元スレ咲「え? どの学年が一番強いかって??」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
201 = 1 :
久(さあ……和……勝負よ……!)タンッ
和()ヒュン
久「ロンッ! リーチドラ二赤一……裏二ッ!! 12000は12600ッ!!」
末原(うわー……ドラ地獄単騎……出た出た……一発とツモがついとったらトップ陥落やったな……原村には感謝せな)
灼(それで待つ竹井さんもどうかしてると思うけど……その竹井さんと同じ部にいながらそれに振り込む原村和もどうかしてるよ……)
和(大した偶然です……それにしても……これでまたトップが遠のいてしまいましたね……最初よりは幾分マシですが……しかし……このペースでは逆転できません……)
久(私に対してノータイムでドラ切り……振り込んでも動揺なしって……どういう神経してるのかしら……この子……まともに敵として打つとこんなに不気味なのね……和了っても勝ってる気がしないわ)
和:71600(-3300) 灼:98800(4900) 久:113400(10100) 末:116200(-11700)
202 = 1 :
@実況室
すばら「和あああああああ!!!! なぜそこでドラを切るんですかああああ!?」
菫「原村選手は徹底してデジタル打ちを崩しませんね。相手によって打ち方を変える気がまったくありません」
初瀬「竹井選手は同じ部の先輩で……ドラの地獄単騎は十八番だってわかっていると思うのですが……」
純「わかってるんだろうな。わかってるんだろうけれど、それでも原村和は自分を曲げない。そういう強さもある。なんだかんだ言ってトップとの差は縮まってるわけだから、侮れねえよな」
すばら「しかし……差は詰まったといってもまだ四万点以上あります。和は別に高火力タイプというわけでもありませんから……ここから追いつくのはかなり難しいでしょうね」
初瀬「大将戦後半もついに南入……あと四局しかありません。これは混成チームか三年選抜……または二年選抜も加えての三つ巴になるでしょうか」
菫「まあ……原村選手本人が何を考えているのかは……わかりませんがね」
すばら「おおおおお!!! ここで和のリーチが入りましたあああ!! しかし……これは……!!?」
203 = 1 :
@一年選抜控え室
――――――
南一局・親:末原
和『ツモ……メンタンピンツモ……2600・1300』
――――――
穏乃「うおおおおお! 和ああああああああ!!」
モモ「ってか安っ……! せめて裏が乗ってくれればよかったんスけど……」
淡「もーーーのどっちーーーー! もっとバシーンとやっちゃえ、バシーンと!!」
南浦「まあ、これ以上突き放されたら逆転がほぼ不可能になってしまう現状、勝負手でもない限りは、安手でも和了っておくのが妥当。トップとの差は確実に縮まっている」
泉「なんや……原村和はミスのないデジタル打ちやのに……今までの誰よりも見ててハラハラしますわ」
友香「ハラハラ原村さんでー」
憧「咲、どうなの!? 和、勝てそうなの!!?」
咲「わからない……諦めてはいないと思うけれど……私は大将をやってる和ちゃんを見たことがないから。優希ちゃんは、どう思う?」
優希「のどちゃんは……いざとなったらおっぱいで敵を一掃できる……! 心配は無用だじょ!!」
咲(和ちゃん……!)
204 = 1 :
和:76800(1900) 灼:97500(3600) 久:112100(8800) 末:113600(-14300)
205 = 1 :
@三年選抜控え室
霞「ふんふむ……清澄の原村さんがデジタルに徹するのはまあ当然として……久さんもあくまで悪待ちに拘るようね」
――――――
南二局・親:灼
十巡目
久『リーチ……!』チャ
――――――
初美「原村は私に対しても一貫デジタルでしたからねー。そりゃもう機械の如くでしたよー」
セーラ「しっかし、竹井さんさっきからリーチし過ぎやろー。俺が言えることやあらへんけど、無理して高い手を狙わんでも、今の位置なら安手で逆転できるはずやのに」
姉帯「んーけど、一位になっちゃうと、リーチしたときに他家がオリてこなくなっちゃうから。そんなのいつひっくり返されるかわからなくて恐いよー。それだったら……二位の現状で一発大きな手を和了ったほうが逃げ切れる公算が高そー」
哩「いや、そげん細か計算やなかよ。あれは……たぶん誘っとっとね」
姫子「さ、誘う……? 何を誘っとっとですか……/////」
美穂子「なぜそこで顔を赤らめますか鶴田さん……」
洋榎「あの一年を挑発しとるんやろ。見え見えやん」
シロ(ただ……わからないのは……その誘い……乗ってきてほしいのか……乗らないでいてほしいのか……清澄の部長……一体あの一年生に何を求めてるのかな……)
206 = 147 :
今さらだけど点数申告は子→親の順じゃね?
