私的良スレ書庫
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元スレ寂海王「君を必ず宮守女子に連れて帰るッッッ」 豊音「えっ?」
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刃牙「まさに天賦」
刃牙「あのしなやかで細い長身あってのカウンター……」
恒子「カウンターっていうと、ボコーっと殴る技のイメージですけど」
刃牙「言葉の定義は様々」
刃牙「けど、あの攻撃を仕掛けた者の意識の隙を突いた一撃……俺にはカウンターに見える」
恒子「はー」
恒子「そんなものなんですかね、小鍛治プロ」
健夜「何で私に聞いたの!?」
加藤「ったくふざけてやがるぜ」
加藤「逆エビを決められたまま、背中を反って腕を相手のクビにかけて締め合いに出るなんてよ」
本部「彼女の長身と背筋力あっての技……」
刃牙「そして女性特有の柔軟性も生きている」
刃牙「同じ長身でも斗羽さんじゃこうはいかない」
刃牙「適度な細さも必要な技だ」
健夜「覚悟を決める時間が与えられた上に、素人特有の隙だらけの技を足にのみかけられた者」
健夜「圧倒的優位を感じている中突如首を決められた者」
健夜「やはりそれならば勝つのは後者、と……?」
刃牙「ああ……」
刃牙「とはいえそれを成し遂げるのも楽じゃあない」
刃牙「人体の可動域を超える体の反りを必要としているし、痛みも相当なものだろう」
寂海王「そがいの豊音……」
寂海王「そう呼ばれた彼女のフェイバリットが、あの先負だ」
胡桃「でも……」
塞「……なんかちょっと、らしくない、ね」
寂海王「本来、クマやイノシシといった凶獣相手に、追い込まれつつも披露してきた技だ」
寂海王「本能的に使用することが多く、彼女の優しさなどは反映されない」
寂海王「その長い体躯と柔軟性を活かし、どんな体勢からでも防御を捨てて攻撃に出る」
寂海王「攻撃体勢を取っていた相手は反応が遅れる上、すでに取っている姿勢・動きを認識されていることになる」
寂海王「そこを突いて縊くのが、先負……」
胡桃「あの体勢、大分きつそうだよね……」
寂海王「通常の可動域は超えている」
寂海王「痛みもあるだろう」
寂海王「それを踏み越えるほど追い込まれた時か――」
寂海王「もしくは鬼の血で痛みを感じないほどハイとなった時だけ出来る技だ」
胡桃「……トヨネ……」
塞「……」
寂海王「あの技は、確かに強い」
寂海王「だが――強いだけでは虚しいぞ」
寂海王「戻ってこい」
寂海王「鬼の血に飲まれるなッッ」
豊音「ぽぽぽぽぽぽぽぽ」
恒子「なんか不気味な呼吸音ですねー」
健夜「もうっ、あんまり選手にそういう表現使っちゃだめだよ!」
刃牙「……なるほど、大したクリーチャーだ」
健夜「ちょ!?」
刃牙「ああ、モンスターとでも言ったほうがよかったか」
健夜「そういうことじゃなくて!」
本部「残された少女も、あの異様な風体に威圧されている」
加藤「先ほどとは雰囲気が段違いだ……」
本部「ああ、故に見逃している」
本部「あの太もものパンプアップは、先程と同じだということを」
豊音「ヒャァァッッ」 ダッ
霞「ッ!?」
ドグチャァァッ
加藤「顔面からモロにッッッ!!」
本部「死んだぞ、ありゃあッ」
恒子「なっ!?」
恒子「なんとォォォーーー!?」
恒子「石戸選手を叩き伏せ、そのまま追撃で巨大な足を降らせ――――」
豊音「!?」
豊音「……ぽ?」
豊音「ぽぽぽ?」
恒子「~~~~~~ッ!?」
恒子「い、いなァァァァーーーーーーーい!」
恒子「なんとッッ石戸選手ッッ突如として姿を消したァァァァーーーーーーーッ!!」
ハオ「い、一体……!?」
烈「“上”だッッッ」
ハオ「!?」
ネリー「寝そべったまま飛び上がっているッッ!?」
ミョンファ「私や薄墨初美サンにも劣らぬ跳躍ッ無重力ッッッ」
烈「絶対防御であるところの胸の脂肪だからこその弾力性を活かした回避」
烈「叩きつけられた勢いが強ければ強いほど、潰れたゴムマリのように反動で高く飛び上がる」
烈「圧倒的防御力を誇る格闘家だとしても、あんな真似は出来ぬだろう」
烈「女性特有、あの者なればこその技……」
智葉「あれが、オカルトってーのか……狂ってやがるな……」
ダヴァン「しかし不思議デスね」
ダヴァン「こンな部位に、ソレほどまでノPOWERがアルなんて」
ネリー「ダヴァンには無いからね」
智葉「いや、いくら巨乳とはいえ、あの頑丈さはおかしいんじゃ……」
烈「そう思うのが素人の浅はかさ」
烈「仮に体を金剛石のようにしても、大きな力で容易く潰れる」
烈「だがッッしかしッッッ」
烈「柔らかいということはッッ!」
烈「ダイヤモンドより砕けないッッ!!」
ハオ「な・る・ほ・どォ~~~~~……」
智葉(言うほどか? 言うほどなるほどか……?)
