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元スレ八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」
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まぁ、投下できても後一回くらいだろうからな。でもまぁ、一応今のところは雑談控えようぜ……人のこと言えないか……
>>1に聞きたいんだけど次スレは自分で建てる?埋まったら誰かに任せる?
次投下したら次スレいるっぽいし誘導とかもあるから確認しておきたい。
次投下したら次スレいるっぽいし誘導とかもあるから確認しておきたい。
ありがとうございます!
投下は出来れば明日…明後日かな? になると思います。
投下は出来れば明日…明後日かな? になると思います。
>>547
ちゃんとしろ
ちゃんとしろ
正直ちゃんみおには特に興味を抱いていなかった。けど特訓前の水着のちゃんみおの笑顔には、心を奪われたと言わざるを得ない。
あと島村さんそれで大丈夫なのかオイってなったし、凛ちゃんのビキニには、もう何と言うか、辛抱たまりません。
まぁ要はあれですね。……海編、書きたいなぁ。
そんなわけで1時頃から投下します。
あと島村さんそれで大丈夫なのかオイってなったし、凛ちゃんのビキニには、もう何と言うか、辛抱たまりません。
まぁ要はあれですね。……海編、書きたいなぁ。
そんなわけで1時頃から投下します。
*
神谷奈緒。
それが今回奉仕部、及びデレプロ支部へと訪ねてきた依頼人である。
シンデレラプロダクションに所属しているアイドルであり、我が総武高校に在学している学生でもある。学年は二年。つまり同い年だ。
正直に言うと見覚えは皆無なのだが、そこは俺。ぶっちゃけ同じクラスでも覚えていない自信がある。
まぁもっとも、それは向こうにしてみても言える事だがな。俺の事など知らないだろうし、仮に知っていたとしても、こんなぼっちの事など気にも留めないだろう。
そんな彼女の依頼。それはーー
八幡「北条加蓮っつう子の臨時プロデュース……って事でいいのか?」
奈緒「……」コク
奉仕部の部室で、俺の問いに頷く神谷。
何故かは知らんが、妙に緊張している風に見える。
まぁ、面識の無い奴ら三人に囲まれればそうもなるか。
今俺たちは奉仕部の部室にて依頼内容を聞いている。
いつもの定位置に座る雪ノ下に由比ヶ浜。
少し離れた位置に座る俺。
そして向かい会うように更に少し離れた位置に座る神谷……といった具合だ。
ちなみに平塚先生は紹介するだけして出て行った。「後は若い者同士に任せるよ」なんて言っていたが、それを言われなきゃいけないのは先生じゃ(ry ※その後俺は鉄拳制裁を喰らいました。
しかし、こうして奉仕部にいるのも久しぶりだな。
正直、懐かしさを感じずにはいられない。
そうか……よく考えたら俺一ヶ月近くプロデューサーやってたんだな。時の流れは速い。
思わず感慨に耽りたくなったが、今は依頼を聞いている最中だ。雪ノ下に久方ぶりに罵られるのも嫌だからな。集中集中。
……そうは思っているのだが、どうも落ち着かん。その理由はーー
由比ヶ浜「……」ちらっちらっ
こいつだ。
八幡「……おい」
由比ヶ浜「えっ!? な、何? どうかした?」
八幡「それはこっちの台詞だ。さっきから何チラチラ見てんだよ」
由比ヶ浜「なっ…! ち、チラチラなんて見てないし! ヒッキー自意識過剰過ぎ!」
どもっていたかと思うと、急に顔を赤くして反論してくる由比ヶ浜。
おーおーそりゃどうもすいませんねぇ。こちとら勘違いをさせたら右に出る者はいない青春を送ってきたんでな。しかしもう騙されない。騙されないったら騙されない。再確認させてくれてありがとう!
しかし怒鳴り返してきたかと思ったら、今度は一転モジモジし始める。相変わらず表情が忙しい奴だ。それと、そのスカートの裾をいじいじするのを止めて頂きたい。今度は俺がチラチラ見ちゃう。
由比ヶ浜「た、ただちょっと、スーツ姿なのが珍しいなーって、に、似合ってる、とも思ったり思わなかったり……」モジモジ
どっちなんだよ。
確かに最近着慣れてはきたが、ぶっちゃけウチの高校ブレザーだし、そんな変わんなくないか?