207 = 1 :
@二年選抜控え室
――――――
和『ポン……』ヒュン
――――――
透華「原村……竹井久のリーチに対して……一発目は現物でしたけど、やはり仕掛けてきましたわね」
Q「一方で我らが鷺森さんはオリか。ま、この巡目でリャンシャンテンならしゃーないわな。筒子も手にあらへんかったし、ここは勝負するような場面とちゃう」
絹恵「末原先輩もオリてはるし……これはまた清澄二人の一騎打ちやろか」
玄(ど……どうしよう……和ちゃんを応援したいけど……灼ちゃんも応援したい……どうしよう!)
神代「あ……! は、原村さんが……竹井さんの切った南を……!!」
かおりん「和了れるのに和了りませんでしたね……!! 大丈夫なんでしょうか……!!」
尭深(……生牌の南……見逃し……これは……)
衣「剛毅……これぞノノカの真骨頂」
憩「せやな。このギリギリの状況であないなことする人、全国でもウチくらいしかおらんと思っとったわ」
208 = 1 :
@混成チーム控え室
――――――
和『ロン……中のみ。1300です』パラララ
末原『は……はい』チャ
和:79100(4200) 灼:97500(3600) 久:111100(7800) 末:112300(-15600)
――――――
漫「はああああ!? 山越……!!? そんな……ありえへんやろ……!!」
池田「末原さんが南を二枚持ってたのを見抜いてたとしても……あの場面でリーチ者から和了らないとかどんだけだし」
まこ「久から和了ってもトップとの差は2300点しか詰まらん……じゃが、同じ安手でもトップから直撃を取れば……3600点縮まる」
小走「ま、もちろん末原が南を抱えているかどうかは、原村には不明だ。抱えていたとしても確率は七割といったところ。しかし、七割の確率で3600点縮められるなら……期待値は2520点……2300点よりも220点高い。後者のほうが得だな。計算上は」
かじゅ「ただ……どれだけ期待値が高くとも……確実に和了って流せる場面をスルーするなど、普通の人間の神経では不可能。しかし、原村和は……それを、あの場面、あの一瞬で迷うことなく選択した」
怜「しかもあの子、別にオカルト持ちでもなんでもないんやろ? 一巡先が見えるうちかて……山越をするときは、何かのはずみに未来が変わるんちゃうかなーってドキドキするもんや。それをあんな平然と……」
竜華「しかもついさっきデカいのを二度も直撃されとる竹井さんのリーチの中でやで。あの子、本当に血ぃ通ってんのかいな。ちょっと恐いくらいやわ」
宥「……さすが……原村さん……」
照(……まあ……咲をお嫁にもらうと言うなら……それくらいできないと……)
209 :
超大作過ぎわろた
④
210 = 65 :
テルーが何かさらっと爆弾発言してる
211 = 1 :
@対局室
南三局・親:久
和(南三局……ラス親とは言え……現時点での差は三万点以上……いよいよ苦しくなってきましたね……)ツモッ
和手牌:四四七八⑧⑨47南南西發發:ツモ7:ドラ7
和(さあ……どうやって進めたものでしょう……)ヒュン
末原(原村和……化け物とも……魔物とも違う……やけど……さっきの山越……あんなんは人間ともちゃうわ……やとしたら……ホンマに天使なんかもしらんな……)タンッ
和「ポン」ヒュン
和手牌:四四七八⑧477發發/南南(南):ドラ7
末原(一巡目からダブ南ポン……!? この点差やで……また早和了りかいな……それとも……ここで来るんか……デカいのが……!!? さ……させへん……!)タンッ
灼()タンッ
末原「そ……それポンや……!」タンッ
末原手牌:五六⑥⑥⑧⑧2246/白白(白):ドラ7
末原(あと二局……さっさと和了っておしまいや……!)
