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    元スレ上条「……なんでもう布団が干してあるんだ?」C.C「腹が減った。ピザをよこせ」

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    51 :

    期待せずに舞ってるわ


    全裸で

    52 :

    お疲れー。若干描写が薄く感じるのは俺だけ。
    期待して待ってます。


    全裸で。

    53 :

    お疲れ様。
    上条の部屋でステイルが正座して待っている場面が見えた。
    実にシュールだった。

    54 :

    おつー
    木原くンの登場はえーwww

    55 = 1 :

    ただいまです
    コメントして下さった方、ありがとうございます
    稚拙な文章ですが、期待に応えれるよう頑張りたいと思います

    >>52
    描写が薄いのは、勘弁してください……orz 
    まだまだ文章下手だなぁ…… 

    それでは、また投下します

    56 = 1 :

    第二二学区・入り口付近



    上条「あれは、アンチスキルか……」

    土御門「そうみたいだにゃー。出入り口付近くらいはそういう表の職業の人間を置いても、
        差し支えないってわけだ」

    上条「えーと、じゃあどうするんだ?」

    土御門「もちろん突破するぜよ。ステイル、人払いの『ルーン』は使えるか?」

    ステイル「ああ、もちろん」

    土御門「じゃあ、頼むぜぃ」 

    57 = 1 :

    アンチスキル「んっ?なんだお前は?ここは立ち入り禁止だ」

    ステイル「いや、すみません。道に迷ってしまって……。見ての通り、外の人間でしてね。
         えーと、第七学区はどっちに?」

    アンチスキル「第七学区なら、そこの道を直進すればいいだけだ」

    ステイル「ありがとうございます。……あっ、いけね!カードが!」バラバラ

    アンチスキル「おいおい……。にしても、随分と変わったカードだな?」



    ステイル「『これよりこの場は我が隠所と化す』」



    アンチスキル達「「「「……」」」」スタスタスタ…



    58 = 1 :

    上条「す、すげぇ……。アンチスキルがいなくなっちまった。これが『魔術』か?」

    土御門「ああ、あくまでその一種だけどにゃー。これは『ルーン』を用いた、初歩的な『魔術』だ。
        もっともっとすごい『魔術』も存在するんだぜぃ?」

    上条「……ほんとに存在するんだ。なんつーか、無茶苦茶な力だな」

    神裂「私たちからすれば、『超能力』の方が余程、無茶苦茶な力なのですが……」

    土御門「まぁ、『科学』と『魔術』は基本的に交わることのない世界だからにゃー」

    ステイル「……ふぅ、さて、人払いは終わったよ。……それで、どうするんだい?」

    土御門「さっそく突入する。それぞれが別々に行動するのが望ましいが……。カミやんはどうする?
        一人で行動できるか?なんなら俺たち3人の誰かと組んで動くか?」

    上条「……ほんとはそれがいいんだろうけどさ。俺なら大丈夫だ。
       それに、俺の身の安全を考えて、C.Cを救えなかった、なんてことにはなりたくないからさ」

    土御門「……わかった。それじゃあ、4人別々に動こう。ステイル、通信用の『魔術』は?」

    ステイル「ああ、少し感度が悪いが、『ルーン』のカードを利用して、作れるよ」

    59 = 1 :

    土御門「よし、各自、連絡しながら動こう。……それと、カミやん、これを持っていけ」スッ

    上条「なっ!これって、拳銃じゃねーか!」

    土御門「そうだ。なに、別に人を殺せとは言わない。ただ、万が一のために、護身用に持っておけってことだ。
        脅すくらいには、使えることもあるはずだ。あと、これはその予備の弾」スッ

    上条「……わかった。一応、貰っとく」パシッ

    土御門「撃ち方は大体わかるな?……ここをこうすると、安全装置が解除される。
        あとは弾を装填していたら撃てる。でも、極力、戦闘は避けろ。あっちはプロだ。
        遭遇しそうになったら、まず身を隠せ」

    上条「ああ、わかった」

    土御門「そし、それじゃあ、行こうぜぃ」



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    60 = 1 :

