元スレ上条「アイテムの正規メンバーですか」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
751 :
待つなっしー
752 = 751 :
やば、コテ外すの忘れてた……
本当にごめん……
753 :
待て!しかして期待せよ!
754 = 751 :
>>753
なんか聞いたことある気がするなっしー
755 :
黙々…
756 :
>>754
心霊探偵八雲の作者の決め台詞だなっしー!!
758 :
ていとくん√で常識は通用しないENDだろうなぁ…だとしたら予想出来ねぇwwwwww
759 :
>>756
や、ややこしくなるから……
ふなっしーの語尾をいろんなスレで使ってきたけど、初めて二人目が出てきたなっしー
760 :
ふなっしーやめい
痛い
761 :
なんだこれは(驚愕
762 :
フレンダ√を強く希望
望み薄感半端ないけどな!!
763 :
>>762
希望を捨てるな!!!
764 :
しつこいな
誰√でもないだろ
765 :
あと一週間は待てる
ワクワク
768 :
期待してるぜェ
俺はその間幼女とハァハァしてるからよォ!!
769 :
>>768
幼女と・・・×
幼女に・・・○
770 :
幼女とハァハァって一緒に遊んであげるいいおじさんじゃないか
疲れてるんだよ
771 :
幼女にハァハァってYesロリNoタッチのいいおじさんじゃないか
疲れてるんだよ
772 :
このスレには堕ちる所まで堕ちた惨めな元最強(笑)がたくさん居ますね^^
774 = 770 :
最強から落ちぶれても
心だけは決して落ちぶれない!
775 :
768とそれに反応する奴らが目障りすぎる
776 :
待ってます
どうでもいいけどあんまり無駄に書き込むとスレ埋まっちゃいますよ?
777 :
うめてんのよ
778 :
待ってるよ
779 :
~サイド絹旗・フレンダ・滝壺~
「滝壺さん、フレンダ!??まずは私の後ろで迎撃の準備を整えてください!」
絹旗が未だ底の見えない上条の実力を図るため『窒素装甲』による防御で戦場の優位性を画策する
上条は絹旗の後ろへ移動するフレンダへ拳銃を向け、発砲した
カキン
絹旗の窒素を纏った右腕で銃弾は逸らされる
「ほ、本当に殺す気なんだ……、上条……」
フレンダは上条が彼女らを殺そうとしていることをまだ信じられずにいた
それもそうだろう
短い間だったとは言え、共に生活し食事の用意までしてもらい、仕事も一緒にこなした仲だったのだから
今日の夕飯を上条に頼みこんでサバ料理にしてもらおうと考えていた数分前には頭の片隅によぎることすらなかったことなのだ
何か話してくれないことが上条にはあるんだね、それを早く教えてもらいたいな
そう思っていたフレンダにとって上条からの殺意は、感じることは出来ても認めることが出来ずにいた
暗部の闇にのまれようとも純粋な心を持ち続けているフレンダという少女は、殺し殺される世界において『大人』である麦野、絹旗がいなければ今まで生き残ることが出来ないほど『お子ちゃま』であった
それが仕事における失敗に繋がることは多々あっても今生きながらえている理由であり
これから先の強敵との戦闘において、いや今回の戦闘において自らの命を危険に晒すことになるだろうことはまだ気付けずにいる
「上条はもう殺気を超隠そうとすらしてません。本気のようですね」
絹旗はアイテムの対戦闘において前衛や個人行動を頻繁に求められる
それは絹旗自身の能力が多いに関係してくるのだが、それゆえに高い危険察知能力と戦力分析能力を身につけていた
いや、身につけずにはいられなかったと言える
それでも自身の身体を守る鎧もなく平然と前衛で仕事をこなし続ける麦野には断然劣るのだが
