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    元スレ音無「やべ、煙草切らしちまったぜ」

    SS+覧 / PC版 /
    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★
    タグ : - 音無 + - ぁE + - いじめ + - ペルソナ + - ヤンキー + - ヴァンガード + - 不良 + - 岩沢 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    151 = 58 :


    子A「またか」

    日向「この先に進むんのは俺達に勝った方ってことで、ジャンケンで決めてくんない?」

    子A「…どんどんチームが増えてきやがる」

    音無「あ?文句あんのか?」ギロッ

    ユイ「かかってこいやゴラァァ!」

    日向「どつかせてどうすんだよ、あぁ!」ガガッ

    ユイ「何で私だけ!?関節が砕けますホームランが打てなくなりますぅ!」

    日向「んな期待最初からしてねーよっ!」

    ―――

    日向「ここで勝たなきゃ罰ゲーム決定だかんな!」

    音無「罰ゲーム…何の話だ?」

    日向「初戦は気合い入れねーとな!」

    音無「無視すんなオラァ!」ガッ

    日向「痛てっ!まぁ悪魔で負けた場合だから心配するなって」

    音無「俺はんなもん受けねーからな」

    152 = 58 :


    日向「とりあえず、一番はお前な」

    音無「ハッ、いいだろう」

    野田「俺はっ!?」ズイッ

    日向「まぁ待て、で二番が俺。三番が椎名」

    音無「…で、お前いつまでおぶわれてる気だよ!そろそろ下りろっ!」

    椎名「仕方ないな…」バッ

    日向「そして四番がお前だ。走者一掃しないとテメーの負けだからな」ポン

    野田「ふん。いいだろう…容易いことだ」

    日向「七点以上でコールドだ。天使が来る前に片付けちまおうぜ」

    音無「(天使…奏も来るのか?)」

    日向「よし行くぞぉーっ!ファイトォーッ…!」

    …シーン

    子ABC「お、おー」ボソッ

    音無「……恥ずかしな、日向」

    日向「言うなっ!」

    153 = 58 :


    音無「そんじゃ……行ってくる」ザッ

    日向「頑張れよ、音無!」

    ユイ「Rookiesのパワー見せたれぇ!」

    審判「プレイボール!」

    音無「(ただ単に野球するんじゃ面白くねぇ……あ、いいこと思いついた)」

    投手A「ふっ!」ブンッ

    音無「ククク…」ガキィン!

    日向「まずい、ピッチャーライナーだ!」

    投手A「へぶっ!」ドカッ

    日向「…え?」

    投手A「うう…」ドサッ

    ユイ「あ…見事に相手ピッチャーの顔面に直撃しましたね」

    音無「やりぃ!」ザッザッ

    ユイ「…あんな方法で塁に出たがるのって音無さんだけですよね?」

    日向「あれが音無なんだ」

    ユイ「やっぱアホですね」

    155 :


    子A「投手交代!」

    ――

    その後、俺に続き日向と椎名も累に出てノーアウト満塁へ…次の打者は…

    野田「フン…ったく。遊びもいいとこだ」ザッザッ

    捕手「良いのか(片手だと)?」

    野田「何が?」

    捕手「くっ…来い!」

    投手B「えいっ」ビシュッ

    野田「でやっ!」ガキィン

    ワーワーッ!

    審判「ホームラン!」

    捕手「そんなぁ」

    野田「フン…」

    ――

    音無「で、何で俺がピッチャー?」

    日向「だってお前いつも喧嘩ばっかしてんだから強肩」

    音無「関係ねーよ」

    日向「それに野田にホームラン打たれたんだから今度はお前が巻き返すしかねーだろ?」

    156 = 58 :


    音無「チッ。まぁいい…見てろ」スッ

    野田(捕手)「来ぅい!」

    音無「うおおおオラァッ!!」」バシュ!

    野田(捕手)「ぬぉぉっ!」ドシュ!

