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元スレ穂乃果「最近さ……」
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希「でも……どうしたら、ええんやろ」
絵里「とにかく今は穂乃果が心配だわ」
にこ「……海未とことりは?」
真姫「海未もきっと犯人に苦しめられた。……ことりは、留学したわ」
花陽「……理事長」
真姫「?」
花陽「きっと、理事長が関係してるんじゃないかな。
このタイミングでこんな早く……それも一度取り消した留学なんて、」
絵里「そういえば……にこの退学手続きも異様に早かったわよね」
にこ「(もしかして、あの時の電話の相手は……!)」
希「真姫ちゃんは、お家大丈夫なん?」
真姫「えぇ……。全部、話してきたから。…それで成績のことが許されたわけじゃないけど、また1から努力するわよ」
希「真姫ちゃんなら絶対やれる、大丈夫やで」
真姫「ありがとう、希。」
にこ「とりあえず、海未のところに行って理事長に話を聞きに行きましょう」
凛「ご、ごめんねみんな……凛、何の役にも立てなくて……着いていくことも出来ないし…」
にこ「何言ってんのよ!……元気になってくれたらそれでいいの」
絵里「そうよ。とにかく早く退院しないとね?」
凛「うん、頑張るにゃ」
真姫「じゃあ、海未に会いに行きましょうか」
……穂むら……
穂乃果母「……今の話、本当なの」
理事長「…………はい」
穂乃果母「自分が、何をしたか分かってるの」
理事長「…わかってる、つもりよ」
穂乃果母「どの口がそれを言うのよ……!あなたは!教師として……いいえ、人間として、許されないことをしたのよ!?」
理事長「けれど、あのままではことりが……!」
穂乃果母「ねぇ、なんでもっと冷静になれなかったのよ……あなたが家にいない間にことりちゃんに何かあったら警察は動くわ。
それに、ことりちゃんを私の家に預けることだってできたじゃないっ…
なんで、なんでよく考えてくれなかったの……!」
理事長「本当に……申し訳、ないと思ってるわ…」
穂乃果母「もし電話が来た時に誰かに相談して、犯人を特定できていたら…矢澤さんだって立ち直せて、誰も傷つかなかったかもしれないのに……
穂乃果だって、殺人を犯して自殺に追い込まれることはなかったかもしれないのに!!」
理事長「穂乃果ちゃんには、本当に何と言っていいか…」
穂乃果母「……死んでなかったのよ、犯人」
理事長「……えぇ」
穂乃果母「私が殺してやりたいぐらいだわ。」
理事長「刑が、軽くなることを祈るばかりです……」
穂乃果母「……なんで、穂乃果が、」
理事長「……っごめんなさい…」
穂乃果母「……分かってるわ…あなただって、きっとずっと自分を責めてきたんでしょう。……目を見ればわかるわ」
理事長「……私の、せいですから。私が冷静になっていれば…もう少し考えられていたら…」
穂乃果母「悔やんだって、もう何も帰ってこないわ…。…今の話、ちゃんとあちらでも話して貰えますよね」
理事長「……えぇ、せめてもの、罪滅ぼしです」
穂乃果母「……今の話、本当なの」
理事長「…………はい」
穂乃果母「自分が、何をしたか分かってるの」
理事長「…わかってる、つもりよ」
穂乃果母「どの口がそれを言うのよ……!あなたは!教師として……いいえ、人間として、許されないことをしたのよ!?」
理事長「けれど、あのままではことりが……!」
穂乃果母「ねぇ、なんでもっと冷静になれなかったのよ……あなたが家にいない間にことりちゃんに何かあったら警察は動くわ。
それに、ことりちゃんを私の家に預けることだってできたじゃないっ…
なんで、なんでよく考えてくれなかったの……!」
理事長「本当に……申し訳、ないと思ってるわ…」
穂乃果母「もし電話が来た時に誰かに相談して、犯人を特定できていたら…矢澤さんだって立ち直せて、誰も傷つかなかったかもしれないのに……
穂乃果だって、殺人を犯して自殺に追い込まれることはなかったかもしれないのに!!」
理事長「穂乃果ちゃんには、本当に何と言っていいか…」
穂乃果母「……死んでなかったのよ、犯人」
理事長「……えぇ」
穂乃果母「私が殺してやりたいぐらいだわ。」
理事長「刑が、軽くなることを祈るばかりです……」
穂乃果母「……なんで、穂乃果が、」
理事長「……っごめんなさい…」
穂乃果母「……分かってるわ…あなただって、きっとずっと自分を責めてきたんでしょう。……目を見ればわかるわ」
理事長「……私の、せいですから。私が冷静になっていれば…もう少し考えられていたら…」
穂乃果母「悔やんだって、もう何も帰ってこないわ…。…今の話、ちゃんとあちらでも話して貰えますよね」
理事長「……えぇ、せめてもの、罪滅ぼしです」
……海未の家……
海未『帰ってください、私は誰とも会いたくありません』
花陽「……海未ちゃん」
絵里「海未……辛いのは、わかるわ…でも、穂乃果が今私たちのために1人で苦しんでるのよ…」
海未『……っ、私には、皆さんに会う資格などないのです。それに、この体では……』
希「……どういうこと?」
海未『首輪が……付いているんです、セキュリティーキーがなければ外れないそうで、…盗撮用のカメラと盗聴用のマイクが付いていて、データは男の人の方に……」
にこ「……分かった。海未、にこだけあがらせてちょうだい」
海未『じ、自分が何を言っているのか分かってるのですか!?にこのプライバシーが、』
にこ「お望みなら服だって脱いでやるわよ。……お願い、海未。確かめたいことがあるの」
海未『……わかりました。では、にこだけ…お願いします』
にこ「……待ってて、大丈夫だから」
真姫「えぇ、信じてるわ」
海未『帰ってください、私は誰とも会いたくありません』
花陽「……海未ちゃん」
