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    元スレ寂海王「君を必ず宮守女子に連れて帰るッッッ」 豊音「えっ?」

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    101 = 32 :


    優希「ッッしゃ!」

    ゴガッ

    小蒔「……!」 バタ

    (ぐっ、今度は突然の神代攻め……)

    (さっぱりタイミング掴めへんっ)

    (いっそタイマンに持ち込んだ方がラクなんとちゃうかこれっ!?)

    (あっちへフラフラ、こっちへフラフラされたら堪らんで!)

    優希「次ぃ!」 バッ

    白望「ちょいタンm――」

    優希「だじぇだじぇだじぇだじぇだじぇ」 ドゴドゴドゴドゴドゴ

    優希「だっじぇァォラァァァァッッ」 ギャオン

    ズガーーーン

    恒子「すっげーーーー!」

    恒子「何か人間がすごい勢いで吹っ飛んだーーーーー!!」

    102 :

    刃牙特有の超理論ばっかりでワロタ
    おい、麻雀しろよ

    103 = 32 :


    (いや、違う……!)

    (ちょいタンマが入ってた……)

    (ああなった時の小瀬川白望は――)

    優希「――――!?」

    白望「だる……」

    (攻撃を受け付けないッッッ)

    優希(確かに私の攻撃は威力より手数だけど……)

    優希(こうまで効いてないとさすがにショックだじぇ……) ゴクリ

    104 :

    タイトルの時点で察しろよ

    105 = 32 :


    本部「消力(シャオリー)……か」

    恒子「シャオリン……?」

    本部「自己の体重すら消す極度のリラックス状態より生み出される柔の奥義……」

    本部「本来あらゆる生物は危険を前にすると筋肉が硬直し、衝撃に備えてしまう……」

    本部「しかしその反射にすら屈すること無く、脱力し続ける老練の技……」

    本部「よもやあの若さで使いこなす者がいるとはな……」

    恒子「はぁ……」

    健夜「なるほど……」

    健夜「力に逆らわず、衝撃を吸収することで、ダメージを限りなく0にした、と……」

    本部「あそこまで激しく壁に叩きつけられても、おそらく骨にはヒビ一つないだろう」

    恒子「???」

    恒子「ええっと、小瀬川選手のシャオリンによる衝撃をさぁ吸い込んでくれ的な技が決まりましたーーーー!!」

    106 :

    本部になら漫ちゃんでもなんとか勝てそう

    107 = 32 :


    恭子『永水の神代の厄介なところは、気絶した後、バトルスタイルを変えて復活してくる点』

    恭子『もし早々に倒されていた場合、今回のルールだと復活前に残り2人を倒さないと……』

    (清澄の片岡はチンパン)

    (攻撃が通じなくても、ムキになってゴリゴリ手数で攻めていくッ)

    (視野も広くないから、しばらくは宮守の小瀬川に押し付けられるッッ)

    (なら私は今のうちに神代に追撃をしておいて、二人を横合いから殴りつけ――)

    優希「おおっと、油断してたら駄目だじぇ」 シュバッ

    「えっ、速――――」

    優希「ケイシャーだじぇッッ!」

    「タコスッッ!!」 ゴガッ

    (は、話がちゃいますやん末原先輩……!)

    恭子『しらんがな』

    108 = 32 :


    本部「ケイシャーダ……」

    本部「オーソドックスな顎への蹴りだ」

    健夜「結構、良い角度で入りましたね……」

    恒子「何だかんだで格闘技に馴染んできてますね小鍛治プロ」

    健夜「何にせよ、上重選手、苦しいですね……」

    健夜「あの一撃は貰うべきではありませんでした」

    「ぐっ……」

    本部「ほう、まだ立つか」

    健夜「動きも鈍っているでしょうし、ここからどうするのか見ものですね」

    恒子「最後に意地の一撃を届かせられるかーーーーッ!?」

    本部「まだ、終わっていない」

    恒子「え?」

    本部「あの構え……」

    本部「他の二人を、一撃で沈めることすら可能ッッッ」

    健夜「……長期戦では不利、手数で押されても捌ききれそうにない」

    健夜「一撃で相手を連続で落とせるかが鍵ですね……」

    109 :