    審判「ストラーイク!」

    野田「(まさか、俺の手が痺れているだと…)」ビリビリ

    日向「すっげぇ!今の軽く160はいってたぜ!」

    ユイ「そろそろ言いたいんですが、あの人はバケモンですか?」

    数十分後――

    2回裏・8-0

    音無「軽い軽い、圧勝だな」

    椎名「何故か途中から相手チームの選手どんどん減っていったが…」

    日向「立て続けに相手のピッチャー三人の顔面に打撃する奴がいたからな」

    ユイ「要はアホですね」

    ―対天使用本部―

    遊佐(インカム)「日向チーム、二回裏コールド勝ちです」

    ゆり「早っ!…みんな死より怖い罰ゲームとやらを恐れて必死ね。こっけいだわ」

    157 = 58 :


    遊佐(インカム)「戦線ではゆりっぺさんの罰ゲームを受けたものは発狂し人格が変わると有名ですから」

    ゆり「そうね…ってどんな罰ゲームよ!」

    遊佐(インカム)「いや、私は受けたことありませんので」

    ゆり「私だって!…おっと、あぶり出しね成功ね…」

    遊佐(インカム)「あれは…天使ですね」

    ゆり「こっちは武器も無し、あるのはバットにグローブ。果たしてどんな平和的解決を求めるのかしら?見物だわ」


    ―グラウンド―

    「…………」ズゥゥーン

    音無「…………」アァン?

    直井「(何故コイツが…)」

    「あなた達のチームは参加登録していない」

    音無「文句あるのか?」ギロ

    直井「せ、生徒会副会長の直井です。我々は生徒会チームを結成しました」

    158 = 58 :


    直井「あなた達が関わるチームは我々が正当な手段で排除していきます」

    音無「今ここでテメェらを排除してやろうか?」バキボキ

    日向「待て、暴力はダメだ!一発で失格になるぞっ!」

    音無「…チッ、試合で顔面にぶちあててやる」ペッ

    ユイ「はっ!頭洗って待っとけよなァ!」

    日向「お前は三振しかしてねーだろうが!…おっと、洗うのは首だ!頭だったら衛生上の見出し並みだ!」グググ!

    ユイ「何で私だけっ!いーたーいですぅぅっ!」ギリギリギリ


    ―日陰―

    音無「暑っつー…ちょいと一服」カチッ シュボッ

    「結弦…」

    音無「うおっ!テメェどっから出てくんだよっ!」

    「校内での煙草は校則違反よ」

    音無「校則破ってるから不良なんだよ」スパー

    159 = 58 :


    「…結弦はどうして彼らと球技大会に参加したの?」

    音無「アイツらが…しつこく勧誘してきたからだよ」

    「それで…了承?」

    音無「最初は断ったさ。アイツと出会って打たれてなきりゃ…多分ボコボコにしてでも断ってたろうけどな」

    「………」

    音無「不良ってのは気まぐれな生き物なんだよ。それでもアイツらとつるむのはゴメンだがな」

    「そう…」

    音無「話は終わりだ、お前もとっとと生徒会チームに戻れ」ザッ

    「…うん」

    音無「あ、そうそう」ピタ

    「何?」

    音無「その格好、似合ってねーぜ。じゃ、あばよ」スタスタ

    「……」

    「……?」

    160 = 58 :


    ―対天使用本部―

    遊佐(インカム)「竹山チームに続き、高松チーム、二回コールド負けです」

    ゆり「くーっ、あんなの反則じゃない!…残るは一チームか、どこ?」

    遊佐(インカム)「日向さんのチームです」

    ゆり「ゲ!…あ、でも確か音無君も日向君チームに入ってたのよね?」

    遊佐(インカム)「確か音無は居ますが?」

    ゆり「天使をギャフンと言わせるには、彼に任せるしかないわね…」


    ―決勝戦・グラウンド―

    日向「ついに来てやったぜ」

    直井「あなた方のチームのせいで怪我人が続出していますよ…」

    音無「それはコイツのせいだ」ヒョイ

    ユイ「アンタだろうがぁっ!」ガーッ

    日向「(こんなんで大丈夫かよ…)」

    審判「ではこれより決勝戦を始めます!」

    161 = 58 :


