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元スレ提督「艦娘達とほのぼのする」雪風「はいっ!頑張ります!」
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―― 執務室 ――
提督(今日はハロウィンである。ハロウィンなのである。次から次に来たる艦娘達を相手取るのは大変な一日なのである)
提督(駆逐・軽巡の相手は間宮さんと鳳翔さんに任せているので、こっちの負担はかなり減ったが油断は出来ない……)
提督「行くぞ艦娘、お菓子の貯蔵は充分だ……」
金剛「HEY 提督ゥー! trick or treat!」バァン!
比叡「トリックオアトリート! 司令、お菓子ください!」
霧島「失礼します、司令」
榛名「提督、トリックオアトリックです」
提督「早速来たな金剛姉妹諸君……って何だその髪の毛から飛び出た耳、耳、耳!」
金剛「イギリスにちなんでエルフの仮装にしたネー!」
霧島「私はドワーフを」
比叡「私はオーガ!」
榛名「私はグレムリンに挑戦してみました」
提督「金剛以外はイギリス関係無い上に全部耳尖らせただけだから違いが分からんのだがぁ……。まいいや、ホレお菓子」
比叡「ありがとうございます司令!」
提督「比叡は今日も元気いっぱいだなぁ……」
榛名「提督……そのトリックオア」
提督「聞こえてたから、イタズラしないしされないから。ね? はいお菓子」
榛名「……」
提督「……」
榛名「提督は……は、榛名に飽きてしまったのでしょうか……?」ジワッ
金剛「しっかりするネー榛名。一回や二回振られたくらいで落ち込んでちゃ Love は伝わらないヨー」
提督「……なぁ霧島、金剛の雰囲気変わった? ちょっと恋愛観が違くなったって言うか……」
霧島「他人の振り見て我が振り直したって所でしょうか」
提督「あー納得」
金剛「これからクリスマスが待ってるから、そこで自分をプレゼント代わりにすれば……」
榛名「なるほど! 流石ですお姉さま!」
提督「直してなくね? むしろ榛名に影響されて悪化してね?」
霧島「あっ、ふーん……」
比叡「そんなことよりもらったお菓子でお茶会しましょ、お姉さま! 榛名も行くわよ! 早く!早く!」
提督「あー二人とも比叡にキャトられてった……。天然っ子パワー恐るべし」
それからしばらくして
ZⅠ「失礼するよ、提督」
ZⅢ「邪魔するわね」
ビスマルク「Guten Tag. 提督」
提督「お、ドイツ三人衆じゃん。ハッピーハロウィーン……ってあれ、駆逐艦二人は鳳翔さんとこ行ってたんじゃ?」
ZⅠ「祭事だから、形式だけでも提督に挨拶しておこうと思って」
提督「しっかりしてんなぁ……。流石ドイツ、いつ何時でもお仕事関係には手を抜かない」
ビスマルク「そういうこと。Süßes sonst gibt's Saures」
ZⅠ「Süßes sonst gibt's Saures」
ZⅢ「Süßes sonst gibt's Saures」
提督「ズーゼ……なんだって?」
ZⅢ「端的に言えば、ドイツ語でトリックオアトリートって意味よ」
提督「へぇ、また一つ賢くなりましたっと。じゃあ君たちにはバウムクーヘンやるぞー」
ビスマルク「あら、私達は仮装してないけどくれるのかしら?」
提督「おーやるともよ。後でイタズラされたら敵わんからな」
ZⅢ「そんな事……するわけ無いじゃない」
提督「今の間は何だ? ん?」
ZⅠ「それはともかく、バウムクーヘンは有り難く頂いていくね。ダンケダンケ」
ZⅢ「あなたもこういう時くらいお菓子をもらう側に回ってもバチは当たらないわよ。ダーンケ」
提督「前言撤回。この基地来てから若干腑抜けてきてない?」
ビスマルク「仕方ないじゃない、居心地良いんだもの」
