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元スレ八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」
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残しておけば>>1が番外編的なものを投下してくれると期待しておく
乙乙! 次の投下がこのスレか次スレかは分からんが、とりあえず楽しみにしてるぜ
番外編! 番外編を投下するよ!
先に言いますと、主役は二代目シンデレラガールです!
先に言いますと、主役は二代目シンデレラガールです!
中二病。
友人によると私はそういった病にかかっているらしい。
病と言っても別に病気とかそういう類いのものではなく、思春期にありがちなちょっと背伸びした振る舞い。
そういったものを指すらしい。
しかしその中でも私は特殊な分類に分けられるようで。
邪気眼系、というらしい。
意味はよく知らないけど……フフ、中々良い響きね。
……今のがそうなのかな。
蘭子「…………カッコいいなら、それで良いと思うけどなぁ」
私の呟きに、答える者はいない。
でも、お母さんのご飯が出来たという声は聞こえた。
*
友達「おはようー」
蘭子「煩わしい太陽ね(トモちゃんおはよう!)」
友達「……」
いつも通りに登校し、いつも通りに教室に入って挨拶する。
うん! 今日も一日頑張ろー!
蘭子「今宵は血が疼く……私の真の能力を見せる時が来たようね(今日テストだねー、頑張らなくちゃ)」
友達「……ふんッ!」マカチョップ!
蘭子「ソウルっ!?(痛いっ!?)」
いつもの朝のやり取りをしていると思ったら、いきなり教科書の角を頭頂部に振り下ろしてくるトモちゃん。か、角は本当にヤバイよ……
蘭子「うう……痛いよトモちゃん……」さすりさすり
友達「それはこっちの台詞よ。色んな意味で痛いわ」
やけにイライラした様子で言うトモちゃん。
ど、どうしたんだろう。そんなに今日のテストが不安なのかな?
蘭子「……フッ、安心せよ我が下僕よ。呪文の事なら私が…(大丈夫だよ! 国語なら私得意だから教えてあげ…)」
友達「ふんぬッ!!」脳天直撃死神チョップ!!
蘭子「イーターッ!?(痛いッ!?)」
今度は直接手刀を振り下ろされちゃった。
でも何故かさっきより痛い気がする……なんでだろう。
蘭子「うう……さっきからどうしたのトモちゃん?」さすりさすり
友達「だからそりゃこっちの台詞だってば。その中二言葉止めてよね」ハァ…
蘭子「うっ…」
友達「あんた可愛いから許されてるけど、それでブッサイクだったら殴ってるわよ?」
蘭子「もう殴ってるよ……」
ダメだ……あの痛みを味わうと迂闊に堕天使形態(※中二モードの事。蘭子ちゃん命名)になれないよ。
友達「それと、その眼帯」
蘭子「え? 変かな?」
友達「目悪いの?」
蘭子「……」
友達「……」
蘭子「……ククク、我が邪王真眼を見せる時が……あ、ごめんなさい嘘です嘘ですだからお願いだから振りかぶらないで!」
トモちゃんが怖かったので仕方なく眼帯は取りました(震え声)。
友達「ホントなら、その腕に巻いてある包帯も剥ぎ取りたいところだけど…」
蘭子「……ッ!」キッ
友達「そんな親の敵を見るような目で見なくてもいいじゃない。……分かったわよ、それは見逃してあげる」
蘭子「トモちゃん……!」キラキラ
先生「どうした神崎ー、腕、怪我でもしたかー」(※HR中)
蘭子「~~ッ!」カァァ
友達「~~ッ!!」(笑いを堪えている)
次の休み時間、私は包帯を取りました。
蘭子「は、恥ずかしかった……」
友達「だから言ったじゃない。これに懲りたら、もうそんな真似しない事ね」
蘭子「……」
やっぱり私はカッコいいと思っても、他の人は気持ち悪がっちゃうのかな。
トモちゃんも、別に私に悪気があるわけじゃない。
むしろ心配してるからこそ、止めるよう言ってくれているんだろう。
…………でも……なぁ。
テストは、あまり集中出来なかった。
*
蘭子「何度も僕ら~♪ 高く星追いかけて~♪」
紅蓮の道を往き、我が理想郷へと羽ばたこう(夕日の中、私の家へと帰宅しています)。
……やっぱり、心の中じゃつまんないな。
でも口にしたら、きっと周りの人に白い目で見られる。トモちゃんが言っていたように、変な人だと思われる。それは、嫌だ。
けど、なぁ……
ついつい気持ちが暗い方に行っちゃうな。
こういう時は、歌って気分を晴らすのが一番だよね!