霞(そう、柔らかいということはダイヤモンドより壊れない……)
霞(それが私の絶対的優位性)
霞(そして上空をとれた今が千載一遇の好機ッ)
霞(はっちゃんを見続けた私なら、上空での闘いも可能ッ)
霞(宮守の子はこちらを見ていない)
霞(この奇襲は成るッッ)
いけない、霞ちゃん――――
空耳だろうか、そんな声を聞いたような気がした時には、足蹴にしようとしたはずの少女が邪悪な笑みを浮かべ振り返っていた。
霞(しまったッ、陰――――)
豊音「ポッポポォーーー!」 ドゴォ
揺杏「……あんだけの異常防御、あんたもできんの?」
由暉子「……」
由暉子「普通、おっぱいというのは鎧には向きません」
誓子「そりゃそうよね」
由暉子「おっぱいの本来の専門分野は、揉まれること」
成香「!?」
由暉子「そして――――」
豊音「……」
豊音「ぽ?」
霞「…………」 ゴゴゴゴゴゴゴ
由暉子「――ナニかを、挟むこと」
恒子「な、なんとォォォーーーッ!」
恒子「石戸選手、紙一重で姉帯選手の鋭いアッパーを胸の城門で挟み込んでいるゥゥゥゥーーーー!!」
恒子「その長い手を持ってしても、巨乳の門に阻まれては顔面まで届かなーーーーいッッッ」
由暉子「……」
由暉子「そして、巫女もまた、殴る蹴るは本領じゃありません」
揺杏「そりゃな」
爽「バトル巫女さん、それはそれで私的にはありだけどなー」
揺杏「でもそれなら相応の衣装カスタムがいるだろ?」
誓子「ガン=カタとか竹刀とか薙刀とかならともかく、拳一つで勝負はねえ」
由暉子「キャラデザ的にも、殴り合いに向いていない感じですしね」
成香(キャラデザ……?)