……まぁ、嬉しくないこともないが。危うく騙されちゃう所だったぜ。早いなおい。
俺が気恥ずかしさを紛らわせるように目を逸らすと、今度は雪ノ下と目が合った。
雪ノ下「そうね。確かにどうせあなたがスーツを着ても、如何わしいセールスマンにしか見えないと思っていたけど……中々様になっているわね。関心したわ」
お前はお前で素直に褒める事は出来んのか。
けどまぁ、一応受け取っておこう。
その目を逸らしながら言う様子だけで、何となく察したからな。
奈緒「……なぁ、本題に戻ってもいいか?」
とここで呆れた声音の神谷が入ってくる。おほん。……気を取り直すとしよう(キリッ)。
八幡「んんッ! ……まぁ臨時プロデュースしてほしいってのは分かった。けど、一つ確認しておきたい」
奈緒「確認?」
八幡「ああ。なんでその依頼を、お前がしてきたのかって事だ」
こういった臨時プロデュースの依頼であれば、普通は本人がしてくるものだ。もしくは、何か別の事情があってひちろさんに頼まれる、とかな。
今にして思えば、輝子の時が後者だったのだろう。ずっとデスクの下にいた輝子を見かねて、デレプロ支部への依頼として俺に話を通した、と。そんな感じか。
しかし今回はそのどちらでもない。
同じプロダクションに所属している他のアイドルからの依頼。
自分ではなく、他のアイドルをプロデュースしてほしい。
その理由はなんだ?
奈緒「……加蓮とは、友達なんだ」
ぼつりと言葉を零し始める神谷。
友達。その単語に、自然と眉をひそめてしまう自分がいる。
奈緒「いや違うな。加蓮と……凛と、あたしたち三人は友達なんだ」
八幡「凛と?」
奈緒「うん……凛から何か聞いてないか?」
何かって言われても、あいつの交友関係なんて特には……
八幡「……あ」
そう言えば、確かに何か言っていたよう、な?
それも、かなり始めの頃に。
八幡「…………あー……お前、千葉出身?」
奈緒「? この高校に通ってるんだから当たり前だろ?」
何を言っているんだコイツは? という表情で見てくる神谷。
まさにその通りである。
そっか、凛が言ってた千葉出身の仲の良いアイドルって神谷の事だったのか。そういや、今にして思えば北条の事もなんか言ってたような気もする。わ、忘れてたわけじゃないよ?
雪ノ下「その様子じゃ、渋谷さんには何かしら聞いていたようね……」
由比ヶ浜「ヒッキー、忘れてたんだ……」
忘れてました。
ジトーっという音が聞こえてきそうな目線を俺に向けてくる女子二人。いやだってそれ聞いたの凛に初めて会った時よ? こっちだっていっぱいいっぱいだったんだから。
八幡「た、確かに仲が良い~って感じの事は聞いたが、それだけだ。詳しい事情は知らん」
我ながら苦し紛れだが、これは本当にそうなのだから仕方ない。
雪ノ下「まぁ比企谷くんのお粗末な記憶力は今更だから仕方ないとして」
息を吐くように暴言を吐く雪ノ下。
これを聞くと、帰ってきたんだなぁと実感するから不思議である。いや別に変態じゃないからね。
雪ノ下「けれどその様子じゃ、ただお友達だからお願いしているってわけではなさそうね」
雪ノ下がそう言うと、神谷は苦虫を噛み潰したような表情をする。
確かに何か事情が無ければ、こんな顔はしないだろう。
その表情に、既視感を覚える。
奈緒「……加蓮は、昔身体が弱かったんだ」
八幡「身体が弱かった?」
奈緒「うん……それでも、命に関わる程じゃないらしい。今では普通に生活出来てるし、普通の女子高生だ。けど……」
由比ヶ浜「けど?」
奈緒「身体が弱かった事もあって、あまり体力に自信が無いみたいなんだ。だからレッスンについてくるのも大変で、最近体調を崩してさ……」
痛ましい表情で話す神谷。きっと本当にその北条の事を心配しているのだろう。
そんな神谷の様子を見て、ふと、その表情が重なる。
今朝の、凛の顔を思い出した。
『加蓮と……凛と、あたしたち三人は友達なんだ』
……そうか、あいつの言ってたお願いって、そういう事か。
奈緒「大事はないみたいなんだけど、少しの間入院って事になって……それであいつ、随分落ち込んでるみたいなんだよ。折角、アイドルになれたのにって……もう、辞めちゃおうかなって言ってた」
由比ヶ浜「そんな……」
八幡「……」
奈緒「だから、あんたに頼みにきたんだ。臨時プロデュースしてくれれば、加蓮も、アイドルを辞めずに頑張れるんじゃないかって……!」
神谷の言いたい事は分かった。
このまま大切な友人が夢を諦めるのを、見過ごせないのだろう。
それはきっと本当の思いやりで、正しい考えなのだろう。
ならば、それを聞いて俺はどうする?
