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    元スレ咲「ノドカの牌?」

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    201 = 48 :

    「染谷さん……イカサマはいけないことです。けど……染谷さんはイカサマをしなくても十分強いって、国広さんも言っていました。
     それでなんですけど……よかったら一緒に……」

    まこ「大会、か?」

    「はい、そうです!!! あ、もちろんイカサマはなしで!!」

    まこ「……ええじゃろ。原村さん、われにはでっかい借りが出来た。遊びの大会に出るくらいでチャラになるんじゃったら、安いもんじゃ」

    「ありがとうございます!!」

    まこ(あの国広一相手に東一局で終わらせたっちゅうこいつの実力にも興味あるしの)

    「では、大会は二週間後なんで!! 詳しいことは、明日の放課後、清澄中学の麻雀部部室で話し合いましょう。
     花田先輩や優希には私から連絡しておきます。染谷さんも絶対来てくださいね!! では、また!!」

    203 = 50 :

    24で小学生って流石に病院で見てもらったほうがいいんじゃ

    204 = 166 :

    のどちゃん(^ω^)ペロペロ

    205 :

    両作品とも好きだからウキウキする

    206 = 48 :

     ――龍門渕屋敷

    「で、一が負けた原村和ってのは、どんな胸してた?」

    「イカサマレベルのボリューム感だったよ」

    「間違いねえな。オレに啖呵切ったやつと同じだ」

    透華「つまり、こちらから探さなくとも二週間後の大会で戦えるというわけですわね!」

    ともきー「師匠と同レベルにヤバいって……その子……何者?」

    「詳しいことは打ってみなきゃわからんけどな、たぶん、ありゃなんか憑いてるぜ。
     なんつったか、今年プロになって……師匠が気になってるっつー石戸門下の……」

    ともきー「神代小蒔初段」

    「そう、そうの神代。あんな感じの。同じ石戸門下には戒能六段ってのもイタコがなんだって噂があるが、ひょっとして原村和もそっち系の雀士なのかもな。
     だとしたら、年齢はあまり関係ねえ。小学生だからって油断は禁物だ」

    207 = 48 :

     ――清澄中学麻雀部

    まこ「弱っ!!!!」

    優希「和ちゃんは初心者なんだから弱いのは当たり前だじぇ」

    「ま……またラスですか(どういうわけかさっきからトビにはなりませんが)」

    花田「まあまあ、和の分は私たちでカバーしていきましょう」

    (私も打ちたいよおおおお!!)

    (咲さんが混ざったらゲームバランスが崩壊するのでダメです)

    まこ「じゃ、じゃあ……とりあえず今の対局の検討かのう。原村にはわしがつくけえ、花田さんは片岡の指導を頼むわ」

    花田「任せてください!」

    まこ「ええか、原村。ここはこっちのほうが受けが広いんじゃ。それに、和了率だけじゃなく期待値も考えたら……」

    (な……なるほど!! 面白い!!)

    209 = 48 :

     ――二週間後・大会

    まこ「さて、大会になったわけじゃが……」

    すばら「あの四天王と当たるには、決勝まで行かないとダメですね」

    優希「二回勝てば決勝!! 楽勝だじぇ!!」

    「というか、勝つ負ける云々の前に、このオーダーはなんなんですか?」

     先鋒:片岡優希
     次鋒:染谷まこ
     副将:花田煌
     大将:原村和

    「なんで私が大将なんですか!? 普通に染谷さんと花田さんのどちらかでいいじゃないですか」

    まこ「われにはまだ未知の力が眠ってるとわしは見てる」

    「そ、そんな適当な!」

    すばら「いえ、決して適当ではありませんよ。和はこの二週間で随分と上達しました。それに、もともとの計算力が高いので、最近では打牌も安定してきています。
     大将で難しい局面になったとき、私では火力が足りませんし、片岡さんもムラがある。染谷さんは……」

    まこ「わしはどーしても原村の未知の力を見たい」

    すばら「こういうわけなので」

    「最後はやっぱり適当じゃないですか!?」

    211 = 48 :

