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元スレ女「だって、君はボクの友達だろう?」
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女「えっ……ボクに?」
男「お前の下駄箱に入ってるんだからそうだろ」
女「そ、そうか……そうなんだね」
いきなり顔を赤くして、慌てふためいた。
女「でも、ボクなんかで、いいのかな……」
男「とりあえず、読んでみろよ」
女「ああ、その前に教室に行こう」
そうしないと、ゆっくり読めないからな。俺はさっさと了解した。
男「お前の下駄箱に入ってるんだからそうだろ」
女「そ、そうか……そうなんだね」
いきなり顔を赤くして、慌てふためいた。
女「でも、ボクなんかで、いいのかな……」
男「とりあえず、読んでみろよ」
女「ああ、その前に教室に行こう」
そうしないと、ゆっくり読めないからな。俺はさっさと了解した。
女「……」
机に座って、丁寧にラブレターを読んでいる。
男「誰からだ?」
女「学年が同じようだが、知らない人だね」
男「へー」
こいつ、わりと人気あるのか。
女「違うクラスの人が、どうしてボクに?」
男「知らねえよ」
女「こんなド淫乱雌豚野郎に?」
卑下しすぎだろ
机に座って、丁寧にラブレターを読んでいる。
男「誰からだ?」
女「学年が同じようだが、知らない人だね」
男「へー」
こいつ、わりと人気あるのか。
女「違うクラスの人が、どうしてボクに?」
男「知らねえよ」
女「こんなド淫乱雌豚野郎に?」
卑下しすぎだろ
男「それで、答えはどうしろって?」
女「屋上に来てくださいと書いてある」
男「屋上か、それっぽいな」
女「それっぽいって?」
男「告白する時とかって、屋上とか、校舎裏がセオリーだからな」
女「君は、告白されたことがあるのかい?」
なんでそんなに焦った感じなんだ。
男「されたことねーよ、悪かったな」
ホッと息を吐かれた。畜生。
俺に先越されるのは嫌か。
女「屋上に来てくださいと書いてある」
男「屋上か、それっぽいな」
女「それっぽいって?」
男「告白する時とかって、屋上とか、校舎裏がセオリーだからな」
女「君は、告白されたことがあるのかい?」
なんでそんなに焦った感じなんだ。
男「されたことねーよ、悪かったな」
ホッと息を吐かれた。畜生。
俺に先越されるのは嫌か。
女「そうか……」
男「で、どうするんだ?」
女「うーん……」
唇に人差し指をあてて、思いふけっている。
女「ふふっ、どうするんだろうね」
他人事みたいに言うなよ。
男「なんだよ、それ」
女「ちょっと、顔が近いかな」
男「んっ……」
確かに、近くになっていた。
すこし、熱中してた。
女「危うく唇を奪うところだったよ」
奪われるんじゃなくて、奪うのかよ。
強引だな。
男「で、どうするんだ?」
女「うーん……」
唇に人差し指をあてて、思いふけっている。
女「ふふっ、どうするんだろうね」
他人事みたいに言うなよ。
男「なんだよ、それ」
女「ちょっと、顔が近いかな」
男「んっ……」
確かに、近くになっていた。
すこし、熱中してた。
女「危うく唇を奪うところだったよ」
奪われるんじゃなくて、奪うのかよ。
強引だな。
それにしても、あっさり受け流されちまった。
まあ気にすることはない。
こいつと付き合うやつの顔が見てみたいが。
放課後になればわかることだ。
女「さて、そろそろみんなが来るね」
男「そうだな」
ホームルーム手前に来る奴が多いので、まだ全然来ていない。
しかし、数分すると、一気に全員集合する。
俺はできるだけ、遅刻ギリギリは避けようと早めに来ているから、そんなことないけどな。
