元スレ塞「今年のインハイは麻雀じゃないらしい」胡桃「へ?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
701 = 406 :
しえん
702 = 398 :
胡桃「そんな晴れやかな顔して何言ってんだか」
塞「晴れやか・・・?」
塞(たしかに失敗したら死ぬしかないとか思ってた割に、全然私凹んで無い。何でだろ・・・?)
胡桃「ま、さっき3人で話してたけど、これで良かったのかもとも思うけどね」
塞「?どういうこと?」
胡桃「これで塞が止めてたらさ、退場はしたもののシロのお陰でピンチを凌いだって事になる訳で」
胡桃「それはなんか・・・癪だなぁって思ってたんだよ」
705 = 398 :
胡桃「あのプレー。シロの自己犠牲を、『良かった』って事にしちゃいけない」
胡桃「ここはたっぷり反省して貰わないとってね」
塞「反省って・・・何を?そりゃラフプレーは良くないだろうけど、シロもわざとやった訳じゃ「そうじゃなくて、教えるんだよ」
「―――私たちはそんなに弱くないってことを」
706 = 642 :
熱い展開だな
707 = 398 :
塞「!」
エイス「ア、シロ!」ブンブンッ!
シロ「・・・・・・・・・」ヒラヒラ
胡桃「さーて。やっと顔も上がったみたいだし、シロに見せつけてあげよっか」
姉帯「どんどん私にパス出してね!絶対決めてみせるから!」
エイス「ヨクイッタトヨネ!」
塞(・・・ははっ。そうだよね。どんなに絶望的な状況だろうが)
塞(試合終了のホイッスルが鳴る迄はやる事は一つ!)
塞「宮守っ!!勝つよっ!!」
「「「「おーーーー!!!」」」」
709 :
どんじゃらやらせたい
710 = 398 :
「「「「おーーーー!!!」」」」
シロ「っ!…………」パチクリ
トシ「どうしたんだい?そんなに驚いた顔して」
シロ「先生…。いきなり他人の頭を持ちあげないで」ジト
トシ「そうでもしないと見やしなかっただろ?」フフッ
トシ「アンタは一人で何でも抱えようとし過ぎなんだよ」
トシ「あの子達は白望に守って貰わないといけない程弱く無い。もっと信じてあげな、仲間の事を」
トシ「きっと今度はあの子達が白望を助け、次に導いてくれるさ」
シロ「…………」じっ
713 = 398 :
末原(PK決められて、小瀬川が無駄死にになったっちゅーのに)
末原(まだそんな顔が出来るのは感服するが…私達の圧倒的有利は変わらへん)
末原(ただでさえほぼ4対5やった状況から一人抜けたんや。残り3分で何点差開くかな)
胡桃「エイちゃん!」パンッ! タタタッ!
エイス「クルミ!」パンッ! タタタッ!
漫(ここに来てスピードが戻った!高速パスワークで切り込んで来る気か…?)
由子「数的有利を甘く見ちゃ駄目なのよー」キュキュッ
洋榎「端に追い込んで奪ったるで!」ダダッ!
胡桃「…………トヨネっ!」パンッ!!
末原「!?」
714 = 406 :
ステルストヨネ
715 = 398 :
末原(ここでまたセンタリングやて!?)
洋榎(あのデカ女はただの木偶ちゃうんか?)
姉帯「う~………えいっ!」ブンッ!
スカッ! テーンテーン
絹「よっと」ドカッ!!!
洋榎「ナイスクリアやで絹~。なんや、ただの苦し紛れかい」フゥ
末原「…みたいですね」ムゥ
姉帯「ご、ごめん!」
胡桃「ドンマイドンマイ!まだ時間はある!」ダダダッ!
エイス「シッカリマモル!」タタタッ!
716 = 398 :
ガンッ!
えり「姫松のコーナーキックからの攻撃はバーの上!宮守ピンチを辛くも凌ぎ切りました」
咏「姉帯ちゃんで影になって、微妙に落下位置を誤ったね。隠れたファインプレーだよ」パチパチ
えり「しかしこの攻撃の間に後半の20分は終了。残りは…」
塞(アディショナルタイムは…1分!)
塞(ホントはフットサルにはアディショナルタイムは無いらしいけど、『あった方が燃えるやん?』)
塞(って理由で付けた協会に今は感謝だね…)フゥ
塞「胡桃っ!」タンッ!
胡桃(分かってるよ塞。もう時間は無い、この1プレーで…点をもぎ取る!)