    「おっ、やってんなぁ」

    「井上さん……と、国広さんまで!?」

    「やあ。驚いたよ。こんなところでまた会えるとはね」

    まこ「今日はお互いヒラで打とうな」

    「もちろん」

    まこ「ほいたらええわ。普通に打ったらわしのが強い」

    「ま、それはいいけど、決勝前に負けるとかやめてよね」

    まこ「そっちもな」

    「じゃ、これで挨拶はおしまいだ。こっちももう一回戦が始まるんでな。また決勝で会おうぜ」

    「が、頑張ります」

    すばら「では……一回戦。気を引き締めていきましょうか!」

    優希「先鋒は任せろだじぇ!!」

    212 = 48 :

     ――一回戦・先鋒・東場

    優希「ローン!!」

    優希「ツモ!!」

    優希「またまたツモー!!」

     ――次鋒

    まこ「お疲れっ!!」

     ――副将

    すばら「すばらっ!!!」

     ――大将

    「…………ありがとうございました」ズーン

    213 = 48 :

     ――ロビー

    まこ「とりあえず無事一回戦突破じゃの」

    優希「の、のどちゃん、そんな落ち込むことないじぇ。相手強かったんだから仕方ないじょ」

    すばら「そうですよ。和はトップを死守したのです。すばらでしたよ」

    「一回の半荘で六万点近く失うなんて……」

    (ま、今の和ちゃんなら妥当だよね)

    「うるさいですっ!」

    優希「のどちゃん……?」

    「あ、い、いえ。なんでもありません! ちょ……ちょっとお手洗い行ってきます!!」ダッ

    214 = 48 :

     ――廊下

    (咲さん……どうしましょう。この大会で勝たないと……花田さんが……)

    (いつも通りに打てばそんなに負けることはないよ。たぶんだけど、次も他の三人が稼いでくれるから、和ちゃんはしっかり守ることだけ考えれば……)

    (私……お荷物なんですかね。最近、麻雀の楽しさが少しずつわかってきたのに……上達もしてるはずなのに……結局、私がみんなの足を引っ張っている)

    (いやいや、和ちゃんはまだ麻雀を打つようになって数ヶ月なんだから、そんなもんだって)

    (で、でも……私は勝ちたいんです……!!
     咲さん……咲さんにも、初心者だった時期があったんですよね? 勝てない頃はあったんですよね……? そういうとき……どうしてました?)

    (えっと………………)

    (ああああ!!! さてはなかったんですね!? 初心者の頃から勝ちまくってたんですね!!!? もうひどいですっ!!)

    (ご、ごめん……)

    215 :

    追いついてしもうた

    217 = 50 :

    ようやく原作4巻か
    まだまだ咲は長いな

    218 = 48 :

     ――二回戦・大将戦直前

    優希「あとは頼んだじぇ、のどちゃん」

    まこ「気楽に打ったらええ」

    すばら「どんな結果になっても責任は私が取ります」

    「行って……きます……!」

     ――対局室

    河内智世美(東福寺中学・43600点)「よろしくです(ペースを乱されないように)」

    田中舞(今宮女子中学・67600点)「よろしく(役満ブチ当ててやんよ)」

    上柿恵(千曲東中学・45800点)「よろしくお願いします(あたしゃいつも通り大将ですよ♪)」

    (清澄中学・163000点)「よろしくお願いします(みんなのために……勝つ!!)」

    220 = 48 :

     ――東一局

    (みんなが稼いでくれた点棒……大事にしなくては……!!)コトッ

    田中「ロン、12000」

    「は……はい……」

    (ま……まだまだです……!!)

     ――東二局

    田中「ツモ。4000オール」

    (今宮女子の眼鏡の方……ノっていますね……)

    221 = 48 :

     ――東二局・一本場

    「(親を流したい。なら、ここは食いタンで勝負してみますか)……チー」コトッ

    (わっ、和ちゃん……焦って自分の手牌しか見えてない! 落ち着いて、普通に打てば大丈夫だよ……!!)

    田中(はっ、食いタンか? 清澄中学……ノーマークだったわりに前の三人がめちゃめちゃ強くて驚いたが……大将は手つきからしてとんだ素人だな。
     この勝負……私がもらった……!!)タンッ

    (今宮女子の方……顔がニヤついていますね。もう勝った気ですか……いけませんね。勝負というのは……勝つまで笑ってはいけないんですよ……!!)コトッ

    田中(目にモノ見せてやんよ……!!)ゴッ

    222 = 73 :

    上柿さん大将かよww

    223 = 48 :

     ――六巡目

    (できました……これで、テンパイです!!)

