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    元スレモバP「ブスだなー」

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    201 :

    >>200
    留守電の内容が全てを語ってるじゃね?

    202 :

    >>200
    最初
    元P「卯月はいい子だなぁ。みんなの笑顔のために頑張れるなんて!」


    →好かれる
    元P「仕事も順調だな……よし、これからだ!」(お互い気づいてない)


    →告白
    元P「…卯月は好きだけどこれはダメだろ。断っても受けてもアイドル卯月が死ぬ」

    元P「なら失踪して嫌われればいいのか!」


    →いつかの未来
    元P「いいアイドルになったんだな。よかったよ」


    ……仕事とか大丈夫かねこの元P

    203 :


    向こうが原因で会社辞めたのに連日執拗に電話かけられてこういう対応ができるって赤羽根Pは聖人レベルでいい人だな

    204 :

    バネPが風評被害ならぬ不当利得を受けておる

    205 :

    >>203
    文盲乙

    206 :

    さよならだと…

    207 :

    >>203
    スレ間違えてますよ

    208 :

    >>203の目か脳がヤバイ…良い病院に案内するから、逝こうな

    209 :

    おもんないで、君ら

    210 :

    関西弁やめろ気持ち悪い

    211 :

    せやな

    212 :

    スルーすりゃいいことに絡むやつがつまらないのはまあ事実

    213 :

    と、スルーできてない人がなんか言ってますよ

    214 :

    こういう流れで突っかかるやつってみんなスルーできてないよな
    もちろん俺も

    215 :

    そうだバネPじゃなくて浅にいPなら良かったんだよ(困惑)

    216 :

    更新されてると思って来たら…

    218 :

    やっぱり春香さんが1番ですね!

    219 :

    ご飯食べてきますね

    220 :






    ちゃんみお立志前夜




    221 :

    未央(やば!あいつどこからか帰ってきたみたい!どうしよ!とりあえず隠れなきゃ!)

    ツクエノシター

    P「ふぅ。よくもまあこんなに資料があるもんだ。流石というかなんというか」

    未央(ドキドキ)

    P「…ん?まいいか。お湯でも沸かすか」 アオイートリー

    未央(ブフッ!)

    P「おいブス、顔を俺に見せない努力は見上げたもんだが俺はまだ帰る予定はない。ずっと隠れてるつもりか」

    未央(えっ、ばれてる!?)

    P「早く出てこい本田」

    222 = 99 :

    未央「…なんでばれたかなー」

    P「香水の匂いで誰かがいたのがわかる。柑橘系だから本田だろうと思っただけだ。難しい話じゃない」

    未央「気持ち悪いねぇ」

    P「匂いには敏感でな。得意先のプロデューサーさんが香水を変えたらそこから話を広げる。
    業界で生き残っていくための技術だ」

    未央「必要あるの?」

    P「話すということは何よりも大切なことだ。話すから相手がわかる。
    話すから相手を信頼できるかどうかがわかる。話すから伝わる。そのきっかけを作るのに命を懸ける。
    それがプロデューサーだ」

    未央「…じゃあ私たちにきついことを言うのもプロデューサーだから?」

    P「いや、それは思ったことをただ口に出しているだけだ。他意はない」

    未央「最悪だねー。ちょっとは遠慮とか配慮とか覚えた方がいいんじゃない?特に多感なお年頃の女の子に対してはさあ」

    P「誰に対しても俺は思ったことを口にする。そうすることが一番だといつも思っている」

    未央「…」

    223 = 99 :

    P「我慢した言葉は心に残って積もる。積もった言葉は心の中で徐々に腐っていく。
    腐っていった言葉は自分を少しずつ蝕んでいく。
    そしていつの間にか言いたい言葉がなんだったかわからなくなってしまう。
    言葉は生ものだからな。どんどん腐っていく。それが肥やしになることもある。
    ただ、多くはいい結果には結びつかんがな」

    未央「…私は」

    P「言いたいことがあるなら言ったらいい。本田が、プロデューサーが辞めてからいままでの間に言いたかった言葉。
    まだ言葉が腐ってないなら、形が残っているなら聞いてやる」


