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元スレ男「おかえり、妖精さん」

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1 :

「お前、妖精って知ってるよな?」

「あの女の子みたいな?」

「かわいいよなー」

「・・・ああ」

「それでな、この間買ってみたんだ」

「はぁ」

「もう素晴らしいったらありゃしないぜ!」

「へぇ・・・」

「もっと興味持ってくれよ・・・」

「ふーん」

「話聞けよ」

SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1363352553

2 = 1 :

のんびりやっていこうと思います。
初心者同然、稚拙で遅筆ですがどうぞよろしくお願いいたします。
レス大歓迎です。

3 = 1 :

「いや、生き物を育てるって大変じゃん。やっていけんの?」

「メダカ飼ったことあるから大丈夫だぜ!」

「メダカと同系統なの!?」

「そういうわけじゃないが」

「じゃあメダカの飼い方のハウツーを知ってても意味ないじゃんか」

「大丈夫大丈夫!奴隷みたいなもんだから!」

「奴隷・・・だと?」

「そうそう」

「そういうのはダメだろ、倫理的にさ」

「本物の奴隷じゃないんだから大丈夫wwww」

「・・・」

4 = 1 :

「家事はやってくれるし、食事は勝手にそこら辺の野草探して自分で食うし、食費もかからないし!」

「それ、いくらなんでも酷いんじゃないか?」

「でも、森に住んでたんだから今までは野草食べて育ってきたんじゃん」

「それはそうだろうけど・・・」

「他の生き物に襲われない環境を提供してるだけでも森暮らしよりいいと思うが」

「衣食住で言う住がグレートになったわけじゃん?」

「何なら衣も提供するわけだし?大分お得じゃん?」

「うー・・・ん?」

5 = 1 :

「嫌ならお前は食わせてやれば良いよ。しかも俺のは弱っても月の光で自然回復!」

「どこぞのポケモンみたいな特性をお持ちで」

「もうすっかり夜のお供だわ」

「あー・・・、やっぱお前・・・そういう目的で・・・」

「ってか店の方でそういう教育されてるっぽいな。自分から『しないの?』なんて言ってきたしww」

「ひ、酷いな、おい」

「お前も買えばわかるって!な?買おうぜ!」

「俺はいいよ」

「じゃあ見るだけ!即売会行ってみろよ!お気に入りが居たら買えば良いわけだし」

「いいって・・・」

「親友の言うことが聞けないってか?」

「押しつけがましい! それ、ただの脅しじゃん」

6 = 1 :

「マジで1回行ってみなって!マジで!マジで!」

「わ、わかった!わかったから!どけ!」

「約束だぜ?良い結果期待してるから!」

「要は仲間が欲しいわけね・・・」

「ご明察」

「なーんとなく罪悪感はあるしな」

「お前も飼えば罪悪感減るやん?」

「ならやめろよ!」

「一度知ったらやめられない」

7 :

ほう
期待

8 = 1 :

「・・・というわけで、初めて妖精の即売会に来てみた」

「で・・・行けって言っておきながら自分は来ないとか何考えてんだ?」

(電話)『いやぁ、自分の好きな子が居たとして、隣に俺が居たら恥ずかしくて買いづらいかなって』

「それは一理あるかもな」

『というわけでだ、買えよ!』プツッ

(買う気ないけどな)

(俺、オークションの類は苦手だし)

(見るだけでいいわけだし)

「って、友の監視もないんだから「行った」って嘘吐きゃよかったか?」

「まぁ、折角電車賃払ってまで即売会場に来たから、見るだけ見るが」

9 = 1 :

―――即売会場―――

ガチャ

ガヤガヤ

「うわっ、ずいぶんと賑やかだな」

「ホールを貸し切っちゃって・・・相当儲かるんだろうな、こういう商売って」

商人「さて、次の商品だ!」

商人「次は・・・この5人組だ!」

(結構可愛い)

(不思議と妖精って人間の感性には可愛く映る子ばっかりなんだよな)

商人「価格は2万円から!いかがですかー」

(へぇ、そんな安いのかー・・・。一匹4000円!?)

(それで儲かるとか、さすが妖精売り。妖精には人権も何もないのか・・・)

(で、それであんまり世間に普及してないってことは相当黒い世界なんだなここ)

10 = 1 :

(寧ろ他のペットはもっと高いぞ・・・)

(犬とかでも普通一万十万って桁なのに。)

(さて、どんな人が御落札なさるんですかね)

・・・

・・・

(え、入札ゼロ!?)