絵里「海未……辛いのは、わかるわ…でも、穂乃果が今私たちのために1人で苦しんでるのよ…」
海未『……っ、私には、皆さんに会う資格などないのです。それに、この体では……』
希「……どういうこと?」
海未『首輪が……付いているんです、セキュリティーキーがなければ外れないそうで、…盗撮用のカメラと盗聴用のマイクが付いていて、データは男の人の方に……」
にこ「……分かった。海未、にこだけあがらせてちょうだい」
海未『じ、自分が何を言っているのか分かってるのですか!?にこのプライバシーが、』
にこ「お望みなら服だって脱いでやるわよ。……お願い、海未。確かめたいことがあるの」
海未『……わかりました。では、にこだけ…お願いします』
にこ「……待ってて、大丈夫だから」
真姫「えぇ、信じてるわ」
海未「……にこ」
にこ「海未……あんた、ちゃんと食べて寝てるの?そんなにやせ細って……ボロボロじゃない…!」
海未「怖いんです、監視されてると思うと……怖くて…」
にこ「……その首輪とやらを見せてくれるかしら」
海未「本当に、いいのですか?」
にこ「えぇ大丈夫よ」
海未「……これ、です」
にこ「………………やっぱり」
海未「…にこ?」
にこ「よくできてるけど……これ玩具よ。偽物。」
海未「……え?」
にこ「ニュアンスとしては……そうね、携帯ショップに展示してある携帯の模型みたいなものかしらね」
海未「これが……偽物…」
にこ「えぇ、つまり……、ぐっ…」
バキィッ
海未「……!」
にこ「こうしても、問題わないわけよ」
海未「ど、どうして分かったのですか?」
にこ「……何となく、かな。あいつは証拠になるようなことは残さないと思ったのよ」
海未「……にこ……、ありがとう、ございます…」
にこ「いいえ、お安い御用よこんなの。……全員あげてもらって大丈夫かしら」
海未「えぇ……構いません」
とりあえずは殺人未遂になったか…
あとは野郎の罪が立件されればいいんだが…こういった事件は示談成立からの不起訴っていうのが鉄板だからな…容疑者側がいろいろ脅しかけてくるから
あとは野郎の罪が立件されればいいんだが…こういった事件は示談成立からの不起訴っていうのが鉄板だからな…容疑者側がいろいろ脅しかけてくるから
殺人未遂だと軽減されて一番軽いので最短2年6ヶ月~最大10年の間だからな……
それ+少年法だと無罪の可能性もあり得るが
それ+少年法だと無罪の可能性もあり得るが
ふと、思うんだけど、これって、アライズもただじゃすまないよね、卒業生が事件起こしてるし。
>>309
ageんな糞コテ
ageんな糞コテ
海未「……嘘、ですよね?」
希「……嘘や、ないんよ」
海未「証拠は……あるのですか。穂乃果が、……穂乃果が殺人を図ったという証拠は!!」
にこ「……ないわ。でも…海未だって分かるはずよ。
そうできるのは、穂乃果しかいないってこと」
海未「で、ですが、穂乃果が人殺しなど、」
花陽「じゃあ、海未ちゃんは、あの人がわたしたちにしたことを忘れて、のうのうと生きていて欲しかったの?」
海未「…そういうわけでは、」
花陽「じゃあどういうわけなの?確かに、人を[ピーーー]ことは悪いことだよ。……だけど!だけど、あの人が死ぬって聞いて海未ちゃんはホッとしないの!?少しでもよかった、って思わないの!?」
海未「……!」
真姫「花陽、ちょっと落ち着きなさい……」
花陽「……そんなの偽善者だよ」
真姫「は、花陽、」
花陽「あの人がしたことを分かってて!それを死ぬほど恨んでて!それでもあの人を殺そうとした穂乃果ちゃんが悪いの!?」
希「……正直、」
花陽「……」
希「正直、ウチらの中の……えりちと凛ちゃんとことりちゃんはちょっと違うけど…被害を受けたにこっち、ウチ、花陽ちゃん、海未ちゃん、真姫ちゃんの誰かがこうしてれば、罪なんて感じなかったんやないかな……」
絵里「……希、」
希「穂乃果ちゃんには、ウチらが苦しめられたっていう事実しかないんよ。
ウチらの肩代わりをしたにすぎないんよ。
……例えば、ウチが、あの人に襲われたウチが殺していれば、それは正当防衛でウチらが勝てたんかもしれん。
けど、悪い言い方をすれば、穂乃果ちゃんは部外者なんよ。……ウチらは遅すぎたん。
こうして集まって話し合うのが遅すぎたんよ……」
真姫「結局……全ての罪を穂乃果になすりつけてしまった……それも、最悪の形で…」
海未「……嘘、ですよね?」
希「……嘘や、ないんよ」
海未「証拠は……あるのですか。穂乃果が、……穂乃果が殺人を図ったという証拠は!!」
にこ「……ないわ。でも…海未だって分かるはずよ。
そうできるのは、穂乃果しかいないってこと」
海未「で、ですが、穂乃果が人殺しなど、」
花陽「じゃあ、海未ちゃんは、あの人がわたしたちにしたことを忘れて、のうのうと生きていて欲しかったの?」
海未「…そういうわけでは、」
花陽「じゃあどういうわけなの?確かに、人を殺すことは悪いことだよ。……だけど!だけど、あの人が死ぬって聞いて海未ちゃんはホッとしないの!?少しでもよかった、って思わないの!?」
海未「……!」
真姫「花陽、ちょっと落ち着きなさい……」
花陽「……そんなの偽善者だよ」
真姫「は、花陽、」
花陽「あの人がしたことを分かってて!それを死ぬほど恨んでて!それでもあの人を殺そうとした穂乃果ちゃんが悪いの!?」
希「……正直、」
花陽「……」
希「正直、ウチらの中の……えりちと凛ちゃんとことりちゃんはちょっと違うけど…被害を受けたにこっち、ウチ、花陽ちゃん、海未ちゃん、真姫ちゃんの誰かがこうしてれば、罪なんて感じなかったんやないかな……」
絵里「……希、」
希「穂乃果ちゃんには、ウチらが苦しめられたっていう事実しかないんよ。
ウチらの肩代わりをしたにすぎないんよ。
……例えば、ウチが、あの人に襲われたウチが殺していれば、それは正当防衛でウチらが勝てたんかもしれん。
