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    元スレダル「牧瀬氏、オカリンのこと好きっしょ?」紅莉栖「ふぇ!?」

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    1 :

    時は2010年7月下旬。
    天才少女牧瀬紅莉栖は、一人の男によって父親の狂気から命を救われた!
    一言お礼が言いたい、彼女は強く願うも事情により無念の帰国!

    時は流れ9月、再来日を果たした彼女は、その男の情報を求め秋葉原内を捜索!捜索!!捜索!!!
    もう会うことは出来ないのか!お礼も告げることが出来ずに終わってしまうのか!
    あきらめ掛けたまさにその時!奇跡が!奇跡が起きた!!
    嘲笑うかに見えた奇跡の女神は牧瀬紅莉栖に微笑んだのであった!
    「あなたが無事でよかった」その言葉が口から出た刹那に音を立てて崩壊する牧瀬紅莉栖の涙腺!

    岡部と名乗るその男は、彼女をラボメンへと誘う!
    誘われるがままにラボメンNo.004となった牧瀬紅莉栖!
    この先に待つものとは何なのか!!!
    (ナレーション:立木文彦)



    紅莉栖「いや、間違ってないけど何これ」

    まゆり「ざわざわしちゃうねー」

    2 = 1 :

    さっきの暑苦しいナレーションにもあったように、私はラジ館の奥のほうでパパと喧嘩になったの。

    私はここで死んじゃうのかな、って思ったとき、見ず知らずの男性が現れてね。

    その人は私を庇ったせいでパパにナイフで刺されちゃって、私はすぐ救急車を呼ぼうとしたんだけど、

    「俺は、お前を、助ける」 って声が聞こえた瞬間、私はそこで気を失っちゃったの。


    気がついたときにはパパもその男の人ももういなくて、警察の人と野次馬が大勢。

    私の服も血だらけになってたからすぐに病院に連れて行かれたけど、ちょっと頭がフラフラするだけで無傷。

    検査入院までさせられたけど、やっぱり異常なし。

    退院したと思ったら今度は警察が来て、今度は事情聴取。

    警察の人が「現場に流れていた血液は1種類しか検出されなかった」って重々しい顔で言った。

    私のその言葉が何を意味するのか、気付くのに数秒かかった。


    血の海。

    一種類。

    それは。

    ―――出血量から見て、被害者の生存の可能性はきわめて低い―――

    3 = 1 :

    事情聴取の後、私はどうやってホテルに帰ったかなんて覚えてなんかいなかった。


    見ず知らずの人が。

    私のために。

    私を庇って。

    私の代わりに―――


    それ以上の事は考えたくなかった。


    「俺は、お前を、助ける」

    その言葉が脳内を巡る。

    涙が止め処なく溢れる。


    疲れてたのかな。
    気がついたら私は着の身着のままで眠っていたらしくて、目が覚めたときには夜の11時

    4 = 1 :

    何気なくテレビを点けた。ちょうど夜のニュース番組が始まった。

    「ラジオ会館傷害事件 白昼の秋葉原で何が・・・」

    今日のトップニュース。


    ―――はい、こちらラジオ会館前の○○です。
    今日午後1時ごろ、ラジオ会館8Fの従業員用通路で女性が腹部から血を流して倒れているのを従業員が発見、
    警察が駆けつけ調べたところ、この女性に目立った外傷は無く、また衣類に付着していた血液も本人の物では―――


    聞きたくない。

    嫌でもあの時の光景が鮮明に脳内に映し出される。

    私はテレビを消すのも忘れ、部屋を飛び出した。



    ―――先ほど入ってきた情報によりますと、被害者の男性は都内在住の大学生、岡部倫太郎さん18歳。

       直ちに都内の病院に搬送されましたが、腹部を刺され現在も意識不明の重体、とのことです―――

    5 :

    あのときのオカリンはリットル単位で血を流してそうだしな…

    6 = 1 :

    頭を冷やそうと思って外に出てみたけど。

    夜風が生温い。

    温度計の表示は28度。日本の夏はなんでこんなに暑いのかしら。


    上着、着ないで正解だったかな。

    というか、血が付着しちゃったからもう着れなくなっちゃったんだけどね。 

    Yシャツは替えのがあるしネクタイはすぐ手に入るけど、あの上着はこの世に一着しかないものだから。


    また、同じの作ろうかな。お気に入りだったし。
    でも、高校の制服なんてそう簡単に手に入るのかな?


