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元スレ苗木「江ノ島さんを更生させてみた」
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江ノ島「……」チラッ
江ノ島「ほんとだ、ただの人形だね……」ホッ…
苗木「後ろのドアから廊下の向こう側に出れそうだね」
江ノ島「は、早く行こうよ!」
苗木「はいはい」
苗木「……あ、黒板に何か書いてあるよ」
『 返 し て 』
苗木「返して? 何を……?」
江ノ島「……」
江ノ島「ね、ねえ……苗木……」
苗木「ん?」
江ノ島「この人形、どれも左腕がない……」
苗木「ほ、ほんとだ……」
江ノ島「気味悪いよ……早く出ようよぉ……」ウルウル
苗木「そうだね……」
カツ カツ
苗木(もうすぐドアだ……)
江ノ島「ふぅ……」
苗木(あれ? 教室から聞こえてきた音って結局なんだったんだ?)
江ノ島「ドア開けるよ!」
苗木「ねえ、さっきの音って――――」
男子生徒「うああ゙あ゙ああ!!!!」ガシッ
江ノ島「いやあああああああ!!?」
苗木「うわああああああ!!?」
苗木(最後列の、ドアに一番近い席に座ってたのは人形じゃなかった)
苗木(叫び声をあげながら、ドアを開けようとした江ノ島さんの手首を掴んで……)
苗木「だ、大丈夫……?」
江ノ島「だいじょばない……もう無理……絶望的に怖い……」ガクガクブルブル
苗木(江ノ島さん、廊下に出てうずくまっちゃった……)
苗木(腕を掴まれたのが僕だったら、僕がこうなってたかもなあ)
江ノ島「ううぅ……」
苗木「ほら、がんばろ?」ギュッ
江ノ島「……」
江ノ島「うん……」グスン
江ノ島(苗木の方から手を繋いでくれた……)
江ノ島「……絶対リタイアしないから」
苗木「うん」
テクテク
江ノ島「あ、階段だ」
苗木「2階に上がるのか……」
江ノ島「何も飛び出してこないよね……」
苗木「……」
江ノ島「……」ビクビク
苗木「2階到着っと。何もなかったね」
苗木「あ、次の教室、中から光が漏れてるよ」
江ノ島「あんまり怖くなさそうだね! 行こっ!」
苗木「あっ待ってよ江ノ島さん!」
ガララッ
江ノ島「図書室……だよね……?」
苗木「そうみたいだね」
江ノ島「ん? 机にコーヒーが置いてあるんだけど」
苗木「誰かがさっきまでいたってことかな?」
江ノ島「……」
苗木「江ノ島さん?」
江ノ島「なんでそう怖くなるようなこと言うの!?」
苗木「えええ!?」
江ノ島「よし、次行こう。さっさと進もう」
苗木「うん」ガタッ
苗木「あれ?」
江ノ島「どしたの?」
苗木「このドア、開かないんだけど……」
江ノ島「え?」
バサバサッ
江ノ島「本棚から本が落ち……ひいっ!?」ビクッ
苗木「ひ、左腕だ! しかもたくさん!?」ゾクッ
苗木(切り取られた左腕がなんでここに? 本の後ろに隠してあったのか?)
苗木「こ、これでここのは終わりかな……?」
江ノ島「このドアが開かないとなると……次はあっちのドアか……」
苗木「閉架書庫みたいだね。開けるよ?」
江ノ島「うぅ……」
ギィ…
江ノ島「こっちは明かり点いてない……」
苗木「結構広いね……」
江ノ島「よし、行くよ」
苗木「うん」
江ノ島「……」
苗木「……」
苗木「な、なんだか本棚の間から何か飛び出してきそうだね」
江ノ島「……やっぱ苗木先に行って」
苗木(僕も怖いんだけどなあ……)
苗木(ていうか江ノ島さん、手を繋ぐどころか腕に抱きついてるの気づいてるのかな)///
「――、――――」
苗木「……」
苗木「今の聞こえた?」
江ノ島「うん。話し声、だよね……?」
「――――!」
苗木「この書庫の出口、あの声の方なんだろうなあ……」
江ノ島「だよね……」
苗木(少しすると、話している人たちに近づいたのか、ぼんやりと会話が聞き取れるようになってきた)
「あ――君――――に綺麗だよ……僕とずっと――――てくれ――?」
江ノ島「他の参加者……じゃないよねえ……」
苗木(2人いるみたいだけど、片方の声しか聞こえないな)
「――かい!? 僕――んて幸せ者なんだろう! いや、君のこと――――幸せにしてみせるよ!」
苗木「いた……」