(入札ゼロだとどうなるんだろう)

(・・・)

―――男の妄想―――

商人「この糞売れ残りめ!!」

商人「てめえらが悪いんだからてめえらこのツケを体で払え!」

妖精「えっ?」

商人「即レイプだ!ヒャッハー!!」

妖精「ふぇぇぇ!!」

―――妄想終り―――

(みたいなことに・・・?)

(本当に誰も買わないのかな)キョロキョロ

(本当に、誰も?)

(・・・)

11 = 1 :


(入札してしまった・・・)

客A「お前馬鹿だなーww」

「えっ?」

客B「ひょっとして初めての人っすか?」

「あ、え、はい・・・」

客A「妖精なんて相場は半分の1匹2000円程度だぜ?」

客B「あの商人、最初は平気な顔して高値を提示するからなw」

客A「見てみ?」

商人「次の商品!中々の可愛い奴だ!5000円から!」

商人「・・・・・・・・・まぁ、あんな馬鹿はそうそういないよな」

「wwwww」ガヤガヤ

商人「はいはい、じゃあ800円から始めまーすっと」

「うわあ・・・」

客B「まぁ、俗に言う高い授業料って奴だ!次からは気をつけなよ」バシバシ

「は、はぁ・・・」

(次なんてあってたまるか)

12 = 1 :

―――男家―――

「で、高値で買ってきた、と」

「ごめんなさい・・・」

「いや、別に謝る必要性はないですけどね、私が払うわけじゃないんですし」

「毎日の様にご飯食べに来てる誰かさんが居るせいでお金に困ってはいるんですが・・・」

「なっ!・・・兄さんのご飯がおいしいのがいけないんです!」

「なんだそりゃ」

「それで、あの子たち、育てられるんですか兄さん・・・」

「手伝って・・・くれるよな!」

「・・・いやでs」

「飯」

「こ、断れないと知りながら・・・」

13 = 1 :

「さて・・・ファーストコンタクトは重要だ」

「次第に仲良くなれたらいいですね」

「妹がファーストコンタクト取れば、心開いてくれるんじゃないかな」

「なぜです?」

「ほら、男性とだと緊張したり怖がったりしそうじゃん」

「でも、兄さんが『ご主人サマ』なんでしょう?」

「・・・でしょうね」

「なら、ご主人サマがファーストコンタクトするべきでしょう」

「そ、そうっすか」

「私は緊張させないよう後から行きますね」

「?」

「急に人間二人が押し掛けてきたら怖いでしょう」

「なるほど」

14 = 1 :

―――居間―――

ガラガラ

「よーし」

妖精たち「・・・・・・」

「ごめん、いま出すね」ガチャガチャガチャン

「檻に入れられて手錠されて。本当に奴隷扱いだなー、酷い酷い」ガチャガチャ

「今手錠外すからね―」ガチャ

「よし!手錠も外れt」

妖精「!」バタバタバタバタ

妖精「あ!・・・・・・」

「あ、一人逃げた」

「ま、いいか・・・。まだ4人居るし。いじめないから檻から出ておいでー」

妖精「あっ・・・あのっ・・・」ガタガタ

「そうだ、お名前は?」

妖精「な、名前、は、無いです・・・」ガタガタ

「あー、一人逃げたことは怒らないから、怯えないで・・・って言っても無理だよなぁ」

「名前無いのは困るなー。・・・とりあえず左からABCDと呼んでおきますか」

妖精D「わ、わかり、ました」ガタガタ

「ちょっと深呼吸しようよ、吸ってー」

妖精D「・・・」スウゥ

「吐いてー」

妖精D「・・・」ハァァ

15 = 1 :

「・・・ん?何持ってるの?」

妖精D「これ、ですか・・・」

妖精D「しょ、商人様、から、あ、あなたに渡すよう、言われました」

「あ、どうも」

「何だこの機械?お父さんス○ッチみたいだな・・・。」

妖精D「・・・?」

「ちょうどスイッチ5個あるし。お父さん○イッチ、あ!なんちゃって」ポチッ

妖精B「きゃあああああああ!!!!!!!!!!!」ビリビリビリビリ

「!?」

妖精B「ああああああああぁぁぁ・・ぁ、ぁ」バタン

「え!?え!!?」

妖精D「ス、スイッチを押すとこの首輪に反応して電撃が流れます」ガタガタ

妖精D「私たちが、は、反抗したり・・・逃走したりした時にお使いください」ペコリ

「・・・いやいやいやいや」

16 = 1 :