    ホテルからすぐ。
    小さな橋から川を眺めた。


    小さい頃、パパに肩車してもらって見た風景、思い出すな。

    7 = 1 :

    この目ではっきりと見た。 

    あの人を刺したのは、間違いなくパパ。警察の人にもそう伝えた。

    今頃どうしてるのかな。

    慌てて海外にでも逃げようとしてるのかな。

    私のレポートを持って。

    でも、逮捕されるのも時間の問題。


    涙で視界が霞む。


    なんで・・・こんなことになっちゃったのかな・・・。


    さようなら、パパ。お元気で。

    もう2度と会うこともないでしょう。

    8 = 1 :

    翌朝、といってももう10時。
    生活リズム狂っちゃうな。

    講演会とかの予定が全部キャンセルになっちゃったから、すごく暇。


    電話が鳴る。

    英語での会話。


    ―――日本での出来事は聞いた。このようなタイミングで申し訳ないが、すぐに研究所に帰ってきてくれ―――

    ―――明日の飛行機には乗れるようにしてほしい―――



    そんな。

    滞在期間、4日。

    私は何をしに日本に来たのだろう。

    9 = 1 :

    「申し訳ありませんが、こちらにはそのような方は入院してはおりません」

    4件目、ここも駄目。

    あの人が刺されたビルの近くの病院に、電話を繰り返す。


    名前は分からない。

    20代前半くらいの、白衣を着た背の高めな男性。腹部を刺されて重症。

    手がかりはこれだけ。

    実際の年齢なんてわからないし、服だって着替えてたら手がかりにならない。

    事件性がある場合は、一般には公表しないって決まりがあるのかもしれない。


    5件目、6件目、7件目。

    神様なんてあまり信じてはいないけど、今だけは祈らせて。


    「岡部倫太郎さんのことでしょうか?でしたら、腹部刺傷ということで当病院に搬送されましたが・・・」

    10 = 1 :

    「面会謝絶、ですか?」

    タクシーで病院に駆けつけたけど、ナースの一人が渋い顔で首を横に振った。

    「岡部さんは現在も意識不明の重体です。現在も集中治療室で処置が行われています」

    涙がこみ上げる。

    必死に堪え、ポケットから一つのお守りを取り出す。

    ここに来る途中に買ったもの。

    「これ、岡部さんの近くに置いてもらってもいいですか・・・?」

    ナースはふた呼吸ほど考えたのち、何かを察したように微笑み、小さく耳打ちしてきた。

    「わかった。でも、誰にも内緒よ。私が置くってこともね」

    安堵。

    堪え切れなかった雫が、一筋、頬を伝った。


    と。

    「あ、あの・・・岡部さんの、知り合いの方でしょうか・・・?」

    11 = 1 :

    廊下の奥のほうから、一人の少女が歩いてきた。

    「あら漆原さん。今日のお祈りはもう済んだの?」

    「あ、はい。・・・で、こちらの方は・・・?」

    おどおどした様子で私の方を見る。 もしかして、岡部さんの・・・?

    「あ、わ、私は、その・・・先日岡部さんにちょっとお会いしただけ、というか・・・その・・・」

    なぜか私もつい挙動不審になる。

    「こちらは岡部さんの知り合いの漆原るかさん。神社の子で、治療室の前で毎日お祈りに来てるの」

    私と彼女の空気を感じ取ってか、ナースが彼女を紹介してくれた。

    「神社の巫女さんが毎日お祈りしてくれるんだから大丈夫。絶対元気になるわよ」

    「い、いえ、そんな・・・そ、それじゃボクはこれで失礼します」

    「あ、ま、待って!」

    「はいッ!?」

    12 = 1 :