212 = 40 :
難点があるとしたら、読点(、←ね)が全く無いこと、『……』が多過ぎるくらいかね
支援
213 = 1 :
灼(原村和も姫松さんも速攻か……けど……これは鳴いて進めるのは勿体ない……)タンッ
灼手牌:二三四七七八②③③1248:ドラ7
和「ポンです」ヒュン
和手牌:四四七八477/發(發)發/南南(南):ドラ7
末原「こっちもポンや……!」タンッ
末原手牌:五六⑥⑥246/(⑧)⑧⑧/白白(白):ドラ7
末原(全力で流したるで……!!)
五巡後
和(さて……そろそろ綱渡りになってきましたね……)
和手牌:四四45778/發(發)發/南南(南):ツモ6:ドラ7
和(けど……まだ……大丈夫……押せます……)ヒュン
和、打、四萬ッ!!
末原「チー!!」タンッ
和(……一瞬……ひやりとしましたね……)
灼(これで姫松さんが三副露……さすがに張ってるか……)
214 = 1 :
末原(当然やろ……!!)ゴゴゴゴゴ
末原手牌:⑥⑥24/(四)五六/⑧⑧⑧/白白(白):ドラ7
灼(けど……こっちもあまり退きたくはない……)
灼手牌:二三四七八②③③③2348:ツモ6:ドラ7
灼(ドラが見えていないけれど、恐らく七索は、索子で染めてるっぽい原村和の手の中……姫松さんだってそう考えたから……六索を落としてきた……。
となると待ちはスジ引っ掛けの三索か……次点で一・四索待ち……ヤオ九牌待ちもあるっちゃあるけどね……さて……どうしたもんか……)
灼(私なら……一・二・四筒待ちに持っていければ……リーチ一発で四筒をツモることができる……このまま六・九萬を待つのが無難か……それとも六索を手に残したほうがいいか……?
いや……ドラの七索が原村和の手にあるんだから……六索残しはメリットが少ない。原村は染め手と言ってもまだテンパイはしてないっぽいし……処理できる索子は今のうちに捨てておこう……)タンッ
灼手牌:二三四七八②③③③2348:ドラ7
灼(九萬ならリーチ平和三色……六萬ならそこに断ヤオ追加……七・八萬か八索でも……リーチ断ヤオ三色……一発ツモなら……ハネ満でトップをまくれる……裏ドラが乗れば言うことなし……あとは……チャンスを待つだけ……!)
三者、三様ッ!!
そこに割り込むは、当然ッ!!
久「みなさん……お楽しみねぇ」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
215 = 1 :
灼(む……清澄……)
末原(楽しんでなんかおらんわ!! こちとら必死や!! 涙出そうやっ!!)
和(部長……今日見た中で一番悪い顔をしていますね)
久、開、点棒ケースッ!!
久「和……これが三度目の正直よ。私の待ち……見抜けるものなら……見抜いてみなさい……!!」タンッ
久、打、ドラの七索ッ!!
久「リーチ……!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
和(手出しのドラ切りリーチ……ですか。今度は……何を狙っているんです……部長……)
久「さあ……どうしたの、和……あなたのツモ番よ。鳴かないなら……早くツモりなさい」
和「……失礼。少し……考えさせてください」
和手牌:四456778/發(發)發/南南(南):ドラ7
216 = 1 :
和(七索をポンすればダブ南發混一ドラ三……倍満テンパイです。是が非でもほしいところ……もとより……門前でなくとも倍満くらいはいけると思ったから……一巡目から南を鳴いたわけですし……)
和(ただ……この点差……私はもう振り込めない……優希はよく簡単に役満直撃でまくれるとか言いますが……現実はそう都合よくいきません……。
もちろん……県予選決勝の咲さんのような状況なら……私だって役満を狙いますけど……和了れるかどうかは偶然任せです)
和(それに……部長のリーチ……なんとなく……覚えがあります。藤田プロと打ったときの……送りカンからの狙い撃ち……私の対子落としを見抜いた和了り。それに近いものを感じます。
実際……部長は私が対子の四萬を落としたのを見てから……リーチをかけてきました。それも、ドラの七索を手出しです……ドラを落としてまで張り替える待ちなど……そうそうありません)
和(普段の私なら……無論ここは一も二もなくオリる場面です。しかし……今は……勝たなくてはいけない……咲さんと……約束しましたから……)
咲『和ちゃん……勝って……!! 私の負けた分……取り返して……!!』
和(それに……優希や……他の方々の想いも背負って私はこの場にいる。大将戦……中学の団体戦以来ですか……)
優希『最後までみんなで応援してるじょ!!!』
和(部長のリーチ……これほど理解不能なものもありません……考えれば考えるほど……深みに嵌る。部長ほど人の心を弄ぶ人もいませんし……そんな人のリーチに対して……押し引き判断も何も……あったものではないのかもしれません……)
和(大丈夫……私には……みんながついています……恐れずに……勝負しましょう……!!)スッ
217 = 1 :
和、手牌の七索対子に手を掛けるッ!!