    咲の異能はだいたい本領発揮しない。

    110 = 32 :


    (私の仕事は、爆発して勝つことッ)

    (それが無理の場合でも、最低限の仕事はあるッ)

    (2位争奪戦になった時を考えて、勝ち残る奴に痛手を負わせること……)

    (勝者同士の戦いまでのインターバルが一番長いこの試合だからこそ、大ダメージを与えておかんとあかんッ)

    (手数馬鹿でスタミナがない片岡ならええ)

    (問題は、あの謎の防御を発揮する宮守と――) チラッ

    小蒔「っと、少々眠ってしまっていました」

    小蒔「ここからは――全力以上であたらせてもらいます!」 パァァァ

    優希(あ……やば、起きてきちゃった……)

    優希(この流れはヤバいじぇ……狙われるかも……!)

    (意味のわからん永水ッ!)

    「ここだけは、無傷で済ますわけにはいかんねんッ」

    優希「ありゃ?」

    優希(私を無視して永水のおっぱいおねーさんに行った……?)

    111 = 32 :


    小蒔「えええええい!」 トテトテ

    「!?」

    (何やあのフッツーのすっとろい歩きは!?)

    (酔拳か何かか!?)

    初美「あらー」

    初美「姫様は完全にお目覚めのようですねー」

    「早いね今回……」

    「起きた小蒔ちゃんはフツウの頑張り屋さんだものね」

    「今回は二度寝なさそうだし、包帯の準備と本家からお叱りの言葉受ける準備をしておいたほうがいいかもですね」

    初美「もし惨敗しても私がなんとかしてしまいますよー」

    「流動食レベルの敗北をしたら今日のおやつは抜きにしましょうか」

    「殺されなければなんでもいい……」 ポリポリ

    初美「それもそうですねー」

    「皆でのんびりと見守りましょう」

    112 = 32 :


    「コォォォォ……」

    恒子「何かすげー呼吸してますね」

    健夜「あの呼吸は……」

    本部「あの構えといい、間違いない……」

    「何か分からんけど、喰らってッ!!」

    恭子「ぶちかましてや、漫ちゃん――――!!」

    本部「彼女のスタイルは、八極拳――」

    小蒔「!?」

    「鉄山靠ッッ」

    ドゴッ

    恒子「と……飛んだああああああああああああ!!」

    恒子「今度は神代選手がえげつない感じで壁に飛んでいったああああああああああああッッッ!!」

    本部「八極拳士は一撃で相手を倒す……」

    本部「"八極"とは"大爆発"のことだッッッ」

    113 = 96 :

    そこは「猛虎硬爬山」にしてほしかったな・・・

    114 = 32 :


    優希「うりゃりゃりゃりゃりゃぁ!」

    「ぐっ……」

    (小瀬川から先に、威力最大の技を叩き込んで沈めたいんに、邪魔しおって……!)

    (小瀬川は、攻められるまでは常に見に徹しとるッ)

    (休ませたらアカンっちゅーに!)

    「ええい、もうッ!」

    「八極拳に二の撃は要らんッ」

    「あんたもぶっ飛ばしてから、タイマンで小瀬川を沈めるッッ」

    優希「やってみろい!」

    115 :

    最近のリーさんの扱いが悲しい

    116 :

    メイドに負けたストリートファイターは関係ないだろいい加減にしろ!!

    117 = 32 :


    「うおおおおおおおおおッ」 コォォォォォ

    優希「じぇじぇじぇじぇじぇじぇッ」 ガガガガガガガ

    恭子「いけっ、漫ちゃんッッ!!」

    「冲捶ッッッ!!!」

    優希「タコスピニングバードキーーーーーック!!」

    ドゴォォッ

    恒子「何か肘と足とが激突したァァァ~~~~~ッ!!」

    本部「その肘に頸を込めた冲捶と」

    本部「カポエイラの花型であるエリコーピテロの激突……」

    本部「一撃の威力は圧倒的に冲捶が上ッッ」

    本部「だが――――」

    「……」 シロメ

    本部「手数で押して上手く頸を使わせなかったな……」

    健夜「上重選手の経験不足も仇になった形ですかね……」

    恭子「また不発やった……!!」 チッ

    118 = 32 :