    「・・・ええ、それで外に出たら、すごく体の大きい男性が女の子を連れてお参りに来てたんです」

    「へえ、確かにそれは誘拐に見えるわね」

    「は、はい。どうしようか考えてたらその人と目が会っちゃって、ボク、ビックリしてつい走って逃げちゃったんです・・・」

    「あはは、ひどーい。その人気傷ついちゃったんじゃない?」


    私は病院の近くの喫茶店で、漆原るかさんと自己紹介の後ガールズトークに華を咲かせていた。


    それにしても漆原さん、かわいいな。

    女の私から見ても、守ってあげたくなる華奢さ。

    漆原さん、もしかして、岡部さんの、彼女だったりするのかな。

    「漆原さん、もしかして、岡部さんの、彼女だったりするのかな。」

    「へっ?」

    しまった、つい口から出ちゃった。

    「い、いえいえ!そんなんじゃないです!!ただの尊敬というか、その・・・それにボク、男ですし・・・」



    えっ。

    13 = 1 :

    5時過ぎ。ホテルに到着。

    今日はいろいろな事があった。

    漆原さん、男だったんだ・・・!



    違う、そこじゃない。

    岡部倫太郎。

    あの人の名前が分かった。


    岡部さん。

    元気になって。

    今度はいつ日本に来れるかわからないけど。

    絶対。

    絶対に、お礼をするから。

    神様、お願い。

    14 :

    まあいい
    続けろ

    15 = 1 :

    アメリカでも、私の巻き込まれた事件は一部でニュースになっているみたい。

    研究所内ですれ違う人みんなに「大丈夫か?」と心配された。

    アメリカでは、犯人はパパ、って所までは伝わっていないみたい。


    私がアメリカにとんぼ返りさせられた理由。

    難しくなるから、簡単に説明。


    私が日本にいる間に、とある実験において例外が発生。専門である私が呼び戻された。


    それだけ。

    とはいってもそうそう簡単な問題じゃなさそうだから。明日すぐ日本へ、とはいかないと思う。

    仮に明日日本に行けても、岡部さんには会えないけど。

    16 = 1 :

    アメリカに帰ってきて2週間。

    ロシアの空港でパパの身柄が拘束された。ってニュースが届いた。


    驚かないし、哀しくもない。当然だもの。

    殺人未遂の容疑者が逮捕されるのは当たり前。

    しっかり罪を償ってね。


    ―――もし、”未遂”じゃなくなってしまったら?―――


    こんな考えが頭を過ぎる自分を恨んだ。


    岡部さんは助かる。絶対。

    漆原さんがお祈りしてくれてるんだもの。

    今頃はもうすっかり回復、会話だってできるようになってるに決まってる。

    17 :

    書きためできてえらいね!

    18 = 14 :

    >>17
    確かにな
    これが出来ないのが今じゃ一般的になってるからな…

    19 :

    オカリンはタイムマシンで8月21日に帰ったんじゃ?

    20 = 1 :

    8月も下旬にさしかかって、私をアメリカに連れ戻す原因となった問題がようやく解明。

    この3週間、ろくに睡眠もとっていないし、ほとんど家にも帰ってない。

    気が抜けた途端、ドッと疲労が圧し掛かった。

    今日は久々に家に帰って、ベッドでたっぷり寝よう。


    「クリス、ご苦労。急に呼び戻してしまってすまなかった。君のお陰でようやく全てが解決だ」

    私の上司にあたる人が、肩にポンと手を置いた。

    「『これくらいなんともない』って冗談を返せる元気も残ってないわ」

    「ハハハ、今回のお礼と先月の埋め合わせも兼ねて、来週から1ヶ月の休暇を与えよう。」

    男はポケットから飛行機のチケットを取り出し、軽くウインクをしてみせた。

    「日本でやり残した事があるんだろう?」

    「い、いいの?1ヶ月も・・・」

    「行って来なさい。もし1ヶ月で足りないのならば、俺に連絡をくれれば善処する」

    21 = 14 :

    >>19
    また別の世界線なんじゃね?

    22 :

    助手はもういいから、まゆしぃ☆はよ

    23 :

    まゆしぃとか誰得だよ

    24 :

    なんだ人が増えたな

    25 = 1 :

    「クリス、なんだか嬉しそうね?」

    仕事中に鼻歌を歌っているところを、同僚に目撃された。からかうように笑う。

    「また日本に行くんですって?」

    「ええ、明後日の飛行機で出発するの」

    「日本で好きな人でもできた?」

    「なッ!?べ、別にそんな―――」

    立ち上がって大声を出してしまったせいで、周りの研究員の注目を浴びる。

    「成就できるよう、祈ってるわよ。クリス」

    「だ、だから・・・」



    違う、そんなんじゃない。



    なぜか、その言葉が、言えなかった。

    26 :

    俺得だよ

    27 = 1 :

    9月3日 金曜日 午後7時。
    日本、東京。

    また日本へ帰ってきた。

    前回と同じホテルの同じ部屋。

    荷物を置いて、ベッドに腰を下ろす。


    もう時間も無いし、今日は早めに休もう。


    明日は、病院に行ってみよう。

    もう退院しちゃったかな。

    岡部さんは、もう私の事なんて、憶えていないかな?