(※蘭子ちゃんは天然だから、歌いながら帰ってる時点で変な人だと思われる事に気づいていません)
そう言えば、今日はM○テで貴音さんが歌うんだった! 帰って録画しないと!
……アイドルは良いなぁ、自分を思いっきり出す事が出来て…
蘭子「信じてr……ん?」
少しだけ早足で歩いていると、交差点である物に目が止まる。
物というか、者だったけど。
それは私より少し年上だろう男子学生の二人組で、何と言うか、目立っていた。
「るふんるふん! 八幡、中々の戦果だったな! ここまで来たかいがあったというものだ!」
「ここで広げんじゃねーよ、周りの目が痛いだろうが。つか、俺は偶々居合わせただけだ。付き添いみたいに言うのやめてくんない?」
一人は恰幅の良い眼鏡の男子で、学校の制服の上に何故かコートを羽織っている。そしてその両手にはいっぱいの紙袋。プリントされているイラストを見ても分かるけど、正にその筋の人だった。
……でも、実は私もそこのお店の常連だったりする。
だ、だって心引かれるものがたくさんあるんだもん!
そしてもう一人は、同じ高校の制服を来ている標準的な体格の男子。顔は……か、カッコいい方だと思う。
特にその目。全てを威圧し、達観しているようなその瞳は、邪王真眼を持つ私を多いに引きつけて……はっ! もしや彼の者がダークフレイm(ry
と私が妄想に陥りそうにしていると、隣で信号を待っている女子高生から声が聞こえてきた。
「やだーちょっと見てよ、あれがオタクってやつ?」クスクス
「ホント、マジきもいんだけど」ケラケラ
蘭子「……っ!」
それはほとんど隠す気のない、陰口とも言えない悪口。
この距離だ。あの人たちにも勿論聞こえているだろう。
……何でかな。
私が言われてるわけじゃないのに、胸が、痛い。
思わずその場から去りたい衝動に駆られながら、二人の男子を恐る恐る見る。
すると思った通りか、眼鏡の男子は冷や汗を流しながら居心地悪そうにしている。
当たり前だ。私だって、同じ状況だったらそうなるだろう。
むしろ、泣きながら逃げるかもしれない。
けれど、もう一人の男子は……何も変わっていなかった。
もしかして聞こえてなかったんじゃ、と私が考えていたら、その男子は動いた。
眼鏡の男子が持っている袋と同じ、自分の持っている袋(ただし数は圧倒的に少ない)を、おもむろに開き始める。
取り出したのは、一冊の本。大きさ的にたぶん漫画かな。
すると、彼は突然切り出した。
「やっぱ、ゆのっち一択だよな。何あの笑顔、眩し過ぎてもはや見れないぜ。宮子との絡みとか微笑ましくて微笑ましくて、この間呼んでたら小町にキモイって言われちまったよ。そんな顔緩んでたんかね」
「八幡……?」
「お前はどーよ材木座。あれか。大穴で吉野家先生か」
「……ふっ、愚問だな。我はもちろん、なずな殿だ!!」
「予想通り過ぎてきめぇ!」
いきなり漫画トークが始まる。
その会話はどんどん熱を帯びていき、いつの間にやらお互い掴み掛からんばかりの熱弁になっていた。
でも、私にはそんな二人が凄く楽しそうに見えた。
羨ましいくらいに。
「うわ、なにアイツら急に……」
「……キモっ、早くいこ?」
先程の女子高生は、あからさまに引いた様子で去って行く。
よく見ると、周りにいた他の人たちもいつの間にかいなくなっている。
これが、世間の風当たりってやつなのね……
「……ふう、あーあまた黒歴史を増やしちまった…」
見ると、先程の男子が本当に疲れたといった様子でため息を吐いている。
まさか、演技……?