    第二二学区・地下街



    土御門『ああー、こちら土御門。カミやん、聞こえてるか?』

    上条「ああ、ちゃんと聞こえてる。にしても、『魔術』ってほんとすげぇな……」

    土御門『まぁ、そうだにゃー。……さて、行動しながらになるが、少し事情を説明するぜぃ。
        まず、俺たち3人は、さっき話したように魔術師だ。イギリス清教第零聖堂区『必要悪の教会』所属のな』

    上条「『必要悪の教会』?」

    土御門『まぁ、イギリス清教内でも、対魔術師に特化した人材が多く集まってるところだにゃー。
        『魔術』は本来、『穢れた力』、と見なされているのに、それを習得している。
        そうして、『汚れ』を一手に引き受けるから、必要悪、なんだにゃー。
        でも、同時に最も強い力を持つ部署でもあるわけぜよ』

    上条「ふーん……。じゃあ、お前たちがC.Cを追ってる理由は?」

    土御門『彼女はもともと、ここに来る前は『必要悪の教会』の中にいた。彼女の意思と最大主教の計らいでな。
        まぁ、彼女自身はイギリス清教所属ってわけじゃないみたいだけどにゃー。
        ……だが、数日前、彼女は突然失踪した。彼女は『必要悪の教会』では、『魔女』と呼ばれている。
        詳しくはわからないが、かなり重要な存在らしい。
        だから、早急に発見、保護せよ、っていう命令が与えられたわけだにゃー」

    61 = 1 :

    上条「……そうか、よくわかった。でも、お前には悪いが、全部を鵜呑みに信じることはできない。
       C.Cにも、ちゃんと事情を聞いてから判断するぞ?」

    土御門『それでかまわないぜぃ。そっちの方が、むしろ自然だにゃー』

    上条「でも、ありがとな土御門。お前がいなかったら、もっとゴタゴタしてたろうし、
       何より、C.Cの居場所の特定すらできなかったよ」

    土御門『ははは、礼なら今度、妹モノのエロ本でも買っ』

    上条「それじゃあな」

    土御門『冗談だ。……カミやん、死ぬなよ?』

    上条「……ああ、お前もな」



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    62 = 1 :

    上条「……にしても、さすがに地下街は広いな。一向に見つかる気がしない……」フゥ


    バタバタバタッ! ガチャガチャガチャ! 


    上条「ッ!……なんだ?足音?……ッ!近づいてくる!?もしかして、土御門の言ってた『猟犬部隊』って奴らか!?」


    バタバタバタッ! ガチャガチャガチャ!


    上条「って!やべっ!向こうからも!?挟まれた!?どっ、どうする!?どっか、隠れる場所を……ッ!うわっ!」グイッ

    ??「声を立てるな。こっちだ」グイグイッ



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    63 = 1 :

    地下街・ゲームセンター内



    上条(おい!おい、ちょっと待て!そんなグイグイ引っ張んな!……って、C.Cか!)

    C.C(いいから少し落ち着け)

    上条(はぁ、やっと見つけたぞ。……ずっとここにいたのか?)

    C.C(ああ、そうだ。まったく、この私がいるのに、よくも閉鎖などしてくれたものだ。
       見つかるのもまずかったからな。とりあえず隠れていた。一度、ここにも奴らが来たが、
       上手く隠れてやったよ)フフン

    上条(はぁ、なんにせよ、とりあえず見つかって良かったよ。捜したぞ?)

    C.C(……私を捜していた?何故だ?)

    上条(何故って、心配だったからな)

    64 = 1 :

    C.C(心配だった?私がか?)

    上条(お前以外に誰がいんだよ?)

    C.C(……そんなことを理由に、私を捜していたのか?)

    上条(まぁ、そうだよ。……それに、俺が補習から帰って来たら、部屋に魔術師がいて、あいつらから事情を聞いた
       まぁ、完全に信じたわけじゃないけどさ)

    C.C(……本当に、呆れるほどのお人好しだな、お前は。それともバカなだけか?)フフフ

    上条(どーせ、上条さんはバカですよー)

    C.C(ふふふ、まぁ、そう拗ねるな。一応、感謝はしてやろう)ニヤッ

    上条(……そうですかい)ハァ


    65 = 1 :

    上条(それでさ、お前が魔術師に追われてるのって……)

    C.C(あいつらから聞いたんだったな。そう、あいつらは別に私に危害を加えるつもりはないようだ。
       ただ、連れ戻しに来たみたいだな)

    上条(……どうして逃げ出したんだ?そんなに不自由だったのか?)