苗木(出口のドアの隣に、人影がうずくまっていた。誰かと会話していたようだけど、傍には誰もいない)
苗木(僕らはもう1人を探そうと懐中電灯を横に向けようとした。その時――――)
フッ…
江ノ島「えっ!? なんで懐中電灯消えてんの!?」ビクッ
苗木「こんな時に電池切れ!?」
「おや? 誰かいるのかい?」
苗木(突然明かりが消えたせいで僕らの目は暗闇に順応していない。うずくまっていた男が立ち上がったようだけど、姿は全く見えなかった。やけにゆっくりと足音が近づいてくる)
江ノ島「ひいぃ……」グスッ
苗木(江ノ島さんは半泣きみたいだ。僕もわりと泣きそうだけど)
「もしかして、告白するの聞かれてたかな?」
「はは、ちょっと恥ずかしいね」
「見てよ、付き合い始めたばかり彼女なんだ」
「……明かり、点けてくれるかい?」
苗木(そう言って男は、右手に持ったランタンに、左手で小さな火を灯した)
江ノ島「」
苗木(青白い肌。見開かれた目。幽霊のような白い髪。僅かな光が、男の顔を中途半端に照らす)
苗木(その男が嬉しそうに彼女を紹介してくる)
苗木(本当に嬉しそうに、左腕に頬擦りしている)
苗木(本来その男の左腕があったであろう所には、可愛らしいマニキュアが塗られた女の子の腕が縫い付けられていた)
江ノ島「いやああああああああああああああ!!!!!!???」
苗木「うわああああああああああああ!!!!!??」
「走っちゃ危ないよー」
「って、もう聞こえないか……」
「まさかあんなタイミングで2人とも懐中電灯の電池が切れるとはね。なんて『不運』な人たちだろう」
「いや、結果としていい演出になったし、やっぱり僕にとっては『幸運』だったかな」
「この恐怖を乗り越えて、彼らの『希望』が輝くといいなあ!」
「あはは。日向くんにアルバイト誘ってもらってよかったよ」
「……なんだか苗木くんに似た声だった気がするけど、さすがに気のせいかな」
――――
――
江ノ島「……」
苗木「……」
江ノ島「クリアできたね……」
苗木「なんとかね……」
江ノ島「絶望的に怖かったです……絶対今日の夜あたり夢に出ます……」
苗木「……」
「見てあれー!」
「きゃーラブラブ!」
「初々しいねえ」
「爆発しろ!」
苗木「江ノ島さん、その……人が見てるとこで抱きつくのはちょっと……」
江ノ島「むりぃ……お願いだからもうしばらくこのままでいて……」グスン
苗木「はは……」
苗木「……」
苗木「ねえ」
苗木「すごい怖がってたけど、楽しめた?」
江ノ島「……うん」
江ノ島「そりゃ怖かったけど……」
江ノ島「苗木と一緒なら、何してても楽しいし……」
苗木「そうなの?」
江ノ島「だ、だって好きだもん」
苗木「……」
江ノ島「……」
苗木「そっか……」///
江ノ島「うん……」///
日向(終わったらさっさと帰ってくんねーかな……なんで受付の目の前でイチャついてんだよ……)
そういえばビビリすぎてお化け屋敷とか行ったことない
行ったら間違いなく泣きます
>>848
何故あれだけでバレたし!?
実験とかなかった設定です。希望ヶ峰は平和な学園です
たぶんもう出番はないので、深く考えない方向でお願いします…!
行ったら間違いなく泣きます
>>848
何故あれだけでバレたし!?
実験とかなかった設定です。希望ヶ峰は平和な学園です
たぶんもう出番はないので、深く考えない方向でお願いします…!
絶望的に妹様かわすぎる!!!
何これ? どこに売ってるの??
乙です!
何これ? どこに売ってるの??
乙です!
>>863
俺も
俺も
am 2:00
苗木「……」
苗木「……」
苗木「どうしよう、眠れない」
苗木「お化け屋敷けっこう怖かったなあ」
苗木「あのタイミングで2人して同時に電池切れって……」
苗木「……」
苗木「はぁ……」
コン…
苗木「」ビクッ
苗木(な、なんだ今の音……?)
コン、コン…
苗木「……!」
苗木「ドア……ノックされてる……?」
コンコンコンッ
苗木「こんな時間に誰か来るわけ……ないよな……」
苗木「もし来るなら電話なりメールなりしてくるだろうし」
苗木「……」ゴクリ
ドンドンッ
苗木「ひっ!?」
ドンドンドンッ!
苗木「あ……うわ……」
『ねえ……開けてよ……』ドンドン
苗木「聞こえない……僕には何も聞こえないぞ……」
『開けてよ……!』ドンドンドン!
