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元スレ久「須賀君、奈良まで遠征に行って来て頂戴」 京太郎「ええっ!?」
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加治木「何を一人でぶつぶつと独り言を呟いているんだ?」
京太郎「うわっ! って加治木さん!?」
加治木「私以外に誰がいるんだ?」
京太郎「ハハハッ… あれ? でも約束の時間にはまだ早いですよ?」
加治木「私は常に30分行動できるように心掛けているからな」
京太郎「30分って… 6時30分から来ていたんですか!?」
加治木「まぁな ここまで冷え込むとは思ってもみなかったが…」
京太郎「最近は天気が悪かったり良かったりしますからね 桃さんとは一緒じゃないんですか?」
加治木「モモは… まぁ私の予想だが、間違いなく遅れて来るだろう」
京太郎「そういえば昨日頑張りすぎて足腰が悲鳴をあげてましたから」
加治木「まぁそれだけじゃないんだが…」
京太郎「? 違うんですか? 俺は足腰痛過ぎて湿布だらけですけど」
加治木「それもらしいんだが 女の子特有の現象と言うか… 何と言うか…」ゴニョゴニョ
京太郎「? 良くわからりませんが、とりあえず二人であのゴミを片付けなくてはいけない事は分かりました」
加治木「理解が早くて助かるが…」
京太郎「どうかしました?」
加治木「いや… 何でもない、二人でもやれるだけはやっておこう」
京太郎「了解~」
~~~3時間経過~~~
京太郎「ふん よいしょっと…」
加治木「ほう 昨日より手際がいいじゃないか」
京太郎「燃えるゴミ、燃えないゴミの分別は誰でもできますよ」
加治木「誰にでもできる事を君はできなかったんだぞ?」
京太郎「うっ 俺は常に進化し続けるので心配ご無用ですよ それよりも加治木さんこそ残りの変身をしなくても大丈夫なんですかね?」ニヤニヤ
加治木「ああああ、あれは忘れてくれ」
京太郎「バッチリ脳内保存したんで忘れられないですね~」ニヤニヤ
加治木「君の性格が昨日の今日でモモに似てきたな…」
京太郎「そういえば桃さんって存在感がない~ 誰にも気付かれない~ って言ってましたけど、加治木さんはどうやって桃さんを見つけたんですか?」
加治木「どうやってモモの奴を見つけたかか…」
加治木「近く、全国高校生麻雀大会がある事は知っているか?」
京太郎「俺達の部も参加するんで知ってますよ」
加治木「そうか… その大会の団体戦にエントリーしようと思ってたんだが、メンバーがあと一人、中々揃わなくってな」
京太郎「桃さんに頼んだって事ですか?」
加治木「頼むまでの道のりは長かった…」
京太郎「存在感が薄い……からですか?」
加治木「それだけだとはいえないな…」
加治木「私達は最初、麻雀部のサーバーを校内ランに繋いでプレーヤーを募っていたんだ モモとはそのときに初めて会った まぁネットの中でだが」
京太郎「へぇ~」
加治木「モモは強くてな 是非とも麻雀部に欲しかったんだが断られてしまったんだ」
京太郎「あの桃さんが加治木さんの頼みを断った!?」
加治木「その時はまだ、ネットの中でしか会った事ないから、断られるのは当然だろう」
京太郎「そういえばそうですね」
加治木「それでも諦めきれなかった私はローカルIPを用いて、モモが使用しているPCのIPを強制表示モードにしクラスを割り出して、直接会いに行く事にしたんだ」
京太郎「鬼のような人ですね」
加治木「こっちも団体戦のエントリーまで時間がなかったから、結構切羽詰まってたんだ」
京太郎「それでクラスには桃さんは居たんですか?」
加治木「行ったはいいが、どこにモモの奴が居るのがわからなくってな とりあえずクラスの中心で叫んでみた」
京太郎「ええっ!? 一年生の教室でですか!?」
加治木「今にしてみれば 他の方法もあったと少し後悔している 周りの一年生が『何言ってんだこいつ』って目で見ていたからな…」
京太郎「(そりゃ 一年生の教室で上級者が叫んでたら 誰でもそう思うわ!)な、何て叫んだか聞いても?」
加治木「確かあの時は…」
加治木「『私は君が欲しい!』 だった気がする」
