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    元スレ女魔王「冥土の土産に一つくらい望みを叶えてやろうではないか」男「童貞卒業したい」

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    101 :

    くっ

    102 = 42 :

    おろろ

    103 = 1 :

    だいぶ経って


    「いつになったら着くんだ」

    姫騎士「今しばらくでは無いか?」

    「お前知らねぇのか自分の国だろ?」

    姫騎士「通った事のないルートだからな、自信は無い」

    「それもそうか」

    姫騎士「うむ。それは御者の方が詳しいだろう」

    姫騎士「どれぐらいで着く?」ヒョイ

    御者「そろそろだとは思いますが。早ければ今日中には到着するかも知れません」

    姫騎士「だ、そうだ」ヒョコ

    「そろそろって事か」

    「……」

    姫騎士「どうしました、姉上」

    「いえ、なんだか随分と仲良くなりましたね」

    姫騎士「そうですか?」

    「えぇ」

    姫騎士「まあ、悪いヤツでは無さそうだ、と言う事は分かりましたから」

    姫騎士「我々に手を出す様子も無く、顔と同じく性格も無骨なのでしょう」フッ

    姫騎士「少なくとも信用は出来るかと」

    105 = 1 :

    「手を出さないなんて、ムキーとか言うんじゃないかと思ってたが」

    姫騎士「私は別に淫乱でも無ければ、男に手を出されたいわけでも無い」

    (無駄にガードの堅い女って、多分こういうヤツの事言うんだろうなあ)

    (俺が童貞で多分これから先もそうだろうってのと同じで、こいつも一生処女なんじゃないかと思うわ)

    姫騎士「無論、認めた男であるならば、出しても良いがな」フッ

    (そんなヤツいないだろーな……)

    「ふぅん……」ツーン

    姫騎士「ど、どうされましたか、姉上」

    「あなたの事が少し羨ましい、良いなと、少し思っただけです」

    「そういう自由は私には、ありませんから……」

    (大変なんだねぇ姫さまってのも)

    姫騎士「いえ、私は別に」アセアセ

    「勇者さま……」ポツリ

    姫騎士「姉上……」

    (モテるねぇハーレム勇者は)

    107 :

    終わる気配が微塵も感じられない

    108 = 1 :

    ガララッ
    ラッ

    御者「見えて来ましたー」

    「あっ、そろそろ」ヒョコ

    「あれですね、あの国です」スッ

    「へぇ。確かに小さめな国」

    姫騎士「村よりは都会だろう」

    「そりゃな」

    姫騎士「ふんっ」

    「なんだか機嫌悪いな」

    姫騎士「そのような事は無い」プイッ

    「旅が終わりで、あまり嬉しく無いのでしょう」

    「そうなの?」

    姫騎士「べ、別に……」ゴニョゴニョ

    「お城住まいは好きでは無いものね」

    「まっ、ドレス着て座ってるのが性にあってるって感じではねぇよな」

    姫騎士「せ、世界を知るのは良い事だ。ずっと国に居ても得るモノも少なかろう」フンッ

    「結局帰りたくは無いって事かよ」

    姫騎士「むきー」グリグリ

    「顔やめて」

    110 = 1 :

    ガララッ

    御者「……ん? もう一台馬車が」

    御者2「ここまででよろしいですかあ?」

    勇者「料金はどれくらいでしょうか?」

    御者2「いえ、勇者さまからお金を頂くなんて!」ブンブン

    勇者「そんな事は言わず、さぁ、握って」ギュッ

    御者2「こ、こんなに!?」

    勇者「それは私の気持ち、お金なんてまた手に入れればいい」

    御者2「感動だあ!」

    「……ん? なんだこの声どっかで」ヒョイ

    「――あいつまさかっ!!」メラメラァ

    勇者「ん?」クルッ

    「げっ」サッ

    (やべっ、なぜか隠れちまった)

    姫騎士「どうした? ははっ、小さいとは言え都会に来るのが初めてだったりするのか?」

    姫騎士「それで緊張しているのだろう。うむうむ」

    姫騎士「私が案内してやろう。それならば安心だろう」

    (あいつ、なんでこんな所に……)

    111 = 1 :

    (だが、勇者があそこにいるって事は、魔王はどうなった?)