苗木「聞こえない聞こえない聞こえない聞こえない……」
『開けてよぉ……苗木ぃ……』グスッ
苗木「……」
苗木「えっ?」
苗木「江ノ島さん!?」
ガチャッ
江ノ島「なんですぐ開けてくれないのよぉ……うぅ……」ウルウル
江ノ島「誰もいない廊下すっごい怖かったんだからね!?」
苗木「な、何してるのさ江ノ島さん!? こんな時間に!」
江ノ島「いやー、その……」
江ノ島「1人じゃ怖くて……眠れなくて……」
苗木(江ノ島さんもか……)
苗木「それなら戦刃さんの部屋行けばよかったんじゃない?」
江ノ島「寝てる残姉ちゃん起こそうとしたら命がいくつあっても足りないっつーの!」
苗木「あぁ……でもせめて先に連絡してよ!」
江ノ島「苗木、ケータイ電池切れになってない?」
苗木「え? あれっ本当だ、ごめん!」
江ノ島「というわけで一緒に寝よ!」
苗木「うん……」
苗木「……」
苗木「うん?」
苗木「ね、寝る!? 一緒に!?」///
江ノ島「なっ、顔赤くしないでよ! 何想像してんの!?」
江ノ島「1人で寝るの怖いから同じ部屋で寝よってだけだから! 深い意味はないから! ほんとに!」///
苗木「ああ、そういうことか」
苗木「じゃあ僕は床で寝るから、江ノ島さんベッド使ってよ」
江ノ島「へっ?」
苗木「え?」
江ノ島「えっと……その……」
江ノ島「べ、べつに同じベッドで寝ればいいんじゃないかな……」
江ノ島「あたし痩せてるし? 苗木小柄だし?」
江ノ島「ねっ!」
苗木「いやダメでしょ!? 完全にアウトだよ!」
江ノ島「な、なによ! アウトになるようなことあたしにしたいわけ!?」///
苗木「そうじゃなくって! やっぱり不味いよ!」
江ノ島「でも私……ベッドに1人だと怖くて眠れないです……」
苗木「えぇ……」
江ノ島「……」
苗木「……」
江ノ島「お願い……」
苗木「わかったよ……背中合わせだからね?」ハァ…
江ノ島「うんっ!」
――――
――
江ノ島「……ねぇ、もう寝ちゃった?」
苗木「ううん。まだ起きてるよ」
江ノ島「そっち向いて抱きついていい?」
苗木「ダメだって……」
江ノ島「ちぇー」
苗木「もう……」
江ノ島「ねえ」
苗木「なに?」
江ノ島「背中、あったかいね……」
苗木「……うん」
江ノ島「なんだか……安心する……」
苗木「そうだね」
江ノ島「……」
苗木「……」
江ノ島「ねえ……」
苗木「なに?」
江ノ島「今日は……ありがと……ね……」
苗木「どういたしまして」
江ノ島「楽しかった……よ……」
苗木「僕もだよ」
江ノ島「……」
苗木「……」
江ノ島「……」zzz
苗木「寝ちゃった……かな……?」
苗木(おやすみ、江ノ島さん)
苗木(……)
苗木(さて……)
苗木(ここからが問題なんだよなあ)
苗木(うぅ……江ノ島さん意識しちゃって眠れる気がしない……)
乙
まあ好きなように書きなよ、言われて書いたって息苦しいだけでしょ
まあ好きなように書きなよ、言われて書いたって息苦しいだけでしょ
1月27日
放課後
苗木「あ、江ノ島さん今日は撮影なんだね」
江ノ島「ふふふ、セブンティーン4月号の表紙はこの私様であるぞ!」
苗木「へえ。また持ってきてくれるんでしょ? 楽しみにしてるよ!」
江ノ島「うん! 見本届いたらすぐ持ってくるよー、じゃあね苗木くんっ!」
苗木「うん、じゃあね!」
苗木「……」
苗木「はぁ……」
セレス「あら、撮影について行ったりはしないのですね」
苗木「えっ?」
セレス「最近の苗木くんはよく江ノ島さんと一緒にいるようでしたから」
苗木「……そうかな」
セレス「ええ。ところで苗木くん」
苗木「ん、なに?」
セレス「私、オセロがしたくなってきましたわ」
苗木「へ?」
セレス「どうせ暇なのでしょう? 娯楽室でオセロでも打ちませんか」
苗木「……何も賭けないよね?」
セレス「あら。賭けてもいいですけど?」ニコ
苗木「い、いや賭けるのはさすがに遠慮しとくよ!」
セレス「いつか確かめてみたいものですけどね。貴方の『幸運』というものを」
苗木「はは……」
苗木(何があってもセレスさんと賭け事はやりたくないなあ……)
セレス「では行きましょうか、娯楽室に。うふふふ」
苗木「うん!」
娯楽室
セレス「オセロをはじめとして、駒を交互に動かすボードゲームというのは運の絡む要素が極端に少ないもの」
苗木「……」
セレス「つまり、特殊なルールでもない限り実力が反映されやすいということですわ」ニコッ
苗木「ははは……」
苗木(セレスさん強いな……これ何敗目だっけ……)
セレス「ふう……もし賭けていたら、今頃苗木くんは全裸でしたわね」
苗木「脱衣オセロなの!?」
セレス「それとも、窮地に立たされると貴方の『幸運』が発揮されるのでしょうか」
苗木「オセロは運があまり絡まないって言ったばかりじゃないか……」
セレス「私が黒と白を見間違えたり、置く場所を間違えたりするかもしれませんよ」
苗木(それはさすがにないんじゃないかなあ)
セレス「けれど……」
苗木「どうかした?」
セレス「勝ち続けているのに何も得るものがないというのは、少々つまらないですわね」
苗木(なんか嫌な予感がするぞ……)
セレス「そうですわ!」
苗木「な、なにかな……?」
セレス「全て自分の色で統一して勝ったら、相手になんでも1つ命令できるというのはいかがですか?」
苗木(全部自分の色に……さすがにそれはセレスさんでも無理だよね……?)