    優希「ふ~~~~……」

    優希「大分目も回ったけど……」

    優希「よーーーーーーーーーーーーやく、タイマンだじぇ」

    白望「……」

    白望(いや……)

    本部「……上重の発勁は不十分なものだった」

    本部「そして、神代の動きにあまりにも基礎が無さすぎた」

    恒子「へ?」

    本部「鉄山靠は、本来防御を無視し相手の体勢を崩す技……」

    本部「しかし、防御どころか本体ごと遠くに飛ばした」

    健夜「とはいえ、その一撃で倒せるほどの頸は出来ていなかった、と……」

    本部「うむ……」

    白望(さっき、何かが雲散霧消した感じだったけど……)

    白望(これは……なんだ……?)

    小蒔「……」 ズズズ・・・

    優希(巫女さん復活!?)

    優希(しかもまた怖い感じになったじぇ……)

    119 = 32 :


    「あらあら」

    「追撃も貰わず吹っ飛んだのが功を奏したのかしら」

    「順番的に、次ってなんだっけ」

    初美「ええっと、確か――」



    小蒔「……」 スッ

    白望(この距離から動作を――?)

    小蒔「……」 スッシュッ

    優希「この動き……」



    初美「戦いと踊りの神――シヴァ、ですねー」

    120 = 32 :


    白望「……」

    白望(清澄の人とは、また違う……)

    白望(清澄の人はリズムに合わせてひたすら近くの人を攻め続けていた)

    白望(でも永水の巫女さんは、こちらに強行してくる様子はない)

    白望(ひたすらエンジンを温めるようにして、マイペースに舞っている……)

    白望(放っておく方がまずいのか、それともカウンター待ちだから攻めない方がいいのか……) ダル・・・

    白望(……ま)

    優希「何かわかんないけど、ダンスなら負けないじぇーーーーッ!」 ダッ

    白望(放っておいても清澄の人が突っ込んでみてくれるからいいか)

    121 = 32 :


    小蒔「……」

    ヒュパッ

    優希「じぇ……!?」

    白望(清澄の人に反応したッ)

    白望(でも、怯まない……)

    健夜「上重選手は手数に動揺したり、衝撃を受けて頸を上手く込めれなかったりしていましたが、これは……」

    本部「意に介していない、か――」

    優希(これ、知ってるじぇ……)

    優希(のどちゃんと同じッ!)

    優希(格闘ゲームでいうアーマーみたいに、こっちの攻撃を受けてもまるで動揺したり――)

    優希(動きが鈍ることがないじぇっ……)

    優希(まるで周りが何であろうと、演舞を完遂するようにッ)

    優希(お手本のような型での一撃が、来r――――)

    ドッゴォ

    白望「……飛んだなあ」

    白望「……こっちから攻めるのだるいから嫌だし、あの人とタイマンしたくないんだけどなあ」

    122 = 32 :


    白望「……」

    白望(あの演舞は脅威)

    白望(止める気配もないし、型を崩すことも無理)

    白望(消力でダメージをなくしても、あの完璧な舞を前に決定打をどう入れるか……)

    白望「だるいなぁ……」 ユラァ

    優希「おねーさん……」 ヨロ

    白望「!?」

    優希「そんなにだるいなら……変わってあげるじぇ……」 フラ・・・



    まこ「まだ立てるとのう……」

    「あの巫女さん、私と似たようなスタイルですね……」

    「とにかく綺麗な型で決して崩れないんだよね」

    「うーん、残った二人を戦わせて、決着つきそうな時まで寝て体力を回復してた方がよかったんじゃないかしら」

    まこ「確かにそうじゃのう」

    「……」

    「優希は、ああ見えて見栄っ張りですから」

    「?」

    「ダンスと格闘技を融合させた、自分以上に戦士がいるのに――」



    優希「黙って寝てらんないからなッッッ」

    123 = 32 :