    私は、私の言いたかった言葉はなんだろう。私が二人に言いたかった言葉は。
    みんなに、私自身に言いたかった言葉はなんだろう。



    未央「…私は、私はもっと先の世界が見てみたいんだ」



    言えなかった言葉が自分の口から漏れ出した。ずっと心にとどめていた言葉が。

    224 = 99 :

    未央「プロデューサー君が私たちに見せようとしていたアイドルとしての先の世界を目指したい。
    しまむーとしぶりんと一緒にその先の世界に行きたい!
    …でも二人はいつまでもそこにとどまって動こうとしないの。
    二人の気持ちが痛いほどわかるから私は言葉をかけられなかった。
    もっと先の世界を目指そうなんて言えなかった。でも言いたかった!
    プロデューサー君が必死になって私たちに見せようとしてたその世界に私は行きたい!
    そしたら私たちはまたプロデューサー君の前に立てると思う。
    でも駄目なんだ。私は二人が大好きだから、二人との関係が壊れちゃうのが怖い」

    P「…そうか」

    未央「うぅ…」ボロボロ

    P「少し待ってろ。紅茶入れてくる」

    未央「…うん」グスッ

    225 = 99 :

    P「熱いから気をつけて飲め」

    未央「…ありがと」

    P「今日の握手会、100点満点中3点だったという話を千川さんとした」

    未央「…低評価だね。一人1点?」

    P「いや、一人が2点であとは0.5点ずつ。その2点がお前だ」

    未央「…私?」

    P「まだまだではあるが、二人とは決定的に違う。
    お前だけは他の二人と違って、アイドルでありたいと思っている気持ちが強いように見えた。
    それは長年この業界に身を置いてきた人間の勘だから理由があるわけではないがな」

    未央「うん」

    226 = 99 :

    P「お前が俺の書いたレポートを見たかどうかは知らんが、レッスン一つ見てもお前と二人の間には大きな差がある。
    お前は歌も踊りも二人に比べればへたくそだ」

    未央「…ほんとズバッというね」

    P「隠す意味がないからな。だが二人よりも見ていて楽しかったし、聴いても飽きなかった。
    それはお前がアイドルでありたいと思っている気持ちがこもっているからだと思う。
    ま、これもこの仕事に身を置いてきた人間の勘でしかないがな」

    未央「信用できないなぁ」

    P「勘ってのは大切だ。常に意識を張り巡らせ、そのなかで引っかかる何かに対して反応する。
    鍛え抜かれた技術ともいえる。訓練で得られるものだから直感よりも信頼できるものではある」

    未央「そんなものなんだ」

    P「ああ。その勘に本田が引っかかった。小さな引っかかりや違和感かもしれんが、
    そういうものを俺は大事にして今まで来た。ま、本当は色々あるんだが今の言葉で繋がった」

    未央「繋がった?」

    227 = 99 :

    P「ニュージェネレーションとして今まで売り出してはいたものの、中身はばらばら。
    ただの仲良しおままごとユニットだ。お前が周りに合わせてお前自身を腐らせてしまっている。
    このまま続けていけばお前がまず潰れる。そしたらもう終わりだ。島村が先か渋谷が先か」

    未央「…」

    P「お前、ギリギリだったんだな」

    まだ数日しか一緒にいないのに私が感じていたことも、私自身のことも隅々まで見透かしている。
    この人は見ていてくれている。あの人みたいに。
    日数なんて関係なく、この人は私たちを真剣に見つめていてくれていたんだ。
    そんなことを考えていたら涙が止まらなくなった。

    P「ギリギリのところだったならよかったとしよう。崩れてないならどうとでもなる。間に合ってよかった」

    そういうとこの人は頭を撫でてくれた。大きくて暖かい感触が心を包み込む。
    言えなかった言葉と共に、吐きだせなかった気持ちがあふれ出た。

    228 = 99 :

    未央「…私は二人に言えるかな」グス

    P「知らん。言うのは俺じゃない。お前だ」

    未央「ほんと優しくないんだね」

    P「必要であれば優しくする。お前の口からお前が言わなければ何の意味も持たない。
    俺があいつらに言ったとしても、それは違う言葉になってしまう。お前が言いたいか言いたくないか、それだけだ」