苗木「まあ、それくらいならいいよ」
セレス「本当ですか?」
苗木「うん」
セレス「ではこの列、いただきましたわ」パタン
苗木「あっ」
セレス「まあ! 綺麗に黒一色になりましたわね!」
苗木「」
セレス「さて。苗木くんには今日1日、私のナイトになっていただきましょうか」ニコッ
苗木「……へっ? ナイト!?」
セレス「そうですわ」
苗木「それって……具体的には何をするのかな……?」
セレス「わかりやすく言うと執事のようなものですわね」
苗木「執事!? む、無理だよ!」
セレス「賭けで負けたというのに、なんて往生際の悪い……」ハァ…
苗木「そもそもセレスさん、勝てるってわかっててあの条件出したよね」
セレス「……なんのことでしょうか」プイッ
苗木「セレスさん?」
セレス「……」
セレス「はぁ……ではもっと簡単なものでいいです」
セレス(まったく、いつになったらあのテイルコートを苗木くんに着せられるのでしょうか……)
苗木(助かったー!)
セレス「では……」
苗木「……」ゴクリ
セレス「これから1時間、私の質問にはきちんと答える。これでどうでしょう」
苗木「えっ、そんなのでいいの?」
セレス「ええ」
苗木「よかったあ、それくらいなら全然大丈夫だよ」
セレス「では最初の質問をしましょうか」
苗木「どうぞ」
セレス「苗木くん」
セレス「貴方は今……その……」
セレス「す、好きな異性はいますか……?」///
苗木「ブッ!!? は、えええ!?」
セレス「ど、どうですの……?」
苗木「ええ!? その……」
セレス「……」
苗木「い、いない……かな……」
セレス「……そうですか。それは本当なんでしょうね?」
苗木「う、うん」
セレス「……」
セレス「江ノ島さん」ボソッ
苗木「え?」
セレス「最近、江ノ島さんと……仲が良さそうだったではありませんか」
苗木「なっ! そ、そういうわけじゃ!」///
セレス「……そうですか」
セレス「江ノ島さんといえば」
苗木「ん?」
セレス「先ほどの教室でのため息ですが……」
苗木「……」
セレス「貴方らしくもなく、随分とネガティブなものでしたわね」
苗木「そうだった? 気のせいじゃないかな、はは……」
セレス「これでも他人の感情の機微には敏い方ですのよ?」
苗木「……」
セレス「江ノ島さんについて何か悩みでもあるのではなくて?」
苗木「……僕って、そんなにわかりやすいかな?」
セレス「ええ、とても」フフッ
苗木「そっか。そうだよね、ははっ」
苗木「……」
苗木「話、聞いてくれる?」
セレス「オセロをしながらでよろしければ」
苗木「……ありがと」
セレス「……」
苗木「江ノ島さんの……ことなんだけどさ……」
セレス「……」
苗木「告白されたんだ」
セレス「……は?」
セレス「はあああああああ!!?」
セレス「いつ!? いつですか!!?」グイッ
苗木「うわあ!?」
苗木「ク、クリスマスパーティのときだけど」
セレス「そうですか……」
苗木「……」
苗木「疑わないんだね」
セレス「嘘だったのですか?」
苗木「そ、そうじゃないよ!」
セレス「冗談です。彼女が貴方に想いを寄せていることは知っていましたわ」
苗木「えええ!?」
セレス(それも、本人が自覚するよりも前から……)
セレス「……で?」
苗木「え?」
セレス「告白されて、それで? 私に話したかったことはそれで全部ですの?」
苗木「……」
苗木「不思議なんだ」
セレス「不思議?」
苗木「うん。江ノ島さんがどうして僕を……その……好きになったのか、不思議なんだ」
セレス「それは自分を卑下しているのですか?」
苗木「そ、そういう意味じゃ……僕が疑問に思ってるのは、もっと根本的なことだよ……」
セレス「……」
苗木「今の江ノ島さんとは仲良くしてたから、なんとも言えないけど」
苗木「けど、更生する前の江ノ島さんだったら……」
苗木「僕を好きになるなんてあり得ないって、断言できる」
セレス「自分で言っているでしょう?」
セレス「更生後は仲良くしていた。更生前はそうではなかった。それが全てではなくて?」
苗木「……」
苗木「そう、かもしれないね……」
苗木「けど僕は、江ノ島さんの人格を書き換えている」
苗木「その時の書き換えが、何か影響しているんじゃないかと思って……」
セレス「……」
セレス(なんと言いますか……)
セレス(真面目な話をしているはずなのに、惚気られているようにしか聞こえないのは何故なんでしょうねえええ!?)