    C.C(……いや、そういうわけではない。なに、たまには外に出たくなってな。
       大した理由などない。散歩のようなものだ)

    上条(随分と遠くまで散歩しに来ましたね!?)

    C.C(事実、世界全体が私にとっては庭のようなものさ)フフン

    上条(はぁ、そうですかい……。よし、まず、土御門たちに連絡しよう。
       できれば、今の状況もなんとかしてほしいな。  
       ……こちら上条、土御門、聞こえるか?)

    66 = 1 :

    土御門『カミやんか?どうした?いやに小声だな?』

    上条(C.Cを見つけた。今、一緒にいる)

    土御門『おお!本当か!さすがカミやんだにゃー!』

    上条(……だけど、状況があんまり良くない。お前が言ってた奴らかわからないけど、
       さっき挟み撃ちにあって、今、俺たちもよく遊びに行く、あのゲーセンの中に隠れてるんだ)

    土御門『なんだと?大丈夫なのか?』

    上条(今のところは。C.Cの隠れ方が上手かったみたいで、敵もあまりここをマークしてないみたいだ。
       一人はまたどっか行ったみたいだけど、まだ一人残ってる)

    土御門『そうか。……じゃあ、これからこっちでド派手に騒ぎを起こす。
        その隙にこっそり脱出しろ。騒ぎがあるまで隠れてろよ?』

    上条(わかった。頼んだぞ)

    67 = 1 :

    C.C(なんと言っていた?)

    上条(……とりあえずは、ここでこのまま隠れてるしかない。
       向こうで騒ぎを起こすから、その隙に逃げ出せって)フゥ

    C.C(そうか。なら、ここでこのままじっとしていればいいんだな?)

    上条(ああ、そうみたい……ッ!やべっ!こっち来る!?)ササッ

    猟犬部隊員「……こちらオーソン。……やはりこの付近にはいないようだ。
          ……まったく、『嗅覚センサー』が使えないと面倒だな」クルッ スタスタ

    上条(……ふぅ、助かったみたいだな。ひとまず、このまま……ッ!やべっ!椅子にぶつかっ……!)グラッ


    ガッターーーン!


    猟犬部隊員「むっ!誰だ!」ガチャ!

    上条(……くそっ!)

    C.C(……)



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    68 = 1 :



    バキッ! ドガッ!


    上条「……がっ!ぐっ!」

    C.C「おい!手荒な真似はよせ!……ッ!くっ!」グイッ!

    猟犬部隊員「まったく、よくもまぁ、てこずらせてくれたな、学生君?」

    上条(くそ!どうする!?一人くらいならなんとかなるか!?あっちも銃持ってるけど、俺にも拳銃があるし……)

    猟犬部隊員「こちらオーソン。ターゲットを発見、確保した。至急、集まってくれ。
          場所はD-9のゲームセンターだ。また、一般人と思われる学生も同時に確保した。リーダーに報告してくれ」

    猟犬部隊員『……こちらロッド。了解した』ブツッ

    上条(会話で銃口を逸らした!……くそっ!もう、やるしかねぇ!)スッ

    上条「動くな!」ガチャ!


    69 = 1 :

    猟犬部隊員「!?」

    上条「……まず、C.Cを放せ!……余計なことをすれば、撃つ!」

    猟犬部隊員「……ふっ、はははっ!おいおい、学生君。俺は完全武装してるんだぞ?
          もちろん防弾対策もしてある。これはそういうスーツだからな。
          それに対して、そんな小さな拳銃が役に立つのかな?」

    上条「なら、あんたの顔を狙えばいい……」

    猟犬部隊員「……君に、人を殺す覚悟があるとでも?とてもそうは見えな」



    バァアアアアアアアアン!



    猟犬部隊員「!?」

    上条「……次は、当てる」

    上条(頼む!これで怖気づいてくれ!)

    猟犬部隊員「……ふんっ、仮に俺をここで殺そうが、逃げられはしないぞ?」

    上条「無駄口を叩くな!早く言われた通りにしろ!」

    猟犬部隊員「……断る。仮にここで俺がお前を逃がしたら、俺はどっちみちリーダーに殺されるからな」フゥ…


    70 :

    上条(くそっ!駄目かよ!……こうなったら、足でも狙って!)