    審判「プレイボール!」

    試合が始まり、当然のごとく俺はピッチャーの顔面に打球を送り込む。

    「……」

    直井「やはり彼でしたか」

    音無「ヒャハハッ!」ダダッ

    直井「外道め…」

    続いて日向、椎名、と出塁し…。

    野田「でやぁっ」ガキィン

    審判「ホームラン!」

    日向「いよっしゃぁ!これで四点」ダダッ

    ―1回裏―

    音無「……」ペッ ベキベキ

    「(相手ピッチャーは…結弦?)」

    音無「…疾っ!!」バシュ

    ドシッ

    審判「ストラーイク!」

    野球部員A「…え?」

    直井「速いですね…」

    「打者交代よ」

    ザッ

    音無「ん?何だアイツもう下がんのか?」

    162 = 58 :


    審判「生徒会チーム、バッターチェンジ!」

    日向「打席途中で代打かよ…誰だ?」

    ザッ

    「……」スッ

    音無「なっ!?」

    日向「ちょっ!代打者って天使かよ!」

    審判「プレイボール!」

    音無「面白い…俺の全力を打てるもんなら、打ってみろやぁっ!」バシュ

    「……」ガキィン

    音無「?!」

    ヒュルルル

    ボトッ

    審判「ホームラン!」

    日向「まさか…音無の豪速球が…」ガクッ
    音無「くそっ!…でも今の俺の球を打てるのは奏だけだ」

    「みんなよく訊いて…結弦の球には弱点がある」

    直井「弱点ですか?」

    「彼は絶対に「真ん中」以外は投げてこない…」

    直井「確証は?」

    「今までの試合で。そして今ので確信した」

    直井「もし他にも球を隠しもっていたら?」

    163 = 58 :


    「それはないわ」

    直井「どうして?」

    「さっき投げる時『俺の全力』って言ってたから」

    直井「ああ…」

    審判「プレイボール!」

    音無「(臆することはねぇ…俺の球は奏以外には打たれねぇ)」

    音無「オラァッ!」バシュ

    子部員B「(速くて見えない球でも…コースさえ分かれば…)」ガキィン

    音無「な…にっ!」

    子A「きやぁっ!」ヒョイ

    ボトッ

    セーフ

    音無「まさか…もう気づいたのか?」

    この後、奏にウィークポイントを気づかれた俺は奴らに三点を取られてしまった。

    ホームイン!

    野田「ぐぐぐっ…ふんっ!」バシッ

    音無「……チッ」ゼェ、ゼェ

    日向「ターイム!」

    音無「…?」クルッ

    日向「まさか天使が選手として参加するなんて聞いてねーよな。内の外野はザルだし…どうすっかな」

    164 = 58 :


    日向「せめて外野に松下五段が居てくれれば…」

    音無「いねーもん気にしたって仕方がねぇ…俺も守備に回る」

    日向「流石にマウンドから外野まで遠すぎるだろ?」

    音無「俺の球が通じねー以上俺がやるっきゃねーだろうが!」

    日向「音無…。ああ、任せたぜ」

    そっからはデスシーソーの始まりだ。打たれては守り、打ち返し…打っては守られ打ち返されの連続。

    ―対天使用本部―

    ゆり「この調子なら勝てるっ!やるじゃない連中!」

    遊佐(インカム)「肝心の音無さんは死にそうな顔してますが?」

    ゆり「私は知ってるわ。彼はピンチの時こそ燃え上がるのよ…」

    遊佐(インカム)「ゆりっぺさん…かっいいでs」

    ゆり「くく…あーっはっはっは!」

    遊佐(インカム)「台無しです」

    166 :

    サイエン

    168 :

    今日は来そうにないか…

    170 :

    >>168
    Sorry
    掃除してたら遅くなりました

    171 = 58 :


    日向「よし……」ザッ

    音無「…お前、ひょっとしてさ…この世界に来たのって野球関係か?」

    日向「…」ピクッ

    ――

    ったくかける声もねぇな…

    あいつ一人で三年間の努力が無駄に…

    強烈な疫病神だぜ…

    お前に必要なのは…こ う い う の じゃねぇか?

