元スレ憧「宥姉あの人のこと好きなんでしょ?」宥「ふぁ!?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
151 = 122 :
ふんふむ
152 = 122 :
さるよけしえん
153 = 102 :
ふんふむ
154 = 7 :
宥(菫ちゃんのこと、だよね……)
憧「宥姉あの人のこと好きなんでしょ?」
宥「ふぁ!?」
憧(すっごい分かり易い反応……)
宥「ななな、何を言って……!?」
憧「今さら誤摩化さなくていいよ。ってか隠す気ゼロだったじゃん」アハハ
宥(わ、私ってそんなにも分かりやすいんだ……)
憧「あの人とはどういう関係なの? 私も詳しくは全然知らなくて……」
宥「ねえ憧ちゃん……この話、やめよ……?」
憧「やめない」ニコ
宥「あうぅ……」
憧「だって宥姉の初恋だよ? 詳しく聞かせてもらわないと夜も眠れないよ」
155 = 122 :
ふんふむ
157 = 7 :
宥「だ、だからその、恋とかじゃなくて……」
憧「あんなにもヤキモチ妬いといて好きじゃないとかおかしいって。恥ずかしがるのは分かるけどさ」アハハ
憧「で、あの人のどこを好きになったの? きっかけは? 告白とかは……」
宥「あ、憧ちゃ……」アワワ
菫(クソっ、ここからじゃよく見えないし何も聞こえない……)
菫(一体何の話をして……)ソワソワ
淡「スミレは何も頼まないの?」
菫「今はそれどころじゃない」
淡「勿体ないなぁ。すっごく美味しいのに」モグモグ
158 :
菫たんかわいい!!
159 = 102 :
あなたの話ですよ、菫さん
160 = 7 :
菫(なんとかして様子を伺って……)
淡「私はスミレが心配してるような関係じゃないと思うけどなぁ」モグモグ
菫「……ならどういう関係だって言うんだ」
菫「学年も違って校内での関わりも薄いだろうに、あんなにも仲良さげにしているんだぞ?」
菫「それも少し人見知りの気がある宥と……どう考えても普通の友人同士じゃない」
淡「確かに普通の友達同士ではないだろうけど、そこまで特別な関係でもないと思うよ?」
淡「例えるなら……私とスミレみたいな感じかと」
菫「……?」
淡「年の離れた幼馴染み。あの二人結構昔からの知り合いに見えるし、それが一番しっくり来るよ」
菫「……しかし」
淡「それにアコ、他にちゃんと好きな人いるよ?」
菫「は?」
162 = 37 :
ここでクロチャーとか言い出したらすごい修羅場になるな
163 = 7 :
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
憧「なるほど……まさしく文武両道才色兼備、って感じなんだね」
宥「うん、菫ちゃんは本当にすごいの……部活は麻雀部と弓道部を掛け持ちしてて、麻雀部では部長で……」
憧「麻雀部……ってことは和の先輩なんだ……」ボソ
宥「?」
憧「いや、こっちの話」ニコ
憧「しかし、なんか聞けば聞くほど完璧超人だね。欠点とかあるの?」
宥「あるんだろうけど……私はまだ知らないかな」アハハ
憧「まだ知らない?」
宥「お友達になったのは最近のことだから……」
憧「そうなんだ……ってちょっと待って。3年間クラス一緒だったんだよね?」
宥「うん……」
憧「にも関わらず友達になったのは最近なの? それって今まですっごい勿体ない事してたんじゃ……」
宥「……」シュン
憧(あ……これ触っちゃダメなヤツだ……)
166 = 7 :
憧「と、ところで何をきっかけに好きになったの?」
憧「最近になるまで友達ですら無かったんだったら、一体どんな出来事があって……」
宥「えっと、3ヶ月くらい前に大きな地震があったのは覚えてる?」
憧「そりゃもちろん。あの地震が起こってから1週間はその話題で持ち切りだったからね」
憧「あ、そういえば宥姉知ってる? あの時3年生二人が体育倉庫に閉じ込められとかで、学校中大騒ぎになってさ」
宥「実はね、その時に閉じ込められた3年生っていうのが……私と菫ちゃんなの」
憧「え!? 本当に!?」
憧「あ、なるほど。ってことはその時に……」
宥「うん……この気持ちがそういうのだって気付いたのは、あの時がきっかけだと思う……」
167 = 7 :
宥「菫ちゃんのこと自体は、1年生の時からずっと気になってたんだけど……」
憧「そうなんだ」
宥「いつも私のことを気にかけてくれて、困った時はすぐに助けてくれて……」
憧(それって……)
