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    元スレ上条「アンタは私のものになんのよ」美琴「……不幸だ」

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    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - SM + - ハルヒ + - 上条 + - 五和 + - 入れ替わり + - 吹寄 + - 美琴 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    201 :

    がんばれぇ~
    負けぇんなぁ~

    202 :

    力の限りぃ…生きてやれェ…

    203 :

    カマ条さんってわけか

    204 :

    この美琴はあっという間に妊娠しそう

    205 :

    どっちを上条さんって呼べばいいかわからなくなってきた

    206 :

    続きを投下します。今回も短めになってしまった…

    207 = 206 :

    第七学区 とある高校の学生寮 土御門宅――



    土御門「インスタントで悪いにゃー」コポコポ

    美琴「いえいえ、お構いなく」

    絹旗「……」

    土御門「この土御門元春を相手に無理やり交渉を持ちかけるなんてにゃー」

    土御門「まったく、常盤台の超電磁砲は恐ろしいぜい」ヤレヤレ

    美琴「普段は人畜無害な草食系ですよ?」

    土御門「カミやんが絡むとアレか…つくづく罪な野郎ぜよ」

    美琴「そんなことより早く…」

    黒子「失礼しますの」シュン!

    土御門「うにゃーっ! 女の子がオレの部屋に降って来たぜよ!!」

    美琴「黒子?」

    208 = 206 :

    黒子「お姉様、忘れ物ですの」ポイ

    美琴「おっと」キャッチ

    フィ「この馬鹿が、俺様を投げるとは何事だ!」プンスカ

    黒子「わざわざ連れてきて差し上げたのに文句いうなですの」シレ

    フィ「貴様も俺様を置いて行くな。自身の状態を理解しているだろうに」

    美琴「う、うん」ピタ

    フィ「…バイタルは正常……メンタルは…!? 不味いぞ。今すぐ表にでろ」

    美琴「!? ちょ、ちょっと出ます!」ダダダダダッ

    土御門「…どうしたんだ?」ヒソヒソ

    絹旗「…私にも分かりません」ヒソヒソ

    209 = 206 :

    第七学区 とある高校の学生寮――



    フィ「昨晩と比べてメンタルの異常が酷いな」

    美琴「そんなに?」

    フィ「人格に影響が出て、それを自覚できないくらいに、だ」

    フィ「もう口調の変化なんて生易しいレベルじゃない。上条当麻の人格が変質しつつある」

    美琴「口調って……ああっ! また女言葉で喋ってた!?」ガーン

    フィ「今朝からの行動も思い返してみろ」

    美琴「…………………………………………」…シクシク

    フィ「泣くな、鬱陶しい」

    美琴「黒歴史だ…なに意味の分からない行動力を発揮してんだよ、俺は」ガクリ

    フィ「嫉妬に駆られ友人を脅迫、海外渡航の算段を強要…か。凄まじいな」

    美琴「ぎゃああああぁぁぁッ!? 冷静に言わないで!?」ブンブン

    フィ「大丈夫だ。そんな小物臭い貴様を、俺様はサポートしてやる」

    美琴「小物って……一応、今は第三位の御坂さんですけど…」

    フィ「三流、三下、三行半…ろくでもない数字だと思わないか?」

    美琴「お、おまっ!? 三割引とか、三文の得とかいい意味だってあるだろ!」

    フィ「発想が小物だな。それに三文の徳だ、馬鹿め」

    美琴「え? 発音が違った??」

    210 = 206 :

    フィ「いい加減話を戻すぞ」

    フィ「人格が変質していたのは自覚したな?」

    美琴「ああ、あんなのは俺じゃねーよ」

    フィ「些細なことで、あれほどの異常行動だ。先が思いやられる」

    美琴「!! 些細っていうけどな、俺には大問題なんだよ!」

    フィ「落ち着け」

    美琴「大体アイツが神裂をパートナーとか…」ブツブツ

    フィ「そこだ。そこが腑に落ちない」

    美琴「??」

    フィ「御坂美琴は上条当麻に惚れている」

    美琴「///」マッカ

    フィ「ならば神裂火織や禁書目録と必要以上に親睦を深めるのは、違和感がある」

    フィ「普通なら、貴様に近づく女を遠ざけるように仕向けるはずだ」

    211 = 206 :