だから上条のこの行動に驚きはしたものの状況にいち早く反応することが出来、今までの上条と今の上条を割り切って対応しようとしていた
それでも完全に割り切れたとはいかないようではあるが
「かみじょう……」
滝壺は考える
今までの上条の行動は私たちを油断させるためだけだったのか
本当に分かり合うことは出来ないのだろうか
だが彼女らの家族――フレンダに弾丸を放った時点で甘い認識を改める
麦野がアイテムという居場所に強くこだわるように、滝壺もこの場所を失いたくないのだ
絹旗もフレンダも既にアイテムという居場所がなければこの学園都市を生きてはいけない
アイテムに危険が及ぶならその危険因子はなんとしてでも排除しなければならない
私たちの家族に対する裏切りはそれだけで万死に値する、と滝壺は手に力を込めながら決意する
麦野から渡されたレディースガンを構える
自身の腕では満足に狙ったところへは銃弾を放つことは出来ない
無闇に撃ち絹旗やフレンダに致命傷を与えることだけは避けなければならない
チャンスを伺う
生き残るために
場所を守るために
家族を失わないために
780 = 552 :
~サイド絹旗・フレンダ・滝壺~
「滝壺さん、フレンダ! まずは私の後ろで迎撃の準備を整えてください!」
絹旗が未だ底の見えない上条の実力を図るため『窒素装甲』による防御で戦場の優位性を画策する
上条は絹旗の後ろへ移動するフレンダへ拳銃を向け、発砲した
カキン
絹旗の窒素を纏った右腕で銃弾は逸らされる
「ほ、本当に殺す気なんだ……、上条……」
フレンダは上条が彼女らを殺そうとしていることをまだ信じられずにいた
それもそうだろう
短い間だったとは言え、共に生活し食事の用意までしてもらい、仕事も一緒にこなした仲だったのだから
今日の夕飯を上条に頼みこんでサバ料理にしてもらおうと考えていた数分前には頭の片隅によぎることすらなかったことなのだ
何か話してくれないことが上条にはあるんだね、それを早く教えてもらいたいな
そう思っていたフレンダにとって上条からの殺意は、感じることは出来ても認めることが出来ずにいた
暗部の闇にのまれようとも純粋な心を持ち続けているフレンダという少女は、殺し殺される世界において『大人』である麦野、絹旗がいなければ今まで生き残ることが出来ないほど『お子ちゃま』であった
それが仕事における失敗に繋がることは多々あっても今生きながらえている理由であり
これから先の強敵との戦闘において、いや今回の戦闘において自らの命を危険に晒すことになるだろうことはまだ気付けずにいる
「上条はもう殺気を超隠そうとすらしてません。本気のようですね」
絹旗はアイテムの対戦闘において前衛や個人行動を頻繁に求められる
それは絹旗自身の能力が多いに関係してくるのだが、それゆえに高い危険察知能力と戦力分析能力を身につけていた
いや、身につけずにはいられなかったと言える
それでも自身の身体を守る鎧もなく平然と前衛で仕事をこなし続ける麦野には断然劣るのだが
だから上条のこの行動に驚きはしたものの状況にいち早く反応することが出来、今までの上条と今の上条を割り切って対応しようとしていた
それでも完全に割り切れたとはいかないようではあるが
「かみじょう……」
滝壺は考える
今までの上条の行動は私たちを油断させるためだけだったのか
本当に分かり合うことは出来ないのだろうか
だが彼女らの家族――フレンダに弾丸を放った時点で甘い認識を改める
麦野がアイテムという居場所に強くこだわるように、滝壺もこの場所を失いたくないのだ
絹旗もフレンダも既にアイテムという居場所がなければこの学園都市を生きてはいけない
アイテムに危険が及ぶならその危険因子はなんとしてでも排除しなければならない
私たちの家族に対する裏切りはそれだけで万死に値する、と滝壺は手に力を込めながら決意する