由暉子「ただ――」
豊音「ぽ……!?」 グッ
霞「やれやれ……困ったわね」
霞「こうやって貴女の腕を抜けないよう押さえつけても、千日手になっちゃうのよねえ……」
加藤「胸を両腕で押さえつけ、相手の腕を捕らえているッッッ」
本部「あのサイズの胸はまさに堅牢ッッ」
本部「柔らかく可変性があるが故に、相手の腕にフィットして一部の空間すら生み出さぬ完璧な枷ッッッ」
健夜「だっちゅーのポーズによる腕の補完でその堅牢さは更にパワーアップ、ですね」
恒子「だっちゅーの……?」
刃牙「なんだい、そりゃあ」
恒子「さあ……」
健夜(ジェネレーションギャップッッッ) ズガーン
たまにホームラン打つ金谷ヒデユキが好きでした
……名前合ってるっけ?ギター持ってる替え歌の人
……名前合ってるっけ?ギター持ってる替え歌の人
霞「守るのは得意なんだけど……」
霞「今回はそれではダメそうねぇ」
豊音「ぽぽぽーーーーっ」 ジタバタ
由暉子「ただ――相手が悪魔的な強さを持っていたら」
揺杏「は?」
由暉子「相手が人智を超えるのなら」
由暉子「それは、巫女さんにとって"ホームグラウンド"になりますッッ」
爽「え?」
由暉子「神を降ろすのがメインの巫女でも、聖なる力の転用をすれば悪魔祓いは可能」
由暉子「つまり異能バトルという点において神聖なる巫女というのは……」
揺杏「なんかスイッチ入ってんだけど」 ヒソヒソ
爽「そっとするのが一番だろ」 ヒソヒソ
霞「それじゃあ――」
霞「苦手分野、いかせてもらおうかしら」 フフフ
霞「神を下ろし、神を守る私だけど……」
霞「悪魔を降ろすことも可能ッ」
霞「一度下ろしたら祓ってもらうまで切り替えられないんだけど……」
霞「このまま攻撃モードでいっちゃおうかしらッッ」
バルルンッ
恒子「あーーーーーーっと、石戸選手、巨大な胸を大きく振るい、姉帯選手を放り投げたーーーっ!」
霞「カーッカッカーッ!」 ギュアッ
恒子「そしてすぐさま追って跳ぶーーーーーっ!」
霞「今までのディフェンシブな使い方とは違う」
霞「悪魔的な攻めの姿勢を見せてあげるわっ」
加藤「げえーーーーっ、量の胸がまるで手足のように動いて巨漢の体を拘束したーーーっ!」
本部「なんという胸筋ッッッ……!」
豊音「ぽ、ぽぽぽーーーっ!」 ジタバタ
霞「残念だけど、暴れても無駄よ」
霞「両腕、両胸、そして持ち前の柔軟性で両足をもクラッチに使っている……」
霞「六本の拘束からは、決して抜けられないわ」
加藤「なんてこった……」
加藤「今までのファイトスタイルは、謂わば攻めに対し反応する受けての胸術」
加藤「しかし今度のは自ら挟み動き逝かせるという、アグレッシブバスとスタイル……」
健夜「相反する力を駆使する――永水の選手の特徴でしょうか」
恒子「そ、そのまま相手を締めあげたまま落下するーーーっ!」
本部「衝撃であらゆる箇所を破壊する気かッッ」
刃牙「まさに阿修羅の如き乳の持ち主(ASYURA BUSTER)だな」
>774
フォルゴレ「呼んだ?」
フォルゴレ「呼んだ?」
ズッガーーーーーーン
加藤「~~~~~~ッ!!」
本部「なんと……」
シュウウウウウ・・・
霞「地面に衝突する衝撃で、今度こそKOするつもりだったのだけれど……」
恒子「土煙から現れたのはァ、クラッチを決めたまま落下を果たした石戸選sy――」
霞「最後の抵抗……これを狙ったものだったのかしら……」
霞「落下地点を、"ここ”に誘導するために……」
健夜「そんな、あれ……!」
恒子「げえーーーーーっ、なんと落下地点には末原選手が~~~~~!!」
刃牙「落下地点を柔らかい人体にすることで、その衝撃を最小限に抑えたのか……」
加藤「え、えげつねえ……」
>>777
いや気絶してた姉帯さんにトドメのつもりで電気ショック喰らわせてたから
いや気絶してた姉帯さんにトドメのつもりで電気ショック喰らわせてたから
霞「悪いけど……この機を逃すわけにはいかないわ」 バルルルルルルッ
豊音「ぽぽっ……!」 ドガガガガ
恒子「なんとォォーーーーーッ!」
恒子「石戸選手、胸を織り交ぜた圧倒的ラーーーーーーッシュ!」
本部「単純計算で手数は二倍」
本部「胸には硬さが欠けているが、重みはある」
本部「異なる二者に同時に襲われているようなものだ」
刃牙「それだけじゃない」
刃牙「さっき守りの時にも一箇所絶対に突破されない箇所をつくり……」
刃牙「そして攻め入る箇所の選択肢を絞って迎撃していたように」
刃牙「今度もまた、圧倒的猛攻の中で相手の腕を一本釘付けにすることで」
刃牙「取れる選択肢を潰している」
加藤「胸を仕える分、その余裕があるってことか……」
健夜「攻撃の絶一門……」
あんなデカイ乳が胸で荒ぶってたら身体ブレてパンチもキックもできそうに無いんだがww
霞(こうなったらもう止まれない)
霞(私ではこの魔を祓うことも、それにこの娘の魔を祓うこともできないから)
ドガガガガ
豊音「くっ……」
霞(だからせめて、気絶させてこの娘を救える人たちの元へ送り返してあげる)
バッ
加藤「でかいののガードが下がったッ」
霞「これで――終わりよっ!」
バィィィィィン
加藤「挟んだッッ」
本部「圧倒的パワー……そして正確性……」
刃牙「あのサイズにあのスピードで顔を挟まれちゃあ、ただじゃすまないな……」
霞さん、ついでにサンシャインも降ろしてはいかがでしょうか?