提督「開き直った諦めの境地だねぇ。ほれバウムクーヘン」
ビスマルク「Danke Admiral. 美味しく頂くわね」
提督「お、今の大人のレディっぽかった」
ビスマルク「だから大人だってば!」
ZⅠ(そうやってムキになるのが子供っぽく見られる原因なんだけどなぁ……)
それからまたしばらくして
ヲッさん「おっすおっす提督」
提督「あれヲッさんじゃん。お菓子もらいに来たの?」
ヲッさん「それもあるけど今日は友達連れてきた。入れてもいい?」
提督「友達? まぁ別に構わないけどよ」
ヲッさん「入っていいよー」
レ級「オカシ! オカシ!」
北方棲姫「キチャッタッテ……イッテルノ……」
提督「ほげええええええええええええええええぇぇぇぇぇ!!!!」
レ級「オカシクレナキャ イタズラスルゾ!」
提督「ま、待ってそれ洒落なんねぇから!」
北方棲姫「オカシ……オイテケ……」
提督「いやオイテケってここ俺のホームだし!」
北方棲姫「レップウデモイイヨ」
提督「敵強化してどうすんだよ……」
ヲッさん「あ、もしかしてお菓子足りなかった?」
提督「いや念のため余分にお菓子確保してあるから数は足りてるけど……」
レ級「クレナイノ?」
北方棲姫「イジワルスルノ?」
提督「………………あーもうしゃーなしだかんな! ほら、ヌガークッキーやるよ」
レ級「ヤッタゼ!」モグモグ
北方棲姫「アリガトウテイトク!」ムシャムシャ
提督「うーん……なんだろうこの複雑な気持ち」
ヲッさん「恋?」
提督「お前もっかい海に沈むか? ん?」
ヲッさん「ヲッ」
この後重巡や空母もお菓子をもらいにきましたがなんやかんやでみんな無害です。
つーか思ったんだけど艦娘ってみんな仮装みたいなもんじゃ……特に戦艦、お前達だお前達。
オーキスに収まった扶桑姉さまが、執務室の窓をぶち破って大型メガ粒子砲を提督に突き付け「トリックオアトリート」って言うんですね分かります。
ちなみにわが鎮守府では、ヲッさん帽子を被った一航戦’sが「ボーキオアトリート!」と叫んで暴れまくった所までは幻視。
二航戦を優先して育てちゃってごめんね……(m´・ω・`)m
ちなみにわが鎮守府では、ヲッさん帽子を被った一航戦’sが「ボーキオアトリート!」と叫んで暴れまくった所までは幻視。
二航戦を優先して育てちゃってごめんね……(m´・ω・`)m
ところでヲっさんはドアに突っかかったりしないのだろうか
それとも頭のあれは外してるのか?
それとも頭のあれは外してるのか?
提督「え? お仕事が最近少ない?」
猫吊るし「はい。エラー画面は本来の猫土下座が着任しましたから、今では新規さんとしか触れあえなくって」
提督「でもあっちはあっちで出番少ないらしいよ? 以前に増してサーバーが強化されたし、メンテ後の不具合もそれなりに対応が早いみたいだし? まぁ夏イベはともかくとして……」
猫吊るし「世知辛くなりましたねぇ……」
提督「う……ううん、全然世知辛くなってないからね? 頷きかけたけどオレタチシアワセ」
猫吊るし「そりゃ提督さん達にとっては有り難いんでしょうけれど、私達にとっては死活問題なんですよ」
提督「それを俺に言ってもどうしようも無くないかなぁ」
猫吊るし「愚痴の一つや二つくらい聞いてくれたっていいじゃないですか」
提督「相談じゃなくて愚痴だったんだ……」
猫吊るし「そうだ! 何か私達を活躍させる案を出して運営様にメール出してくださいよ!」
提督「活躍しちゃ駄目でしょ! つーか俺一人がメールしたって箸にも棒にもかからないんじゃない? そういうのって大人数でやるから効果あるんだもん」
猫吊るし「そんな事言わずに試すだけ、ね、さきっちょ、さきっちょだけ!」
提督「何のさきっちょだよ……あ」
猫吊るし「どうしました? もしかしてさきっちょを入れに?」