まあ気にすることはない。
こいつと付き合うやつの顔が見てみたいが。
放課後になればわかることだ。
女「さて、そろそろみんなが来るね」
男「そうだな」
ホームルーム手前に来る奴が多いので、まだ全然来ていない。
しかし、数分すると、一気に全員集合する。
俺はできるだけ、遅刻ギリギリは避けようと早めに来ているから、そんなことないけどな。
たまにノートをとったり、落書きしたり、寝たり。
問題を出されて焦ったりしていると、授業はあっという間に過ぎていった。
昼食は500円しっかり使って食べれるものを食べた。
珍しく、やつは食べている最中、あまり話さなかった。
やっぱり、ラブレターを気にしているらしい。
男「って、わけで、みんなに色々と意見出して欲しいんだけど……」
ホームルームに、時間をもらって、文化祭の出し物を決める。
たくさんの意見の結果、メイド喫茶になった。
しかし、メイド喫茶は他のクラスも何個かあった気がするんだが……参ったな。
問題を出されて焦ったりしていると、授業はあっという間に過ぎていった。
昼食は500円しっかり使って食べれるものを食べた。
珍しく、やつは食べている最中、あまり話さなかった。
やっぱり、ラブレターを気にしているらしい。
男「って、わけで、みんなに色々と意見出して欲しいんだけど……」
ホームルームに、時間をもらって、文化祭の出し物を決める。
たくさんの意見の結果、メイド喫茶になった。
しかし、メイド喫茶は他のクラスも何個かあった気がするんだが……参ったな。
やつはというと、終始そわそわしていた。
まあ、当然だろう。
やつを見ても、笑顔にならない、手も振らない。
早速嘘をつかれた。
男「それじゃあ、メイド喫茶でいいな。もしも通らなかったら、また今度決めるから、みんな協力頼んだ」
そう言って、ホームルームは終わった。
女「いい指揮だったよ。とてもスムーズに事が運んでいたね」
男「で、お前はいいのかよ、屋上行かねえのか?」
女「ああ、今から行くよ」
男「ついていってやろうか」
冗談で言ってみた。
女「ははは、いいよ」
きっぱりと断られて、
女「これは、ボクの問題だから」
まあ、当然だろう。
やつを見ても、笑顔にならない、手も振らない。
早速嘘をつかれた。
男「それじゃあ、メイド喫茶でいいな。もしも通らなかったら、また今度決めるから、みんな協力頼んだ」
そう言って、ホームルームは終わった。
女「いい指揮だったよ。とてもスムーズに事が運んでいたね」
男「で、お前はいいのかよ、屋上行かねえのか?」
女「ああ、今から行くよ」
男「ついていってやろうか」
冗談で言ってみた。
女「ははは、いいよ」
きっぱりと断られて、
女「これは、ボクの問題だから」
男「あ……そうか」
女「だから、ボク一人で解決したい、かな」
なんだか、煮え切らない。
男「まあ、結果は教えてくれよ。今日は先に帰るぞ」
女「待っててくれてもいいんだよ、別に」
男「いや、いい。OKされたらそいつと一緒に帰れよ」
女「……そうか、そうなるんだね」
男「じゃあな、健闘を祈る」
女「はは、まるでボクが告白するみたいだね」
実際は逆だけど、な。
女「だから、ボク一人で解決したい、かな」
なんだか、煮え切らない。
男「まあ、結果は教えてくれよ。今日は先に帰るぞ」
女「待っててくれてもいいんだよ、別に」
男「いや、いい。OKされたらそいつと一緒に帰れよ」
女「……そうか、そうなるんだね」
男「じゃあな、健闘を祈る」
女「はは、まるでボクが告白するみたいだね」
実際は逆だけど、な。
女「それじゃあ、また明日」
男「ああ」
そう言って、俺は教室を出た。
男「……」
気持ちが、変だ。
なんだか胸騒ぎがするというか、なんというか。