京太郎「(うっわ~ 恥ずかしいなんてレベルじゃねぇ~ 穴があったら入りたいレベル…)」
加治木「まぁ それでモモが見つけられたからいいんだけれど」
京太郎「でも桃さんって そんなに影薄いですかね?」
加治木「影の薄さなら金メダル級だよ」
京太郎「そうですか?」
加治木「君だって 部室で桃に話かけられるまで気付かなかっただろ?」
京太郎「えっ? 気付いてましたよ?」
加治木「!? それは本当か!?」
京太郎「え、ええっ 加治木さんの付き添いか 何かと思っていましたが…」
加治木「(モモが見えていただと!? 私でさえ 声をかけられるまで気付く事が出来ないのに 初めて会って見えていたのか!?)フフッ」
京太郎「あの 加治木さん?」
加治木「あっははははは」
加治木「面白い! 須賀京太郎!」
京太郎「か、加治木さん?」
加治木「君に興味がわいたよ」
京太郎「へ、へっ?」
加治木「何を敷けた面をしているんだ京太郎は」
京太郎「きょ、京太郎?」
加治木「君 以外のどこに京太郎がいるんだ それから… 私の名前も加治木さんではなく、下の名前で呼んでくれ」
京太郎「下の名前って…」
加治木「ゆみだ」
京太郎「えっ ええっ~!?」
加治木「そんなに驚く程の事ではないだろう? 私は全然構わない 何なら呼び捨てでも結構だ」
京太郎「呼び捨てなんてとんでもない ゆみさんでお願いします」
加治木「そうか… それは残念だ」
京太郎「(呼び捨てなんてしてたら桃さんに殺される…)」ヒヤッ
加治木「それじゃあ ちゃっちゃっと 片付けてしまおうか」
京太郎「は、はい!」
~さらに 3時間経過~
加治木「京太郎 このあたりで昼食にしよう」
京太郎「分かりました~」
――――
―――
――
加治木「この調子だとモモの奴は来れそうにはないな」
京太郎「女の人にはキツイ作業ですからね」モグモグ
加治木「それは私が女じゃないと言う解釈で受け取っていいんだな?」
京太郎「はい? あぁ! ち、違いますよ! 言葉のあやですよ!」アセアセ
加治木「そうか フフッ」
京太郎「からかわないで下さいよ~」
加治木「清澄の部長が京太郎の事をえらく気に入ってる理由がなんとなくわかったよ」
京太郎「部長がですかは? パシリに遣わせられてばかりなんですけど…」
加治木「良く言うだろ?」
京太郎「?」
加治木「馬鹿と鋏は使いようって」
京太郎「俺が馬鹿って事ですか!? そうなんですね!?」
加治木「まぁ 京太郎の場合は馬鹿ではないかな どちらかと言えば唐変木……かな?」
京太郎「もう桃さんに言われましたよ!?」
加治木「冗談だよ 冗談」
京太郎「はぁ~…」
ピロリン ピロリン
京太郎「? ゆみさん 携帯鳴ってますよ?」
加治木「モモからだな…」
ピッ
加治木「加治木だが… モモか?」
桃子「はいッス 先輩 ごめんなさいッス 今日はお腹の調子が悪くて外にでられそうにないッス」
加治木「あぁ 気にするなモモ こっちにはとても頼りになる助っ人がいるからな ゆっくり休むといい」
桃子「助っ人って京太郎さんの事ッスかぁ~?」
加治木「そうだ ほぼ 休みなしで作業を続けて 今 ちょうど昼食を食べてるとこだ」
桃子「二人とも凄いスタミナッスね」
加治木「モモはもう少し体力をつけた方がいいな」
桃子「考えておくッスよ」
加治木「こっちは私と京太郎にまかせて モモはキッチリと身体を休ませるんだぞ?」
桃子「はいッス」
加治木「それじゃあ身体に気をつけてな」
ピッ
桃子「ふぅ…」
桃子「(京太郎さんと先輩が二人きりで心配したッスけど… 相手が京太郎さんなら大丈夫ッスよね)」
桃子「………あれ?」
桃子「(先輩、京太郎さんの事呼び捨てにしてた気がするんッスけど?…)」
桃子「(気のせいッスよね…)」
――――
―――
――
京太郎「」ゾワッ
京太郎「(なんかゾワッってきたような…)桃さんはなんて言ってました?」
加治木「調子が悪いから来れそうにないそうだ」
京太郎「oh… 今日中に終るんですかね…」
加治木「無理でも終らせるしかないだろう」
京太郎「ですよね~」
加治木「食べ終わり次第再開だ」
京太郎「はい…」
――――
―――
――