    (あいつは人間だと思ってた気はしたが、途中でバレて殺されでもしたか)

    (まあなんでも良いか)

    姫騎士「……?」

    「……ゆ、勇者、さま」ピクッ ダッ

    姫騎士「え? あ、姉様?」

    勇者「おっと」

    「あいとうございました!」

    勇者「まいったな」ポリポリ

    「何か、御用でも?」キラキラ

    勇者「いや、ただ君に会いに来たんだ」ギュッ

    「あぁ、うれしゅうございます」キラキラ

    剣士「勇者はやはりモテる」

    魔法使い「でもそこが良いわ」

    賢者「えぇそれだけ魅力的と言う事ですから」

    姫騎士「姉様……」

    「好きにさせたれよ」

    姫騎士「勇者ともあろう男が、来た理由が姉様に会う為だけとは、やはり気に食わんな、あの男」キッ

    「客観的に見れば、顔も良いし、そこそこ強いし、金もあるし名誉もある」

    「惚れないほうがおかしいんじゃないの」

    112 :

    紫煙

    113 = 21 :

    魔王ちゃんどうなった

    114 = 1 :

    姫騎士「崇高な使命に殉ずるのが勇者と言うものだ」フンッ

    「そりゃそうなんだろうけど」

    姫騎士「……と言うか、さっきから何隠れているのだ」

    「いやあ、なんとなくな」

    「あんまり好きじゃないんだわ、勇者ってな」

    姫騎士「気が合うではないか」

    「そこだけはな」

    姫騎士「ツレない事を言うな」グリグリ

    「なんか本当最初の頃と変わったよなあ」

    姫騎士「キサマは一応信用出来るからな」

    「喜んでいいのか、悪いのか」

    勇者「よしよし」ナデナデ

    「あぁ勇者さまの臭い」クンカクンカ

    勇者「ん? そこにいるのは姫騎士ちゃんかな?」

    姫騎士「名前を呼ぶな、寒気がする」

    勇者「そんな事言わないでよ。僕は君とも仲良くなりたいんだ」

    115 = 95 :

    はよ終わらせろ

    116 = 1 :

    姫騎士「よ、よるなっ」シッシッ

    勇者「そんな所も可愛いね」

    姫騎士 ゾゾゾッ

    (……さて、俺はここらでおいとましますか)

    (予想外だぜ、まさかここではちあわせになるなんてよ)

    (なんで逃げなあかんのか、と思わんでもないが)

    (あいつ俺の事魔王だと思ってんだろうからな)

    (復讐云々の前に変にレッテル貼られたら厄介だぜこりゃ)コソコソ

    姫騎士「お、おい、どこに行こうと言うのだ」

    勇者「なんだい? 誰かいるのかな?」

    「すまん、俺の事はいないと言ってくれ」ヒソヒソ

    姫騎士「な、なぜだ?」

    「頼むわお前にしか頼めない」

    姫騎士「私にしか、か。そ、そうか。ならば聞いてやろう。誰もいないぞ!」

    勇者「……そうなの?」

    117 :

    ほう

    118 = 1 :

    「あら、あの殿方は」

    姫騎士「き、消えた!!」

    「えっ」

    姫騎士「どこかへ行ってしまった。まあ、もとよりいずれ別れるヤツだ」

    姫騎士「仕方のない事だろう」ウムウム

    姫騎士「で、これで良いのか?」ヒソヒソ

    「せめてあいつらが消えてから俺に話しかけてくれないかな」

    姫騎士「す、すまん」

    勇者「やっぱり誰かいる? それに殿方って、大丈夫だったの?」

    「えぇ、あの子ですら信用してしまう程の男性でしたから」

    「とても良い方で、変な事も一度も無く」

    勇者「姫騎士ちゃんですら……?」ピクッ

    勇者「へぇ。興味出て来たなあ」

    (持たなくていいよ)コソコソ

    姫騎士「く、来るな!」スチャ

    勇者「おっと」

    勇者「……はぁ、姫騎士ちゃんには嫌われたくないから、ここは引いておこうかな」

    姫騎士「それが良い」ジリジリ

    119 = 42 :

    終わるといいな

    120 = 68 :

    見てるぞ支援

    121 :

    しえんた

    122 :

    姫騎士がデアラの十香に見えてきた

    123 = 1 :

    勇者「じゃ、いこうか」

    たち「はーい」

    「私がお城まで付き添います」ピタッ

    勇者「お願いね」ナデナデ

    勇者「さぁ君も」スッ

    魔王「あなたの手は借りない」パシッ

    勇者「なかなかデレてくれないね」

    魔王「別にその必要が無いでしょ」チラッ

    魔王(……あの男の魔力を微かに感じる)

    魔王(ここに以前来ていたのか、あるいは今いるのか)

    魔王(……絶対手に入れる。世界の覇権の為にも!)