宥「私がこんな性格だから、今までちゃんとお礼も言えなかったし、友達になってとも言えなかったんだけどね……」
憧「えっと、弘世さんは1年生の時からずっと優しくしてくれてるの?」
宥「うん。初対面の時は色々あったけど、それからはずっと」
憧「……脈アリだね」
宥「ふぇ?」
憧「もしかしたら弘世さんも宥姉のこと好きだったりして……」
宥「あ、あり得ないよそんなこと……」
憧「どうして?」
171 = 7 :
宥「私みたいなこたつ女、菫ちゃんが好きになるわけないから……」シュン
憧「もー、どうしてそういうこと言うの! 宥姉のそういう卑屈なところ良くないよ?」
憧「もっと自分に自信持たなきゃ。美人で可愛くてスタイル良くて……引っ込み思案な性格直せばモテモテに決まってるんだから」
宥「そ、そんなことないよ……」モジ…
憧「そんなことある! そう考えると宥姉に目を付けた弘世さんはかなり見る目あるね、うん」
宥「す、菫ちゃんは私のことなんか」
憧「何とも思ってない。宥姉本当にそう思ってるの?」
宥「……」
憧「いつも気にかけてくれたり、困ってる時は助けてくれたり……ただのクラスメイト相手に普通はそこまでしないって」
憧「それも1年の時から今までずっとなんて、好きじゃないって方がおかしいよ」
172 :
ふんふむ
173 = 7 :
宥「……菫ちゃんの好きと私の好きは違うから」
憧「そんなの宥姉の思い込みで」
宥「私のことをどう思ってるのか、菫ちゃんに訊いたことがあるの」
憧「え……?」
宥「最初は好きだって言われたんだけどね……その後に念を押されたの。友達としてだって」
憧「……」
宥「だから、菫ちゃんが私と同じ気持ちって言うのは……あり得ないよ」
憧「……そんなこと訊ける勇気があるのに、どうして惚れさせてやろうっていう気持ちにはなれないの」
宥「私なんかとじゃ菫ちゃんに釣り合わないよ……」
憧「じゃあ弘世さんが他の誰かと付き合ったりしていいの?」
憧「見ず知らずの人と抱き合ったりキスしたり、その優しさが他の人に……」
宥「……」ウルウル
憧「ごめんなさい!」
174 = 23 :
菫さんがヘタレだから!
175 = 7 :
―――――――――――――――――――――――――――――――――
菫「……」グデー
淡「どうしたのスミレ? そんなにぐったりして」
菫「気が抜けたんだよ……」
淡「ふふ、安心した?」
菫「心の底からな……ってどうして最初から言わなかった」ジト
淡「なんか面白そうだったから」ニコ
菫「おい」
淡「それに言ったって信じそうにない雰囲気だったし」
菫「その画像を見せれば良かっただけの話だろ……」
淡「スミレに証拠を出せって言われてから思い出したので」アハハ
菫「はぁ……」
178 = 7 :
淡「そんなにもあの人のこと好きなんだねー。ユウ、だっけ?」
菫「松実さんと呼べ」
淡「堅苦しいからユウでいいよ」
菫「……」ジトー
淡「もう、どうしてそんなことで突っかかって来るの」タハハ
淡「スミレの恋人か何かなの?」
菫「……クラスメイトで友人だ」
淡「あ、そうなんだ。告白とかは?」
菫「す、するわけないだろ!? なに言ってるんだお前!?」
淡「え? だって好きなんでしょ? じゃあ好きです、って言って付き合えばいいじゃん」
菫「あのなぁ、そんなことが出来れば誰も苦労は……」
淡「ふふ、やっぱりあの人のこと好きなんだー」
菫「っ……お、お前……!」
淡「ねえねえ、恋バナしようよ恋バナ。どうして好きになったの? 何がきっかけ? いつから片思いしてて……」
菫「ええい黙れ! お前とそんな浮ついた話できるか!」
180 = 102 :
うーんこの
181 = 7 :
淡「私のおかげで疑いが晴れたんだから、それくらいしてくれてもいいじゃん」ムス
菫「そもそもお前が最初から新子のことを話していればだな……」
淡「ねえ話してよー。堅物のスミレが恋に落ちる経緯なんて、詳しく訊かないと夜も眠れないよ」
菫「眠れない時間で勉強でもしてろ」
淡「うわ、そういうこと言うんだー……」
菫「こういう話は軽々しく口にするようなことじゃない」プイ
淡「スミレの頭でっかち! そうやっていじわるするなら私にも考えがあるから」スッ
菫「……おい、どこに行く」
淡「ユウのところ。スミレがストーカーしてたって言いつけてくる」テクテク
菫「はぁ!? っておいちょっと待て!!」ガタン
「「…………」」ジロ…
菫「うっ……」
淡「ふふふ……」
菫(こ、コイツ……!!)