脳裏に過ぎるは――久の微笑ッ!!
久『それよ、和』
和(くっ……こんな……こんなことが……!! こういうことですか……部長……!! 今日の異常なリーチ率……徹底した私狙いの悪待ち……全て私を試すための……!!)
和、怯懦ッ!!
和(な……何を震えているですか……私の手……! 部長の二度の直撃など……ただの偶然……! 偶然です……!! 迷うことなんてありません……誰が相手でも関係ない……状況なんて関係ない……勝つために……私は私の麻雀を打つ…………ッ!!!)
和、強打ッ!!!
和「(行きます……!!)――――!」
和『それ……ポンです……』タンッ
和(えっ…………?)
『ロ、ロン……! リーチ一発……裏二……12000……!!』パラララ
220 = 1 :
和、深呼吸ッ!! 改めて、手牌を見るッ!!
和手牌:四456778/發(發)發/南南(南):ドラ7
和「部長……ありがとうございました」
久「あら、私、何かお礼されるようなことしたかしら?」
和「とぼけないでください。部長は……やっぱり尊敬すべき人です。部長のような人に出会えて……よかったです。もちろん、穏乃や憧……優希や咲さん……染谷先輩や須賀くんと出会えたことも。私にとって、とても価値のある偶然でした」
久「価値のある偶然……ね。人はそれを、運命とか必然と呼ぶものよ」
和「人は人です。私は私」
久「そうね……和は和よね。で、その和の一打は、決まったかしら?」
和「ええ……おかげさまで、やっと私らしい麻雀が打てそうです」
久「そう? 今までも十分にあなたらしい打ち方だったと思うけれど」
和「いえ、さっきまでの私は、万全の私ではありません。ちょっと……熱くなり過ぎていました。どうにもいけませんね。これでは中学の頃の二の舞です」
221 = 107 :
筆が早い方だ
222 = 40 :
ピンクが赤くなっとる
223 = 1 :
久「ああ……あの大将戦のオーラスのこと……親リー相手に突っ張って……振り込んでいたわね」
和「知っていたんですか……」
久「当然じゃない」
和「そうですか……なら……わかっているはずです、部長……」
久「何が?」
和「私は……あの頃とは違います……!!」ツモッ
和手牌:四456778/發(發)發/南南(南):ツモ8:ドラ7
和「これが……今の私です……!!」ヒュン
和、打、七索ッ!
現物、合わせ打ちッ!!
一打入魂の……オリッ!!!
和「お待たせして申し訳ありませんでした。対局を……続けましょうか……!!」
224 = 1 :
やがてツモは巡り……。
久・末原「テンパイ」
和・灼「ノーテン」
明らかになる……久の手牌ッ!!!
末原(ちょいちょい……! なんやねんそれ……そんなんするやつ初めて見たわ……!!)
灼(県大会で空聴リーチをしていたけれど……これは……それ以上の……最悪な待ち……)
和「…………部長、どういうつもりですか」
久「ん、なんのこと?」
久手牌:三三④④⑤[⑤]⑦⑦⑨⑨7東東:ドラ7
和「なんのことじゃありません……ドラ切りの七対子フリテンリーチって……一体何を考えてるんですか」
久「あっ、本当、よく見たらフリテンリーチじゃない。こんなの小学生以来だわ……慣れない大将戦で緊張したのかしら」
和「白々しい……大体……悪待ちをしたら勝てるとかわけのわからないことを言ってたのは部長自身じゃありませんか……けど……いくらなんでもフリテンリーチじゃ勝てませんよ」
久「勝てない? そうかしら……? 私はもうけっこう勝った気でいるんだけど」
和「何を寝ぼけたことを……」
225 = 147 :
>>217
ポンしてるのに一発?