    魔王(今度はちびらないわ)

    姫騎士「あたらしい女か。これだから信用も信頼も出来ない」

    「モテるんでしょ」

    (こっから見えないからどんな面の女なんだか知らんけど)

    124 = 122 :

    魔王って勇者に対抗するだけの力ないの?

    126 :

    私怨

    127 = 1 :

    「で、もう行ったか?」

    姫騎士「あー待て……行ったな」

    「よし」ヒョコ

    姫騎士「さて、街の案内でもしてやるとするか」フンッ

    「え?」

    姫騎士「案内してやろうと言っただろう」

    「いやいいや」

    姫騎士「え?」

    「ここまで感謝する。俺はすぐに次の街に行く」

    姫騎士「……なんだ? 何か勇者と因縁でもあるのか? 不信なぐらい避けてる感じなのは分かったが」

    「まあな」

    姫騎士「だがしかし、私には関係が無い」ヒヒッ グイッ

    「なんだよもう」

    姫騎士「少しぐらい良いだろう」

    「でもなあ」

    姫騎士「どうせ勇者も姉様もまず城へ行く。街では合わん」

    「なるほどね。まあそれなら少しぐらい」

    姫騎士「よし、決定だ」

    128 = 21 :

    姫騎士とおもらし魔王が戦いそう

    130 :

    長くても構わん続けろ

    131 = 1 :

    ……


    姫騎士「で、ここが私が城から抜け出した時に、よく来ていた八百屋だ」

    「ふぅん」

    姫騎士「来ると必ず果物一つくれてなあ」

    八百屋のおばちゃん「あら姫騎士ちゃん」

    姫騎士「おばちゃん、久しぶり」

    八百屋のおばちゃん「隣の誰? あら、彼氏かしら」

    姫騎士「ちち、違う!」

    「……」

    八百屋のおばちゃん「おっかない顔してるけど、なんとなーく優しそうじゃない」

    姫騎士「そ、そうかな」髪の毛クルクル

    (なぜ、俺はこいつの小さい頃の思い出話を聞きながら案内されているのか)

    姫騎士「つ、次いこう」

    「あいよ」

    姫騎士「次は……」テクテク

    「ん? おい城の方行ってねぇか」

    姫騎士「あぁ、安心しろ。城の裏だ。中には入らない」

    132 = 122 :

    おばちゃんに敬語使われない王族()

    133 = 1 :

    「裏ぁ?」

    姫騎士「そうだ」

    「……」

    テクテク
    テク

    「……ここ、墓地じゃねぇかよ」

    姫騎士「一番私が好きで、、落ち着く場所なんだ」

    「な、なんだ、ネクロマンシー的な趣味でもあるのか?」ゾゾッ

    姫騎士「違うな」

    姫騎士「私に剣を教えてくれた師が、眠っている」

    姫騎士「尊敬出来る人で、大好きな人だった」

    姫騎士「いつも色々な事を教えて貰った」

    姫騎士「だからな、その人が亡くなってから、考え事をしたい時とか、悩んだ時によく来た場所なんだ」

    「ふぅん」

    姫騎士「大事な、大事な場所だ」

    「淡いなあ」

    姫騎士「ん?」

    「きっとそれがお前の初恋か何かだったんだろうな。淡いなと思ってな」

    姫騎士「ははっ、初恋なわけないだろう」

    「ん? 尊敬出来て大好きな師匠だったんだろ?」

    姫騎士「師は女性だ。よく見ろ名前を。女性名だろう」

    「あーほんとだわ」

    134 = 126 :

    お前が師匠になるんだよ!おらぁ!