    ――

    日向「…まぁ、な」

    音無「分かりやすいんだよテメーは。…大方、エラーか三振ってとこか」

    日向「はは、かなわねーな。よく分かったもんだ…」

    音無「…お前、もうすぐ消えるんだろ?」

    日向「き、消えねーよっ!」

    172 = 58 :

    >>170-171は逆で


    ―9回裏・7-6―

    日向「(勝てるかもしれない…最終回、一点差…ツーアウトランナー二、三塁…でも次のバッターは)」

    「……」ザッ

    日向「(よりによって天使かよ…ランナーが三塁にいる以上が敬遠はできねーし)」

    音無「……」ゼェ、ゼェ

    日向「ターイム!…音無」

    音無「あぁ?」クルッ

    日向「ここでお前が天使を抑えなきゃ確実に負けちまう」

    音無「んな事は投手である俺が一番分かってらぁ!」

    日向「だから…絶対に抑えてくれ。頼まれてくれるか?」

    音無「…ハン、当然だ。誰に言ってやがる?」

    日向「後は頼んだぜ。俺らもできる限りプレッシャー与えてくからよ」

    173 = 58 :


    音無「まぁお前が消えようが消えまいが…俺には知ったことじゃねぇし」

    日向「………」

    音無「でもよ…俺は元々はテメーの執念の勧誘で参加してやってんだから、勝った時にゃ礼してもらわねーといけねー」

    日向「お前…」

    音無「だから、俺に煙草と食券奢るまで消えんな。…そんのは勝手に消えるなり何なり好きにしろ」

    日向「…へっ、誰が消えるかよっ!」

    ――

    審判「プレイボール!」

    音無「(ここで打たれれば…間違いなく負ける…負けらんねぇ)」ザッ

    「……」ザリッ

    音無「オラアッ!」ブンッ

    ギュルルルルル!

    「無駄……」スッ

    音無「……ニヤ」

    174 = 58 :


    「……!」スカッ

    バシィン!

    野田(捕手)「ほう…なかなか味のある球を投げる」

    審判「ストラーイクッ!」

    日向「いよっしゃぁ、あの天使からワンストライク奪ったぜ!」ギリギリ

    ユイ「何で何で何でっ、私がっ、いぃたぁぁいっ!」グググ!

    音無「クククッ…」パシ

    直井「馬鹿な…彼女のバットは確かに真芯をとらえていたはず…」

    「すり抜けた…」

    音無「もう一丁行くぜぇっ!」バシュッ

    「……」ブンッ!

    バシィン

    審判「ストライクツーッ!」

    「……?」

    日向「流石音無だぜっ!後一球抑えれば優勝だ!」

    音無「へっ、ざっとこんなもんよ」パシ

    「……」パチ

    野田(捕手)「(左目を瞑った?)」

    175 = 58 :


    ユイ「何で天使は片目を瞑ってんですか?精神統一?」

    日向「普通、精神統一は普通両目閉じるもんだ。しかし何であえて打ちにくくなるようなこと…」

    審判「プレイボール!」

    音無「(片目瞑ってるってこたぁバレたのか?まぁ…どっちにしろ打たせるわけにはいかねぇ)」

    「(盲点は片目さえ瞑っていれば意味をなさない…)」

    音無「(でもそれじゃ初めみたいに真芯は無理だろうよ…)」

    「……」グッ

    音無「行くぞ…シャァッ!」ビシュ

    「…っ」キィンッ

    野田(捕手)「(なっ、捕らえただと!?)」

    音無「(マズい…日向の奴がもしエラーの未練なのだったら…でもこんくらいのフライなら、俺でも取れる)」ダッ

    ヒュルル…

    日向「(まさか…セカンドフライ?)」

    176 = 58 :


    音無「(しかも日向の真上か!)取るんじゃねぇ、日向!」ダダッ

    日向「(コイツを取れば…終われるのか……すまん、音無…お前との約束は…果たせそうにねぇかもしんねぇ)」

    ユイ「(チャーンス!)」スッ

    ガシッ

    ユイ「え?」

    音無「約束は守れって、母ちゃんに言われなかったのか日向ァッ!」ブン!