    未央「…うん」

    P「言いやすい環境を作ることぐらいは手伝ってやる。プロデューサーだからな」

    未央「そんなとこだけプロデューサー面?」

    P「あとはお前次第だ。本田未央がこれからどうしていきたいのか、どうなりたいのか」

    未央「…私、頑張るよ」

    P「ああ」

    229 = 99 :

    トカチツクチテー

    未央「あ、携帯」

    P「携帯取りに来たんだろ。さっきからずっと鳴ってて五月蠅かったぞ」

    未央「ってやば、もうこんな時間じゃん!」

    P「お前のせいで今日は仕事が何一つ進まなかった。罰としてコップ洗っとけ」

    未央「えー」

    P「洗い終わったら途中まで送ってやる。さっさと済ませろ」

    未央「はーい」スタコラ

    P(…)

    230 = 99 :

    未央「へぇー、バイク通勤なんだ」

    P「楽しいからな。メットかぶったか?」

    未央「あい!」

    P「しっかり掴まってろ」

    未央「あい!」



    ブロロロロロロロロロロ



    未央「結局家まで。ありがと」

    P「家の側だからついでだ、ついで」

    231 = 99 :

    未央「…あのさ」

    P「あ?」

    未央「しまむーもしぶりんも、前プロデューサーが大好きだったんだ。
    だから今までアイドルとしてCGプロにいて、ニュージェネレーションとして活動してきたんだと思う」

    P「お前は好きじゃなかったのか?」

    未央「んー、どうなんだろう。それこそ言葉が腐っちゃったのかな。結局彼に私は何も言えなかったし。
    特にしまむーのアタックがすごくてさ、とても言えるような雰囲気じゃなかったんだと思う」

    P「…そうか」

    未央「でも言えなくてよかったのかなって思うよ。言ってたら私がきっと彼のことを引きずってたと思う。
    結果的に良かった例なのかもしれないね」

    P「結果論だが、そうなってよかったな」

    未央「うん。でも今度はちゃんと言うようにする」

    頭を下げてお願いするしか私には出来ないけれど。

    232 = 99 :

    未央「私だけじゃなくて、しまむーもしぶりんも支えてあげてください。
    私は二人と一緒がいいんだ。一緒に苦労して、一緒に笑いあった二人だから。絶対一緒に行きたいんだ」

    P「約束はできん」

    未央「…」

    P「そればっかりは俺じゃなくてあいつらが決めることだ」

    未央「…それでも!」

    P「俺は誰も見捨てない。それだけは約束しよう。あいつらが本当にアイドルになりたいと思えるように尽力する。
    そしてあいつらがアイドルとして生きていきたいと思うなら、俺はそれに対して全力で応える。それでいいか?」

    未央「うん!約束だよ!」

    P「ああ」

    未央「えへへ♪それじゃあおやすみ、プロデューサー君!」ダッシュ

    P「うるさいやっちゃ」ポリポリ

    233 = 99 :






    P「ニュージェネレーションの活動を休止する。これは俺だけでなく社長の判断でもある」





    ちゃんみお立志前夜終わり

    234 = 99 :

    彼が灰色の世界から、煌めき輝く世界に連れ出してくれた。

    綺麗なドレス、煌びやかなアクセサリー、私をどこまでも運んでくれるガラスの靴。

    私の日常は彼のかけてくれた魔法で一変した。

    鳴り響く歓声、鳴り止まないアンコール、胸の高鳴り。

    私は彼の魔法があればどこまでもいける。そう思っていた。

    235 = 99 :

    私の魔法は12時を告げる前に解けた。

    私はまた灰色の世界に戻される。

    綺麗なドレスと、煌びやかなアクセサリー、ガラスの靴を身に付けたまま。

    私はシンデレラに憧れていただけの、綺麗な格好をして、煌びやかに見せかけていた偽物の人形。

    私はアイドルなんかじゃない。綺麗になれる魔法をかけられた醜い人形。

    輝く世界に心躍らせ、そして輝く世界に捨てられた、二度と輝くことのできない灰かぶり。

    236 = 99 :