セレス(要は、告白されたけどどうして僕のこと好きなんだろう? ねえなんでだと思う? ねえねえ? という話じゃねえかこの鈍感男が!!)
苗木「ねえ、セレスさんはどう思う?」
セレス(……私は知っている)
苗木「根拠も何もない、胸騒ぎがするってくらいの疑問なんだけど……」
セレス(私だけが、江ノ島さんさえ知らないその答えを知っている)
苗木「自分でも心配のしすぎかなって思ってて、誰にも言ったことなかったんだ」
セレス(そんな私にこの話をした。そういう運命だった、ということですかね……)
セレス「……そうやって疑問に思う貴方なら、遅かれ早かれ知ることだったのでしょう」
苗木「……」
セレス「江ノ島さんの更生……いえ、人格の書き換えに使われた標準人格データ」
苗木「標準人格データ……?」
セレス「そのデータには、貴方に好意を寄せるパラメータが混入していました」
苗木「!」
苗木「じゃ、じゃあ……江ノ島さんの人格にも……」
セレス「貴方のことが好きである。そのように書き換えられた可能性は高いかと」
苗木「なっ、そんな……僕は……!」
セレス「事故みたいなものです。ボタンを押した貴方にも、プログラムを作成した不二咲さんにも責任はありませんわ」
苗木「……」
苗木「そっか……そうだったんだ……」
セレス(しばらくして、苗木くんは寮へと戻った)
セレス(江ノ島さんの好意が書き換えによる物だというのは、予想通りショックだったようですね)
セレス(……)
セレス「ショックを受けるのは予想通りでしたが……あそこまで深刻に受け止めるとは予想外ですわ……」
セレス「ねえ? 葉隠くん?」
『』ガタッ
セレス「そろそろ出てきてはいかがですか?」
葉隠「……いつから、俺がロッカーに入ってるって気づいてたんだ?」
セレス「最初からですわ。貴方が苗木くんのため息を気にしていたようですから、わざわざ隠れる場所のある娯楽室に移ってあげましたの」
葉隠「は、はは……」
セレス「そもそも最近、苗木くんを気にかけすぎですわよ」
葉隠「そ、そうか……?」
セレス「まさか貴方……」
葉隠「……」
セレス「ホモなのですか?」
葉隠「ちげえべ!!? 酷い風評被害だべ!?」
セレス「冗談です。占いですわよね?」
葉隠「……」
セレス「どんな結果が出たのですか?」
葉隠「いい結果じゃねーぞ」ハァ…
セレス「わかっています。だから注意深く苗木くんを見ていたのでしょう? 外れることを祈って」
葉隠「さすが、ギャンブラーにはお見通しか」
セレス「貴方も苗木くんも、わかりやすすぎるだけですわ」
葉隠「ははは……」
葉隠「占ったのは、江ノ島っちが更生して半月ちょっとの時だったべ」
葉隠「結果はこうだ……」
葉隠「【更生プログラムを使用しなければ苗木誠は『超高校級の絶望』になる】」
セレス「なんですって?」
葉隠「そして、さっきのを見た感じだと……たぶんこの占いは、三割に入ってる」
セレス「……!」
prrrrr, prrrrr!
江ノ島『苗木だー!はーいもしもーし!』
苗木「あ、いきなりごめんね江ノ島さん。ちょっと聞きたいことあるんだけど」
江ノ島『なにー?』
苗木「あのさ……えっと、僕のこといつから好きだったの?」
江ノ島『はにゃ!? なっ、何よいきなり!?』///
苗木「あはは、ちょっと気になってさ……」
江ノ島『えっと……確か最初にデートした帰りだったかな、自覚したのは』
苗木「……そっか」
江ノ島『これ改まって言うの絶望的に恥ずかしいんですけど……苗木くんってサドなんですか……』
苗木「ごめんごめん、ありがとうね。それじゃ」
江ノ島『うぅぅ、苗木のバカー!』///
pi
苗木「最初のデートってことは、更生プログラムから半月くらいか」
苗木「どう考えても早すぎる……書き換えたせい、か……?」
苗木「はぁ……」
苗木「これが、江ノ島さんの言う絶望的って感覚なのかな」
間空いちゃってごめんなさい!