けど、悪い言い方をすれば、穂乃果ちゃんは部外者なんよ。……ウチらは遅すぎたん。
こうして集まって話し合うのが遅すぎたんよ……」
真姫「結局……全ての罪を穂乃果になすりつけてしまった……それも、最悪の形で…」
勝ち逃げはナシと言ったが負け逃げもナシとは言ってないんだよな……
頼むからこのまま成仏してくれ、いや地獄行きか
頼むからこのまま成仏してくれ、いや地獄行きか
にこ「……っ、ごめん…にこが、一番最初に警察に言っていれば……!」
海未「……仕方ないですよ、脅されていたんでしょう?」
にこ「でも……っ」
絵里「今更悔いたって仕方ないわ、今すべきことを……穂乃果の罪を軽減する方法を考えましょう」
にこ「そう……ね…」
希「んー…と、どうしようか……とりあえず、警察、に行ったほうがいいんかな」
花陽「理事長の話も気になるけど、どこにいるかわからないもんね…」
絵里「じゃあ、とりあえず警察にいきましょう」
にこ「……さっき、」
希「?ん?」
にこ「さっき……16歳無職の、ってラジオで言ってた…」
希「それがどうかしたん?」
にこ「高校生に……無職なんて言葉使うかしら。
もしかしたらもう穂乃果は学校を…」
真姫「……そう言われれば、普通なら…学生、というはずだものね」
海未「手遅れになる前に急ぎましょう…!」
……穂むら前……
海未「あっ……」
雪穂「……皆さん、…どうしたんですか、揃って」
絵里「私達は、その」
雪穂「……今更、自分たちがされたことを説明しにきたんですか?」
希「ーーっ!」
雪穂「遅い、ですよ……、こんなこと、言ったらダメだって分かってるんですけど…でも、どうしてもっと早く行動してくれなかったんですか。
どうして、姉が手を汚す前に動いてくれなかったんですか……っ」
にこ「……ごめん、なさい」
雪穂「私に謝ってどうするんですか!?
姉はもう手を下してしまったんですよ?!!
ずるい、です……姉が、ここまでやって、初めて動くなんて…っ、皆さんは!姉を、姉の優しさを利用しただけじゃないですかぁっ…!!
あなたたちだって姉を追い詰めてたんです…!!ずるい…!本当にずるいです……っ」
真姫「……穂乃果、は学校やめたのね」
雪穂「……辞めましたよ、当たり前じゃないですか…」
真姫「……そう…………もう、μ’sが学校に揃うことは、ないのね……、っ、」
雪穂「姉は…、…お姉ちゃんは、死のうと、したんです」
海未「……!」
雪穂「あの人を刺した後、自分を刺してこの世から消えようとしました。……間一髪のところで母が助けましたが…」
花陽「ほ、穂乃果ちゃんは、今……」
雪穂「姉なら今、病院に居ます。精神の決壊が目立って…多分皆さんは会えないでしょうが」
希「やっぱり……ウチらの、せいやんな」
雪穂「……悪いのは、あの人です。でも……ごめんなさい。……私は、高坂穂乃果の妹として…あなたたちのことも恨んでいます」
絵里「…………」
雪穂「もう……姉にも、私達にも、関わらないでください。
あの人が皆さんを苦しめた証拠は、お姉ちゃんが犯人と話していた時に録音したものがあります。
証拠としてきちんと受け取られたら皆さんのところにも話を聞きに来るでしょうが…その時は姉の為にお願いします。
……それでは」
海未「っ、雪穂……っ!」
海未「あっ……」
雪穂「……皆さん、…どうしたんですか、揃って」
絵里「私達は、その」
雪穂「……今更、自分たちがされたことを説明しにきたんですか?」
希「ーーっ!」
雪穂「遅い、ですよ……、こんなこと、言ったらダメだって分かってるんですけど…でも、どうしてもっと早く行動してくれなかったんですか。
どうして、姉が手を汚す前に動いてくれなかったんですか……っ」
にこ「……ごめん、なさい」
雪穂「私に謝ってどうするんですか!?
姉はもう手を下してしまったんですよ?!!
ずるい、です……姉が、ここまでやって、初めて動くなんて…っ、皆さんは!姉を、姉の優しさを利用しただけじゃないですかぁっ…!!
あなたたちだって姉を追い詰めてたんです…!!ずるい…!本当にずるいです……っ」
真姫「……穂乃果、は学校やめたのね」
雪穂「……辞めましたよ、当たり前じゃないですか…」
真姫「……そう…………もう、μ’sが学校に揃うことは、ないのね……、っ、」
雪穂「姉は…、…お姉ちゃんは、死のうと、したんです」
海未「……!」
雪穂「あの人を刺した後、自分を刺してこの世から消えようとしました。……間一髪のところで母が助けましたが…」
花陽「ほ、穂乃果ちゃんは、今……」
雪穂「姉なら今、病院に居ます。精神の決壊が目立って…多分皆さんは会えないでしょうが」
希「やっぱり……ウチらの、せいやんな」
雪穂「……悪いのは、あの人です。でも……ごめんなさい。……私は、高坂穂乃果の妹として…あなたたちのことも恨んでいます」
絵里「…………」
雪穂「もう……姉にも、私達にも、関わらないでください。
あの人が皆さんを苦しめた証拠は、お姉ちゃんが犯人と話していた時に録音したものがあります。
証拠としてきちんと受け取られたら皆さんのところにも話を聞きに来るでしょうが…その時は姉の為にお願いします。
……それでは」
海未「っ、雪穂……っ!」
バタン…
にこ「……………雪穂ちゃんの、言う通りね。
…あはは…は…な、んで、…っ、なんでよぉ……っ…!」
真姫「今更悔やんだってどうしようもないのはわかってるけど……っ」
花陽「あの時、脅しに負けずに警察に話していたら…」
希「…………μ’sって…なんだったんやろ…」
海未「穂乃果……!穂乃果……っ!」
絵里「…………」
パンッ
にこ「!!」ビクッ
海未「え、り……?」
真姫「な、何よいきなり」
希「手叩いたらびっくりするやん……」
絵里「みんな、しっかりしなさい。私達はなんのためにここに来たの。なんのために集まったの。
穂乃果の罪を少しでも軽くするためでしょう?