俺は、どうしたい?
雪ノ下「これが奉仕部への依頼でないのなら、私は深入りするべきではないと思うわね」
俺が何かを話す前に、雪ノ下が口を開く。
その言葉には、少しばかりの冷淡さが感じられた。
雪ノ下「その北条加蓮という子の事はよく知らないけれど、本人が自分の意思で決めた事なら、私はそれを尊重した方が良いと思うわ。例え、それが諦めや妥協だとしてもね」
神谷「けど……!」
雪ノ下「もちろん彼女が努力をしていないなんて言うつもりは無いわ。もしかしたら、本当に続けるのが困難な状態なのかもしれない。けれどここで辞めてしまうのようなら、所詮はその程度の気持ちという事よ」
神谷「……ッ」
由比ヶ浜「ゆきのん……」
さすがは、雪ノ下雪乃だ。
どんな事情があろうとも、彼女のかける言葉は変わらない。
上を見ない人間には、手を差し伸ばしたりは決してしない。
雪ノ下「……けれど」
しかし、雪ノ下はちゃんと言っていた。
“これが奉仕部への依頼でないのなら”、と。
雪ノ下「これは奉仕部への依頼。なら、私は手を貸しましょう。助けたりはしない。ただ、手を貸すだけ」
彼女は直接助けたりはしない。
自立を促し、自らの助かる手段と方法を教える。その手伝い。
飢えた人がいるなば、魚を与えるのではなく、魚の取り方を教える。
それが、奉仕部。
上を見ようとしている人間には、手を差し伸べる。
それが、雪ノ下雪乃だ。
由比ヶ浜「……!! ゆっきのーん♪」
雪ノ下「ちょっ……由比ヶ浜さん、離れなさい」
雪ノ下が手伝うと言ったのが余程嬉しかったのか、抱きついていく由比ヶ浜。
うむ。やはりジャパニーズ・ユリは最高だな。
由比ヶ浜「やっぱりゆきのん、優しいね」
雪ノ下「べ、別に善意で言ったわけじゃないわ。あくまで依頼を受けたから。これでもしも本人にやる気が無いのなら、私は手伝ったりしないわ」
由比ヶ浜「んふふー。分かってる分かってる♪」
雪ノ下「……何故だか、癪に障る笑い方ね」
相変わらず、雪ノ下は由比ヶ浜に弱いようだ。
そのデレのちょっとでも俺に分けてほしいものである。
すると今度は、由比ヶ浜が神谷に向けて言う。
由比ヶ浜「あたしも、手伝いたい。だって勿体無いよ! アイドルっていうのは女の子の憧れで、夢なんだから」
そんな由比ヶ浜の目には、夢見る乙女の色だけではなく、僅かばかりの羨望が見て取れた。
由比ヶ浜「それに、友達の為のお願いを断るなんて出来ないじゃん?」
しかしそれも一瞬の事で、すぐにいつもの満面の笑みになる。
きっと夢を追う彼女らが羨ましくて、だからこそ諦めてほしくないのだろう。
由比ヶ浜は、そういう奴だ。
神谷「……ありがとう」
少しだけ俯いた後に、微笑む神谷。
……うん。ギャップ萌えギャップ萌え。
雪ノ下「お礼を言うには早いわね。まだ活動どころか、この依頼を引き受けるかどうかも決まっていないのに」
とここで空気を読まない雪ノ下。
その発言にさっきまでの感動ムードも何処へやら。神谷は面食らった顔になる。
奈緒「え? でも、さっき手伝うって…」
雪ノ下「それで、どうするの比企谷くん」
八幡「は?」
今度は俺が面食らった。え、俺?