183 = 7 :
淡「騒ぎすぎるのは良くないよ? さっきの声だって向こうに聞こえちゃってるかも」ニヤ
菫「お前後で覚えとけよ……!」
淡「これで話す気になってくれたよね? スミレ♪」
菫「はぁ……先に言っとくが、何も面白いことなんて無いぞ」
淡「面白いことなんて求めてないよ。甘酸っぱい話が聞きたい」ニコ
菫「甘酸っぱくもないと思うんだが……」
淡「いいからいいから♪ で、まず二人はどういう出会いを果たしたの?」
菫「そ、そんなところから話すのか?」
淡「もちろん! 素敵な出会いがあるからこそ恋は始まるんだよ!」
菫「少女漫画の読み過ぎだ……そもそも私と宥の初対面はロクなものじゃない」
淡「どういうこと?」
菫「……高校に入学、いや進学して1週間ほど経った日のことだったんだが―――」
184 = 20 :
今起きた支援
185 = 7 :
前半終了です。申し訳ないですが、30分ほど席外します
188 = 102 :
ほ
189 = 23 :
ほ
190 = 23 :
ほ
191 = 158 :
ほーたる来い
192 = 7 :
保守ありがとうございました
再開します
193 = 7 :
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
菫『……』ボー
菫(高校生になって今日でちょうど1週間か……)
菫(中等部の頃からの面子がそのままいるから、高校生になった実感があまり涌かないな……)
菫(毎度の如くクラスにはアイツがいるし)
照『……』ペラ…
菫(変わったのなんて制服と教室くらいだ。別の中学から来た新しい顔もちらほら見かけるが……)
菫(今現在で一番印象に残っている、というより目に付くのは彼女だな……)
菫(もう晩春だって言うのにあんな格好……自己紹介の時に極度の寒がりだとか言っていたが、冗談にしか思えない……)
菫(マスクとセーターはまだしも、教室の中で手袋とマフラーは目に余る)
菫(学級委員長になったからには一度注意する必要が……)
ザワ…ザワ…
菫(……なんだ? さっきから妙に教室がざわついて……)チラ
194 = 7 :
菫『な……』
宥『……』テクテク…
菫(なんだあれは……コートにマスクに……ゴーグルって……)
ザワ…ザワ…
宥(うぅ、みんなすごく見てるよぉ……)カァァ
菫(あ、あれが噂の高校デビューってヤツなのか……?)
菫(いや、中学時代の彼女のことなんて何一つ知らないが……どう見たって変質者で……)
『なんか怖いね……』
『うん……近づくと何かされそう……』
菫(みんなが怯えている……)
196 = 7 :
宥(やっぱり、こうなっちゃうよね……)
宥『はぁ……』
菫(私一人だけならまだしも……こうなると流石に見過ごす訳にはいかない)ガタ
宥(私、友達出来るのかなぁ……)
宥(中学に入学したときは、小さい時からの友達がいたから大丈夫だったけど……今は……)
菫『君、ちょっといいか』
宥『!』ビク
宥『は、はい……なんでしょうか……?』
菫『その格好は一体なんだ』
宥『え……?』
197 = 37 :
剥くしかないな
198 = 7 :
菫『強盗でもするつもりか。誰がどう見たって不審者だぞ』
宥『うっ……あ、あのっ。私……』
菫『まずはそのおかしなゴーグルとマスクを外したらどうだ』
菫『人と話をするときに顔を隠すなんて非常識だと思わないか?』
宥『ご、ごめんなさい……今外します……』
宥『……』」スッ
菫『!』
宥『……』モジ…
菫(こんな顔をしていて……)ボー
宥(ちょっと寒いかも……)ブル…
菫(な、何を見惚れているんだ私は。目的を思い出せ)
199 = 37 :
剥きおった
200 :
宥といえば 宥「いたいの…もっとお……」がトラウマなんすけど
みんなの評価 : ★
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