226 = 1 :
久「そうね……今の和には、まだわからないかもね。来年になったら……わかるかもしれない」
和「……どういうことですか」
久「後輩の成長は先輩の勝利なのよ、和。だから……私の悪待ちで和がまた一つ強くなったのだとしたら……それはもう私の勝ちみたいなものなの」
和「よくそんな屁理屈を思いつきますね」
久「もう……これだけ身近で見続けているのに……まだ私の悪待ちにケチをつけるつもり?」
和「ええ。この際だから何度でも言います」
久「はい、どうぞ」
和「そんなオカルトありえません」
久「和ったら……本当に変わらないわねぇ」
和「そんなこと……ありません。私だって……全国で色々な人と戦いました。色々な人の麻雀を……見てきました……」
227 = 1 :
――――――
玄『うちのおかーさんが生きてた頃にね……クロはもう少しドラを大事にしなさいって』
優希『ずっと東風戦なんてまるでボーナスステージだじぇっ!!』
モモ『私の捨て牌が見える……見えないんじゃ……?』
初美『ツモ……8000・16000ですよー!』
咲『カン……嶺上開花……ッ!!』
――――――
和「もちろん現象を信じることはありません。オカルトはありえないんです。けれど……何かを信じる人の気持ちとか……大切なものを守ろうとする人の心とか……そんな想いはありえていいと思います」
久「人の想い、ね……なるほど……それが和の解答なわけか」
和「はい」
久「……わかったわ。じゃあ……対局を再開しましょうか。ごめんなさいね、お二人とも、お待たせしちゃって」
末原「……ホンマやで。ホンマあんたら清澄は無茶苦茶やわ!」
和「えっ……私もそこに含まれているんですか!?」
灼「当然……」
和「そんな……私は普通です……!!」
228 = 1 :
末原「よく言うわ、そんなデッカい胸しよって!!」
和「む……胸は関係ありません!!」
灼「大層なおもちをおもちで……」
久「ホントよね、少しは咲にわけてあげたら?」
和「さ――ッ!!」
顔を真っ赤にして立ち上がる、和ッ!
和「咲さんは慎ましやかなのがいいんです!!!!!!!」ゴッ
末原(えええええ……? びっくりした……なんや……本気でキレたんか……?)
和「もう……わかりました……っ!! よほど部長は私を揺さぶりたいんですね……!!!」ゴゴゴゴゴッ
久(ちょっとした冗談のつもりだったんだけど……)
和「いいでしょう……!! やはり……部長は一度痛い目を見ないとわからないようですね……!! フリテンリーチなんてふざけた真似をしたあげく……咲さんを貶めた部長には……私が天罰を下しますっ!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
灼(おお……天使の輪が光って見える……)
和「さあ……勝負はこれからですよっ!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
天使、激昂ッ!!!
和:77600(2700) 灼:96000(2100) 久:111600(8300) 末:113800(-14100) 供託:1000
229 :
おっぱいさんのキレるとこはそこですか
230 = 1 :
@実況室
すばら「竹井選手のフリテンリーチが炸裂うううううう!!!! この人は本当にもうなんなんでしょうかああああ!!!!!」
純「悪待ちってレベルじゃねえぞ」
菫「まあ……意図していたことはなんとなく想像がつきますけどね」
初瀬「結果的にですけど、末原選手は突っ張って正解でしたね。これで竹井選手以外がノーテンだったら、トップが入れ替わっていたところです」
純「姫松の大将はいつもぎりぎりを生きているイメージがあるよな」
すばら「さあ!! 薄氷の上のトップを守る混成チームがこのまま逃げ切るのか!!? それとも他チームが撃ち落すのか……勝負は南三局一本場に入りますっ!!」
231 = 1 :
@対局室
南三局一本場・親:久
灼(先輩後輩か……そう言えば……そんな趣旨の戦いだったよね……これ)タンッ
灼(阿知賀はなぁ……元々部活があったところに新入生が入ってきたわけじゃなくて……中学生だった憧や穏乃が中心になってできたチームだから……あんまりそういう上下関係はないよね……私以外のみんなは幼馴染みだし……先輩後輩よりは友達の感覚に近い……)タンッ
灼(特に……憧なんか年上にもタメ口だからね……いや……私もハルちゃんのことハルちゃんって呼んでるから人のこと言えないけど……)タンッ
灼(憧……中学のときとか……どうだったんだろう……阿太中は麻雀部が強いから……それなりに上下関係はあったんだと思うけど……)タンッ