雪ノ下「総武高校の奉仕部を経由したとはいえ、内容からするとこれはあなたへの依頼よ。私たちには決定権がない」
八幡「……なるほどな。そういう意味か」
確かに結局の所、以来内容は臨時プロデュースだ。主に実行するのは俺。むしろ雪ノ下や由比ヶ浜に出番はないだろう。まさかコイツらがプロデュースするわけでもあるまいし。
八幡「けど、それなら何でこっちの奉仕部へ依頼を持って来たんだ? デレプロ支部に直接言やぁ良かったものを」
神谷「それは……」
俺が訪ねると、言いにくそうにもごもごし始める神谷。
神谷「そうしようかとも思ったんだけど……凛に、迷惑はかけたくないし」
八幡「あー……そういう事ね」
つまり、俺に担当アイドルが増える事で、凛へのプロデュースが疎かになるのを器具したってことか。
友達の為への依頼で、友達に迷惑をかけたくないと。
この分じゃ、今回の依頼の事も凛には言ってないのだろう。
北条にも、な。
八幡「でもこっちに依頼したら、結局俺が引き受けるんだから意味なくないか?」
俺が当然の疑問を口にすると、神谷は呆れたように言う。
神谷「ウチの高校の奉仕部っていう部活にプロデューサーがいる、って噂を聞いてあたしはここに来たんだ。まさか、凛のプロデューサーと同一人物だとは思わなかったんだよ」
八幡「なーる……ってちょっと待て。噂、だと?」
神谷「知らなかったのか?」
知らなかった。
つーかほとんど学校にいなかったんだから当たり前だ。
由比ヶ浜「あ、あたしは誰にも言ってないよ!?」
別に何も言ってないのに突然弁解し始める由比ヶ浜。逆に怪しいぞオイ。
雪ノ下「疑ってもいないでしょうけど、私も言っていないわ」
八幡「ああ。そこは信じてた。言う相手がいないもんな」
雪ノ下「あなたにだけは言われたくないのだけれど……」
残念。俺には小町がいるんだな! 悔しければお前も陽乃さんに言ってみろ! ……すいませんやっぱりあの人には言わないでください。大変な事になります。俺が。
由比ヶ浜「けどそれじゃあ、どうしてバレちゃったんだろうね」
八幡「ま、色々とバレる要素はあったからな。時間の問題だったんだろ」
職員室でプロデュース活動について話す俺と平塚先生。
突然登校しなくなり、スーツでうろつく学生。
目撃されて噂になるような光景はいくつもあった。それで噂が広まったとしても不思議じゃない。
まぁ平塚先生や葉山が言ったという可能性もあるが、その線は薄いだろう。
……いや、平塚先生なら割とあり得そうか。
奈緒「元々、奉仕部自体が噂みたいなもんだったけどな。平塚先生に相談してみて、始めて実在するって知ったんだ。そこからここに案内されて…」
雪ノ下「私たちが、比企谷くんの事を紹介したのよ」
これが事の顛末、ってわけか。
しかし雪ノ下たちが俺を紹介、ねぇ……
アレだ、凄く気になる。
どうせボロクソ言われていたんだろうけど、気になる。怖いもの見たさとはこの事か。
しかしそんな事よりも、今は決めなければならない事があるようだ。
奈緒「それで、引き受けて、くれるのか?」
躊躇いがちに訊いてくる神谷。
その顔を見れば、どれだけ友達の事を思っているかが分かる。
友達……か。
八幡「……俺も雪ノ下と同意見だ。依頼を聞いた以上は引き受ける。ま、北条にその意思が無いならその限りじゃないがな」
奈緒「それじゃあ……!」
八幡「ただし」
俺は神谷の目を、真っ直ぐに見据える。
八幡「条件がある」
奈緒「条件……?」
八幡「ああ。……お前の、神谷の本音を聞かせろ」
これは、これだけは確認しておかなければならない。
誰の気持ちでもない、この依頼を持って来た、神谷の気持ちを。
奈緒「あたしの本音って……加蓮に、アイドルを辞めてほしくないってさっき…」
八幡「本当にそれだけか?」
奈緒「……どういう意味だよ」
八幡「北条にアイドルを続けてほしいってのは分かった。それも本心だろうな。けど、それだけでいいのか?」
奈緒「だから、どういう…」
八幡「北条がアイドルを辞めなかったら、お前はそれだけで良いのかって訊いてんだ」
友達が夢を諦めるのを見たくはない。
それは彼女の本音なんだろう。
素晴らしい事だ。友達思いで、心の底から切に願ってる。
けど、そこに神谷自身の事は入っているのか?
八幡「俺が北条をプロデュースして、アイドルを続けて、それでお前はどうしたい? 友達が夢を叶えてハッピーエンドじゃねぇだろう? お前は、終わっていいのかよ」
奈緒「あ、あたしは……」
神谷は俯いたまま、目を閉じて言葉を零す。
けどそれは、目を逸らしたわけじゃない。向き合うためだ。
自分の中の、本心と。
奈緒「……あたしは、三人でアイドルを目指すのが楽しかったんだ」
神谷は、ゆっくりと目を開き、顔を上げた。
奈緒「最初スカウトされた時は、アイドルなんて無理に決まってるって、バカみたいだと思ってた。けど……いつからかそうやって三人で頑張るのが楽しいって、思ってたんだ。だから…」
その目には、確かな意志が込められているように思えた。
もう、下は向いていない。
奈緒「だから……あたしはアイドルになりたい。加蓮と、凛と! 一緒にアイドルになりたい!」
八幡「……そうか」
それが聞ければ、充分だ。
ったく、最初からそう言えよな。
友達を理由に使うな、とは言わない。夢を諦めてほしくない気持ちも、きっと本当だから。
けど、だからって自分を蔑ろにする必要もない。
アイドルやりたいなら、そう言え。
八幡「そんなら、俺はプロデュースするだけだ」
奈緒「え……?」
八幡「今更、二人だろーが三人だろーが変わりゃしねぇしな」
これも奉仕部デレプロ支部の勤め、だ。
八幡「だから、今回の事も二人にちゃんと話しとけよ」
きっと言ってほしいだろ。友達ならな。
奈緒「あ、あたしもプロデュースしてくれるのか?」
八幡「そう言ってんだよ」
言わせんな恥ずかしい。
奈緒「い、いやでも、あたしは、その…ほら、ええーっと…」アタフタ
何故だか面白いくらい動揺している。
いや、アイドルなりたいんじゃないの? え、俺なんかミスった?