男「なんだよ、あいつ」
友達だって、言い張るくせに。
自分の問題は、自分一人で解決かよ。
なんか、納得いかねえな。
男「ああ」
そう言って、俺は教室を出た。
男「……」
気持ちが、変だ。
なんだか胸騒ぎがするというか、なんというか。
男「なんだよ、あいつ」
友達だって、言い張るくせに。
自分の問題は、自分一人で解決かよ。
なんか、納得いかねえな。
男「ただいま」
昨日とは違って、長く感じた帰り道だった。
黙々と帰ると、歩けど歩けどたどり着かないような気持ちになる。
妹「おかえり、今日は早かったんだね」
男「お前に会いたかったからさ」
妹「だったら昨日も早く帰ってきてよね」
軽く流されたが、まあいい。
妹「ん?」
昨日とは違って、長く感じた帰り道だった。
黙々と帰ると、歩けど歩けどたどり着かないような気持ちになる。
妹「おかえり、今日は早かったんだね」
男「お前に会いたかったからさ」
妹「だったら昨日も早く帰ってきてよね」
軽く流されたが、まあいい。
妹「ん?」
男「なんだ?」
妹「お兄ちゃん、なんかあった?」
男「えっ、なにがだ?」
妹「なんか変な顔してる」
いつもだけど、と。
余計なことを付け加えてきた。
男「悪かったな」
妹「それはいいから、何かあったんなら言ってよ」
男「いや、ないよ」
妹「もしかして、朝食まずかった?」
妹「お兄ちゃん、なんかあった?」
男「えっ、なにがだ?」
妹「なんか変な顔してる」
いつもだけど、と。
余計なことを付け加えてきた。
男「悪かったな」
妹「それはいいから、何かあったんなら言ってよ」
男「いや、ないよ」
妹「もしかして、朝食まずかった?」
男「そんなことなかったぞ、美味しかった」
妹「感想が『びみ』ってひらがなで書いてあるから、美味なのか微味なのかわかんなかったよ……」
男「それはお前を悩ませるために無理にそうしたんだ」
妹「なによそれ、不安になるからやめてよ」
男「不安なもんを食べさせるなよ」
妹「うっさいなー、作ってもらってるだけ感謝してよね」
まあ、確かに。
妹「……で、なにがあったの?」
男「あくまで聞いてくるんだな……」
妹「感想が『びみ』ってひらがなで書いてあるから、美味なのか微味なのかわかんなかったよ……」
男「それはお前を悩ませるために無理にそうしたんだ」
妹「なによそれ、不安になるからやめてよ」
男「不安なもんを食べさせるなよ」
妹「うっさいなー、作ってもらってるだけ感謝してよね」
まあ、確かに。
妹「……で、なにがあったの?」
男「あくまで聞いてくるんだな……」
妹「うん、教えてよ」
男「……えーっとだな」
そして、とりあえず今日あったことを話した。
やつが告白されたこと、文化祭の出し物がメイド喫茶に決まったこと……など。
妹「確実にお兄ちゃん、それって……」
男「お前に言及される気はない、話したから部屋に行くぞ」
妹「えー待ってよー!」
俺は無視して、階段を登った。
男「……えーっとだな」
そして、とりあえず今日あったことを話した。
やつが告白されたこと、文化祭の出し物がメイド喫茶に決まったこと……など。
妹「確実にお兄ちゃん、それって……」
男「お前に言及される気はない、話したから部屋に行くぞ」
妹「えー待ってよー!」
俺は無視して、階段を登った。
男「……」
あいつは携帯を持っていない。
だから、結果を今メールで聞くことはできない。
電話するほどでもないと思うし。
男「寝るか」
上手くいかない気持ちを抑えこんで、俺はまぶたを閉じた。
あいつは携帯を持っていない。
だから、結果を今メールで聞くことはできない。
電話するほどでもないと思うし。
男「寝るか」
上手くいかない気持ちを抑えこんで、俺はまぶたを閉じた。
妹「寝るなー!」