麦野から渡されたレディースガンを構える
自身の腕では満足に狙ったところへは銃弾を放つことは出来ない
無闇に撃ち絹旗やフレンダに致命傷を与えることだけは避けなければならない
チャンスを伺う
生き残るために
場所を守るために
家族を失わないために
781 = 552 :
>>779はなしですんません
782 = 552 :
(拳銃がある以上フレンダ、滝壺は俺の前には無闇矢鱈に出てこれないはずだ。そして唯一拳銃になんの抵抗もなく対抗出来るのは絹旗のみ)
上条は十数メートル離れて固まっている三人の少女に向けて再度弾丸を放つ
しかし、それは絹旗の『窒素装甲』によって捉えられた
(だが、あの窒素の鎧さえなければ恐るに足りない。それはあれが最大の防御であると共に最大の攻撃でもあることに起因している)
上条はアイテムの戦闘のパターンを思い返す
個々の能力を最大限に発揮した集団での戦い方
そして今、麦野がいないとはいえ三人による対上条の迎撃体系を構築している最中であろうことは察しがつく
無論アイテムの要である滝壺が上条に対しては無効であることが、上条に少しの余裕をもたらす
しかもその攻防の要である絹旗の完全無欠の能力が、上条は破ることが出来るのをまだ彼女らは知らない
だが、念には念を置く
フレンダ、滝壺の援護によって絹旗の攻撃が『幻想殺し』で防げない可能性があるからだ
(そうであるならば……)
「場が整う前に叩くッ!」
上条は左手に持つ銃を胸の右内ポケットにしまい、三人の少女の元へ駆け出す
自らの守るべき者のために、彼女らの絆を断つ
彼女らアイテムに対し、本来持つべきではない感情を抱いてしまったのは上条にとっては大きな誤算ではあったが、それを押し込めて任務を遂行するにはなんのも問題なかった
それが非情なことであろうと、血で汚れた上条の手足には少しの迷いもないのである
783 = 552 :
「フレンダは遊撃用の爆弾を上条に放ち、煙幕を。そして私が対応している間に二人は一先ず身を隠してください。上条の銃と自身の身体の間に障害物がないなんてことにはならないように!」
絹旗の指示が飛び、フレンダが動く
スカートの中に下から手を入れ数体の縫いぐるみと、数本のロケット花火のような物を取り出す
「行っけぇーーっ!」
フレンダの元からロケット花火型の爆弾が上条へと放たれた
そして上条と彼女らのちょうど中間地点に縫いぐるみを投げ込み地面についた途端、煙で視界が霞む
それを合図にフレンダと滝壺はそれぞれが身を隠し、次の迎撃に備える
絹旗は上条が向かってくるであろう直線上に少し大きめの石を窒素によって持ち上げ投げこむ
(上条がフレンダの爆弾でやられることも、あんな石でダメージを負うこともないのは超わかっています。上条の能力はわかりませんが、イヤな予感がしますね。私の能力を知った上で接近戦を持ち掛けるんですから……)
そろそろ煙も晴れて上条の姿が見えようかという時になると、絹旗の予想した位置よりも少し左にずれた煙の中から上条の姿が現れる
迫り来る上条に対して静かに戦闘体制をとる絹旗
上条の方が攻撃範囲の広いことも伴って上条の先制攻撃が始まる
上条が絹旗の小さな身体を数メートルは余裕で吹き飛ばすことの出来る右足のハイキックを彼女の顔面めがけて繰り出す
それを左腕で受け、窒素の鎧で衝撃を無効にする
そして絹旗が右足を踏み込み上条の顎へ右拳を振り上げる
しかし上条は地面に両手をつきバク転をし、両足が地面に再びついたところで勢いそのままに絹旗との距離を詰めた
だが、それを見越して上条の足下を狙った絹旗の右足払いが獲物を狙う
それをいとも簡単に避けられるのは上条の接近戦における経験値によるもの
そして、上条の右ストレートが絹旗に狙いを定めた
(……ッ……当たっちゃいけないッ!)