奈緒「…………よ、よろしく、頼む……」カァァ
目を逸らしつつ言う神谷。
……うむ、アレだ。そうやって赤面しながら言われると……うん。
俺がどうしていいか分からず顔を背けると、こちらを見ている二人に気づく。
雪ノ下と由比ヶ浜は……何と言うか、表現のし辛い複雑な表情をしている。
雪ノ下「驚いたわね……」
八幡「何がだよ」
雪ノ下「あなたが、そうやって捻くれずに物を言う事によ」
目を丸くする雪ノ下に、ストレートに言われてしまう。
なに、平塚先生にも言われたけど、そんなに俺変わった?
不変がモットーな俺としては、いささか複雑なのだが。
由比ヶ浜「ヒッキーがまともになるのは嬉しいけど……むー…なんかなぁ」
対してこちらは何故か膨れっ面。
全然嬉しそうに見えない不思議だ。つーか、今までまともじゃないと思ってたのかよ。ちょっと傷ついちゃうだろ。
八幡「……ほっとけ。どうせ一時の気の迷いだよ」
それでも。
もし変わったんだとしたら、それは彼女のおかげだろうか。
俺の隣に立つ、彼女の。
八幡「……うし。そんじゃ早速その北条とやらに会いに行くか。確か今は病院だったな」
奈緒「う、うん。けど、いきなりだな」
八幡「そうこうしている内に辞められても困るからな。早い方がいい」
しかし、そうすっとお見舞いになるのか? ……何か用意した方がいいんだろうか。
とりあえず凛も呼んで、ついでにあいつの家の花を持って来てもらって…
とこれからの算段を整えていると、雪ノ下と由比ヶ浜が申し訳なさそうに言う。
雪ノ下「ここから先は、比企谷くんに任せる事になるわね」
由比ヶ浜「うん……頑張ってね、ヒッキー!」
八幡「……もしも」
由比ヶ浜「え?」
八幡「もしも手が必要になる時があったら……その、なんだ、頼むわ」
雪ノ下・由比ヶ浜「…………」
気恥ずかしさを堪えつつ二人に言ってはみたが、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で固まっている。
そ、そんなに変な事言ったか俺?
雪ノ下「……ふふ」
由比ヶ浜「……あははっ」
と今度は二人して笑い出す。
由比ヶ浜「だってよ、ゆきのん!」
雪ノ下「そうね。なら、引き受けるしかないわね」
クスクスと笑いながら俺を見てくる二人。
ええいくそっ! やっぱ言うんじゃなかった! 恥ずかしい!
俺が一人ぐぬぬとしていると、気を良くした由比ヶ浜が声を上げる。
由比ヶ浜「よーし! アイドル目指して頑張ろう! なおちん!」
奈緒「な、なおちん!?」
雪ノ下「あなたがアイドルを目指すわけじゃないでしょう……それと、あだ名は気にしないで頂戴」
久方ぶりの奉仕部。
といっても、結局は俺の臨時プロデュースなのだが……
ま、たまには二人を頼ってみてもいいのかもしれん。
もしかしたら、この考え自体が変わったと言われる要因なのかもな。
由比ヶ浜「そう言えばヒッキー! 平塚先生に聞いたけどデレプロ支部って何!?」
雪ノ下「詳しく、話を聞きたいわね」
八幡「……勘弁してくれ」
というわけで今回はここまで! 加蓮ちゃんは次回!
神谷と奈緒が混在しててすみません……
神谷と奈緒が混在しててすみません……
次スレ立てておきましたので、こっちは感想やら雑談で埋めてもOKです。
……もう一回くらい投下出来るかな?
次スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377037014/
……もう一回くらい投下出来るかな?
次スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377037014/
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