    美琴「それは…アイツは優しいから…」

    フィ「貴様が三日でトチ狂ったほどの恋愛感情を、御坂美琴は何ヶ月も抱えているんだ」

    フィ「それに貴様を不安にさせるよう仕向けた節もある。優しさなど理由にならない」

    美琴「…アイツが、わざと不安を煽ってる?」

    フィ「入れ替わり初日に、御坂美琴が言ったことが全てかもしれんな」

    美琴「初日って……まさか」

    フィ「上条当麻を私のものにする、ダブルミーニングなら笑えるぞ」

    美琴「どういうことだよ…」イヤナヨカン

    フィ「御坂美琴は最初から入れ替わりを受け入れているということだ。理解できるか?」

    美琴「はあ?」

    フィ「正気か狂気かは知らんが、御坂美琴は非常に優秀だな」

    フィ「上条当麻の最大の武器を掌握しつつ、本命の貴様を手玉に取っているのだから」

    美琴「最大の武器? 幻想殺しか?」

    212 = 206 :

    フィ「違う。昨日貴様が言ってたじゃないか。コネだけは充実してる、つまり人脈だ」

    フィ「学園都市の第三位と世界を救った英雄、取り巻く人間の質も量も、圧倒的な差があるだろうな」

    美琴「……」

    フィ「周囲の環境を掌握し、上条当麻となる。その上で貴様を御坂美琴として手に入れる」

    フィ「貴様は女として愛されるわけだ。笑えるだろう?」

    美琴「……冗談だよな?」ガクブル

    フィ「全て俺様の推論だ。だが現実味はあったんじゃないか?」

    美琴「恐えーよ! ありえねーよ! なんなんだよ!!」

    フィ「イギリスに乗り込むつもりなら、やめたほうがいいな」

    フィ「戦闘能力に差がありすぎる。手篭めにされて、愛玩奴隷ルート確定とかなりそうだ」

    美琴「て、手篭め!?」ビクッ

    213 = 206 :

    フィ「それも悪くないんじゃないか?」

    美琴「そんなルート、青髪ピアスにしか需要がねーよ!」

    美琴「アイツがおかしくなってるなら、俺がなんとかすればいいだけじゃねーか」

    フィ「貴様が嫌がるなら、他の女を、みたいな流れになりそうだが…」

    美琴「それは駄目だ!! ……って、あれ?」

    フィ「どうしようもないな。入れ替わった時点で愛玩奴隷ルートは確定したようだ」

    美琴「………バッドエンド?」

    美琴「男なのに女にされる…?」プルプル

    フィ「どんまい」

    美琴「不幸だァァァああああああッ!!!」

    214 = 206 :

    第七学区 とある高校の学生寮 土御門宅――


    美琴「……」フラフラ

    絹旗「戻ってきまし…御坂? 顔色が超悪いんですけど…」

    フィ「放っといてやれ。少々絶望しているだけだ」

    黒子「お姉様、しっかりしてくださいまし!」

    土御門「さっきと別人みたいだぜい?」

    美琴「…純潔が、散らされる…」ジワ

    黒子「お姉様の純潔は上条さんに捧げたのでは?」

    絹旗「じゅ、じゅ純潔!?」

    土御門「…カミやん、ついにこっち側に来たのか」トオイメ

    フィ「こいつはまだ生娘だぞ。上条当麻の帰国と同時に散らされるだろうがな」シレ

    美琴「手篭めにされるなんて…」ポロポロ

    黒子絹旗「!?」

    215 = 206 :

    土御門「カミやんなら明後日に帰国する予定ぜよ」

    美琴「そんなの、嫌だ…」ヒックヒック

    黒子「腐れ類人猿がああああァァァッ!! お姉様を泣かせやがってええええ!!」

    絹旗「殺す! 上条当麻、超殺す!!」

    黒子「ここは協力してでも、あの猿を血祭りにあげるしかないですの!」

    絹旗「了解です。御坂の貞操は私たちで守りましょう!」

    土御門「面白いことになってきたにゃー」

    フィ「この調子で戦力を増やせば、貴様の身の安全は守られるかもな」

    美琴「…俺に力を貸してくれるのか」グスグス

    黒子「当然ですの」キッパリ

    絹旗「友達を助けるのは当たり前です。御坂が言ったことですよ?」ニコ

    美琴「…そうだったな。絶望するには、まだ早いよな」

    美琴「二人とも、さんきゅーな。元気でた」

    216 = 206 :