「それでさっきの子は俺にこれが渡る前に逃げたわけか」

妖精D「ま、まだ、間に合うかと、思います、よ?」

妖精D「半径、1キロは電波が、届くって、仰られてました」

(Bluetoothもビックリだな)

「いや、いい。こんなもんいらない」

妖精D「ご、ごめんなさい、ごめんなさい」ガタガタ

「で、外したいんだけど、どうするかわかる?」

妖精D「・・・へ?」

「首輪の外し方。」

妖精D「ご、ご主人様が、そう仰るなら、そのスイッチの、赤いボタンを、押していただければ」

「赤いボタン・・・赤いボタン・・・あ、裏にあった」

「ぽちっと」ポチ

17 = 1 :

妖精D「こ、これでロックが、解除したので・・・外せます」

「んー?・・・あ、これだな」カシャン

妖精D「あ、ありがとう、ございます・・・?」

「他の子のも外すぞ」カシャン

「ふぅ。それで、君たちは逃げないの?」

妖精たち「・・・」

妖精D「この子が・・・」

妖精B「――――――」

「し、死んでないよな・・・」

妖精D「・・・だ、大丈夫です、心臓は、動いて、ます」

「ホントにごめん」

妖精B「――――――」

18 = 1 :

(Dちゃんは応答してくれるけど他の子は近づいてくれないな・・・。やっぱ怖がってんのかな)

「ところで・・・回復したら逃げるおつもりで?」

妖精D「そ、そんなことは・・・」

「正直にお願いします、怒らないから」

妖精D「・・・しょっ、商人様の、ところ、帰りたい・・・です」ドキドキ

(森じゃないんだ)

「そ、そうなのか?」

妖精D「・・・こ、今年、急に、森の元気が無くなって、私たちも弱っていた、ところを、商人様に助けられた、恩がありまして」

「なるほど。それで、恩返ししたいと」

妖精D「・・・はい」

「何のために払ったんだ俺の2万・・・」

妖精D「だ、ダメです、よね、売られたん・・・ですから・・・」

「そ、そんな顔しないでよ」アタフタ

妖精D「も、申し訳、ありません・・・」

19 = 1 :

―――別の部屋―――

「どうしよう妹」

「そこで私に振りますか!」

「頼むー」

「こんな時間ですし、もうご飯食べたならとりあえず寝てもらって、明日までに考えるとか」

「よし、それでいこう」

「せめて自分でもちょっと考えましょう?」

「いや、俺が考えるまでもなく完璧だね」

「自分で考えるの面倒だってオーラが出てますよ」

20 :

―――再び居間―――

ガチャ

妖精「!」ビクッ

「あ、驚かしてごめんね」

「ご飯、もう食べた?」

妖精D「ご飯・・・し、食事、ですか?」

「うん。」

妖精D「は、はい、今日はもう、食べました」

「じゃあ今日はもう寝ましょう」

妖精D「い、いいのですか?」

「俺もつかれたしなー。色々あると思うけど、それは明日以降ってことで。あ、今布団出すね。」

21 = 1 :

「よし、できたよー」

「ベッドと布団にわかれて寝てください」

妖精D「は、はい」

「寝相の悪い子は床の布団に寝てね」

「落ちると痛いからね」

妖精D「ご、ご主人様、は、どちらに?」

「俺は"もともと"向こうの部屋が寝室だから。安心して寝てね」

(たぶんこれで「ご主人さまに悪いです、布団で寝てください」フラグは回避したはず!)