灼(確か……インターハイのとき……一回だけ……憧に先輩って呼ばれたときがあったっけ……)タンッ
232 = 1 :
――回想・インターハイ決勝・会場某所――
憧『あ……灼ぁ……私……私……!』ウルウル
灼『渋谷尭深が最後に一発持っていったし……清澄の部長も暴れていた……仕方ない……』
憧『仕方なくなんか……! だって……玄と宥姉が頑張って守った点棒を……私……あんなに……!』
灼『大丈夫……私が……取り返すから……』
憧『灼……』
灼『仇は……取る。それが……先輩の務め』
憧『う……うん……! お願い……! します……! 灼先輩……っ!!』
灼『……お任せあれ』
――――――
灼(そうだった……チームを勝たせることばかり考えてて……うっかりしてた……仇……取らなきゃいけなかったんだっけ……)タンッ
灼(清澄……秋季大会とか……来年のインターハイとか……チームとしてリベンジする機会はたくさんあるだろうけれど……)タンッ
灼(今の三年生……竹井久……この人に……個人的な借りを返すのは……今日……ここでしかできない……!)タンッ
灼(竹井さん……竹井さんにも竹井さんで……後輩に思うところは色々あるんだと思う。けど……私にも……やっぱり大切にしている後輩はいる。憧がやられた分……先輩として……ここで取り返させてもらいますよ……!!)タンッ
灼「リーチ……!!」チャ
233 = 1 :
久(また高そうで嫌な感じね……鷺森さんには一発ツモがある……その辺は私と通じるところがあるわ……なら……私がされて嫌なことをしてあげましょう……)
久「チー」タンッ
灼(む……鳴かれた。一発消し……でもオリてる感じじゃない……速攻で流すつもり……?)
和(…………オリ)ヒュン
末原(マズいで……ここで清澄の部長に連荘されたらかなりマズい……かと言って阿知賀の部長のリーチも無視できんし……ああ……もう……とりあえずオリとこか……!)タンッ
灼(ツモならず……か。けど……ツモなんて端から期待してない……今の私が狙ってるのは……ただ一つ……憧の仇……!!)タンッ
久(和と末原さんはオリかしら……これが中堅戦とかだったら……末原さんあたりは気を利かせて差し込みしてくれたかもしれないわね……けど……仕方ない……ここは自力で和了るわ……)タンッ
灼「それ……ロンッ!」
久「!?」
灼「リーチドラ二赤一……8000は8300っ!!」パラララ
234 = 1 :
久(へえ……これは……今回は筒子待ちじゃないのね。というか……直前でわざわざ単騎待ちに切り替えてる……もしかして……ピンポイントで私が狙われた……? この子……面白いことしてくるじゃない……!)
和(困りましたね……どうせ直撃を取るならトップからにしてほしかったのですが……まあ……過ぎたことをどうこう言っても仕方ありません……できることを……やりましょう……)
末原(二年と三年が並びよったか……次がオーラス……今の状況なら……早和了りでもなんでも大丈夫や……なんとか一度もトップ陥落せずにここまで来た……全力で逃げ切ったるで……!!)
灼(二位浮上で……オーラス。この点差……二回戦で穏乃が劔谷をまくったときよりはマシかな。穏乃にできたこと……先輩で部長の私ができないでどうする……! 二年選抜の人たちのためにも……阿知賀のためにも……最後まで全力を尽くす……!)
全国選抜学年対抗戦……!!!!
四十人による熱き戦い……!!!!
大決着……目前ッ!!!!!
和:77600(2700) 灼:105300(11400) 久:103300(0) 末:113800(-14100)
235 = 1 :
南四局・親:和
末原(っていうか……平たい平たい……!
対抗戦……これが十回目の半荘やで……それがオーラスまで来て一位から三位までが一万点差ってどういうことやねん……うちが大将やるとこんなんばっかやわ……配牌も微妙やし……鳴くにも鳴けんし……メゲそ……!!)タンッ
末原(なんや……悪いもんでも憑いてんのとちゃうか……? トップでバトンもろたときからイヤーな予感はしてたんやけどな……まさかホンマにインターハイのときみたいな状況に追い込まれるとは思うてへんかったで……)タンッ
末原(しっかし……我ながらここまで焼き鳥でよう耐えたわ……もう十分やろ……十分ハラハラドキドキの展開を見せたやろ……ぼちぼちうちに和了らしてーな……)タンッ
末原(このまま……このまま勝てればなんの問題もあらへんねん……さくっと……ささっと和了って……さっさとお家に帰りたいわ……)タンッ
末原(ほな……もうこれで終わりにしよか……! 行くで……この大将戦……これが……うちの最初で最後のリーチや……!!)