更生編、恋愛編ときて最後は絶望編です。もうしばらくお付き合いください
このスレ内で終わるか不安なため1レスに詰め込んでます、読みにくかったらすみません…
>>869
ギャルっぽいかと思って使ってたんですけど元ネタとかあるんですかー!これからは控えます!
更生編、恋愛編ときて最後は絶望編です。もうしばらくお付き合いください
このスレ内で終わるか不安なため1レスに詰め込んでます、読みにくかったらすみません…
>>869
ギャルっぽいかと思って使ってたんですけど元ネタとかあるんですかー!これからは控えます!
何かわかんないけど涙が溢れてきた
妹様泣かしちゃダメだよ!
乙
妹様泣かしちゃダメだよ!
乙
あんまりだべだべ言わない葉隠って新鮮だな…
別にうざくならなければネタを使ってもいいと思う
別にうざくならなければネタを使ってもいいと思う
>>889
ポケモンか、知らんかった
ポケモンか、知らんかった
1月29日
放課後・教室
十神「全員揃ったようだな」
朝日奈「苗木と江ノ島ちゃんと舞園ちゃんがいないよ?」
十神「あの3人は今は学校を離れている。……おい、間違いないんだろうな?」
霧切「ええ。苗木くんは舞園さんが連れ出しているわ」
戦刃「……盾子ちゃんは、今日も撮影だよ」
十神「ふん。では、これより学級裁判を始める」
桑田「ちょっと待てよ。いきなり集められて意味がわかんねーっつうの」
セレス「それは私から説明させていただきますわ」
大神「……何人かは事態を把握しているようだな」
セレス「女子は私、霧切さん、戦刃さん、舞園さん。男子は十神くんと不二咲くん、そして葉隠くんがすでに知っています」
桑田「葉隠ぇ? その面子だとなんか葉隠だけ浮いてね?」
葉隠「桑田っちいくらなんでも酷いべ!? そもそも俺がきっかけなんだぞ!」
石丸「なに! 葉隠くんがきっかけということは占い関係かね!?」
セレス「そう。彼が2ヶ月前に占ったことが当たりそうなのです」
山田「えーっと、その占いの結果というのは……?」
葉隠「……」
葉隠「【更生プログラムを使用しなければ苗木誠は『超高校級の絶望』になる】」
桑田「は?」
石丸「なん……だと……?」
山田「はああああ!?」
大和田「な、なんだよそりゃ……!?」
大神「なんと……」
腐川「ぐぬぬ……なんで白夜様が知っていたのに私は知らないのよ……わ、私が汚いから誰も教えようとしなかったのね!? そ、そうに決まってるわ!」
十神「腐川、貴様は黙っていろ」
腐川「……」
朝日奈「な、なによそれ! どういうこと!?」
セレス「そのままの意味ですわ。今日はその結末を回避するために集まったのです」
十神「とは言ってもその方法も占いに出ているがな」
不二咲「更生プログラムの……使用だね……」
霧切「そう。あれを正しく使えば問題ないわ」
桑田「待てよ! あの前向きが取り柄って自分で言うくらい前向きな苗木だぞ!? あいつが『絶望』とかあり得ねーだろ!」
戦刃「桑田くん……」
セレス「すでに兆候は見えていますわ。……私のせいで」
霧切「セレスさん、貴女のせいではないわ。遅かれ早かれ苗木くんは知ってしまっていた」
桑田「兆候だあ? だ、だとしてもよお、葉隠の占いが当たる確率は三割だろ? 残りの七割はハズレってことだ! 途中まで合ってたからって、ぴったり一致するとは限らねーだろ!」
葉隠「桑田っち……俺の占いは、当たりか外れかしかねえんだ……」
桑田「は?」
十神「そいつはなんの予備知識も無しに三割の確率で占いを当てる。少し外れるも少し当たるもない、ぴったり当たるか完全に外れるかの2つだけだ。だから、『超高校級の占い師』なんだよ」
石丸「つ、つまり……その占い結果の兆候が見られたということは、当たるのが確定しているということか……?」
葉隠「そうだべ……」
桑田「じゃあ、じゃあよ! 占いが当たるってんなら、更生プログラムを使えば苗木は『絶望』しないんだな!?」
十神「最初からそう言っているだろう。正しく使えればの話だがな」
大神「しかし、更生プログラムの使い方に正しいも正しくないもないのではないか?」
不二咲「……」
霧切「不二咲さん、説明してあげて」
不二咲「あれは、名前こそ更生プログラムってなってるけど……実はそれ以外のことにも使えるんだよ……」
朝日奈「それ以外?」
不二咲「まず、ベースにしたい人格データさえ準備できればその人格に書き換えることができるんだ」
大和田「あん? そうやって更生させるんじゃねーのかよ?」
不二咲「たとえばの話なんだけど……もし『絶望』してる人の人格データで上書きすれば、普通の人を『絶望』させることもできちゃうんだ……!」
山田「そ、それでは丸っきり更生の逆ではありませぬか!?」
不二咲「そしてもう1つ」
桑田「な、なんだよ……」
不二咲「不完全だけど……」
不二咲「記憶領域を空白で書き換えることで、記憶を消すこともできる……と思うよ」
山田「記憶を消すううぅ!? ちーたん怖いですぞ!?」
霧切「今回重要なのは記憶を消す機能よ。それを使うか使わないか。判断を下すのに、このクラス全員の意見が必要だと思ったの」
戦刃「……」
十神「そもそも何故苗木が『絶望』するのかについてだが……」
十神「要因は2つある。1つ目は――――」
クシュンッ
十神(今の音……まさか……!)