提督「違うし何のさきっちょだよ。 いやさ、提督の間でもちょくちょく話題に上がるんだけど、猫吊るしさんが今も吊してる猫いるじゃん?」
猫吊るし「いますね」
猫「ニャー」
提督「その猫の代わりに何かを吊すってのはどうよ」
猫吊るし「そしたら私猫吊るしじゃなくなるんじゃ……」
猫「ニャー!」
猫吊るし「この子も嫌がっていますし」
提督「素人目には違いが分かんねぇって」
提督「でもさ、猫垂らしさんと猫吊るしさんの格好って被ってない?」
猫吊るし「それは禁句では……!」
提督「そこでだよ、猫の代わりに何かを吊したら差別化できるんじゃないかな。 例えば……あー……タオルケットを吊して脱衣所に立ってみるとか。 艦娘が入渠する度に仕事になるよ?」
猫吊るし「でもこの子が私のトレードマークみたいな所がありますから、この子は手放せませんよ」
猫「ニャー」
提督「んなもん頭の上に乗せておけいいんじゃない?」
猫吊るし「成る程」
猫「ナー……」
提督「それでいいのかみたいな鳴き声出してるよ?」
猫吊るし「違いますね、今のはお腹が空いたの鳴き声です」
提督「ごめん適当言った……っと、そろそろ摩耶と谷風の入渠時間が終わるからバスタオル吊して待ってれば?」
猫吊るし「ではでは猫吊るし参ります!」
提督「もうバスタオル吊るしになるんだけどな」
谷風「はふぅ……」
摩耶「あぁ~……」
ピピピッ ピピピッ ピピピッ
摩耶「あぁ……入渠終了残り2分のタイマーか……。おーい谷風、そろそろ上がるぞー」
谷風「がってん!」
摩耶「何に気合い入れてんだっつーの」
谷風「谷風さんは何事にも全力投球だからね、今回のイベントだって頑張ってるんだよぉ!」
摩耶「あぁ忘れてた、それだよそれ! イベント中だからって小破くらいで入渠させんなっての! しかもバケツまで温存しやがって……上がったらアイツに文句言わねぇと」
谷風「それだけ大事に思われてる証拠だよ!」
摩耶「気持ちは嬉しいんだけどよぉ、アタシとしてはさっさとイベント終わらして提督に楽になって欲しいっつーかさぁ……」
谷風「おやおやぁ? 摩耶姉さんはお優しい提督にご執心みたいだねぇ?」
摩耶「ばっ!! くだらねぇ事言ってねぇで出るぞ!!!」ザバー
谷風「かぁー! お熱いですなぁ!」ザバー
猫吊るし「はい、バスタオルです」
摩耶「サンキュ……んん?」
谷風「おう、誰かいると思ったら猫吊るしさんじゃないか!」
摩耶「……タオル持って突っ立って何してんだ?」
猫吊るし「新しいお仕事の試用期間として、一時的に猫の代わりにバスタオルを吊しているんですよ」
摩耶「まーた奇行を……つーか猫吊ってねぇし、何て呼べば良いんだ?」
猫吊るし「お試し中ですので、今まで通り猫吊るしと呼んでください」
猫「にゃー」
猫吊るし「猫ちゃんもOKって言ってます」
摩耶「お、おう」
谷風「そうだ! 猫吊るしさんもーちょいだけタオル持ち上げて!」
猫吊るし「構いませんが……?」
摩耶「猫垂らしみたいになってんぞ……」
谷風「よいしょよいしょ。 かぁーこいつは楽だねぇ! 丁度良い位置にタオルがあるから髪の毛が拭きやすい!」ゴシゴシ
摩耶「あー馬鹿! そんなワシャワシャしたら髪が傷むだろ! ったく、アタシ以上にガサツだな……」
猫吊るし「あ、あの、ちょっとお湯が飛んできて私が塗れちゃって、いや役に立てるのは嬉しいんですけど、お湯がはねて……」
猫「ニャー!」ダッ
猫吊るし「し、しまった! ネコガニゲテル!!」
猫「ニャー!」
摩耶「あ! おい馬鹿こっち来んな! まだ何も着てないんだって! あっち行けあっち!」シッシ
猫「ニャー!」
谷風「だ、だからって谷風さんの所に来なくても!」
猫「ニャー!」バリバリバリ
谷風「谷風さんのバスタオルがー!」
ワーワーギャーギャー......