    寂海王「ふむ……ここが正念場だな」

    「え?」

    寂海王「あの少女から、“スポーツ”の気配が消えた」

    寂海王「スポーツとしてKOしようとしていた片岡君や上重君とは違う」

    寂海王「淡々と、相手の肉体を壊す獣の匂い」

    「ちょ」

    寂海王「あの少女のように、シロ君が、どんな自体でも冷静沈着でいられるか――」

    寂海王「動揺し、乱れた方が敗北する」

    寂海王「片岡君がどれだけひどい壊され方をしても、動揺してはいけない」

    寂海王「それが、できるかどうか」

    「シロ……」

    124 = 32 :


    優希「うっ」 ゲッロ

    ボタボタボタ

    「血!?」

    「優希っ……!」

    優希「おげぇ……タコス出ちゃったじぇ……」

    優希(きっつー)

    優希(趣味の延長のカポエイラじゃそりゃ勝てないじぇ)

    優希(本職麻雀だし、別に負けても問題ないんだけどなー)

    小蒔「……」

    優希(……)

    優希(でも……)

    優希(のどちゃんと同じタイプ、なんだよな……)

    優希(のどちゃんと……)

    優希(ちっちゃい頃から、護身用にって、ずーっと真面目に続けてたのどちゃんと)

    優希(……さっきまでそんな様子もなかったのに、突然何の苦もなく使いこなしてて……)

    優希「……」

    優希「まあ……黙って負けてはあげられないじぇ」

    125 :

    和とタコスの友情好きだわ

    126 = 32 :


    「優希!」

    「インハイ出られなくなられても困るし、ヤバかったら言いなさいよ」

    優希「……だいじょーぶ」

    優希「やれる」

    優希「いや……やりたいんだじぇ」

    優希(……のどちゃん……) チラッ

    優希(のどちゃんは凄いやつだじぇ)

    優希(麻雀でも、格闘技でも、常に私より遥か前にいる……)

    優希(それに美人だし、頭いいし……京太郎が惚れてるのも納得だじぇ)

    優希(なのに決して驕らないし、私みたいな奴だって、笑って待っていてくれる……)

    優希(共に、歩んでくれる)

    優希(でも……)

    優希(咲ちゃんのおかげで、わかったじぇ)

    優希(私だけが弱いってこと)

    優希(このままだと、二人で先に言っちゃうかもってこと)

    優希(でも……不満だけ述べて、待ってもらってどうするんだ私ッ)

    優希「ちょっとでも、のどちゃん達の背中に追いつく……」

    優希「ここで、巫女のおねーさんぶっ倒せたら、胸張ってしばらくは横に並べるはずだじぇ……!」 グッ

    127 = 32 :


    優希(淡々と、何でもないように、のどちゃんみたいなことして……)

    優希(ただ、変な能力のおかげで冷静なだけで……)

    小蒔「……」 ヒュンヒュン

    優希(……まあ、私のスタイルと、のどちゃんのスタイルの、融合体みたいなスタイルにはまァ……)

    優希(負けられないわな)

    優希「言いたいことは……いくつかあるじぇ……」 スタスタ

    優希「ま、一言で言うなら……」 ザッ

    白望(空気が変わった――!)

    優希「本気にさせたな」

    128 = 32 :


    優希(タコスも全部吐き出したし体バキバキ、長くは持たないじぇ)

    優希(だからこそッ!)

    優希「肋くらい、くれてやるじぇ」

    ボゴッ

    優希「うぎっ……!」

    優希(やっぱりのどちゃんすげーじょ)

    優希(こーいう打撃受けても……)

    優希「構わず……最後まで殴りぬくッ!!」 バコン

    小蒔「……っ!」

    129 = 32 :


    本部「あの少女……“知って”いたな……」

    恒子「え?」

    本部「打撃を与えようと、何が当たろうと、あの巫女は“連撃の流れ”を決して乱さない」

    本部「それを逆手にとり、どの攻撃を体で受け止めれば、次に何が来るのかを“知った”ッ」

    健夜「それで、顎への一撃を通せる道を切り開いた、と……」

    加藤「な・る・ほ・どぉぉ~~~……」

    本部「口で言うのは簡単だが、実際にやってのけるとはな……」

    恒子「ていうか知らない人が解説席に増えてる……」

    恒子「……まあいいか」

    130 :

    加藤生きてたんだ…

    131 = 32 :


