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元スレP「誰だお前?」美希「そんな……ひどすぎるの!」
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春香と美希、そして最初から事務所に所属していた雪歩を加えた三人でユニットを組んで活動することになった。
名前はStealS
三人はすぐに仲良くなって、一緒に厳しいレッスンやオーディションをこなしていった。
また、アイドルそれぞれとプロデューサーとの関係はそれぞれ良好すぎるくらい良好で、
三人は親しい友人であると共に、恋敵でもあった。
美希「ハニー」ダキッ
P「こら、ベタベタするなよもう」
美希「仕方ないの! ミキはハニーの成分が足らないとお仕事できないの!」
P「もうわがまま言うなよー。五分だけだぞ」
美希「ありがとうなの!」ダキッ
P「まったく」ナデナデ
春香「プロデューサーさん! ドーナツ焼いてきました!」
P「おお、新作か!」
春香「はい! 事務所のみんなの分も」
P「みんな喜ぶぞー、きっと」
春香「今回はちょっと自信作ですからね。それに……」
P「それに?」
春香「今回のプロデューサーさんの分は、他とは一味違うんですよ!」
P「うわ、ハート型じゃないか」
春香「そうなんです/////////」
P「大変だったろ。ありがとな」ナデナデ
P「……ふぅ、仕事疲れたー」
P(お茶でものんで一息つきたいところだな)
カタッ
雪歩「プロデューサー、お茶です」
P「おお! ちょうど飲みたいと思ってた時に! 気が利くな!」
雪歩「プロデューサーのこと、いっつも見てますから/////////」
P「ありがとな」ナデナデ
しかしそんな関係もも、ある出来事をきっかけに、変わってしまうことになる。
雪歩があるライブの後、プロデューサーに告白したのだ。
噂はすぐに広まったが、みんな腫れ物扱いして、誰も雪歩を励まそうとはしなかった。
事務所内
P「……」
雪歩「……」
一同「……」
シーン
美希「ただいまなのー」ガチャ
美希「あ、ハニー、今日ミキね、雑誌の写真撮影の仕事頑張ってきたよ! 褒めて褒めてー!」
P「え、いや、その、今は……」
美希「ええ、ハニーのケチー! だったら、こうしちゃうの!」ダキッ
P「ちょ、ちょっと! コラ!」
春香「おっはようございまーす!」ガチャリ
春香「あ、プロデューサーさん! さっき可愛いストラップ見つけたんですけどつけませんか? おそろいですよ、おそろい//////」
雪歩とプロデューサーの微妙な関係を知ってもなお、美希と春香は相も変わらずだった。
それが、雪歩をどんなにか苦しめてるかなんて、ちっとも想像できずに。
休憩時間
雪歩「ねぇ……」
美希「どうしたの?」
雪歩「プロデューサーと春香ちゃんってさ、付き合ってるのかな?」
美希「え!? ち、違うと思うの!」
雪歩「でもさ、二人お揃いのストラップ付けてるし」
美希「えっ、ハニー昨日のストラップホントにつけてるの?」
雪歩「うん。それにさ、あの二人いっつも仲よさそうに話してるしさ……」
美希「……言われてみればそうなの」
雪歩「だいだい美希ちゃんがどんなに抱きついたりして激しくアタックしても、ちっとも何とも思わないなんて、おかしいでしょ。プロデューサーも男なのに……」
美希「それは思ってたの!」
雪歩「きっとそれは、プロデューサーが春香ちゃんと付き合ってるからなんだよ」
美希「そ、そうなのかな……」ショボーン
雪歩「許せないよ……!」ボソッ
美希(そっか。春香とハニー……)
P「今日は765プロオールスターライブだ! なんとStealSはトリだぞ! がんばっていこう!」
美希(そういえば春香とハニー、仲良いもんね。ミキは抱きついても何してもプロデューサーに何しても相手にされないのに、春香は相手してもらってる)
P「どうした、春香」
春香「なんでもないです……、ちょっと緊張しちゃって」
P「そうか、そういう時は手に人って文字を書いてだな」
美希(なんだか嫉妬しちゃうの)
美希「じゃあ……みんな、行くよー!」
三人「ファイト! おー!!」
美希「じゃあねなんていーわないーで♪ またねーっていいってー♪」
美希(そっか、春香とプロデューサー……。ダメダメ! 集中しないとなの!)