……いや、それはない。
私には分かる。さっきのは本音だった(同類の勘)。
「む? どうした八幡。もっと我とKRコミックスについて語り合おうではないか」
「いやいいから。俺は帰って漫画と一対一で語り合うから。ゆのっちがひだまり荘で待ってくれてるから」
やっぱり本音みたいだった。
「……まぁけど、その方がお前らしいわ」
「八幡……まさか貴様……」
「オタク上等くらいがお前には丁度いい。そっちの方がまだウジウジしてるよかマシだ」
要はあの男の子は、眼鏡の男子に発破をかけたのだろう。
オタクなら、もっと、堂々としてろと。
そういう意味だったのだろう。
「……くくく、流石は我が半身。我の事なら全てお見通しというわけか」
「いや違うから。その一心同体みたいな言い方気持ち悪いからやめてくんない」
そしてあの眼鏡の男子からは同じ匂いを感じる……!
……そっか、端から見るとあんな風なんだ私。
「しかしなハチえもん。女子にああいう事を言われると、どうしてもな。最悪泣いちゃうぞ我」
「まぁ気持ちは分かるがな……俺だってそうだ」
心底同意したくないといった様子の彼。
「けど、今は別に周りなんてどうでもいい。好きなもんくらい、好きって言いたいからな」
蘭子「っ!」
「周りの目ぇ見て、周りの顔色伺って、その上好きなものまで犠牲にして、そんなのは……俺は真っ平だ」
その言葉は、深く深く、私の中に突き刺さった。
好きなものを、自分を隠して、それで、本当に胸を張れるの?
私は……
「うむ……そうだな。それでこそ我の相棒! 剣豪将軍義輝の相棒だ!!」
「いやそういうのはいいから。ぶっちゃけそれは本当にキモイ」
わいわいと騒がしく、その二人は去っていった。
堂々と、自分を偽らないその姿がカッコよくて。
私はーー
蘭子「クックック、我が眷属よ、闇に飲まれよ!!(トモちゃん、テスト勉強お疲れさま!)」
(※ノーマルの特訓前の格好。もちろん傘もさしてるよ)
友達「悪化したッ!!」
その後なんやかんやあり、トモちゃんは渋々ながらも私のこの病を黙認してくれた。
「見ている分には面白いしね」って言っていたけれど、せめてツッコミはもう少し優しくしてほしいかな。
けどもちろん、快く思わない人たちもいる。
親は宇宙人でも見るような目で見てくるし、外を出歩けば異端扱い。
担任の先生には泣かれちゃったりもした。……さすがに迷惑かけ過ぎました。
でも、私はやめるつもりはない。
私が好きで、カッコいいと思って、やっている事だから。
中二病は、きっと私の青春なのだ。
だからきっと、まちがってなどいない。
そう胸を張って、今は言える。
……あの人に、また会ってお礼を言いたいな。
「ちょっとそこのキミ……ティンときた!」
蘭子「はい?」
その後彼と彼女が事務所で再び出会う事になるのは、また別のお話。
蘭子「やはり私の青春模様はまちがっていない。」
おわり
つーわけで番外編でした! 蘭子ちゃんまた出番あるかな。どうしよう。
あとこのスレは今度こそ埋めてもらってOKです!
あとこのスレは今度こそ埋めてもらってOKです!
>>1乙
流石八幡、材木座まで助けて上げるとか優しいにも程がある
流石八幡、材木座まで助けて上げるとか優しいにも程がある
余談ながらモバマスのゲーム内には女子寮を設立できる機能がある
それとあくまで出身地であって現住所とは限らない。実際に静岡生まれな関西弁の子が居たりする
更に余談、このSSをきっかけにはまち原作買って読んだらまぁまぁ眼鏡どうぞの一文があってくそ吹いた
他にも課金だのスーパーレアだのソシャゲまでパロってるとは……
それとあくまで出身地であって現住所とは限らない。実際に静岡生まれな関西弁の子が居たりする
更に余談、このSSをきっかけにはまち原作買って読んだらまぁまぁ眼鏡どうぞの一文があってくそ吹いた
他にも課金だのスーパーレアだのソシャゲまでパロってるとは……
いろんなキャラが絡むのはいいことだけど凛ちゃん掘り下げ回もやってください!
今まで見たssの中で一番蘭子ちゃんが丁寧に書かれてたような気がする
てかこの蘭子ちゃん中二恋絶対好きだろwwww
てかこの蘭子ちゃん中二恋絶対好きだろwwww
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