つーか巨乳をこんな使い方して垂れないんでしょうかねぇ
つーか巨乳をこんな使い方して垂れないんでしょうかねぇ
霞「ぐっ……」 クラッ
加藤「ッ!?」
本部「あれは……」
豊音「……ふふふー」
加藤「げえーーーっ、帽子のつばが鋭利になって、ぱふぱふを防いでいるーーーっ!」
刃牙「だが受ける方もすごい」
刃牙「あの速度であの刃物なみの帽子に胸を叩きつけたのに、脂肪の厚みで軽く血を流すだけで済んでいる」
豊音「ぽぽぽぽぽー!」 ドガッ
霞「きゃっ……」
恒子「あーーーーっと、姉帯選手、石戸選手が怯んだ隙をついてオーバーヘッドキックー!」
恒子「思わず石戸選手後退ーーーーっ、再び両者に距離ができたーーーっ!」
久「むう……あれはまさか紫流空八闘!?」
まこ「知っとるんけ部長!?」
【紫流空八闘】
その期限は800年前のモンゴルにまで遡ると言われている。
かつてのモンゴル娯楽の最高峰と呼ばれた『紫四季武』――
その武術の祭典において、秋季王者・李房氏が初めて披露したとされる。
回転する刃を加えた立方体の物質を投げ、その回転で切り刻む技の本質は、その縦横無尽さにある。
材質を軽い布にし、また円柱でバランスを取ることで細かな操作が可能となった。
空を駆け周り周囲八方向全てをカバーするその技は当初単に『空八闘』と呼ばれていたが、
後に起源である紫四季武にちなみ『紫流空八闘』と呼ばれるようになる。
余談ではあるが、様々なものを投げる戦術が主流になったことで紫四季武は衰退し、
最終的には消滅に至るのだが、物を自在にコントロールする技術だけがモンゴルの外へと持ちだされた。
その中でも紫流空八闘は何十年と鍛えあげた才能溢れる武人の五十人に一人が会得できればいい方という難易度故に継承されなかったのだが、
しかしその武具のデザイン性が評価され、房氏の意図せぬ形で世界に広まることとなった。
それこそが現代で言うシルクハットの起源であるということは、あまりにも有名である。
(民明書房刊 『武術と衣服』より)
久「今じゃあほとんど絶滅したと聞いていたけど……」
美穂子「でも、噂ではかつて貧民街でその技を使うものはいたと……」
久「表舞台からは消え、ひっそりと受け継がれた技、か……」
久「これが、あのオーガストリートばりに未開と言われる岩手山奥で育った闘士、か……」 ゴクリ
豊音「ぽぽぽーーーっ!」
恒子「なんとぉ!!」
恒子「姉帯選手の帽子のつばが、更に高速回転を始めたァァァーーーーッ!?」
加藤「あんなもん食らったら一瞬でバラバラだぞッッ」
霞「なるほど……恐ろしい能力ね……」
霞「胸から血を流したのなんて、一体どれくらいぶりかしら……」
霞「でも――これで一つわかったわ」
豊音「……?」
霞「貴女はまだ、完全に鬼の血にやられたわけじゃない」
霞「さっきの時点で回転させていれば、胸を切断することすらできたかもしれないもの」
霞「でも、貴女はそれをしなかった」
霞「まだ人としての心が、理性が残っているのね……」
霞「……」 フウ
霞「おはらいは、得意じゃあないんだけど」
霞「例えもう一度突っ込んだら、今度はその高速回転する刃が躊躇なく向けられるとわかっても」
霞「そんな迷える少女を見捨てるわけにもいかないわよねえ」
霞「胸にはね、こういう使い方もあるのよ」
ガシャーン ガシャーン