    C.C「おい、何もする必要はないぞ」カッ!

    上条「えっ?」

    猟犬部隊員「ッ!……うわっ!な、なんだこれはっ!や、やめろっ!来るな!来るんじゃない!
          ……がっ!うぉおおおおおおおお!ああああああああああ!……ッ!」バタッ!

    C.C「……ふぅ、久しぶりだったが、上手くいったようだな」

    上条「なっ!おいC.C!今のは!?」

    C.C「なに、少し『ショックイメージ』を見せてやっただけだ」

    上条「『ショックイメージ』?」

    C.C「私は、その人間のトラウマや恐れているものを、強制的に幻覚のように見せることができる。
       まぁ、どんなものを見たかはわからないがな」

    上条「……なんにしても助かった。サンキュー、C.C」

    C.C「それよりも、早くここを出るぞ。敵が集まってくる」

    上条「ああ、そうだな」



    ガチャリ!



    木原「残念だがぁ、そいつはもう無理だ」

    上条・C.C「「!?」」



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    71 = 1 :

    とりあえず、ここまでです
    ほんとはもうちょっと進みたかったんですが……
    サーバーも重いし、瞼も重いので、今日はおしまい

    更新は、のんびりと待っていてください
    あと、ここが駄目、こうすればいい、などの技術的な指摘、アドバイスも頂けたら幸いです

    それではー

    72 :

    乙。
    具体的にこうしろとは言えないからこういうこと言うの気が引けちゃうんだけど、
    少し情景というか、何が起きてるのかわかりにくいように感じたかな
    台本形式の限界なのかもしれないけど…まあ参考までに

    ギアスは好きだし、展開とか設定はかなり好み
    期待してるから頑張ってくれ!

    73 :

    確かに薄く感じるかも。もし可能ならば地の文を少し入れてみるとどうかな?特に今後に展開される戦闘描写なんかはかなり書きやすくなると思うよ。

    期待してます

    74 :

    なまじ台詞回しや構成が小慣れてるせいで、話がトントン拍子に進みすぎているように感じる
    いろいろ回り道させてもいいかも

    75 :

    C.C.いきなりコード云々喋りすぎじゃね?

    薄っぺらいな

    76 :

    こんばんわー
    コメントして頂いた皆様、ありがとうございます
    休日ではないですが、地の文を書いたやつを少しだけ、試験的に投下したいと思います
    正直、自信がまったくないので、非常につまらないかもしれません……
    投下後、またコメントを頂ければ幸いです

    >>75
    確かにそうですね……
    自分で読み返しても、C.C.の口が軽すぎました……
    上条さんには事件に巻き込まれる前に、話しておきたくてつい……
    以後、気をつけます

    それでは投下します

    77 = 1 :


    二人が動き出そうとしたその時、唐突に気だるげな声が響いた。
    特別、敵意を含んではいない声音だが、二人の動きを凍らせるには十分だった。

    上条「なっ!あ、あんたは?」

    そこには、顔の左側に刺青のある、白衣を纏った男が、左手をポケットに突っ込み、
    右手で銃を構え、立っていた。

    木原「んぁ?ああ、俺はこの部隊のリーダーだよ。ったく、こんなクソつまらねぇ任務なんざ、
       さっさと終わらせたかったんだがなぁ。予想以上に時間がかかっちまった。
       つかえねぇ役立たず共だぜ」

    二人は知る由もないが、この男、木原数多は、『木原一族』と呼ばれる、学園都市でも有名な科学者一家の血縁者である。
    優秀な科学者である一方で、部下を平然と使い捨てにし、使えない者は容赦なく切り捨てる。
    また、なんの躊躇もなく人を[ピーーー]ような残酷非道な性格の持ち主である。

    上条「くっ!」スッ

    木原「おっと、無駄なこたぁ、やめるんだな。お前らは完全に囲まれてんだよ」

    猟犬部隊「「「「ガチャ、ガチャ」」」」

    木原がそう言うと、彼の背後から10人程度の『猟犬部隊』と思われる者たちが現れ、
    二人に向けて、一斉に銃を構えた。

    78 = 1 :


    上条(くそっ!どうする!どうすれば!)