719 = 398 :
胡桃「絶対勝つっ!」ダダダッ!!
漫(ボールを奪えばこの試合は終わり!)
漫「止めますよ末原先輩!」
末原「ガッテンや漫ちゃん!アンタ達、ここまでホンマによう頑張ったわ」
末原「でもこれで終わりや!」ズザザザーッ!
胡桃(スライディングで奪りに来た。普通にかわしたらデコの人に奪られる…なら!)
バッ!! スッ クルッ!!!
漫「え!?」
末原(マ、マルセイユルーレットやと!?)
胡桃「終わりとか勝手に決めるなぁ!!!」ダダダッ!!
720 = 406 :
しえん
721 = 398 :
えり「な、なんと!鹿倉選手マルセイユルーレットで二人抜き!敵陣へと斬り込みます!」
咏「すげーすげー。マグレだとは思うけど、決まっちゃえばそんな事は関係無いよねぃ」
洋榎「やるやないか!でもウチに同じ手は通用s
胡桃「エイちゃん!」バンッ!!
洋榎「」
えり「そしてエイスリン選手にパス。良い位置に走っていたエイスリン選手。これはいけ…!」
エイスリン「!」
由子「フリーで行けると大間違いなのよー」ザザッ!
723 = 398 :
>>721
訂正
由子「フリーで行けると思ったら大間違いなのよー」ザザッ!
725 = 398 :
末原(流石ゆーこ!ちゃんと警戒して戻っとった!)
エイス「………」キッ!
由子「そんな目で見られても困るのよー」フフッ
由子(このキーウィの対策は本当に簡単。ちょっと体を寄せて削っただけで)
由子(あっけなくバランスを崩してガタガタになる)
由子(一応牌譜をチェックしてた時に思い付いた事だけど、思った以上に有効だったのよー)
由子(岩手じゃ自分の好きな様に理想の牌譜を作れたかもしれないけど、此処(全国)はそんなに甘く無い!)
由子「アナタとの勝負は楽しかったけど、これでお終い。十分良い思い出になったでしょ?」
由子「大人しく諦めて、岩手に帰るのよー!」バッ!
726 = 670 :
腹黒い
727 = 398 :
エイス「マケナイ!」
ガッ!
由子(なっ!)
由子(体を―――張って来た!?)タラリ
エイス「グッ……タアッ!」ポンッ! タッ!!
由子「!くっ…」ダッ!
えり「エイスリン選手が真瀬選手のチャージを凌ぎ、ボールを前へ出しました」
えり「これまで何度と無く同じ展開で奪われていたのに、ここに来てエイスリン選手が初勝利を挙げましたね!」
咏「『ボールの為に自分を捨てる』球技ではよく聞く文句だけど、恐怖心を克服するのはそう簡単な事じゃ無い」
咏「どんな妨害にも怯まない強い心が必要。…彼女は今、一皮剥けたかもしれないねぃ」
728 :
姫松のセリフがみんな小物くさいんですがそれは
729 = 398 :
シロ(エイスリン…凄い)ゴクリ
「おおおおおっ!!」「これは宮守行けるぞ!!」「同点行けー!!」
シロ(…でも、これだけじゃ駄目だ)
絹「全く。何を沸いてんのか…誰が姫松のゴール守ってると思ってんねん」グッ
シロ(惜しい所までは前半に何度も行ってるんだ)
シロ(けど、アレ以外じゃ結局一度も愛宕絹恵の守るゴールを割る事が出来なかった)
シロ(…ここで奇跡を起こす事が出来るとすれば……)じっ
姉帯「……………」ドッドッドッドッ
730 = 728 :
絹恵のセリフが悪役のそれw
732 :
妹はこんなに目立っているというのに姉は…
733 :
ダダダダッ!
えり「エイスリン選手が内に斬り込んで行った!ゴールキーパーと1対1!」
えり「そのままシュートを放つかー!?」
エイス「…………」ダダダッ
絹(無駄や。どんな小細工掛けても、アンタのシュートの威力じゃウチは全部止められる)
絹(しっかり掴んで抑えて。後は大きく蹴って花火上げて試合終了や!)ぐっ!
エイスリンが足を振り上げたのを見て、絹恵が膝を曲げて神経を集中させる。
どんなシュートが来ても止めてみせる。強い気迫を持ってボールを待ち構えたが
エイスリンの蹴ったボールは、ゴールへは向かわなかった。
736 :
対応する選手もすごいがきちんと実況解説してるのがまたすごいよね
737 = 733 :
カッ!! フワッ!