    28 = 1 :

    翌日、岡部さんの入院していた病院に電話をする。

    先月会ったナースが対応してくれた。

    「ああ、岡部さんなら小1時間前に退院しましたよ」

    タイミングが合わなかった。

    「この後は秋葉原に向かうって行ってたから、行ってみたら?会えるかもしれないわよ」

    秋葉原。ホテルからは結構近い。

    今から行けば会えるかもしれない。

    「ありがとうございました。私、秋葉原に行ってみようと思います」

    「あ、あとね、あなたがくれたお守り、岡部さんのカバンに付いてるのを見たわよ。安心して」


    この人、約束どおり、お守りを渡してくれてたんだ・・・。

    日本で感謝する人がまた一人増えちゃった。

    29 :

    助手視点はよいものだ。

    30 = 1 :

    秋葉原での岡部さんの目撃情報は、決して少なくない。

    最近見てないけど、よく秋葉原近辺に白衣姿で出没するらしい。

    この辺りに研究所みたいなのがあるのかな。


    秋葉原といっても、十分に広い。とてもじゃないが1人で回りきれるものではない。

    この辺には退院後に少し立ち寄っただけで、もうしばらく秋葉原には来ないのかもしれない。


    「絶対にオカベを見つけるんだぞ。そいつは脳科学の未来を救った男なのだからな」

    ふと、日本へ発つ直前に言われた上司の言葉が頭を過ぎる。

    私は諦めない。

    この為に私は日本へ来た。立ち止まってなんかいられるもんですか。

    私は再び歩き出す。


    その刹那。

    「っ――――――」

    31 = 1 :

    もう、涙は隠せなかった。

    隠そうとも思わなかった。

    両目に溜まった涙が、堰を切ったように流れ落ちる。

    「お・・・岡部さん・・・あなたが、無事で、良かった」」

    岡部さんの懐に飛び込む。

    それはまるで、泣きじゃくる子供のよう。

    「私・・・私、岡部さんに、どうしても、おれ、お礼が言いたくて、どうしても、会いたくて・・・」

    彼は、私を包み込むように両腕で優しく抱きしめてくれた。




    9月とはいえ、日本はまだまだ暑い。

    でも今の私は、岡部さんの体温を感じられることが、何よりも嬉しかった。

    32 :

    クリスティーナ

    33 :

    ふぇ!?と言わせと気ゃどんなキャラでも可愛い

    34 = 1 :



    もしもし。

    おお、クリスか。無事日本に着いたようだな。

    それで、オカベの情報は手に入ったか?

    ・・・何だって?もう見つかった?

    ハッハッハ、日本に着いた翌日にもう出会えるとは、こりゃまるで運命だな。

    ・・・ああ、こっちは問題ない。なーに、大丈夫さ。心配することはない、

    休暇はしっかり休む。それも大人のルールってもんだ。

    結婚式には俺も招待しろよ?

    ハッハッハ、そうムキになるなよ。冗談だよ、冗談。

    それじゃ、また何かあったら電話をくれ。それじゃあな。

    35 = 1 :

    「・・・ったく、ボスったら何を言うのよ・・・」

    携帯をポケットへしまう。


    紅莉栖「ごめんなさい。今電話終わったわ」

    岡部「ああ。・・・どうした?顔が赤いが」

    紅莉栖「ふぇ!?な、何でもないから!気にしないで!」

    岡部「ふむ・・・」


    二人はまた歩き出す。

    横目で岡部さんの横顔に目をやる。


    あらためて見るけど、岡部さんってちょっとかっこいい、かな・・・。


    って、会って早々に何を考えてるのよ私は!もう、ボスが変なこと言うから!

