべてを出し切ったような、からからに乾いた声。
操り人形の糸が切れたかのように、無気力に膝が床に向かって落ちる。
腕がだらりと垂れさがって、
「あと……」
かくんと首が下向く。
「あといっぽ、だったのになぁ」
水滴が一粒落っこちた。
カーペットにじんわりと染みを作る。
「くやしい」
ぽたり、ぽたりと水滴は量を増していって、
カーペットの色が濃くなっていく。
「くやしいなぁ……」
「あはは……」
未央ちゃんの笑い声が、聞こえる。
すべてを出し切ったような、からからに乾いた声。
操り人形の糸が切れたかのように、無気力に膝が床に向かって落ちる。
腕がだらりと垂れさがって、
「あと……」
かくんと首が下向く。
「あといっぽ、だったのになぁ」
水滴が一粒落っこちた。
カーペットにじんわりと染みを作る。
「くやしい」
ぽたり、ぽたりと水滴は量を増していって、
カーペットの色が濃くなっていく。
「くやしいなぁ……」
しぶりんの休養は、ハナコが車にひかれて
ショックを受けたってことだよね?
ショックを受けたってことだよね?
私は気づけば、無意識に胸を抑えていました。
あれ。
不思議と、あの痛みを感じませんでした。
涙がでませんでした。
とっても悲しいはずなのに、辛いはずなのに。
「それでは、次、島村卯月」
私の名前を、呼ばれました。
「覚悟はいいかしら」
多分、私は頷くという行為をしたんだと思う。
社長さんは納得したように、書類をめくり終えていたから。
「それでは、発表するわね」
時間は私の意志とは関係なく進んでいく。
けっして後戻りできない、取り戻せない。
未央ちゃんのすすり泣きが、聞こえる。
それでもまだ、胸の痛みを感じませんでした。
大人になるって、こういうことなのかな。
痛みに慣れること。
辛いことを忘れること。
苦しいことを受け入れること。
どうしようもなかったことに、折り合いをつけること。
「島村卯月──」
そして……。
何位でもいいじゃんここ以外のプロダクションでドル箱アイドルになるから
「あなたの順位は──」
やりたくないことも、やらなくちゃいけないこと。
「10位」
私のてのひらに収まらないものがあるものを、
認めなくちゃいけないこと。
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