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    元スレ塞「今年のインハイは麻雀じゃないらしい」胡桃「へ?」

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    302 = 158 :

    胡桃「まさか二連続でスポーツものとは…」グッグッ

    シロ「ダルい…」

    「う~まだ一昨日の筋肉痛が取れてないなー」

    「…なんで?」

    エイス「~~~♪」ポムッポムッ


    洋榎「フン。一回戦、ロードレースで勝ったチームて聞いてたから」

    洋榎「どんなマッチョ集団かと思ってたけど、見た感じ普通の子達やな」

    末原「身長190越えと130代が混在するチームを普通と言うていいかは分かりませんけどね」

    由子「相手だって麻雀部なんだから、一回戦勝ったからと言って身体能力が高いとは限らないのよー」

    「まぁタコ焼き早食い勝負で勝った私達が言えることじゃないですけどね…」アハハ…

    洋榎「フッフッフ。一回戦も大概ウチらに有利なルールやったけど、二回戦はそれ以上やな」

    洋榎「相手が気の毒になる位ウチらに風が吹いとる…なぁ絹?」ニヤリ

    「うん。任せといて、お姉ちゃん」キラン

    303 = 158 :

    「フムフム。ルールブックを見ると、要は少人数版でルールの緩いサッカーなんだね」

    「オフサイドとか難しくて分からないから助かったよ~」

    胡桃「ルールが緩いっていうのは私的には気に入らないけどなぁ」ムゥ

    エイス「キーパーハダレスル?」カキカキ バッ!

    シロ「はい」ビシッ!

    「…良い返事だけど、多分攻められる時間長いだろうから何だったら一番忙しいと思うよ?」

    シロ「…やっぱ止める」

    胡桃「じゃあやっぱりトヨネに任せる?体の大きさを活かして」

    エイス「ガンメンセーブ!」

    「えぇっ!?い、痛いのは嫌だなぁ…」

    「……………」

    「一個、思い付いた作戦があるんだけど」

    306 = 158 :

    えり「さぁ始まりました。全国高校生麻雀大会二回戦」

    えり「岩手代表の宮守女子高校と南大阪代表の姫松高校の対戦。実況&解説はわたくし針生えりと」

    「三尋木咏でお送りするっす~」ヒラヒラ

    えり「試合は20分ハーフで行われ、後半を終えて点数を多く獲った方の勝ち」

    えり「同点の場合はサドンデスのPK戦で決着が付きます」

    「わざわざちゃんと専用のフットサル場を借りてんのが芸が細かいよねぃ」

    えり「姫松高校のキーパーは愛宕絹恵選手。宮守高校は臼沢塞選手が務めます」

    えり「コイントスの結果、宮守ボールで…」

                 「キックオフ!!」

    (内心誰よりも『アホか』って思ってるのに、流石えりちゃんはプロだねぃ)

    307 :

    うたたーん!

    309 = 160 :

    どんな作戦だろう?

    310 = 158 :

    胡桃「さって。どう攻めていこうかな」タッ!

    末原(良い加速。流石ちっこいだけあってドリブルに自信有りって所か)

    「行かせへん!」バッ!

    胡桃「エイちゃんっ!」バンッ!

    エイス「ウン!」 

          スッ   フワッ  トンッ

    末原(っ!この外人、なんて繊細なボールタッチ…!)

    末原(子供の頃から遊び慣れたおもちゃの如く、意のままにボールを操っとるやと…!!)

    シロ(何気にエイスリンってスポーツ万能だからなぁ…)

    311 = 249 :

    塞さんがゴールを塞ぐのか

    312 = 158 :

    エイス「フッホッ!」トンッタンッ

    胡桃「エイちゃん!前気を付けて!」

    エイス「!」

    由子「曲芸が上手いのは分かったけど、隙だらけなのよー」ズザザザーッ!!

    エイス「っ!シロ!」パンッ!

    末原(バックパスか。これで一旦落ち着けれるな)フゥ

    シロ「…………」


               ダンッ!!


    末原「!?ワンタッチでいきなりパスやと!?」

    末原(ヤバい!完全にディフェンスの裏を抜かれた!)アセ

    315 = 158 :

    胡桃(私が裏に抜けだせばシロならきっと…!)タタタタッ!

             ダンッ!!