    36 = 23 :

    あら可愛い

    37 = 1 :

    紅莉栖「そういえば岡部さんって、おいくつなんですか?」

    変に高ぶった気持ちを落ち着かせるため、気になっていた点を質問してみる。

    岡部「18だ。12月に19歳になるから、学年で言えば紅莉栖の一つ上か」

    紅莉栖「18歳!?同い年!?」

    岡部「なんだ?そんなに驚くことか?」

    岡部さんがニヤリと笑った。

    紅莉栖「す、すいません。大人っぽい印象があったから、てっきり20代前半くらいだと・・・」

    岡部「謝らなくてもいい。よく老け顔と人に言われるしな。・・・それに」

    明快な笑顔が、どこか寂しげな笑顔へと変わる。

    岡部「ここ最近・・・色々とあってな。そのせいもあるかもしれない」

    38 :

    ・・・っがないのにどうやってざわざわすんだよカスが

    39 = 1 :

    紅莉栖「それって・・・私のせい、ですよね・・・」


    ラジ館での出来事が映像となって今でも鮮明に脳内で映し出されてしまう。

    決して忘れることのできない。7月28日。


    紅莉栖「・・・無関係な岡部さんを巻き込んでしまって、本当に申し訳ないと思ってます」

    岡部「無関係などではない。俺はお前を助けなければならなかった。言うなれば、俺が望んだことでもある」

    紅莉栖「え?それって、どういう・・・?」

    岡部「いずれ、機会があれば話す。今はまだ、話せない」

    紅莉栖「・・・わかりました。今はまだ、聞かないでおきます」


    何だろう。
    脳の奥のほうがチリチリする。


    岡部「それに紅莉栖、別に敬語を使う必要はないぞ。こう見えて俺とお前は同い年なのだからな」

    紅莉栖「あ、はい。・・・うん」

    40 = 1 :

    紅莉栖「漆原るかさんもラボメンなの?」

    岡部「ん?なぜルカ子の事を知っている?何処かで会ったのか?」

    紅莉栖「あ、うん。私、あの事件の数日後に岡部さんの入院してる病院に行ってね」

    岡部(ということは、紅莉栖は1ヶ月以上日本にいるということなのか?帰国も近いのだろうか・・・)

    紅莉栖「そしたら、ちょうど漆原さんがお祈りしてたらしくて、そこでバッタリ会ったの」

    岡部「ああ、その話は聞いた。俺が今こうして歩いていられるのもそのおかげかもしれんな」

    紅莉栖「漆原さんの話を聞く限り、あまりにも献身的だから岡部さんの彼女、なのかなって思ったけど」

    岡部「ま、待て!ルカ子は―――」

    紅莉栖「男の子、なのよね」

    岡部「おと・・・・なんだ。そこまで知っていたか」

    紅莉栖「・・・しばらく見ない間に、日本は変わったわね・・・色々と」

    岡部「ああ、ここ数年で、色々とな・・・」

    42 :

    >>1
    ピクシブで投下してた奴?

    43 = 1 :

    岡部「そうだ、紅莉栖はいつまで日本にいられるのだ?もうかれこれ1ヶ月以上滞在しているのだろう?」

    紅莉栖「あ、そうだ、私、あの事件のあと、アメリカにとんぼ返りさせられちゃって」

    岡部「なんだ、そうだったのか」

    紅莉栖「アメリカの研究所での実験で特殊な事例が起きてね、専門の私が呼び戻されちゃったの」

    岡部(確かに今までにない事例だ。これもバタフライエフェクトの一種なのだろうか)

    紅莉栖「解決したのが一週間くらい前。急に呼び戻したお詫びって事でまた休暇をもらったの。昨日日本に来たのよ」

    岡部(俺の入院が1ヶ月。それに会わせるように紅莉栖の来日も1ヶ月ズレた、か」


    岡部「・・・これも、運命って、やつなのか」

    紅莉栖「ふぇ!?う、運命って・・・ど、どういう・・・?」////

    岡部「あ!あぁー!な、なんでもない!ところで日本にはどれくらい滞在するつもりなのだァー!?」////

    紅莉栖「そ、そうね、今月いっぱいは日本にいるつもり!」////

    岡部「そ、そうかァー!たっぷり日本を満喫していくのだぞォー!」////

    紅莉栖「う、うん!そうするっ」////

    44 = 1 :