    ユイ「何で私を投げるですかぁーっ!」

    日向「(これを取れたら…そいつは、最高にk)ぬおわっ!」ゴッツーン!

    椎名「おい、ボール落ちたぞ」

    音無「~~…!だから何だ!?」

    椎名「(開き直ったな…)」

    音無「元々ゲリラ参戦なんだからルールブックもクソもねーんだよ!」

    ユイ「それ言ったらおしまいですよね…って痛い痛いぃぃ!だから何で私だけぇぇ!」ギリギリ

    日向「テメーっ、今のは許さんっ!」グググ!

    177 = 58 :


    ホームインッ!

    ゲームセッツ!

    野田「ぬおおっ!!」バシッ

    音無「日向テメー、勝手に消えようとしてんじゃねー!取り残された俺が馬鹿みてーだろうがっ!」ドカッ!

    日向「痛ってぇっ!」

    野田「そういう貴様はなぜ守備を妨害したぁっ!」クワッ

    音無「文句あるかゴラァッ!ああしなきゃお前らの戦力が減ってたんだぞ!」

    野田「嘘を付け!さては貴様…俺達に近づき内部分裂させる気か!」

    音無「このアホが!今回ちったぁお前らのこと見直してたのによぉっ!やっぱテメェらとは合わねぇ、あばよ!」

    審判「あの、整列…ぐはっ!」バキッ

    音無「邪魔だっ!」スタスタ

    椎名「あさはかなり…」


    ―対天使用本部―

    ゆり「もういっそ…みんなセットで…消えてくれ…」

    178 :

    Day Game 終了か。まだまだ楽しみが沢山ですな

    179 = 58 :

    逆なの>>171>>172だったorz

    ―グラウンド・日陰―

    音無「あーつっかれたつっかれた…よっこらしょ」

    音無「また一人で煙草吸う時代に戻っちまったか…まぁ気楽でいいがな」カチッ

    遊佐「ナイスプレイでした音無さん」シュタッ

    音無「………」シュボッ

    遊佐「…驚かないんですね?」

    音無「別に木の枝で昼寝して誤って落ちてきたと思えば驚かねぇよ」

    遊佐「それにしても残念ですね」

    音無「何が?」スパー

    遊佐「今回で音無さんも我々の仲間に加わってくれると思いましたが…」

    音無「俺は一匹狼だからよ…人と長く付き合うのは無理だ」

    遊佐「今自分で言ってカッコイイとか思いましたよね?」

    音無「思ってねぇよバカ!…もういい。一人になれるとこ行く」スタスタ

    遊佐「…ゆりっぺさん、彼はどうして不良なんでしようか?」ジジ

    ゆり(インカム)「くーっ!あの一息だったのに!」ジジ!

    遊佐「(ダメですねこれは…)」

    180 :


    数日後――

    ―体育館裏

    音無「ほら、ジャンプしてみろよ」

    子1「い、いや…だから僕は」

    音無「いいから飛んでみろ!」

    子1「ひいっ!」ジャリンジャリン

    音無「テメェやっぱ金持ってんじゃねーかオイ!早く出せや!」ガンッ

    子1「これは今日のお昼ご飯代で…」

    音無「俺に保健室へ送られるのと金渡すのどっちがいいか選べ」

    子1「わ、分かりましたから」スッ

    音無「チッ…735円かよ。しけてんな、煙草一箱しか買えやしねぇ」ペッ

    子1「あの、それでいつ返してもらえるんでしょうか?」

    音無「何だテメェまだ居たのかよ…とっとと失せろ!」

    181 = 58 :


    子1「ひいいっ!」ダダダ

    音無「ったくよぉ…もったいぶってんじゃねーよ」

    グイグイッ

    音無「あぁ?」クルッ

    「返してあげて」

    音無「生徒会長サマかよ…どっから出てきやがった?」

    「職員室に書類届けに行くところだから…」

    音無「あっそ。じゃあな」

    「さっきのお金、あの人に返してあげて。きっと困ってる」

    音無「やなこった。もう俺のモンだ」

    ピンポンパンポーン

    放送「3年生の音無くん。3年生の音無くん。至急職員室まで来てください。繰り返します…」

    音無「…呼び出し?ついに誰かがチクリやがったかか」

    182 = 58 :