    私の朝は早い。

    5時半に起床して、6時にハナコと散歩。公園でランニングとストレッチ。7時半には家に戻ってシャワーと朝食。
    学校に行ける時は学校の準備、仕事の時はもう少し早く支度を済ませて出発。

    レッスンだけの日は早くスタジオに入って入念にストレッチ。
    過去の自分の映像を見てどこがいけなかったかをチェック。
    卯月や未央のいいところを探して真似してみる。

    レッスンが終わるとトレーナーさんと反省すべき点について話し合い、
    その日のレッスンの映像を見て問題のある動きをチェックして直す。

    喉のケアも忘れず、マスクの着用、のど飴の携帯、なるべく喉に負担が無いようなものを食べる。

    家に帰ればハナコの散歩、学校の宿題、友達と遊んだり、卯月や未央とメールや電話、
    筋力トレーニングをして、ストレッチをして暖かくして就寝。

    こんな生活を、プロデューサーが辞めてから続いている。

    237 = 99 :

    辛いと思ったことはない。足りないことだらけで、時間が24時間じゃ足りない。

    私はいつも私と戦っている。理想の私はもっと艶やかにステップを踏んでいて、もっと伸びやかに歌う。

    どれだけ求めても、魔法にかかっていた時の私にはなれない。

    プロデューサー、今日はどうだったかな、私大丈夫だったかな?

    238 = 99 :

    プロデューサーは仕事が大好きだった。

    誰よりも早く事務所に来て、誰よりも遅く帰る。

    営業、レッスン、資料作成、ありとあらゆることを嬉々としてこなしていた。

    ファンレターが初めて事務所に届いたとき、パーティーをしようと大はしゃぎして、
    社長とちひろさんになだめられていたのを今でも忘れない。

    私たちが活躍することを何よりも喜び、失敗すれば一緒になって落ち込んで、
    いつも私たちのことを考えていてくれた。

    だから、そんなプロデューサーが私たちに何の言葉もなしに辞めるとは想像もつかなかった。
    それがどれほど私に、私たちにとって衝撃的だったか理解できるだろうか。

    239 = 99 :

    プロデューサーはいつも私に、


    「大丈夫、凛は立派なアイドルだ」


    と言ってくれていた。そんなことないよ。
    私は卯月よりも可愛くないし、未央みたいに明るく出来ない。そんなのがアイドルでいいと思えない。

    でも、そんな何気ない言葉が私をアイドルにしてくれていた。

    そんな彼にスカウトされた私は、彼がそばにいればアイドルでいられると思った。

    240 = 99 :

    プロデューサーが私にかけた魔法は、
    今でも私の中に、私の理想となって存在している。

    綺麗なドレスを着て、煌びやかなアクセサリーを付けて、ガラスの靴を履いた私が。

    プロデューサーがいなくなった今、彼が作った仕事が、
    彼が目指した理想のアイドルを目指すことだけが、私をアイドルにしてくれる唯一の理由だった。

    241 = 99 :

    プロデューサーが辞めてから、新しい人が来るたびに私は私を確認した。

    これでいいの?

    もっとこうした方がアイドルらしくない?

    このステップはどう?こんな風に歌うのはどうだろう。

    初めは丁寧に話してくれたが、だんだんと言葉が少なくなり、
    最終的に私が来る度に嫌な顔をするようになった。

    なんで私の言葉を聞いてくれないの?私はアイドルでいいの?

    そんな私に対して彼らは魔法ををかけてくれなかった。

    彼らは私を見ようとしてくれず、仕事というレンズを通してしか、渋谷凛という人間を見てくれなかった。

    242 = 99 :

    P「思った以上に面倒くさいな。こりゃ前プロデューサーもお前らのことを見放すわけだ」

    …見放す?どういうこと?こいつは何かを知っているの?絶対聞き出してやる。

    243 = 99 :

    握手会の日、あいつは私に怒った。
    でも私にとってはそれが私のアイドルでいる理由で、それ以外にアイドルでいられる理由が無い。

    P「お前らを支えてくれてるのはなんだ、前プロデューサーか!違うだろ!
    今さっきまで目の前にいたファンの一人一人だろうが!!」

    私を支えてくれるのがファン?プロデューサーが私を支えて、
    私に魔法をかけてくれてアイドルにしてくれたんじゃないの?