ジェノ「久しぶりに出て来てじゃじゃじゃじゃーん! あれ? 何みんな集まってんの? そんな辛気臭い顔してると殺っちゃうぞッ!」エヘッ
ジェノ「まあお前ら萌えねーから白夜様とまーくんとちーたんしか殺んねーけどな!! あっでも3人もいると鋏より重い物は持てないか弱い殺人鬼には重労働かも? ゲラゲラゲラ!」
ジェノ「って、全員いるのかと思ったらまこぴょんいねえじゃんシィット!!」
十神「ジェノサイダー、少し黙っていろ」
ジェノ「はーいっ」
戦刃「今ね、葉隠くんの占いについて話し合ってるの。占いの結果は、更生プログラムを使わないと苗木くんが『超高校級の絶望』になるっていうもので……たぶん当たり……」
ジェノ「えっなに、まこちん『絶望』しちゃうの? 弱っちゃうの? 儚い系男子なの? はああぁぁあんんん萌えるわあああぁぁぁ!!!」
十神「黙っていろと言ったはずだが……?」ゴゴゴ
ジェノ「……」オクチチャック
十神「……では話を続けるぞ。1つ目の要因は、苗木が更生プログラムのスイッチを押したことだ」
大和田「はあ? なんでそれが『絶望』に繋がるんだよ?」
十神「奴は、江ノ島の人格を書き換えたことに罪悪感があった。自分がスイッチを押し、元の江ノ島盾子の人格を消去したと考えている」
石丸「更生させたのだから彼は正しいことをしたはずだぞ! 何を恥じる必要があるのだね!」
十神「それはお前の考えであって奴の考えではない、自分の価値基準が他人にも適用されると思うな。苗木はお人好しすぎる。奴でなければここまで責任を感じていないだろうな」
霧切「でも、お人好しの彼以外は誰もスイッチを押す覚悟がなかったのだから仕方ないわね」
桑田「……2つ目はなんだよ」
セレス「人格の書き換えに使われたベースとなる人格データに、苗木くんのことが好きだというパラメータが混入していました。それにより江ノ島さんは、苗木くんが好きであるように人格を書き換えられましたの」
山田「ああ、それでああいうことに……爆ぜろリアル弾けろシナプス爆発しろ苗木誠殿!!」
セレス「苗木くんは、江ノ島さんの人格を書き換えたことに負い目を感じていながらも、『今の江ノ島さんが幸せならそれでいい』と思っていたようなのです」
朝日奈「けどその『今の江ノ島ちゃん』の恋心も、苗木が書き換えた結果だった……てこと……?」
セレス「ええ。それを知り、彼は酷く深刻に受け止めているようですわ」
霧切「根拠としては、難しい顔で上の空になる時間が以前の8倍、溜息の回数が以前の6倍になったわ。これはそのことを知った日からどんどん増えているわ」
朝日奈「……」
セレス「……」
桑田「うわあ……」
十神「これらを元に、俺は苗木の人格書き換えによる更生と、江ノ島を更生プログラムにかけてからの記憶の消去を提案する」
戦刃「!」
桑田「苗木の……記憶を消す……?」
十神「認められないか」
桑田「たりめーだ! なんであいつが記憶を消されなきゃなんねえんだよッ!!」
十神「江ノ島の人格書き換えのスイッチを押したのが自分であると知らなければ、苗木が絶望することはないんだ」
桑田「でも……!」
戦刃「待って十神くん。スイッチを押したっていう記憶だけを消せばいいんじゃないの? それ以降の記憶はそのままでも……」
十神「それでは苗木がスイッチを押したことを後悔していた記憶は残る」
不二咲「そもそも、そんなピンポイントには消せないよ……長期間をまとめて消去するしかないんだ……」
戦刃「それじゃあ……盾子ちゃんとの思い出は……」
十神「これが俺の考える最善だ。思い出はまた作ればいいだろう」
桑田「ふざけんなよ十神! なんの権利があって苗木の記憶をお前が……!」
十神「黙れ愚民が。俺が好き好んで苗木の記憶を消したがってるとでも思うのか? 他により良い方法があるなら従ってやる」
桑田「くっ……!」
ジェノ「んー……」
十神「なんだ、ジェノサイダー」
ジェノ「いやー、江ノ島盾子の人格をもう一度最初の通りに書き換え直しちゃえばいいんじゃね?」
戦刃「……!」
十神「なっ!?」
不二咲「ええ!? 確かに江ノ島さんの元の人格データは残ってるけど……」
セレス「……なるほど、苗木くんが『絶望』する要因は2つとも取り除かれますわね。そして占いの結果とも合致します」