    (あっ……それは……!!)

    田中「はは、ロンだ」パタッ

    「え……?(そんな……私……なんてことを……!!!)」

    田中「大三元。48000は48300。まくった!」ニヤニヤ

     清澄:98700 今宮女子:139900 東福寺中学・39600点 千曲東中学・41800点

    (役満……? みんなが作ってくれた十万点のリードが……たった東二局一本場で……点差が四万点以上のビハインドに……わ……私……)ガタガタ

    田中「さあ……!! まだまだ行くぜ、二本場ァ!!」

    224 = 48 :

    (さ……咲さん……)ポロ

    (なに……和ちゃん……)

    (ご……ごめんなさい……)ポロポロ

    (うん……)

    (私……今の私じゃ……この人たちに勝てません……!!)ポロポロポロ

    (そうだね……悔しいよね……自分の力で勝てないって)

    (はい……)ポロポロ

    (それだけ和ちゃんが麻雀に真剣になってるってことだよ。
     けど、今回は少しだけ練習する時間が足りなかったね。次からまた勝てるように……二人で頑張ろ?)

    (はい……頑張ります……! 私……もっと麻雀で勝ちたいです!!)ポロポロ

    (うん……そうだね)

    (でも……今の私では……)ポロポロ

    (わかってる。大丈夫だよ。私にとって四万点なんてのは点差じゃない。さあ、涙を拭いて。前を見て。打ち間違いをしないように。私の一打一打をよく見ててね。
     今の和ちゃんなら、漠然とかもしれないけど、感じられると思うんだ。この卓上の宇宙に煌く牌たちの輝きが……)

    (……わかりました……必ず感じ取ってみせます……!)グッ

    (じゃあ……行くよ。第一打――九萬……!!)ゴッ

    226 :

    部長が誰になるか気になるな支援

    227 = 48 :

     ガヤガヤ

    「ねえ、見た……今の二回戦」

    「清澄のチーム龍門渕ってとこ? ヤバいよねー」

    「そっちじゃない。Aブロックの清澄のほう。大将戦、マジでパなかったんだって」

    「見てた見てた。清澄の大将が他校をトバしてたやつでしょ」

    「えー? でも、大将戦が始まったときから東福寺とか四万点くらいだったじゃん、トバせなくもなくなくない?」

    「違う違う! トんだのは東福寺じゃない。今宮女子だって。大将戦の東二局で14万点近くまであったとこが……南場に行く前にトんだんだって!!」

    「えっ……なにそのホラー?」

    「こりゃ……決勝は荒れそうねぇ」

    「ね、ところでさ、あそこにいる子供……なんか見たことある生き物じゃない?」

    「え……? バ――あんたあれ!! 天江衣五段じゃない!!! 清澄のチーム龍門渕にプロのコーチがついてるって噂はあったけど……まさか天江五段だったの!!?」

     ガヤガヤ

    (匂うね……この会場。美味そうな匂いがする)ゴゴゴゴゴゴ

    228 = 48 :

    ()ピクッ

    (咲さん、どうしました?)

    (いや……増えたな、と思って)

    (意味がわかりません)

    まこ「いやぁ、やっぱりわしの目に狂いはなかったの! こりゃチーム龍門渕なんて楽勝じゃろ!」

    優希「のどちゃんにこんな才能があったなんて驚きだじょ!!」

    すばら「鬼気迫るとはあのことですね。すばらです」

    「次は……決勝ですね」

    すばら「ええ。みなさんには本当に感謝してもしきれません。ありがとうございました」

    まこ「おいおい花田さん、まだ礼を言うには早いんじゃないかのう?」

    優希「そうだじぇ! その言葉は優勝したときまでとっておくといいじょ!!」

    「……そろそろ時間ですね。控え室に行きましょうか」

    すばら「ええ、いよいよ決勝戦ですね……!」

    230 = 48 :