猫吊るし「と言うわけで、猫が暴れて大変だったのと、タオル持ってたら駆逐艦の子が体を拭くんでビチョビチョになりました」
提督「あー大概の猫ちゃんって水が苦手だもんね。 配置場所が失敗だったか」
猫「ニャー」
猫吊るし「ほらお風呂は嫌がってますよ」
提督「だから分かんないって、つーかお湯が駄目って先に言えよな?」
猫「ニャー」
猫吊るし「ごめんなさいですって」
提督「許す。そっかー、妖怪タオル吊るしは一日で幕を閉じたかー」
猫吊るし「他に吊す物ありましたっけ……」
提督「サンドバッグとか吊ってみる? 俺最近運動してないんだよね。 シュッシュ!」
猫吊るし「流石に殴られるのは嫌ですよ!」
提督「でも! シュッ! 他になに吊すのさ! シュシュッ!」
猫吊るし「合間合間にシャドーボクシングはやめてくださいって! 怖いですよ!」
提督「言っとくけど故意に提督達をKOできる君たちのが百倍怖いからね」
この後も色々吊して全部失敗したり提督が謎のラッキースケベを発動しましたが無害です。
夏イベログインで活躍したのは土下座か、吊るしか。君の記憶力が試される(当時の渋を見ながら)
ギリギリ滑り込みでイベントクリア出来たからそろそろ本気出してSS書く。野分カワイイヤッター
正直E-4より朝雲のドロップの方が鬼畜だったと思うの ジェットストリーム浜風とか
提督「はー寒ぃ……すっかり冬だなぁ……。 ストーブ点けよっと」
ビスマルク「ねぇ提督」
提督「ん?」
ビスマルク「その……日本の冬の風物詩として耳にしてきたけれど、『コタツ』とやらは出さないのかしら?」
提督「あー、コタツを出さないというか、単純に家具職人さん使うの勿体ないと言うか……」
ビスマルク「あら、持ってる持ってないの問題だったの?」
提督「そーゆーこっちゃ」
ビスマルク「なーんだ、残念……」
提督「なぁなぁ、やっぱりさ、『コタツ出せー!設置しろー!』って要望多い?」
ビスマルク「戦艦や重巡からはともかく、軽巡や駆逐艦の子達は一日一回は口にするわ。早くコタツに入りたいーって」
提督「やっぱりなー、そろそろコタツ買うべきなのかなー」
ビスマルク「そうねぇ……? コタツを出せって要望は多いんだし? 出すなって文句言う子がいない以上、皆の上に立つ提督としては出すべきよね?」チラッチラ
提督「あっ、ふーん……。 まぁイベントで特注家具職人手に入れたし買っちゃおうか」
ビスマルク「やっ…………ぱり買うべきよ、うん」
提督「『やったぁ』って喜んでもええんやで?」
ビスマルク「ハァ!? せ、戦艦の私がコタツ如きで喜ぶワケ無いじゃない! 貴方ちょっと気安いんじゃないの!?」ギュー
提督「グエー苦しい!! 襟締め上げんの止め゙え゙ほっ!!!!!」
提督「ゲホッゲホ……。 ギューってするなら抱きついてこいよ……なんで首なんだよもう……」
ビスマルク「わ、悪かったわよ……それよりホラ!」
提督「はいはい。 じゃ、特注家具職人さんに『早く出しすぎた炬燵』を発注……もう季節的にドンピシャリだよな……」
ビスマルク「もう買ったの?」
提督「うん。 後は今まで出してた『執務机』の上に載ってる書類を片付けてから、『早く出しすぎた炬燵』を召喚して終わり」
提督「あーそうだ、書類片付けてる間にさ、海外艦の子達呼んできてよ。 コタツの使い方教えてやっからさ」
ビスマルク「Guter Plan! すぐに呼んでくるわ!」ガチャッ バタン!