霧切「けど代わりに江ノ島さんが『超高校級の絶望』に戻るわよ」
十神「却下だ、却下! それでは振り出しに戻るだけじゃないか!」
ジェノ「ちぇー、いい方法だと思うんだけどなー」
桑田「やっぱ、十神の方法しかねーのかよ……」
石丸「くうぅ……!」
大神「……」
朝日奈「そんな……」
十神「異論はないな。では、実行日についてだが……」
霧切「ちょっと待って。それについて舞園さんから伝言を託されているわ」
十神「舞園だと?」
霧切「ええ。貴方はどうせ明日にでも実行したいんでしょう? 苗木くんが『絶望』する前に、できるだけ早く」
十神「……」
霧切「舞園さんの伝言は、『1週間待ってほしい』ということよ」
セレス「1週間後というと、確か……」
霧切「2月5日。苗木くんの誕生日ね」
十神「理由は?」
霧切「江ノ島さんが、嘘をつかず、これまで通りの接し方で苗木くんの誕生日を祝える最後の機会。だそうよ」
セレス「十神くんの提案を完全に予測していたということですか」
十神「ふん。現状考えうる最善の方法なだけだ、舞園が思い至っても不思議ではない」
霧切「じゃあ、更生プログラムの使用は2月5日の夜。苗木くんが寝ている間に行うということでいいかしら?」
桑田「……」
戦刃「……」
十神「決まりだな。……おい、戦刃むくろ」
戦刃「なに?」
十神「わかっているとは思うが、江ノ島にこのことは絶対に話すなよ。奴が知るのは全てが終わってからだ」
戦刃「……うん、わかってるよ」
同1月29日
放課後・公園
舞園「あっ見てください苗木くん! あのクレープ美味しそうですよ!」
苗木「わあ、いろんな種類があるんだね」
舞園「キャラメルクッキーバニラください」
ハイヨッ
苗木「ってもう買ってるし!」
舞園「クレープは一期一会なんです。見つけたらすぐ買わないと!」
苗木「へえ、そうなんだ」
オマチドウ!
舞園「嘘ですけどね」アリガトウゴザイマスー
苗木「嘘なの!?」
舞園「はい、苗木くん! 一口どうぞ!」
苗木「ありがと……えっ、このまま?」
舞園「もちろんです、これはデートなんですから! はい、あーんっ」アーン
苗木「うぅ……あむ……」パクッ
舞園「美味しいですか?」
苗木「うん、美味しいよ……」
苗木(けどそれ以上に恥ずかしいよ! すっごいじろじろ見られてるし!)///
苗木(舞園さんだってバレてないよな……?)
舞園「大丈夫ですよ。まだバレてません」
苗木「あっ……」
舞園「ふふっ、私――――」
苗木「エスパーだから?」
舞園「ああー! 人の決め台詞取らないでくださいよ!」
苗木「ええっ、決め台詞だったの!?」
舞園「なーんてねっ」
苗木「はは……」
苗木(舞園さんには敵わないな……)
bbb…
舞園「あっと。ごめんなさい、ちょっとクレープ持っててもらっていいですか?」
苗木「うん」
舞園「ありがとうございます」
pi
『from 霧切さん
2/5の夜に決まったわ』
舞園「……」
苗木「舞園さん?」
舞園「……クレープにアイス入ってるから、ちょっと冷えてきちゃいましたね」
苗木「あー、そうだね」
舞園「そろそろ戻りましょうか」
苗木「うん。はい、クレープ」
舞園「……」
舞園「食べさせてください」
苗木「えっ?」
舞園「苗木くんが食べさせてください」
苗木「ええ!?」
舞園「せっかくのデートなんですから!」
苗木「うぅ……」
苗木(デートって言われると、そんなわけないってわかってても少し期待しちゃうよなあ……)
苗木「ほら、あーん……」
舞園「あむっ……なんだか自分で食べるより美味しい気がします!」
苗木「そ、そうかな?」///
舞園「はい!」
舞園「……」
舞園「ねえ、苗木くん」
苗木「なに?」
舞園「私、忘れませんよ。こうして苗木くんと遊んだこと」
苗木「え? 僕だって忘れないよ」
苗木(ていうか、忘れられるわけないよ!)
舞園「ふふっ、じゃあ今度こそ戻りましょう!」
苗木「うん!」
舞園(そしてきっと、江ノ島さんも忘れない)
舞園(苗木くん……たとえあなたが忘れてしまっても、私たちはちゃんと覚えていますから……)
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