    優希「ふぅぅぅ……」

    小蒔「……」 グッタリ

    優希「今度こそ、ホントのホントにタイマン、だじぇ」 フラ・・・

    白望「……そうだね」

    寂海王「片岡優希……」

    寂海王「是非欲しい才能だ……」

    寂海王「片岡くんッッ」

    寂海王「是非ともそのカポエイラの技術で日本の」

    「やめてください試合中です」

    エイスリン「シロ、ガンバレ!」

    132 :

    寂さん見境なすぎて笑う

    133 = 32 :


    優希「強かったじぇ……」

    優希(でも、足りない)

    優希(のどちゃんにはあったけど、お姉さんにはなかったもの……)

    白望「そんなボロボロでも、まだ勝つ気でいるんだね、やっぱ」

    優希「当然」 フラァ

    優希「逃げるわけ、ないじぇ」

    優希「今の私は、のどちゃんの親友であるためだけに立ってるんだからな」

    優希「今ならヒグマとだって戦れるじぇ……」 ザッ

    白望「そう……」

    優希「安いプライドだけどなっ」

    優希「私はこいつにしがみついてるし……このためだけに、戦えるんだじぇ」

    白望「うん……」

    白望「……消力で逃げ続けてればその内倒れてくれるんだろうし、それが一番楽だけど……」 ユラァ

    白望「ちょっとだけ、そのプライドに敬意を払って――」

    「動いたッッあのシロがッッッ」

    白望「私からも、迎撃しよう」

    優希「上……等だじぇッッ」 グッ

    134 = 32 :


    観客である福路美穂子氏は後にこう語る。

    美穂子「決着は一瞬でした」

    美穂子「片岡さんが、持てる全ての力を持って突っ込んでいって――」

    美穂子「対する小瀬川さんは、ゆっくりと、力を決して込めぬように右手を持ち上げていました」

    美穂子「……ええ、そうです」

    美穂子「フルパワーの片岡さんの蹴りと、撫でるように振られた手の甲とが交差したんです」

    美穂子「そして、一方が観客席まで吹き飛ばされた――」

    美穂子「……」

    美穂子「ふふ……」

    美穂子「あ、ごめんなさい」

    美穂子「おかしくて、つい」

    美穂子「確かに……普通にいけば、吹き飛ばされるのは小瀬川さんの方ですよね」

    美穂子「消力でダメージを殺したとしても、飛ばされるのは小瀬川さん」

    美穂子「誰もがそう思ったと思います」

    美穂子「実際、真横に着弾された上埜さ――いえ、久も驚いてました」

    美穂子「あ、久というのは、私の連れで、その、恋人かって言われると……///」 テレテレ

    美穂子「え? 興味ない?」

    美穂子「失礼しました……試合の話に戻ります……」

    135 = 32 :


    美穂子「私の“目”は確かに捉えました」

    美穂子「交差するほんの一瞬だけ、小瀬川さんが力を入れたのを……」

    美穂子「破壊力とは、力を入れた時の“振れ幅”ですから」

    美穂子「そのスタート地点を限界まで下げた小瀬川さんの人無では、見た目の数百倍の威力を有しているのです」

    美穂子「それこそ、体重の軽い片岡さんを観客席まで吹き飛ばすくらいに……」

    136 = 32 :


    「…………ッ!!」

    「優希ッ」

    「優希ッッ!!」

    白望「……だる」

    恒子「け……決着ゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーッ!!」

    恒子「なんとッ一無でッッッ」

    恒子「強豪永水と姫松を抜いての先鋒戦ラストバトルは、一撫でで岩手の新星宮守女子が制したァァァ~~~~~ッッッ!!!」






    【先鋒戦】
    勝者 小瀬川白望(宮守女子)

    137 :

    ああ、一撫でか

    138 = 106 :

    バキだと思ったらエアマスターだった

    139 :

    あのおじいちゃんが100年かけて辿り着いた領域に踏み込めるとは流石魔物

    140 = 51 :

    末原さんがムエタイの達人()なのは間違いない

    141 = 74 :

    守の消力転じて攻めの消力!!!