     ――チーム龍門渕控え室

    「負けたら全員衣と満月の夜に遊んでもらうぞー」

    「死んでも負けられねえ!」

    「けど、一、二回戦見てたけど、あっちもこの二週間で大分強くなったね」

    ともきー「それに……あの清澄の大将……とても不可解」

    「そうだな。あれを屠るのは衣でも骨が折れるかもしれん。だが、こちらの大将も、不可解さでは負けてはいまい」

    透華「」ヒュオオオオオ

    「師匠も大将戦に出ればいいんじゃないですか? たぶん、見た目的には余裕ですよ」

    ともきー「制服なら私が用意します」

    「話ならオレがつけてきてやるよ」

    (24)「衣を子供扱いするなー!!」

    231 :

    しえん

    232 = 48 :

     ――決勝・先鋒戦

    「よう、よろしくな、タコスチビ」

    優希「ノッポが私の相手か。ふん、ほえ面かかせてやるじぇ」

    「ははっ、ほざいてろ」

     ――終局

    (チッ、終始オレのペースだったが最後の最後で息を吹き返したか。こいつ以外が雑魚で助かったぜ……)

    優希(ううううう……東場で和了れなかったなんて初めてだじょ!!)

    「じゃ、また打とうな、チビ!」

    優希「今度は負けないじぇ!!」

    233 = 48 :

     ――次鋒戦

    「正々堂々勝負しようね」

    まこ「どの口が言うんじゃ」

     ――終局

    (やっば……危なかった。っていうか、眼鏡外したら強くなるとか、そういう第二形態みたいなのあったんだ……これは大量リードしてくれた純くんに感謝しなきゃな)

    まこ(届かんかったか……しかし、こういう麻雀もええもんじゃの。なんというか……後味がええ……気持ちがええわ)

    「やっぱり、染谷さんは競技麻雀が向いてるよ。インターミドル……団体戦でも個人戦でもいいから、出てみなよ」

    まこ「奇遇じゃの。わしも、わりゃあ普通にヒラで打ったほうが絶対ええと言おうとしたところじゃ」

    「また、どこかで敵になるかもね」

    まこ「味方って可能性もあるじゃろうが」

    234 = 48 :

     ――副将戦

    ともきー(花田煌……データを見た限りでは……特別なところは何もない……ただ、トビ率ゼロパーセントというのが気になる数値ではあるが……)

    すばら(和に無理をさせるわけにはいかない……ここは……なんとしても逆転しなくては……!!)

     ――終局

    ともきー(削られた……花田さん……他家をフォローするのが上手い。置きどころを間違えなければすごく使える手駒になる)

    すばら(くっ……他校のトビ終了にまで気を回していたせいか……自分自身の手が疎かになってしまいました。和……すいません……あとは任せました……!!)

    ともきー「花田さん、私たちが勝ったら、正式に、私たちの部の部員にならない? 一緒に全国に行こう……」

    すばら「それはこちらの台詞です。あなた方全員……清澄中学麻雀部に歓迎しますよ。
     というか、もういいじゃないですか、新旧で潰し合うなんて子供みたいなことしないで……一緒にやれば……」

    ともきー「まあ……それはほら、勝てば官軍」

    すばら「負ければ賊軍。わかりました。いずれにせよ、今後もよろしくお願いします」

    ともきー「こちらこそ」

    237 = 48 :

     ――大将戦

    (この人が……チーム龍門渕の大将さんですか)

    透華()ヒュオオオオオ

    (宮永照ほどじゃないけれど、この子も相当な力を秘めてるね。潜在能力だけなら他の三人とは別格。
     和ちゃん……同世代にこれだけ強い人がたくさんいるなんて、羨ましいよ)

    (咲さんは、自分より強い人に出会えなかったんですか?)

    (そうだね。私と対等に打てる人……何人かはいた気がするよ。
     けど、麻雀は対等に打てる人が自分以外に三人必要なんだ。これが将棋や囲碁だったら……誰かもう一人いればいい。辛いところだね、麻雀の)

    (面白いところでもあると思います。四人が卓を囲むから……何が起こるかわからない)

    (和ちゃんも、わかってきたみたいだね、麻雀の楽しさが)

    (咲さんと……みんなのおかげです)

    (じゃあ……これが今日最後の一局。最初から最後まで、よく見ててね。これから……私は和ちゃんに見せるための麻雀を打つから。
     牌の流れを感じて……場の奥の奥まで……目を凝らすんだよ)