……雪穂ちゃんの気持ちもわかるわ。
けれど、これはμ’sの問題でもあるのよ。
確かに私はみんなと違って本人から被害を受けたわけではないわ。…けれど、確かに苦しんだ。
戦わなきゃいけないのよ、
ここでこうやって塞ぎ込んでいたら何も変わらないの!
今から理事長に会いに行くわよ。
そして、もう一度話し合いましょう。
私達は穂乃果に助けられた。
今度は、私達が穂乃果を助ける番よ。
違うかしら?」
真姫「……違わない」
海未「そうです……穂乃果がここまで頑張ってくれたのを無駄にするわけにはいかない……」
にこ「私だってこころたちを苦しめたあいつをそのままにはしておけないわ…!」
花陽「花陽も凛ちゃんと、また一緒にいたいから…」
希「えりち……さすが、やなあ…」
絵里「さぁ、理事長のところに行きましょう!」
……ことりの家……
ピンポーン…
……ガチャ
理事長「…!…あなたたち…!」
にこ「…お久しぶりです、理事長。」
絵里「理事長にお話があって来ました。……よければあがらせていただけますか?」
理事長「……えぇ」
理事長「……それで、話というのは」
にこ「……私の退学手続きについてです。単刀直入に聞きます、私が退学する前の日、理事長は犯人と電話で話をしていましたよね?」
理事長「……っ!!」
にこ「私、隣で聞いていたんです。その時は気が動転していて、あまり記憶にないですが……犯人が電話の相手を理事長と呼んでいたこと……南ことり、という名前を話していたこと……それと、私の退学手続き書類を偽造する代わりにことりには手を出さないと言っていたことを微かに覚えています。
お願いです、理事長。本当のことを教えてください…
誰も…私達は理事長を責めたりしません!
だってみんな脅されて何もできなかったから……
だから、今度はなんとかしたいんです、
もう逃げたくないんです!お願いします理事長!!」
絵里「私からもお願いします…!」
海未「お願いします、理事長」
理事長「ま、待ってください……!顔を上げて下さい!」
理事長「……矢澤さんの、言う通りです。私はあの人とことりに手を出さないという条件で矢澤さんの退学手続きを不正に行いました。」
にこ「…………」
理事長「今思えば悔やんでも悔やみきれない……なんて馬鹿な選択をしたんだろうと思ってる……本当に申し訳ないことをしたと、思ってるわ…!
ごめんなさい矢澤さん……っ
私は、教師としての立場より母親としての感情を優先してしまった…
このことは、もうあちらには話しているし、通話履歴も理事長室の電話に残っている…せめて、それが有力な証拠になれば、と。
それと…今回の件で私は音ノ木坂学院の理事長を辞任することにしたわ。」
にこ「……こんなこと、言いたくないですけど」
理事長「……」
ピンポーン…
……ガチャ
理事長「…!…あなたたち…!」
にこ「…お久しぶりです、理事長。」
絵里「理事長にお話があって来ました。……よければあがらせていただけますか?」
理事長「……えぇ」
理事長「……それで、話というのは」
にこ「……私の退学手続きについてです。単刀直入に聞きます、私が退学する前の日、理事長は犯人と電話で話をしていましたよね?」
理事長「……っ!!」
にこ「私、隣で聞いていたんです。その時は気が動転していて、あまり記憶にないですが……犯人が電話の相手を理事長と呼んでいたこと……南ことり、という名前を話していたこと……それと、私の退学手続き書類を偽造する代わりにことりには手を出さないと言っていたことを微かに覚えています。
お願いです、理事長。本当のことを教えてください…
誰も…私達は理事長を責めたりしません!
だってみんな脅されて何もできなかったから……
だから、今度はなんとかしたいんです、
もう逃げたくないんです!お願いします理事長!!」
絵里「私からもお願いします…!」
海未「お願いします、理事長」
理事長「ま、待ってください……!顔を上げて下さい!」
理事長「……矢澤さんの、言う通りです。私はあの人とことりに手を出さないという条件で矢澤さんの退学手続きを不正に行いました。」
にこ「…………」
理事長「今思えば悔やんでも悔やみきれない……なんて馬鹿な選択をしたんだろうと思ってる……本当に申し訳ないことをしたと、思ってるわ…!
ごめんなさい矢澤さん……っ
私は、教師としての立場より母親としての感情を優先してしまった…
このことは、もうあちらには話しているし、通話履歴も理事長室の電話に残っている…せめて、それが有力な証拠になれば、と。
それと…今回の件で私は音ノ木坂学院の理事長を辞任することにしたわ。」
にこ「……こんなこと、言いたくないですけど」
理事長「……」
にこ「……ことりも、一緒に苦しんで欲しかったです。
何かされて欲しかったわけじゃない。……でも、やっぱり一緒に戦って欲しかった…!」
海未「…………ズルいと、思います。…ダメですよね幼馴染だというのにこんな不謹慎なことを思っては」
花陽「1人だけ、何も知らずに安全な場所にいるのは…ずるい、かな」
希「頭ではわかってます。1人でも被害がなくてよかったって思うべきだって…」
真姫「でも、逃げたと思わざるを得ない……」
絵里「……すみません、理事長。…賢明な判断だったとは思います。現にことりはμ’sの中ではかなりショックも少ないでしょう。……穂乃果のことも理事長は教えてないんですよね?」
理事長「……えぇ」
絵里「…………呼べませんか」
真姫「絵里、さすがにそれは、」
絵里「ことりも一緒に戦わせてくれませんか」
理事長「……それは、出来ないわ。」
絵里「……ズルいですね、理事長も、ことりも」
理事長「……そうね、でもあの子には幸せに生きて欲しいのよ」
花陽「……そんなの、今だけです」
理事長「小泉さん、」
花陽「いずれ、必ず知ることになると思います。
そしたらことりちゃんはきっと幸せではなくなる。
…自分が逃げたこと、その罪悪感を知ることになる。
ずっと隠しておくなんて不可能なんです。
……海外から連れてきてほしいなんて言いません、けれどせめて今の状況をことりちゃんに教えてあげてください……っ」
理事長「……っ…」
絵里「いずれ、知ることになるんです!なら!後から知るよりは今の方がー」
理事長「いい加減にしてください……!!!」
絵里「っ、!」
理事長「ことりは何も知らなくていいんです!このまま何も知らずに幸せになって欲しいんです!