    店内には他に出入り口はなく、裏をかく術も存在しない。あるのはちっぽけな拳銃が一丁のみ。
    まさに絶体絶命のこの状況、上条は自分がどう動けばいいかわからなかった。


    だが、その時……。


    C.C.「おい、お前、用があるのは私だけだろう?そこの坊やは偶然会っただけだ。殺す必要もないだろう?
       さっさと私を連れていけ。その坊やを見逃せば、今なら抵抗もしないぞ?」フフフ

    突如として、妖しい笑いを含んだ、淡々とした声が、その緊張を切り裂いた。

    上条「なっ!C.C.!やめろ!」

    C.C.「世話になったな、学生君。今回は私と出会ったのが不幸だったようだが、私のことは気にするな」

    もちろん、上条にはそんなことができるはずがない。必死に捜して、ようやく彼女を見つけたのだ。
    それをみすみすあきらめる……?
    冗談ではない。

    上条「そんな簡単に諦めれるかよ!」

    C.C.「まったく、お前はバカだな。さっさと家に帰りな、坊や?」ニヤッ

    上条の声に返す、C.C.のそれは、どこまでも澱みのないもだった。
    この状況下でも、別段、無理をしている風でもなく紡がれる言葉に、どこまでも高飛車かつ傍若無人な行動。
    それは、まさに『魔女』と呼ばれるにふさわしいものだった。

    79 = 1 :


    C.C.(これで、こいつは大丈夫だろう。私さえ手に入れば、文句はあるまい)

    C.C.はそう考えていた。……しかし、彼女は甘かった。『学園都市』の闇はそこまで優しくできてはいない。
    そしてそれは、次の一言で証明された。

    木原「ああー、悪いが、黙って帰すわけにはいかねぇんだよなぁ」

    C.C.「何?」

    C.C.は耳を疑った。こいつらの狙いはあくまで私ではないのか?何故、『学園都市』の一般人まで巻き込む必要がある?
    そう疑問に思ったが……

    木原「今回の任務は、標的一人の捕獲、あるいは殺害なんだけどよ、誰にもみつからずってのがついてるんだわ。
       だから、見逃せないんだよなぁ」

    C.C.「なっ!こいつは無関係の一般人だぞ!」

    木原「もう関係しちまってるんだよ。この騒ぎに巻き込まれた時点でな」

    めんどくさそうに返す木原の声には、何の感情も篭っていない。


    80 = 1 :


    木原「……そんなわけで殺すわ。じゃあな、クソガキ」カチッ

    そして、木原は指に力を込め、引き金を引こうとする。
    その動作には、まったく躊躇がなく、どこまでも作業的だ。
    ……ただ、一瞬だけ、肌を刺すような殺気が漏れる。

    上条「ッ!」

    上条は動けない。
    今、確実に、自分の死が、足音を立て近づいてくるのを嫌でも感じる。
    ……しかし、上条は動けない。
    まるで、自分の体が石にでもなってしまったかのように、まったく動けなかった。


    そして、その時は訪れる……。


    C.C.「ッ!殺すなっ!」ダッ!



    バァアアアアアアン!



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    81 = 1 :



    ドサリッ



    銃声の後に響いた、その鈍い落下音。それが上条の耳に、いやに大きく響いた。

    上条「……C.C.?……おい、C.C.!?おい!おい!?起きろよ!?」

    C.C.「」

    ここにきて、ようやく上条の体は機能を取り戻す。
    そして、恐る恐る目の前で倒れている彼女へと手を伸ばす。
    上条は揺する。揺する。血溜りに仰向けに倒れる彼女の体を。
    ……だが、彼女はなんら反応しない。反応するはずもない。何故なら、彼女は、もう……

    上条「ッ!C.C.ゥゥゥゥゥ!」




    上条の叫びが辺りに響いた




    82 = 1 :


    木原「あーあ、できれば生きたまま捕獲しろってことだったんだがなぁ。
       まぁ、殺しても構わないって言ってたから、気にするほどでもないかねぇ」

    上条「なんだよ!なんなんだよこれは!?」

    木原「まぁ、気にすんなよ、クソガキ。どうせお前もすぐ死ねるって」ガチャ

    そうして木原は、再度銃口を上条に向ける。

    上条(どうしてだよ!?なんでC.C.が死ななきゃなんないんだよ!?
       ……そして俺も終わるのか!?こんな、こんな風に!)