    142 = 32 :


    優希「…………はっ」 ガバッ

    「優希ッッッ!!」 ギュッ

    優希「のどちゃん……?」

    「よかった……」 ギュウ

    優希「……」 ポカーン

    優希「……」

    優希「……そっか……」

    優希「私……負けたんだ……」

    「……ええ」

    優希「はは……結局、役に立てなかったじぇ……」

    「そんなことない」

    優希「え?」

    「ゆーきちゃんの戦い、ムダなんかじゃないよ」

    「少なくとも――私は、ゆーきちゃんの頑張りを見て、勝たなきゃって思うようになったよ」

    まこ「……じゃな」

    まこ「わしらは麻雀部。肉弾戦で負けてもどうでもよかったんじゃが……」

    まこ「よう見ちょれ」

    まこ「今度こそ、仇、取っちゃるけぇ」

    144 = 32 :


    「…………」 ソー

    恭子「何こそこそしとんねん」

    「!!」ビクッ

    「わ……わっ、うわー」 アタフタ

    「え、えと、あの、その……」

    「すんませんでしたっ!!!」 ガバッ

    洋榎「いやー、ええよええよ。そういうもんやし」

    由子「気にせんでええよー」

    恭子「あっれー、書くもん持ってくんの忘れとったわー」

    恭子「しゃあないなー、次回も駄目だったらそん時にまとめてってことにしとこかー」

    「!」

    「ほんまですか?」

    郁乃「あら~末原ちゃん、文字書くモンいるの?」

    恭子「代行!?」

    洋榎「何でここに……」

    郁乃「私、焼きごてなら持ってきてたよ~な気がする~~~」

    「はい!?」

    145 = 32 :


    由子「さて私の出番よー」

    洋榎「がんばれー」

    恭子「ゆーこ……」

    由子「岩手の留学生やね、わかってる」

    恭子「外国人の身体能力は、侮れへんからな……」

    由子「キーウィ対策はばっちりおまかせよー」

    146 :

    釣糸とか弓とか道具ありってことなら新免さん無双

    147 = 32 :


    「じゃ、行ってくる」

    初美「ファイトですよー」

    「やっぱり宮守が一番“ヤバ”かったわけだけど……」

    「普通に行けば、外国人や恵まれた体格の娘を有した宮守の通過はほぼ確定」

    「宮守は無視して、他のチームを勝たせないのが得策だけど……」

    「私達の目的は、あくまで修行」

    「逃げていたら修行にならない……」

    「真正面から、宮守女子、倒しにいきます」 フッ

    148 = 32 :


    エイスリン「~~~♪」 トテトテ

    エイスリン「シロ!」 ポン

    白望「……」

    エイスリン「コータイ!」

    白望「あー……」

    白望「おんぶして」

    エイスリン「……」 カキカキ

    エイスリン「♪」 スッ

    白望「その絵……」

    白望「ふざけんなってこと?」

    白望「すごい勢いで蹴られすぎてて絵の中でやられてる側首もげてるんだけど」

    エイスリン「~~~♪」 シュッシュッ

    白望「素振りやめて、歩くから……」 ダル

    149 = 32 :


    郁乃「フィッシャーマンちゃんやったっけ~?」

    郁乃「ちょっと不思議なオーラがあるなぁ」

    洋榎「過去の格闘歴を見た限り、おかしなところはなかったけどな……」

    恭子「主将の目はフシアナですか」

    絹恵「おねえちゃんの目はフシアナだしフシダラですよね」

    洋榎「え、絹うちを何やと思ってるん」

    恭子「確かに、おかしな戦闘スタイルではない……」

    恭子「せやけど、彼女の経歴は――――」

    150 = 32 :


    胡桃「エイちゃんがんばー」

    白望「もう帰っていいかな……」

    「ダメでしょそれ……」

    白望「どうせエイスリンが勝つしなぁ……」

    寂海王「油断はいけない」

    寂海王「自信を持ち、己や仲間を信じることは大切です」

    寂海王「しかし、過剰な自信からくる油断は、大切な目を曇らせる」

    白望「……すみません」

    白望(でも……さっきすれ違った三人からは、神代のような異常さは感じなかった)

    白望(あの3人じゃエイスリンに勝てないよなあ)


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