妖精D「わ、わかりました」

(よしセーフだ)

「おう、お休みなさい」

「あ、寝る前にもしBちゃん起きたら謝ってたって伝えといて。明日また謝るけど」

妖精D「は、はい・・・」

22 = 1 :

「ふう」

「兄さんの寝床、用意しました!」

「フ、フリース床に敷いただけ」

「兄さんが5人も妖精買ってくるのが悪いです」

「・・・否定できない」

「妹の家に布団のスペアとかない?」

「一人暮らしの家にスペアがある方が珍しいですって」

「寧ろ兄さんはなんでスペアがあるんだって聞きたいくらいです」

「実家から布団持ってきたけど、ベッドにあこがれてベッドを買ったからだ」

「なるほど」

23 :

妖精さんって30cmくらいなイメージがあったけど
幼稚園児くらいあるのかな?

24 = 1 :

>>23
よろしければ「妖精」を「エルフ」に置き換えた位だとお考えください
人間の少女幼女と同程度な結構大きめのサイズで考えてます。

みなさん「妖精」と言われると小さいイメージなんでしょうか・・・?エルフに書き換えた方がいいかな

25 = 1 :

「仲良くなれたら布団に入れてくれるかもしれませんよ?それまではフリースで」

「いやいや、仲良くなっても一緒に寝る予定はないから」

「じゃあ一生フリースですね」

「もう一つ布団買えばいいと思うな」

「お金持ちですねぇ」

「いえ、貧乏学生です」

「どこからお金を捻出してるんですか」

「おとこの秘密です☆」

26 = 23 :

>>24
妖精さんは手乗りサイズから30cmくらいまでかな
エルフは人間と同じかちょっと背が高いかな?ってイメージしてました

27 = 1 :

「さて・・・・・・じゃあ私は帰りますね」

「待とうか」

「え?」

「考えるの手伝おうね」

「うっ」

「飯」

「わ、わかりましたよ・・・考えればいいんでしょう考えれば」

―――――――――――――――
1日目終了

28 = 1 :

今日はこの辺で。
ご覧頂いた方、ありがとうございました。

>>26
なるほど
私の見たものではとあるアニメでは手乗りサイズでしたが、別のアニメでは幼児サイズでした
とあるゲームでは肩に乗るようなサイズでしたが、別のゲームでは少女と同等でした

千差万別なので難しいですが、逆に手乗りサイズなエルフって聞きませんね。

29 :

ハイファンタジーではフェアリーは1m前後
所謂小さいティンカーベルみたいなのはピクシーかスプライトかな

31 = 1 :

>>29
詳しくありがとうございます!
その世界観でご覧頂くと「妖精」に対するイメージは>>1と一致しますね
お恥ずかしながらスプライトは初めて知りました

>>30
ご期待に添えるよう頑張らせていただきます!

32 :

SAOの妖精さんは人間ベースじゃん?それと同じだよ

てことで期待!

33 = 1 :

再開します。

>>29>>32のような意見もありますので、このまま表記は「妖精」で行こうと思います。
スレタイも妖精ですし。

34 = 1 :

―――翌朝―――

「と、言うわけで2万円分働いてくれたら帰ってもいいことになりました」

妖精D「え・・・?」

「色々なお手伝いをしてもらって、そしたら俺がお代をあげる。」

妖精D「ほ、ほんとうですか」パァァ

妖精D「お手伝い・・・とは?」

「掃除とか、洗濯とか。料理は俺がするからいいけど」

妖精D「あ、ありがとうございます!」

(つくづく甘いよな・・・俺)

(高値で買った上に実質レンタルか)

(友に言ったらバカにされそう)

(まぁ、ペット的には安いんだし、仕方ない、か・・・)

35 = 1 :

妖精B「・・・」ソッ

「あ、Bちゃん、昨日はごめん!」

妖精B「・・・」カクレ

「なにも怒ってないから、ね?手違いだったんだ、許してください」

妖精B「・・・ごめんなさい」

「あ、あの」

妖精B「!!」ビクッ

(完全に警戒されてる・・・)

「えと、本当にごめん・・・」

(・・・よし、一度席をはずそう)

「ちょっと、外に出てるね」


ガチャ

36 = 1 :

―――妖精会議―――

妖精B「・・・逃げないの?」

妖精D「2万円分働いたら帰してくれるって言ってるし・・・」

妖精B「・・・嘘かも」

妖精A「嘘だったら、そのとき逃げればいいよ」

妖精D「追われなから暮らすのは嫌だし・・・」

妖精C「・・・」

妖精B「・・・逃げた、のに、追わなかったよ?」

妖精A「さすがにいっきに4人も居なくなったら追うと思う」

妖精D「一応、信用に値する人間だと思うけど・・・?」

妖精A「じゃあとりあえずは言いなりで?」

妖精D「うん」

妖精B「わかった」

37 = 1 :