京太郎「燃える… 燃えない… 燃える… 燃えない… 燃えない… っと これはプラスチックだから燃えないゴミだな…」
加治木「京太郎 凄いゴミが出てきたぞ…」
京太郎「炊飯器?」
加治木「あぁ… 中を確認してごらん」
京太郎「既に嫌な予感しかしないんですけど…」
パカッ
京太郎「うげっ!? めっちゃ臭!? ギャーーー!!! 何じゃこりゃー!?」
加治木「流石の私でも中身の処理は無理だ」
京太郎「まさかとは思いますが… 俺にやれと?」
加治木「凄く頼りにしている」
京太郎「(触りたくねぇ~ ヤベッ ゲロでそう…)」
加治木「開けっ放しにしてると気分が悪くなるぞ?」
京太郎「今から俺はその作業をやらなくてはいけないんッスよ」シクシク
加治木「あ、あぁ すまない」
京太郎「うぅ…」ベチャッ
京太郎「うわっ!? 服についた!? 」
加治木「うぐっ 京太郎 すまないが少し離れてくれ 違う世界に迷い込みそうだ」
京太郎「」テクテク
加治木「お おい 何でこっちに近づいてくるんだ!? 」
京太郎「ゆみさんも道連れだー!!!」
加治木「キャーーーーー!!!」
――――
―――
――
警察官「うんうん それで何か言いたい事はあるかな?」
京・加「「す、すいませんでした」」
警察官「私達も遊びでやってる訳じゃないんだからね?」
京・加「「はい…」」
警察官「ゴミ拾いのボランティアをする事はとてもいい事だけど、今度は不審者に間違われないようにね」
京太郎「本当にすいませんでした」
京太郎「………」
加治木「………」
加治木「あ~ 何と言うか… すまない…」
京太郎「続き… 始めましょうか」
加治木「あ、あぁ…」
~さらに6時間 経過~
京太郎「お、終わった~!」
加治木「ふぅ~…」
京太郎「後はこのゴミ袋を持って行けば終了ですね」
加治木「ゴミ袋はこのままで大丈夫だ ゴミ回収車に連絡を入れておいたから、明日にでも回収に来るそうだ」
京太郎「じゃあ持って行かなくても」
加治木「大丈夫だ」
京太郎「流石ゆみさん 行動力が早いですね」
加治木「そうでもないさ」
加治木「さてと… 京太郎 無理なお願いを聞いてもらって、本当に感謝している」
京太郎「困ったときはお互い様ですよ それよりも 『何でもうける』って件なんですけど」
加治木「清澄の部長が要求してきた件なら大丈夫そうだ」
京太郎「えっ? 何の話ですか?」
加治木「また伝え忘れたのか 清澄の部長は…」
京太郎「ど、どうゆう事なんですか?」
加治木「清澄の要求は鶴賀の部員との練習試合だ」
京太郎「なん……だと……!?」
加治木「練習試合は余りしたくはないんだが… 清澄の要求を何でも聞くと言った手前、断れなくってな」
京太郎「と言う事は 部長は最初から知ってたんですか!?」
加治木「まぁ そうなるかな」
京太郎「(俺の… 俺のダブルスイカ計画が…)」
加治木「その… なんだ 今日は助かった」ポン
京太郎「あんの悪魔がぁ~!!!」
~おまけ~①
加治木「せっかくだから私と打ってみないか?」
京太郎「麻雀ですか? 別に構いませんけど… 俺まだ初心者ですよ?」
加治木「初心者でも構わない 京太郎の実力が見てみたいんだ」
京太郎「あんまり期待しない方が…」
加治木「とにかく! さっさと行くぞ」
~~~加治木 家~~~
京太郎「ここゆみさんの家ですよね…」
加治木「如何にもそうだが?」
京太郎「(信用されてるのは嬉しいけど 無警戒すぎる…)ハハッ」
加治木「? まぁとりあえず打ってみるか」
――――
―――
――
加治木「ロン 7700 …終了だ」
京太郎「!?」
京太郎「(玄さんみたいにドラが集まるわけでも 宥さんみたく 特定の牌が集まるわけでもないのに…)」
加治木「安牌だと思って油断したのが敗因に繋がったな」
京太郎「ゆみさん強いですね」
加治木「麻雀は運が作用するゲームだ 弱い 強いなんて関係ないさ」
京太郎「(和みたいだな…)そうですか」
加治木「京太郎 君は中々 面白い打ち方をするな」
京太郎「両面待ちを捨てて地獄単騎とか? ですか?」
加治木「なぜ わざわざ悪い待ちにする必要がある? 両面待ちの方が和了る確率はグッと上がるぞ?」
京太郎「俺は運が悪いですから 両面待ちより単騎の方が和了る気がするんですよ」