提督「おいおい、書類片付けんの長くかかりそうなのに……ってもう出てっちゃたよ」
提督「まずは書類整理からかぁ……だりぃなぁ……。 雷にでも手伝ってもらおうかなぁ……」
隼鷹「提督いるかー?」ガチャッ
飛鷹「ちょっと邪魔するわね」
提督「お、どうした?」
隼鷹「さっきビスマルクが提督の部屋から出てきたの見たんだけどさ、滅茶苦茶急いで駆逐艦寮方面に走ってったけど何かあったのか?」
飛鷹「すれ違う時にチラッと顔見たんだけど、かなり真剣な表情で……いや喜んでた様な……」
提督「あー、あれはな、期待感で胸いっぱいなんだよ出雲丸」
飛鷹「だから出雲丸じゃないってば! ……で、期待感ってどういう意味よ」
提督「いやさ、今までウチってコタツ無かったじゃん?」
飛鷹「そう……だったっけ?」
隼鷹「そう……だったかしら?」
提督「何だよ歯切れ悪いな……。 でさ、駆逐艦や軽巡からの要望多いらしいし? まぁ買っちゃうかーって事で買っちゃいました!」
飛鷹「買っちゃいましたって……いやいや、コタツなら今年の12月~1月頃に手に入れたはずよ?」
提督「おいおい嘘はやめろって。 だって家具ざっと見たけどコタツのコの字も無かったよ? ぜってぇ無かったって」
隼鷹「ちょい待った、私も思い出した。 それさ、もしかして麻雀卓じゃねーの? まぁ、手に入れて2ヶ月くらいしか使ってないから印象薄いけどさ」
提督「あ゙………………ああああああ……………………アレかああああああぁぁぁぁ!!!!」
教室セット「教卓」
E:早く出しすぎた炬燵
艦娘専用デスク
提督の麻雀卓 ←コレ
スイカ割りセット
板チョコ型の机
てことでコタツ二つ買っちゃいました。 ま、まぁ? コタツが増えればそれだけコタツ入れる子が多くなるんだし? 悪い事じゃないし? ……やっぱ家具職人勿体なかったかなぁ。
そうだよ!麻雀に特化したこたつとカードゲームもできるこたつじゃないかぁ!
ポジティブポジティブ!
ポジティブポジティブ!
提督「なんか、一部の艦娘が去年の那珂ちゃん真似してサンタコスし出したし、もう鎮守府もクリスマスムード一色だな」
加賀「そうね」
提督「楽しそうだねー」
加賀「世間一般のムードとは逆に提督は嫌そうですけど」
提督「まぁ……な」
加賀「……気になる言葉の濁し方をするわね」
提督「これから言うことを駆逐艦に吹いて回らないって約束するなら話してやるよ」
加賀「あっ……もしかしてコッチの……?」
提督「はあっ!? いやちげーし! 俺まだ【新造艦】予定だし! 性夜とかくだらねー事考えてる奴らぶっ飛ばす派だし!」
加賀「下は下でも妬みの方ですか、私をがっかりさせないで頂戴」
提督「体の関係持ったらヤバイ子が多いんだよ(震え声) で、どうすんの? 聞いてくの?」
加賀「はい」
提督「じゃ最初から煽るなよ……。 いいか、まず前提条件として、駆逐艦のほぼ全員ってサンタさん信じてるじゃん?」
加賀「そうね、大人びている綾波やネット事情に詳しい漣以外、殆ど信じてるかしら」
提督「でしょ? それで、艦娘皆にクリスマスプレゼント配りたいんだけどさ、まずは俺個人からのプレゼントを配るワケよ」
加賀「あー」
提督「分かっちゃった? つまり、艦娘全員にプレゼントを配る→駆逐艦にも当然配らなくちゃ→その後に寝ている駆逐艦にサンタさんのプレゼントを忍ばせる」
加賀「駆逐艦にだけ二度プレゼントを送る必要があるんですね」
提督「そうだけどさー、流石に『クリスマスプレゼント+サンタさんプレゼント』だとお金が嵩むワケなんだよ」
加賀「ケチですね。 ドックや※寮を拡張しないでお金を貯め込んでる癖に」
提督「暗にいびるの止めろよ、姑かよ……」
※寮=艦娘保有数みたいなイメージ
提督「つまり俺提督、サンタプレゼントをケチって駆逐艦の子に真実を教えるか、駆逐艦の数だけプレゼントを二つ揃えて夢を守るか葛藤中」
加賀「夢守りながら真実教えるのってどうかしら」
提督「無理に決まってんだろ」
加賀「じゃあ自腹切ってプレゼントを二つ用意する以外無いですね」
提督「年始のお節がくっそショボイのになっちゃうけど」
加賀「赤城さんが困るからダメね。 早く代案を出してください」
提督「加賀さんも考えろっての! 何の為に相談したんだか……………………あっ」
加賀「浮かびましたか」
提督「加賀さんの二律背反案は却下だけど、夢を守りながら真実を誤魔化す。 多分この方法ならプレゼント一個で大丈夫なはず」