「落ち着いたところで紹介します」

「うちの妹です」

「こんにちはー」

妖精D「こ、こん、にちは」ガクガク

「超警戒されてますね」

「そこは仕方ないから・・・」

「落ち着かないと食べちゃうぞー、なんて」

妖精B「ひっ・・・」

「・・・ギャグ・・・を?」

妖精A「ふえぇぇぇぇぇ・・・」ポロポロ

「悪化しました!」

「なにやってんだ!」

「ちょ、ちょっとした冗談のつもりだったんですが・・・!」

「・・・リアルに妖精食べてる奴がいたのでは?」

「う、うええ・・・」

38 = 1 :

妖精D「あ、あのっ」グスッ

「は、はい!」

妖精D「でき、れば、一思いに、殺、してから、食べてくだ、さい」ペコリ

「え、えっ?」

妖精D「その・・・、生きたまま、解体す、るのはやめて、ください・・・」グスッ

「そ、そんな事された仲間がいたのか」

「・・・」

妖精D「はい゛」グスッ

「俺は食べないから!安心して!な!」

妖精D「はい゛・・・」グスッ

「よしよし」ナデナデ

「私完全に悪者ですか」

「はい」

「断定・・・」

「冗談にならない冗談を言うな」

「冗談になると思ったんですよ!」

39 = 1 :

「ちなみに妹はご飯食べに来てるだけです」

妖精D「そう・・・ですか」

「ご飯以外にも色々たかりに来てます」

「兄さんの料理のおいしさに卒倒するがいい」

「ハードル上げんな」

「大丈夫大丈夫、そんな事では揺るがない位おいしいですよ!」

40 = 1 :

「嫌だろうに、さっきから話してくれてるけど、リーダーみたいな立場なの?Dちゃん」

妖精D「・・・い、いちおう・・・そうですね、大妖精さん、とか呼ばれたり・・・」

「時のオカリナ」ボソッ

「おいやめろ」

妖精D「・・・?」

「あ、いや、こっちの話」

「ひょっとして兄さん、やっちゃいました?」

「な、何を?」

「Dちゃんを先頭に右に並んでたみたいなのに、兄さん左から番号を振ったからリーダーが"D"になっちゃいましたね」

「また俺のせいか・・・」

「番号振りなおしたほうがいいかな?」

妖精D「気、にしないで、下さい・・・」アセアセ

「それで、妖精ってちょっと抜けてるよ、みたいな忠告をされたけど全然そんな気がしないね」

妖精D「商人様にも言われました・・・」

「あれか、大妖精サマともなると頭も良いのか」

妖精D「ど、どうでしょう・・・」

41 = 1 :

―――妖精会議―――

妖精D「あのご主人様、そんなに悪い人じゃなく思えるんだけど、どう思う?私が懐柔されちゃっただけかな・・・」

妖精A「いや、間違いなくいい人みたいだよ」

妖精B「・・・さ、さっき、ビリビリされたん・・・だけど・・・」

妖精D「それも、謝ってたし」

妖精A「とりあえず油断はしないようにして」

妖精D「大人しく働いていれば、解放してくれるみたいだし・・・ね」

妖精C「・・・うん」

42 = 1 :

「さて、御飯作るよ!」

「妖精でも野菜とか食べられるかどうか試食お願いします」

妖精D「はい・・・」

妖精A「・・・」

「Aちゃんも何か喋ってくれると嬉しい」

妖精A「は、はい、申し訳・・・ありません!」

「謝らなくていいんだけどなぁ・・・」

妖精A「・・・・・・わかりました」

「やっぱり妖精さんは菜食なんですか?」

妖精D「そ・・・そう、です、たまにお肉も食べますけど、嫌いです」

「基本的に生で?」

妖精A「なま・・・?」

「火にかけたりしない?」

妖精A「も、燃えてしまいます」

「うん、どうやら生のようだな」

43 = 1 :

「じゃあサラダと野菜スープにしますか。生じゃないとダメな子がいることも考えてサラダ多めに。」

「さて、ここにあるのが今日使うお野菜です」ジャン!