それも1つの方法……、あなたたちのように被害を受けていない部外者が戦うべきではないんですよ!
ことりのことはもう忘れてください!放っておいてください……っ」
絵里「…………」
にこ「…………わかりました」
希「にこっち、」
にこ「理事長の言う通りもうことりのことは忘れて、"今後一切"関わりを持ちません。……それでいいんですよね?」
理事長「……」
にこ「はっきり、言ったらいいじゃないですか。……私達といたら今度はことりが危ない、って」
理事長「!!」
にこ「そんなの……私達が……、穂乃果が、1番分かってますよ……
お時間頂いてありがとうございました。
もう……関わりませんから。
みんな、行きましょう」
真姫「に、にこちゃん!」
花陽「……。」
海未「……正直、もっと力を貸していただけるかと期待していた自分が馬鹿のようです。」
絵里「……行きましょ」
バタン……
理事長「………………」
理事長「……ことり…」
誰も頭おかしくなって狂うとかないから安心して見れる
これくらいの鬱要素が好き
これくらいの鬱要素が好き
真姫「……なにが、正しくて、なにが間違っているのかわからないわ…」
希「……理事長の言い分も最もやと思う。そりゃあ自分の娘を危険に晒したくはないやろうし」
絵里「…………」
海未「絵里、どうしたのですか?」
絵里「……私って、この中で唯一被害を受けていないじゃない」
真姫「まあ……そうね」
絵里「顔も声もしらないわけ。……でも、きっと今の私は誰より偉そうな気がする。
……何も知らずにみんなにきついことを言ってる気がするの…」
にこ「確かに……絵里は部外者よね。にこみたいに家族を傷つけられてるわけでもなければ、希みたいに自分を傷つけられてるわけでもない。
花陽や真姫や海未ように脅されたわけでもない。
……はっきり言って絵里の言葉にはなんの説得力もないわ」
希「にこっち!?いくらなんでも、そんな言い方ないやん…!」
にこ「でも、だからこそ冷静になれる。……当事者のにこたちだけで話し合ったらきっと自分達の感情を優先して、憎しみだけで行動してしまう。
説得力はなかったとしても、冷静に……客観的に見れる立場の人が必要なのよ。
だから、こうして絵里がここにいて私達をまとめてくれているのは本当に有難いと思ってる」
絵里「にこ……」
真姫「そうね、ストッパーみたいなものかしら。」
花陽「うん、絵里ちゃんがいると、心強いよ」
海未「えぇ……本当に」
絵里「みんな……ありがとう……」
真姫「……ねぇ」
花陽「どうしたの?」
真姫「みんなで、殺さない?」
希「な、何言ってるん……?」
真姫「だってよく考えてみてよ…私達にしたことが分かって、逮捕されて……あの人は人を殺したわけじゃないから、きっと何年か後に必ず戻ってくる。
みんなは、いいの?
私達を、学校をめちゃくちゃにした人間が、どこかでまだ生きてるって……私なら耐えられないわ。」
真姫「本名も住所も割れてる。もしかしたら身内の名前や職業…仕事場さえ知ってるかもしれない。
そうなったらもう一家で引っ越しをして身を眩ませなければ、何も起こらないという確証はない」
真姫「私達はただのアイドルじゃない。"スクール"アイドルなの……本名とか個人情報を漏らすことが規制されている芸能人じゃないのよ…」
絵里「でも、だからって[ピーーー]っていうのはちょっと短絡すぎるわよ、もう少し考えて……」
真姫「絵里だって次は何かされるかもしれないのよ!
絵里ならまだしも、亜里沙ちゃんに何かあったら絵里は仕方ないで済むの!?」
絵里「そ、それは……」
にこ「私は……許すことはできない。また、こころたちに手を出されるのは、怖い……でも、人を[ピーーー]ことも……怖い」
海未「正当な理由があったとしても……人をこの手で殺めるのは…私も」
真姫「……………はぁ」
絵里「ま、真姫…?」
真姫「結局みんな、何にも変わってないじゃない。
所詮偽善者よね!見損なったわ」
にこ「なっ……!」
真姫「……ねぇ」
花陽「どうしたの?」
真姫「みんなで、殺さない?」
希「な、何言ってるん……?」
真姫「だってよく考えてみてよ…私達にしたことが分かって、逮捕されて……あの人は人を殺したわけじゃないから、きっと何年か後に必ず戻ってくる。
みんなは、いいの?
私達を、学校をめちゃくちゃにした人間が、どこかでまだ生きてるって……私なら耐えられないわ。」
真姫「本名も住所も割れてる。もしかしたら身内の名前や職業…仕事場さえ知ってるかもしれない。
そうなったらもう一家で引っ越しをして身を眩ませなければ、何も起こらないという確証はない」
真姫「私達はただのアイドルじゃない。"スクール"アイドルなの……本名とか個人情報を漏らすことが規制されている芸能人じゃないのよ…」
絵里「でも、だからって殺すっていうのはちょっと短絡すぎるわよ、もう少し考えて……」
真姫「絵里だって次は何かされるかもしれないのよ!