    土御門「絹旗はいいのかにゃー。イギリス行きがふいになるかもしれないぜい?」

    絹旗「…構いません。麦野たちの居場所は知りましたし、御坂を見捨てたくありません」

    美琴「絹旗……御坂さんは、この感動を超抑えることができません!」ギュッ

    絹旗「きゃあ! み、御坂、真似しないでください///」ジタバタ

    黒子「ぎゃああああ!? 黒子も、黒子も混ぜてほしいですのォォォーッ!!」ガバチョ

    フィ「うおっ! 暑苦しい、離れろ!」

    土御門「やはり時代は女子中学生ぜよ」ニヤニヤ





    美琴「迷惑かけてごめんなさい!」ペコ

    土御門「いやいや、お互いカミやんのフラグ体質の被害者ぜよ」ケラケラ

    美琴「あ、あはは……」

    土御門「フラグ立てまくりなのに、回収はしないから性質が悪い……ムカついてきた」イライラ

    美琴「…反省します」ズーン

    土御門「ん?」

    絹旗「御坂、先に行きますよ」

    美琴「おおお邪魔しましたぁーー!」タッタッタ

    土御門「……」

    217 = 206 :

    土御門「……」pipi ヨビダシチュウ

    海原『もしもし、なにか進展がありましたか?』pi

    土御門「ああ、とんでもないことになったぞ海原」

    海原『ッ!? なんです』

    土御門「明後日、超電磁砲の処女が奪われるらしい」

    海原『…………はぁああああああああ!!!???』

    土御門「上条当麻が喰っちまうそうだ。超電磁砲がマジ泣きしながら言ってたぞ」

    海原『か、彼は一体なにを考えてるんです!? 御坂さんは中学生ですよ!? 犯罪ですよ!?』

    土御門「オレたちと比べれば可愛いもんだがな」

    海原『統括理事会が御坂さんを狙ってるのに、あああああッ! 気が狂いそうだ!』

    218 = 206 :

    土御門「だがこれはチャンスだ。どうも超電磁砲と上条当麻が一戦やらかすみたいだからな」

    海原『…その時起きる混乱を利用すると?』

    土御門「その通り! 例の助っ人は裏切ったが超電磁砲にべったりだし、最悪の事態は回避できそうだ」

    海原『自分にとっては、ある意味最悪ですけどね……』

    土御門「お前もいい加減、義妹に乗り換えたらどうだ?」

    海原『余計なお世話ですッ!!』pi

    土御門「……うにゃ?」

    土御門「カミやんが超電磁砲とにゃんにゃんする……ねーちんは…?」アレ?

    219 :

    土御門…いま気づくとか頭の回転悪いぞ…

    220 = 206 :

    第七学区 とある病院前――


    美琴「黒子たちは、やることがあるってことだし、俺も頑張りますか」

    フィ「何故病院に来たんだ?」

    美琴「カエル顔の先生に入れ替わりのことを相談しようと思う」

    美琴「解決法を知ってそーだしな」

    フィ「冥土帰しか。貴様にしては妥当な選択だ」

    美琴「…お前の推理が外れて、アイツと争うことなく解決できるのが一番だけど…」

    フィ「確かにそうだが、それと予防線を張るのは別問題だ」

    美琴「うん……愛玩奴隷ルートだけは回避しないとな」ガクブル

    御坂「愛玩奴隷とはなんですか、とミサカはお姉様に問いかけます」

    美琴「愛玩奴隷ってのは……御坂妹か」

    御坂「はい、ミサカは検体番号10032です、とミサカは質問は無視かよと腹を立てつつ答えます」

    美琴「お前には一生知らないでほしいから、内緒だ」

    御坂「……」テヲトリ、ムネニアテル

    美琴「?? どうしたんだ?」

    御坂「お疲れのようなので脳波と脈拍のチェックをしました、とミサカは無表情を装い受け答えします」ドキドキ

    美琴「心配してくれたのか。さんきゅーな」ニコ

    御坂「はい///、異常はありませんでした、とミサカは答えつつ、用事があるのでこの場を去ります」スタスタスタ

    美琴「おう、またなー」ヒラヒラ

    フィ「……」

    221 = 206 :