    天王寺「なーに歩きながら乳繰り合ってんだ、岡部」

    岡部「ミ、ミスターブラウン!なぜここに!?」

    天王寺「なぜって、店主が店の前にいちゃいけねえのか」

    岡部「へ?あ、ああ。もうラボまで辿り着いていたのか」

    天王寺「お?姉ちゃん、見ねえ顔だな。ったく、とっかえひっかえ女連れ込みやがって。一人くらい俺にも紹介しやがれ」

    紅莉栖「えっ」

    岡部「ご、誤解を招く発言は控えるんだな、ミスターブラウン!彼女らはれっきとしたラボメンであり―――」

    天王寺「お姉ちゃん、今のこいつは病み上がりだからおとなしいけどな、そのうちな、」

    岡部「だから違うと言っているではないですか!紅莉栖、行くぞ!このビルの2階が我がラボだ!」

    紅莉栖「あ、うん。そ、それじゃ、失礼しました」ペコリ


    天王寺「はっはっは。若いってぇのはいいな。俺もあと15、いや10若けりゃな・・・」

    萌郁「岡部君、帰ってきたんですか・・・?」

    天王寺「うおっ!お前、まだいたのか!」

    萌郁「支度中・・・でしたから・・・お疲れ様でした・・・」

    45 :

    >>33
    「ふえ!?///」

    46 = 1 :

    まゆり「あ、オカリン、おかえりー」

    ダル「む?オカリン、そちらの女人はどなたですかな?」

    岡部「ああ、紹介する。彼女は」

    ダル「ああっ!もしかして、牧瀬紅莉栖!?!若干17歳(ry っしょ!?」

    紅莉栖「あ、はい。岡部さんに助けてもらったお礼を言うために、日本に来たんです」

    ダル「助けて?・・・ってことは、オカリンが助けたのって牧瀬氏だったん!?」

    まゆり「おおー、女の子を助けるなんて、オカリンはかっこいいのです!」

    紅莉栖「そしたら岡部さんに、ラボメン?になってくれって言われたので・・・」

    まゆり「・・・ラボメンに、なるの?・・・本当に?」

    紅莉栖「え?あ、はい。っていってもラボの活動内容とかは詳しくは聞いてないけど・・・」

    まゆり「・・・・・・・・・」

    紅莉栖「え、えっと・・・?」

    47 = 1 :

    まゆり「女の子のラボメンだー♪まゆしぃは大歓迎なのです!」

    まゆりがかじりつくように飛びつく。

    紅莉栖「わわっ!ちょ、ちょっ!?」

    まゆり「今日だけで4人もラボメンが増えるなんてすっごいことだよー♪まゆしぃはとってもとーっても嬉しいのです!」

    紅莉栖「あ、ああ、そうなんだ。えっと、まゆりちゃん、だっけ?岡部さんから聞いてるわ」

    まゆり「えっへへー、まゆしぃって呼んでくれてもいいんだよー♪早速だけど紅莉栖ちゃんにラボを案内するのです」



    まゆり「こっちがラボの研究室でねー、で、こっちがシャワールームなんだよー。まゆしぃもたまに使うのです。それでー・・・」

    ダル「見目麗しい女の子同士がキャッキャウフフ・・・これは胸が熱・・・?」

    僕と目が合う寸前で、オカリンがとっさに背中を向けた。その瞬間、確かに見た。


    ダル(オカリン・・・今、泣いてた?)

    48 = 1 :

    ダルが手短ながらも内容の濃い自己紹介を終えた。

    紅莉栖が苦笑いに近い表情で俺に視線を向ける。

    ”ま、まあ一人ばかり残念な男がいるが、他のラボメンにゾッコンだからな。心配はない”

    まあ。そういうことだ。心配はいらない。悪いやつじゃない。変なやつだが。

    俺も苦笑いで返す。


    コンコン。

    玄関からノックの音がする。

    ドアスコープを覗く。

    眼前に広がる、はちきれんばかりの大胸筋。

    岡部「ミスターブラウン?どうしたんです」

    天王寺「岡部。話がある。下まで来れるか?」

    49 :

    >>48
    大胸筋wwwww

    50 :

    前にラボメンの性格入れ替わるSS書いてた人?


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