絵里ならまだしも、亜里沙ちゃんに何かあったら絵里は仕方ないで済むの!?」
絵里「そ、それは……」
にこ「私は……許すことはできない。また、こころたちに手を出されるのは、怖い……でも、人を殺すことも……怖い」
海未「正当な理由があったとしても……人をこの手で殺めるのは…私も」
真姫「……………はぁ」
絵里「ま、真姫…?」
真姫「結局みんな、何にも変わってないじゃない。
所詮偽善者よね!見損なったわ」
にこ「なっ……!」
真姫「……私は、殺せる。例え何を犠牲にしたとしても、間違ったことだとは思わない」
花陽「……」
真姫「周りになんと思われようが、犯罪者だと後指さされようが、関係ないわ。
…殺さないと気が済まないのよ。あの人が生きているだけで死にたくなるの」
花陽「……なら、死んだらいいんじゃないかな」
海未「花陽……!」
花陽「人を殺せば周りに迷惑がかかる。そんなに言うんだったら自殺でもしたらいいよ……私たちに強要しないで…真姫ちゃんだって、一人じゃ何も出来ない意気地なしじゃない…!」
絵里「っ!花陽、言い過ぎよ!!」
真姫「……ふぅん、そうね、私は意気地なしだわ。
でも私なら凛を自殺に追い込んだりはしなかった」
花陽「……っ!!」
絵里「や、やめなさい2人とも!どうして今仲間割れみたいなことをするのよ……!」
希「…………何も、変わってなかったんや」
絵里「え…?」
希「同じ境遇の人がいたことによって、安心しただけ…心の中じゃ何も変わってない、えりちの言葉だって届いてない。
もう、ウチらには憎しみしか残ってない…
あの人を殺してこの世から消すのか、自分がこの世から居なくなることでしか、もうウチらは救われない……」
海未「…………学校へ行けなくなったことによって、身内の目が変わりました。…何故お前はそうなんだ、と。そんな人間、園田家には必要ないと見切られました。
…今、全てを話したとして、今度は哀れみの目で私を見るでしょう。もう、元には戻れないんです、きっと」
真姫「私もよ。ピアノは捨てられ、もう家には勉強のものしか残ってない。
勉強するたびに思い出すのよあの人のこと。
……忘れて暮らすなんて、不可能だわ」
にこ「でも……犯罪者になったら、にこは……こころたちは…きっと学校でいじめられるわ…でも、でもこのままでいたらまた……!もうどうしたらいいのよ……!」
真姫「……いいわよ。私一人で殺しても」
海未「真姫……!」
希「そんな……そんなん、一人ですることじゃないやん」
真姫「なら希も手伝ってくれていいわ。……それとも一緒に死ぬ?」
希「……!」
絵里「もう……やめてよ……!死ぬとか、殺すとか、どうして平気で口にできるのよ…っ」
にこ「…みんなもう、とっくに壊れちゃってたんだ
もう、私たちが知ってるμ’sなんていない…」
絵里「私達が壊れてどうするのよ……っ!さっきまであんなにみんなでなんとかしようって言ったばかりじゃない!それなのに、」
真姫「……綺麗事、言わないで」
花陽「何年か後に、例えば穂乃果ちゃんが戻ってきた時……みんなで笑いあえるには、やっぱりあの人が、この世にいないほうがいい、と思う…」
絵里「目を覚ましてよ……!人を殺して、それを忘れて幸せになんてなれるわけないでしょう!?」
海未「第一……ズルいですよ、絵里とことりは何もされていないというのに…」
絵里「海未まで…っ」
海未「絵里に分かりますか?人質をとられた恐怖が、殺されるかもしれないという恐怖が!この憎しみが絵里には分かりますか!?」
絵里「そ、それは……」
にこ「………もう、嫌だ」
絵里「にこ……っ、にこは言ったわよね!?私は確かに説得力はないけどその分冷静になれるから必要だって…!」
にこ「……そうだ…私…こころとここあと虎太郎も連れて……そうだ、それがいい……みんなで死ねば…」
絵里「っ、にこ!?にこ、しっかりして!?」
にこ「みんなで……死ねば、幸せに……」
絵里「待ってよ、みんなどうして……!」
希「えりち、」
絵里「希!希はわかって…」
希「ウチ、死ぬならえりちとがええな…」
絵里「希……っ!!私は誰にも死んでほしくなんかないわよ!!もうあんな思いはしたくない!
どうして分かってくれないのよぉっ…!穂乃果がこんなこと望んでるわけないでしょ!?」
海未「そうでしょうか……」
絵里「えっ…」
海未「穂乃果はあの方を殺そうとした後、自分も死のうとしたんですよね?
なら、私達と考えは一緒なのではないでしょうか」
絵里「海未、どうしちゃったのよ……!普段の海未なら絶対そんなことは言わないわ!」
海未「変わってしまったんですよ、私達は、」
絵里「……っいい加減にして!!みんなで泥沼にハマってどうするのよ!いつまでこんなにズルズル引きずるの!
自殺なんてしたら犯人の思うツボじゃない!犯人に悔しい思いさせたいんだったら、堂々と生き抜かなきゃダメよ!絶対もっと別の方法があるはずだから……っ」
花陽「じゃあ絵里ちゃんはどうするべきだと思うの?」
絵里「わ、私は……」
花陽「ほら、言えないじゃない。当事者じゃないから、言えないじゃない……!絵里ちゃんには分からないよ!みんなもうどうしたらいいかわからないの!だから殺すか死ぬかしか考えられないの!」
絵里「……っ…」
花陽「……そこまで言うなら絵里ちゃんが殺してよ」
絵里「……!」
花陽「……嘘だよ」
絵里「(……知らない、こんなの。こんな冷たい目をした花陽は……ううん、花陽だけじゃない、みんな目が据わってる……誰も希望を持ってない…)」
絵里「(どうしたら……どうしたら、みんなが救われるの……?)」
ザバァッ
真姫「ー?!」
海未「冷た……っ!?」
花陽「上から水が降って……っ、?」
絵里「一体どこから……」
凛「いい加減に、してよ……!」
花陽「り、凛……ちゃ…病院、は」
凛「ワガママ言って外出許可貰ってきたの、嫌な予感がしたから。
みんなを見つけて陰でずっと黙って話聞いてたけどもう凛だって限界。
みんなどうしちゃったの、なんでそんな汚い考えしか出来ないの?