    第七学区 とある病院――


    冥土帰し「君が来るのは珍しいね?」

    美琴「実は相談したいことが……」

    冥土帰し「深刻そうだが、なんだろうね?」


    事情を説明中―――


    冥土帰し「事情は飲み込めたけど、つくづく君は面白い目にあうね?」

    美琴「あはは…」ズーン

    冥土帰し「まあ、入れ替わった御坂君を連れてくれば、すぐにでも治せるね?」

    美琴「ほ、本当ですか!」

    冥土帰し「嘘は言わないよ?」

    美琴「明後日、連れてきますからお願いします!」ペコリ

    冥土帰し「それじゃ明後日に。今日はもう帰っていいよ?」

    美琴「先生! ありがとうございました!」タッタッタ

    冥土帰し「元気がいいね……」

    222 :

    御坂「失礼します」

    冥土帰し「脳波はどうだったね?」

    御坂「ミサカの記憶する、あの人のパターンと殆ど一致しました、とミサカは興奮気味に答えます」

    冥土帰し「そうか…御坂君の言った通り上条君が相談に来たよ。計画書は目を通したあと破棄したんだが…」

    御坂「お姉様の計画、必ず成功させてみせます、とミサカは全ミサカを代表して、ここに宣言します」

    冥土帰し「作戦コード・アヴァロン……こんな壮大な計画を実行するなんて、君達のお姉さんは凄いね」

    御坂「はい。あの人を独占できるのに、ミサカにも幸せを分けてくれました、とミサカは優しいお姉様を尊敬します」

    冥土帰し「妹達の存在を受け入れるほど、この世界は優しくない。だが救いがないわけじゃない」

    冥土帰し「僕は君達の保護者だ。妹達の幸せのために協力は惜しまないよ」

    223 = 222 :

    御坂「ありがとうございます」

    御坂「ミサカのミサカによるミサカのための楽園、誰にも邪魔はさせません、とミサカは……」

    冥土帰し「彼はどうしてる? 彼方此方の施設を破壊して回っていたようだが」

    御坂「お姉様と一緒に明後日帰国する予定です、とミサカはスケジュールを確認しながら答えます」

    冥土帰し「彼も協力を?」

    御坂「はい。お姉様と二人で、あの人を確保するようです、とミサカはあの人に同情を禁じえません」

    冥土帰し「仕方ないとはいえ、上条君も災難だね……」

    224 :

    何枚も上手だったー!?

    225 = 222 :

    今回はここまでです。上条さん編はもうちょいで終わりです
    御坂さん編はちょこっとクロスオーバー要素があるんで嫌いな人は注意を

    226 :

    元・美琴なかなか悪いやつだなw

    >>1GJ

    227 :

    おつ!!

    超面白いじゃないですか!
    続き楽しみに待ってます。

    228 :

    美琴の精神は強靱だな肉体からの干渉はねのけてんだろ

    229 :

    乙!
    続きが楽しみ過ぎる…

    230 :

    愛玩奴隷じゃなくて愛奴隷だろ

    いいじゃん愛奴隷wwwwwwww
    むしろなりたいよ愛奴隷wwwwwwww

    231 :

    現・上条さんキレ者すぎるwwww

    232 :

    ていうかこのまま身体戻したら上条さん殺されそうだぞ
    色んな方々に

    233 :

    一方さんも上条さん(美琴)に利用されてんだろうな

    234 :

    続きがメッチャ気になるwww

    235 :

    もう上条さん陣営が勝てる気がしないww

    236 :

    続きにも期待

    237 :

    続きマーダー?

    238 :

    すごい倒錯的だな

    239 :

    一週間も音沙汰なくて、すみません
    今から投下します

    240 = 239 :


    第十七学区 操車場――



    美琴「ここなら平気かな?」キョロキョロ

    フィ「昼間からこんな人気のない場所でなにをする気だ」

    美琴「能力の試し撃ちをするんだよ」

    フィ「いよいよ真剣になったか」

    美琴「まあな。最悪の場合、アイツを無理やりにでも病院に連れていかないと、だろ?」

    フィ「実行するには、貴様が能力を完璧に使いこなす事が最低条件だろう」

    美琴「ハードル高いなー」

    フィ「時間は有限だ。さっさと始めろ」

    美琴「まずは基本の電撃から…」ビリビリ












    フィ「電撃、砂鉄操作、磁力を用いた高速移動、電磁波レーダー、雷撃の槍…」

    フィ「一応使えているな」

    241 = 239 :

    美琴「ああ、結構コツを掴んだぞ。……こんな風にッ!!」ビリビリッ フワッ

    フィ「無数の鉄骨を磁力で操っているのか…」

    美琴「よっと、元の場所に戻してーっと!」ガタガタガシャーン!