    (やってみます)

    (じゃあ、行こうか、第一打……一筒――!!)ゴッ

    240 = 48 :

     ――会場某所

    晴絵「……先客がいるとは聞いてなかったな」

    「天江五段……!」

    「む? グランドマスターの秘蔵っ子と赤土九段……? どうしてここに?」

    晴絵「目当ての子がいてね。天江さんこそどうして?」

    「弟子の戦いを見守りに来たんです」

    晴絵「ああ、龍門渕の……従姉妹さんだっけ」

    「そうです。それで、そちらの目当てというのは……原村和ですか?」

    晴絵「ご存知で?」

    「弟子が世話になりまして。確かに、面白い打ち方をしますよ、あれは」

    「大将戦は……もう南場ですか。東場の牌譜はありませんか?」

    「そこのパソコンで適当にプリントアウトするといい。あ、衣の分も一部よろしく」

    晴絵「照、私の分も頼むよ」

    「承知しました」

    『……ツモ……嶺上開花……』

    242 = 156 :

    衣が敬語使ってると違和感あるな

    243 = 61 :

    可愛くて仕方ないな

    244 :

    すこやん「私が負けたら引退するという言葉を撤回するつもりはないが」

    すこやん「かわりに私が勝ったらその時には結婚相手を紹介してもらうぞ」

    こうなるのか期待

    245 = 48 :

    (これで……終わり……ですか)

    (うん。龍門渕さんもそうだし……他の二人もよくついてきてくれた。この三人だったから……最後まで辿り着けたよ。
     感謝するんだよ、和ちゃん。この三人のおかげで……和ちゃんはまた一つ強くなれた)

    (そうですね。なんだか、身体が熱いというか、火照っているような感じです。不思議な感覚。これが、麻雀を打つということなんでしょうか)

    (その感覚を忘れないようにね)

    「……ありがとうございました……」ペコッ

    透華「…………」

     バァァン

    優希「のどちゃああああん!!!!」

    まこ「ようやったのおおお!!!」

    すばら「和あああああ!!!!」

    (あ……なんか複雑な気分……)

    (次は、和ちゃんの力で勝とうね。そうすれば、きっともっと麻雀が好きになるよ)

    (そうですね……そんな気がします)

    247 = 48 :

    「この大会のあと、清澄高校麻雀部は、龍門渕さんたち四人、花田さん、染谷さんの六人で活動を再開しました。

     六人の活躍は目覚しく、翌年の夏、花田さんたちはインターミドルに初出場、ベストエイトという輝かしい成績を収めることになります。

     私はというと、あの大会の後、いつの間にやら会場にいた宮永照さんから一方的にライバル宣言を受け、天江五段や赤土九段からも、プロの世界に来るよう勧められました。

     しかし、照さんや、天江五段や赤土九段が評価しているのは、咲さんの力であって、私の力ではない。

     その年の冬。清澄中学の方々に鍛えてもらった私は、地区の代表として小学生の麻雀大会に出場しました。

     その大会には、あの照さんが、私と公の場で再戦するためだけに、参加していました。

     この大会で私と戦ったら、照さんはプロ試験を受けると言っていました。

     私たちは個人戦の予選で、ぶつかりました。

     結果は――私のトビ終了」

    249 = 48 :

     ――大会

    「ふざけるなっ!!!」ガタッ

    「ふざけてなんかいません!! これが私の麻雀ですっ!!」

    「ち……違う!! 原村さんの麻雀は……もっと……!!」

    「もっと……なんですか」

    「いや、なんでもない。もう……何もわからない。
     私は……原村さんの麻雀の中に私の理想を垣間見た……そう思ってここまで来たけれど、どうやら勘違いだったようだ」

    「照さんの言っていることはわかります。けれど、照さんの見たものは本物の私ではない。私は……本当の私を照さんに見てほしい」

    「はは、あなたが? バカげている」

    「なんとでも言ってください。照さんは……私の目標です。倒すべき相手です」

    「そっか。けど、残念ながら私はもうあなたとは打たない。あなたが私を倒したいというのなら、プロになるしかないね。ま、なれれば、だけれど……」

    「プロ……」

    「さようなら。もう二度と会うことはないと思う」


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