末原「リーチ……!!」チャ
末原手牌:111345六七八⑦⑧西西:ドラ一
末原(リーのみ上等……!!! 無難に華麗に和了ったるで……!!!)ゴッ
236 = 1 :
@混成チーム控え室
竜華「おおおっ!! 来たで来たで!! やっと末ちゃんのターンや!!」
怜「オーラスでトップが先制リーチとか……完全に負けフラグやけどな」
小走「実際、リー棒分だけ他家が逆転しやすくなるしな。が、あの手ではリーチせざるをえまい。リーチを掛けようと掛けまいと他家がオリてこないとわかっている以上、出和了りできるようにしておけば勝率はぐんと上がる。
ヤオ九牌含みの両面待ちというのも悪くないだろう」
池田「にゃ!! とか言ってたら原村が九筒を抱えたし!!」
かじゅ「マズいな……さすがは原村和というべきか。的確に押さえるべきところを押さえる」
照(あ……清澄の部長が……)
宥「あっ……竹井さんが……六筒を掴んだ……!! これは……さすがに振り込みますかね……!? 末原さん……やりましたね……!! これで私たちの勝ちですよ……!!」
漫「うわああああ先輩……!!! 最高やああああああああああ!!!」
まこ(ほうじゃな……相手が久じゃなきゃ……末原さんはここで勝っとったかもしれんのう……)
237 :
>>140原作の設定よめよ
玄みたいなドラ保有確定みたいな能力は咲みたいな確定能力じゃない能力は勝てない
原作読んでたら知ってること
おまえらこそなにいってんだ
238 = 1 :
@対局室
久(ん……? ダマでまくろうかと思ってたところに……トップのリーチが入って……すぐあとにこの牌……? ここで……これをツモった意味って……)
久手牌:一一四五六②③③④④[5]67:ツモ⑥:ドラ一
末原手牌:111345六七八⑦⑧西西:ドラ一
久(ふふ……和だったらベタオリでもない限りここで六筒を抱えるなんてことはしないわよね……でも……私はそうじゃない……あなたほど計算の速くない私は……私にしかない力を信じて戦う……。
たとえそれが……あなたにとってのオカルトでも……私にとっては……これがリアルなのよ……!!)タンッ
久、打、三筒ッ!!
からの――!!
久「リーチ……!!」チャ
末原・灼「!!?」
久(さあ……まくるわよ……!!!)ゴッ
239 = 1 :
@三年選抜控え室
すばら『竹井選手ッ!! 末原選手の和了り牌を抱えてリーチいいいい!!! あの良形から平和と高め一盃口を同時に捨ててリーチをかけてきましたっ!! これぞ竹井選手と言うべき打牌ですっ!!』
セーラ「おおお! 俺はあれは止まらへんなー。さすがインターハイ優勝校の部長やわっ!!」
豊音「私も絶対止まらないー!! 竹井さんちょーカッコいいよー!!」
洋榎「うちなら止まるなー」
シロ(私もたぶん止まる……)
哩「ま、止まる止まらんはさて置いてやね。あれやと、逆転するにはトップに直撃するかツモらんといけん」
姫子「鷺森か原村に先に和了り牌ば出されたらフリテンとですね。そいたらツモるしかなくなるとです」
初美「もともとあの手ならリーチを掛けずともツモなら逆転できたですよー。六筒を止めるにしてもダマで三色か平和張り替えを待ってもよかった場面ですー。けど……清澄の部長はそうしなかったですねー」
霞「久さんは……敢えてフリテンの危険のあるリーチを掛けてきた。理由は……まあ直にわかるだろうけど……そこまで見越してのリーチだったとしたら、やはり彼女も魔物の仲間よね」
美穂子「見越していたかは……正直、微妙なところだと思います。けれど……どんなに曖昧で不確かな状況でも……上埜さんはちゃんと正解に辿りつく。それが……上埜さんの麻雀なんです」
すばら『おおおおっと!!! そして竹井選手のリーチを受けて……!! とうとうこの人も動くのかああああっ!!?』
240 = 40 :
援
242 = 1 :
@二年選抜控え室
玄「灼ちゃん……!! 勝負に出た……!!」
かおりん「えっと……ええっと……すいません! 状況がわかりません!!」
菫『末原選手が和了れば混成チームの勝利。竹井選手が和了れば三年選抜の勝利。鷺森選手が末原選手から直撃をとるか、ツモれば、二年選抜の勝利です』
憩「だそうやで~」
小蒔「鷺森さんのリーチは……とても難しい決断だったと思います」