加賀「してその名案とは?」
提督「かくかくしかじか」
加賀「四角いムーブ」
提督「どうよ」
加賀「……行けそうですね」
提督「よっしゃ! そうと決まればクリスマスまでに時間が無いし、何のプレゼントが欲しいか聞いてくる!」
加賀「待ってください提督」
提督「おうどした」
加賀「私へのプレゼントは月収三ヶ月分で結構です」
提督「どんなプレゼントより高い物要求すんなよ!!!」
提督(まずはこの作戦が通用するかどうかを、純真な子、良くも悪くも普通な子、ツンデレっ子、世間の黒い所をネットで見て汚れた子がセットで居座る部隊で試してみる)
提督「て事で第四駆逐隊のメンバーを集めてみました」
曙「何の用よクソ提督」
潮「曙ちゃん、一言目がそれだと提督さん怒っちゃうよ……」
漣「ご主人様の右ストレートはキレッキレですからね」
朧「水漏れだけで済んだら儲け物だよ、最悪艦首が逝っちゃうかも」
曙「(顔面真っ青)」
提督「ボケの比率が高いな……。 いいか、今回お前達を呼んだのはクリスマスのプレゼントについてだ」
朧「プレゼントって、サンタさんが靴下に入れてくれるプレゼントの事?」
提督「そうそれ」
曙「で、どうしてそのプレゼントについてクソ提督が?」
潮「サンタさんが配ってくれるんじゃ……」
提督「いやほら、サンタさんって良い子みんなに配るのがお仕事じゃん?」
潮「はい……あ! ま、まさか、潮が悪い子だったからプレゼント貰えないんですか……?」
漣「潮が悪い子だったら世の大半が悪い子になっちゃうから」
提督「まぁ? 潮や朧や漣はともかく? 約一名は悪い子のフレーズに心当たりがあるみたいだけどぉ?」
曙「ぐっ……」ビクゥッ
曙(ヤバイ……提督罵倒しまくったからアウトかも……っていうか不敬ってレベルじゃないわよねこれ!)
提督「でも素行の悪さを覆い隠すくらい優しい一面あるらしいから、サンタさんは目を瞑ってプレゼント配るだろうね。 俺は見たこと無いけどな」
曙「クソ提督が見てなくてもサンタさんが見てるなら良いのよ」ホッ
提督(うわホッとしてる、曙ですら信じるサンタさんってすげぇ……)
提督「で、話を元に戻すんだけど、良い子が多すぎてプレゼント一人じゃ配れません。 この鎮守府もその一つです」
曙「何よ! プレゼントが貰えないなら私が悪い子でも変わらないじゃない!」
潮「お、落ち着いて曙ちゃん……」
提督「ほおぉー、今から悪い子になると痛い目に合うぞ?」
曙「ひっ」
朧「やっぱり提督も相当我慢してたんですね……」
提督「痛い目ってそういう意味じゃないの! 俺がプレゼントを代わりに配っておいてくれないかって、サンタさんに頼まれたの!」
漣「サンタさんに頼まれて……? あっ……ふーん」
提督「察したなこいつ!」
漣「ネットスラングにネットスラングで返すとか、さすご主!」
提督「まぁな」
朧「じゃあサンタさんからのプレゼントは貰えるの?」
提督「応ともよ」
潮「私ももらえますか……?」
提督「渡すのは俺からになるんだけどね、勿論プレゼントはもらえるよ。 で、曙は悪い子になる? それともまだ良い子でいる?」
曙「ふ、ふん! サンタさんがそう言うなら、アンタからでも我慢してあげるわ! まだ良い子でいてあげる!」
提督「そうかそうかチョロいな! ハッハッハ!」ピョコン
提督「あ、待って、LINE来たわ。 誰からだろ」ゴソゴソ
漣『んんご主人様wwwwww漣は口止め料として新しいノートPCが欲しいですぞwwwwwww』
訳:プレゼント二個から一個に減らしたの黙ってやるから私には二個寄越せ
提督(こ、こいつ……!! やりおるわ!)チラッ
漣「どうかしましたか? ご主人様?」ニッコリ
提督(い、いやしかし、漣はあくまで例外中の例外だったんだ……。 夢を壊さずにプレゼント一つで済ます方法……これは行ける!)
後に『提督とサンタさんは知り合いなんだよ作戦』は世間の御家庭にも浸透するとかしないとか。
ヤマもオチもない、淡々としたほのぼのを久々にやった気がする。ちな一般家庭でサンタさんが浸透したのは、第二次世界大戦が終わった後の1950年代かららしい。つまり先に脱落した艦娘はクリスマスを知らない可能性が微レ存……?
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