    135 = 95 :

    つまりレズである

    137 = 1 :

    「でも良いのかよ」

    姫騎士「何がだ?」

    「大事な場所、俺なんかに教えちまって」

    姫騎士「別に構わないだろう」

    姫騎士「どうせすぐに発つのだろう?」

    「まあ」

    姫騎士「なら、構わない」フルフル

    「……」

    姫騎士「それに」

    「それに?」

    姫騎士「お前は信用出来る男だ」

    (ん? キサマじゃ無くて、今お前って……)

    姫騎士「なぜだろうな。教えたくなった」

    「……」

    姫騎士「黙るなこっちが恥ずかしくなるだろ///。なんとか言ったらどうなんだ」グリグリ

    「顔やめて」

    138 = 122 :

    女魔王だそーぜ

    139 = 122 :

    いやいなくてもいいかな

    140 = 21 :

    姫騎士かわいい

    141 = 1 :

    姫騎士「なんだとぉ~」グリグリ

    姫騎士「その面白い顔をもっと面白くしてやる」グリグリ

    (これが指じゃなくておっぱいだったら嬉しいんだよなあ)

    (儚き童貞の夢かな)

    「でもそんなに面白い顔してるか?」

    姫騎士「へっ(裏声)」

    「いや、そういや俺って女にモテた事ねぇなって」

    姫騎士「そ、そうか?」

    「そんな嫌われる顔してんのかなあと」

    姫騎士「ど、どうだろうな。まあ、普通の女から見れば面白い顔なのではないか、普通の女から見れば」

    「だよなあ」

    姫騎士「しかし、それを良いと言う女もいるだろう」

    「そんな奇特な女なんているのかよ」

    姫騎士「よ、世の中に一人くらいは、別に大丈夫だと言う女もいるのではないか。うん」

    「いてくれると良いんだがな」

    姫騎士「……いるさ。私は既に一人知っている」

    「マジで? おかしくねぇそれ」

    「だって少なくともお前と俺の共通の顔見知りって姫さんか御者だけだろ」

    「御者は男だし、姫さんは勇者LOVEだろ」

    姫騎士「そ、そーだったかなぁ?」

    142 = 98 :

    マジで勇者死んでくんねえかな……

    143 = 95 :

    普通童貞ってのはこういうことには無駄に敏感だから
    こんな鈍感なのありえんから普通勘違いするもんだから
    俺童貞だからぁ

    144 = 21 :

    勇者はゴツいホモに掘らせよう
    ヤリチンの末路はそうあるべきだ

    145 = 1 :

    「おっ、暗くなってきたな……」

    姫騎士「……そうだな。今日はもう遅いな」

    姫騎士「今日はこの街に泊まって行くと良い。宿の手配ぐらいはしよう」

    姫騎士「本当は城に泊めても良いのだが、勇者が嫌いなのだろう?」

    「まあな」

    「ってか、別に暗くても構わないんだけどな。今日は月が見えなさそうだし」

    姫騎士「そういえば月が嫌いなのだったな」

    姫騎士「しかし、今は見えずとも突然月が出てくるかも知れないぞ?」

    姫騎士「泊まって行った方が良い。疲れもあるだろう」

    「……まあそこまで言われたら」

    姫騎士「それが良い」

    146 = 125 :

    いいぞいいぞ

    148 = 1 :

    ……


    「そんなに道中が楽しかったのか」

    姫騎士「はい?」

    「お前のそのような緩けた顔など、久しぶりであると思ってな」

    姫騎士「そんなに、緩んでしまっているでしょうか」キリッ

    「無理をせずとも良い」ハハッ

    「きっと、あの人でしょうか」

    「何か知っておるのか?」

    「……途中、一緒になられた方がおりまして」

    「妹も随分と気を許していたようです」

    姫騎士「あ、姉様」

    「なるほど。しかし、お前が心を許すとなると、随分と良い魂の人物なのだろうな」

    姫騎士「へ?」

    「お前は昔から魂に敏感だった。お前の師も実に高潔な人物であったな」

    「きっと良き魂を持ったお人なのだろう」

    「そうですね。悪い殿方ではありませんでした」

    「何……? 男、なのか?」ガタッ

    姫騎士「そ、それは……」

    「どんなヤツなのだ!! 変な事はされなかったか? おぉ」

    「ご自分で今、妹は魂に敏感だと仰ったばかりでしょうに」

    「男はどんなに高潔でも下心と言うものがあるのだ」オロオロ

    姫騎士「い、いえ特には……」

    「そうですよ。そういう人物であったなら、妹も心を許さなかったでしょう」

    149 = 80 :

    頑張れ

    150 :

    魂なんて言葉を普通に会話にぶっ込んでくるとか
    なんか王様が変な宗教やってるように見える


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