Q「決め手は……やっぱツモで逆転できるようになったことやろな。清澄・竹井のリー棒……あれがなければ……せめて断ヤオが確定するまではダマっとったやろ」
絹「やけど……かえって鷺森さんのリー棒が竹井さんのプラスに働いてしもたな。これで竹井さんは誰から和了っても逆転できるようになった。鷺森さんは……竹井さんにリーチかけさせられたっちゅう感じや……ホンマ……あの三年生は最後まで厄介やで」
透華「細かいことはどうでもいいですの!! ツモればいいのですわ! ツモれば!!」
尭深(……細かいことって……この人……デジタルなのに……)
衣「ともかくこれで三家立直……ラス親のノノカにとっては絶望的な状況……このまま誰かが和了るのを指を咥えて待つか……それとも……!」
すばら『うわあああああああ!! 鷺森選手のリーチ直後……!!! 和……和が絶体絶命の窮地に立たされましたああああああ!!!!!』
243 :
この咲さんはマホだったんだ
これで解決
245 = 98 :
多牌ww
246 = 14 :
あかん、ネクタイレズが麻雀やめてまう
247 = 1 :
@対局室
和(これは……イーシャンテンから……よりにもよってここを引いてしまいましたか……)
和手牌:222234⑤⑥⑦⑨⑨⑨⑨:ツモ5:ドラ一
末原手牌:111345六七八⑦⑧西西:待ち⑥・⑨ドラ一
灼手牌:34678二二三四[五]七八九:待ち2・5:ドラ一
久手牌:一一四五六②③④④⑥[5]67:待ち⑤:ドラ一
和(役無しの五索待ちテンパイ……ですけど……テンパイに取るために九筒を切ったら……恐らく姫松さんに振り込みます……そもそも振り込むと思ったから抱えたわけですし。
他方……阿知賀の鷺森さんに対しては二・五索が危険な感じで……部長は二・五筒あたりが本命でしょう。となると、切れるのはそれ以外。ですが……七筒や三・四索を切ってしまったら……テンパイに取れない。
テンパイに取れなければ……振り込まなくとも親流れ……私の負けです……)
和(危険そうなところを……ダマを警戒して早い段階から抱えてしまったのが裏目に出ましたか……せめて……もう一巡早くテンパイできていれば……打ち回すこともできたんでしょうけれど……一歩遅かった……ということですね)
和(負け……負けですか。負けはよくあることですけど……未だに……慣れませんね。副将戦が始まる前……控え室で穏乃と咲さんと大星さんと打ってラスになりましたが……あれだって……本当はとても悔しかったんです。
半荘一回なら誰だって負けることがある……言うのは簡単です……しかし……実際に負けるのは……大嫌いです……)
和(しかし……とは言えこの状況は非常に困りました。振り込むか、ノーテンか……いずれにせよ私が勝つのは……よく言えば絶望的……悪く言えば……論外です)
和(さて……どうしたものですか……)
248 = 86 :
ここで咲さんが
249 = 1 :
@一年選抜控え室
すばら『和……和の手が……止まっています……!! これは……先ほどの竹井選手のフリテンリーチで二度目……!! 一体ここからどうやって逆転するつもりなのでしょうかあああ!!! 和……大ピンチですっ!!』
憧「ピンチってか……完全アウトでしょ! これ!!」
友香「けど……原村さん……手を止めてるってことは考えてるってことでー……あの状況……あの手から……三人を出し抜いて勝つ方法を……」
モモ「ここから勝つつもりっすか……? けど……どうやって……」
泉「何を切っても振り込みかノーテン……やけど……ツモって和了りやない以上……何か切らへんとあかん……やけど……何を切っても……って無限ループやんか……!」
淡「んー……とりあえず、あの手牌十四枚……どれか一枚でも切ったらその時点でダメってことだよねー……だったら……」
優希「だったら切らなければいいんだじぇ!!! 十四牌とも全部抱えればいいんだじょ!!!」
南浦「いや……十四牌とも全部抱えるなんて……そんなのツモ和了りする以外にどうやって……」
穏乃「!!? いや……ある……ッ!! ツモ和了り以外で……十四枚……全部抱える方法が……!!」
咲(和ちゃん……!!!!)
咲、思念波、送信ッ!!
果たして――その声は……!!
250 = 93 :
なんでさっさとカンしないんだろ?
みんなの評価 : ★
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