    じっと目の前のファンを見つめる。

    恥ずかしそうな顔をしている。

    こんな私に笑顔を向けている。

    温かい言葉をかけてくれる。

    考えとは裏腹に、懐かしい胸の高鳴りを感じる。

    これはなんだろう。

    244 = 99 :

    なんで未央はそんなすんなりニュージェネレーションの活動休止を受け入れられたの?

    それは私がアイドルである理由を奪うことになるんだよ?それが未央にはわかんないの?

    思い出の中で生きてる?違う、私にとってプロデューサーがアイドルである理由なんだ。

    それがなかったら、私なんかあいつが言うとおりただの何もないブスだよ。

    プロデューサーのやってきた事を否定すること、それはアイドルである私を否定するのと同じ。

    未央は私なんかどうでもいいんだ。

    未央なんか!



    バシン!




    245 = 99 :

    ???「キミが渋谷凛だな」

    「はい」

    M「今日からしばらくの間君のレッスンを担当するPの友人Mだ。よろしく頼む」

    「よろしくお願いします」

    M「うむ、Pから色々聞いてはいるが、実際に見た方が早い。
    キミが一番得意としているダンス、その次に歌を見せてもらおう」

    「はい」

    この人にあいつは何を話しているんだろう。どうせブスだなんだと言っているんだろう。

    この人がどんな人かは知らないが、私はプロデューサーが魔法をかけた理想の渋谷凛を目指すだけだ。

    246 = 99 :

    M「うむ、なかなかいい筋をしているな」

    「どうも」

    M「しかしまあ、いい筋どまりだな。なんてことはない。私ならもっとうまく出来るな」

    そういうとMさんは私のダンスを完璧に踊り切った。
    これはもう同じダンスとは言えない。全くの別物。魅入ってしまう。艶やかで、伸びやかで。

    M「ざっとこんなものさ。これはレッスンの賜物だ。
    しっかりと技術ときついトレーニングを積めば、これぐらいのダンスなんてなんてことない」

    この人についていけばきっとあの時の渋谷凛になれるかもしれない。

    247 = 99 :

    M「ただな、私はここまで止まりの人間だ。技術をいくらつけようとも、決して届かない頂きがある。
    君はそこを目指す気持ちがあるか?」

    決して届かない頂。それはきっと私の目指す渋谷凛だろう。

    「はい、あります」

    M「そうか。厳しいレッスンになると思うが、頑張ってくれたまえ」

    「はい」

    どんな辛いレッスンだって耐え抜く自信がある。

    目指すべき渋谷凛に届いたら、私はきっと本物のシンデレラになれるんだと思う。

    248 = 99 :

    そんな風に思えたのは最初だけで、
    これまでで受けたレッスンの中で最も辛く、今にも逃げ出しそうだ。

    でも逃げるわけにはいかない。

    プロデューサーが目指した渋谷凛に近づくため。

    そしてあいつからプロデューサーが私たちを見放した理由を聞きだすまでは、なんとしても耐え抜いて見せる。

    249 = 99 :

    久しぶりに卯月と未央とレッスン。

    未央とはあれ以来あまり良い雰囲気ではない。もちろん一方的にだ。

    未央はいつも通り明るくて、卯月や私を心配してくれる。

    でも私はそっけなく、適当にあしらってしまう。

    それでも未央は私を気にかけてくれる。

    どうしてそんなに優しいんだろう。

    平気でビンタするような女だよ?

    250 = 99 :

    あれ?未央が遠くにいる?

    追いつけない。そんなはずはない。

    毎日吐いて、体中が悲鳴を上げるほどのレッスンを受けてるのに、未央の裾さえ触ることが出来ない。

    何か違う。技術や体力の問題ではない。

    もっと違う何かが私と未央の間にある。

    決定的な溝。


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