    音無「どっちにしろ無視すりゃいいか」

    「駄目。ちゃんといかなきゃ」ガッ

    音無「おい、離せよk」ズルズル

    「……」スタスタ

    音無「ちょ、おま、離せって!(こいつ力強ぇぇっ!)ズルズル


    ―職員室―

    「失礼します。書類と彼をお連れしました」ガラッ

    音無「……」ホジホジ

    担任「立華、すまなかったな。書類は貰っておく…そして音無!」

    音無「気安く呼ぶなよ」ピッ

    担任「これを見てみろ」バッ

    音無「…あんたの通帳か?」

    担任「成績表だ!お前の!」

    音無「(この世界成績表なんてあるのかよ…)」

    担任「ろくに授業は出らんわ問題は起こすわで評定が1未満だぞ?」

    183 = 58 :


    音無「良かったな、それじゃ」クルッ

    担任「話は終わってないぞ!」

    音無「じゃあ何でゆりや日向達には注意しねぇんだよ?」

    担任「あいつらには他の先生方が再三に渡り注意を繰り返したが、もうダメだと諦めがついたらしい」

    音無「じゃあ俺のことも諦めろよ」

    担任「そうはいかん。お前は俺のクラスの生徒だからな…しかも不良は尚更放っておけん」

    音無「あの…俺テメェの生徒になった覚えねーんだけど」

    担任「何を言ってる。入学式のこと覚えてるぞ。ちょっと注意したらお前いきなり殴りかかってきたよなー」ハハ

    音無「(何だそりゃ…)」

    184 = 58 :


    担任「と、言うわけで…来週のテストでお前が全教科80点以上を出せば全教科補習は勘弁してやろう」

    音無「テストなんか受けるかっ!補習も勝手にやってろよ」

    担任「お前は前回もその前も受けなかったろう?」

    音無「しかも何だよ80点ってよ」

    担任「40点が単位1で80点だと2だからな。ギリギリ補習を逃れられるぞ?」

    音無「知るかよそんなもん!」

    担任「立華、同じクラスの手本として頼んだぞ」

    「はい」

    音無「待てやゴラァ!勝手に決めんなブッ殺すぞ!」

    担任「そのタンカを訊くのも懐かしいなー」

    音無「今初めて言ったばっかだ!」

    185 = 58 :


    音無「だいたいテメェはさっきから」

    「失礼しました」ガシッ

    音無「ちょっ、テメェまた!」ズルズル

    ガラッ…ピシャン

    音無「だから離せよお前は!」バッ

    「結弦、落ち着いて」

    音無「落ち着いてられっか!何でこの世界に来て勉強なんぞせねばなんねーんだよ!生前もしてなかろうけどよぉ!」

    「勉強なら私が見てあげるから」

    音無「分かってんだからな…ここで模範的な生活なんぞすると『消滅』しちまうってことぐらいなぁ!」

    「…」ピタ

    音無「『消滅』なんぞしてたまるかってんだ…ったく」

    「結弦は…」

    音無「あぁ?」

    「結弦は…消えたくないの?」

    186 = 58 :


    音無「当たり前だ、記憶を取り戻すまでは絶対に消えねーよ」

    「記憶が戻ったら?」

    音無「………そん時次第だ」

    「分かった」

    音無「(コイツは何を考えてんだ?)…じゃあな」

    「放課後、教室で待ってるから」

    音無「はぁ?」

    「結弦の勉強…先生に頼まれたから」

    音無「消えたくねーのにわざわざするかよ…来ぬ人を待つ気か?」

    「…」コク

    音無「…ワケわかんねーなお前」スタスタ


    ―翌日の放課後・教室前―

    音無「この時間になると人影もまばらだな…まさか流石にいねーだろ」チラッ

    「……」トントン

    音無「いるし…。幸いこっちには気づいてねーみてーだし退散、退散」

    187 = 58 :