絹旗の戦闘本能がそれを必死に避けろと警告を鳴らす
左半身をどうにか後ろにずらすことで直撃を避けたは良いが、上条の右手はそのまま絹旗の左手首を掴み上げる
パキーン
乾いた無機質な音が響き、絹旗の『窒素装甲』を破る
「うぐっ……」
絹旗は昨日の念動力でやられ未だ完治していない左手首を強く握り締められ、『窒素装甲』を破られた驚きと痛みに耐える何とも言えない表情をする
上条は右手の力だけで絹旗を持ち上げた
784 = 552 :
「くっ……離せ……っ!」
絹旗は宙に浮きながらも上条の腹部に蹴りをかます
しかし、能力の使えない絹旗はただの幼い少女
その程度の攻撃では上条は気にもかけなかった
そして絹旗の腹部に左拳が突き刺さる
「ゴフッ…!」
普段、絶対防御によって守られていた華奢な身体に非情な打撃が加わる
いつもの可愛らしい年相応の笑顔をみせる幼い少女は、口から血反吐を吐き痛みで顔が歪む
「ぐっ……ガハッ……、うっ……ガッ……」
何度か上条の左を喰らい、絹旗の意識が朦朧とし始める
上条の顔は無表情
感情を殺すことでこの闇を生きてきた上条は今、数日を共に過ごした彼女の悲痛な表情に何の感慨も起こさない
その時、上条の左斜め後ろから銃声が聞こえた
幸か不幸かその銃弾は上条の足下に埋まった
上条は呻き声をあげ瀕死の状態の絹旗を壁に投げ捨てる
スキルアウトのアジトは廃墟で、壁は脆く、崩れやすくなっていた
ズドーン
壁が絹旗の身体の勢いに負け、崩れ落ち、砂埃が立ち込める
絹旗がどうなったかはまだわからないが、即座に反撃へと打って出ることはまず出来ないだろう
上条が危惧するのはアイテムの統率のとれた完璧な連携である
絹旗一人を重点的に攻め落とすのは造作もないことだが、その時にフレンダの爆弾などで援護されては勝てる勝負も勝てなくなる
絹旗という絶対的防御を失ったフレンダ、滝壺の両名はもはや上条の肉弾戦に対する対抗手段を失ったも同然なのだ
この隙に二人を始末することで安全に事を進めることが出来る
上条はそう考えフレンダ、もしくは滝壺が隠れているであろう廃車の影へと駆け出した
785 = 552 :
フレンダは思う
上条は私に銃を向け発砲し殺そうとした
上条は私や絹旗、滝壺に殺気を向けている
上条は絹旗を痛めつけ、まだ死んではいないと思うけど、重傷を負わせた
上条は……
今まで本当に私たちには良くしてくれたと思う
男が女にこき使われてプライドなんて気にもしてもらえないのにそれを受け入れてくれた
料理を作り、栄養が偏らないようにもしてくれていたと思う
私や絹旗のわがままもファミレスや家で笑いながら付き合ってくれた
別に好きとか恋愛感情を持っているわけじゃないと思うんだけど、……思うんだけど、結局それでもどこか一緒にいて嫌な気持ちにはならなかった訳よ
これからもそれが続くと思ってた
いつか私たちに心を開いてみんなで本当の家族みたいに振る舞えると思っていた
まあ、私は本当の家族なんて知らないんだけどね
けど……
それは私の傲慢な考えだったのかな
それは私の身勝手な考えだったのかな
それは私だけが考えていたことだったのかな
なんとか……
なんとか上条を拘束出来れば……
上条の闇に光を照らすことが出来れば……
そんなこと暗部の私が出来るかわかんないんだけど、それでも……
アイテムの四人でなら出来るはず
甘いって思う
上条は殺す気で私たちに襲いかかって来ているのに私は甘いって思う
絹旗をあんな状態にされて、それでもまだ上条を信じたい自分がいることに嫌気が差すほど、本当に甘いって思う
けど、それでも、私は結局、自分がしたいこと、自分が欲しいものは、諦めきれない訳よ!!
滝壺の元へと向かう上条にどうにかして足止めと動きを封じる手立てを考えないと……
絹旗はきっと大丈夫
上条に能力が効かなかったのはまだ原因がわからないけど、きっと大丈夫
今まで私のミスを取り返してくれていた絹旗だから
今回は私が頑張らなきゃいけないんだ
けど、滝壺じゃ上条と一対一で殺されない保証はない
やらなきゃ、私がやらなきゃいけないんだ
私たちが生き残るため
私がしたいことをするため
上条が生き残るため
上条が……また私たちと一緒に暮らせるようにするために!!
786 = 552 :
(来る……ッ!)