    胡桃「来たっ!ナーイスパス!」トンッ! ダダダッ

    末原「しまっ…!」

    えり「ゴールキーパーと1対1!これは決定的チャンスです!」

    「…………」キラン

    胡桃「先取点もらったー!」 バンッ!!

    (良し!低い弾道で右隅へ行ってる!これは決まーーっ


             バシィッ!!


    胡桃「な!?」

    「素人にしてはなかなかええシュートやったで」フッ

    317 = 158 :

    えり「な、なんと!姫松のキーパー愛宕絹恵選手!」

    えり「絶対絶命の状態から横っ跳び一発でボールを掴み取りました!」

    「触るだけならまだしも、掴んだっていうのは凄いね。完全に読み切っていたから出来る芸当だよ」


    胡桃「素人って!アンタは素人じゃないって言うの!」

    洋榎「フフフ。絹は中学の時はサッカー部でキーパーやっとったからな」

    胡桃「えぇっ!何それズルい!」

    由子「同じ麻雀部同士の勝負なんだから、ズルいなんて事は有りはしないのよー」

    (…まぁウチもまさかこんな直接自分の特技を生かせる日が来るとは思ってなかったけどな…)

    洋榎「絹だけやないで?何を隠そうこの愛宕洋榎も子供ん時から神童と言われて麻雀やるかサッカーやるかでさんざんなy

    胡桃「うるさいそこ!」

    洋榎「」

    318 = 177 :

    ここでも怒られる洋榎ちゃん

    319 = 158 :

    末原(ふぅ…絹ちゃんのおかげで失点は免れたとはいえ、あれは普通なら確実に1点は入っとった流れ)

    末原(鹿倉のスピード、外人のボールタッチセンス。それに小瀬川のワンタッチパス)

    末原(これが上手く噛みあった時の火力はなかなか厄介や。それに…)チラッ

    「?」

    末原(197センチという圧倒的高さを持つ姉帯豊音…!)

    末原(高さっていうのは大体のスポーツでかなりのアドバンテージを持つけど、サッカーもその例外やない)

    末原(コイツだけは絶対マークを外せへんな……)タラリ

    321 = 244 :

    大型FW…ハーフナーか何か?(すっとぼけ

    323 = 272 :

    相変わらず的はずれな末原になるのか……?

    324 = 249 :

    326 = 158 :

    末原「ちっ。また裏を掛かれてしまいましたね」

    末原「今度こそ姉帯にセンタリングを上げて来ると思ったのに…」

    洋榎「…なぁ恭子。もしかしてあの娘、ボール回してもらわれへん子なんちゃう?」

    末原「主将の目は節穴ですか?あれだけの身長ですよ?」

    末原「仮に初心者で足元の技術が無くとも、頭で合わせるだけで十分最強の武器になる」

    末原「ここでマークを外したりしたら向こうの思う壺。これからもしっかり二人で抑え続けますよ」

    洋榎「…まぁ恭子がそう言うんなら」


    (…しめしめ)フフフ

    328 = 158 :

    (トヨネを囮にする作戦は上手くハマってる)

    (センタリングを警戒してるから、下へのパスとドリブルがどんどん通るし)

    (ずーっと敵陣から動かない様に指示してるから、カウンターを警戒して姫松は思い切った攻めをやりづらくなってる)

    「大活躍だよトヨネ。まだボールには一回も触ってないけど」フフッ

    (…とはいえ)


    トシ(ここまで有利に攻めてるのに、0-0の同点のままっていうのは想定外だったね)

    トシ(思っていた以上に姫松のキーパーの守備は堅い。麻雀よりサッカーの方が向いてるんじゃないのかねえ?)

    329 = 239 :

    さるよけ

    330 = 244 :

    しえん

    332 = 158 :

    (あのゴールマウスをこじ開けるのは、正攻法じゃ無理なのかもしれない)

    (何かあっと驚かせる様なアイディア…もしくはラッキーが転がりこんで来ないと)


    そして試合は、前半終了30秒前を迎えた。

    シロ「走るのダル…」ダンッ!!

    (なんでそんな見ても無い方向にワンタッチでパスが出せるんや!?)

    胡桃(多分これがラストワンプレー)

    胡桃(サイドに切り込んで、ゴールライン1メートル前で横のパスをエイちゃんに出す)

    胡桃(それをリターンで返して貰って、頭から飛び込む!)ザッ!!

    走りながらプランを決めた胡桃が、それを実現せんとブレーキを掛けて足を振り上げる

    しかし

        ズルッ!!