加治木「和了る気がするだけだろ? 私には考えられないな」
京太郎「まぁ 普通はそうだと思います」
加治木「そうか… 」
京太郎「ええ それじゃあそろそろ帰りますね」
加治木「なんだもう帰るのか?」
京太郎「実は部長から課題をだされていて 明日提出なんですよ…」
加治木「課題?」
京太郎「遠征に行った時のレポートみたいなものですね」
加治木「それは悪い事をした…」
京太郎「悪い事だなんて思ってないですから」
加治木「優しいんだな」
京太郎「事実ですから」
京・加「「………」」キョロキョロ
京・加「「((桃さん)モモはいないようだな…)」」ホッ
加治木「それじゃあ気をつけて帰るんだぞ」
京太郎「わかってますよ~ それでは…」
加治木「京太郎! また一緒に麻雀をしよう!」
京太郎「今度は負けませんよ?」
加治木「望むところだ」
~おまけ②~
~次の日の清澄部室~
京太郎「ぶ~ちょ~」
久「あら須賀君 お疲れ様♪」
京太郎「お疲れ様♪ じゃないですよ!? 丸一日中 ゴミ拾いをしてたんですよ!?」
久「大変だったのねぇ~」
ガチャ
優希「おぉ 噂をすればなんとかだじぇ」
咲「………」
和「………」
染谷「われぇ… とんでもない事をしでかしてもうたのぉ」
京太郎「えっ? えっ? 俺? 俺 何かしましたか?」
久「須賀君 校内新聞読んでないの?」
京太郎「校内新聞? 読んでませんね」
久「そう…」
久「まこ 須賀君に見せてあげて」
染谷「了解じゃ ほれここの記事みてみい」
京太郎「? ええ~っと『 鶴賀学院の生徒によるボランティア活動により、ゴミ山公園が本来の姿を取り戻した』って これ俺達の事ですよね!? 新聞作るの早!?」
久「その事は置いといて その下のページを見て見なさい」
京太郎「下のページ? ん!? んん!?」
久「鶴賀学院のボランティアに対し、本校の生徒と思われる人物がハレンチな行為を働き、警察の出動する事態に陥った 以下の写真はその時に撮られた写真である」
京太郎「」
咲「京ちゃん 最低…」
和「見損ないました…」
京太郎「(クラスの皆が俺を見てヒソヒソしてたのはこれが原因かよ!)」
京太郎「違う! これは誤解だ!」
優希「ま~た 京太郎の妄想が始まったじぇ」
京太郎「妄想じゃないから! ほんと妄想じゃないから!」
染谷「この写真はどう説明するんじゃ」
京太郎「うっ… ぶちょ~う」
久「流石の私でもフォロー出来ないわね…」
京太郎「」
優希「安心しろ 例え京太郎が変態でも私は受け入れてやるじぇ」
京太郎「変態じゃねぇよ なぁ咲~ 和~ 誤解なんだよ~」
和「宮永さん 私の後ろに下がっていて下さい」
咲「そんなの駄目だよ! 原村さんが汚されちゃうよ!」
和「宮永さんが無事なら 私は大丈夫です」ニコッ
咲「原村さん… 私も… 私も原村さんの役に立ちたい! 一緒に京ちゃんから逃げよう!」
和「一緒に逃げていたら捕まってしまいます! 宮永さんだけでも」
咲「原村さんと一緒じゃないなら私は逃げないからね」
和「屁理屈を言わないで逃げて下さい! ここは私が食い止めます」
咲「原村さんと一緒じゃなきゃ嫌だ」
和「宮永さん… 分かりました… 」
咲「原村さん…」
和「私と一緒に死んでくれますか?」
咲「ううん 原村さんは死なないよ? だって私がいるから… それに原村さんも…」
和「宮永さん…」
咲「原村さん…」
京太郎「部長… 出直してきます」
~おまけ~③
蒲原「ワハハ また随分と面白い新聞が清澄の部長から送られてきたよ 皆も見てみるといいよ」
妹尾「? ? ボランティアの事が書かれてますね」
桃子「(この間のゴミ拾いについてッスね…)」
津山「ええ~っと 『鶴賀学院のボランティアに対し、本校の生徒と思われる人物がハレンチな行為を働き、警察の出動する事態に陥った 以下の写真はその時に撮られた写真である』ブッ!」
桃子「!?」
妹尾「きゃっ!」
津山「何なんですか? これ?」
蒲原「見たところ、清澄の校内新聞だろうけど…」
蒲原「こんなにも楽しそうなゆみちんを見たのは初めてだよ」
津山・妹尾「「(楽しそう?…)」」
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