    ―翌翌日の放課後・教室前―

    音無「……」ソーッ

    「……」カキカキ

    音無「またか。あいつ俺のためにここまでして何が楽しいんだよ?」


    ―三日目の放課後・教室前―

    音無「流石に三度目の正直…」ソーッ

    「……」ケシケシ

    音無「……あいつは放置フェチなのか?」


    ―テスト前の放課後・教室前―

    音無「…あれから数日たったが。明日テストだしもういねーと思うが…」ソーッ

    「…」カチカチ

    音無「やっぱりか…」ハァ

    音無「あいつが勝手にやってることなのに何か罪悪感が…」

    音無「…これっきりだからな」ガラッ

    「あ…やっと来てくれた」

    音無「お前不器用すぎ。来なければ呼びにくりゃいいだろ」

    「忘れてた…。でも、あなたは来てくれた」

    音無「…シャーペン貸せ。とっととやって帰るぞ」

    188 :

    音無、古典的な不良だなwwwwwwww
    続きもwwktk

    189 :

    音無記憶がないのに奏に名前で呼ばれても違和感感じてないのか?

    190 = 188 :

    この音無は記憶が無いとは言ったけど、下の名前が思い出せないとは言ってなくね?
    ミスかどうかは分からんけど……

    191 = 58 :

    >>189
    >>190の通りで
    音無が不良な理由と共に先で書きたいと思ってます


    ―テスト当日・教室内―

    音無「一夜漬けだが、何とかなるだろ」

    「大丈夫。落ち着けば点は取れるから」

    音無「だといいがな…席はくじ引きか」

    子A「見ろよ、音無の奴がテスト受けに来てるぜ…」ボソ

    子B「本当だ。しかも生徒会長と一緒に来やがったぞ?」

    子A「何で学園一の優等生と不良が一緒にいるんだろうね?」

    ザワザワ…

    音無「(相変わらず俺を見ればうるせぇ奴らだな)」ゴソゴソ

    「……」ゴソゴソ

    音無「あ、俺30番」

    「私は37番」

    音無「えーと…つーことはお前の左か」

    ガララッ

    ゆり「テストの席はその日の朝、くじ引きで決定される…これで天使の近くでないと細工は一気に困難になるわ」スタスタ

    192 = 58 :


    日向「あれ?あっこにいるの音無じゃん」

    高松「どうやら天使と何か話してますね」

    大山「まさか勉強…なわけないよね~」

    音無「(またうるさい奴らが来た)…ここにX代入すんのか?」

    「うん」

    音無「なるほど、じゃあ次の(4)は」

    「この公式とグラフを使えば…」

    音無「おお!解けた。この調子なら」

    ゆり「きゃーっ!一番よー!…ってこのっ!このっ!」」ゲシゲシ

    音無「ああもう!そこ、うるせぇっ!」

    ゆり「何よあなた!そんなナリして勉強する姿なんて似合わないわよ!」

    竹山「天使の一つ前です」

    ゆり「よっしゃあっ!」

    音無「…何やってんだアイツらは?」

    「いつものことだから…」

    193 = 58 :


    ガララッ

    教師A「ほら、始めるぞ。座れー」

    ―物理―

    音無「……(ここはXがこうなってYこうなって。Zでこうか)」カキカキ

    キーンコーンカーンコーン

    教師A「はい、じゃあ後ろから集めて」

    ザワザワ…ザワザワ

    ガタン!

    日向「な、なんだありゃあ!窓から巨大なタケノコがにょきにょきと~!」

    音無「……(何か殺意が目覚めそう)」

    ゆり「仕方ないわね…」ポチッ

    ドーン!