    胡桃(!?あ、足がすべーーっ)パスンッ!!

    体勢を崩した胡桃の蹴ったボールは、蹴るつもりだった低い弾道のものでは無く。緩く高いショット

    つまり、姉帯豊音への絶妙なセンタリングだった

    333 = 158 :

    pc調子悪い。ちょっとお待ちを

    334 = 308 :

    おう

    335 = 244 :

    337 = 272 :

    ぽぽぽ……

    338 = 177 :

    胡桃は気配無しでマークされないとかありそう

    339 = 292 :

    ロードにフットサルとかメジャーというには少々難のある競技なのにここまで書けるとかすごい

    340 = 158 :

    胡桃「あたたた…。ボールはどこへ…!!」

    胡桃(や、やばっ!?塞からトヨネへだけは絶対パスしない様に言われてたのに!)アセ

      「………はぁ」

    末原(!遂に上げてきおったな!)

    (わわわっ!き、来ちゃった!)あたふた

    センタリングが上がった事を受けて、末原が体を寄せる。

    末原(くっ何やこれ、ビクともせえへん!)

    しかしそこは圧倒的なフィジカルの差がものを言う。
    平均から見ても小柄な方の末原のチャージなどものともせず、トヨネは近付いて来るボールのタイミングを測る

    341 = 292 :

    豊音ぇ良かったね活躍できて

    343 = 158 :

    (くっ…流石にこの状態(どフリー)からのヘディングを止めるのは厳しい)

    (手ぇ出しただけじゃパワーで押されそうやし…イチかバチかで飛び付くしかないか?)タラリ

          ヒュルルルル

    弧を緩く描きながら、ボールが接近してくる。ミスキックとは思えない程、トヨネの位置に完璧に合わせられたセンタリングだった。

    制空権を掌握しているのは圧倒的に姉帯豊音。

    初期位置から動く必要も無く、完全フリーの状態から少し頭を振る。

    それだけの事でヘディングシュートが決まり、先取点を獲られてしまう。

    その事に理不尽さを感じながら、末原恭子はボールを目で追う。

    末原(あぁ。やられ――

        ひゅるるる

    末原(へ?)



    「えいっ!!!」スカァッ!!!!!


     
    末原「」

    344 = 292 :

    いっそ清々しいね!

    345 = 177 :

    ヘディングはきちんと当てようとすると結構難しいんだよ

    346 :

    ヘディングは難しいからしょうがない

    347 = 158 :

    末原「は?」

    洋榎「へ?」

    「え?」

    由子「えっ?」

    「はいっ?」

    余りにも盛っ大な空振り。自分の腰の位置までボールが落ちてから頭を振るという空振りを見て、姫松の5人の時間が止まる。

    その空白の時間の隙を突いて―――

        ポ~ン   カッ!!

          ザシュッ!!!

    「あ………」

    シロ「………何か、ゴメン」ペコッ

    ――走り込んで来た白望が、弾んだ球をスライディングキックで押しこみ宮守が一点を先制した。

    348 = 284 :

    一番ありそうな展開だから困る

    349 = 158 :

    えり「き、決まった!!決まりましたゴーーールです!!」

    えり「姉帯選手がスルーして弾んだボールを、小瀬川選手が走り込んだ勢いのまま蹴り放ち」

    えり「見事愛宕絹恵選手の左を抜ける先制ゴールとなりました!先制は宮守女子高校っ!!」

    「アハハ。ま~どう見ても意図的にスルーした訳じゃないだろうけど」

    「ここはそうなる事を完璧に読んで動いた小瀬川ちゃんを褒めるべきだろうねぃ」

    「鹿倉ちゃんがセンタリング上げた瞬間にはもう走りだしてたよ」キラン

    えり「そうえば小瀬川選手は、試合開始から殆ど中盤を動いてませんでしたよね。あんなスピードを隠していたとは…」

    「ドリブルすらほぼやってなかったもんね。何でかは全然分かんねーけど」アハハ

        ピイイイイーーーッ!!

    えり「ここで前半終了のホイッスルです。1-0の宮守1点リードで折り返し」

    「ま…このままのスコアで終わる事は無いだろうけどね」

    「宮守は点と引き換えに大事なハッタリを失った…ここからの姫松の猛攻は見物かもしれないよ?知らんけど」

    350 = 308 :

    おお


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