    一瞬、上条の目の前に、今までの出来事が、走馬灯のように浮かんで消えていった。
    そして、最後に見えたのは、幼い頃の自分。『疫病神』と呼ばれていた頃の、孤独な自分の姿だった。
    ……だが、上条は感傷に浸ることはできなかった。何故なら……。



    ガシッ!



    上条「!?」

    突如、掴まれた自分の腕。掴んだのは、一体?……それを考えるよりも前に、
    上条の意識は『そこ』へと引きずり込まれた……。



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    83 = 1 :

    短くて申し訳ないですが、ひとまずここまでです
    やっぱり、地の文は難しい上に、時間がかかりますね…… 
    文才のある人がうらやましい限りです

    見てくださった方、できれば、コメントの方をよろしくお願いします
    また、技術的なアドバイスなども頂けると幸いです

    あと、次の投下は今週の休日にはなんとか……
    期待せず、待っていてください
    それでは


    あっ、あと最後に>>77の[ピーーー]は「殺す」で脳内保管、お願いします……orz

    84 :

    十分読めるぜ
    あと、[ピー]にしたくなかったら、メール欄にsageとsagaを入れればおk

    85 :

    うん、十分読める
    指摘するようなとこも特になかった気がするし…いいんじゃないかな

    これ、上条さんギアス使えるようになるのかな…
    あとギアスと幻想殺しがどんな関係になるのかも気になるところ
    今後も期待

    86 :


    凄い面白い

    十分読める

    台詞と地の文は2行空けると更に見易くなるかも

    87 :

    こんばんわー
    コメントして頂いた皆様、ありがとうございます
    感想、アドバイス共にしっかりと吸収していきたいです

    今日中に、切りのいいところまでいきたいですね……

    それでは投下します

    88 = 1 :


    この世界の言葉で言い表せない、なんとも形容しがたい空間。その色は言うなれば、白、なのか?
    それすらもはっきりしないところに上条はいた。……そして、声が響く。



    C.C.(……終わりたくないのだな?お前は)



    上条(なん、だ、これ?C.C.、なのか?)



    C.C.(……お前には生きる理由があるのか?)



    上条(生きる、理由?)



    C.C.(そうだ。生きる理由と生きる意志が、お前にはあるのか?)


    89 = 1 :


    上条(……生きる理由、か。……正直、わからないよ。何故、どうして自分が生きているのかなんて、
       あんまり考えたことないからさ。……でも、死にたくはない。
       俺は、自分を含めて、この世界に、なくなったっていい命なんてないと思ってるしさ)



    C.C.(生きる理由はわからない。でも、死にたくはない、か……)



    上条(そもそも、生きる理由を明確に持ってる人の方が珍しいと、俺は思う。
       別に、俺がそれを持ってないから言ってるわけじゃないぜ?
       たださ、生きる理由が、生きる理由を探すため、ってのもあるんじゃないか?
       ……人ってのはさ、生き続ける限り、常に生きる理由を探すものなんじゃないかな?
       それが見つからない内は、死にたくはない。
       ……だから、人は死ぬのを怖がって、生きたいと思うんじゃないかな?
       まぁ、俺はバカだから、よくはわからないけどさ)



    C.C.(……生き続ける限り、生きる理由を探す……。それが、永遠であっても、か……?)



    上条(永遠に生きる、なんてことは多分ないんだろうけどさ、それでもだと思う。
       生き続けたら、多くの辛いこと、悲しいことがあると思う。
       でもさ、それ以上に楽しいこと、嬉しいことを積み重ねていけばいいさ。
       そうしながら、生きる理由とかってのも探していく。少なくとも、俺はそうやって生きていきたい。
       ……だから、このまま死んでもいいとは、思えない。……いや、俺は死にたくない)
       

    90 = 1 :


    C.C.(そうか……。ならば、私と『契約』しろ)



    上条(『契約』?)



    C.C.(私が与える力、『ギアス』があれば、お前の望み通り生き残れるはずだ。
       だが、その代わり、お前には私の『願い』を一つだけ叶えてもらう)



    上条(『願い』?)



    C.C.(そう、私の『願い』。……心からの『笑顔』を取り戻したいという願いだ。そして、出来ることなら……)



    上条(……出来ることなら?)