    日向「ぼべらっ!」グシャッ

    ドサッ

    音無「…おい、何かあいつの椅子が勝手に飛びあがったぞ」

    「いつものこと…」

    音無「なわけねーだろ」

    ―――

    >>191
    トリ付け忘れてました

    194 = 188 :

    朝から乙っす。ごめん、続きのネタバレになるような発言は控えるよ

    195 :


    日向「お前何てことしてくれんだよぉぉ!」

    ゆり「フォローしたんだから逆に感謝してほしいくらいなのに…作戦成功ね、竹山くん」

    竹山「ぬかりはありません。あとぼくのことはクライスt」

    音無「(作戦?作戦ってなんだ?)」カリカリ

    ゆり「次は高松君」

    高松「わ、私が何か?」


    音無「(さっきのロケットといい、コイツら何たくらんでやがる?)」カリカリ

    「そこ間違ってる。ゼウスじゃなくてローマ法王」

    音無「そうだったな。悪ぃ悪ぃ」ケシケシ

    「あと、そこ範囲じゃない」

    音無「おっと。危ねぇとこだった」

    ソッチハ、シンケイツカワナクテイイジャナイデスカ!

    「世界史は暗記すれば大丈夫だから」

    ナンダトテメー!

    音無「何かさっきから騒がしいな…」

    196 = 58 :


    オレガバカッテイッテンノカ?アア!

    ゴラァァァァァ!!ケンカスルナァァァァァァァ!!

    バン!

    音無「だーっ!うるっせえーんだよテメェらは!喧嘩売ってんのか!?」ガタッ

    日向「すまん音無!ゆりっぺは今日からアレの日で」

    ゆり「バカっ!」ドカッ

    日向「フォローしてあげたのに酷っ!」

    音無「ったく、次騒いだらマジ窓から放り投げるからな」

    ゆり「…そもそも何で音無君が天使と勉強してるの?」コソ

    日向「俺に聞くなよ」


    ―世界史―

    音無「……(ローマがこうなって、こうなってこうなった、と)」

    キーンコーンカーンコーン

    教師B「はい、後ろから集めて」

    ガタッ

    高松「……」

    教師B「どうしたの、そこの君?」

    高松「先生、実は私…着やせするタイプなんです!」ヌギッ

    197 = 58 :


    高松「どうですか?」

    教師「分かったから座りなさい」

    ゆり「…」ポチ

    高松「はi」ドシュゥュュュ

    ドゴッ!

    高松「ぐはっ!…ああ」ドサ

    ______


    音無「おい、奏」

    「何?」ペラ

    音無「あいつら間違いなく何かたくらんでんぞ」

    「何かあったら注意するから」カキカキ

    ボクハ、ヒナタクントチガッテレンシュウナンカシナイ!

    音無「既にその前兆が聞こえてくるな」

    ホンキノコイシカシナインダー!

    「……」ペラッ

    ナンダト!オレガウスギタナイコイニソマッテルッテイウノカー!

    ゴラァァァァァァァァ!!テメェラケンカスルナァァァァァァァァァァァ!!!

    音無「…処刑だな」ガタッ

    198 = 58 :

    日向「すまん音無!ちょっとゆりっぺが!」

    ガシッ

    日向「え?」

    音無「じゃあ…テメェで責任取れやぁぁっ!」ブンッ!

    日向「ええええっ!何で俺がーーーっ!?」ガッシャーーン!


    ―英語―

    音無「(I make an effort to believe oneselfを日本語訳に…)」

    キーンコーンカーンコーン

    教師C「はい、後ろから集めて」

    ザワザワ…

    大山「立華さん!」ガタッ

    音無「(今度は何だ…)

    大山「こんな時に場所も選ばずごめんなさい!あなたのことがずっと好きでした!付き合ってください!」

    「じゃあ時と場所を選んで」

    199 :

    200 = 58 :

    教師C「そこ、座れ」

    大山「はい」

    日向「あーあ、やっちまった。とーz」ドシューン

    ドゴォン!

    日向「ぬおぉおっ!」

    音無「(本当に何がしたいんだコイツら…)」


    ―昼休み―

    キーンコーンカーンコーン

    音無「飯の時間だ。今日はだれにたかろうか…」キョロキョロ

    「…また?そんなにお金に困ってるの?」

    音無「いや、あるにはあるさ。ただ煙草を買うほうに費やしたいだけだ」

    「お金なら私が借すから」パチ

    音無「いらん。自分で金もってそうな奴狩るから」

    「この学校の生徒を守るのも私の役目だから」

    音無「…そうかよ。じゃあ借りとくぜ」スッ

    「返さなくていいわ…」


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