妖精D「し、知らない、ものばかりです・・・ね」

「人間が栽培したものだからな―・・・。大根とか、野生のは根っこが小さいとか言うし。」

「で、大変悪いのですが、味見をお願いします」

妖精D「・・・・・・はい・・・リーダーのつとめです」

「毒なんて俺にメリットないから入れてないよ、安心して」

「・・・って言ってもこの状況で安心しろ、なんて方が無理だろうけど」

妖精D「・・・構い、ません」

44 = 1 :

「じゃあ・・・これ食べてみてください」

妖精D「・・・はむっ」

(やべえかわええ)

妖精D「!!おいしいです!」キラキラ

「び、びっくりした・・・。そんなに美味しかった?」

妖精D「は、はい!もし毒が入っててこの後死んだとしてもいい!ってくらい美味しいです!」

妖精D「最後の晩餐にはぴったりって感じです!」

「最後にはしないって・・・てかただのキャベツなんだが・・・」

(急に饒舌になった・・・だと?なんだこのキャベツパワー)

45 = 1 :

「次はレタスだけど・・・」

妖精D「おおお・・・」

「ど、どうぞ」

妖精D「はむはむ」

(マジかわええ)

妖精D「!これもおいしいです!!」キラキラ

「じゃあ・・・これはトマト。はい」

妖精A「あ・・・」

「ん?」

妖精A「これ、わ、私も育ててました」

「へぇ・・・妖精も農業みたいなことしてるんだ」

妖精A「家庭菜園、みたいなものでしたけど・・・」

46 = 1 :

「まぁ、それならトマトは大丈夫かな・・・、でも一応」

妖精A「・・・私食べたいです」

「じゃあ、はい」

妖精A「もぐもぐ」

妖精A「!?」

「えっ」

妖精A「すごく美味しいです!・・・間違いなく同じ野菜作ってたのにこっちのほうが美味しい・・・です」

「なんだ、びっくりした・・・」

47 = 1 :

「とりあえずどれも大丈夫そうだな」

妖精D「どれもみんな美味しいです・・・」キラキラ

「商人の所では何食ってたんだ?」

妖精A「近くの森に行って食べてました」

「野草を?」

妖精A「はい」

「やっぱり変に人間が食べるもん与えないほうが良いのかなぁ・・・」

(でも、おかげでよく喋るようになってくれたな)

(野菜の1つ2つで仲良くなれるなら安いものだ)

48 :

妖精D「あ、もしみんな倒れていても怒らないでください・・・ね」

「そりゃあ当然・・・まぁ、無いとは思うけど」

妖精D「それにしても・・・こんなに高そう、な、お野菜・・・私たちなんかが食べて、いいんですか?」

「そんなに高くないんだが・・・」

妖精A「そ、そうなんですか・・・?丸まっているのとか、いかにも作るのが大変そう、なのに・・・」

「まぁ、作ったこと無いから苦労はわからないけどさ、そんな気にするような値段じゃないから、気にせず食べて」

妖精D「ありがとうございます・・・」キラキラ

(死ぬほど欲しそうな顔してる)

「え、えっと・・・もう一枚食うか?」ヒョイ

妖精D「あ・・・えと、大丈夫です、お気持ちだけ、はむっ」

(言ってる事とやってる事が違う!)

妖精A「・・・」

「・・・」スッ

妖精A「はむっ」ピョン

(妖精がレタスで釣れた)

49 = 1 :

「さっきのキャベツ、固かったじゃん?」

妖精D「わ、私たち的には普通ですけどね」エヘヘ

「それを柔らかくするために、茹でます」

妖精A「ゆでる・・・?」

「このお湯に野菜をいれます」ボチャ

「お湯は熱いから気を付けてね」

妖精A「どのくらいですか?」ポチャッ

妖精A「!!!!!!」

「ちょっ!熱いっていったのに!!水!水!」

50 = 1 :

「しばらく流水に当てておいてね」

妖精A「ゆ、指・・・」

「さて、スープはそろそろかな」

「塩と・・・コンソメはどうしよう。肉のエキスだよなぁ」

妖精D「あ、味みましょうか?」ワクテカ

「表情に期待が」

妖精D「えっ、あっ、あぅ///」

「とりあえず塩だけのやつを・・・、はい、熱いからフーッてしてから食べてね」

妖精D「ふぅーっ、ふぅー」

(萌)


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