美希「私のものにならなくていーいー、っ!」
美希(おっとっと! 集中してないせいでバランスが……)フラッ
ドンッ!!
美希(ゆ、雪歩に押された!?)
美希(だ、だめ、足がもつれて)
美希(わっとっと! ダメだ! このままじゃ舞台から落ちちゃう!)
美希(どうしたらいいの!? あっ!)
春香「もしもあの子にあきたーら♪」
美希「っ……! 春香っ!」
美希(もしも、もしも春香にぶつかって勢いを止めれば、春香は舞台から落ちるけどミキは落ちないで済む)
美希(でも春香を避ければ、ミキが舞台から落ちる!)
美希(どっちか二つに一つ。どうすれば、どうすれば……っ!)
美希(ヤダッ! 死にたくない! それに……)
美希(春香は……プロデューサーと付き合ってるんだよね……。ずるいよ、春香ばっかり)
美希「……春香っ」
ドンッ
春香「えっ!?」
ドサッ!
タイヘンダー!! 誰カ落チタゾー!!
救急車ヨベー!!
ライブハ中止ダー!
ピーポーパーポー
病院
医者「残念ながら、もう……」
P「そ、そんな!」
医者「あの高さですからね。もう天海さんは助かりません。」
美希「あ……うっ……っ!」
雪歩「そ、そんな!」
P「うそだ……、こんなの夢だ」
美希(ミキが、ミキが殺したようなものなの……)
美希(ミキが……、ミキが……)
美希「はに……、プロデューサー……、ミキ……」
P「……」トボトボ
美希「……っ!」
美希(何も言ってくれなかった。ハニーにも、ハニーにも嫌われちゃったよぉ)ポロポロ
雪歩「……」ジロー
美希「ゆ、きほ?」
雪歩「……美希ちゃんは最低だよ」
美希「……っ!」
雪歩「こけたフリして春香ちゃんを突き飛ばしたんだよね?」
美希「そ、そんなの。それにまず雪歩がミキに」
雪歩「それは言い訳だよ。あんなのちょっとぶつかっただけでしょ? それであんな風になる?」
美希(確かにそうだけど…………っ!)
雪歩「美希ちゃんは春香ちゃんを故意に殺したんだ! プロデューサーを春香ちゃんから奪うために! 美希ちゃんはあまりにずるいよ!」
美希「そ、それは……っ!」
雪歩「この人殺し!!」ダッ
その言葉を否定することはできなかった。
一切春香を突き飛ばそうと思わなかった訳ではない。
避けようと思えば避けられたのだ。
美希(だけどっ!)
雪歩「プロデューサー。大丈夫ですか」
P「あ、ああ。大丈夫だ」
雪歩「嘘だ。顔色悪いですよ」
P「そうかもしれない。ちょっと寝れてなくてな」
雪歩「辛いなら言ってください。苦しいなら相談してください。私はプロデューサーの味方ですから」ギュッ
P「ごめん……、俺、三人を、春香をトップアイドルにしてやるって言ったのに、叶えられないどころか、あいつを殺してしまった……これも全部俺の、俺のせいだ……」グズッ
雪歩「プロデューサー」
P「それなのに何がプロデューサーだよ! ぐぞっ! おればおまえらになんにもじでやれでないじゃないがぁ グズっ! 今だっでぼんどは泣いでなんがいられないのに」ボロボロ
雪歩「プロデューサー。強く振舞わなくたっていいんです……。無理しなくたっていいんです。自分を責めなくったっていいんです」
P「でも!」
雪歩「私が許してあげます。私が慰めてあげます。だから元気をだして」
雪歩「それとも、私じゃだめですか?」ギュッ
P「……」
二人はゆっくりと抱き合い、自然と顔を引き寄せ、キスをしていた。
それを、一人遠くから見つめる少女が一人。
春香ホールがある世界なんだそんなライブ会場があってもおかしくない
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