    美琴「どうだ? あのまま射出することもできるぞ」

    フィ「戦術レベルの攻撃だ。威力が有りすぎて街中では使えん」

    美琴「確かに……」ウーン

    フィ「一人で戦うわけじゃないんだ。攻撃範囲は絞れ」

    美琴「そうは言ってもなぁ。まとめて吹き飛ばす!って能力だろ、これ」

    フィ「超能力者だから仕方ない。一人で軍隊と戦える、人間戦略兵器だからな」

    美琴「能力が強すぎるのが弱点ってことか」

    フィ「被害を考えればな。現状で幻想殺しに最も有効なのは、電撃だろう」

    美琴「電撃ぃ? そんなの一発で打ち消されてお終いじゃねーか」

    フィ「幻想殺しの弱点は効果範囲の狭さだ。四方八方から電撃を放ち続ければ、そのうち捌ききれなくなる」

    美琴「そこを絹旗と黒子に、ってとこか?」

    フィ「それがベストだ。小学生の能力が存外強力なのは、嬉しい誤算だったな」

    美琴「…いい加減、名前で呼んでやれよ」

    フィ「奇襲向きの能力だから、空間移動との相性もいい」

    美琴「スルーですね。分かります」

    フィ「勝利条件は満たしたと言ってもいいだろう」

    美琴「…なんか嫌なフラグがたった気がするんですけど」

    フィ「幻想殺しが如何に脅威だとしても所詮、一兵にすぎん」

    フィ「戦術を練った我々の敵ではない」

    242 = 239 :

    美琴「お前が言うならそーかもな。そんじゃ最後に試してみるか、超電磁砲!」

    フィ「第三位の異名たる技か」


    美琴「コインを弾いて……」ピーン

    美琴「…いっけェェえええええーーッ!!」バチバチッ ドゴーーーーーーン!!


    フィ「……見た目は派手だが、これは」

    美琴「び、ビームだ! 超電磁砲、マジ格好いいな!」ダイコーフン

    フィ「磁力で大量にものを飛ばしたほうが強力じゃないか?」

    美琴「浪漫だよ、ロマン! 分っかんねーかなぁ」チッチッチ

    フィ「知るか。だがまあ結果は上々だ。そろそろ引き揚げるとしよう」


    美琴「……」キョロキョロ

    フィ「どうした?」

    美琴「能力を使うのに夢中だったから気づかなかったけど……」ガタガタ

    フィ「これは酷い。あたり一面瓦礫の山じゃないか。警備員(アンチスキル)に見つかれば即逮捕だな」

    美琴「…まぁ、見つからなきゃ…」

    ??「あっちから凄い音がしたぞ!」

    美琴「……」ピューーーー ダッシュ

    243 = 239 :


    第七学区 とある公園――


    佐天「あ! 御坂さん発見! …何してるんだろ?」



    美琴「…喉が渇いたー」ハアハア

    フィ「そこの自販機で買って飲めばいいだろう」

    美琴「そーだな。ん~…ヤシの実サイダーでいいか」チャリン ピ

    フィ「ホットにしておけ。体を冷やすのは良くないぞ」

    美琴「もう押しちまった……あれ? 出てこない…」

    フィ「投入金額がゼロになってるな」

    美琴「マジ!? って、ああぁぁぁーーッ!!」

    フィ「うるさい」

    美琴「この自販機、前に二千円札飲み込んだやつじゃねえか!」

    美琴「クソッ! 小銭は飲まないんじゃなかったのか」

    フィ「別のところで買えばいい」

    244 = 239 :

    美琴「嫌だ、絶対取り返す! ……そうだ」ピコーン

    美琴「確か、こんな感じで…ちぇいさーーーっ!!」ベキッ!

    美琴「――ッ!?」

    フィ「……」

    美琴「痛いッ!! なんかベキッていった! まさか折れた!?」

    美琴「あぁ…内出血してる。うう、予想以上に貧弱だ…」

    美琴「こんなとこ誰かに見られたら、また馬鹿にされ……」

    佐天「……」ジー

    美琴「…見た?」

    佐天「……ちぇいさー」ボソ

    美琴「見たな見たの見やがりましたね三段活用! 忘れて下さいお願いします!」ドゲザ

    佐天「むふ~、どーしよっかなぁ~?」ニヤニヤ

    美琴「笑顔が恐いんですけど……」

    佐天「アハハ、冗談です。何もしませんってば」

    美琴「…ったく、人が悪いぜ」

    佐天「いや~御坂さんを見てると、つい弄りたくなちゃって。困ったなー」

    フィ「その気持ちは共感できるな。困ったものだ」

    美琴「コイツら…」プルプル

    245 = 239 :

    フィ「コレは超能力者の癖に基本、馬鹿だからな。フォローが大変なんだ」

    佐天「馬鹿っていうか、ノリが良くなったんじゃないかな?」

    フィ「好意的な意見だな」

    佐天「なんか親しみやすいのよねー。壁を感じないっていうか、ん~、なんだろ?」

    フィ「良かったな、褒められてるぞ」

    美琴(俺が本来、無能力者だからかな?)