滝壺はレディースガンをこちらに駆けて来る上条へ向けて放つ
パァン パァン パァン
初弾は上条から大きく外れ擦りもしない
二弾は上条の右頬を擦り、一筋の細い赤い道を作った
三弾は上条の遥後方の壁に当たった音がした
ここで銃弾が切れた
ほぼ初めてと言っていいほど銃の扱いに慣れていなかった滝壺
それゆえ残りの弾丸の数など考えられることもなく、弾が尽きてしまった
(くっ……、少しやばいかも……)
銃弾のダメージなどほとんどなかった上条は滝壺が隠れている廃車へ飛び蹴りをかました
廃車はエンジンや多くの部品が抜かれて軽くなっていたためか簡単に横転し滝壺の上へと勢いよくのしかかる
ズドーン
急に廃車が爆発した
爆弾は廃墟の中で廃車の反対側の壁側に位置するソファーの上にいるフレンダから放たれたものだった
滝壺はというと爆風によって後転を繰り返すように転がっていた
(滝壺は弾がもう残ってないと見た……ならば、フレンダの爆弾が今一番の厄介物だ。先に狙うべきは……)
上条はすぐさまフレンダの方へ向き直し、左手で銃を取り出し構える
チャキ
「フレンダ、悪いな」
「ふ、ふれんだ……」
「滝壺!??伏せて!!!」
フレンダが叫ぶ
滝壺は転がっていた身体を止め、フレンダの方へ向く上条を一瞥した後、フレンダの声に従い両手で頭を抱え地面に伏せた
瞬間、上条の近くに何時の間にか置かれていた数体の縫いぐるみが爆発した
けたたましい連続した数発の爆発音と共に煙が立ち込める
滝壺はなんとか爆発からの被害を被らずに済んだようであり、急いでフレンダの方へ駆け出した
787 = 552 :
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「大丈夫だった?」
「うん。あれは……」
「リモコン式の爆弾と他の爆弾に誘発されて爆発する爆弾ね。威力は弱い分、連続して使うことで効果はあるはずだよ」
「何時の間に……」
「あの廃車に向かって爆弾を飛ばしたのと同時に上条の周りに拡散しといた訳よ。私だってやるときはやるんだから!」
「……そうだね。ありがと、ふれんだ」
「くっ……やっぱ一番の敵はフレンダみてぇだな」
煙が晴れ始め、爆煙の中から上条が姿を現す
上条は破れた上着を脱ぎ捨てタンクトップ姿になる
ダメージ自体はそれ程ないようでけろっとしていた
「そ、そんな……ほとんど無傷だなんて……」
フレンダが驚愕の表情を浮かべる
この爆撃で上条の機動力を多少削ぐ算段だったのだが、その目論見はおろかただ上条の目くらましに成功したくらいにしか効果がなかったことに顔が引きつる
その横では滝壺が意を決したような表情をしていた
「フレンダの爆弾は結構来るんだけどね、このくらいのダメージは俺にとっちゃ有って無いようなものだから」
「くっ……ど、どうすれば……」
「ふれんだ…」
「滝壺……?」
「少し時間を稼いで。私が体晶を使って上条の自分だけの現実を乱すから」
「えっ……? 上条からはAIM拡散力場が出てないんじゃ……?」
「本来出てないはずはないんだよ。だからきっとかみじょうにもあるはず。だからお願い……少しだけ時間を」
「……わかった。死なない程度にはやってやるってわけよ!」
「お願い。私は私の能力(ちから)で居場所を守り通してみせるからッ!」
788 :
滝壺はポケットから体晶を取り出し身体に取り入れるように舐める
すると目が見開かれ、すべてを見抜くような鋭い眼差しを上条へ向けた
(くっ……、こんなガスの充満したとこじゃ銃なんか気安くぶっ放せねぇな……)
フレンダの連続した爆弾攻撃により、ガスのようなものが充満し、上条の周りに立ち込めていた
それを知ってか知らずか、フレンダは時間稼ぎと称し、上条へと爆弾を積んだロケットのようなものを次々に発射させる
「効かないんだったら、少しくらい本気で行くわけよぉおおおおーーっ!!」
上条は足を止めず縦横無尽に動き回り、徐々にフレンダ、滝壺の元へ詰めていく
一直線に駆け抜けた方が早いのだが至る所にフレンダのリモコン型爆弾が設置されていて思うように近づけずにいたいた
(なんで……なんで……私には何も出来ないの……?)