末原(バックパスの小ループやて!?)
末原(走り込んでる状態から、後ろに踵でループ上げるて有り得へん技術やろそれ!)
エイスリンが放ったのは、豊音への『理想的な』ループパス
速さ、高さ共に最適。
かつ、豊音へ向かって行く回転を掛ける事で放っておいても当てられるという
神技と呼ぶに相応しい完璧なパスだった。だが
絹「…舐められたもんやな」スッ
完璧故に、軌道は読み易い。
愛宕絹恵はエイスリンのパス。否、トヨネを利用した『壁当てシュート』の意図を瞬時に見抜き
ボールが壁に跳ね返る位置に待ち構えた。
738 :
豊音が当てられないなら豊音に当てればいいのだ
739 :
いいよいいよ
741 = 733 :
末原(流石絹ちゃん。キーパー特有の洞察力が生きたな)
末原(木偶でも囮や板には使える。エエ作戦やったけど、こっちの方が一枚上手やったな)
ダダダッ!!
末原(…ん?えっ!?)
絹(当たる位置は額…てかほぼ顔面やな)
絹(勝つ為とはいえ、仲間の顔面にボールブチ当てるとはあの外国人なかなか腹黒い…)
姉帯「たあああああっ!!」スッ!
絹(な!?)
絹恵の目が驚愕に見開く。
無理も無い。絹恵の読みでは宮守の作戦は豊音を板として利用した変則シュートで
板が頭を振り上げて、自ら位置をズラしてしまっては意味が無い
絹(まさか…初めから板に使う気なんかなかったんか?)
絹(普通に仲間にパスを上げただけ…。奇跡を起こして決めてくれる事を信じて!)タラリ
742 = 733 :
シロ(行け!トヨネっ!!)ガタッ!!
姉帯「あああああああっ!!!」
会場中の視線が、豊音に集約する。
宮守の運命は自分に掛かっている。それを理解している豊音は
必死の形相で、ボールと自分の頭の点を合わせ、ゴールへと突き刺す為に頭を振る。
シロ(お願い…!!)ギュッ!!!
白望が合わせた手に力を込め、願いの成就を神に祈る。
――――しかし
カスッ…
神はどこまでも、宮守に試練を与えた
743 = 738 :
トヨネー!
744 = 733 :
ボールが届くより僅かに早く、豊音の頭が合流地点を通過し
豊音の後頭部に当たったボールは、豊音の真上へと跳ね上がった
洋榎「よっしゃハズレや!」
絹(ちょっとビビったけど、そう都合良く奇跡なんぞ起こらんわな)
絹「おねーちゃん!ボール抑え…
「トヨネ!!背中借りるよ!!」ダダダダッ!! ダンダンッ!!
絹「!?」
ボールの浮く空中に、飛び込んで来たのは小さな影。
胡桃が豊音を踏み台に、制空権を得る。そしてその勢いのまま一回転し
絹(―――オーバーヘッドキック!?)
胡桃「いっっけえええええええ!!!!!」
ドカアアアッ!!!
想いのこもったシュートが姫松のゴールを襲う
745 :
キャプテン翼か何か?(困惑)
746 :
さすが能力麻雀
747 = 733 :
シュートと思いきやパス
パスと思いきや実は壁当てシュート
と、思いきややっぱりパス
しかしハズして、攻撃は終了
―――と、思いきや失敗を利用した、更なる連続攻撃
ここまで予想外の出来事が連続すれば、人間は普通硬直する
頭を回転する事は出来ても、体がそれに付いて行くことは神経の伝達速度の問題で不可能だ
事実、愛宕絹恵も急に胡桃が空中に現れたことへの衝撃で全身に雷が走り、硬直した。
胡桃「!?」
成す術も無く棒立ちのまま、シュートがゴールネットへ吸い込まれるのを見送るしかないハズだった。
―――本来なら
絹「うあああああああっ!!!」バッ!!
彼女を突き動かしたのはGKとしての意地か誇りか本能か。
姫松のゴールを守る為、絹恵は力を込めた指先をいっぱいに伸ばした。
749 = 733 :
ドサッ
姉帯「ぐぇっ!」
胡桃「ボールは!?」
オーバーヘッドを決めた胡桃が倒れていた豊音の上に落下し、直ぐにボールの行方を追う
バチィッ!!! テン…テン
胡桃(――――そん、な………)
みんなの評価 : ★
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