    美琴「ところで佐天さんは何してたんだ?」

    佐天「へ? ……しまった! 初春に宿題を見せてもらうんだった!」

    美琴「宿題…だと…?」

    佐天「初春待たせてるんで、バイバイ、御坂さーん!」タッタッタ

    246 = 239 :

    フィ「騒がしい奴だな」

    美琴「そーだよ! 宿題だ!」

    フィ「宿題?」

    美琴「補習の代わりに大量に課題を出されたんだ……まだ全然やってねーよ…」

    フィ「今はそんなもの、どうでもいいだろう?」

    美琴「良くねーよ! 俺の進級が懸かってるんだぞ!?」

    フィ「……仕方ないな、さっさと終わらせるぞ」

    美琴「そんな簡単に終わる量じゃねーんだよ…」

    フィ「普段の貴様ならな。だが今は御坂美琴の知識が使えるだろう?」

    美琴「そうか! その手があるな。早速寮に行こう」タッタッタ

    247 = 239 :


    第七学区 とある高校の学生寮 上条宅――



    美琴「よっこらせっと。やっぱ便利だなー、この能力」スタッ

    フィ「壁伝いにベランダから部屋に入るとは、確かに便利だな」

    美琴「鍵を持ってないから助かったぜ」

    フィ「時間が勿体無い、課題に取り掛かれ」

    美琴「はいはい」ゲコッゲコッゲコ

    美琴「御坂妹から…? もしもし」pi

    御坂『ミサカですが今大丈夫ですか? とミサカは丁寧に確認を取ります』

    美琴「いいけど、何か用事か?」

    御坂『はい。相談したい事があるのですが、とミサカはお姉様に頼りたい心情を吐露しました』

    美琴「それは構わねーけど…」

    248 = 239 :

    御坂『良かった。それでは玄関から離れて下さい、とミサカは突然警告します』pi



    美琴「玄関…?」

    フィ「伏せろ!!」ドカーーーーーーン! ドアフットブ

    美琴「!!??」ビクッ


    御坂「お邪魔します」スタスタスタ

    美琴「み、御さッ…」

    御坂「あまり余裕がないので、このまま連行します、とミサカはお姉様を拘束しながら言い放ちます」カチャカチャ

    美琴「ちょっと待て!! どうしてお…」アタフタ

    御坂「この拘束具は特別製なので、お姉様の能力でも外すことは叶いません、とミサカは残酷な事実を教えます」

    美琴「そんな説明いらな…」

    御坂「移動します。少しの間我慢して下さい、とミサカは誠意の篭ってないお願いをします」

    美琴「聞いて!? 御坂さんの話を聞い…」グス

    御坂「五月蝿いです」シュー

    美琴「……」スヤスヤ

    フィ「催眠スプレーか」

    御坂「はい。これ以上手荒な事はしません、とミサカは今更と思いつつ安心を促します」

    フィ「本当に今更だな……」

    249 = 239 :


    風紀委員 第一七七支部――



    黒子「お姉様を拘束とは、どういう事ですの!?」

    固法「本部からの要請なんだけど、私にも何がなんだか…」

    黒子「意味が分かりませんわ! 罪状はなんですの!?」

    固法「器物損壊。第十七学区にある操車場を、常盤台の制服を着た電気使いが大暴れして、滅茶苦茶にしたらしいのよ」

    黒子「……」

    固法「だから御坂さんが真っ先に疑われてるの」

    固法「御坂さんがそんな事するわけないのに、本当に意味が分からないわ」

    黒子「そ、そうですわね」アセアセ

    黒子「……類人猿を葬り去る予行練習?」ボソ

    固法「白井さんから御坂さんに連絡とってもらえる?」

    黒子「それでは直接話を聞いてきますの!」シュン!

    固法「え? 電話でいいのに…って、いっちゃった」

    250 :

    あら来てたのね


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