フレンダの決死の迎撃も底を尽きつつある時、滝壺は困惑していた
今までに出会ったことのない能力者
いや、能力者と言って良いのかさえもわからない上条に抵抗する手段が何も思いつかないことに苦悶の表情を浮かべ、焦りを感じていた
「はぁ、はぁ、はぁ……。滝、壺……まだなわけ…?」
フレンダも動き回りながら様々な角度から上条への攻撃をしていたのだが、ストックの底が見え始めたことに苛つきを見せる
さらに極度の緊張から来る体力の消耗がフレンダの精神を蝕み追い込ませていた
「だめ……。かみじょうには私の能力が効かない……」
「なっ……!?」
フレンダの一筋の希望
爆弾も効かず肉弾戦では勝ちきれない非常識な上条に対する今打てる最後の手段
滝壺の『能力追跡』が効かなかった
これが意味するのは即ち自分たちの負け
そして、死
フレンダは滝壺の言葉に一瞬絶望を覚え、迎撃をやめてしまう
上条はそれを見逃さない
一瞬で距離を詰め、フレンダへ蹴りを喰らわす
「ぐはっ…!」
ズザザザッと音を立てフレンダは地面を転がりながら、腹部をおさえ悶絶していた
上条はすぐさま滝壺の方へ向く
「体晶使ったってお前の能力は俺には効かないんだよ。残念だったな」
「かみじょう……、まだ諦めないッ!」
滝壺は上条に向かって肉弾戦を仕掛ける
格闘訓練を受けた者と違い、攻撃一つ一つのモーションが大きく上条には擦りもしない
慣れないことをしたせいか足元が散漫になり石に躓く
上条は懐に入り込み滝壺の頭を右手で掴み握力を少しずつ加えようとした
パキーン
「あっ……あ……」
上条の『幻想殺し』が何かに反応し、滝壺の脳が衝撃を受けたように著しく滝壺の判断力の低下が見てとれた
「……なるほど、体晶で活性化した能力を一気に消すから、それに対応しきれず脳が麻痺するのか」
上条はそのまま滝壺の身体を持ち上げる
目が虚ろになり、口から涎が流れ出ている滝壺は、薄れゆく意識の中右手で何かを上条に押し当てる
バチィィィ
「かっ……!」
それは滝壺が常備している通常よりも強い電流の流れるスタンガンであった
その非合法な電流によって上条の動きが鈍る
789 = 552 :
上条は『アイテム』の三人と対峙して初めて苦い表情をした
それを見た滝壺は少しばかり表情を緩める
「くっそ……がっ……」
痺れる身体を無理矢理動かそうとしたその時
上条に向かって何かがすごい勢いで迫っていった
「滝壺さンから離れろォォォォォォォォォォォォォォォォォッッ!!!」
何処かいつもと違う雰囲気を纏う絹旗が上条に迫り、渾身の右ストレートを上条の左頬へねじ込んだ
スドーン
上条の右手は既に力の入っておらず、絹旗の攻撃をノーガードで喰らい、滝壺を離して壁へと身体ごと突っ込んだ
壁は崩れ落ち、上条は瓦礫に埋もれている
「フレンダァ! 一時撤退ですッ! 早くッ!!」
絹旗は崩れた瓦礫に動きがないことを確認した後、滝壺を肩で担ぎ上げ、未だ床に転がっていたフレンダを叱咤する
「今戦い続けても勝てませン! 麦野と協力しないといけないンですッ!」
「うぅ……、絹旗……滝壺……」
フレンダはなんとか立ち上がり走り出した絹旗の後を追ってその場を後にした
790 :
どうやって話を進ませるかは決まってるんですけどそれを私の幼稚な文章で表現するのが難しくそれをする時間も少なくて更新が遅れています
ごめんなさい
年越し前に一度、年明け後に二度くらいでなんとか上条vsアイテムは書き上げたいと思います
少し短いですがそれでは
791 :
乙 焦らないでいいからなー
792 :
乙 楽しみにまってるのよー
793 :
乙
全然問題ないので自信を持ってもいいと思うんだ
795 :
乙
アイテムと上条はうまくいってほしかったなー
796 :
乙
>>795
おい、諦めんな。>>1ならきっと当麻とアイテムの皆を救ってくれるはずだ
次回も楽しみに待ってるぜー!
797 :
乙でした。
800 :
やっと追い付いた
頑張ってね
みんなの評価 : ★★
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