    C.C.(……いや、なんでもない)



    上条(……)


    91 = 1 :


    C.C.(……前に言ったように、王の力はお前を孤独にする。その覚悟があるのなら……)



    上条(……ははっ、笑顔なら、いつでも俺がやるよ。
       ……それにさ、絶対的な力が、必ず孤独に結びつくなんてことはないはずだ。
       要は使い方の問題だろ?だったら、正しく使えばいい。
       自分のためとかじゃなく、誰かのためとかさ。
       C.C.、もし、お前が、お前の与える力『ギアス』が、必ず孤独を生むって思ってんのなら……)



    C.C.(……)



    上条(まずは、そのふざけた幻想をぶち殺す!)



    C.C.(……ふふふ、ならば……)



    上条(ああ!結ぶぜ!その契約!)



    そして、運命の歯車が噛み合わさり、世界は圧倒的な光に包まれる……。



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    92 = 1 :


    木原「んぁ?なんだぁ?」


    死体に縋り、叫んでいた上条が、突如として黙ったと思ったら、今度は何も言わずに立ち上がった。
    それを見て、木原は僅かに首を傾げ、怪訝な目を向けた。
    その立ち上がった上条は、何故か左目を左手で押さえている。


    上条「おい、あんた、なんでそう簡単に人を殺せるんだ?」


    上条は問う。人の命を軽視し、それをこうも簡単に奪う理由を。


    木原「別に理由なんかねぇよ。ただ命令されたからだな。
       まっ、それに人の命なんざ、湧いて出てくるもんなんだよ」


    木原は答える。何の感情も篭らぬ声で。


    上条「そうか……。なら、俺はもうあんたに人を殺させない」

    木原「何言ってんだ?おめぇは?」

    上条「もし、あんたが、人の命をそんなに軽いものだと思ってんのなら……」

    木原「?」

    上条「そんなふざけた幻想は、俺が跡形もなくぶち壊してやる!」

    木原「ッ!」


    そう言い放つと同時に、上条の顔からその左手が外される。
    その露わになった左目を見て、木原は気づいた。


    木原(なんだぁ?あの左目は?)


    そう、そこには、普通の人にはあるはずのない『赤い鳥のような紋様』が刻まれていた。
    そして、それが一際妖しく輝き……


    93 = 1 :





    上条「上条当麻が命じる!お前たちは帰れ!そして二度と人を殺すな!」



    94 = 1 :


    上条がそう叫ぶと、一瞬、世界からありとあらゆる音という音が消え去ったような、奇妙な空気が辺りを包んだ。
    そして……


    木原「ああ、わかったよ。おい、テメェら、撤収だ。帰んぞ」

    猟犬部隊「「「「……了解」」」」


    木原のその言葉を皮切りに、木原を含め、『猟犬部隊』は上条の言う通り、その場から去っていく。
    まるで、初めから何の用もなかったかのように。
    ……そして、いつの間にか、その場には上条と、未だ血を流し倒れるC.C.だけが残されていた。



    ―――――――――

    ――――――

    ―――


    95 :

    ギアスは一人一人全く違う能力になる筈なんだが・・・・・・

    97 = 1 :

    すいません、ちょっと一旦休憩とります

    とりあえず、上条さんに発現したギアスは、『絶対遵守の力』です
    ええー、と思う人もいるとは思います
    自分も、初めはオリジナルで作ろうかなと思ったんですが……
    『魔王』との接点を持たせたかったこと、『ルール』が定まっていたことを理由に、このようにしました
    まぁ、上条さんが『不幸すぎて、思い通りにならない世界を思い通りにできたらな』的な願望があったということで……

    あと、>>93ではわかりやすくするため、便宜的に『上条当麻が命じる』と言わせました
    こんなこと、普通の上条さんは言いませんよね……

    98 :

    まぁ、ちょっとあれだが、設定からすると何百年?か未来のような感じだし、一人くらい同じギアスが発現する奴もいるかもね……

    99 :

    乙!
    殺す→壊すにちゃんと台詞が変化してたのがいいなあ
    後、ゲームの主人公もルルーシュと同じ絶対遵守のギアスじゃなかったっけ?

    100 :

    乙乙

    ライはルルーシュと違って声だけで発動するんだったな


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