自分を傷つけられたら他の誰かを……大切な人でも傷つけてもいいの?
ねぇ、かよちん、
そんなに"部外者"の絵里ちゃんのこと責めるなら同じ"部外者"の凛にも同じこと言ってみてよ
凛のこと殺そうとしてみてよ……!」
花陽「そ、そんなのできないよ、」
凛「なんで出来ないの!?みんなズルイよ!!自分よりダメージが少ない人のこと見下してる!それじゃあただの不幸自慢だよ!!
どうして手を取り合おうとしないの!
どうして誰も穂乃果ちゃんのこと考えないの!
結局みんな自分がよかったらそれでいいんだよね!?
μ’sなんてそんなものだったんだ!!
凛だけみんなのこと信じてバカみたいだよね!
ねぇかよちん!凛バカだよね!?
あんなに傷つけられても凛はかよちんのことずっと信じてたよ!
謝ったんならさ!凛に少しでも悪いって思ったならさ!!
穂乃果ちゃんのために、μ’sみんなのために、ありのままの事実を警察に話すべきなんじゃないの!?
ここでこうして互いを貶しあってて何か変わるの!?
凛の知ってるμ’sのみんなはそんなことしないはずだよ……!!」
花陽「り、んちゃ……ん、」
真姫「……凛」
凛「凛は!凛は絵里ちゃんと同じで当事者じゃないし、犯人には何もされてないけど!でも凛だって出来ることぐらいあるはずだよ……凛はこれ以上誰かが死んだり誰かを殺したりするのは見たくないよ……っ」
絵里「……私も、そう。説得力がないのは分かってる、でも"死"以外の方法を考えたいのよ。
確かにこれから先、犯人は生きてまたこの世界に戻ってくるかもしれない。
でも、だからって今から逃げるのは間違ってると思う。
穂乃果が私達を守ろうとしてくれたように、私達は未来の自分たちを守らなきゃいけないのよ」
凛「当事者じゃないけど、凛だって絵里ちゃんだって、……穂乃果ちゃんだって、大切な人たちを苦しめられてすごく悔しくて辛い思いしてるよ。
それじゃあ理由にはならないのかな……」
海未「……行きましょう」
絵里「海未……!」
海未「早く、この気持ちから解放されたいのです。
これからのことは、…犯人が逮捕されてから考えます
それに……人が死ぬことで、笑って幸せになるような人間には、なりたくありません」
真姫「そうよね……とりあえず、逮捕されなきゃ…意味ないものね…。……もう一度、頑張ろうかな、私も」
花陽「……」
凛「かよちん、大丈夫。凛が、ついてるから」
花陽「凛ちゃん……どうして、そんな優しいの?
私、凛ちゃんにいっぱい酷いこと言った、いっぱい醜いところ見せたのに」
凛「友達、だからだよ。友達だから信じてるし、友達だから支えたいって思うの」
希「にこっち、やっぱりだめや……死んだりしたら、だめや…一緒にがんばろ?ウチと一緒に戦お?
にこっちはひとりじゃないよ、だから、ね?」
にこ「希……、ば、ばかね……当たり前、じゃない…」
絵里「(結局……みんな、答えが欲しかっただけなのよ。
どうしたら正解なのか、ずっと迷ってただけだったのよね。
……悩んで、見つけたと思ったら迷って。
でも、あの時とは違う、みんなの目に力が戻った。これなら、きっとー……)」
…
……
………
絵里「準備はいい?みんな、正直に話すのよ」
花陽「警察なんて始めてきたから緊張するよぉ……」
希「いろんなこと、根掘り葉掘り聞かれるかもしれん。
でも、負けないように頑張ろうな?」
海未「……えぇ。あんな人に負けたくはありませんから」
凛「凛も出来ることがあったら全力で頑張るから!」
真姫「……大丈夫よ、私達なら」
にこ「えぇ…もう同じ間違いは繰り返したくないもの。
……未来の自分たちのために、頑張らなきゃね」
絵里「じゃあ、行くわよ」
キィ……!
絵里「ーーすみません、今回の事件について話したいことがあるのですがよろしいですか?」
……西木野総合病院……
雪穂「お姉ちゃん、」
穂乃果「ゆ…」
雪穂「うん、雪穂だよ。どう?調子は」
穂乃果「……」
雪穂「あんまり変わらないかな?……今日はね、お姉ちゃんに良いニュース持ってきたよ」
穂乃果「……?」
雪穂「ラジオ、つけるね」
カチッ……
《では次のニュースです。先日の16歳の少女が男性を刺した事件ですが……被害者の男性が音ノ木坂学院のスクールアイドルグループのメンバーに対して脅迫やわいせつ行為を行っていたことが明らかになりました。
これにより男性を逮捕し、今回の事件に繋がる動機として更に詳しく調査する方針ですー……》
穂乃果「……!」
雪穂「そう、あの人だよ、お姉ちゃん。……もう、苦しまなくていいんだよ。私達は悪くないって、認められたんだよ……」
穂乃果「…………」コクコク
雪穂「……まだ、声出ないの?」
穂乃果「……」
雪穂「そっか……ゆっくり、休んでね、それでーー」
バンッッ
「穂乃果ちゃんっ……!!!」
穂乃果「……!」
雪穂「……何しに、きたんですか、ことりさん」
ことり「お、お母さんから事件の話聞いて!急いでこっちに戻ってきたの!