恒子「な、なんとォォ~~~~!?」
恒子「石戸選手、その両の胸をいきなりぶつけあい出したァ~~~~!!」
刃牙「シンバル持った猿の玩具みたいだな」
加藤「さらにそれを擦りあげるッッ」
本部「アレを食らってまともでいられる男はおるまい」
恒子「なぜ男限定」
健夜「そ、それよりっ///」
恒子「何で赤面」
健夜「え!? あ、赤くなんてないよ///!?」
本部「いいや、真っ赤だな」
健夜「ええっ、そうかな……」
健夜「た、多分ちょっと暑いから火照ったのかも……」
加藤「暑い……?」
恒子「元からこんなもん暑かったような」
健夜「恒子ちゃんはずっと叫んでたからだよ!」
加藤「しかも立ち上がったり動きまくってたからな……」
刃牙「……」
刃牙(この気温、間違いない……)
恭子「……」 ハッ
恭子(暑い……寝苦し……)
恭子(体が重……) ノソッ
霞「」 バイーンバイーンバイィィィィィン
恭子「」
恭子(お、思い出したッッ)
恭子(今は試合中やッ)
恭子(意識刈り取られとったのに……この制服が守ってくれとったんか……?)
恭子(それにしても……思わず目覚めるこの暑さ……)
恭子(なんなんやこれは……)
恭子(……あれだけ漏れとった尿が全部蒸発しとる……) サワッ
恭子(宮守の……気付いとんのか? この異常事態)
恭子(こいつが永水で一番ヤバい……!!)
豊音「ぽぽーーーーっ!」
恒子「ああーーーっと!」
恒子「すこやんが暑いから冷房入れてとダダをこねてる間に、しびれを切らせて姉帯選手が突っ込んだーーーー!!」
健夜「そんなことまで言ってないよ!?」
霞(今のあの子は、闘いの鬼に囚われている)
霞(相手を殺すという欲求は、何とか理性で抑えているみたいだけど……)
霞(基本はカンペキな勝ち筋で勝利をもぎ取り圧勝する鬼の血に従っている)
霞(それを本来は天賦の才と呼ぶのかもしれないけれども――)
バインボイングシャアァァーーーーーーーーーーーーーーーン
恒子「は、挟んだァァァーーーーッ!?」
恒子「なんと石戸選手、姉帯選手の帽子の高速回転刃にも引くことなく、真っ向からぱふぱふにいったァァァーーーーーーッ!!」
霞「それだと、人智を――そして自分の知識を超える技には対応出来ないわ」
豊音「ぽ……」 グラッ
揺杏「何ィィィーーーッ、む、無傷だとォ!?」
爽「あっ、あれを見ろ!」
揺杏「ん?」
揺杏「げえーーーーーっ、帽子のつばが折れ曲がっているッッ」
智美「熱膨張性って知ってるかー?」 ワハハ
ゆみ「知らん」
智美「つまり今のは」
ゆみ「知ってはいるが、どうせ今の現象とは関係ないだろ」
智美「……」
智美「このくらいでは泣かないぞ」
恒子「今のは……」
刃牙「熱だ」
刃牙「鉄製の刃も、高温の前では無力」
刃牙「何度も胸を打ち鳴らし、擦り、その際に生じる摩擦熱で室温をあげ、帽子の刃を無効化したんだ」
恒子「はあ……」
加藤「なるほど、あんなことをされてアツくならないわけがねえもんな……」 ゴクリ
恒子「小鍛治プロも出来るんでしょうか」
健夜「私は無理……っていうか普通は無理!」
健夜「やろうとする方も、成立する現象の方も私の理解を超えているからっ!」
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