男「!」
妹「晩御飯まだでしょ、それに制服のまま寝たらシワになっちゃう!」
男「お前……俺より年下なのにしっかりしてるな」
妹「ダメなお兄ちゃん持つとこうなるのよ!」
と言って、部屋を退出する間際に、
妹「あ、ちゃんとご飯食べて風呂入んなきゃダメだよ。気分もすっきりしないんだから」
男「……あー」
まるで母親みたいな妹だ。
男「!」
妹「晩御飯まだでしょ、それに制服のまま寝たらシワになっちゃう!」
男「お前……俺より年下なのにしっかりしてるな」
妹「ダメなお兄ちゃん持つとこうなるのよ!」
と言って、部屋を退出する間際に、
妹「あ、ちゃんとご飯食べて風呂入んなきゃダメだよ。気分もすっきりしないんだから」
男「……あー」
まるで母親みたいな妹だ。
男「……はぁ」
まあ、妹の言う通りかもしれない。
まだ残暑が残る日、ベタリとした体のままだと気持ちもジメジメしちまう。
どうやら、少し寝ていたようだ。
飯を食って、風呂に入ろう。
それでももやもやするなら、寝よう。
男「よいしょっと」
俺はのんびりとベッドから立った。
まあ、妹の言う通りかもしれない。
まだ残暑が残る日、ベタリとした体のままだと気持ちもジメジメしちまう。
どうやら、少し寝ていたようだ。
飯を食って、風呂に入ろう。
それでももやもやするなら、寝よう。
男「よいしょっと」
俺はのんびりとベッドから立った。
妹は俺の顔を窺いながら、飯を食べていたように思える。
「気にしなくてもいいぞ」と言ったが、聞いちゃいない。
妹「そんな顔されたら、気にしないなんてできないから」
そんな、大人みたいなことを言う。
なんか、情けない。
妹「お兄ちゃんにはいつも迷惑かけてるんだから、こういう時ぐらいね」
良い妹を持ったなあと、痛感する。
だが、気分は晴れない。
晴れるわけ、ない。
「気にしなくてもいいぞ」と言ったが、聞いちゃいない。
妹「そんな顔されたら、気にしないなんてできないから」
そんな、大人みたいなことを言う。
なんか、情けない。
妹「お兄ちゃんにはいつも迷惑かけてるんだから、こういう時ぐらいね」
良い妹を持ったなあと、痛感する。
だが、気分は晴れない。
晴れるわけ、ない。
風呂の沈黙までもが、何かをせめたてるように感じた。
男「……」
ちゃぷんと、小さく波紋が広がる。
男「はぁ……」
汗のジメジメはなくなったのに、気分はスッキリしない。
男「なんなんだ、この気持ちは」
頭をくしゃくしゃと掻いた。びしょ濡れの髪の毛は、そのまま形を保っている。
男「……駄目だ」
呟いて、風呂を上がった。もう、寝よう。
男「……」
ちゃぷんと、小さく波紋が広がる。
男「はぁ……」
汗のジメジメはなくなったのに、気分はスッキリしない。
男「なんなんだ、この気持ちは」
頭をくしゃくしゃと掻いた。びしょ濡れの髪の毛は、そのまま形を保っている。
男「……駄目だ」
呟いて、風呂を上がった。もう、寝よう。
目覚めは最悪だった。
いつになく、ベッドから起き上がれない。
男「あー……」
今日は休もうか、というくらいに体が重い。
男「つっても、そりゃ無理か」
変に学校を休んでちゃまずい。
ただでさえ、文化祭まで時間がありそうでないんだから。
男「ふぅ……」
一度、深呼吸をして、ゆっくりと上半身を起こした。
いつになく、ベッドから起き上がれない。
男「あー……」
今日は休もうか、というくらいに体が重い。
男「つっても、そりゃ無理か」
変に学校を休んでちゃまずい。
ただでさえ、文化祭まで時間がありそうでないんだから。
男「ふぅ……」
一度、深呼吸をして、ゆっくりと上半身を起こした。
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