ねぇ、穂乃果ちゃん!人を刺したって本当!?」
雪穂「……っその話は今ここでする話ではないでしょう!」
穂乃果「……!っ、は、は……っ、は」
雪穂「!!っ、お姉ちゃん……!!!」
ことり「えっ……?ほのか、ちゃん……?」
雪穂「何突っ立ってるんですか!?ナースコール押してください!早く!!」
ことり「えっ……えっ、う、うん……!」
ビーーーッ!
『どうしました?!』
雪穂「呼吸困難です!早く来てください!!」
バタバタバタ……
「高坂さん!落ち着いて!」
「わかる?聞こえるかな、高坂さん!」
「ゆーっくり息してね!そう、ゆーっくり!大丈夫よーそう、吸って、吐いて、大丈夫よ」
ことり「どうしちゃった、の……穂乃果ちゃん……」
雪穂「……お姉ちゃんは、今ASD……急性ストレス障害なんです。……この症状が1ヶ月続けばPTSD…心的外傷後ストレス障害と診断されます。」
ことり「……ちょっと、難しい、かな…」
雪穂「トラウマがずっとついてまわるんです。簡単なことでフラッシュバックを起こしパニックに陥る……今、ことりさんがお姉ちゃんにかけた言葉はお姉ちゃんにとって……殺人行為です」
ことり「ご、ごめん、なさい……ことり知らなくて」
雪穂「それと、お姉ちゃんの声はストレスで今出ません。何か話したいことがあるならそこのスケッチブックで筆談をしてください」
ことり「う、うん……わかった…」
でも、雪穂ってさ、海未があそこで、自分を犠牲にしなかったら、どうなってたかわからないのに、恨むなんてな。
雪穂「……何にも知らないんですね」
ことり「……うん、あっちに、行っちゃったから」
雪穂「逃げたんですよね」
ことり「ち、違うよ……ただ、お母さんが、…そっちにいた方が安全だからって…」
雪穂「……逃げたんじゃないですか、母親に従って結局自分が助かる方へ逃げただけですよ」
ことり「そう……かもしれない、でも、ことりは…あんなお母さんを見て、それでもこっちにいることなんてできなかったよ…」
雪穂「1人だけ蚊帳の外ですね、ことりさん」
ことり「……っ」
雪穂「今日、今まで犯人がμ’sにしてきたことが明らかになりました。恐らくことりさん以外は全部知ってるでしょうね。
これからの行動もきっと、経験して、聞いて、全てを知ってるからこそできる行動をすると思います。
でもことりさんは何も知らない。
知ろうとしなかったんです。
自分から蚊帳の外に逃げたんですよ。
μ’sという輪からあなたは外れたんです」
ことり「……私が仲間はずれっていいたいのかな?」
雪穂「違うんですか?」
ことり「うん、そうかもしれないよね。でもさ、雪穂ちゃんだって私のこと何も知らないよね?なんでそんなに私が責められなきゃいけないのかな?」
雪穂「……ずるいからですよ…」ギリッ…
ことり「ずるい……?海外に留学したことが?」
雪穂「えぇ……1人だけ苦しまず、のうのうとこっちに戻ってきて……!
お姉ちゃんを一人にして!!もし、もしことりさんがいたらお姉ちゃんはこんなに壊れなかったかもしれないのに……!」
ことり「……あはっ」
雪穂「……!?」
ことり「ねぇ雪穂ちゃんそれ本当にいってる?あははっ、ことりが何にも苦しんでない?本当に言ってる?」
雪穂「だってそうじゃないですか!!犯人に何にもされずに、自分で手も下さずに!」
ことり「……それはさあ、
雪穂ちゃんもじゃないのかなあ」
雪穂「ーー!」
ことり「ずいぶん自分のこと棚に上げて話すんだねぇ?
ことりが何も知らない?そうだね、確かに全部は知らないよ。だってこっちにいなかったんだもん。
でも海未ちゃんのことは知ってるよ?海未ちゃんから相談受けてたもんことり。
ねぇ雪穂ちゃんは聞いてないの?
海未ちゃんが雪穂ちゃんのこと守って自分を犠牲にしたこと、聞いてないのかなぁ?」
ことり「ことりより事件のこと知ってるんでしょ?
じゃあそれも知ってるはずだよねっ?」
雪穂「知って…ます、けど……」
ことり「ふぅん……ズルいんだね雪穂ちゃんっ」
雪穂「……あなたに言われたくないです」
ことり「お姉ちゃんお姉ちゃんって……穂乃果ちゃんのこと大事なの分かるけどさぁ?
自分が助けてもらってることも忘れて他の人を蔑むのってどうかなぁってことりは思うよ?
その様子だと、みんなにもこういう風に言って穂乃果ちゃんに関わらないで、なんて言ったんでしょ?」
雪穂「……!」
ことり「雪穂ちゃん分かってないなぁ、穂乃果ちゃんを安心させないでどうするのー?
普通はみんなを連れてきて、穂乃果ちゃんにありがとうってごめんね、って言わせるべきなんじゃないのかなっ?」
雪穂「……」ギリ
ことり「…自分が助けられなかったことを人のせいにしないでほしいな♪」
雪穂「あなたには……お姉ちゃんは会わせない…っ」
ことり「そんなの無理だよ?だってことりたちは幼なじみなんだもん。優しい穂乃果ちゃんのことだからことりに会いたいっていうよ?」
雪穂「それでも、会わせない…!」
ことり「強情だなあ……」
雪穂「もう早く海外にでも、どこにでも行って…」
ことり「……雪穂ちゃんは恨む相手を間違ってるよ
なんでμ’sが悪いみたいな言い方してるのか、ことりにはよく分かんない。悪いのは犯人なのに。犯人がいなかったら穂乃果ちゃんだってこうはならなかったのに」
雪穂「……」
ことり「ねぇ、雪穂ちゃん。そんなに穂乃果ちゃんが大事なんだったらさ……」
ことり「犯人のこと殺しちゃったら?」
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